JP2570615B2 - 移動装置 - Google Patents
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- JP2570615B2 JP2570615B2 JP6070632A JP7063294A JP2570615B2 JP 2570615 B2 JP2570615 B2 JP 2570615B2 JP 6070632 A JP6070632 A JP 6070632A JP 7063294 A JP7063294 A JP 7063294A JP 2570615 B2 JP2570615 B2 JP 2570615B2
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- fixed
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- Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
- Micromachines (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微小形状をもつ移動装置
に関するものである。
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、微小形状をもつ移動装置を構成す
るため、移動体に圧電素子を介して慣性体(おもり)を
接着したものがある。圧電素子の駆動によるおもりの急
激な移動と駆動前位置への緩やかな復帰の組合せにより
微小機械の移動を実現するものである(例えば樋口ら
“圧電素子の急速変型を利用したマイクロロボットアー
ム”日本ロボット学会誌8巻4号p103〜106)。
るため、移動体に圧電素子を介して慣性体(おもり)を
接着したものがある。圧電素子の駆動によるおもりの急
激な移動と駆動前位置への緩やかな復帰の組合せにより
微小機械の移動を実現するものである(例えば樋口ら
“圧電素子の急速変型を利用したマイクロロボットアー
ム”日本ロボット学会誌8巻4号p103〜106)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の移動装置で
は圧電素子の駆動により微小機械の移動を実現すること
ができるが、一回の圧電素子の駆動当りの移動量は圧電
素子の伸長量に相当する。これは数nmから数μm である
ため、高速の移動が困難であるという課題があった。
は圧電素子の駆動により微小機械の移動を実現すること
ができるが、一回の圧電素子の駆動当りの移動量は圧電
素子の伸長量に相当する。これは数nmから数μm である
ため、高速の移動が困難であるという課題があった。
【0004】本発明の目的はこの課題を解決して高速の
移動ができる移動装置を提供することにある。
移動ができる移動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、微小形
状をもつ移動装置において、装置フレームに積層型圧電
素子とばね要素が固定され、このばね要素におもりが固
定されしかもこのおもりはばね要素によって前記積層型
圧電素子に押しつけられており、ばね要素の接地面に斜
毛が固定され、積層型圧電素子の振動によりおもりを介
してばね要素を振動させて斜毛によりこの振動を斜毛に
より選択される特定の方向への推力に変換することを特
徴とする。
状をもつ移動装置において、装置フレームに積層型圧電
素子とばね要素が固定され、このばね要素におもりが固
定されしかもこのおもりはばね要素によって前記積層型
圧電素子に押しつけられており、ばね要素の接地面に斜
毛が固定され、積層型圧電素子の振動によりおもりを介
してばね要素を振動させて斜毛によりこの振動を斜毛に
より選択される特定の方向への推力に変換することを特
徴とする。
【0006】おもりがなく、積層型圧電素子が装置フレ
ームと直接対向していてもよい。また斜毛を、ばね要素
にではなく装置フレームの接地面に固定してもよい。
ームと直接対向していてもよい。また斜毛を、ばね要素
にではなく装置フレームの接地面に固定してもよい。
【0007】ばね要素の接地面側あるいはその反対側が
二つに分割され、それぞれにおもりが固定され、対向す
る装置フレームにこの二つのおもりに対応して二つの積
層型圧電素子が固定されているようにしてもよい。ばね
要素がない場合も同様である。
二つに分割され、それぞれにおもりが固定され、対向す
る装置フレームにこの二つのおもりに対応して二つの積
層型圧電素子が固定されているようにしてもよい。ばね
要素がない場合も同様である。
【0008】
【実施例】本発明の実施例について、直線状の前進及び
左右方向への進路変更を可能とする移動装置を例として
本発明の構成を図面を用いて説明する。
左右方向への進路変更を可能とする移動装置を例として
本発明の構成を図面を用いて説明する。
【0009】図1は本発明の第一の実施例を示す斜視図
である。鈎型形状の装置フレーム10に積層型圧電素子
11、12を接着固定し、さらに、装置フレーム10に
ばね要素20を固定する。ばね要素20の下部は左右2
つの部分に分割しておき、分割したそれぞれの部分の、
積層型圧電素子と同じ高さの位置におもり21,22を
それぞれ固定する。このとき、おもり21,22は圧電
素子11,12とは固定せず、ばね要素20のばね定数
に対応した力で圧電素子11,12に押しつけられ接触
しているのみとする。ばね要素20の更に下部は移動す
る接地面と並行するよう折り曲げておき、接地面側に斜
毛31,32を固定する。
である。鈎型形状の装置フレーム10に積層型圧電素子
11、12を接着固定し、さらに、装置フレーム10に
ばね要素20を固定する。ばね要素20の下部は左右2
つの部分に分割しておき、分割したそれぞれの部分の、
積層型圧電素子と同じ高さの位置におもり21,22を
それぞれ固定する。このとき、おもり21,22は圧電
素子11,12とは固定せず、ばね要素20のばね定数
に対応した力で圧電素子11,12に押しつけられ接触
しているのみとする。ばね要素20の更に下部は移動す
る接地面と並行するよう折り曲げておき、接地面側に斜
毛31,32を固定する。
【0010】図に示した構成では、左右一対の圧電素子
11,12を駆動することにより、ばね要素20を振動
させ、斜毛31,32により振動を単一方向への推力に
変換し、移動する。圧電素子11,12の各々の駆動電
圧若しくは駆動周波数を変更することにより左右の推進
力を変化させ、直線状の前進及び左右方向への進路変更
を可能とする。
11,12を駆動することにより、ばね要素20を振動
させ、斜毛31,32により振動を単一方向への推力に
変換し、移動する。圧電素子11,12の各々の駆動電
圧若しくは駆動周波数を変更することにより左右の推進
力を変化させ、直線状の前進及び左右方向への進路変更
を可能とする。
【0011】ばね要素20の振動を発生させるために
は、圧電素子11,12を方形波状の電圧で駆動するこ
とにより圧電素子11,12の長さを急激に伸張・収縮
させる。本動作によれば、収縮状態にある時に圧電素子
11,12と接しているおもり21,22は、積層型圧
電素子11,12の急激な伸張によりはじき飛ばされ
る。
は、圧電素子11,12を方形波状の電圧で駆動するこ
とにより圧電素子11,12の長さを急激に伸張・収縮
させる。本動作によれば、収縮状態にある時に圧電素子
11,12と接しているおもり21,22は、積層型圧
電素子11,12の急激な伸張によりはじき飛ばされ
る。
【0012】このはじき飛ばしを利用した駆動によるお
もり21,22の移動距離は、圧電素子が本来伸縮可能
な可能範囲である数μm から数十μm を大きく越える値
となる。さらに圧電素子11,12の駆動周波数を、ば
ね要素20とおもり21,22及び斜毛31,32で定
まる共振周波数と一致させる、または共振周波数の整数
倍に選定することにより、共振現象を利用することが可
能である。共振現象を利用することにより、ばね要素2
0の振幅をさらに増大させることができる。
もり21,22の移動距離は、圧電素子が本来伸縮可能
な可能範囲である数μm から数十μm を大きく越える値
となる。さらに圧電素子11,12の駆動周波数を、ば
ね要素20とおもり21,22及び斜毛31,32で定
まる共振周波数と一致させる、または共振周波数の整数
倍に選定することにより、共振現象を利用することが可
能である。共振現象を利用することにより、ばね要素2
0の振幅をさらに増大させることができる。
【0013】以上説明した構成により、大きな振幅でば
ね要素20を振動させることが可能となり、結果として
ばね要素20の接地面に固定した斜毛31,32を大き
く前後に移動させることができる。斜毛は、接地面に接
触させて前後に移動させると、一方向には抵抗が少な
く、反対方向には大きな抵抗が働く特性を持つ。このた
め、上記ばね要素20の振動を、斜毛の固定方向により
選択される特定の方向への推力に変換することができ
る。また、左右一対2枚の斜毛31,32の駆動振幅を
変えることにより、左右に分割した接地面に対する推力
のバランスを変えることができ、結果として直線状の前
進及び左右方向への進路変更が可能となる。
ね要素20を振動させることが可能となり、結果として
ばね要素20の接地面に固定した斜毛31,32を大き
く前後に移動させることができる。斜毛は、接地面に接
触させて前後に移動させると、一方向には抵抗が少な
く、反対方向には大きな抵抗が働く特性を持つ。このた
め、上記ばね要素20の振動を、斜毛の固定方向により
選択される特定の方向への推力に変換することができ
る。また、左右一対2枚の斜毛31,32の駆動振幅を
変えることにより、左右に分割した接地面に対する推力
のバランスを変えることができ、結果として直線状の前
進及び左右方向への進路変更が可能となる。
【0014】図2は本発明の第一の実施例の組立関係を
示す組立図である。
示す組立図である。
【0015】装置フレーム10に積層型圧電素子11,
12を接着固定する。ばね要素20の下部は左右2つの
部分に分割しておき、下部左右の部分の圧電素子と同じ
高さの位置におもり21,22をそれぞれ固定する。ば
ね要素20の更に下部は移動する接地面と並行するよう
折り曲げておき、接地面側に斜毛31,32を固定す
る。おもり21,22及び、斜毛31,32を固定した
ばね要素20は装置フレーム10に固定する。
12を接着固定する。ばね要素20の下部は左右2つの
部分に分割しておき、下部左右の部分の圧電素子と同じ
高さの位置におもり21,22をそれぞれ固定する。ば
ね要素20の更に下部は移動する接地面と並行するよう
折り曲げておき、接地面側に斜毛31,32を固定す
る。おもり21,22及び、斜毛31,32を固定した
ばね要素20は装置フレーム10に固定する。
【0016】図3は本発明の第二の実施例を示す斜視図
である。
である。
【0017】装置フレーム10に積層型圧電素子11,
12を接着固定し、さらに、装置フレーム10にばね要
素20を固定する。ただし図では圧電素子12は圧電素
子11の陰に隠れて見えていない。ばね要素20の上部
は左右2つの部分に分割しておき、上部左右の部分の圧
電素子と同じ高さの位置におもり21,22をそれぞれ
固定する。このとき、おもり21,22は圧電素子1
1,12とは固定せず、ばね要素20のばね定数に対応
した力で圧電素子11,12に押しつけられ接触してい
るのみとする。装置フレーム10の接地面側には斜毛3
0を固定する。
12を接着固定し、さらに、装置フレーム10にばね要
素20を固定する。ただし図では圧電素子12は圧電素
子11の陰に隠れて見えていない。ばね要素20の上部
は左右2つの部分に分割しておき、上部左右の部分の圧
電素子と同じ高さの位置におもり21,22をそれぞれ
固定する。このとき、おもり21,22は圧電素子1
1,12とは固定せず、ばね要素20のばね定数に対応
した力で圧電素子11,12に押しつけられ接触してい
るのみとする。装置フレーム10の接地面側には斜毛3
0を固定する。
【0018】図に示した構成では、左右一対の圧電素子
11,12を駆動することにより、ばね要素20を振動
させ、斜毛30によりこの振動に基づき発生する慣性力
を単一方向への推力に変換し、移動する。二つの圧電素
子の駆動電圧若しくは駆動周波数を変更することにより
装置フレーム全体に働く慣性力の左右のバランスを変化
させ、直線状の前進及び左右方向への進路変更を可能と
する。
11,12を駆動することにより、ばね要素20を振動
させ、斜毛30によりこの振動に基づき発生する慣性力
を単一方向への推力に変換し、移動する。二つの圧電素
子の駆動電圧若しくは駆動周波数を変更することにより
装置フレーム全体に働く慣性力の左右のバランスを変化
させ、直線状の前進及び左右方向への進路変更を可能と
する。
【0019】ばね要素20の振動を発生させるために
は、圧電素子11,12を方形波状の電圧にて駆動する
ことにより圧電素子11,12の長さを急激に伸張・収
縮させる。本動作によれば、収縮状態にある時に圧電素
子11,12と接しているおもり21、22は圧電素子
11,12の急激な伸張によりはじき飛ばされる。
は、圧電素子11,12を方形波状の電圧にて駆動する
ことにより圧電素子11,12の長さを急激に伸張・収
縮させる。本動作によれば、収縮状態にある時に圧電素
子11,12と接しているおもり21、22は圧電素子
11,12の急激な伸張によりはじき飛ばされる。
【0020】このはじき飛ばしを利用した駆動によるお
もり21,22の移動距離は、圧電素子が本来伸縮可能
な可能範囲である数μm から数十μm を大きく越える値
となる。さらに圧電素子11,12の駆動周波数を、ば
ね要素20とおもり21,22にて定まる共振周波数と
一致させる、または共振周波数の整数倍に選定すること
により共振現象を利用することが可能である。共振現象
を利用することにより、ばね要素20の振幅をさらに増
大させることができる。
もり21,22の移動距離は、圧電素子が本来伸縮可能
な可能範囲である数μm から数十μm を大きく越える値
となる。さらに圧電素子11,12の駆動周波数を、ば
ね要素20とおもり21,22にて定まる共振周波数と
一致させる、または共振周波数の整数倍に選定すること
により共振現象を利用することが可能である。共振現象
を利用することにより、ばね要素20の振幅をさらに増
大させることができる。
【0021】以上説明した構成により、大きな振幅でば
ね要素20を振動させることが可能となり、この振動に
より前後に振れるおもり21,22に働く慣性力の効果
により装置フレーム10全体に対し、前後にゆする力が
働く。結果として装置フレーム10の接地面に固定した
斜毛30を大きく前後に移動させることができる。斜毛
は、接地面に接触させて前後に移動させると、一方向に
は抵抗が少なく、反対方向には大きな抵抗が働く特性を
持つ。このため、装置フレーム10に働く慣性力を、斜
毛の固定方向により選択される特定の方向への推力に変
換することができる。また、左右一対2つのおもり2
1,22の駆動振幅を変えることにより、左右に働く慣
性力のバランスを変えることができ、結果として直線状
の前進及び左右方向への進路変更が可能となる。
ね要素20を振動させることが可能となり、この振動に
より前後に振れるおもり21,22に働く慣性力の効果
により装置フレーム10全体に対し、前後にゆする力が
働く。結果として装置フレーム10の接地面に固定した
斜毛30を大きく前後に移動させることができる。斜毛
は、接地面に接触させて前後に移動させると、一方向に
は抵抗が少なく、反対方向には大きな抵抗が働く特性を
持つ。このため、装置フレーム10に働く慣性力を、斜
毛の固定方向により選択される特定の方向への推力に変
換することができる。また、左右一対2つのおもり2
1,22の駆動振幅を変えることにより、左右に働く慣
性力のバランスを変えることができ、結果として直線状
の前進及び左右方向への進路変更が可能となる。
【0022】図4は本発明の第二の実施例の組立関係を
示す組立図である。
示す組立図である。
【0023】装置フレーム10に圧電素子11,12を
接着固定する。ばね要素20の上部は左右2つの部分に
分割しておき、分割した左右の部分の圧電素子と同じ高
さの位置におもり21,22をそれぞれ固定する。ばね
要素20の下部は装置フレーム10に固定する。装置フ
レーム10の接地面側には斜毛30を固定する。
接着固定する。ばね要素20の上部は左右2つの部分に
分割しておき、分割した左右の部分の圧電素子と同じ高
さの位置におもり21,22をそれぞれ固定する。ばね
要素20の下部は装置フレーム10に固定する。装置フ
レーム10の接地面側には斜毛30を固定する。
【0024】図5は本発明の第三の実施例を示す斜視図
である。第一の実施例と類似の構成を採るが、積層型圧
電素子11,12をばね要素20側に接着固定し、おも
りを使用しない。圧電素子11,12と装置フレーム1
0とはばね要素20のばね定数により定まる力で押しつ
けられ接触しているのみである。圧電素子11,12の
駆動により圧電素子11,12自体が装置フレーム10
からはじき飛ばされる点以外、動作原理及び駆動方式は
前記第一の実施例とほぼ同一である。ただし、バネ要素
20の振動の共振周波数に関しては圧電素子11,12
自体が第一の実施例におけるおもり21、22と同等の
意味を持つため、バネ要素20、圧電素子11、12、
斜毛31,32により共振周波数が定まる。
である。第一の実施例と類似の構成を採るが、積層型圧
電素子11,12をばね要素20側に接着固定し、おも
りを使用しない。圧電素子11,12と装置フレーム1
0とはばね要素20のばね定数により定まる力で押しつ
けられ接触しているのみである。圧電素子11,12の
駆動により圧電素子11,12自体が装置フレーム10
からはじき飛ばされる点以外、動作原理及び駆動方式は
前記第一の実施例とほぼ同一である。ただし、バネ要素
20の振動の共振周波数に関しては圧電素子11,12
自体が第一の実施例におけるおもり21、22と同等の
意味を持つため、バネ要素20、圧電素子11、12、
斜毛31,32により共振周波数が定まる。
【0025】図6は本発明の第四の実施例を示す斜視図
である。第二の実施例と類似の構成を取るが、積層型圧
電素子11,12をばね要素20側に接着固定し、おも
りを使用しない構成としている。圧電素子11,12と
装置フレーム10とはばね要素20のばね定数により定
まる力にて押しつけられ接触しているのみである。圧電
素子11,12の駆動により圧電素子11,12自体が
装置フレーム10からはじき飛ばされる点以外、動作原
理及び駆動方式は前記第二の実施例とほぼ同一である。
ただし、バネ要素20の振動の共振周波数および慣性力
に関しては圧電素子11,12自体が第二の実施例にお
けるおもり21、22と同等の意味を持つため、バネ要
素20、圧電素子11、12により共振周波数および慣
性力が定まる。
である。第二の実施例と類似の構成を取るが、積層型圧
電素子11,12をばね要素20側に接着固定し、おも
りを使用しない構成としている。圧電素子11,12と
装置フレーム10とはばね要素20のばね定数により定
まる力にて押しつけられ接触しているのみである。圧電
素子11,12の駆動により圧電素子11,12自体が
装置フレーム10からはじき飛ばされる点以外、動作原
理及び駆動方式は前記第二の実施例とほぼ同一である。
ただし、バネ要素20の振動の共振周波数および慣性力
に関しては圧電素子11,12自体が第二の実施例にお
けるおもり21、22と同等の意味を持つため、バネ要
素20、圧電素子11、12により共振周波数および慣
性力が定まる。
【0026】以上本発明の実施例について直線状の前進
及び左右方向への進路変更を可能とする移動装置を例と
して構成を説明した。本発明を前進のみ必要な移動装置
に適用する場合、ばね要素20の部分的な分割をせず、
一つの積層型圧電素子及び一つのおもりにより移動装置
を構成することができる。また構成要素間の固定方法と
して接着、溶接、ねじ止めなどの変型が可能であり、こ
れらの変型に対しても本発明が適用可能であることは明
らかである。
及び左右方向への進路変更を可能とする移動装置を例と
して構成を説明した。本発明を前進のみ必要な移動装置
に適用する場合、ばね要素20の部分的な分割をせず、
一つの積層型圧電素子及び一つのおもりにより移動装置
を構成することができる。また構成要素間の固定方法と
して接着、溶接、ねじ止めなどの変型が可能であり、こ
れらの変型に対しても本発明が適用可能であることは明
らかである。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば簡単な構成にて高速な移
動を可能とする移動装置が得られる。
動を可能とする移動装置が得られる。
【0028】積層型圧電素子としては2mm×3mmの断面
をもち5mmの長さのものが市販されており、さらに微少
な形状も容易に作成可能である。接着を主体とした簡単
な方式により組み立て可能であり、各辺1cm以下という
微小形状をもつ移動装置を容易に構成可能である。
をもち5mmの長さのものが市販されており、さらに微少
な形状も容易に作成可能である。接着を主体とした簡単
な方式により組み立て可能であり、各辺1cm以下という
微小形状をもつ移動装置を容易に構成可能である。
【0029】積層型圧電素子の伸縮範囲は数μm から数
十μm であるが、本発明による構成ではバネの共振現象
を利用しており、前記伸縮範囲と比較して非常に大きな
振幅の振動を発生することができる。このため、移動装
置として各辺1cm以下という微小形状でありながら、前
記従来の装置と比較して高速な移動が可能である。
十μm であるが、本発明による構成ではバネの共振現象
を利用しており、前記伸縮範囲と比較して非常に大きな
振幅の振動を発生することができる。このため、移動装
置として各辺1cm以下という微小形状でありながら、前
記従来の装置と比較して高速な移動が可能である。
【0030】積層型圧電素子は容量型の素子であり、方
形波状の駆動電圧をかけた場合、電圧が変化した直後に
しか電流が流れない。高電圧をかけ急激な伸縮を行わせ
る場合にも非常に短い時間のみ大きな電流が流れるだけ
であり、平均電流として低い電流にて駆動が可能であ
る。このため本発明による移動装置と制御装置の間を、
細い配線にて接続可能であり、高電圧による力強い移動
動作を駆動する場合にも配線の引き回しによる駆動力損
失を避けることができる。
形波状の駆動電圧をかけた場合、電圧が変化した直後に
しか電流が流れない。高電圧をかけ急激な伸縮を行わせ
る場合にも非常に短い時間のみ大きな電流が流れるだけ
であり、平均電流として低い電流にて駆動が可能であ
る。このため本発明による移動装置と制御装置の間を、
細い配線にて接続可能であり、高電圧による力強い移動
動作を駆動する場合にも配線の引き回しによる駆動力損
失を避けることができる。
【0031】図7は本発明に従う移動装置の駆動電流波
形の一例を示す波形図である。上半分(a)の波形図は
900μ秒間に付いて示した波形であり、下半分(b)
の波形図は駆動電圧の立ち上がり直後の90μ秒間を拡
大して示した波形である。積層型圧電素子を100Vの
方形波にて駆動した場合の駆動電流を示した。本例では
約1.8KHzにて駆動しており、550μ秒を周期と
してその間最初の3.8μ秒間に平均1.7A、次の約
35秒間に平均0.4Aの電流が流れている。同様の電
流が反対の極性にて280μ秒の時刻に流れている。こ
こで、最大駆動電流は3.4Aであるが、一周期の平均
電流としては0.037Aである。
形の一例を示す波形図である。上半分(a)の波形図は
900μ秒間に付いて示した波形であり、下半分(b)
の波形図は駆動電圧の立ち上がり直後の90μ秒間を拡
大して示した波形である。積層型圧電素子を100Vの
方形波にて駆動した場合の駆動電流を示した。本例では
約1.8KHzにて駆動しており、550μ秒を周期と
してその間最初の3.8μ秒間に平均1.7A、次の約
35秒間に平均0.4Aの電流が流れている。同様の電
流が反対の極性にて280μ秒の時刻に流れている。こ
こで、最大駆動電流は3.4Aであるが、一周期の平均
電流としては0.037Aである。
【0032】図7に示したように本発明に従う移動装置
では、駆動電圧の立ち上がり時に3.4Aという強い電
流にて強力な駆動を行いながらも、最大駆動電流の10
0分の1の平均駆動電流にて駆動が可能である。従っ
て、高速かつ強力な移動装置の駆動を細い接続線にて接
続可能であるという大きな利点を持つ。
では、駆動電圧の立ち上がり時に3.4Aという強い電
流にて強力な駆動を行いながらも、最大駆動電流の10
0分の1の平均駆動電流にて駆動が可能である。従っ
て、高速かつ強力な移動装置の駆動を細い接続線にて接
続可能であるという大きな利点を持つ。
【0033】以上述べた本発明によれば前記従来の課題
を解決した移動装置が得られる。
を解決した移動装置が得られる。
【図1】本発明の第一の実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一の実施例の組立関係を示す組立図
である。
である。
【図3】本発明の第二の実施例を示す斜視図である。
【図4】本発明の第二の実施例の組立関係を示す組立図
である。
である。
【図5】本発明の第三の実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明の第四の実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明に従う移動装置の駆動電流波形の一例を
示す波形図である。
示す波形図である。
10 装置フレーム 11、12 積層型圧電素子 20 ばね要素 21、22 おもり 30、31、32 斜毛
Claims (5)
- 【請求項1】装置フレームに積層型圧電素子とばね要素
が固定され、このばね要素におもりが固定されしかもこ
のおもりはばね要素によって前記積層型圧電素子に押し
つけられており、ばね要素の接地面に斜毛が固定され、
積層型圧電素子の振動によりおもりを介してばね要素を
振動させて斜毛によりこの振動を斜毛により選択される
特定の方向への推力に変換することを特徴とする微小形
状をもつ移動装置。 - 【請求項2】装置フレームにばね要素が固定され、この
ばね要素に積層型圧電素子が固定され、この積層型圧電
素子と装置フレームとが対向ししかも積層型圧電素子は
ばね要素によって装置フレームに押しつけられており、
ばね要素の接地面に斜毛が固定され、前記積層型圧電素
子の振動によりばね要素を振動させて斜毛によりこの振
動を斜毛により選択される特定の方向への推力に変換す
ることを特徴とする微小形状をもつ移動装置。 - 【請求項3】斜毛をばね要素に代えて装置フレームの接
地面に固定した請求項1または2に記載の微小形状をも
つ移動装置。 - 【請求項4】ばね要素の接地面側あるいはその反対側が
二つに分割され、それぞれにおもりが固定され、対向す
る装置フレームにこの二つのおもりに対応して二つの積
層型圧電素子が固定されている請求項1または3に記載
の微小形状をもつ移動装置。 - 【請求項5】ばね要素の接地面側あるいはその反対側が
二つに分割され、対向する装置フレームにこの分割され
たばね要素に対応して二つの積層型圧電素子が固定され
ている請求項2、または3に記載の微小形状をもつ移動
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6070632A JP2570615B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 移動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6070632A JP2570615B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 移動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07276267A JPH07276267A (ja) | 1995-10-24 |
JP2570615B2 true JP2570615B2 (ja) | 1997-01-08 |
Family
ID=13437217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6070632A Expired - Fee Related JP2570615B2 (ja) | 1994-04-08 | 1994-04-08 | 移動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2570615B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0698584B2 (ja) * | 1989-11-24 | 1994-12-07 | 俊郎 樋口 | マイクロマニピュレータの微小移動装置 |
JPH04151598A (ja) * | 1990-06-27 | 1992-05-25 | Nuclear Fuel Ind Ltd | 搬送装置 |
-
1994
- 1994-04-08 JP JP6070632A patent/JP2570615B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07276267A (ja) | 1995-10-24 |
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