JP2569162Y2 - 顕微鏡取付用架台 - Google Patents

顕微鏡取付用架台

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JP2569162Y2
JP2569162Y2 JP1990033506U JP3350690U JP2569162Y2 JP 2569162 Y2 JP2569162 Y2 JP 2569162Y2 JP 1990033506 U JP1990033506 U JP 1990033506U JP 3350690 U JP3350690 U JP 3350690U JP 2569162 Y2 JP2569162 Y2 JP 2569162Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、水平面内で垂直軸に関して回転可能でかつ
水平方向に進退可能な水平アームを有する顕微鏡取付用
架台に関するものである。
[従来の技術] 顕微鏡取付用架台は、試料を観察する場合に試料や観
察者、その他種々の条件に応じて手様々な角度から観察
できるように鏡体の角度を変えられるような関節を持つ
ものが多い。例えば第7図に示すが、顕微鏡用架台1に
は、台座2に固定、あるいは一体となっている垂直軸3
と、この垂直軸3に取り付け可能な水平アーム4があ
る。水平アーム4は、垂直軸3を軸として回転可能に取
り付けられ、アーム長は垂直軸3部分で水平アーム4を
固定できるネジ5により、水平方向にスライドさせた水
平アーム4を所望の長さで固定することができる。ま
た、水平アーム4の先端部6には顕微鏡鏡体7を取り付
けるための固定軸8が先端部6に対してある点を支点と
して観察者に対して前後方向に回転可能に取り付けられ
ている。この固定軸8は、取付ネジ9の操作でスラスト
方向に締め付けることにより、水平アーム先端部6に対
して所望の位置(角度)で固定される。この固定軸8に
顕微鏡鏡体7を取り付けることで、種々の角度からの観
察が可能となる。
[考案が解決しようとする課題] この様な関節を持つ架台では、アームと関節をもつこ
とで試料を様々な角度から観察でき、特に長いアームと
多くの関節を持つ程多様なバリエーションが可能となる
という利点を有するが、試料の観察像を写真撮影する場
合に、写真撮影装置付き鏡体等の重量のある鏡体を搭載
すると、所望の角度に鏡体位置を保持することが困難と
なる。即ち、固定する部分での固定力量が鏡体の重みに
対して不足し、第7図で示すように矢印の方向に傾いて
しまうということが多い。写真撮影では、撮影に耐え得
る安定性が必要であり、特に鏡体の垂直度が要求され
る。そのため、重量ある写真撮影装置付鏡体の使用は、
関節を持つ架台に対しては不可能となる。また、重量で
鏡体自体が急に傾いた場合には、観察者にとっても危険
であるし、観察試料や装置等の破損につながる恐れもあ
る。
一方、重量のある写真撮影装置に耐え得る写真撮影用
の架台もあるが、これは関節を持たないため、自由な角
度に回転させて観察等を行うことができないものであっ
た。
本考案は、以上の課題を着目してなされたもので、重
量の比較的小さい鏡体を使用する場合には鏡体を自由な
角度に回転させる自由度を持ちながら、重量の比較的大
きい鏡体を使用する場合には鏡体を垂直位置で確実に保
持することのできる顕微鏡取付用架台を簡単な構成で実
現することを目的とする。
[課題を解決する手段および作用] 上記目的を達成するために本考案は、水平面内で垂直
軸に関して回転可能で、かつ水平方向に進退可能な水平
アームと、この水平アームの先端に二つの異なる取付向
きのいずれか一方を選択して着脱可能な水平アーム先端
部材と、前記水平アームの延在方向軸を含む垂直平面内
で回転可能なように前記水平アーム先端部材に支持され
た顕微鏡取付用の固定軸と、この固定軸の回転を一方向
の回転においてのみ前記水平アームに対して垂直となる
位置で制限する回転制限手段と、前記固定軸を任意の回
転位置で固定可能な軸固定手段とを有し、前記水平アー
ム先端部材の前記水平アームに対する取付向きを選択す
ることにより、前記固定軸が前記回転制限手段によって
回転を制限される回転方向を選択可能であることを特徴
とする顕微鏡取付用架台とした。
本考案によれば、水平アームに対する水平アーム先端
部材の取付向きを選択することにより、顕微鏡取付用の
固定軸が垂直となる位置で回転を制限される回転方向を
選択することができる。従って、取り付ける鏡体の重量
により作用する固定軸への回転力の向きに対して、たと
えば重量の比較的小さい鏡体の場合には回転が制限され
ないように取付向きを選択することにより鏡体角度を自
由に調節することができるとともに、重量の比較的大き
な鏡体の場合には回転が垂直位置で制限される取付向き
を選択することにより鏡体が垂直状態で安定して保持さ
れる。
[実施例] 以下、図面に基づき本考案の実施例について説明す
る。
第1図から第4図は本考案の第1実施例を示す図であ
る。
第1図は水平アーム先端部材10の側面から見た部分断
面図であり、水平アーム取付部11にはその一端に段差1
2、12が設けられ、同じ側には、破線で示す孔13が形成
されている。また、この部分は一般に割り締めと呼ばれ
る方法で水平アーム4に固定されるため、上方から見る
と水平アーム4の延在方向に切り込みが入っており、そ
の強度をある程度抑えるために第1図で示すように、水
平アーム取付部11の側面の途中まで更に切り込みが入れ
てある。上方の切り込みを通るように通したネジをネジ
操作部15を回転することで、水平アーム4に水平アーム
先端部材10を締め付け固定することかできる。また、第
2図、第3図で水平アーム取付部材10の取付状態を示す
ように、水平アーム4が孔13に差し込まれ、水平アーム
4の一端に形成された段差14に水平アーム取付部11の段
差12が嵌合することにより位置決めされる。ここで、水
平アーム取付部11の段差12が対向する位置に2箇所設け
られているのは、第2図、第3図で示すようにそれぞれ
上下方向に反対向きに取り付ける場合の位置決めのため
である。
水平アーム取付部11の他端には、顕微鏡鏡体7を取り
付けるための固定軸8が支軸16を中心に、水平アーム取
付部11に対して回動可能に取り付けられ、締め付けネジ
部17の回動により所望の位置で固定される。この部分を
上方から見た断面図を第4図に示す。水平アーム取付部
11はその端部でコの字状に形成され、その間に上部が平
面に形成された固定軸8がはさまれている。そして、水
平アーム取付部11と固定軸8を貫通するようにネジ24が
挿入されている。コの字状の一方の壁部はネジ穴に切っ
てあり、他方はネジ24が若干の余裕をもって挿入し得る
孔が形成され、ネジ24に取り付けられた締め付けネジ部
17の回転により、水平アーム取付部11のコの字状部分が
圧縮され、スラスト方向に固定されるので固定軸8を所
望の位置(角度)に設置した上で固定保持することがで
きる。また、固定軸8の回動可能範囲は、水平アーム先
端部材10を水平アーム4に取り付けた状態で、一方は垂
直状態までであり、他方はその状態から180°以上回転
する。これは、第1図から第3図で矢印で示してある。
この範囲は、固定軸8が垂直状態にある位置では水平ア
ーム取付部11に設けられた回転制限ピン23に当接し、水
平位置から90°以上には回動しないようにされているた
めに決定される。
また、他方は、上部が平面に形成された固定軸8の下
部円筒部分が水平アーム取付部11のコの字状に形成され
た部分に当たる位置で決定される。この位置は、コの字
状に形成された部分の深さや、固定軸の形状で種々設定
可能である。
固定軸8に顕微鏡鏡体7を取り付けるために顕微鏡ア
ーム18がある。顕微鏡アーム18には固定軸8が挿入する
ための孔(図示せず)が形成されており、挿入された固
定軸8を固定するための取付部材19が設けられている。
また、顕微鏡アーム18の孔には、顕微鏡落下防止部材20
が取り付けられるようになっている。
次に、第2図および第3図に基づいて水平アーム先端
部材10を顕微鏡鏡体7の取付状態について説明する。
第2図で示す取付状態では、固定軸8は水平アーム先
端部材10の下方でコの字状の深さにより決定する回動可
能な位置まで動き得る。従って、通常の観察用の顕微鏡
鏡体を取り付けた場合には、固定軸8は十分鏡体の重量
を固定保持できるように固定されるため、所望の角度を
もって試料を観察することができる。
また、第3図で示す取付状態では、水平アーム取付部
11は第2図で示す場合とは上下方向反対向きに水平アー
ム4に取り付けられる。水平アーム取付部11の一端に回
動可能に取り付けられた固定軸8に顕微鏡アーム18を取
付部材19により取り付けると、顕微鏡鏡体7は図の矢印
の範囲で回動できる。しかし、固定軸8は水平方向から
90°下方に回転した位置で回転制限ピン23により止ま
り、それ以上は回転しない。従って、固定軸8に取り付
けた顕微鏡鏡体7が写真撮影装置等の装備された重量の
大きいものであっても、重量により回転して傾くことは
なく、安定した垂直度が得られる。
次に、第5図および第6図を用いて本考案の第2の実
施例について説明する。第1実施例と同一の部分には同
一の符号を付して詳細は省略する。
水平アーム先端部材21は、水平アーム取付部22の両端
に第1実施例と同様の構成による取付機構が設けられて
いる。また、中央部には図中破線で示しているが上方か
ら見ると角状の孔が設けられており、やはり、第1実施
例と同様に締め付けネジ部17の回転により、固定軸8を
固定できる。また、角状の孔の一片に相当する壁面は他
の壁面より下方に伸びており、固定軸8が当接して回動
を制限する回動制限壁25が形成されている。これによ
り、固定軸8は垂直位置から角状孔に当接するまでの範
囲、図中矢印で示した範囲を回動するとかでき、特に重
量のある顕微鏡鏡体を取り付ける場合には、第6図のよ
うに取り付けることで、安定した垂直度を得ることがで
きる。また、これら実施例の構成は非常に簡単に実現で
きるものであり、コストの面でも有利である。
[考案の効果] 固定軸が水平アームに対して垂直となる位置で回転を
制限される回転方向を選択可能としたので、鏡体角度の
自由な調節と垂直位置での安定保持とを目的に応じて使
い分けることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第4図は本考案の第1実施例を示す図であ
り、第1図は水平アーム取付部材の部分断面側面図、第
2図および第3図は第1図の水平アーム取付部材を使用
した場合の取付状態を示す側面図、第4図は第1図の一
部の上部断面図、第5図および第6図は第2実施例を示
す側面図、第7図は従来の構成を説明するために引用し
た図である。 1…顕微鏡取付用架台、4…水平アーム 7…顕微鏡鏡体、8…固定軸 10、21…水平アーム先端部材 23…回転制限ピン、25…回転制限壁

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平面内で垂直軸に関して回転可能で、か
    つ水平方向に進退可能な水平アームと、 この水平アームの先端に二つの異なる取付向きのいずれ
    か一方を選択して着脱可能な水平アーム先端部材と、 前記水平アームの延在方向軸を含む垂直平面内で回転可
    能なように前記水平アーム先端部材に支持された顕微鏡
    取付用の固定軸と、 この固定軸の回転を一方向の回転においてのみ前記水平
    アームに対して垂直となる位置で制限する回転制限手段
    と、 前記固定軸を任意の回転位置で固定可能な軸固定手段と
    を有し、 前記水平アーム先端部材の前記水平アームに対する取付
    向きを選択することにより、前記固定軸が前記回転制限
    手段によって回転を制限される回転方向を選択可能であ
    ることを特徴とする顕微鏡取付用架台。
JP1990033506U 1990-03-29 1990-03-29 顕微鏡取付用架台 Expired - Fee Related JP2569162Y2 (ja)

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