JP2568119Y2 - 2つの部材の結合構造 - Google Patents

2つの部材の結合構造

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JP2568119Y2 JP8871991U JP8871991U JP2568119Y2 JP 2568119 Y2 JP2568119 Y2 JP 2568119Y2 JP 8871991 U JP8871991 U JP 8871991U JP 8871991 U JP8871991 U JP 8871991U JP 2568119 Y2 JP2568119 Y2 JP 2568119Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、2つの部材を結合して
左右や上下などで種類の異なる部品を構成するようにし
た結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、基本的な構成は同一であるもの
の、左右や上下などで用いられるために種類が異なる部
品は、それぞれ個別に制作するのが煩わしいために、そ
の部品を2つの部材に分割し、これら2つの部材をその
種類に応じて適宜異ならせた部分で結合することによ
り、種類の異なる部品を構成して、部材の共通化を図る
ことが行われている。
【0003】この場合、種類の異なる部品には、その種
類に応じた表示が、2つの部材を結合した部品構成後に
刻印やスタンプ等で印されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記の如き
ものでは、2つの部材を結合して種類の異なる部品を構
成した後に種類に応じた表示が刻印やスタンプ等で印さ
れるため、その表示作業が煩わしい上、誤って表示する
恐れもある。
【0005】本考案はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、表示作業を行わなくとも
2つの部材を結合するだけで種類に応じた明確な表示が
なされるような部品を構成しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案が講じた解決手段は、第1部材と第2部材と
を結合して種類の異なる部品を構成する2つの部材の結
合構造を前提とする。そして、上記第1部材に、種類の
異なる部品の全種類を表示する表示部を設ける一方、上
記第2部材に、上記表示部のうちの単一種類の表示以外
の表示部を覆い隠す覆い隠し部を設けるとともに、上記
表示部のうち単一種類の表示のみを露出させる露出部を
設けて、上記第2部材を、その覆い隠し部により単一種
類の表示以外の表示部を覆い隠しかつ上記第1部材の表
示部の単一種類の表示のみを露出部により露出させた状
態で、第1部材に対して結合せしめる構成としたもので
ある。
【0007】
【作用】上記の構成により、本考案では、部品は、2つ
の部材のうち、種類の異なる部品の全種類を表示する表
示部が設けられた第1部材に対して、種類の異なる部品
の単一種類の表示のみを露出部より露出させた状態で表
示部のうちの種類が異なる部品の単一種類の表示以外を
覆い隠すよう,残る第2部材に設けられた覆い隠し部を
結合することにより構成されている。
【0008】このように、第1部材に対して第2部材の
覆い隠し部を、露出部より表示部の単一種類の表示のみ
を部品の種類に応じて露出させるように結合することに
よって、種類の異なる部品が構成される上、その種類に
応じた表示が露出部より露出することになる。これによ
り、部品を構成した後に種類に応じた表示を刻印やスタ
ンプ等で印す必要がなくなり、その表示作業が廃止され
る上、種類の異なる部品が誤って表示されることもな
い。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0010】図7および図8は本考案の実施例に係る2
つの部材の結合構造を左右両端部に用いたバンパーレイ
ンフォースメントを示し、このバンパーレインフォース
メント1は、該バンパーレインフォースメント1の外側
に配置された緩衝材3およびバンパー表皮を形成するバ
ンパーフェイス5と共にバンパーBを構成している。そ
して、このバンパーBは、リヤバンパーであって、車体
後端部で車幅方向へ延びるバンパー本体部Baと、該バ
ンパー本体部Baの左右両端から車体側部(リヤフェン
ダ周辺部)に沿うように湾曲されて所定寸法だけ前方へ
向って延設された左右のバンパー側部Bbとを有してい
る。以下、各部材について説明する。
【0011】バンパーレインフォースメント1は、ガラ
ス繊維で補強された樹脂のプレス成形によって作製され
ているとともに、上面パネル1a、下面パネル1bおよ
び背面パネル1cからなる断面略コ字状に構成されてお
り、上記上面パネル1aおよび下面パネル1bの反背面
パネル1c側端部にはそれぞれ上下方向に延びる補強フ
ランジ1dが設けられている。そして、このバンパーレ
インフォースメント1は、上記バンパー本体部Baの左
右両端部において、後述する左右の結合ブラケット2
9,31によって、車体側に連結されており、車両の後
突時などにおいて外部からの荷重が上記バンパーフェイ
ス5および緩衝材3を経て作用すると、その荷重を車体
側の剛性強度の高い部材(例えばリヤフレームやクロス
メンバ)に伝達、分散するようになっている。また、図
6にも示すように、このバンパーレインフォースメント
1は、バンパー本体部Baの左右両端部内に位置する部
分の先端近傍がリヤフレーム7に向かうように僅かに湾
曲されており、その端面1fはバンパーレインフォース
メント1の背面パネル1cに対して所定の角度を存して
リヤフェンダ9と略平行となるように外方へ突出して形
成されている。従って、上記バンパーレインフォースメ
ント1の左右両端部におけるコ字状断面の深さは端に近
付くに従い浅くなっている。
【0012】緩衝材3は、発泡ポリプロピレンで構成さ
れ、上記バンパーレインフォースメント1とバンパーフ
ェース5との間に配設されており、その上下方向の寸法
は、バンパーレインフォースメント1の上下方向の寸法
よりも大きく設定されていて、バンパーBに入力された
荷重を変形により吸収すると共に、該変形で吸収されな
い荷重をバンパーレインフォースメント1に伝達するよ
うになっている。また、この緩衝材3の前面の形状は、
バンパーレインフォースメント1の背面パネル1c周辺
の形状に合致しており、バンパーレインフォースメント
1の背面パネル1c全体に緩衝材3が当接するようにな
っている。
【0013】バンパーフェイス5は、バンパーBの表皮
を形成するものであって、その上端部は、上記バンパー
レインフォースメント1の上面を覆うように上方に向う
に従って前方へ湾曲して形成されている。一方、バンパ
ーフェース5の下端部は、上記バンパーレインフォース
メント1の下面を覆うように下方に向うに従って前方へ
湾曲して形成されている。また、このバンパーフェイス
5は、その内側面(前面)と緩衝材3の背面(後面)と
間に小間隙が形成されるように、その断面形状および取
付位置が設定されており、このバンパーフェイス5に小
荷重が作用した際には、この荷重を緩衝材3およびバン
パーレインフォースメント1に伝達することなく、バン
パーフェイス5の弾性変形のみで吸収するようになって
いる。そして、このバンパーフェイス5の上端部の取付
構成について説明すると、トランクルームの後端を形成
しているリヤフレーム7の上端部の背面には、2枚の折
曲された,リヤエンドパネル11aおよびリヤエンドメ
ンバ11bからなる閉断面構造の補強メンバ11が取り
付けられている。一方、上記バンパーフェイス5には、
その上端部に水平部5aが形成されており、この水平部
5aの前端には上方へ屈曲された上方延長部5bが形成
されている。そして、この上方延長部5bが上記補強メ
ンバ11の上面に重ね合わされ、この重ね合せ部分にお
いて上方延長部5bが補強メンバ11にビス止めされて
いる。そして、この重ね合せ部分の上側には、化粧板と
してのカバー材13が配設され、該カバー材13が上記
上方延長部5bおよび補強メンバ11に図示しないクリ
ップによって取り付けられており、このバンパーフェイ
ス5の上端縁が覆い隠されるようになっている。
【0014】そして、本例におけるバンパーBは、上記
バンパーレインフォースメント1の左右両端部において
リヤフレーム7に連結されている。
【0015】以下、上記バンパーレインフォースメント
1の左右両端部における車体側への連結構造について、
図1ないし図6に基づいて説明する。上記バンパーレイ
ンフォースメント1の左右両端部と、リヤフレーム7と
の間には、バンパーレインフォースメント1の端面1f
の形状と略一致する略四角形状の第1部材21と、該第
1部材21の背面に溶接により結合されるフランジ部2
3を周囲に有すると共に、バンパーレインフォースメン
ト1の左右両端部におけるコ字状断面の内側に嵌装され
る突出部25を略中央に有する断面略ハット状の第2部
材27とからなる部品としての左右の結合ブラケット2
9,31が設けられている。該結合ブラケット29,3
1の各第1部材21の背面には、上述の如くバンパーレ
インフォースメント1の左右両端部におけるコ字状断面
の深さの傾き方向が左右両端部において異なっている関
係上、突出部25がコ字状断面の内側に嵌装される位置
が左右で異なり、その左右で用いられる種類の異なる左
右2種類の結合ブラケット29,31を識別する上で表
示L,Rする表示部33が設けられている。また、上記
各第2部材27のフランジ部23は、上下両片23a,
23bおよび左右両側片23c,23dの互いに隣接す
る各片をつなぐ四隅が切除されている。そして、上記表
示部33の中央つまり左右の表示L,Rの間には、各第
1部材21の背面に対して結合される各第2部材23の
基準位置を決める溶接基準穴35,35が上下に穿設さ
れている一方、上記各第2部材27のフランジ部23の
上下両片23a,23bにおける左右に所定距離隔てた
位置には、上記溶接基準穴35,35に対応するバンパ
ーレインフォースメント1の左端部用のL用基準穴3
7,37(図では左側)およびバンパーレインフォース
メント1の右端部用のR用基準穴39,39(図では右
側)がそれぞれ穿設されている。また、上記第1部材2
1の四隅には、上記バンパーレインフォースメント1の
左右両端部の端面1fに設けられた外端側上下両部およ
び内端側上部の3つの第1孔部43,…に対応する第2
孔部45,…が設けられているとともに、第1部材21
の上端部に対応する上側の第2孔部45,45の略中間
位置には、バンパーレインフォースメント1の左右両端
部の端面1fにおける外端側上部および内端側上部の2
つの第1孔部43,43の略中間位置に設けられた第1
挿通孔47に対応する第2挿通孔49が設けられてお
り、バンパーレインフォースメント1の左右両端部は、
第1挿通孔47より第2挿通孔49を介してリヤフレー
ム7に挿通された仮止め用のブラインドリベット51に
よって結合ブラケット29,31を介してリヤフレーム
7に仮止めされた後、3つの第1孔部43,…より該各
第1孔部43に対応する各第2孔部45を介してリヤフ
レーム7に挿通されたボルト53,…をリヤフレーム7
背面側からナット55,…を螺合させることにより、車
体側に強固に取り付けられている。
【0016】そして、本考案の特徴部分としての種類の
異なる2種類の左右の結合ブラケット29,31の結合
構造について説明すると、図2および図3に示すよう
に、上記各第2部材27のフランジ部23の上片23a
は、上記各第1部材21の表示部33のうちの左右で種
類が異なる左右の結合ブラケット29,31の単一種類
の表示L,R以外の表示部33つまり左右の表示L,R
のいずれか一方を覆い隠す覆い隠し部61として構成さ
れている。また、上記各第2部材27のフランジ部23
の上片23aに隣接する左右両側片23c,23dの上
端には、上記第1部材21の背面に対して結合された際
に種類の異なる結合ブラケット29,31の単一種類の
いずれか一方の表示LまたはRのみを露出させるように
上片23aに隣接する左右両側片23c,23dの上端
の切除部分をさらに略U字状に下方に切り欠いた露出部
63が設けられている。そして、図4に示すように、上
記バンパーレインフォースメント1の左端部に対応する
左側の結合ブラケット29は、第2部材27の上片23
aつまり覆い隠し部61により表示部33のうちの左の
表示L以外の残る右の表示Rを覆い隠しかつフランジ部
23の右側片23d上端の露出部63より表示部33の
左Lの表示のみを露出させるよう,第1部材21の溶接
基準穴35,35に対して第2部材27のL用基準穴3
7,37を対応させて位置決めした状態で、第2部材2
7のフランジ部23を第1部材21の背面に対して結合
することにより構成されている。一方、図5に示すよう
に、上記バンパーレインフォースメント1の右端部に対
応する右側の結合ブラケット31は、第2部材27の覆
い隠し部61(上片23a)により表示部33のうちの
右の表示R以外の残る左の表示Lを覆い隠しかつフラン
ジ部23の左側片23c上端の露出部63より表示部3
3の右の表示Rのみを露出させるよう,第1部材21の
溶接基準穴35,35に対して第2部材27のR用基準
穴39,39を対応させて位置決めした状態で、第2部
材27のフランジ部23を第1部材21の背面に対して
結合することにより構成されている。
【0017】このように、第2部材27の覆い隠し部6
1(上片23a)により表示部33の右の表示Rを覆い
隠しかつフランジ部23の右側片23d上端の露出部6
3より表示部33の左の表示Lのみを露出させるよう,
第1部材21の溶接基準穴35,35に対して第2部材
27のL用基準穴37,37を対応させて位置決めした
状態で、第2部材27のフランジ部23を第1部材21
の背面に対して結合する一方、第2部材27の覆い隠し
部61により表示部33の左の表示Lを覆い隠しかつフ
ランジ部23の左側片23c上端の露出部63より表示
部33の右の表示Rのみを露出させるよう,第1部材2
1の溶接基準穴35,35に対して第2部材27のR用
基準穴39,39を対応させて位置決めした状態で、第
2部材27のフランジ部23を第1部材21の背面に対
して結合することにより、バンパーレインフォースメン
ト1の左右両端部に対応する種類の異なる2種類の左右
の結合ブラケット29,31が構成されている。これに
より、種類の異なる結合ブラケット(部品)を構成した
後にその種類に応じた表示を刻印やスタンプ等で印す必
要がなくなり、その表示作業を廃止することができると
ともに、種類の異なる2種類の左右の結合ブラケット2
9,31を誤ることなく明確に表示することができる。
【0018】尚、本考案は上記実施例に限定されるもの
ではなく、その他種々の変形例を包含するものである。
例えば、上記実施例では、第1部材21の背面に対して
第2部材27を結合することにより種類の異なる2種類
の結合ブラケット29,31を構成したが、2種類の部
材を結合することによって3種類以上の結合ブラケット
が構成されるようにしても良いのは勿論である。
【0019】また、上記実施例では、部品をバンパーB
のバンパーレインフォースメント1の左右両端部に対応
する左右2種類の結合ブラケット29,31に適用した
例を示したが、フロントバンパーのバンパーレインフォ
ースメントの左右両端部に対応する結合ブラケットに適
用しても良いのは勿論のこと、例えば平面的な部材の上
下および左右の各角部、又は立体的な部材の上下左右お
よび前後の各角部などに対応する部品が構成されるよう
にしても良く、このような部品は自動車部品のジャンル
に止まることなくあらゆるジャンルで幅広く用いられ
る。
【0020】
【考案の効果】以上の如く、本考案における2つの部材
の結合構造によれば、第1部材に対して、露出部により
表示部の単一種類の表示のみを露出させるように第2部
材の覆い隠し部を結合することによって種類の異なる部
品を構成したので、部品構成後に種類に応じた表示を刻
印やスタンプ等で印す表示作業を廃止することができる
とともに、種類の異なる部品を誤ることなく明確に表示
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バンパーレインフォースメントおよび左右の各
結合ブラケットの分解斜視図である。
【図2】第1部材の背面図である。
【図3】第2部材の背面図である。
【図4】左側の結合ブラケットの背面図である。
【図5】右側の結合ブラケットの背面図である。
【図6】左側の結合ブラケット付近の断面図である。
【図7】バンパー本体部中央周辺の縦断面図である。
【図8】車両後部の斜視図である。
【符号の説明】
21 第1部材 27 第2部材 29,31 結合ブラケット(部品) 33 表示部 61 覆い隠し部 63 露出部 L,R 表示

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1部材と第2部材とを結合して種類の
    異なる部品を構成する2つの部材の結合構造であって、
    記第1部材には、種類の異なる部品の全種類を表示す
    る表示部が設けられている一方、上記第2部材には、上
    記表示部のうちの単一種類の表示以外の表示部を覆い隠
    す覆い隠し部が設けられているとともに、上記表示部の
    うち単一種類の表示のみを露出させる露出部が設けられ
    ていて、上記第2部材は、その覆い隠し部により単一種類の表示
    以外の表示部を覆い隠しかつ上記第1部材の表示部の単
    一種類の表示のみを露出部により露出させた状態で、第
    1部材に対して結合されている ことを特徴とする2つの
    部材の結合構造。
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