JP2567708Y2 - 電気スイッチの構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、磁石の接近により導通
するスイッチの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の、磁石の接近により導通するスイ
ッチには、リ−ドスイッチと、ホール素子を用いる磁気
スイッチなどがある。

【解決しようとする技術課題】従来の磁力で動作するス
イッチは、いずれも、磁石の感知領域は非常に狭いた
め、例えば、おもちゃ掃除機を床面で移動させて一定の
範囲でその掃除機の移動を検出するには、多数のスイッ
チを配設する必要があり、コストアップとなる問題があ
り、また、検出動作が不連続となる欠点があった。

【０００３】本考案は、上記の点に鑑み、磁石の移動を
一定の範囲に渡って連続的に検出して導通する電気スイ
ッチを提供することを目的とする。

【０００４】また、簡単な構成と低コストで、しかも、
検出領域を任意に設定できる電気スイッチを提供するこ
とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案に係るスイッチは、非磁性の導電板、ホル
ダ、磁性導体とからなり、前記導電板は、一端が電気回
路に接続され、前記ホルダは、収容部を有して前記導電
板の下に設けられ、前記磁性導体を前記収容部の底部と
前記導電板との間で昇降自在に保持するものであり、前
記磁性導体は、屈曲自在のチェ−ン状又は紐状のもので
あって、前記ホルダの収容部に延長された状態で収容さ
れ、一端が前記電気回路に接続されており、前記導電板
の上方に接近した磁石の吸引作用により前記磁性導体の
一部が上昇して前記導電板に接触するようにしたことを
特徴としている。

【０００６】また、磁性導体は線状に形成され、ホルダ
の収容部は前記磁性導体を湾曲状に保持するものである
ことを特徴としている。

【０００７】さらに、磁性導体は環状に形成され、ホル
ダの収容部は前記磁性導体を環状に保持するガイドを有
していることを特徴としている。

【０００８】

【作用】ホルダに収容されている磁性導体の上方におけ
る導電板の上面又は導電板を被覆している被覆部材の上
面を、磁石又は磁石を備えた移動体を移動させると、そ
の磁石により磁性導体の一部が吸引されて導電板に接触
するためスイッチは導通状態となる。

【０００９】磁石又は移動体を磁性導体の延長方向に沿
って移動する場合は、磁性導体の吸引される部分も移動
するので、吸引作用を受ける一定の範囲内ではスイッチ
が連続して導通状態にある。

【００１０】

【実施例】次に、本考案の実施例を、図面に基づいて説
明する。

【００１１】図１は、本実施例の基本的な構造を示す断
面図である。

【００１２】１は、おもちゃハウスの部屋の床であり、
非磁性材料で作られている。２はおもちゃ掃除機であ
り、吸込口を模した部分２ａの、床面に近い位置に永久
磁石３が備えられている。この永久磁石３は本考案に係
るスイッチをＯＮさせるための磁気エネルギ−を与える
ものである。従って、掃除機２は移動体の一例であっ
て、その外観形状に特に意味はない。また、永久磁石に
限らず、電磁石であっても良い。

【００１３】床１の掃除機２が移動される部分の任意の
位置における下面に、本考案に係るスイッチが設けられ
ている。スイッチは、床１の下面に固着された導電板４
と、この導電板の下側にっ取付けられたホルダ５と、こ
のホルダ内に収容され磁性導体６とからなっている。

【００１４】導電板４は、アルミニウム板などの非磁性
導電材料で作られており、一端が導線７を介して電気回
路（図示せず）に接続されている。また、ホルダ５は、
合成樹脂又は紙などの非磁性材料で作られ、上面に開口
する収容部５１を有しており、その開口面が導電板４で
遮閉されるように導電板４の下側に取付けられている。
そして、収容部５１内に、磁性導体６が収容部に底部と
導電板との間を昇降自在に収容されている。

【００１５】磁性導体６は、鉄鋼製のチェーン又は紐状
に形成されて、任意の部分でも湾曲することができる。
磁性導体６は延長された状態で収容部５１に収容され、
その一端が導線８を介して電気回路に接続されている。

【００１６】上記の構成により、掃除機２を床１面上
を、掃除する場合と同様にして移動すると、永久磁石３
がこのスイッチが設けられている部分に接近したとき
に、その永久磁石の吸引力により磁性導体６の一部分が
図１に示されているようにホルダ５の収容部５１内を上
昇して導電板４に接続するので、スイッチが導通状態と
なる。

【００１７】磁石３が図１において左又は右に移動する
と、磁性導体６は吸引されていた部分が重力により降下
し、移動した磁石３１に対応する部分が吸引されて導電
板４に接触するので、スイッチの導通状態が継続され
る。

【００１８】従って、掃除機２の移動範囲とスイッチの
長さが一致する間はスイッチがＯＮ状態を保つ。

【００１９】このスイッチが挿入された電気回路をスイ
ッチのＯＮにより掃除機の動作音を発生するＩＣ回路で
構成する場合は、掃除機２をハウスの床面上で移動させ
る間、掃除機の動作音を連続して発生させることが可能
である。

【００２０】図１には、線上の磁性導体６を直線状に延
長させた例が示されているが、図２に示すように、ホル
ダ５の収容部５１にガイド５２を任意の位置に配設する
ことにより、線状の磁性導体を蛇行，その他の湾曲状に
延長しても良い。

【００２１】また、磁性導体６を、図３に示すように環
状に形成し、これをホルダ５のガイド５３によって環状
に形成した収容部５１に収容すれば、磁性導体を環状に
保持することができる。

【００２２】上記のように、チェン状又は紐状の磁性導
体を用いるので、磁石３を有する移動体の各種の移動態
様に応じて磁性導体を配置することにより、各種の移動
パタ−ンによっても導通状態を継続するスイッチの提供
が可能である。

【００２３】

【考案の効果】上述のように、本考案によれば、非磁性
導電板とホルダと可撓性の磁性導体とを用いる簡単な構
成で安価な、しかも希望の範囲で導通状態を継続するス
イッチを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の断面図である

【図２】磁性導体の他の配置例とホルダの他の例を示す
要部平面図である。

【図３】他の実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

２ おもちゃ掃除機（移動体） ３ 永久磁石 ４ 導電板 ５ ホルダ ５１ 収容部 ５２ ガイド ５３ ガイド ６ 磁性導体

Claims (3)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ）非磁性の導電板、ホルダ、磁性導体
   とからなり、 （ロ）前記導電板は、一端が電気回路に接続され、 （ハ）前記ホルダは、収容部を有して前記導電板の下に
   設けられ、前記磁性導体を前記収容部の底部と前記導電
   板との間で昇降自在に保持するものであり、 （ニ）前記磁性導体は、屈曲自在のチェ−ン状又は紐状
   のものであって、前記ホルダの収容部に延長された状態
   で収容され、一端が前記電気回路に接続されており、 （ホ）前記導電板の上方に接近した磁石の吸引作用によ
   り前記磁性導体の一部が上昇して前記導電板に接触する
   ようにしたことを特徴とする電気スイッチの構造。
2. 【請求項２】 磁性導体は線状に形成され、ホルダの収
   容部は前記磁性導体を湾曲状に保持するものであること
   を特徴とする請求項１記載の電気スイッチの構造。
3. 【請求項３】 磁性導体は勘定に形成され、ホルダの収
   容部は前記磁性導体を環状に保持するガイドを有してい
   ることを特徴とする請求項１記載の電気スイッチの構
   造。