JP2567351B2 - エバポパージシステムの故障診断用制御弁装置 - Google Patents

エバポパージシステムの故障診断用制御弁装置

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    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンクで発生した
燃料蒸気をベ―パ通路によりキャニスタに供給し、該キ
ャニスタに蓄えられた燃料蒸気をパ―ジ用の制御弁を設
けたパ―ジ通路により内燃機関の吸気管に供給するエバ
ポパ―ジシステムにおける故障診断のための制御弁装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関の燃料タンクで発生
した燃料蒸気をベ―パ通路によりキャニスタに供給し、
該キャニスタに蓄えられた燃料蒸気をパ―ジ用の制御弁
を設けたパ―ジ通路により内燃機関の吸気管に供給する
エバポパ―ジシステムは普通にある。このようなエバポ
パ―ジシステムの故障診断を行う装置として、例えば図
7に示すようなものがある。即ち、キャニスタ40の大
気開放通路41に、診断用制御弁42とエアクリ―ナ4
3とチェック弁44とが配置され、キャニスタ40と診
断用制御弁42,診断用制御弁42とエアクリ―ナ43
およびエアクリ―ナ43とチェック弁44とはそれぞれ
ホ―ス等の配管45,46,47で接続されていた。な
お、前記診断用制御弁42はエバポパ―ジシステムの故
障診断に使用されるON―OFFバルブ、エアクリ―ナ
43は大気導入の際に診断用制御弁42にゴミ等が入る
のを防止するためのもの、チェック弁44は大気導入時
にトランクル―ム等からのきれいな空気を吸引しキャニ
スタ40から大気へ排気するときは該排気をタイヤハウ
スサイド,クロスメンバ―等へ排出させるためのもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来例
の場合、キャニスタ40と診断用制御弁42,診断用制
御弁42とエアクリ―ナ43およびエアクリ―ナ43と
チェック弁44とはそれぞれホ―ス等の配管45,4
6,47で接続されているため、コスト高となるばかり
でなく広い設置スペ―スを必要とし、更には車体への取
付け工数が多くなる、という問題がある。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、エアクリ―
ナのケ―ス内に上記の弁類を配置することによって、コ
スト安でコンパクトで且つ車体への取付け工数の少ない
エバポパ―ジシステムの故障診断用制御弁装置を提供し
ようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明におけるエバポパ―ジシステムの故障診断用
制御弁装置は、キャニスタの大気開放通路にエアクリ―
ナを配置し、該エアクリ―ナの略内部空間内に故障診断
用制御弁の弁体,弁駆動装置及び弁座を設置位置させる
と共に該故障診断用制御弁をエアクリ―ナのケ―スの一
側に一体的に組付け、チェック弁の弁体及び弁座を該エ
アクリ―ナの略ケ―ス内に設置位置させると共に該チェ
ック弁をエアクリ―ナのケ―スの他側に一体的に組付け
たことを特徴とするものである。
【0006】また、前記チェック弁に代えて大気導管を
エアクリ―ナのケ―スに一体的に組付けたことを特徴と
するものでもある。
【0007】更に、少なくとも前記故障診断用制御弁を
エアクリ―ナのケ―スに脱着可能に組付け、エアクリ―
ナを交換可能にしたことを特徴とするものでもある。
【0008】
【作用】以上の構成によれば、キャニスタでの吸着時に
は、キャニスタにおいて蒸発燃料が吸着されて、その排
気はキャニスタの大気連通口からパイプ等を経て故障診
断用制御弁からエアクリ―ナを通過し、チェック弁を押
し開いてタイヤハウスサイド等の汚れた場所へ排出され
る。また、前記キャニスタでの脱着時には、トランクル
―ム等からのきれいな空気がチェック弁を押し開いてケ
―ス内に入り、エアクリ―ナから故障診断用制御弁を経
てキャニスタに導かれる。また、エバポパ―ジシステム
の故障診断時には、必要に応じて故障診断用制御弁をO
N―OFFして、キャニスタと大気とを連通あるいは遮
断して、適宜の故障診断を行うものであるが、前記故障
診断用制御弁とチェック弁はエアクリ―ナのケ―ス内に
配管を用いることなくまとめて位置させることができも
のである。
【0009】そして、チェック弁を使用しないものであ
っては、前記チェック弁に代えてエアクリ―ナのケ―ス
に直接に空気出入用の大気導管を設けることにより、エ
バポパ―ジシステムの故障診断用制御弁装置が一層コン
パクトになる。そして、この場合、キャニスタに供給さ
れる大気の供給箇所とキャニスタからの排気の排出箇所
が同一箇所になる。
【0010】また、少なくとも前記故障診断用制御弁を
エアクリ―ナのケ―スに脱着可能に組付け、エアクリ―
ナを交換可能にした場合には、エアクリ―ナを必要に応
じて極めて容易に交換できるようになる。
【0011】
【実施例】添付図面を参照して本発明の実施例について
説明する。図1の第1の実施例において、1はその内周
にエアクリ―ナの筒状フィルタ2を収納した合成樹脂か
らなるエアクリ―ナケ―スであり、該ケ―ス1の内部で
前記フィルタ2の内部空間3内には、故障診断用制御弁
4の弁体5、該弁の駆動装置であるコイル6とコイルボ
ビン7とプランジャ8とスプリング9,10とヨ―ク1
1等、及び弁座12等が設置されており、弁座12を先
端に備えた故障診断用制御弁4のキャップ13の他端は
図示しないキャニスタの大気連通口にパイプ等により適
宜接続されるようになっていると共に、該キャップ13
に形成したフランジ14はケ―ス1の一側にスナップフ
ィット15により一体的に組付けてある。
【0012】また、前記ケ―ス1の内部で他側には、チ
ェック弁16の弁体17及び弁座18,19等が設置さ
れており、弁座19を先端に備えたチェック弁16のキ
ャップ20は二股に形成されていて、一方のパイプ21
の他端は図示しないタイヤハウスサイド等へパイプ等に
より適宜接続され、他方のパイプ22の他端は図示しな
いトランクル―ム等へパイプ等により適宜接続されてい
ると共に、該キャップ20に形成したフランジ23はケ
―ス1の他側にスナップフィット24により一体的に組
付けてある。
【0013】また、前記キャップ13に形成したフラン
ジ14には、前記コイル6を励磁するための通電コネク
タ25と、前記弁体5とフィルタ2間の空気を流通させ
るための開口26を有する筒体27が一体に形成されて
いる。
【0014】以上のような構成からなるエバポパ―ジシ
ステムの故障診断用制御弁装置において、図示しない燃
料タンク内の蒸発燃料をキャニスタに吸着させる際およ
びキャニスタに吸着された燃料を吸気通路に送るべくキ
ャニスタ内で燃料の脱着を行う際には、前記コネクタ2
5からの通電によってコイル6が励磁され、プランジャ
8がスプリング9の付勢力に抗して上昇し、またスプリ
ング10によって弁体5が弁座12から離れて故障診断
用制御弁4は開放状態にある。
【0015】したがって、前記キャニスタでの吸着時に
は、キャニスタにおいて蒸発燃料が吸着されて、その排
気(吸着されなかった一部の蒸発燃料を含む排気)はキ
ャニスタの大気連通口からパイプ等を経てキャップ13
に入り、故障診断用制御弁4の開口26からエアクリ―
ナのフィルタ2を通過し、その外周から上昇してチェッ
ク弁16の弁体17を押し開いて一方のパイプ21から
タイヤハウスサイド等の汚れた場所へ排出される。ま
た、前記キャニスタでの脱着時には、トランクル―ム等
からのきれいな空気が他方のパイプ22から前記チェッ
ク弁16の弁体17を押し開いてケ―ス1内に入り、フ
ィルタ2の外周から該フィルタ2を通過し、故障診断用
制御弁4の開口26から該故障診断用制御弁4を経てそ
のキャップ13からパイプ等を経てキャニスタに導かれ
る。
【0016】また、エバポパ―ジシステムの故障診断時
には、必要に応じて故障診断用制御弁4をON―OFF
して、キャニスタと大気とを連通あるいは遮断して、適
宜の故障診断を行う。
【0017】上記実施例の場合、キャニスタの大気開放
通路にエアクリ―ナのフィルタ2を配置し、該フィルタ
2の内部空間3内に故障診断用制御弁4の弁体弁体5、
該弁の駆動装置であるコイル6とコイルボビン7とプラ
ンジャ8とスプリング9,10とヨ―ク11等を設置位
置させると共に該故障診断用制御弁4をエアクリ―ナの
ケ―ス1の一側にスナップフィット15により一体的に
組付け、チェック弁16の弁体17及び弁座18,19
を該エアクリ―ナの略ケ―ス1内に設置位置させると共
に該チェック弁16をエアクリ―ナのケ―ス1の他側に
スナップフィット24により一体的に組付けたので、故
障診断用制御弁4とチェック弁16をエアクリ―ナのケ
―ス1内に配管を用いることなくまとめて位置させるこ
とができ、コスト安となるばかりでなくフィルタ2の内
部空間3を故障診断用制御弁4の主要部の設置に利用す
ることから全体として設置スペ―スが少なくてすみ、更
には車体への取付け工数も少なくなる。
【0018】図2の第2の実施例は、チェック弁を使用
しない場合のものであって、第1の実施例における前記
チェック弁16に代えてエアクリ―ナのケ―ス1に直接
に空気出入用の大気導管28を設けたものである。この
場合、キャニスタに供給される大気の供給箇所とキャニ
スタからの排気の排出箇所が同一箇所になるものであっ
て、その余の構成,作用効果は前記第1の実施例のもの
と実質的に同一であるので、同じ符号を付してその説明
を省略する。
【0019】また、図3の第3の実施例は、前記第1の
実施例における故障診断用制御弁4のキャップ13に形
成したフランジ14をケ―ス1の一側にスナップフィッ
ト15により組付けたものに代えて、ケ―ス1の一側内
面とフランジ14の外周にそれぞれねじ29,30を螺
設して、両ねじ29,30を螺合させてケ―ス1と故障
診断用制御弁4を容易に脱着可能としたものであり、ケ
―ス1内のフィルタ2の交換が極めて容易にできるもの
である。そしてその余の構成,作用効果は前記第1の実
施例のものと実質的に同一であるので、同じ符号を付し
てその説明を省略する。なお、チェック弁16側も上記
と同様にねじ螺合によって組付けてもよい。
【0020】また、図4の第4の実施例は、前記第1の
実施例における故障診断用制御弁4のキャップ13に形
成したフランジ14をケ―ス1の一側にスナップフィッ
ト15により組付けたものに代えて、ケ―ス1の一側面
にフランジ14の外周縁部を当接させて、該フランジ1
4の外周縁部をケ―ス1の一側面にビス止め31を複数
箇所行い、ケ―ス1と故障診断用制御弁4を容易に脱着
可能としたものであり、この場合もケ―ス1内のフィル
タ2の交換が極めて容易にできるものである。そしてそ
の余の構成,作用効果は前記第1の実施例のものと実質
的に同一であるので、同じ符号を付してその説明を省略
する。なお、チェック弁16側も上記と同様にビス止め
によって組付けてもよい。
【0021】更に図5,図6の第5の実施例は、前記第
1の実施例における故障診断用制御弁4のキャップ13
に形成したフランジ14をケ―ス1の一側にスナップフ
ィット15により組付けたものに代えて、ケ―ス1側の
外周面下端部に下方に鈎32を備えた爪片33を該ケ―
ス1側のフランジ34に当接するように複数個配置し、
該爪片33の鈎32をフランジ14の外周縁部に係止さ
せることによってケ―ス1と故障診断用制御弁4を容易
に脱着可能としたものであり、この場合もケ―ス1内の
フィルタ2の交換が極めて容易にできるものである。そ
してその余の構成,作用効果は前記第1の実施例のもの
と実質的に同一であるので、同じ符号を付してその説明
を省略する。
【0022】以上の第1ないし第5の実施例で、ケ―ス
1と故障診断用制御弁4との組付け手段についていろい
ろと例示したが、本発明は、上記の手段に限定されるこ
となく、他の周知の固着手段を適用できることは当然の
ことである。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上のように、キャニスタの大
気開放通路にエアクリ―ナを配置し、該エアクリ―ナの
略内部空間内に故障診断用制御弁の弁体,弁駆動装置及
び弁座を設置位置させると共に該故障診断用制御弁をエ
アクリ―ナのケ―スの一側に一体的に組付け、チェック
弁の弁体及び弁座を該エアクリ―ナの略ケ―ス内に設置
位置させると共に該チェック弁をエアクリ―ナのケ―ス
の他側に一体的に組付けたので、故障診断用制御弁とチ
ェック弁をエアクリ―ナのケ―ス内に配管を用いること
なくまとめて位置させることができ、コスト安となるば
かりでなくエアクリ―ナの内部空間を故障診断用制御弁
の主要部の設置に利用することから全体として設置スペ
―スが少なくてすみコンパクトになり、更には車体への
取付け工数も少ないエバポパ―ジシステムの故障診断用
制御弁装置となる。
【0024】また、前記チェック弁に代えて大気導管を
エアクリ―ナのケ―スに設ける場合には、チェック弁を
使用しないエバポパ―ジシステムの故障診断用制御弁装
置としてさらにコンパクトにすることができる。
【0025】更に、少なくとも前記故障診断用制御弁を
エアクリ―ナのケ―スに脱着可能に組付け、エアクリ―
ナを交換可能にした場合には、上述の効果に加えてエア
クリ―ナを必要に応じて極めて容易に交換でき安全で有
利なエバポパ―ジシステムの故障診断用制御弁装置とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエバポパ―ジシステムの故障診断
用制御弁装置の一実施例の断面図である。
【図2】本発明に係るエバポパ―ジシステムの故障診断
用制御弁装置の他の実施例の断面図である。
【図3】本発明に係るエバポパ―ジシステムの故障診断
用制御弁装置の更に他の実施例の断面図である。
【図4】本発明に係るエバポパ―ジシステムの故障診断
用制御弁装置の更にまた他の実施例の断面図である。
【図5】本発明に係るエバポパ―ジシステムの故障診断
用制御弁装置の更にまた他の実施例の断面図である。
【図6】図5の要部の側面図である。
【図7】従来例の要部説明図である。
【符号の説明】
1 エアクリ―ナケ―ス 2 エアクリ―ナのフィルタ 3 エアクリ―ナの内部空間 4 故障診断用制御弁 5 故障診断用制御弁の弁体 6 コイル 8 プランジャ 12 弁座 15,24 スナップフィット 16 チェック弁 28 大気導管 29,30 ねじ 31 ビス 33 爪片

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンクで発生した燃料蒸気をベ―パ通
    路によりキャニスタに供給し、該キャニスタに蓄えられ
    た燃料蒸気をパ―ジ用の制御弁を設けたパ―ジ通路によ
    り内燃機関の吸気管に供給するエバポパ―ジシステムに
    おける故障診断のための制御弁装置において、キャニス
    タの大気開放通路にエアクリ―ナを配置し、該エアクリ
    ―ナの略内部空間内に故障診断用制御弁の弁体,弁駆動
    装置及び弁座を設置位置させると共に該故障診断用制御
    弁をエアクリ―ナのケ―スの一側に一体的に組付け、チ
    ェック弁の弁体及び弁座を該エアクリ―ナの略ケ―ス内
    に設置位置させると共に該チェック弁をエアクリ―ナの
    ケ―スの他側に一体的に組付けたことを特徴とするエバ
    ポパ―ジシステムの故障診断用制御弁装置。
  2. 【請求項2】前記チェック弁に代えて大気導管をエアク
    リ―ナのケ―スに設けたことを特徴とする請求項1記載
    のエバポパ―ジシステムの故障診断用制御弁装置。
  3. 【請求項3】少なくとも前記故障診断用制御弁をエアク
    リ―ナのケ―スに脱着可能に組付け、エアクリ―ナを交
    換可能にしたことを特徴とする請求項1又は2記載のエ
    バポパ―ジシステムの故障診断用制御弁装置。
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