JP2567307B2 - ツールチャック - Google Patents

ツールチャック

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JP2567307B2
JP2567307B2 JP3102017A JP10201791A JP2567307B2 JP 2567307 B2 JP2567307 B2 JP 2567307B2 JP 3102017 A JP3102017 A JP 3102017A JP 10201791 A JP10201791 A JP 10201791A JP 2567307 B2 JP2567307 B2 JP 2567307B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、電動ド
リルのドリルビット、電動ドライバのドライバビット
等、各種ツールを挟持するツールチャックに関し、さら
に詳しくは、チャックハンドルを用いないで手動で締付
け操作することができるツールチャックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のツールチャックがチャックハンド
ルを用いてツールの取付け取外しを行っていたのを、チ
ャック外周の操作リングと内部のナットリングとの間に
差動機構を用いたトルクアップ機構を介装することで、
チャックハンドルを用いることなく、それでいてチャッ
クハンドルを用いた場合と等価な締付け力を得るツール
チャックを当出願人は既に開発している。すなわち、特
開平3−19705号、特開平3−136706号、特
開平3−270809号、特開平3−281107号、
特開平4−93103号等である。
【0003】これらのツールチャックは差動機構による
トルクアップ機構の介装で、チャックハンドルを用いな
くとも、手動操作(手で直接チャックを回動する操作)
で充分な締付け力を得ることで、その利用価値を充分発
揮している特徴を有するが、新たな課題として、ツール
の挟持時に、強く締め過ぎると、その強力な締付け力故
に、ツールの取外し時に強力な力を必要とし、手動操作
によるチャックの緩めが困難な問題点が生じた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
ツールの挟持時には所定以内の締付け力でツールを締付
けて、ツールの締め過ぎを防止すると共に、ツールを取
外すときは充分な力で緩めることができる機能を持った
ツールチャックの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、チャック本
体の先端側中心部に複数本のチャック爪を拡縮摺動可能
に保持して、これと相互に螺合するナットリングの回動
でチャック爪を拡縮方向にねじ送りすると共に、前記チ
ャック本体の外周面に嵌着した操作リングと上記ナット
リングとの間に、ナットリングとチャック本体との間に
介装した固定リングを、ナットリングの締付け反力でチ
ャック本体に圧接固定し差動機構を動作させるトルクア
ップ機構を介装して、前記操作リングの締付け方向の回
動をトルクアップ機構でトルクアップしてナットリング
に伝達し、各チャック爪を縮方向にネジ送りするツール
チャックであって、前記トルクアップ機構の固定リング
を2つのリングに分割し、両リングの対向面に、前記ナ
ットリングの締付け方向の伝達力を所定値に制限するト
ルクリミッタを介装したツールチャックであることを特
徴とする。
【0006】
【作用】この発明のツールチャックによれば、ツールを
挟持するとき、トルクリミッタで設定された力より強く
締付けると、固定リングに介装したトルクリミッタが動
作して、その締付け力を遮断するので、トルクリミッタ
で制限される力以内でツールが挟持され、また、ツール
を取外すときは、上述のトルクリミッタが締付け方向の
みに設定されていて、緩める方向には作用しないので、
トルクリミッタで力が制限されることなく、トルクアッ
プ機構が作用する強力な力でチャックを緩めることがで
きる。
【0007】
【発明の効果】上述の結果、この発明によれば、ツール
の挟持時には所定以内の締付け力でツールを締付けて、
ツールの締め過ぎを防止して、ツールの取外し時に、手
動によるツール取外しが不可になることが回避できる。
また、ツールを取外す時は、トルクリミッタで制限され
ない充分な力でチャックを緩めることができ、確実なツ
ールの取外しができる。
【0008】さらに、トルクリミッタは固定リングを2
つのリングに分割して、その分割部分の対向面に形成す
るので、トルクリミッタは固定リング内部で形成したこ
とになり、構造が大型化されず、コンパクトに構成でき
る。
【0009】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は電動ドリルや電動ドライバ等でドリルビ
ットやドライバビット等のツールを挟持するツールチャ
ックを示し、図1において、該ツールチャック10はチ
ャック本体11の先端中心部に3本のチャツク爪12…
を、チャック本体11の軸芯に対して先端側が集合する
傾斜状に、しかも、拡縮摺動可能に斜設している。
【0010】すなわち、それぞれのチャック爪12はチ
ャック本体11の軸芯に対して傾斜状に形成した摺動溝
13に摺動のみ自在に挿入し、それぞれの外周部にはそ
れぞれが連続する状態となる部分雄ネジ14を螺設し、
これら部分雄ネジ14…にはリング状のナットリング1
5の雌ネジ16を螺合し、このナットリング15を正逆
回転することで、チャック爪12…をネジ送りして拡縮
摺動し、ツールの挟持およびその解除を行う。
【0011】上述のナットリング15の外周部にはトル
クアップ機構17を装着し、さらに、このトルクアップ
機構17の外周面には操作リング18を嵌装し、この操
作リング18を正逆回転、すなわち、ツールの締付け方
向、または、取外し方向に回動することで、その回動力
をトルクアップ機構17を介して前述のナットリング1
5に伝達する。
【0012】上述のトルクアップ機構17は次のように
構成している。すなわち、該機構17は、前述のナット
リング15の外周に圧入して固定するリング状の出力リ
ング19と、前述の操作リング18に所定量の偏心量e
で偏心して遊嵌保持されるリング状の入力リング20
と、前述のチャック本体11の後部に圧接固定される第
1、第2の固定リング21,22とを有し、これらのリ
ング要素19,20,21,22をチャック本体11の
軸芯方向に配設している。
【0013】なお、前述のナットリング15は2つ割り
に形成して、チャック本体11に組付けた後、出力リン
グ19を圧入することで、一体にしている。
【0014】図2にも示すように、上述の出力リング1
9の前端側はナットリング15よりも前方に突出し、こ
の突出した部分の内周面と、前述の入力リング20の後
端側外周面とを重合して、これらの重合部に歯数差を有
するサイクロイドギヤ23,24を刻設して、噛合して
いる。
【0015】上述の出力リング19側のギヤ23は、例
えば、63歯、他方の入力リング20側のギヤ24は6
1歯であって、歯数差を2歯に設定し、これらのギヤ2
3,24はサイクロイド運動をするサイクロイドギヤを
構成する。
【0016】すなわち、操作リング18を回動操作し、
該操作リング18に対する偏心によって入力リング20
に公転のみ(自転をロックした状態)を与えると、この
入力リング20に刻設したギヤ24と出力リング19に
刻設したギヤ23との2歯の歯数差により、歯数の多い
分だけ出力リング19に自転が生じ、操作リング18の
回転が大きく減速されるので、この出力リング19の自
転出力が大きくトルクアップした出力となる。
【0017】図12は上述の減速原理を示し、図12の
(イ)において、入力リング20のギヤ24の歯数は6
1枚で、図中、頂点の位置を0枚目(61枚目)とした
とき、締付け方向の90度の位置では15枚と1/4枚
目、180度の位置では30枚と1/2枚目、270度
の位置では45枚と3/4枚目、360度の位置で61
枚目となる。
【0018】また、出力リング19のギヤ23の歯数は
63枚で、図中、頂点の位置を0枚目(63枚目)とし
たとき、締付け方向の90度の位置では15枚と3/4
枚目、180度の位置では31枚と1/2枚目、270
度の位置では47枚と1/4枚目、360度の位置で6
3枚目となる。
【0019】操作リング18の締付け方向への回動に基
づいて、入力リング20が回動させられると、この回動
は、該入力リング20の中心点Pが出力リング19の中
心点Qに対して寸法e分偏心されているので、入力リン
グ20の中心点Pが出力リング19の中心点Qを中心に
して回動することなにり、この回動が出力リング19に
対する入力リング20の公転である。
【0020】上述の入力リング20の公転が、図12の
(イ)から図12の(ロ)に示すように、90度行われ
ると、ギヤ23とギヤ24との噛合点が順次移動するこ
とになり、相互のギヤ23,24噛合歯数は15枚と1
/4枚であるも、出力リング19の本来の90度位置の
15枚と3/4枚目の位置は、入力リング20の90度
の位置に対して、 (15と3/4)−(15と1/4)=1/2=0.5 すなわち、0.5枚分先行した位置に位置される。
【0021】さらに、入力リング20の公転が、図12
の(ハ)に示すように180度になると、出力リング1
9の本来180度位置の31枚と1/2の位置は、入力
リング20の180度の位置に対して1枚分先行した位
置に位置される。
【0022】さらに、図12の(ハ)は270度の公転
を示し、図12の(ホ)は360度の公転を示し、入力
リング20の公転が360度になると、該入力リング2
0の頂点にある61枚目(0枚目)に対して、出力リン
グ19の頂点も61枚目が位置するが、しかし、出力リ
ング19の本来360度の位置にある63枚目(0枚
目)の位置は、入力リング20の360度の位置(頂
点)に対して2枚分先行した位置に位置される。
【0023】その結果、入力リング20の1回の公転で
出力リング19には歯数2枚分の回動が発生し、この回
動が出力リング19の自転である。
【0024】そして、この出力リング19の自転は、歯
数で、 (63枚−61枚)/61枚=2枚/61枚=1/30.5 であり、操作リング18を回動操作して入力リング20
に30.5回の公転を付与すると、出力リング19には
1回の自転を得ることになり、操作リング18からの入
力に対する減速比は、前述したように1/30.5と極
めて大きく、その結果、 大きなトルクアップ出力が出力
リング19から得られる。
【0025】前述の入力リング20の前端側の外周面に
は、外周輪25で包みこんだベアリング26を保有し、
上述の外周輪25が操作リング18の内周面に接触し
て、全体が挿入される。なお、図中27はEリングであ
る。
【0026】図3にも示すように、前述の入力リング2
0の外周面には突条28を形成し、この突条28の後端
面の円周上には係合用の凹部29を複数個形成してい
る。
【0027】図4、図5にも示すように、上述の突条2
8と対向する第1固定リング21の前端面には、前述の
凹部29…の公転を許容する大きさのピン30…を連接
して、相互を嵌合し、これら凹部29およびピン30は
第1固定リング21がチャック本体11に固定されるこ
とで、入力リング20の自転を阻止し、公転のみを許容
する。
【0028】前述の第1固定リング21の後端側内周面
には第2固定リング22を嵌着するが、これら両リング
21,22間にはトルクリミッタ31を介装している。
すなわち、図5、図6、図7にも示すように、第1固定
リング21の後端側周面(4箇所)には周囲3方に切溝
32を形成して材料弾性を得た弾性片33を形成し、こ
の弾性片33の内面にはボール34を受けるための凹部
35を形成している。
【0029】また、第2固定リング22の外周面には上
述の弾性片33の凹部35に対応させて(4箇所)カム
凹部36を形成し、このカム凹部36には円周方向にお
いて一方が垂直面に、また他方を緩やかな傾斜面37に
形成している。
【0030】すなわち、図8、図9にも示すように、チ
ャック爪12を締付ける方向Xに対してトルクリミッタ
31が働く側に、傾斜面37を形成し、弾性片33の弾
性で決定される作用力以上で締付けられた時、図9に示
すように、ボール34は傾斜面37を登り、第2固定リ
ング22の外周面に至って、作用力を遮断する。
【0031】しかし、チャック爪12を緩める方向(反
X方向)に回動したときは、ボール34がカム凹部36
の垂直面に当接して、このカム凹部36から外れること
がないので、図8の状態を保持し、トルクリミッタとし
ての作用は生じない。
【0032】前述の第2固定リング22をチャック本体
11に固定するために、該第2固定リング22の内周面
には垂直な圧接面38を形成し、チャック本体11側に
もこれに対応する圧接面39を形成し、これら圧接面3
8,39は前述のナットリング15がツールの締付け方
向に回動し、チャツク爪12がツールを締付けたときに
生じる反力でベアリング40を介して第2固定リング2
2を押圧することにより、相互が圧接し、第2固定リン
グ22がチャック本体11に固定される。
【0033】図6、図7にも示すように、前述の第2固
定リング22の後端側の円周上には歯山41を刻設し、
さらに、この歯山41に係合する複数の弾性片42を形
成した弾性リング43を第2固定リング22の後面に配
設している。
【0034】図10、図11にも示すように、弾性片4
2は弾性リング43より切起して形成し(3箇所)、こ
の弾性リング43の外周面を操作リング18の後端内周
面に圧入することで、位置を固定し、そして、弾性片4
2が第2固定リング22の歯山41と係合し、これを押
圧付勢することで、第2固定リング22の圧接固定の解
除および回り止めとして作用する。
【0035】そして、操作リング18の後部にはカバー
44を対向してチャック本体11の後部にその基部を圧
入固定している。
【0036】このように構成したツールチャック10の
動作を説明する。ツールをチャック爪12に挟持するた
めに、該チャック爪12が大きく開口しているとする
と、これにツールを挿入してチャック爪12を挟持する
には、操作リング18を締付け方向に回動する。
【0037】回動初期にはチャック爪12にはツールの
挟持による負荷がかかっていないので、トルクアップ機
構17の第1、第2の固定リング21,22は、チャッ
ク本体11に対して歯山41と弾性片42との小さな噛
合抵抗で連結されて、回動が許容されているため、出力
リング19、入力リング20、固定リング21,22が
連結抵抗で一体となり、これらが回動することで、操作
リング18の回動が直接ナットリング15の回動とな
り、速いネジ送りでチャック爪12を送出す。
【0038】チャック爪12がツールに接触して、該チ
ャック爪12に負荷が発生すると、該負荷でナットリン
グ15に反力が生じて、バックラッシュ分後退し、これ
がベアリング40を介して第2固定リング22を後方に
押下げる。
【0039】これによって、第2固定リング22とチャ
ック本体11との圧接面38,39が圧接されるので、
第2固定リング22がチャック本体11に固定され、同
時に第1固定リング21も固定状態にあるので、トルク
アップ機構17が作用状態になる。
【0040】すなわち、入力リング20はその凹部29
に第1固定リング21のピン30が嵌合しているので、
該入力リング20の自転は阻止され、公転のみが許容さ
れる。
【0041】したがって、操作リング18の回動は入力
リング20を公転し、この公転でサイクロイドギヤ2
3,24の歯数差で減速された大きなトルク出力が出力
リング19に生じ、この出力リング19のトルク出力で
ナットリング15が回動され、チャック爪12…が送出
されてツールを高トルクで挟持する。
【0042】上述のように高トルクでツールを挟持すべ
く操作リング18を締付け方向に回動した時、この回動
負荷は、図8で示すように、第1固定リング21に締付
け方向Xの回動負荷として作用し、この回動負荷がトル
クリミッタ31の弾性片33の弾力を越えると、該弾性
片33の弾力に抗してボール34がカム凹部36より外
れ、第2固定リング22の外周面を摺動し、第1固定リ
ング21の回動が許容され、トルクリミッタ31が作用
状態となる。
【0043】このように、第1固定リング21の回動が
許容されると、該第1固定リング21が入力リング20
の自転の規制を解除し、かつ入力リング20と共回りを
する。しかも、入力リング20に自転が許容されること
で、該入力リング20のギヤ24は出力リング19のギ
ヤ23上を転がりながら移動(回動)するだけで、出力
リング19へのトルクの伝達がなくなることで、トルク
アップ機構17のトルクアップが不作用となり、高トル
クの締付けはなく、その結果、トルクリミッタ31で設
定された締付け力でツールを挟持し、締め過ぎが回避さ
れる。
【0044】なお、ツールの使用中におけるツールの緩
みに対しては、第2固定リング22の後端の歯山41
に、弾性リング43の弾性片42が係合しているので、
振動に対するチャック爪12の緩みは防止される。
【0045】次に、ツールを外すときは、操作リング1
8を緩み方向に回動すればよい。この場合、トルクアッ
プ機構17は第2固定リング22とチャック本体11と
の圧接面38,39が圧接状態にある間はトルクアップ
が作用しているので、操作リング18の回動はトルクア
ップした大きな力でナットリング15を緩み方向に回動
し、しかも、トルクリミッタ31は、図8で示すよう
に、緩み方向の力が方向Xとは反対方向に作用して、ボ
ール34がカム凹部36の垂直面側に当接して、これを
越えることができないので、トルクリミッタ31が不作
用となる。
【0046】したがって、操作リング18の緩み方向の
回動は高トルクで、しかも、トルクリミッタ31のスリ
ップなくナットリング15に作用し、チャック爪12を
高トルクで確実に緩めることができる。
【0047】チャック爪12が緩んで、ナットリング1
5に反力がなくなると、弾性リング43が第2固定リン
グ22を押し戻すので、該第2固定リング22とチャッ
ク本体11との圧接面38,39の圧接が解除されて、
トルクアップ機構17の作用が解かれ、ナットリング1
5は操作リング18の回動と等速で速く回動して、チャ
ック爪12を速く緩み方向にネジ送りし、チャック爪1
2が拡大摺動して、ツールを外すことができる。
【0048】なお、ナットリング15のネジ送りがなく
なるまでネジ送りをして、チャック爪12の拡大が最大
に至って、チャック爪12のネジ終端とナットリング1
5のネジ終端とが当接して、チャック爪12の拡大が固
定されると、出力リング19が固定状態になる。
【0049】しかし、第2固定リング22は前述のよう
に圧接が解除されて回転が許容されるため、操作リング
18の回動による入力リング20の公転はサイクロイド
ギヤ23,24の歯数差分自転が生じるも、この自転は
固定リング21,22を空転させることになり、その結
果、ナットリング15のネジ送りでチャック爪12が最
大拡大位置でロックされることが防止される。
【0050】以上説明するように、この実施例によれ
ば、ツールの締め過ぎを防止して、手動によるツールの
取外し不可が回避でき、また、ツールを取外す時は、ト
ルクリミッタ31で制限されない充分な力でチャック爪
12を緩めることができる。また、トルクリミッタ31
は固定リング21,22内で形成でき、構造がコンパク
トにできる。
【0051】なお、この発明は先に説明した特願平1−
154900号、特願平1−272935号、2−67
548号、特願平2−80395号、特願平2−213
245号等に示すツールチャックにも利用することがで
き、他の構成を含めて、この発明は上述の実施例の構成
のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ツールチャックの断面図。
【図2】 図1中のA−A線視断面図。
【図3】 入力リングの右側面図。
【図4】 第1固定リングの左側面図。
【図5】 第1固定リングの断面図。
【図6】 第2固定リングの断面図。
【図7】 第2固定リングの右側面図。
【図8】 トルクリミッタの拡大側面図。
【図9】 トルクリミッタの作用状態を示す拡大側面
図。
【図10】 弾性リングの断面図。
【図11】 弾性リングの右側面図。
【図12】 減速原理の説明図。
【符号の説明】
10…ツールチャック 11…チャック本体 12…チャック爪 15…ナットリング 17…トルクアップ機構 18…操作リング 19…出力リング 20…入力リング 21,22…固定リング 23,24…サイクロイドギヤ 31…トルクリミッタ 33…弾性片 34…ボール 36…カム凹部 37…傾斜面 38,39…圧接面

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チャック本体の先端側中心部に複数本のチ
    ャック爪を拡縮摺動可能に保持して、これと相互に螺合
    するナットリングの回動でチャック爪を拡縮方向にねじ
    送りすると共に、 前記チャック本体の外周面に嵌着した操作リングと上記
    ナットリングとの間に、ナットリングとチャック本体と
    の間に介装した固定リングを、ナットリングの締付け反
    力でチャック本体に圧接固定し差動機構を動作させるト
    ルクアップ機構を介装して、 前記操作リングの締付け方向の回動をトルクアップ機構
    でトルクアップしてナットリングに伝達し各チャック爪
    を縮方向にネジ送りするツールチャックであって、 前記トルクアップ機構の固定リングを2つのリングに分
    割し、両リングの対向面に、前記ナットリングの締付け
    方向の伝達力を所定値に制限するトルクリミッタを介装
    したツールチャック。
  2. 【請求項2】チャック本体の先端側中心部に複数本のチ
    ャック爪を拡縮摺動可能に保持し、該チャック本体の外
    周面に嵌着した操作リングの回動力を内部のナットリン
    グに伝達して、該ナットリングの回動で各チャック爪を
    拡縮方向にネジ送りするツールチャックであって、 前記ナットリング前端側と対向する操作リングの内周面
    に、該操作リングの回動操作で偏心して公転する偏心リ
    ングを遊嵌し、 該偏心リングとナットリングとの対向面に歯数差を有す
    るギヤを刻設して噛合し、 上記ナットリング後端側とチャック本体との間に、ナッ
    トリングの締付け反力でチャック本体に圧接固定される
    固定リングを介装し、 該固定リングの前端側を前記偏心リングまで延設して、
    相互の対向面に偏心リングの自転を規制し公転を許容す
    る係合部を形成し、 上記固定リングを、チャック本体に圧接固定する部分
    と、偏心リングの自転を規制し公転を許容する係合部と
    の間で、2つのリングに分割し、両リングの対向面に、
    前記ナットリングの締付け方向の伝達力を所定値に制限
    するトルクリミッタを介装したツールチャック。
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