JP2566510B2 - 粉体流動性に優れたカルボキシメチルセルロース塩 - Google Patents

粉体流動性に優れたカルボキシメチルセルロース塩

Info

Publication number
JP2566510B2
JP2566510B2 JP4289267A JP28926792A JP2566510B2 JP 2566510 B2 JP2566510 B2 JP 2566510B2 JP 4289267 A JP4289267 A JP 4289267A JP 28926792 A JP28926792 A JP 28926792A JP 2566510 B2 JP2566510 B2 JP 2566510B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cmc
flexible container
carboxymethyl cellulose
specific gravity
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4289267A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06116301A (ja
Inventor
真司 三浦
孝行 佐々木
圭一 高橋
正勝 本藤
伸章 藤岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Seishi KK
Original Assignee
Nippon Seishi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Seishi KK filed Critical Nippon Seishi KK
Priority to JP4289267A priority Critical patent/JP2566510B2/ja
Publication of JPH06116301A publication Critical patent/JPH06116301A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2566510B2 publication Critical patent/JP2566510B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルボキシメチルセルロ
ース塩に関し、特に粉体流動性に優れたカルボキシメチ
ルセルロース塩に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、カルボキシメチルセルロース塩
(以下、CMCと称す)は、増粘性、分散性、接着性、
乳化安定性、保護コロイド性、フィルム形成性等の特徴
を有するため、食品工業、化粧品、医薬品工業、繊維工
業、製紙工業など、広範な分野で使用されている。
【0003】一般に、CMCは20kg〜25kgに袋
詰めされた状態で供給され、その使用に際しては、人手
により袋を開封し、排出しなければならなかった。従っ
て、一度に大量のCMCを供給タンクに投入する場合に
は、投入作業に人手と時間を要するため経済的に不利で
ある上、投入時に発生する粉塵のため作業環境が著しく
悪化するという欠点があった。
【0004】近年、こうした欠点を解決するために、フ
レキシブルコンテナ(以下フレコンと称す)にCMCを
充填する方法が開発され、実用化されつつある。この方
法では、排出作業がほとんど機械的装置により実施さ
れるため人手を要さない、短時間に大量のCMCを排
出することができる、従来のような悪い作業環境中で
の人的作業を回避することができるなどの利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CMC
の性状によっては、それがフレコンから全く排出されな
い場合や排出が速やかに行われない場合があり、作業性
が著しく損なわれるので、フレコンへの充填・排出適性
に優れたCMCを開発することが切望されていた。
【0006】そこで、本発明者等はCMCの嵩比重に着
目して鋭意研究した結果、嵩比重の自然値及び平衡値並
びにそれらの間の差が一定条件を満たす場合には、極め
て良好な結果を得ることができることを見出し、本発明
に到達した。従って、本発明の目的は、フレコンへの充
填・排出を速やかに行うための、粉体流動性に優れたC
MCを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
嵩比重の自然値及び平衡値が夫々400g/リットル以
上及び550g/リットル以上であると共に、前記自然
値と平衡値との差が200g/リットル以下であるカル
ボキシメチルセルロース塩であって、1%水溶液とした
場合の粘度が6,000cps以上であると共に、粉末
形態における200メッシュ不通過割合が40重量%以
下であることを特徴とする粉体流動性に優れたカルボキ
シメチルセルロース塩によって達成された。
【0008】嵩比重の自然値が400g/リットル未満
又は平衡値が550g/リットル未満になると、CMC
が嵩張るので、排出時にフレコン内でブリッジを生じ易
くなって粉体流動性が損なわれるのみならず、一定容積
のフレコンに充填できるCMCの重量が減少し、輸送費
が割高となる。また、嵩比重の自然値と平衡値との差が
200g/リットルをえると、フレコンに充填された
CMCが、輸送中の振動や保管中における加重(通常、
フレコンは3〜4個重ね積みされる)等により圧縮され
る結果、排出時にフレコン内でフリッジを生じ易くなる
ので粉体流動性が損なわれる。
【0009】本発明における、1%水溶液とした場合の
粘度が6,000cps以上であるCMCは、その粉末
形態における200メッシュの網に対する不通過の割合
が40重量%以下であると、粉体流動性に優れる。即
ち、1%水溶液とした場合の粘度が6,000cps以
上となるようなCMCを得る場合には、平均重合度が高
いリンターパルプ(繊維の形態が長いもの)などを使用
するので、得られるCMC中には必然的に繊維形態の長
いものが混在する。従って、200メッシュの不通過割
合が40重量%をえると、該CMCに占める繊維形態
の長いものの割合が増すので、フレコン内でそれらが絡
み合い、排出時にフレコン内でブリッジを生じ易くなる
ので粉体流動性が悪くなる。
【0010】本発明においては、フレコン排出適性の観
点からCMCの水分率を10%以下とすることが好まし
い。水分率が10%をえるとフレコン内で該CMCが
水分により結合し、粉体流動性が悪化するのでフレコン
から排出されにくくなる。本発明のCMCは、本発明者
らが先に見出した、反応終了後であって未乾燥状態のC
MCを、2軸混練機に通すなどの方法(特願平4−94
973)により得られる。本発明のCMCは粉体流動性
が良いため、フレコン内でブリッジを生じることがな
い。そのため、フレコンからCMCがスムーズに排出さ
れ、フレコン排出適性に優れるものとなる。
【0011】本発明における嵩比重の自然値及び平衡値
は、以下の測定方法によって得られる。 嵩比重の自然値(g/リットル):50ccのメスシリ
ンダーに粉末状CMCを10g入れた時の容量を測定
し、嵩比重を計算する。 嵩比重の平衡値(g/リットル):50ccのメスシリ
ンダーに粉末状CMCを10g入れて高さ3cmのとこ
ろから数回落下させ、容量が変化しなくなった時点での
容量を測定し、嵩比重を計算する。
【0012】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明のCMCは粉
体流動性が良好でありフレコン排出適性に優れるので、
CMC使用時における開封排出時間の短縮、省力化など
のメリットを有する上、開封排出時の作業も改善するこ
とができる。
【0013】
【実施例】以下に本発明を実施例によってさらに詳述す
るが、本発明はこれによって限定されるものでない。
【0014】実施例1. 2軸ニーダーに、イソプロピルアルコール4,230k
gと水酸化ナトリウム283.5kgを水576kgに
溶解した後添加し、温度を25℃に保つと共に窒素ガス
で置換しながら、リンーパルプ600kgを投入し
た。25℃の温度を維持し、窒素置換を行いながら12
0分間攪拌混合して、アルセル反応を行った後、モノク
ロル酢酸318kgを90%イソプロピルアルコール6
00kgに溶解した溶液を加え、25℃で30分間保持
した後30分間で70℃まで昇温し、この温度で120
分間エーテル化反応を行った。
【0015】エーテル化反応の終了後、溶液を酢酸で中
和し、次いで75重量%のメチルアルコール水溶液3,
000リットルを用いて2回精製した。脱液して、CM
Cの残留溶媒量が揮発分として50重量%のCMCを
得、得られたCMCを、径(D)が90mm、L(長
さ)/Dが12で、原料投入口から見て互いに向き合う
方向に回転している2軸混練機に、単位時間当り200
kgの割合で通した後、乾燥、粉砕を行い、分級機でふ
るい分けして、200メッシュ不通過の割合が5重量%
の粉末状CMCを得た。この粉末状CMCのエーテル化
度は0.65、1%水溶液とした場合の粘度は13,8
00cpsであり、水分率は8.2%、嵩比重の自然値
は450g/リットル、平衡値は630g/リットルで
あった。
【0016】次いで、この粉末状CMC500kgを、
径が1,150mm、高さが1,260mmで排出口の
径が850mmのフレコンに詰め、その状態で24時間
放置した。その後フレコンをクレーンで吊り上げ、フレ
コン底部にある排出口を開けてCMCの排出状態を観察
した。CMCは途中で滞ることもなく、全量がスムーズ
に排出されることが確認された。
【0017】実施例2.実施例1と全く同様の製造条件
で得たCMCを、実施例1と全く同様の条件で2軸混練
機に通した後乾燥し、粉砕を行った後、分級機でふるい
分けして200メッシュ不通過の割合が18重量%の粉
末状CMCを得た。この粉末状CMCのエーテル化度は
0.65、1%水溶液とした場合の粘度は14,100
cpsであり、水分率は8.0%、嵩比重の自然値は4
40g/リットル、平衡値は625g/リットルであっ
た。次いで、この粉末状CMC500kgを実施例1と
全く同様のフレコンに詰め、全く同様の手順でフレコン
からの排出状態を観察した。CMCは途中で滞ることも
なく、全量がスムーズに排出されることが確認された。
【0018】比較例1. 実施例1と全く同様の製造条件で得たCMCを、2軸混
練機に通さずそのまま乾燥し、次いで粉砕した後、分級
機でふるい分けして、200メッシュ不通過の割合が7
重量%となる粉末状CMCを得た。この粉末状CMC
(エーテル化度:0.65、1%水溶液とした場合の粘
度:14,600cps)の水分率は7.8%、嵩比重
の自然値は330g/リットル、平衡値は520g/リ
ットルであった。次いで、この粉末状CMC500kg
を実施例1と全く同様のフレコンに詰め、全く同様の手
順でフレコンからの排出状態を観察したところ、CMC
は途中で排出されなくなった。フレコンの内部を観察し
たところ、CMCがフレコン内でブリッジを形成してい
ることが判明した。
【0019】比較例2.実施例1と全く同様の製造条件
で得たCMCを、実施例1と全く同様の条件で2軸混練
機に通した後乾燥し、次いで粉砕した後、分級機でふる
い分けして200メッシュ不通過の割合が45重量%の
粉末状CMCを得た。この粉末状CMC(エーテル化
度:0.65,1%水溶液の粘度:14,500cp
s)の水分率は8.3%、嵩比重の自然値は410g/
リットル、平衡値は620g/リットルであった。次い
で、この粉末状CMC500kgを実施例1と全く同様
のフレコンに詰め、全く同様の手順でフレコンからの排
出状態を観察したところ、CMCは途中で排出されなく
なった。フレコンの内部を観察したところ、CMCがフ
レコン内でブリッジを形成していることが判明した。
【0020】比較例3.実施例1と全く同様の製造条件
で得たCMCを実施例1と全く同様の条件で2軸混練機
に通した後乾燥し、次いで粉砕した後、分級機でふるい
分けして200メッシュ不通過の割合が5重量%の粉末
状CMCを得た。この粉末状CMC(エーテル化度:
0.65、1%水溶液の粘度:13,500cps)の
水分率は12.1%、嵩比重の自然値は450g/リッ
トル、平衡値は650g/リットルであった。
【0021】次いで、この粉末状CMC500kgを実
施例1と全く同様のフレコンに詰め、全く同様の手順で
フレコンからの排出状態を観察したところ、CMCはフ
レコン内で固まっており、全く排出されなかった。以上
の実施例及び比較例の結果から、嵩比重などが特定の範
囲である本発明のCMCの粉体流動性が優れること、従
ってフレコン排出適性が良好であることが実証された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 粉体工学会、(社)日本粉体工業技術 協会編『改定増補粉体物性図説』第147 153頁、昭和60年12月21日、第1版第 1刷、日経技術図書株式会社発行

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嵩比重の自然値及び平衡値が夫々400
    g/リットル以上及び550g/リットル以上であると
    共に、前記自然値と平衡値との差が200g/リットル
    以下であるカルボキシメチルセルロース塩であって、1
    %水溶液とした場合の粘度が6:000cps以上であ
    ると共に、粉末形態における200メッシュ不通過割合
    が40重量%以下であることを特徴とする粉体流動性に
    優れたカルボキシメチルセルロース塩。
  2. 【請求項2】 水分率が10%以下であることを特徴と
    する請求項1に記載の粉体流動性に優れたカルボキシメ
    チルセルロース塩。
JP4289267A 1992-10-02 1992-10-02 粉体流動性に優れたカルボキシメチルセルロース塩 Expired - Lifetime JP2566510B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4289267A JP2566510B2 (ja) 1992-10-02 1992-10-02 粉体流動性に優れたカルボキシメチルセルロース塩

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4289267A JP2566510B2 (ja) 1992-10-02 1992-10-02 粉体流動性に優れたカルボキシメチルセルロース塩

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06116301A JPH06116301A (ja) 1994-04-26
JP2566510B2 true JP2566510B2 (ja) 1996-12-25

Family

ID=17740952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4289267A Expired - Lifetime JP2566510B2 (ja) 1992-10-02 1992-10-02 粉体流動性に優れたカルボキシメチルセルロース塩

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2566510B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6669529B2 (ja) * 2016-02-26 2020-03-18 第一工業製薬株式会社 電極用結着剤

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
粉体工学会、(社)日本粉体工業技術協会編『改定増補粉体物性図説』第147 153頁、昭和60年12月21日、第1版第1刷、日経技術図書株式会社発行

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06116301A (ja) 1994-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0134465B1 (en) Continuous addition process for preparing hydroxyalkylalkylcellulose ethers
US4883536A (en) Suspension of water-soluble polymers in aqueous media containing dissolved salts
JPH021764A (ja) 水溶性ポリマー分散液
RU2321595C2 (ru) Производные целлюлозы, обладающие гелеподобными реологическими свойствами, и способ их получения
US5028263A (en) Suspension of water-soluble polymers in aqueous media containing dissolved salts
US3629237A (en) Compositions useful as enteric coatings and method for preparing acid phthalates of cellulose ethers for them
US2768143A (en) Water-soluble gum having improved properties
KR101902751B1 (ko) 높은 벌크 밀도, 양호한 유동성 및 개선된 냉수 분산성의 셀룰로스 유도체를 제조하는 방법
JPH01221473A (ja) のりベースとして適する乾燥生成物の製造方法
JP3718341B2 (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとその製造方法
JP6794216B2 (ja) 溶解性に優れる細孔水溶性非イオン性セルロースエーテル及びその製造方法
JP2566510B2 (ja) 粉体流動性に優れたカルボキシメチルセルロース塩
US20040225035A1 (en) Cellulose ether blends of increased bulk density, their use in construction material systems, and a process for producing cellulose ether blends of increased bulk density
JPH10279601A (ja) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース粉末
JPS62252408A (ja) 吸水性で水膨潤性の多糖類グラフト重合体の製造方法
US4526961A (en) Process for etherifying cellulose with alkyl monochloroacetates
US4661589A (en) Process for preparing hydroxyalkylcellulose ethers
US2839526A (en) Water-soluble carboxyalkyl cellulose derivative and method of manufacture
JPS62197497A (ja) タブレツト洗剤
JPH069845A (ja) ポリビニルアルコール水性サスペンジョン
JPS5811553A (ja) 水溶性高分子重合体の易分散性組成物
JPS61136534A (ja) 易溶性ペ−スト状増粘剤
JP2974123B2 (ja) カルボキシメチルセルロースエーテルアルカリ塩の造粒方法およびそれにより得られた粒状カルボキシメチルセルロースエーテルアルカリ塩
US3130081A (en) Limited stability amylose dispersions and method of preparation
JPS63182301A (ja) 新規なセルロ−スエ−テルナトリウム塩及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071003

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101003

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101003

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term