JP2566353B2 - 光共振器 - Google Patents

光共振器

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JP2566353B2
JP2566353B2 JP4498892A JP4498892A JP2566353B2 JP 2566353 B2 JP2566353 B2 JP 2566353B2 JP 4498892 A JP4498892 A JP 4498892A JP 4498892 A JP4498892 A JP 4498892A JP 2566353 B2 JP2566353 B2 JP 2566353B2
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英樹 宮崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光共振器に関し、より詳
しくは、レーザ照射面を大幅に拡大して出力窓を兼ねる
平面ミラーを極めて有効に使用することのできる光共振
器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開昭63−29967号公報に開示さ
れた従来のレーザ装置(光共振器)は図10に示す如
く、略直方体形を露呈した発振器ケーシング1の内部
に、長手方向に指向したレーザ管2が配置され、このレ
ーザ管2の下部には、図示しないレーザガスを貯えるレ
ーザガス室3が一体的に構成されており、このレーザガ
ス室3の下部には、レーザガスを冷却する熱交換器4が
配設されている。
【0003】上記発振器ケーシング1は、正面と背面に
相対向する貫通孔5がそれぞれ同位して穿設され、その
内部上方には、複数の充電キャパシタ6が配設されると
ともに、この充電キャパシタ6の上方に位置するスイッ
チング素子7が配設されている。
【0004】一方、上記レーザ管2は、その正面と背面
に貫通孔5を貫通して外部に突出する突部8・9がそれ
ぞれ延設され、突部8には矢印で示すレーザビーム10
の出力窓(ウインドウ)の機能をも営む平面のミラー
(部分反射鏡)11が嵌着されるとともに、突部9には
ミラー11に同位して対向する平面のミラー(全反射
鏡)11Aが嵌着されており、これらミラー11・11
Aの間には、図示しないレーザ媒質や非線形光学結晶等
の増幅媒質が介在配置されている。またレーザ管2の内
部長手方向には、主放電ギャップ12が設けられてい
る。
【0005】尚、上記発振器ケーシング1の内部には、
図示しないブロワ、予備放電ギャップ、ピーキングキャ
パシタ、及び高電圧発生装置がそれぞれ配設されてい
る。
【0006】然して、従来のレーザ装置は上記の如く構
成され、ミラー11・11Aからなる共振器の作用に基
づき、内部に貯えたレーザガスの種類に応じた発振波長
のレーザ光を出力する。そしてこの出力の際、レーザビ
ーム10は、ミラー11の特定されたレーザ照射面(通
常はミラー11の中心部)のみに照射され、その他の非
レーザ照射面には全く照射されなかった。
【0007】尚、この種の先行技術文献として上記公報
の他に、実開昭62−192659号公報や特開昭63
−209187号公報等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の光共振器は以上
のように構成され、レーザビーム10がミラー11の特
定されたレーザ照射面のみに限定照射され、その他の非
レーザ照射面には全く照射されないので、ミラー11の
非レーザ照射面が全く損傷・汚染していないにも拘ら
ず、レーザ照射面が損傷・汚染していれば直ちにミラー
11を交換せざるを得ず、ミラー11に関するランニン
グコストが非常に高くなるという問題があった。特にこ
の問題は、複雑な反射特性を有する高価なミラーを使用
せざるを得ない光パラメトリック発振器では、大きな問
題であった。また、ミラー11を交換する場合、光軸を
調整し直す修復作業が必要不可欠となるが、この修復作
業には作業の著しい煩雑化や作業時間の大幅な遅延化を
伴うという問題があった。
【0009】上記問題を解消すべく、実開昭63−29
967号公報は図11に示す如く、ミラー11・11A
を伸縮自在のベローズ13・13Aで平行移動させるレ
ーザ発振器を提案し、ある程度の成果を納めている。し
かしながら、このレーザ発振器では問題の解消に大がか
りな構造を必要不可欠とし、しかも、コストが高くなっ
てしまうという大きな欠点があった。
【0010】尚、上記弊害は光能動媒質としてレーザ媒
質を用いたレーザ光共振器だけで無く、光能動媒質とし
てパラメトリック結晶等の増幅媒質を用いたパラメトリ
ック光共振器においても同様であった。
【0011】本発明は上記に鑑みなされたもので、光照
射面を大幅に拡大してミラーを極めて有効に使用できる
とともに、修復作業の作業性の著しい向上と作業時間の
大幅な短縮を図り得、しかも、構造の簡略化の要請を満
足させることのできる光共振器を提供することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明においては上述の
目的を達成するため、光能動媒質と、この光能動媒質か
らの生成光の出力部に開口部を有するハウジングと、該
開口部に回動自在に嵌着されハウジングの内部を密封状
態に維持する単体のミラーとを備え、しかも、該ミラー
の回動中心を光能動媒質からの出力光の光軸中心から偏
位させたことを特徴としている。
【0013】また、本発明においては上述の目的を達成
するため、上記ハウジングに連通して突設された筒形の
突出部と、この突出部に回動自在に嵌入された筒形のミ
ラーホルダとを備え、しかも、該ミラーはミラーホルダ
の内部に嵌着されて密封容器の出力窓を兼ねることを特
徴としている。
【0014】また、本発明においては上述の目的を達成
するため、上記ハウジングに連通して突設された筒形の
突出部と、この突出部に着脱自在に冠着される筒形のミ
ラー固定キャップとを備え、しかも、該ミラーは突出部
の内周部のミラーホルダに回動自在に嵌着されて密封容
器の出力窓を兼ねることを特徴としている。
【0015】さらに、本発明においては上述の目的を達
成するため、光共振器のハウジングを構成する壁に回動
移動自在に支持され密封容器の内部に露出する筒形のミ
ラーホルダと、このミラーホルダを囲繞して壁に装着さ
れミラーホルダの外歯車に内周面の歯を歯合させる内歯
車と、該ミラーホルダの内部に嵌着されて密封容器の出
力窓を兼ね、密封状態でレーザを照射されるレーザ照射
面が中心部から非中心部方向に偏位した平面ミラーと、
回転操作に基づきミラーホルダを内歯車の内周に沿わせ
つつ回転移動させる操作軸とを備え、しかも、操作軸を
操作して平面ミラーのレーザ照射面を他の非中心部に偏
移させることを特徴としている。
【0016】
【作用】本発明によれば、光能動媒質からの生成光の出
力部に開口部を有するハウジングと、開口部に回動自在
に嵌着されハウジングの内部を密封状態に維持する単体
のミラーとを備え、しかも、ミラーの回動中心を光能動
媒質からの出力光の光軸中心から偏位させているので、
光照射面を大幅に拡大してミラーを極めて有効に使用で
きるとともに、修復作業の作業性の著しい向上と作業時
間の大幅な短縮を図り得、さらに、構造の簡略化の要請
を満足させることができる。
【0017】また、本発明によれば、ミラーホルダの回
転に伴い回転するミラーのレーザ照射面が中心部から非
中心部方向に偏位しているので、ミラーの同一円周上の
全部分を極めて有効に活用でき、レーザ照射面の損傷・
汚染に伴いミラーを直ちに交換する必要性を確実に排除
できるとともに、ミラーの交換頻度を大幅に減少でき、
ランニングコストを著しく低下させることが可能とな
る。
【0018】また、本発明によれば、回動自在のミラー
のレーザ照射面が中心部から非中心部方向に偏位してい
るので、ミラーの同一円周上の全部分を極めて有効に活
用でき、レーザ照射面の損傷・汚染に伴いミラーを直ち
に交換する必要性を確実に排除できるとともに、ミラー
の交換頻度を大幅に減少でき、ランニングコストの著し
い低下が期待できる。
【0019】さらに、本発明によれば、遊星回転移動に
基づき、中心部から非中心部方向に偏移したミラーのレ
ーザ照射面が他の非中心部に移動するので、ミラーを略
むらなく、しかも、広範囲に亘って活用でき、レーザ照
射面が損傷・汚染していても、直ちにミラーを交換する
必要性を確実に排除することができる。従って、ミラー
の交換頻度を大幅に減少でき、ランニングコストを著し
く低下させることが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、図1乃至図3に示す一実施例に基づき
本発明を詳述する。先ず、本実施例の光共振器は図1に
示す如く、略直方体形を露呈した密封容器(ハウジン
グ)14の正面壁15に、矢印で示すレーザビーム10
の出力窓(ウインドウ)の機能をも営む平面のミラー
(部分反射鏡)11が回動自在に嵌着されるとともに、
密封容器14の背面壁15Aには、ミラー11に対向す
る平面のミラー(全反射鏡)11Aが同位して回動自在
に嵌着され、密封容器14の内部には、ミラー11・1
1Aの間に介在位置する増幅媒質16が配設されてい
る。
【0021】また、本発明に係る光共振器は図2におい
て、略直方体形を露呈した密封容器(ハウジング)14
の正面壁15に、矢印で示すレーザビーム10の出力窓
(ウインドウ)の機能をも営む平面のミラー(部分反射
鏡)11が回動自在に嵌着されるとともに、密封容器1
4の背面壁15Aには、ミラー11に部分的に対向する
凹面のミラー(全反射鏡)11Bが光軸と直交方向に偏
位して嵌着され、密封容器14の内部には、ミラー11
・11Bの間に介在位置する増幅媒質16が配設されて
いる。
【0022】本発明に係る光共振器は、出力窓を兼ねる
平面のミラー11に適用されるものであり、図1と図2
を対比すれば明白なように、ミラー11Aが必ずしも平
面で同位する必要は無く、この点で第一乃至第三の実施
例が共通する。
【0023】上記正面壁15には図3に示す如く、密封
容器14の内部に連通する円筒形の突出部17が一体的
に突設され、この突出部17の外周面には、軸受け18
が嵌着されるとともに、密封状態を維持するOリング1
9が嵌着されており、突出部17には、レーザビーム1
0の照射方向と直交する直交方向に回動する円筒形のミ
ラーホルダ20が嵌入されている。
【0024】このミラーホルダ20の立面開口孔には、
シリコーン接着剤等の気密性を有する接着剤を介して円
形のミラー11が嵌着され、このミラー11の中心部が
ミラーホルダ20の中心部に芯出しされており、ミラー
ホルダ20の外周の螺子孔には、突出部17に係止して
ミラーホルダ20の回転を規制する固定螺子21が螺挿
されている。ミラー11は図1に示す如く、密封状態下
でレーザビーム10を照射されるが、突出部17の位置
に基づきレーザ照射面が中心部から光軸と直交する非中
心部方向に偏位するようになっている。即ち、ミラーホ
ルダ20を嵌入される突出部17は、その中心部がレー
ザビーム10の光軸から偏位するよう突設されている。
【0025】他方、上記増幅媒質16は、レーザ発振器
の場合にはレーザ媒質が、光パラメトリック発振器の場
合には非線形光学結晶が、それぞれ使用される。
【0026】従って、ミラー11のレーザ照射面が損傷
・汚染した場合には、螺締めした固定螺子21を緩めて
ミラーホルダ20を回転させ、レーザ照射位置にミラー
11の損傷・汚染していない他の非中心部をセットした
後、固定螺子21を再度螺締めして突出部17にミラー
ホルダ20を固定するだけで良い。
【0027】上記構成によれば、ミラー11のレーザ照
射面が中心部から非中心部方向に偏位しているので、ミ
ラー11の同一円周上の全部分を有効に活用でき、レー
ザ照射面が損傷・汚染していても、直ちにミラー11を
交換する必要性を確実に排除することができる。従っ
て、ミラー11の交換頻度を大幅に減少でき、ランニン
グコストを低下させることが可能となる。
【0028】特に、このランニングコストの低下は、誘
電体多層膜等により特有の反射特性を有するようにされ
た高価なミラーを使用せざるを得ない光パラメトリック
発振器では、非常に有益である。また、ミラー11の修
復作業の作業性の著しい向上と作業時間の大幅な短縮が
期待できる。
【0029】さらに、ミラーホルダ20を回転させてミ
ラー11の損傷・汚染していない他の非中心部をレーザ
照射位置に偏移するだけで良いので、ミラー11を密封
状態下で容易に使用することができ、構造の簡略化の要
請を満足させつつ密封容器14の密封性を著しく向上さ
せることができる。
【0030】次に、図1、図2及び図4に基づき本発明
の第二の実施例を詳述する。本実施例の光共振器は図4
に示す如く、密封容器(ハウジング)14の正面壁15
に、密封容器14の内部に連通する円筒形の突出部17
が一体的に突設され、この突出部17の内周面には、拡
径のミラーホルダ20Aが段に周設されており、このミ
ラーホルダ20Aには、密封状態を維持するOリング1
9が嵌着されるとともに、このOリング19に重合する
円形のミラー11が突出部17の中心に芯出しして着脱
自在に嵌着されている。
【0031】上記ミラー11は図1に示す如く、密封状
態下でレーザビーム10を照射されるが、突出部17の
位置に基づきレーザ照射面が中心部から非中心部方向に
偏位するようになっている。即ち、突出部17は、その
中心部がレーザビーム10の光軸から偏位するよう突設
されている。
【0032】また、上記突出部17の拡径外周面には、
円筒形のミラー固定キャップ22がその内周面に螺刻さ
れた雌螺子で、突出部17の先端外周面に螺刻された雄
螺子と螺合して固定されている。そして、ミラー固定キ
ャップ22とミラー11の間には、ミラー11を傷付け
ること無く押さえるためのスペーサ23が介装されてい
る。その他の部分については、上記実施例と同様であ
る。
【0033】従って、ミラー11のレーザ照射面が損傷
・汚染した場合には、螺締めしたミラー固定キャップ2
2を緩めて突出部17から取り外し、取り外したミラー
11を回して損傷・汚染していない他の非中心部をレー
ザ照射位置にセットし、突出部17にミラー固定キャッ
プ22を再度螺締めして固定するだけで良い。尚、エキ
シマレーザ等の気体レーザの場合、作業の前に密封容器
からレーザガスを抜き取ることが望ましい。
【0034】上記構成によれば、ミラー11のレーザ照
射面が中心部から非中心部方向に偏位しているので、ミ
ラー11の同一円周上の全部分を有効に活用でき、レー
ザ照射面が損傷・汚染していても、直ちにミラー11を
交換する必要性を確実に排除することができる。従っ
て、ミラー11の交換頻度を減少でき、ランニングコス
トを低下させることが可能となる。
【0035】特に、このランニングコストの低下は、誘
電体多層膜等により特有の反射特性を有するようにされ
た高価なミラーを使用せざるを得ない光パラメトリック
発振器では、非常に有益である。また、ミラー11の修
復作業の作業性の著しい向上と作業時間の大幅な短縮が
期待できる。
【0036】さらに、ミラーホルダ20Aからミラー1
1を一度抜き取る必要があるが、相対運動するシール部
分が無いので、構造の簡略化の要請を満足させつつ密封
に関する信頼性を著しく向上させることができる。
【0037】次に、図1、図2及び図5乃至図9に基づ
き本発明の第三の実施例を詳述する。本実施例の光共振
器は図6に示す如く、密封容器(ハウジング)14の正
面壁15の内部に、回動穴24が略円形に内設され、こ
の回動穴24には、断面略ハット形のミラーホルダ20
Bが遊星回転移動可能に遊嵌されており、正面壁15の
外部に露呈した外壁の取付け孔には、レーザビーム10
に偏位して通過される磁気流体軸受け25が嵌着される
とともに、正面壁15の内部に露呈した内壁の取付け孔
には、密封容器14の内部に露呈するミラーホルダ20
Bを囲繞する環形の内歯車26が嵌着されている。
【0038】上記正面壁15には、回動穴24の下方に
位置する操作軸27が回動自在に貫設され、この操作軸
27の外部に露呈した一端には、操作用の摘み28が嵌
着されるとともに、操作軸27の内部に露呈した他端に
は、駆動プーリ29が嵌着されている。また正面壁15
の内部には、操作軸27を回動自在に軸支する軸受け1
8が配置されるとともに、密封状態を維持するOリング
19が操作軸27を囲繞して配置されている。
【0039】また、上記ミラーホルダ20Bは、その筒
部の外周面に、内歯車26の内周歯と常時歯合する外歯
車30が周設されるとともに、環形の歯付きプーリ31
が一体的に嵌着され、この歯付きプーリ31と駆動プー
リ29の間には、無端状のタイミングベルト32が巻架
されている。内歯車26と外歯車30は図5に示す如
く、内歯車26のピッチ円半径がRなのに対し、外歯車
30のピッチ円半径がrであり、これらR・rがR>r
の関係を有している。尚、このRとrは可能な限り素な
関係(公約数が存在しない)にあることが望ましい。
【0040】ミラーホルダ20Bの鍔形の摺動フランジ
32は、回動穴24の摺動面24Aに摺接され、その周
縁部には環形の摺動スライダ33が反摺動面側から重合
されており、この摺動スライダ33の上下部と回動穴2
4の反摺動面の間には、摺動面24Aにミラーホルダ2
0Bを常時弾圧付勢する発条34が複数張架されてい
る。ミラーホルダ20Bの内部には、シリコーン接着剤
等の気密性を有する接着剤を介して円形のミラー11が
嵌着され、このミラー11の中心部がミラーホルダ20
Bの中心部に芯出しされている。
【0041】ミラー11は図6に示す如く、密封状態下
でレーザビーム10を照射されるが、ミラーホルダ20
Bの遊星公転移動に基づき、中心部から非中心部方向に
偏位したレーザ照射面11aが他の非中心部に移動する
ようになっている。尚、2次元的に動作するミラーホル
ダ20Bと密封容器14は、シール機能を営む上記磁気
流体軸受け25にシールされる。
【0042】さらに、上記密封容器14の内部には、駆
動プーリ29に近接する揺動ロッド35が図5の左右方
向に揺動自在に軸支され、この揺動ロッド35の先端に
は、ベルトテンショナー36が回動自在に軸着されてい
る。揺動ロッド35の下部には、引張り発条37が張着
されており、この引張り発条37の引張り作用に伴いタ
イミングベルト32にベルトテンショナー36が常時圧
接され、この圧接に基づきタイミングベルト32が変形
して常時緊張状態に維持される。その他の部分について
は、上記諸実施例と同様である。
【0043】従って、ミラー11のレーザ照射面11a
が損傷・汚染した場合には、操作用の摘み28を右方向
に回すだけで良い。
【0044】摘み28が右方向に回転すると、駆動プー
リ29を介してタイミングベルト32が循環移動して摺
動面24Aに圧接されたミラーホルダ20Bに動力を伝
達し、外歯車30を内歯車26の歯と歯合させたミラー
ホルダ20Bが回転しながら弧を描きつつ遊星回転移動
するとともに、内歯車26の中心回りに公転運動する
(図7及び図8参照)。ミラーホルダ20Bが回転しな
がら遊星公転移動すると、外歯車30と内歯車26の接
触点Cが図8と図9を対比すれば明白なように、弧を描
きつつ右方向に移動する。また、ミラー11のレーザ照
射面11aが同図に示す如く、回転運動しながらミラー
11の半径方向に移動し、図9に示す現在位置から斜め
左上方に偏移して損傷・汚染していない他の非中心部に
移動する。
【0045】上記構成によれば、遊星回転移動に基づ
き、中心部から非中心部方向に偏移したミラー11のレ
ーザ照射面11aが他の非中心部に移動するので、ミラ
ー11を略むらなく、しかも、広範囲に亘ってまんべん
なく活用でき、レーザ照射面11aが損傷・汚染してい
ても、直ちにミラー11を交換する必要性を確実に排除
することができる。従って、ミラー11の交換頻度を大
幅に減少でき、ランニングコストを低下させることが可
能となる。
【0046】特に、このランニングコストの低下は、誘
電体多層膜等により特有の反射特性を有するようにされ
た高価なミラーを使用せざるを得ない光パラメトリック
発振器では、非常に有益である。また、ミラー11の修
復作業の作業性の著しい向上と作業時間の大幅な短縮が
期待できる。
【0047】さらに、ミラーホルダ20Bを回転させて
ミラー11の損傷・汚染していない他の非中心部をレー
ザ照射位置に偏移するだけで良いので、ミラー11を密
封状態下で極めて容易に使用することができ、構造の簡
略化の要請を満足させつつ密封容器14の密封性を著し
く向上させることができる。
【0048】尚、上記実施例では、光共振器の一例とし
てレーザ装置を用いて説明したが、光パラメトリック共
振器等の他の光発振器に適用しても上記実施例と同様の
作用効果を奏する。この場合、光パラメトリック発振で
は、増幅媒質として非線形光学結晶が使用されるが、こ
の非線形光学結晶は一般に潮解性が高いので、湿度の高
い外気に触れる事を嫌う傾向がある。この点、本発明に
係る光共振器によれば、密封構造で操作できるので、特
に優れた作用効果が期待できるのは明白である。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ミラーホ
ルダの回転に伴い回転するミラーのレーザ照射面が中心
部から非中心部方向に偏位しているので、ミラーの同一
円周上の全部分を極めて有効に活用でき、レーザ照射面
の損傷・汚染に伴いミラーを直ちに交換する必要性を確
実に排除できるとともに、ミラーの交換頻度を大幅に減
少でき、ランニングコストを著しく低下させることが可
能になるという顕著な効果がある。
【0050】また、本発明によれば、回動自在のミラー
のレーザ照射面が中心部から非中心部方向に偏位してい
るので、ミラーの同一円周上の全部分を極めて有効に活
用でき、レーザ照射面の損傷・汚染に伴いミラーを直ち
に交換する必要性を確実に排除できるとともに、ミラー
の交換頻度を大幅に減少でき、ランニングコストの著し
い低下が期待できるという顕著な効果がある。
【0051】さらに、本発明によれば、遊星公転移動に
基づき、中心部から非中心部方向に偏移したミラーのレ
ーザ照射面が他の非中心部に移動するので、ミラーを略
むらなく、しかも、極めて広範囲に亘って活用でき、レ
ーザ照射面が損傷・汚染していても、直ちにミラーを交
換する必要性を確実に排除することができる。従って、
ミラーの交換頻度を大幅に減少でき、ランニングコスト
を著しく低下させることが可能になるという顕著な効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレーザ装置を示す全体図である。
【図2】本発明に係る他のレーザ装置を示す全体図であ
る。
【図3】本発明に係る光発振器の一実施例を示す要部拡
大図である。
【図4】本発明に係る光発振器の第二の実施例を示す要
部拡大図である。
【図5】本発明に係る光発振器の第三の実施例における
密封容器の内部から見た断面説明図である。
【図6】図5のVI−VI線断面説明図である。
【図7】本発明に係る光発振器の第三の実施例を示す斜
視図である。
【図8】本発明に係るレーザ装置の第三の実施例を示す
説明図である。
【図9】本発明に係る光発振器の第三の実施例を示す説
明図である。
【図10】従来のレーザ装置を示す断面図である。
【図11】従来の他のレーザ装置を示す断面図である。
【符号の説明】
10…レーザビーム、11・11A・11B…ミラー、
11a…レーザ照射面、14…密封容器(ハウジン
グ)、15…正面壁(壁)、17…突出部、20・20
A・20B…ミラーホルダ、22…ミラー固定キャッ
プ、24…回動穴、26…内歯車、30…外歯車。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光能動媒質と、この光能動媒質からの生
    成光の出力部に開口部を有するハウジングと、該開口部
    に回動自在に嵌着されハウジングの内部を密封状態に維
    持する単体のミラーとを備え、該ミラーの回動中心を光
    能動媒質からの出力光の光軸中心から偏位させたことを
    特徴とする光共振器。
  2. 【請求項2】 上記ハウジングに連通して突設された筒
    形の突出部と、この突出部に回動自在に嵌入された筒形
    のミラーホルダとを備え、該ミラーはミラーホルダの内
    部に嵌着されて密封容器の出力窓を兼ねることを特徴と
    する請求項1記載の光共振器。
  3. 【請求項3】 上記ハウジングに連通して突設された筒
    形の突出部と、この突出部に着脱自在に冠着される筒形
    のミラー固定キャップとを備え、該ミラーは突出部の内
    周部のミラーホルダに回動自在に嵌着されて密封容器の
    出力窓を兼ねることを特徴とする請求項1記載の光共振
    器。
  4. 【請求項4】 光共振器のハウジングを構成する壁に回
    動移動自在に支持され密封容器の内部に露出する筒形の
    ミラーホルダと、このミラーホルダを囲繞して壁に装着
    されミラーホルダの外歯車に内周面の歯を歯合させる内
    歯車と、該ミラーホルダの内部に嵌着されて密封容器の
    出力窓を兼ね、密封状態でレーザを照射されるレーザ照
    射面が中心部から非中心部方向に偏位した平面ミラー
    と、回転操作に基づきミラーホルダを内歯車の内周に沿
    わせつつ回転移動させる操作軸とを備え、この操作軸を
    操作して平面ミラーのレーザ照射面を他の非中心部に偏
    移させることを特徴とする光共振器。
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