JP2565721B2 - 水洗トイレ用薬剤供給具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、水洗トイレの貯留水に消臭、殺菌、芳
香、洗浄等の薬効をもたせるための薬剤供給具に関する
ものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の水洗トイレ用薬剤供給具は、その供給
具内に消臭剤、殺菌剤、芳香剤、洗浄剤等の薬剤を収容
したものであり、水洗トイレの貯留槽の上部等に設けら
れた手洗いに置き、用便後にこの手洗いの蛇口から貯留
槽に供給される水により供給具内の薬剤を溶解して貯留
水に消臭、殺菌、芳香、洗浄等の薬効をもたせていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記従来の水洗トイレ用薬剤供給具
は、供給具内に収容した薬剤に接触する水の量を調節す
る手段が全く設けられていないため、手洗いの蛇口から
貯留槽に供給される水の流速又は流量によって前記薬剤
の溶解量が減少するという問題点を有していた。

そこで、この発明は上記従来例の問題点を解決するこ
とを目的としてなされたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、この発明は、貯留槽の上部の手洗いに設置
される水洗トイレ用薬剤供給具としており、給水管の蛇
口から供給されて手洗いに溜まった水が流入するように
した流水孔（２）を形成すると共に設置部（３）を設け
た本体（１）に、給水管の蛇口から供給された水が流入
するようにした給水口（９）を形成した外蓋（８）を被
せ、前記本体（１）の設置部（３）に一種又は二種以上
の薬剤（６）を設置し、本体（１）内部の前記流水孔
（２）の近辺に、この流水孔（２）に流れ込む手洗いに
溜まった水の量を制限するための水堰体（11）を設け、
さらに本体（１）外部に手洗いの流し孔に差し込むよう
にした位置規制体（13）を設けると共に、この位置規制
体（13）の近辺に、手洗いから貯留槽に供給される水を
停滞させるための水堰体（14）を設けたものとしてい
る。

〔作用〕

この発明では、上記手段において、本体（１）内部の
流水孔（２）の近辺に設けた水堰体（11）により、本体
（１）内部において設置部（３）に設置された薬剤
（６）に接触する水の量が調節され、又本体（１）外部
の位置規制足体（13）の近辺に設けた水堰体（14）によ
り、本体（１）の外部においては手洗いから貯留槽に供
給される水を停滞させて、本体（１）の流水孔（２）か
ら本体（１）内へ流入する水の量が調節される。

〔実施例〕

以下、この発明の構成を一実施例として示した図面に
従って説明する。

（１）は流水孔（２）を形成すると共に設置部（３）
を設けた本体であり、この本体（１）の設置部（３）に
は、それぞれ設置板（４）上に載せられ内蓋（５）が被
せられた一種又は二種以上の薬剤（６）を相互に接触し
ないように設置している。尚、前記流水孔（２）の周囲
には放射状とした補助流水孔（７）を形成している。

（８）は前記本体（１）に被せられる外蓋であり、こ
の外蓋（８）の外周には本体（１）内部に水を取り入れ
るための給水孔（９）が形成されており、又必要に応じ
外蓋（８）の適宜位置には芳香窓（10）が形成されてい
る。

さらに、本体（１）内部の流水孔（２）の近辺には、
この流水孔（２）に流れ込む水の量を制限するための水
堰体（11）を設けている。尚、この実施例では、水堰体
（11）の端部に内蓋（５）を固定するための切溝（12）
を設けている。

又、前記本体（１）外部には、位置規制足体（13）を
設けると共に位置規制足体（13）の近辺に、この位置規
制足体（13）の一部又は全部（この実施例では一部）を
取り囲む水堰体（14）を設けている。尚、この実施例で
は、前記位置規制足体（13）を本体（１）に形成した流
水孔（２）の周囲から垂下するようにして設けている
が、この位置規制足体（13）を設ける位置は、必ずしも
流水孔（２）の周囲に限定されるものではない。

前記設置板（４）は、適宜形状の流水孔（17）が形成
されており、この実施例では本体（１）又は内蓋（５）
と別体としているが、必要に応じこれらと一体に成形し
てもよい。

前記内蓋（５）は、下端部に給水孔（15）を形成して
おり、さらに必要に応じ内部には薬剤押え（16）を設け
ており、この実施例では外蓋（８）を別体としている
が、必要に応じ外蓋（８）と一体に成形してもよい。

又、前記本体（１）の設置部（３）に設置される薬剤
（６）としては、洗浄剤、消臭剤、芳香剤、漂白剤、殺
菌剤、酵素剤、防汚剤、キレート剤、色素剤、スライム
防止剤、その他昇華性物質、加温溶融混合して成形する
場合に熱により分解もしくは力価の減少等によりそのも
のの本来の効果が期待できない物質、他物質を配合する
と変化が著しい物質等を挙げることができる。

次に、上記構成としたこの発明の水洗トイレ用薬剤供
給具の使用状態について説明する。

先ず、第２図及び第３図に示すようにこの発明の水洗
トイレ用薬剤供給具を組み立て、本体（１）に設けた位
置規制足体（13）を、水洗トイレの貯留槽の上部等に設
けられた手洗いの流し穴に差し込む。

用便後、貯留槽のバルブコックを操作すれば、給水管
の蛇口からの水が、本体（１）に形成された流水孔
（２）、補助流水孔（７）及び外蓋（８）に形成された
給水孔（９）から本体（１）内部へ流入するが、この場
合本体（１）内部においては、本体（１）内部の流水孔
（２）の近辺に設けた水堰体（11）により流水孔（２）
及び補助流水孔（７）へ直接流れ込む水の量が制限され
るので、設置部（３）に設置された薬剤（６）に接触す
る水の量が増加し、又本体（１）の外部においては、手
洗いから貯留槽内に供給される水を手洗い内に停滞させ
て本体（１）の流水孔（２）及び補助流水孔（７）から
本体（１）内へ流入する水の量を増加させるので、薬剤
（６）は効率よく溶解されて手洗いの流し穴から貯留槽
へ流入し、貯留槽内の貯留水に消臭、殺菌、芳香、洗浄
等の薬効をもたせる。

〔発明の効果〕

この発明に係る水洗トイレ用薬剤供給具は、以上に述
べたように構成されており、手洗いの蛇口から貯留槽に
供給される水の流速又は流量によって薬剤（６）の溶解
量は減少することがないので貯留槽に供給される水の消
臭、殺菌、芳香、洗浄等の薬効を低下させることのない
ものであり、優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の水洗トイレ用薬剤供給具の分解斜
視図。第２図は、同薬剤供給具の上方斜視図。第３図
は、同薬剤供給具の下方斜視図。第４図は、同薬剤供給
具の断面図。 （１）……本体、（２）……流水孔、（３）……設置
部、（６）……薬剤、（８）……外蓋、（９）……給水
孔、（11）……水堰体、（13）……位置規制足体、（1
4）……水堰体

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】貯留槽の上部の手洗いに設置される水洗ト
   イレ用薬剤供給具であって、給水管の蛇口から給水され
   て手洗いに溜まった水が流水するようにした流水孔
   （２）を形成すると共に設置部（３）を設けた本体
   （１）に、給水管の蛇口から供給された水が流入するよ
   うにした給水口（９）を形成した外蓋（８）を被せ、前
   記本体（１）の設置部（３）に一種又は二種以上の薬剤
   （６）を設置し、本体（１）内部の前記流水孔（２）の
   近辺に、この流水孔（２）に流れ込む手洗いに溜まった
   水の量を制限するための水堰体（11）を設け、さらに本
   体（１）外部に手洗いの流し孔に差し込むようにした位
   置規制体（13）を設けると共に、この位置規制体（13）
   の近辺に、手洗いから貯留槽に供給される水を停滞させ
   るための水堰体（14）を設けたことを特徴とする水洗ト
   イレ用薬剤供給具。