JP2565534Y2 - 防火ドア - Google Patents

防火ドア

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JP2565534Y2
JP2565534Y2 JP1992028527U JP2852792U JP2565534Y2 JP 2565534 Y2 JP2565534 Y2 JP 2565534Y2 JP 1992028527 U JP1992028527 U JP 1992028527U JP 2852792 U JP2852792 U JP 2852792U JP 2565534 Y2 JP2565534 Y2 JP 2565534Y2
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弘一 大谷
豊 澤田
慶一 村松
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は木製の防火ドアに関する
もので、鏡板の内部に難燃処理木材を使用し、鏡板の表
面部分を非難燃処理木材とすることにより、表面塗膜の
耐久性を高め、かつ防火ドアの軽量化および低コスト化
を可能にするものである。
【0002】
【従来の技術】従来の防火ドアの一例を、図2および図
4に示す。この防火ドア1は、片開き戸で、その外周部
分が、図2に示すように左右1対の竪框(竪材)2、3
と上框(横材)4と下框(横材)5(以下、これらを框
と総称する)を枠状に組み付けて構成され、相互にだぼ
と接着剤により、接合されている。さらに、各框2、
3、4、5によって囲まれた部分には、鏡板(板材)6
が取り付けられている。そして鏡板6の厚さは、框2、
3、4、5よりも若干薄く設定されている。
【0003】そして、上記框2、3、4、5に対して鏡
板が接合される部分の断面構造は、すべて図4のように
なっている。すなわち鏡板6の全外周に凸部7が形成さ
れるとともに、その外側の框2、3、4、および5の端
面に、上記凸部7を嵌入可能な凹部8が形成されてい
る。そして鏡板6は、その外周の凸部7を上記凹部8に
嵌合して設けられている。框2、3、4、5および鏡板
6の表面には塗膜(図示せず)が形成されている。
【0004】上記框2、3、4、5および鏡板6は、す
べて難燃処理木材からなるものである。この難燃処理木
材は、ナンヨウスギなどの木材に、ジシアンジアミド、
リン酸、ホウ酸および水の部分反応生成物などの難燃化
剤を、固形分量で木材1m3あたり20kg以上含浸させ
てなるものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】このように上記構造の
防火ドアにおいては、難燃化剤を多量に含浸するので、
表面の塗膜の劣化が早く、木材表面と塗膜の剥離がおこ
るという問題がある。特に屋外に曝される部分は、難燃
化剤が流出しやすく、塗膜の耐久性が低下する。また上
記構造の防火ドアは、難燃化剤が含浸される分だけ、通
常の木材を使用したドアよりも重くなる。高さ2000
mm×幅900mm×厚さ40mmサイズのドアを例にとる
と、通常の木材を使用すれば、その重さは36kg程度で
あるが、すべて難燃処理木材を使用すれば、その重さは
43kgとなる。さらに、難燃処理木材は高価格であるた
め、すべて難燃処理木材から構成された上記防火ドア
は、必然的にコストが高くなる。
【0006】本考案は前記事情に鑑みてなされたもの
で、表面の塗膜の耐久性を向上させ、さらに低コスト
化、軽量化が可能な防火ドアを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案の防火ドアは、難
燃処理木材からなる芯板とその両面に配された非難燃処
理木材からなる表面化粧板から構成された鏡板と、該鏡
板の周縁に連結され少なくとも表面が非難燃処理木材か
らなる框とからなる防火ドアであって、前記鏡板の周縁
に前記芯板が突出した凸部が形成され、前記框の内側面
に該凸部が挿入される凹部が形成され、該凸部と該凹部
とが熱発泡材を介して接合されていることを特徴として
いる。そして框内部を集成材から構成すれば、さらに軽
量化、低コスト化が可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本考案を詳しく説明する。本考案の防
火ドアの基本的構造は従来例と同様であり、その共通部
分には同一符号を付してその説明を簡略化する。図1は
本考案の防火ドアの一実施例を示すものである。この実
施例の防火ドアにおいて、従来例と異なるところは、鏡
板を芯板と表面化粧板に分割し、芯板が難燃処理木材か
らなり、表面化粧板および框が非難燃処理木材からなる
ものとした点、および框を芯材と表面板に分割してこの
芯材に集積材を用いた点である。
【0009】図1において、符号1は本考案の構造を有
する防火ドアである。この防火ドア1は、従来例と同様
に框2、3、4、5と鏡板6により概略構成されてい
る。
【0010】上記鏡板6は、芯板9およびその両側の表
面化粧板10、10より構成されている(図1)。
【0011】上記芯板9は難燃処理木材から構成された
平板状のものである。この難燃処理木材は、アガチス、
アガチス;アルマシガなどのナンヨウスギ科などの木材
に、ジシアンジアミド、リン酸、ホウ酸および水の部分
反応生成物などの難燃化剤を、固形分量で木材1m3
たり20kg以上、特に高い難燃性を得るためには100
kg以上含浸させてなるものである。このように、木材と
難燃化剤の組合せにより、木材1m3あたり100kg以
上の難燃化剤を含浸させた難燃処理木材は、準不燃材と
して十分な性能を有する(特開平2−235704号公
報参照)。
【0012】本考案の防火ドアにおいては、上記芯板9
を厚くすれば、防火ドア1の防火性が増すが、その分防
火ドア1が重くなる。したがって、この両者の兼ね合い
を勘案し、さらに芯板9の難燃化度により、芯板9の厚
さを適宜選択するが、好ましくは6〜26mmの範囲とす
る。
【0013】上記芯板9の両面の周縁部を残した部分
に、接着剤などにより、表面化粧板10、10が接着さ
れている。すなわち鏡板6の全外周に形成された凸部7
は芯板9のみで構成されている。
【0014】上記芯板9と表面化粧板10との厚さの比
は、用いる芯板9の難燃化度により異なるが、2:1〜
1:4の範囲とすることが好ましい。また鏡板6全体の
厚さとしては、30〜60mmの範囲が好ましい。
【0015】上記表面化粧板10、10は、非難燃処理
木材であればよいが、美観上の観点から、天然木材から
なる単板などを用いることが好ましい。また本実施例で
は、框2、3、4、5と鏡板6との接合部分の美観を整
える目的で、表面化粧板10、10の周縁部にテーパ部
11、11が形成されている。
【0016】上記表面化粧板10、10の表面には、そ
の保護を目的として、塗膜(図示せず)が形成されてい
る。表面化粧板10、10が非難燃処理木材であること
から、上記塗膜の種類は限定されない。すなわち上述の
如く、本考案の防火ドアにおいては、鏡板の表面には非
難燃処理木材を用いているので、難燃化剤の浸出を起因
とする鏡板の表面塗膜の劣化が起こらない。したがっ
て、耐久性の高いポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリ
コーンアクリル樹脂などの塗料を用いることにより、耐
久性の高い塗膜を形成することができる。
【0017】さらに表面化粧板10、10が非難燃処理
木材であるため、鏡板6全部を難燃処理木材とした従来
の防火ドアより軽量化することができる。そして鏡板6
内部に難燃処理木材からなる芯板が設けられているの
で、防火ドア1の防火性を実用レベルに維持することが
できる。
【0018】次に、本実施例の框について説明する。框
2、3、4、5は、すべて芯材12と表面板13、1
3、14より構成されている。すなわち図1では一方の
竪材2のみを示したが、他の框3、4、5も同様の構造
になっている。芯材12および表面板13、13、14
としては、すべて非難燃処理木材を用いる。
【0019】芯材12は合板、ファイバボード、パーテ
ィクルボードなどの集成材からなるものであることが好
ましい。このような構成にすることにより、防火ドア1
のさらなる軽量化、低コスト化が実現できる。
【0020】上記芯材12の両面には、接着剤などによ
り、表面板13、13が接着されている。そして鏡板6
が接合されていない芯材12の開放端部には、表面板1
4が、接着剤などにより、接着されている。表面板1
3、13としては、上記表面化粧板10、10に用いら
れるものと同様に、天然木材の単板などを用いること
が、美観上好ましい。そして本実施例においては、框
2、3、4、5と鏡板6との接合部分の美観を整える目
的で、この接合部分の表面にあたる框2、3、4、5の
部分に、段部15、15が形成されている。
【0021】上記表面板13、13の表面には、その保
護を目的として、塗膜(図示せず)が形成されている。
表面板13、13が非難燃処理木材であることから、塗
膜の種類は限定されない。すなわち、本実施例の防火ド
アにおいては、框2、3、4、5に非難燃処理木材を用
いているので、難燃化剤の浸出を起因とする框の表面塗
膜の劣化が起こらない。したがって、上記鏡板6の表面
化粧板10、10と同様に、耐久性の高いポリウレタン
樹脂、フッ素樹脂、シリコーンアクリル樹脂などの塗料
を用いることにより、耐久性の高い塗膜を形成すること
ができる。
【0022】さらに、本実施例においては、鏡板6と框
2、3、4、5の接合部すなわち凸部7と凹部8の間、
および芯材12と表面板14の間に、熱発泡材16、1
6が挟まれて設けられている。熱発泡材16、16は、
数百℃に加熱された場合に発泡して体積膨張するもの
で、カーボングラファイト、含水ケイ酸ナトリウムと少
量の有機物とガラス繊維または針金などを混合してシー
ト状または板状に成形したもの、ポリシロキサンと充填
剤を混合したパテ状のもの、あるいはセメントとガラス
繊維を混合したパテ状のものなどを適宜用いることがで
きる。
【0023】このようにして熱発泡体16、16を設け
ることにより、火災時に防火ドア1が熱された場合、こ
の熱発泡体16、16が膨張して間隔を閉塞するので、
これらの境界部分を火炎や煙が通過することを防止でき
る。
【0024】さらに本考案の防火ドアとしては、上記実
施例に限定されるものではなく、例えば、装飾を目的と
して、竪桟および横桟を加えた構造とすることもでき
る。この場合、竪桟および横桟の断面構造およびこれら
と鏡板との接合部分は、図1で示した構造と同様とする
ことが好ましい。
【0025】(実施例) グアニル尿素系薬剤(難燃化剤)を木材1m3あたり5
0.5kg含浸させた木材を用い、厚さ18mmの芯板を作
成した。この芯板の両面に、厚さ9mmの表面化粧板を接
着して鏡板とした。これを用いて、図1に示した構造を
有し、大きさが高さ1850mm×幅800mm×厚さ17
7mmの防火ドアを作成した。
【0026】この防火ドアは、建設省住宅局による防火
性試験の結果、建設省告示第1125号によって指定さ
れた乙種防火戸に適合するものと認定された。またこの
防火ドアについて、その遮音性を調べた結果、図3に示
すように良好であることがわかった。さらにこの防火ド
アについて、捻れ剛性、曲げ剛性、連続開閉、耐久性
(形状安定性)、塗膜の密着性を調べた結果、いずれも
良好であることがわかった。
【0027】
【考案の効果】以上説明したように本考案の防火ドア
、難燃処理木材からなる芯板とその両面に配された
難燃処理木材からなる表面化粧板から構成された鏡板
と、該鏡板の周縁に連結され少なくとも表面が非難燃処
理木材からなる框とからなる防火ドアであって、前記鏡
板の周縁に前記芯板が突出した凸部が形成され、前記框
の内側面に該凸部が挿入される凹部が形成され、該凸部
と該凹部とが熱発泡材を介して接合されているものであ
る。
【0028】したがって鏡板の表面が、非難燃処理木材
からなるので、難燃化剤が鏡板表面に浸出することがな
く、表面の塗膜の耐久性を高めることができる。また防
火ドア全体に占める難燃処理木材の割合が低いので、防
火ドアの低コスト化、軽量化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の防火ドアの一実施例を示す断面図で
ある。
【図2】 従来の防火ドアの一例を示す正面図である。
【図3】 本考案の防火ドアの一実施例について、遮音
性を調べた結果を示すグラフである。
【図4】 従来の防火ドアの一例を示すもので、図2に
示す防火ドアのA−A’線断面図である。
【符号の説明】
1…防火ドア、6…鏡板、9…芯板、10…表面化粧板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−47383(JP,U) 実開 平3−125192(JP,U) 実開 平3−86992(JP,U) 実公 昭63−45505(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃処理木材からなる芯板とその両面に
    配された非難燃処理木材からなる表面化粧板から構成さ
    た鏡板と、該鏡板の周縁に連結され少なくとも表面が
    非難燃処理木材からなる框とからなる防火ドアであっ
    て、前記鏡板の周縁に前記芯板が突出した凸部が形成さ
    れ、前記框の内側面に該凸部が挿入される凹部が形成さ
    れ、該凸部と該凹部とが熱発泡材を介して接合されてい
    ことを特徴とする防火ドア。
JP1992028527U 1992-04-28 1992-04-28 防火ドア Expired - Fee Related JP2565534Y2 (ja)

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