JP2682942B2 - 木製防火ドア - Google Patents

木製防火ドア

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JP2682942B2
JP2682942B2 JP4330725A JP33072592A JP2682942B2 JP 2682942 B2 JP2682942 B2 JP 2682942B2 JP 4330725 A JP4330725 A JP 4330725A JP 33072592 A JP33072592 A JP 33072592A JP 2682942 B2 JP2682942 B2 JP 2682942B2
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JP
Japan
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wood
combustible
fire door
flame
fire
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JP4330725A
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JPH06173540A (ja
Inventor
較平 槙矢
Original Assignee
余傳 一郎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木質でありながら甲種
等の高度に防火性能を発揮する木製防火ドアに関する。
【0002】
【従来の技術】防火ドアは従来鉄扉が一般的であり、甲
種防火戸としては木製のものが認定されることはなかっ
た。しかし、最近では消防法の改正もあって、木製でも
条件によっては甲種や乙種防火戸となり得ることが明ら
かとなって実施されつつある。ちなみに、甲種防火戸
は、18cmの距離をおいて950℃のバーナー炎を当てた場
合に60分間耐えることができれば認定される。乙種防火
戸は20分間である。
【0003】木製防火ドアの従来例としては、木材を難
燃処理、すなわち、処理釜内に木材を入れ、真空状態と
した後、難燃剤を浸透吸収させたものを用いるのが一般
的ではあるが、甲種に認定されるほどに防火性能を発揮
することはない。また、木材は炎に当ると反りが出てし
まう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】木材の内部に石膏ボー
ドを挾む手段も耐火構造としては効果的であるが、防火
戸自体が80〜90kgもの高重量となる難点がある上に、取
付けも困難で生産性が低く、価格的にも実用化が難し
い。
【0005】本発明は木製であることによる重厚感や温
もり感を生かしながら、しかも、甲種認定されるほどに
防火性能を発揮し、炎が当るようなことがあっても反り
が生じない構造の木製防火ドアを提供しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を本発明では、
難燃処理された木材層1間に不燃材マット2を介して不
燃接着剤で接着複層化すると共に複数箇所で全体をほぼ
均等にビス止めした内層5と、木質外装材3とからなり
表面に塗装を施してなる木製防火ドアとして解決した。
【0007】ここにいう木材層1の難燃処理とは、難燃
剤を浸透させたことにより、高温で炭化しても炎が出な
いような処理をいう。不燃材マット2にはセラミックマ
ットを用いることにより厚みも薄くなり耐火性能を高め
ることができる。また、不燃接着剤には水ガラス系のも
のが適している。不燃接着剤で接着する内層5は1〜3
層であるが、2層が最も好ましい。更に、複数箇所での
ビス止めはできるだけ平面内に分散した相当数とするの
が好ましい。木質外装材3の表面塗装は耐光性等からウ
レタン系が適している。
【0008】
【作用】本発明はこのような構造としたことにより、木
製であることによる重厚感や温もり感のあるドアとな
り、かつ、不燃材マットと不燃接着剤による木材の積層
により充分に甲種認定以上の耐火性能を備えたものとな
った。また、内層を難燃処理された木材層1と不燃材マ
ット2の1〜3層を不燃接着剤で接着したことにより、
耐火構造でありながら軽量化を可能とした。更に、複数
箇所でビス止めしたことにより炎に当っても、不燃材マ
ット2を両側から挾んでいる木材層1,1の一方の木材
層1が熱によって曲がろうとしても、ビスによって全体
を固定している熱の伝わらない他方の木材層1が曲がり
を許容しないので、反りが生じないこととなった。
【0009】
【実施例】図1は本発明の木製防火ドアの部分斜視図で
ある。この木製防火ドアの内層5の難燃処理された木材
層1は2層からなり、その間に不燃材マット2がある。
木材層1の難燃処理は一枚物の板に不燃剤を含浸させて
もよいし、木粉と不燃剤との集成材であっても構わな
い。この場合は後者の例である。不燃材マット2には1
mm以下のセラミックマット(ニチアス(株)製)を用いた。
2層の不燃木材層と不燃材マットとの3層間は不燃接着
剤及びビス4で一体化している。不燃接着剤には市販の
水ガラス系接着剤を用いた。ビス4止めは全面をほぼ均
等に固定するべく、適当な間隔で固定した。表面の木質
外装材3はオーク材(銘木)の突板張りであって、これは
上記不燃接着剤を用いて内層と貼りあわせている。表面
にはウレタン系塗料による塗装を施している。戸板10も
縦横框11もほぼ同じ積層構造である。框の戸枠側に設け
た発泡不燃材層12は火災発生時に膨れて戸枠との間を閉
鎖する従来公知のものである。
【0010】框材の他の例を図2,3に示した。図2は
ドア用框材の部分斜視図であり、図3は同分解斜視図で
ある。框11材はこの例では木材層1が3層からなり、そ
の間に2層の不燃材マット2がある。この例でも不燃木
材層1と不燃材マット2との3層間は不燃接着剤及びビ
ス4で一体化している。これにより耐火構造とすると共
に、不燃材マット2の一方の木材層1が熱せられて曲が
ろうとしても、ビスによって全体を固定している他方の
木材層1に熱が伝わらないので、他方の木材層1は曲が
りに対して抵抗部材となる。そこで、全体の反りを防い
でいる。
【0011】前述したように内部に石膏ボードを挾んだ
ものが重量にして80〜90kgであるのに対して、この木製
防火ドアは重量が30〜40kgと軽量である。純木製に近い
ものでありながら甲種に合格する。市場価格に適合した
ものとなっており、住宅のみならず、ホテル等のドアに
も使用できる。
【0012】
【発明の効果】本発明の木製防火ドアは以上のような構
造であるから、木製であることによる重厚感や温もり感
を持ち、しかも、甲種認定されるほどに防火性能を発揮
し得るものとなった。万一、炎が当るようなことがあっ
ても反りが生じなくて安全であり、しかも、高重量とな
らないで防火性能に優れた、安価なドアの提供を可能と
した。したがって、ホテル等の高級ドアにも充分使用で
きるものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の木製防火ドアの部分斜視図である。
【図2】ドア用框材の他の例の部分斜視図である。
【図3】同ドア用框材の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 木材層 2 不燃材マット 3 木質外装材 4 ビス 5 内層 10 戸板 11 框 12 発泡不燃材層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難燃処理された木材層1間に不燃材マッ
    ト2を介して不燃接着剤で接着複層化すると共に複数箇
    所で全体をほぼ均等にビス止めした内層5と、木質外装
    材3とからなり表面に塗装を施してなる木製防火ドア。
JP4330725A 1992-12-10 1992-12-10 木製防火ドア Expired - Lifetime JP2682942B2 (ja)

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JPH06173540A JPH06173540A (ja) 1994-06-21
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