JP2564980B2 - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2564980B2 JP2259344A JP25934490A JP2564980B2 JP 2564980 B2 JP2564980 B2 JP 2564980B2 JP 2259344 A JP2259344 A JP 2259344A JP 25934490 A JP25934490 A JP 25934490A JP 2564980 B2 JP2564980 B2 JP 2564980B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、各々独立して設けられた第1と第2の冷
凍サイクル回路の室内側熱交換器へ共通の送風機から送
風するようにした空気調和装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第3図は従来のこの種の空気調和装置を示す冷媒回路
図である。図において、(1a)は圧縮機、(2a)は冷媒
回路を切換える四方切換弁、(3a)は室外側熱交換器、
(4a),(5a)はそれぞれ暖房運転時、及び冷房運転時
にそれぞれ膨張機構として機能する第1および第2の絞
り装置、(6a)は室内側熱交換器、(7a)はアキュムレ
ータで、これらを順次冷媒配管で連結接続することで第
1の冷凍サイクル回路(10)が構成されている。なお、
(9a)は室外側熱交換器(3a)に送風する室外側送風機
で、また(4aa)(4ab)は第1の絞り装置(4a)を構成
する第1の減圧装置(例えばキャピラリチューブ)およ
びこれをバイパスする回路中に設けられた第1の逆止
弁、(5aa),(5ab)は第2の絞り装置(5a)を構成す
る第2の減圧装置(例えばキャピラリチューブ)および
これをバイパスする回路中に設けられた第2の逆止弁で
ある。また(1b)は圧縮器、(2b)は冷媒回路を切換え
る四方切換弁、(3b)は室外側熱交換機、(4b),(5
b)は暖房運転時、冷房運転時にそれぞれ膨張機構とし
て機能する第1および第2の絞り装置、(6b)は室内側
熱交換器、(7b)はアキュムレータで、これらを順次冷
媒配管で連結接続することで第2の冷凍サイクル回路
(11)が構成されている。
なお、(9b)は室外側熱交換器(3b)に送風する室外
側送風機で、また(4ba),(4bb)は第1の絞り装置
(4b)を構成する第1の減圧装置(例えばキャピラリチ
ューブ)およびこれをバイパスする回路中に設けられた
第1の逆止弁、(5ba),(5bb)は第2の絞り装置(5
b)を構成する第2の減圧装置(例えばキャピラリチュ
ーブ)およびこれをバイパスする回路中に設けられた第
2の逆止弁である。(8)は第1の冷凍サイクル回路
(10)の室内側熱交換器(6a)と、第2の冷凍サイクル
回路(11)の室内側熱交換器(6b)とに送風する共通の
送風機である。又、第4図は制御用電気回路図を示し、
TB1は電源端子、TB2a,2b,TB3a,3bは接続端子、52Ca,52C
b,52Fは電源スイッチ、(34)は暖房スイッチ、(35
a),(35b)は補助リレー、(36a)(36b)は除霜制御
部、(37a)(37b)は室外側熱交換器(3a)(3b)の入
口温度を検出する温度センサ、(31a)(31b)は圧縮機
(1a)(1b)用リレー、(32a)(32b)は四方切換弁
(2a)(2b)用リレー、(38)は室内側送風機(8)用
リレー、(39a)(39b)は室外側送風機(9a)(9b)用
リレーである。
次に、動作を第1の冷凍サイクル回路(10)について
説明する。冷房運転時(冷媒の流れを第3図中太い実線
による矢印で示す。)には、電源スイッチ(52Ca),
(52F)の投入によってリレー(31a),(38)が励磁さ
れるとともにリレー(35a)が非励磁であり、圧縮機(1
a)及び送風機(8),(9a)が駆動される。圧縮機(1
a)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方切換弁
(2a)を通り、室外側熱交換器(3a)で室外側送風機
(9a)によって送風される室外空気と熱交換し、ガス冷
媒が凝縮液化される。そして、第1の絞り装置(4a)側
でのバイパス回路中の第1の逆止弁(4ab)を通り、第
2の絞り装置(5a)を構成する第2の減圧装置(5aa)
側に導入されて減圧され、低温低圧の液冷媒となる。そ
の後、この液冷媒は室内側熱交換器(6a)に入り、室内
側送風機(8)によって送風される室内空気と熱交換
し、室内空気を冷却するとともに、これにより液冷媒が
蒸発ガス化され、四方切換弁(2a)、アキュムレータ
(7a)を通り圧縮機(1a)に戻るという冷房時の冷凍サ
イクルが構成され、以後冷媒は上述した冷凍サイクル回
路内を順次液化、気化を繰り返しながら循環される。
一方、暖房運転時(冷媒の流れを図中細い実線による
矢印で示す)には、暖房スイッチ(34)の投入によって
リレー(32a)が励磁されて四方切換弁(2a)が暖房側
に切り換わる。圧縮機(1a)から吐出された高温高圧の
ガス冷媒は、暖房側に切換えられた四方切換弁(2a)を
通り、室内側熱交換器(6a)に入り、室内側送風機
(8)によって送風される室内空気と熱交換して室内空
気を加熱するとともに、これによりガス冷媒は凝縮液化
される。そして、この液冷媒は、第2の絞り装置(5a)
をバイパスする回路中の第2の逆止弁(5ab)を通り、
第1の絞り装置(4a)を構成する第1の減圧装置(4a
a)に導かれて減圧され、低温低圧の液冷媒となる。そ
の後、液冷媒は室外側熱交換器(3a)に入り、室外側送
風機(9a)によって送風される室外空気と熱交換し室外
空気から採熱して室外空気を冷却するとともに、これに
より液冷媒が蒸発ガス化し、四方切換弁(2a)、アキュ
ムレータ(7a)を通り圧縮機(1a)に戻り、これにより
暖房時の冷凍サイクルが構成される。
また、このような暖房運転を継続して行なっている
と、たとえば室外空気温度が低い場合、室外側熱交換器
(3a)に着霜が生じてくる。このような着霜が多くなる
と熱交換率が悪くなり、室外空気からの採熱量が減少す
るため、空気調和装置の暖房能力が著しく低下する。し
たがって、このような場合には、デフロスト(除霜)を
行なうことが必要とされる。
このようなデフロスト運転時(冷媒の流れを図中破線
による矢印で示す)には除霜制御部(36a)が動作し、
その接点X3aがオンすることにより補助リレー(35a)が
励磁され、その接点X2aがオフする。このため、リレー
(32a),(39a)が非励磁となり、四方切換弁(2a)が
冷房側に切換わるとともに室外側送風機(9a)が停止さ
れる。圧縮機(1a)から吐出された高温高圧のガス冷媒
は、暖房側から冷房側へと切換えられた四方切換弁(2
a)を通り、室外側熱交換器(3a)に入る。ここで、室
外側送風機(9a)は停止している。そして、この室外側
熱交換器(3a)の表面に着霜していた霜を高温ガス冷媒
で溶解し、この冷媒が凝縮液化して第1の絞り装置(4
a)をバイパスする第1の逆止弁(4ab)を通り、第2の
絞り装置(5a)を構成する第2の減圧装置(5aa)によ
って減圧されて低温低圧の液冷媒となり、室内側熱交換
器(6a)に入り、次いで、四方切換弁(2a)およびアキ
ュムレータ(7a)を通って圧縮機(1a)に戻るという冷
凍サイクル運転が行なわれる。又補助リレー(35a)が
励磁されると、補助リレー(35b)が非励磁となる様に
構成されているので、第1の冷凍サイクル(10)がデフ
ロスト運転を行なっている間、第2の冷凍サイクル(1
1)はデフロスト運転できない。
ところで、上述した暖房運転からデフロスト運転への
切換は、頻繁なデフロスト運転を避けるため、暖房運転
時間がある一定時間経過し(強制暖房運転モード)、か
つ室外側熱交換器(3a)の冷媒入口温度が一定温度に低
下するという2条件を満足したときに行われるようにな
っていた。又、デフロスト運転から暖房運転への切換
は、室外側熱交換器(3)の冷媒入口温度が一定温度に
上昇するか又はデフロスト時間が一定時間経過するとい
うどちらか一方の条件を満足したときに行われるように
なっていた。このような動作を第5図のフローチャート
によって説明する。ステップ(100)では暖房運転を行
い、ステップ(101)では暖房運転時間THが60分以上経
過したか否かを判定し、経過した場合にはステップ(10
2)で室外側熱交換器(3a)の冷媒入口温度即ち温度セ
ンサ(37a)による温度TPがデフロスト開始温度TS以下
であるか否かを判定し、ステップ(101),(102)の条
件を満足した場合にはステップ(103)でデフロスト運
転に入る。逆に、ステップ(104)で入口温度TPがデフ
ロスト終了温度TE以上になるか又はステップ(105)で
デフロスト運転時間TDが15分以上経過した場合には、デ
フロスト運転から暖房運転への切換が行われる。
なお、第2の冷凍サイクル(11)も上述の第1の冷凍
サイクル(10)と同様に、冷房運転、暖房運転が行なわ
れるのでその説明は省略する。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のような従来の空気調和装置においては、互に独
立した第1と第2の冷凍サイクル回路の室内側熱交換器
は共通の送風機から送風されるので、暖房運転時、上記
第1と第2の冷凍サイクル回路中、何れか一方の冷凍サ
イクル回路、例えば第1の冷凍サイクル回路がデフロス
ト運転となり、低温低圧の液冷媒が第1の冷凍サイクル
回路の室内側熱交換器に導入されても、他方となる第2
の冷凍サイクル回路は暖房運転中故、上記送風機を停止
させることができず、上記第1の冷凍サイクル回路の室
内側熱交換器において、低温低圧の液冷媒と室内空気と
が熱交換され、室内空気は冷却されて室内に吹出される
こととなり、空気調和効果を著しく低下させる。また特
にデフロスト運転時においては高圧圧力が低いため、低
圧圧力も低下し、圧縮機の能力が充分発揮できずデフロ
スト時間が長くかかる。さらに、暖房運転時に四方切換
弁を冷房側に切換えデフロスト運転を行なうため、この
切換時に熱損失が生じる等問題点があった。さらに第1
と第2の冷凍サイクル回路が同時にデフロスト運転に入
る事ができないので、同一のタイミングでデフロストモ
ードに入ると、待機中の冷凍サイクル回路はデフロスト
運転時間が無くなり、残霜等の問題点があった。
この発明はかかる問題点を解決するためになされたも
のであり、暖房運転中のデフロスト運転時に室内への冷
風の吹出しを防止すると共に、デフロスト運転への切換
時における熱損失がなく、かつ短いデフロスト時間で残
霜の発生を抑止し、さらに、圧縮機への液戻りのない空
気調和装置を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る空気調和装置は、圧縮機と、四方切換
弁と、室外側熱交換器と、第1の絞り装置と、第2の絞
り装置と、室内側熱交換器とを順次冷媒配管で接続して
なる各々独立した第1と第2の冷凍サイクル回路を備
え、上記第1と第2の冷凍サイクル回路の上記室内側熱
交換器へ送風する送風機を共通としたものにおいて、上
記圧縮機の冷媒吐出側と上記四方切換弁とを接続する配
管途中に設けられ、冷媒の流れの向きを切換える三方切
換弁と、上記圧縮機の吐出側配管から三方切換弁を介し
て上記第1と第2の絞り装置間に接続される第4のバイ
パス回路とを上記第1と第2の冷凍サイクル回路にそれ
ぞれ設け、暖房運転からデフロスト運転に切換わる時
は、上記四方切換弁は暖房運転状態のままで、かつ、三
方切換弁を第4のバイパス回路側に切換えて第1と第2
の冷凍サイクル回路のデフロスト運転をそれぞれ独自に
行わせる除霜制御手段を設けたものである。
〔作用〕
この発明によれば、暖房運転中のデフロスト運転時に
第1と第2の冷凍サイクル回路の四方弁を暖房運転の状
態のままで、第1と第2の冷凍サイクル回路の一方ある
いは両方の三方切換弁を切換えることにより高温高圧の
冷媒は着霜している室外側熱交換器に供給されるデフロ
ストを行うことができる。また、第1と第2の冷凍サイ
クル回路のデフロストのタイミングが重なってもそれぞ
れ独自にデフロスト運転を実施するので、残霜の発生要
因を排除することができる。また、四方切換弁の切換え
による熱損失なくおこなわれる。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例を示す空気調和装置の冷
媒回路図であり、又第2図は制御用電気回路を示す第1
図において、第3図と同一符号のものは相当部分を示す
ので、その説明を省略する。(4a),(5a)は冷房運転
時、暖房運転時にそれぞれ膨張機構として機能する第1
および第2の絞り装置、(4aa)は上記第1の絞り装置
を構成する第1の減圧装置(例えばキャピラリチュー
ブ)、(4ac)は上記第1の減圧装置(4aa)をバイパス
し室外側熱交換器(3a)方向に冷媒を通す逆止弁(4a
b)を有する第2のバイパス回路、(5aa)は上記第2の
絞り装置(5a)を構成する第2の減圧装置(例えばキャ
ピラリチューブ)、(5ac)は上記第2の減圧装置(5a
a)をバイパスし室内側熱交換器(6a)方向に冷媒を通
す逆止弁(5ab)を有する第3のバイパス回路、(10)
は圧縮機(1a)、四方切換弁(2a)、室外側熱交換器
(3a)、第1の絞り装置(4a)、第2の絞り装置(5
a)、室内側熱交換器(6a)、アキュムレータ(7a)を
順次冷媒配管で接続し構成された第1の冷凍サイクル回
路である。この第1の冷凍サイクル回路(10)におい
て、(16a)は吐出側配管(19a)の内径よりも細い内径
を有する配管(16aa)と、この配管に直列に接続された
逆止弁(16ab)とで構成された第4のバイパス回路で、
一端部は配管接続装置(18a)と、圧縮機(1a)の吐出
側配管(19a)の内径と同じ内径の冷媒配管(20a)と、
三方切換弁(21a)を介し、上記吐出側配管(19a)に接
続され、他端は第1と第2の絞り装置(4a)(5a)間の
冷媒配管(22a)に接続されている。(23a)は第1の冷
凍サイクル回路(10)における第1のバイパス回路で、
圧縮機(1a)の吐出冷媒の一部を第1と第2の絞り装置
(4a)(5a)間の冷媒配管(22a)へ減圧装置(例えば
キャピラリチューブ)、(26a)を介しバイパスすると
共にこのバイパス途中における熱交換部(25a)におい
て、圧縮機(1a)の冷媒吸入路(17a)と熱交換する。
(28a)は圧力調整弁(27a)で構成された第5のバイパ
ス回路で一端部は圧縮機(1a)と三方切換弁(21a)を
接続する吐出側配管(19a)に接続され他端は第1と第
2の絞り装置(4a),(5a)間の冷媒配管(22a)に接
続されている。
また、(4b),(5b)は冷房運転時、暖房運転時にそ
れぞれ膨張機構として機能する第1および第2の絞り装
置、(4ba)は上記第1の絞り装置(4b)を構成する第
1の減圧装置(例えばキャピラリチューブ)、(4bc)
は上記第1の減圧装置(4ba)をバイパスし室外側熱交
換器(3b)方向へ冷媒を通す逆止弁(4bb)を有する第
2のバイパス回路、(5ba)は第2の絞り装置(5b)を
構成する第2の減圧装置(例えばキャピラリチュー
ブ)、(5bc)は上記第2の減圧装置(5ba)をバイパス
し室内側熱交換器(6b)方向へ冷媒を通す逆止弁(5b
b)を有する第3のバイパス回路、(11)は圧縮機(1
b)、室外側熱交換器(3b)、第1の絞り装置(4b)、
第2の絞り装置(5b)、室内側熱交換器(6b)、アキュ
ムレータ(7b)を順次冷媒配管で接続し構成された第2
の冷凍サイクル回路である。上記第2の冷凍サイクル回
路(11)において、(16b)は吐出側配管(19b)の内径
よりも細い内径を有する配管(16ba)と、この配管に直
列に接続された逆止弁(16bb)とで構成された第4のバ
イパス回路で、一端部は配管接続装置(18b)と、圧縮
機(1b)の吐出側配管(19b)の内径と同じ内径の冷媒
配管(20b)と、三方切換弁(21b)を介し、上記吐出側
配管(19b)に接続され、他端は第1と第2の絞り装置
(4b),(5b)間の冷媒配管(22b)に接続されてい
る。(23b)は第2の冷媒サイクル回路(11)における
第1のバイパス回路で、第2の冷媒サイクル回路(11)
の圧縮機(1b)の吐出冷媒の一部を第1と第2の絞り装
置(4b)(5b)間の冷媒配管(22b)へ減圧装置(例え
ばキャピラリチューブ)(26b)を介してバイパスする
と共に、このバイパス途中における熱交換部(25b)に
おいて、圧縮機(1b)の冷媒吸入路(17b)と熱交換す
る。(28b)は圧力調整弁(27b)で構成された第5のバ
イパス回路で一端部は圧縮機(1b)と三方切換弁(21
b)を接続する吐出側配管(19b)に接続され、他端は第
1と第2の絞り装置(4b),(5b)間の冷媒配管(22
b)に接続されている。又、第2図は制御用電気回路図
を示し、(33a),(33b)は三方切換弁(21a)(22b)
用リレーである。以上の構成による空気調和装置におい
て、その動作を先ず第1の冷凍サイクル回路(10)につ
いて、以下説明する。第1の冷凍サイクル回路(10)に
おいて冷房運転時(冷媒の流れは図中太い実線による矢
印方向)には電源スイッチ52Ca,52Fの投入によってリレ
ー(31a),(38)が励磁されるとともにリレー(35a)
が非励磁であり、圧縮機(1a)及び送風機(8),(9
a)が駆動されている。圧縮機(1a)から吐出された高
温高圧のガス冷媒は、三方切換弁(21a)および四方切
換弁(2a)を通り室外側熱交換器(3a)で室外側送風機
(9a)によって送風される室外空気と熱交換するととも
に、これによりガス冷媒が凝縮液化する。そして、第1
の絞り装置(4a)における第1の減圧装置(4aa)によ
って減圧され、低温低圧の液冷媒となる。一方圧縮機
(1a)から吐出された高温高圧のガス冷媒の一部は第1
のバイパス回路(23a)を通り、熱交換部(25b)で圧縮
機(1a)に吸入される低圧冷媒と熱交換し吸入冷媒を加
熱して完全に気化させ、自らは凝縮液化し、減圧装置
(26a)によって減圧させて低温低圧の液冷媒となり、
第1および第2の絞り装置(4a)(5a)間の冷媒配管
(22a)に合流し第2の絞り装置(5a)における第3の
バイパス回路(5ac)を通り、室内側熱交換器(6a)に
入り室内側送風機(8)から送風される室内空気と熱交
換して室内空気を冷却するとともに、これにより液冷媒
は蒸発ガス化し、四方切換弁(2a)およびアキュムレー
タ(7a)を通り圧縮機(1a)に戻るという冷凍サイクル
回路が構成される。なお、圧縮機(1a)の高圧側圧力が
何らかの原因で所定の圧力以上になると圧力調整弁(27
a)が動作し、圧縮機(1a)の高圧側圧力は所定値に維
持される。
また、暖房運転時(冷媒の流れは図中細い実線による
矢印方向)には、暖房スイッチ(34)の投入によってリ
レー(32a)が励磁されて四方切換弁(2a)が暖房側に
切換わる。圧縮機(1a)から吐出された高温高圧ガス冷
媒は、三方切換弁(21a)を通り、暖房側に切換えられ
た四方切換弁(2a)を通って室内側熱交換器(6a)に入
り、室内側送風機(8)から送風される室内空気と熱交
換して室内空気を加熱するとともに、これによりガス冷
媒は凝縮液化する。そして、第2の絞り装置(5a)にお
ける第2の減圧装置(5aa)によって減圧され、低温低
圧の液冷媒となる。一方圧縮機(1a)から吐出された高
温高圧のガス冷媒の一部は第1のバイパス回路(23a)
を通り、熱交換部(25a)で圧縮機(1a)に吸入される
低圧冷媒と熱交換し吸入冷媒を加熱して完全に気化さ
せ、自らは凝縮液化し、減圧装置(26a)によって減圧
されて低温低圧の液冷媒となり、第1および第2の絞り
装置(4a),(5a)間の冷媒配管(22a)に合流し第1
の絞り装置(4a)における第2のバイパス回路(4ac)
を通り、室外側熱交換器(3a)に入り室外側送風機(9
a)から送風される室外空気と熱交換し、室外空気から
採熱して室外空気を冷却するとともに、これにより液冷
媒は蒸発ガス化し、四方切換弁(2a)、アキュムレータ
(7a)を通り、圧縮機(1a)に戻るという冷凍サイクル
回路が構成される。なお、圧縮機(1a)の高圧側圧力が
何らかの原因で所定の圧力以上になると圧力調整弁(27
a)が動作し、圧縮機(1a)の高圧側圧力は所定値に維
持される。
また、このような暖房運転時においえ、たとえば室外
空気温度が低く、室外側熱交換器(3a)に着霜が生じた
場合に必要とされるデフロスト運転時(冷媒の流れは図
中破線による矢印方向)には、除霜制御部(36a)が動
作し、その接点X3aがオンすることにより補助リレーX2a
(35a)が励磁され、その接点X2aがオフするためリレー
(39a)が非励磁となり、室外送風機が停止する。又補
助リレーX2a(35a)がオンする事によりリレー(33a)
が励磁され三方切換弁が第4のバイパス回路に切換わ
る。又四方切換弁(2a)は暖房運転状態のままである。
圧縮機(1a)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、三
方切換弁(21a)を通り第1および第2の絞り装置(4
a),(5a)間の冷媒配管(22a)側に接続されている第
4のバイパス回路(16a)の配管(16aa)、逆止弁(16a
b)を通って該冷媒配管(22a)側に流入される。そして
第1の絞り装置(4a)における第2のバイパス回路(4a
c)を通り室外側熱交換器(3a)に入る。このとき、室
外側送風機(9a)は停止されている。そして、上記高温
のガス冷媒は、室外側熱交換器(3a)の表面に着霜した
霜と熱交換し上記霜を融解する。一方冷媒ガスは凝縮液
化して四方切換弁(2a)を通りアキュムレータ(7a)に
入り熱交換部(25a)を通り圧縮機(1a)に戻されるこ
とになる。一方圧縮機(1a)から吐出された高温高圧の
ガス冷媒の一部は第1のバイパス回路(23a)を通り、
熱交換部(25a)で圧縮機(1a)に吸入される低圧冷媒
と熱交換し、吸入冷媒を加熱して完全に気化させる。ま
た、圧縮機(1a)の高圧側圧力が所定値以上になると圧
力調整弁(27a)が動作し、圧縮機(1a)の高圧側圧力
は所定値以下に維持される。又補助リレー(35a)が励
磁されても、補助リレーX2b(35b)が非励磁になる様構
成されていないので、第2の冷凍サイクルも自由にデフ
ロスト運転が行なえる。以上説明したようにデフロスト
時においては、四方切換弁(2a)を暖房側から冷房側に
切換えることなく、デフロスト運転に入ることができ、
これにより切換えのための熱ロスがない。また、低温液
冷媒が室内側熱交換器(6a)内を通過しないために、従
来のような室内側に冷風が吹出されるという問題が解消
され、他方側の冷媒回路のみでの暖房運転が可能となり
デフロストによる暖房運転の中断がなく室内の快適性も
増加する。
また、通常の冷・暖房運転中及びデフロスト運転中
は、熱交換部(25a)(25b)によって圧縮機(1a)(1
b)に対する吸入側配管(17a)(17b)を圧縮機(1a)
(1b)から吐出される高温高圧のガス冷媒で互に熱交換
されるので、圧縮機(1a)(1b)への液戻り現象が防止
され圧縮機での液圧縮が防止される。
さらに第4のバイパス回路(16a)の一部を構成する
配管(16aa)の内径を吐出側配管(19a)より細く形成
しているので圧力損失が生じ、圧縮機(1a)の高圧側圧
力が上昇し、入力が増加するので圧縮機(1a)の能力が
増大し、デフロスト時間を短くする事が可能となる。
また、圧縮機(1a)の高圧側圧力が所定の圧力以上に
なった時、第5のバイパス回路(28a)の圧力調整弁(2
7a)が動作し、デフロスト運転時におけるデフロスト運
転側の圧縮機の高圧側圧力が所定値以下に維持され、デ
フロスト運転時における第4のバイパス回路の高圧側圧
力上昇作用によるデフロスト終了直前の急激な高圧側圧
力の上昇により、室外側熱交換器の出力温度が、デフロ
スト終了温度に達する前に高圧カットによる異常停止が
防止される。
さらに、この第5のバイパス回路(28a)の圧力調整
弁(27a)は冷房および暖房運転中においても何らかの
原因で圧縮機(1a)の高圧側圧力が所定の圧力以上にな
ると動作し高圧側圧力を一定に維持し高圧カットによる
異常停止が防止される。
以上は第1の冷凍サイクル回路(10)の動作について
述べたが第2図の冷凍サイクル回路(11)も上述の第1
の冷凍サイクル回路(10)と同様に冷房運転、暖房運
転、デフロスト運転が行なわれるのでその説明を省略す
る。
なお、上記実施例においては第4のバイパス回路を逆
止弁と、圧縮機の吐出側配管の内径よりも細い内径の配
管とを直列に接続し構成したものについて述べたが、こ
れに限らず上記吐出配管よりも細い内径の配管のみで構
成しても良い。さらに、他の冷凍サイクルの運転状態に
関係なく、自由にデフロスト運転を行なう事ができるの
で、デフロスト時間が短く、残霜するという問題もなく
なる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明に係わる空気調和装置
は、暖房運転時に、一方の冷凍サイクル回路がデフロス
ト運転に入っても、低温の液冷媒がデフロストする冷凍
サイクル回路の室内側熱交換器に導入されることがな
く、従って、室内側熱交換器から冷風が吹き出されるこ
とがない、また、他方側の冷凍サイクル回路の室内側熱
交換器により暖房運転が可能となり、デフロストによる
暖房運転の中断が解消できる。また、両冷凍サイクルが
共に着霜して、共にデフロストが必要となる場合は、両
冷凍サイクルで共にデフロスト運転ができるため、デフ
ロスト必要時でもデフロストができないことによる着霜
過剰の問題や待機中の冷凍サイクルがデフロスト運転時
間がなくなることによる残霜の問題がなく、即ち、着霜
したままでの効率の悪い冷凍サイクルの運転が解消で
き、しかも、両冷凍サイクルが同時にデフロスト運転に
入っても、四方切換弁は暖房運転の状態のままのため室
内には冷風の吹き出しはなく、不快感を生じない。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図はこの発明の一実施例を示す空気調和装
置の冷媒回路図及び制御用電気回路図、第3図,第4図
は従来の空気調和装置の冷媒回路図及び制御用電気回路
図である。第5図はこの発明の空気調和装置のデフロス
ト動作のフローチャート図である。図において、(10)
は第1の冷凍サイクル回路、(11)は第2の冷凍サイク
ル回路、(4ac),(4bc)は第2のバイパス回路(5a
c)(5bc)は第3のバイパス回路、(16a),(16b)は
第4のバイパス回路、(23a)(23b)は第1のバイパス
回路、(26a)(26b)は減圧装置、(25a),(25b)は
熱交換部、(27a)(27b)は圧力調整弁、(28a)(28
b)は第5のバイパス回路である。 なお、各図中同一符号は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 武司 和歌山県和歌山市手平6丁目5番66号 三菱電機株式会社和歌山製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−210582(JP,A) 特開 平2−110266(JP,A) 実開 昭62−22473(JP,U) 実開 昭61−116975(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機と、四方切換弁と、室外側熱交換器
    と、第1の絞り装置と、第2の絞り装置と、室内側熱交
    換器とを順次冷媒配管で接続してなる各々独立した第1
    と第2の冷凍サイクル回路を備え、上記第1と第2の冷
    凍サイクル回路の上記室内側熱交換器へ送風する送風機
    を共通としたものにおいて、上記圧縮機の冷媒吐出側と
    上記四方切換弁とを接続する配管途中に設けられ、冷媒
    の流れの向きを切換える三方切換弁と、上記圧縮機の吐
    出側配管から三方切換弁を介して上記第1と第2の絞り
    装置間に接続される第4のバイパス回路とを上記第1と
    第2の冷凍サイクル回路にそれぞれ設け、暖房運転から
    デフロスト運転に切換わる時は、上記四方切換弁は暖房
    運転状態のままで、かつ、三方切換弁を第4のバイパス
    回路側に切換えて第1と第2の冷凍サイクル回路のデフ
    ロスト運転を、着霜時に必要に応じて、それぞれ独自に
    行わせる除霜制御手段を設けたことを特徴とする空気調
    和装置。
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