JP2564583B2 - 電気溶融炉の原料装入装置 - Google Patents
電気溶融炉の原料装入装置Info
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Landscapes
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気溶融炉の原料装入装置に関するもので
ある。
ある。
電気溶融炉は、炉内に装入した被溶融原料を電極への
通電により溶融するもので、原料の溶融は炉内に被溶融
原料を装入しながら行なわれている。
通電により溶融するもので、原料の溶融は炉内に被溶融
原料を装入しながら行なわれている。
この電気溶融炉への被溶融原料の装入は、電気溶融炉
の炉蓋の複数箇所にこの炉蓋を貫通させて原料装入管を
設けることによって行なわれており、この原料装入管を
介して炉内に装入される被溶融原料は、前に装入されて
溶融された炉内溶融物の浴面上に散布される。
の炉蓋の複数箇所にこの炉蓋を貫通させて原料装入管を
設けることによって行なわれており、この原料装入管を
介して炉内に装入される被溶融原料は、前に装入されて
溶融された炉内溶融物の浴面上に散布される。
しかしながら、従来の電気溶融炉の原料装入装置で
は、原料装入管がその真下に原料を散布するものである
ために、炉内溶融物の浴面上に散布される被溶融原料が
各原料装入管の真下部分に集中して散布されることにな
り、そのために散布された被溶融原料と炉内溶融物との
接触面積が小さくて炉内溶融物の熱が被溶融原料に効率
よく伝わらないから、散布された被溶融原料の溶融に時
間がかかるという問題をもっていた。しかも上記従来の
原料装入装置では、被溶融原料が炉内溶融物の浴面上に
局部的に散布されるために炉内溶融物の浴面の大部分は
散布された被溶融原料で覆われずに露出したままとな
り、そのためにこの露出浴面から溶融物の熱が放散され
てしまうから、炉内溶融物の温度を適正に保つには浴面
からの放熱量を補うだけの大きな電流を電極に供給する
必要があり、したがって電力消費も大きいという問題も
もっていた。
は、原料装入管がその真下に原料を散布するものである
ために、炉内溶融物の浴面上に散布される被溶融原料が
各原料装入管の真下部分に集中して散布されることにな
り、そのために散布された被溶融原料と炉内溶融物との
接触面積が小さくて炉内溶融物の熱が被溶融原料に効率
よく伝わらないから、散布された被溶融原料の溶融に時
間がかかるという問題をもっていた。しかも上記従来の
原料装入装置では、被溶融原料が炉内溶融物の浴面上に
局部的に散布されるために炉内溶融物の浴面の大部分は
散布された被溶融原料で覆われずに露出したままとな
り、そのためにこの露出浴面から溶融物の熱が放散され
てしまうから、炉内溶融物の温度を適正に保つには浴面
からの放熱量を補うだけの大きな電流を電極に供給する
必要があり、したがって電力消費も大きいという問題も
もっていた。
本発明は上記のような実情にかんがみてなされたもの
であって、その目的とするところは、炉内溶融物の浴面
上に広範囲に被溶融原料を散布することができるように
した、炉内溶融物の熱を被溶融原料に効率よく伝えて散
布された被溶融原料の溶融速度を早くするとともに、炉
内溶融物の浴面からの放熱量も少なくして電力消費の節
減もはかることができる電気溶融炉の原料装入装置を提
供することにある。
であって、その目的とするところは、炉内溶融物の浴面
上に広範囲に被溶融原料を散布することができるように
した、炉内溶融物の熱を被溶融原料に効率よく伝えて散
布された被溶融原料の溶融速度を早くするとともに、炉
内溶融物の浴面からの放熱量も少なくして電力消費の節
減もはかることができる電気溶融炉の原料装入装置を提
供することにある。
本発明は、電気溶融炉の炉蓋の複数箇所に、この炉蓋
を貫通する原料装入管をその管軸を中心として回転可能
に設け、この原料装入管の下端にノズル管を首振り回動
可能に軸支するとともに、前記原料装入管を回転させる
装入管回転機構と、前記ノズル管を首振り回動させるノ
ズル管回動機構とを設けたことを特徴とするものであ
る。
を貫通する原料装入管をその管軸を中心として回転可能
に設け、この原料装入管の下端にノズル管を首振り回動
可能に軸支するとともに、前記原料装入管を回転させる
装入管回転機構と、前記ノズル管を首振り回動させるノ
ズル管回動機構とを設けたことを特徴とするものであ
る。
すなわち、本発明は、原料装入管から装入される被溶
融原料を、原料装入管の下端に軸支したノズル管を介し
て散布するとともに、このノズル管を首振り回動させる
ことによって被溶融原料の散布色度を変化させ、かつ原
料装入管を回転させることによりノズル管を旋回させて
被溶融原料の散布方向も変化させるようにしたものであ
り、被溶融原料を散布しながらノズル管の首振り回動と
旋回とにより被溶融原料の散布角度と散布方向を変化さ
せれば、被溶融原料を原料装入管の位置を中心としてそ
の周囲に広範囲に散布することができる。したがって本
発明によれば、炉内溶融物の浴面上に広範囲に被溶融物
を散布することができるから、炉内溶融物の熱を被溶融
原料に効率よく伝えて散布された被溶融原料の溶融速度
を早くすることができるし、また炉内溶融物の浴面が散
布された被溶融原料で広く覆われるために浴面からの放
熱量も少なくなるから、電力消費の節減もはかることが
できる。
融原料を、原料装入管の下端に軸支したノズル管を介し
て散布するとともに、このノズル管を首振り回動させる
ことによって被溶融原料の散布色度を変化させ、かつ原
料装入管を回転させることによりノズル管を旋回させて
被溶融原料の散布方向も変化させるようにしたものであ
り、被溶融原料を散布しながらノズル管の首振り回動と
旋回とにより被溶融原料の散布角度と散布方向を変化さ
せれば、被溶融原料を原料装入管の位置を中心としてそ
の周囲に広範囲に散布することができる。したがって本
発明によれば、炉内溶融物の浴面上に広範囲に被溶融物
を散布することができるから、炉内溶融物の熱を被溶融
原料に効率よく伝えて散布された被溶融原料の溶融速度
を早くすることができるし、また炉内溶融物の浴面が散
布された被溶融原料で広く覆われるために浴面からの放
熱量も少なくなるから、電力消費の節減もはかることが
できる。
以下、本発明の一実施例を、ロックウール(石綿)の
製造ライにおける電気溶融炉のロックウール原料の装入
装置を例にとって説明する。
製造ライにおける電気溶融炉のロックウール原料の装入
装置を例にとって説明する。
なお、ロックウールは、その原料を電気溶融炉におい
て溶融し、この溶融物を製綿機に出湯して吹製法または
スピニング法により繊維化することによって製造される
もので、ロックウール原料としては、従来、安山岩や玄
武岩等が利用されていたが、最近では品質の安定化をは
かるために、金属の精練滓、主に高炉スラグを主原料と
し、これに化学成分の調整のための副原料としてケイ
石、ドロマイト、石灰岩等を添加している。
て溶融し、この溶融物を製綿機に出湯して吹製法または
スピニング法により繊維化することによって製造される
もので、ロックウール原料としては、従来、安山岩や玄
武岩等が利用されていたが、最近では品質の安定化をは
かるために、金属の精練滓、主に高炉スラグを主原料と
し、これに化学成分の調整のための副原料としてケイ
石、ドロマイト、石灰岩等を添加している。
第1図において、1は電気溶解炉、2は電気溶融炉1
の炉蓋1aを貫通させて炉内に挿入された複数本の電極で
あり、この各電極2は、炉外に立設したマスト3に沿っ
て昇降する電極保持アーム4に保持されている。この電
気溶融炉は、炉内に被溶融原料(ロックウール原料)Aa
を装入しながら、装入された被溶融原料を電極2への通
電により溶融するもので、被溶融原料Aaは原料装入装置
により炉内の溶融物Abの浴面上に散布される。
の炉蓋1aを貫通させて炉内に挿入された複数本の電極で
あり、この各電極2は、炉外に立設したマスト3に沿っ
て昇降する電極保持アーム4に保持されている。この電
気溶融炉は、炉内に被溶融原料(ロックウール原料)Aa
を装入しながら、装入された被溶融原料を電極2への通
電により溶融するもので、被溶融原料Aaは原料装入装置
により炉内の溶融物Abの浴面上に散布される。
上記被溶融原料Aaの装入装置について説明すると、5
は炉蓋1aの複数箇所に配設されて炉内に被溶融原料を装
入する原料装入管である。この原料装入管5は、上部装
入管5aと下部装入管5bとからなっており、下部装入管5b
は第2図に示すように、炉蓋1に設けた装入管挿入孔6
を貫通させて炉内に垂直に挿入されるとともに、炉蓋1a
上に設けた挿入管支持機構7に管軸を中心として回転す
るように支持されている。上記装入管支持機構7は、下
部装入管5bの外周に固定した水平な円形フランジ8と、
このフランジ8を支持するリング状ベアリング9とから
なっており、リング状ベアリング9のインナレース9aは
炉蓋1a上に設けた環状ベアリング受10上に固定され、ア
ウタレース9bは前記フランジ8の外周部下面に固定され
ている。そして、アウタレース9bの外周面にはギヤ11が
設けられ、このギヤ11には装入管回転モータ12の回転軸
に固定した駆動ギヤ13が噛合されており、下部装入管5b
は、装入管回転モータ12によりアウタレース9bを回転さ
せることによって前記フランジ8を介して回転されるよ
うになっている。また、下部装入管5bの前記フランジ8
の下方には、炉蓋1aに設けた装入管挿入孔6からのガス
漏れを防ぐ円形シール板14が設けられている。このシー
ル板14にはその外周に下方に垂下する周壁を形成したも
ので、このシール板14の周壁は、炉蓋1a上にその装入管
挿入孔6を囲んで形成した環状シールボックス15内に挿
入されており、またこのシールボックス15内には砂など
の微粒子シール材16が充填されている。
は炉蓋1aの複数箇所に配設されて炉内に被溶融原料を装
入する原料装入管である。この原料装入管5は、上部装
入管5aと下部装入管5bとからなっており、下部装入管5b
は第2図に示すように、炉蓋1に設けた装入管挿入孔6
を貫通させて炉内に垂直に挿入されるとともに、炉蓋1a
上に設けた挿入管支持機構7に管軸を中心として回転す
るように支持されている。上記装入管支持機構7は、下
部装入管5bの外周に固定した水平な円形フランジ8と、
このフランジ8を支持するリング状ベアリング9とから
なっており、リング状ベアリング9のインナレース9aは
炉蓋1a上に設けた環状ベアリング受10上に固定され、ア
ウタレース9bは前記フランジ8の外周部下面に固定され
ている。そして、アウタレース9bの外周面にはギヤ11が
設けられ、このギヤ11には装入管回転モータ12の回転軸
に固定した駆動ギヤ13が噛合されており、下部装入管5b
は、装入管回転モータ12によりアウタレース9bを回転さ
せることによって前記フランジ8を介して回転されるよ
うになっている。また、下部装入管5bの前記フランジ8
の下方には、炉蓋1aに設けた装入管挿入孔6からのガス
漏れを防ぐ円形シール板14が設けられている。このシー
ル板14にはその外周に下方に垂下する周壁を形成したも
ので、このシール板14の周壁は、炉蓋1a上にその装入管
挿入孔6を囲んで形成した環状シールボックス15内に挿
入されており、またこのシールボックス15内には砂など
の微粒子シール材16が充填されている。
また、下部装入管5bの下端には、円弧状に彎曲するノ
ズル管5cがその彎曲方向に首振り回動可能に軸支されて
いる。このノズル管5cは、下部装入管5bよりも若干大径
とされており、その基端部を下部装入管5bの下端部に遊
嵌させて、ノズル管彎曲方向と直交する側の両側面をピ
ン17によって軸支されている。また、18は前記ノズル管
5を首振り回動させるためのノズル管回動シリンダ(空
気圧シリンダ)である。このノズル管回動シリンダ18は
前記装入管支持機構7の上方に設けられて下部装入管5b
の外側面に回動可能に取付けられており、このシリンダ
18のロッド18aは、下部装入管5bに固定した前記フラン
ジ8およびシール板14を貫通させるとともに炉蓋1aの装
入管挿入孔6を通して炉蓋1a下に突出されて前記ノズル
管5cに枢着連結されている。また、前記フランジ8およ
びシール板14のロッド貫通部は、ガス漏れを生じないよ
うにシールされている。
ズル管5cがその彎曲方向に首振り回動可能に軸支されて
いる。このノズル管5cは、下部装入管5bよりも若干大径
とされており、その基端部を下部装入管5bの下端部に遊
嵌させて、ノズル管彎曲方向と直交する側の両側面をピ
ン17によって軸支されている。また、18は前記ノズル管
5を首振り回動させるためのノズル管回動シリンダ(空
気圧シリンダ)である。このノズル管回動シリンダ18は
前記装入管支持機構7の上方に設けられて下部装入管5b
の外側面に回動可能に取付けられており、このシリンダ
18のロッド18aは、下部装入管5bに固定した前記フラン
ジ8およびシール板14を貫通させるとともに炉蓋1aの装
入管挿入孔6を通して炉蓋1a下に突出されて前記ノズル
管5cに枢着連結されている。また、前記フランジ8およ
びシール板14のロッド貫通部は、ガス漏れを生じないよ
うにシールされている。
一方、原料装入管5の上部装入管5aは、その上端を、
炉1の上方に設置した原料貯槽19から原料装入管5に被
溶融原料を供給する原料供給装置20に接続して垂直に設
けられており、この上部装入管5aの下端は下部装入管5b
の上端部に挿入されている。なお、21は上部装入管5aに
設けられたガス遮断バルブ、22は上部装入管5aと下部装
入管5bとの間のシールをはかるシール機構であり、この
シール機構22は、上部装入管5aに設けたシール板23を下
部装入管5bの外周に形成した環状シールボックス24内に
挿入するとともに、このシールボックス15内に砂などの
微粒子シール材25を充填した構造となっている。
炉1の上方に設置した原料貯槽19から原料装入管5に被
溶融原料を供給する原料供給装置20に接続して垂直に設
けられており、この上部装入管5aの下端は下部装入管5b
の上端部に挿入されている。なお、21は上部装入管5aに
設けられたガス遮断バルブ、22は上部装入管5aと下部装
入管5bとの間のシールをはかるシール機構であり、この
シール機構22は、上部装入管5aに設けたシール板23を下
部装入管5bの外周に形成した環状シールボックス24内に
挿入するとともに、このシールボックス15内に砂などの
微粒子シール材25を充填した構造となっている。
この原料装入装置は、原料貯槽19内の被溶融原料例え
ば高炉スラグ(冷却スラグ)等の主原料と化学成分調整
用の副原料(ケイ石、ドロマイト、石灰石等)を、原料
供給装置20により原料装入管5に供給して、この被溶融
原料を原料装入管5を介して炉内に装入するもので、原
料供給装置20により原料装入管5に供給された被溶融原
料は、上部装入管5aから下部装入管5bへと落下し、その
下端のノズル管5cを通って炉内の溶融物Abの浴面上に散
布される。また、この原料装入装置は、被溶融原料の装
入を、装入管回転モータ12を駆動して原料装入管5の下
部装入管5bをその管軸を中心として回転させるととも
に、ノズル管回動シリンダ18を駆動してノズル管5cを首
振り回動させながら行なうもので、ノズル管5cを首振り
回動させると、ノズル管5cを通って散布される被溶融原
料の散布角度が変化する。すなわち、ノズル管5cを第2
図に示す実線矢印方向に首振り回動させると、被溶融原
料Aaの散布位置は原料装入管5の真下位置から遠く離れ
て行き、ノズル管5cを鎖線矢印方向に首振り回動させる
と、被溶融原料Aaの散布位置は原料装入管5の真下位置
に近付いて行く。また、下部装入管5bをその管軸を中心
として回転させると、この下部装入管5bに軸支されてい
るノズル管5cが下部装入管5bの管軸を中心として旋回す
るから、被溶融原料Aaの散布方向が下部装入管5bの管軸
を中心とする円周方向に変化する。そして、このように
被溶融原料Aaを散布しながらノズル管5cの首振り回動と
旋回とにより被溶融原料Aaの散布角度と散布方向を変化
させれば、炉内溶融物Abの浴面上に散布される被溶融原
料Aaの散布位置が、原料装入管5の径方向と周方向とに
刻々変化するから、被溶融原料Aaを原料装入管5の位置
を中心としてその周囲に広範囲にかつほぼ均一な厚さに
散布することができる。
ば高炉スラグ(冷却スラグ)等の主原料と化学成分調整
用の副原料(ケイ石、ドロマイト、石灰石等)を、原料
供給装置20により原料装入管5に供給して、この被溶融
原料を原料装入管5を介して炉内に装入するもので、原
料供給装置20により原料装入管5に供給された被溶融原
料は、上部装入管5aから下部装入管5bへと落下し、その
下端のノズル管5cを通って炉内の溶融物Abの浴面上に散
布される。また、この原料装入装置は、被溶融原料の装
入を、装入管回転モータ12を駆動して原料装入管5の下
部装入管5bをその管軸を中心として回転させるととも
に、ノズル管回動シリンダ18を駆動してノズル管5cを首
振り回動させながら行なうもので、ノズル管5cを首振り
回動させると、ノズル管5cを通って散布される被溶融原
料の散布角度が変化する。すなわち、ノズル管5cを第2
図に示す実線矢印方向に首振り回動させると、被溶融原
料Aaの散布位置は原料装入管5の真下位置から遠く離れ
て行き、ノズル管5cを鎖線矢印方向に首振り回動させる
と、被溶融原料Aaの散布位置は原料装入管5の真下位置
に近付いて行く。また、下部装入管5bをその管軸を中心
として回転させると、この下部装入管5bに軸支されてい
るノズル管5cが下部装入管5bの管軸を中心として旋回す
るから、被溶融原料Aaの散布方向が下部装入管5bの管軸
を中心とする円周方向に変化する。そして、このように
被溶融原料Aaを散布しながらノズル管5cの首振り回動と
旋回とにより被溶融原料Aaの散布角度と散布方向を変化
させれば、炉内溶融物Abの浴面上に散布される被溶融原
料Aaの散布位置が、原料装入管5の径方向と周方向とに
刻々変化するから、被溶融原料Aaを原料装入管5の位置
を中心としてその周囲に広範囲にかつほぼ均一な厚さに
散布することができる。
したがって、各原料装入管5の配置位置に応じてその
ノズル管5cの首振り回動と旋回(下部装入管5の回転)
とを制御すれば、各原料装入管5によって装入された被
溶融原料Aaで被溶融物浴面のほぼ全域を覆うことができ
る。第3図は各原料装入管5によって装入される被溶融
原料Aaの溶融物浴面への散布領域を示している。なお、
第3図では3本の原料装入管の散布領域を示している
が、他の原料装入管の散布領域も同様である。
ノズル管5cの首振り回動と旋回(下部装入管5の回転)
とを制御すれば、各原料装入管5によって装入された被
溶融原料Aaで被溶融物浴面のほぼ全域を覆うことができ
る。第3図は各原料装入管5によって装入される被溶融
原料Aaの溶融物浴面への散布領域を示している。なお、
第3図では3本の原料装入管の散布領域を示している
が、他の原料装入管の散布領域も同様である。
しかして上記原料装入装置によれば、炉内溶融物Abの
浴面上に広範囲に被溶融原料Aaを散布することができる
から、炉内溶融物Abの熱をその浴面上の被溶融原料Aaに
効率よく伝えて散布された被溶融原料Aaの溶融速度を早
くすることができるし、また炉内溶融物Abの浴面が散布
された被溶融原料Aaで広く覆われるために浴面からの放
熱量も少なくなるから、電極2に流す電流を従来よりも
少なくすることができ、したがって電力消費の節減もは
かることができる。
浴面上に広範囲に被溶融原料Aaを散布することができる
から、炉内溶融物Abの熱をその浴面上の被溶融原料Aaに
効率よく伝えて散布された被溶融原料Aaの溶融速度を早
くすることができるし、また炉内溶融物Abの浴面が散布
された被溶融原料Aaで広く覆われるために浴面からの放
熱量も少なくなるから、電極2に流す電流を従来よりも
少なくすることができ、したがって電力消費の節減もは
かることができる。
しかも、上記原料装入装置によれば、各原料装入管5
の配置位置に応じてそのノズル管5cの首振り回動と旋回
とを制御することにより、各原料装入管5によって装入
される被溶融原料Aaの溶融物浴面への散布領域を任意に
選ぶことができるから、被溶融原料Aaを電極2には直接
触れないようにして散布することも可能であり、したが
って、被溶融原料が高炉スラグを主原料とするものであ
る場合における原料の組成変化を防ぐことができる。す
なわち、高炉スラグを主原料として製造されるロックウ
ールの耐熱度および機械的強度を高くするには、鉄酸化
物成分を多くするのが望ましいが、溶融物浴面に散布し
た被溶融原料Aaが電極2に触れると、被溶融原料Aaの電
極2に触れた部分が局部的に加熱されるために、この原
料中の鉄酸化物(Fe2O3)が電極2の材料であるカーボ
ンの化学反応により還元して鉄をつくる。なお、上記実
施例の原料装入装置によれば、電極2に流す電流を少な
くできるから上記反応をある程度抑制することができる
が、従来の原料装入装置では溶融物浴面からの放熱を見
込んで電極2に大電流を流しているために上記反応も顕
著である。そして、炉内において溶融された原料の溶融
物Abは、出湯口蓋27を開放することによって炉壁に設け
た出湯口26から図示しない製綿機に出湯されるが、上記
化学反応によってつくられた鉄分はその比重が大きいた
めに溶融物中を沈澱して炉底に溜るから、製綿機に出湯
される溶融物中の鉄酸化物が減少して、製造されたロッ
クウールが、鉄酸化物成分の少ない、耐熱度および強度
が低いものとなってしまう。しかし、上記原料装入装置
によれば、各原料装入管5の配置位置に応じてそのノズ
ル管5cの首振り回動と旋回とを制御することにより、被
溶融原料Aaを第3図に示すように電極2には直接触れな
いようにして散布することができるから、上記化学反応
の発生をほとんどなくして鉄酸化物を多く含む溶融物を
製綿機に出湯することができ、したがって良質なロック
ウールを製造することができる。
の配置位置に応じてそのノズル管5cの首振り回動と旋回
とを制御することにより、各原料装入管5によって装入
される被溶融原料Aaの溶融物浴面への散布領域を任意に
選ぶことができるから、被溶融原料Aaを電極2には直接
触れないようにして散布することも可能であり、したが
って、被溶融原料が高炉スラグを主原料とするものであ
る場合における原料の組成変化を防ぐことができる。す
なわち、高炉スラグを主原料として製造されるロックウ
ールの耐熱度および機械的強度を高くするには、鉄酸化
物成分を多くするのが望ましいが、溶融物浴面に散布し
た被溶融原料Aaが電極2に触れると、被溶融原料Aaの電
極2に触れた部分が局部的に加熱されるために、この原
料中の鉄酸化物(Fe2O3)が電極2の材料であるカーボ
ンの化学反応により還元して鉄をつくる。なお、上記実
施例の原料装入装置によれば、電極2に流す電流を少な
くできるから上記反応をある程度抑制することができる
が、従来の原料装入装置では溶融物浴面からの放熱を見
込んで電極2に大電流を流しているために上記反応も顕
著である。そして、炉内において溶融された原料の溶融
物Abは、出湯口蓋27を開放することによって炉壁に設け
た出湯口26から図示しない製綿機に出湯されるが、上記
化学反応によってつくられた鉄分はその比重が大きいた
めに溶融物中を沈澱して炉底に溜るから、製綿機に出湯
される溶融物中の鉄酸化物が減少して、製造されたロッ
クウールが、鉄酸化物成分の少ない、耐熱度および強度
が低いものとなってしまう。しかし、上記原料装入装置
によれば、各原料装入管5の配置位置に応じてそのノズ
ル管5cの首振り回動と旋回とを制御することにより、被
溶融原料Aaを第3図に示すように電極2には直接触れな
いようにして散布することができるから、上記化学反応
の発生をほとんどなくして鉄酸化物を多く含む溶融物を
製綿機に出湯することができ、したがって良質なロック
ウールを製造することができる。
なお、上記実施例では、原料装入管5を上部装入管5a
と下部装入管5bとに分割して下部装入管5bを回転させる
ようにしているが、原料装入管5は1本の管としてその
全体を回転させるようにしてもよく、またノズル管5cも
彎曲管に限らず直管としてもよいし、さらに原料装入管
5の回転機構およびノズル管5cの首振り回動機構も上記
実施例に限られるものではない。また上記実施例では、
高炉スラグを主原料とするロックウール原料を溶融する
電気溶融炉の原料装入装置について説明したが、本発明
は、安山岩や玄武岩等の鉱物質のロックウール原料を溶
融する電気溶融炉への原料装入にも適用できるし、また
ロックウールに限らず、例えばアルミナシリケート質繊
維等を製造するラインの電気溶融炉への原料装入にも適
用できることはもちろんである。
と下部装入管5bとに分割して下部装入管5bを回転させる
ようにしているが、原料装入管5は1本の管としてその
全体を回転させるようにしてもよく、またノズル管5cも
彎曲管に限らず直管としてもよいし、さらに原料装入管
5の回転機構およびノズル管5cの首振り回動機構も上記
実施例に限られるものではない。また上記実施例では、
高炉スラグを主原料とするロックウール原料を溶融する
電気溶融炉の原料装入装置について説明したが、本発明
は、安山岩や玄武岩等の鉱物質のロックウール原料を溶
融する電気溶融炉への原料装入にも適用できるし、また
ロックウールに限らず、例えばアルミナシリケート質繊
維等を製造するラインの電気溶融炉への原料装入にも適
用できることはもちろんである。
本発明によれば、炉内溶融物の沿面上に広範囲に被溶
融原料を散布することができるから、炉内溶融物の熱を
被溶融原料に効率よく行えて散布された被溶融原料の溶
融速度を早くするとともに、炉内溶融物の沿面からの放
熱量も少なくして電力消費の節減もはかることができ
る。
融原料を散布することができるから、炉内溶融物の熱を
被溶融原料に効率よく行えて散布された被溶融原料の溶
融速度を早くするとともに、炉内溶融物の沿面からの放
熱量も少なくして電力消費の節減もはかることができ
る。
第1図〜第3図は本発明の一実施例を示したもので、第
1図は電気溶融炉の断面図、第2図は1本の原料装入管
の拡大断面図、第3図は各原料装入管によって装入され
る被溶融原料の散布範囲を示す平面図である。 1……電気溶融炉、1a……炉蓋、2……電極、5……原
料装入管、5a……上部装入管、5b……下部装入管、5c…
…ノズル管、12……装入管回転モータ、18……ノズル管
回動シリンダ、19……原料貯槽、20……原料供給装置、
Aa……被溶融原料、Ab……溶融物。
1図は電気溶融炉の断面図、第2図は1本の原料装入管
の拡大断面図、第3図は各原料装入管によって装入され
る被溶融原料の散布範囲を示す平面図である。 1……電気溶融炉、1a……炉蓋、2……電極、5……原
料装入管、5a……上部装入管、5b……下部装入管、5c…
…ノズル管、12……装入管回転モータ、18……ノズル管
回動シリンダ、19……原料貯槽、20……原料供給装置、
Aa……被溶融原料、Ab……溶融物。
Claims (1)
- 【請求項1】電気溶融炉内に被溶融原料を装入する原料
装入装置において、電気溶融炉の炉蓋の複数箇所に、こ
の炉蓋を貫通する原料装入管をその管軸を中心として回
転可能に設け、この原料装入管の下端にノズル管を首振
り回動可能に軸支するとともに、前記原料装入管を回転
させる装入管回転機構と、前記ノズル管を首振り回動さ
せるノズル管回動機構とを設けたことを特徴とする電気
溶融炉の原料装入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62330099A JP2564583B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 電気溶融炉の原料装入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62330099A JP2564583B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 電気溶融炉の原料装入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01174887A JPH01174887A (ja) | 1989-07-11 |
JP2564583B2 true JP2564583B2 (ja) | 1996-12-18 |
Family
ID=18228780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62330099A Expired - Fee Related JP2564583B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 電気溶融炉の原料装入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2564583B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04169784A (ja) * | 1990-10-31 | 1992-06-17 | Nippon Steel Corp | 連続スクラップ装入式アーク炉および装入方法 |
EP2460773A4 (en) * | 2009-07-27 | 2014-03-26 | Asahi Glass Co Ltd | GLASS MELTING OVEN, METHOD FOR PRODUCING MELTED GLASS, DEVICE FOR PRODUCING GLASS PRODUCTS AND METHOD FOR PRODUCING GLASS PRODUCTS |
CN110171921B (zh) * | 2019-06-24 | 2023-10-13 | 连云港福东正佑照明电器有限公司 | 制备半导体及光伏用石英管的均匀加料连熔炉及其方法 |
-
1987
- 1987-12-28 JP JP62330099A patent/JP2564583B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01174887A (ja) | 1989-07-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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