JP2564216Y2 - オイルリリーフ装置 - Google Patents

オイルリリーフ装置

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JP2564216Y2
JP2564216Y2 JP1991008914U JP891491U JP2564216Y2 JP 2564216 Y2 JP2564216 Y2 JP 2564216Y2 JP 1991008914 U JP1991008914 U JP 1991008914U JP 891491 U JP891491 U JP 891491U JP 2564216 Y2 JP2564216 Y2 JP 2564216Y2
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valve
chamber
drain hole
oil
valve body
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JP1991008914U
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JPH04105675U (ja
Inventor
雄児 能本
Original Assignee
株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車用エンジンのポ
ンプ回路等に用いられるオイルリリーフ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のオイルリリーフ装置は、ポンプ回
路の吐出側通路と導通して設けられた弁収容室に、ドレ
ーン孔が設けられると共に、このドレーン孔を開閉する
弁体が閉弁方向(ドレーン孔を閉じる方向)にスプリン
グ付勢された状態で内装され、吐出側通路の液圧が設定
値以上になると、この液圧がスプリングのばね力に抗し
て弁体を押し戻してオイルの一部をドレーン孔から逃が
し、これによって吐出側通路の液圧の急激な上昇を抑え
るようになっている。
【0003】尚、この類似構造ば、実開平1−1149
92号公報等に示されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のオイルリリーフ装置は、弁体の付勢力をスプリ
ングのばね力だけによって得るものであって、液圧がリ
リーフ圧を越えた後にはオイルの粘性に関係なくポンプ
回転数の増加に対して液圧が一様に増加するため、図3
に示すように、オイル温度が低くてその粘性が大きくな
っている場合と、オイル温度が高くてその粘性が小さく
なっている場合とで、ポンプ回転数の高い領域における
液圧に大きな差Pを生じる。尚、図3中Aはリリーフ圧
を示している。このため、液圧が高くなる低粘性時を基
憔にドレーン孔の径等を設定すると、オイル温度が高い
場合に、ポンプ回転数が高い領域において充分な液圧を
得られなくなるという不具合がある。
【0005】そこで本考案は、オイル温度が高い場合に
も、ポンプ回転数が高い領域において充分な液圧を得る
ことが出来るオイルリリーフ装置を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は上述した課題を
解決するための手段として、ポンプ回路の吐出側通路と
導通する弁収容室に、ドレーン孔を設けると共に、該ド
レーン孔を前記吐出側通路に対して開閉する弁体を閉弁
方向にスプリング付勢した状態で内装し、さらに、弁収
容室内の弁体背面側の背室をオリフィスを介して前記ド
レーン孔に導通させると共に、前記弁体の開弁時に弁収
容室内の弁体前面側の作動室と前記背室とを導通する導
通路を設け、該導通路にチョークを設けた。
【0007】
【作用】吐出側通路の液圧が設定値以上に高まると、弁
体がスプリングの付勢力に抗してドレーン孔を開くと共
に導通路によって作動室と背室とが導通するようにな
る。オイルの温度が低くその粘性が大きい場合には、導
通路からチョークを通って背室に流入するオイルの流量
が背室からオリフィスを通ってドレーン孔に排出される
オイルの流量に対して非常に小さくなるため、弁体の作
動時に背室に生じる圧力は小さくなり、スプリングのば
ね力と背室の圧力を合わせた弁体の付勢力は小さくな
る。また、逆にオイルの温度が高くその粘性が小さい場
合には、導通路からチョークを通って背室に流入するオ
イルの流量が増加するため、弁体の作動時に背室に生じ
る圧力は大きくなり、スプリングのばね力と背室の圧力
を合わせ た弁体の付勢力は大きくなる。
【0008】
【実施例】次に、本考案の一実施例を図1,図2に基づ
いて説明する。
【0009】図1において、1は、ポンプ回路の吐出側
通路であり、2は、この吐出側通路1と通路3を介して
導通する弁収容室である。弁収容室2の通路3近傍の側
壁には、オイルを図示しないリザーブタンク或はオイル
ポンプの吸入部に戻すドレーン孔4が設けられており、
また、この弁収容室2には、ドレーン孔4を開閉する有
底円筒状の弁体5と、この弁体5を閉弁方向(ドレーン
孔4を閉じる方向)に付勢するスプリング6とが内装さ
れ、吐出側通路1内の液圧が低い間は弁体5がドレーン
孔4を閉じ、ここから液圧が高まると、弁体5がスプリ
ング6のばね力に抗して弁収容室2内を摺動してドレー
ン孔4を開くようになっている。弁体5の外周面には所
定幅の環状溝7が形成され、この環状溝7には弁体5の
周壁内外面を貫通する所定径のオリフィス8が形成され
ている。オリフィス8は環状溝7を介してドレーン孔4
と常時連通するようになっており、このオリフィス8に
よって弁体背面側の背室2a内のオイルをドレーン孔4
に逃がすことにより、弁体5の作動を可能にしている、
尚、図中9は、弁収容室2の一部を構成するプラグであ
り、このプラグ9は前記スプリング6の一端を支持して
いる。
【0010】10は、一端が弁収容室2のドレーン孔4
の開口部と対向する位置に開口し、他端が背室2aに開
口する導通路であり、この導通路10は、閉弁時(ドレ
ーン孔4が弁体5によって閉じられている時)には弁体
5によってその一端を閉じられているが、開弁時(ドレ
ーン孔4が開かれた時)にはその一端が開かれて弁収容
室2内の弁体前面側の作動室2bと背面側の背室2aと
を導通する。尚、導通路10の径は、開弁時に弁体5の
環状溝7と連通しない大きさに設定されている。また、
導通路10の他端側の開口部近傍には、オイルの粘性の
増加に対して比例的に通過流量を減少変化させるチョー
ク11が介装され、導通路10から背室2a内に導入さ
れるオイルの流量を、このチョーク11によりオイルの
粘性に応 じて変化させるようになっている。
【0011】ここで、背室2aは前述のようにオリフィ
ス8を介してドレーン孔4に常時連通しているため、チ
ョーク11を通したオイルの流入量と、オリフィス8を
通したオイルの排出量のバランスにより、弁体5の作動
時に圧力を生じる。そして、背室2aで発生する圧力は
スプリング6のばね力と共に弁体5を閉弁方向に付勢す
る。尚、オリフィス8は通路長が極端に短いため、チョ
ーク11と異なりオイルの粘性の影響はほとんど受けな
い。
【0012】以上のような構成であるため、ポンプ回転
数の上昇によって吐出側通路1の液圧が設定値(リリー
フ圧)Aに達すると、弁体5がスプリング6のばね力に
抗して押し戻されてドレーン孔4と導通路10を開き、
オイルの一部がドレーン孔4から逃がされて液圧の急激
な上昇が抑えられるようになる。この後、エンジン回転
数の上昇がさらに続くと、液圧が緩やかに上昇するよう
になるが、この特性は次に示すようにオイルの粘性によ
って異なってくる。
【0013】オイルの温度が低くその粘性が大きい場合
には、導通路10のオイルがチョーク11を通過しにく
くなることから、チョーク11を通って背室2aに流入
するオイルの流量がオリフィス8を通って背室2aから
ドレーン孔4に排出されるオリフィスの流量に対して非
常に小さくなり、その結果、背室2aでの発生圧力が小
さくなってスプリング6のばね力と背室2aの圧力との
合成力からなる弁体5の付勢力はこれに伴って小さくな
る。この結果、エンジン回転数に対する液圧の上昇勾配
は図2中点線で示すように小さくなる。
【0014】また、オイルの温度が高くその粘性が小さ
い場合には、導通路10のオイルがチョーク11をスム
ーズに通過するようになることから、チョーク11を通
って背室2a内に流入するオイルの流量が増大して背室
2aで大きな圧力を生じるようになり、弁体5の付勢力
はこの背室2aの圧力の増加に伴って大きくなる。この
結果、エンジン回転数に対する液圧の上昇勾配は図2中
実線で示すように大きくなる。
【0015】このように、吐出側通路1の液圧がリリー
フ圧(開弁圧)を越えた後には、オイル温度が高くその
粘性が小さい場合のほうが、オイル温度が低くその粘性
が大きい場合に比較して液圧の上昇勾配が大きくなるた
め、オイル温度が高い場合にも、エンジン回転数が高い
領域において充分な液圧を得られるようになる。
【0016】
【考案の効果】以上で説明したように本考案は、ポンプ
回路の吐出側通路と導通する弁収容室に、ドレーン孔を
設けると共に、該ドレーン孔を前記吐出側通路に対して
開閉する弁体を閉弁方向にスプリング付勢した状態で内
装し、さらに、弁収容室内の弁体背面側の背室をオリフ
ィスを介して前記ドレーン孔に導通させると共に、前記
弁体の開弁時に弁収容室内の弁体前面側の作動室と前記
背室とを導通する導通路を設け、該導通路にチョークを
設けるようにしたため、オイル温度が低くその粘性が大
きい場合には、背室に生じる圧力が小さくなって弁体に
対する付勢力が小さくなり、逆に、オイル温度が高くそ
の粘性が小さい場合には、背室に生じる圧力が大きくな
って弁体に対する付勢力が大きくなる。したがって、本
発明によれば、弁体の開弁圧を越えるポンプ回転域にお
いて、ポンプ回転数の増加に対する液圧の増加率がオイ
ル温度が高くその粘性が小さいほど大きくなり、その結
果、オイル温度が高くその粘性が小さい条件下であって
もポンプ高回転域において充分な液圧を得ることが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す断面図。
【図2】本考案にかかるオイルリリーフ装置における液
圧−エンジン回転数特性を示すグラフ。
【図3】従来のオイルリリーフ装置における液圧−エン
ジン回転数特性を示すグラ
【符号の説明】
1…吐出側通路、2…弁収容室、2a…背室、2b…作
動室、4…ドレーン孔、5…弁体、8…オリフィス、
0…導通路、11…チョーク。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ回路の吐出側通路と導通する弁収
    容室に、ドレーン孔を設けると共に、該ドレーン孔を
    記吐出側通路に対して開閉する弁体を閉弁方向にスプリ
    ング付勢した状態で内装し、さらに、弁収容室内の弁体
    背面側の背室をオリフィスを介して前記ドレーン孔に導
    通させると共に、前記弁体の開弁時に弁収容室内の弁体
    前面側の作動室と前記背室とを導通する導通路を設け、
    該導通路にチョークを設けたことを特徴とするオイルリ
    リーフ装置。
JP1991008914U 1991-02-26 1991-02-26 オイルリリーフ装置 Expired - Lifetime JP2564216Y2 (ja)

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JPH04105675U JPH04105675U (ja) 1992-09-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001343079A (ja) * 2000-05-31 2001-12-14 Koyo Seiko Co Ltd リリーフ弁

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