JP2564065B2 - 回転塗布方法およびその装置 - Google Patents

回転塗布方法およびその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体基板、液晶表示
器用のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光デ
ィスク用の基板等(以下、単に基板という)を、スピン
チャックで保持して回転させながら、基板の表面にフォ
トレジスト,感光性ポリイミド,カラーフィルタ材等の
感光性樹脂、ガラス溶剤、ドーパント材等の液剤を均一
に塗布する方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回転塗布装置には、基板
上に液剤を回転塗布する際に飛散する液剤を受け止める
ための飛散防止カップや、飛散防止カップ内の排気流を
整えるための整流傾斜板が設けられている。回転塗布時
に飛散した液剤が、飛散防止カップや整流傾斜板に付着
し、それが乾燥して固化すると、回転時の振動等によ
り、微粉末状の塵埃となって浮遊して、被処理基板の表
面に付着して不良品が生じることが知られている。そこ
で、飛散防止カップや整流傾斜板に付着した液剤を洗浄
するための機構を備えた回転塗布装置として、例えば実
開平3−7978号公報に開示されたものがある。以
下、図5を参照して、この回転塗布装置の構成を簡単に
説明する。
【0003】図5において、符号1は基板Wを吸着保持
して水平回転するスピンチャックである。このスピンチ
ャック1の上方に、フォトレジスト等の液剤を基板W上
に供給するための液剤供給ノズル2がある。スピンチャ
ック1の周囲には飛散防止カップ3が配設され、回転塗
布時に飛散した液剤はこの飛散防止カップ3で受け止め
られる。飛散防止カップ3の底部には排気ダクト4が連
通接続され、飛散防止カップ3内が排気されるようにな
っている。飛散防止カップ3内の排気流を整流するため
に、基板Wの下方に平面視円形の整流傾斜板5が設けら
れている。なお、図中の符号6は、余剰の液剤を排出す
るための排液ドレインである。
【0004】飛散防止カップ3の外側には環状の内周面
洗浄導管7が一体形成されており、この内周面洗浄導管
7に供給された洗浄液を、カップ壁面に開口された多数
の吐出孔8から流下させることによって、カップ内周面
に付着した液剤を洗い流すようになっている。また、整
流傾斜板5の内側にも環状の傾斜面洗浄導管9が一体形
成されており、この傾斜面洗浄導管9に供給された洗浄
液を、整流傾斜板5に開口された多数の吐出孔10から
流下させることによって、整流傾斜板5の傾斜面に付着
した液剤を洗い流すようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように構成され
た回転塗布装置によれば、飛散防止カップ3や整流傾斜
板5に付着した液剤を有効に洗浄除去することができる
ので、液剤が固化して出来た塵埃が被処理基板Wに付着
するという不都合を未然に解消することができるのであ
るが、新たな次のような問題点が生じることが判明し
た。
【0006】すなわち、飛散防止カップ3や整流傾斜板
5の洗浄(以下、『カップリンス』と称する)は、所要
枚数の基板を回転塗布処理した後に行われ、その後に回
転塗布処理が再開されるのであるが、カップリンス後に
回転塗布した基板の平均膜厚が、カップリンス前に回転
塗布した基板の平均膜厚に比べて著しく変動し、また、
同一基板表面における膜厚分布にも大きなバラツキが発
生するという事態が生じた。このような、基板間の平均
膜厚の著しい変動や同一基板表面における膜厚分布の大
きなバラツキは、品質管理の上から厳しく規制されてい
る。したがって、このような平均膜厚の著しい変動や膜
厚分布の大きなバラツキが、上記のカップリンスに起因
して発生すると、現実的にはカップリンスを実施するこ
とが困難になる。
【0007】なお、カップリンスの後、1時間程度経過
してから回転塗布を行うと、上記のうような平均膜厚の
著しい変動や膜厚分布の大きなバラツキの発生は回避さ
れることが確かめられているが、この場合には、そのよ
うな長時間にわたって回転塗布処理を中断しなければな
らないので、工程の処理効率が低下するという別異の問
題点が生じる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、カップリンス後に回転塗布される基板
についても、平均膜厚の著しい変動や膜厚分布の大きな
バラツキの発生を抑制することができる回転塗布方法お
よびその装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らが鋭意検討した結果、カップリンス後に
回転塗布される基板についての平均膜厚の著しい変動や
膜厚分布の大きなバラツキの発生原因が、洗浄導管に残
留している洗浄液にあることを突き止め、本発明に至っ
た。すなわち、洗浄導管に洗浄液が残留していると、吐
出孔から洗浄液の蒸気がカップ内に漏れ出て基板と接触
し、基板表面の温度分布を乱すか、あるいは、吐出孔か
ら漏れ出た洗浄液の蒸気がカップ内に充満するために、
基板に塗布された液剤の溶媒の蒸発に乱れが生じるとい
った現象のために、カップリンス後に回転塗布される基
板について、上述のような平均膜厚の著しい変動や膜厚
分布の大きなバラツキが発生するものと考えられる。
【0010】したがって、請求項1に記載の発明は、基
板へ液剤を回転塗布する際に飛散して基板処理容器内に
付着した液剤を、前記基板処理容器に設けられた洗浄導
管から洗浄液を吐出させて洗い流し、その後、基板の回
転塗布を行う回転塗布方法において、前記洗浄導管から
洗浄液を吐出して前記基板処理容器内に付着した液剤を
洗い流した後、前記洗浄導管内に残留している洗浄液を
排出し、その後、基板の回転塗布を行うこと、を特徴と
する。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、基板を保
持した状態で回転させるスピンチャックと、前記基板上
に液剤を供給する液剤供給ノズルと、前記スピンチャッ
クを収容する基板処理容器と、基板の回転塗布の際に飛
散して前記基板処理容器内に付着した液剤を洗い流すた
めに前記基板処理容器に設けられた洗浄導管とを備えた
回転塗布装置において、前記洗浄導管へ洗浄液を供給す
る洗浄液供給手段と、前記洗浄導管に残留している洗浄
液を排出する洗浄液排出手段と、前記洗浄液供給手段と
前記洗浄液排出手段とを前記洗浄導管に択一的に連通接
続する管路切り換え手段と、を備えたことを特徴とす
る。
【0012】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。請求項1に
記載の発明によれば、洗浄導管から洗浄液を吐出して基
板処理容器内に付着した液剤を洗い流した後、洗浄導管
に残留している洗浄液を排出し、その後、基板の回転塗
布を行う。このように、洗浄導管内の残留洗浄液を排出
することによって、カップリンス後の基板処理容器内に
おいて、洗浄導管の吐出孔から漏れ出た洗浄液の蒸気が
基板と接触し、基板表面の温度分布を乱すか、あるい
は、充満した洗浄液の蒸気のために基板に塗布された液
剤の溶媒の蒸発に乱れが生じるなどといった、膜厚に影
響を及ぼす条件の変動は起こらない。したがって、カッ
プリンス後に長時間待機することなく次の基板の回転塗
布処理を行っても、洗浄導管内の残留洗浄液が引き起こ
すこれらの作用に起因する平均膜厚の変動や膜厚分布の
バラツキは抑制される。
【0013】また、請求項2に記載の発明によれば、基
板処理容器内を洗浄する場合には、管路切り換え手段を
介して、洗浄導管と洗浄液供給手段とを連通接続して、
基板処理容器内に洗浄液が供給され、洗浄動作がなされ
る。洗浄動作後には、管路切り換え手段を切り換えて、
洗浄導管と洗浄液排出手段とを連通接続することによ
り、洗浄導管内の残留洗浄液が排出される。このよう
に、洗浄導管内の残留洗浄液を排出することによって、
カップリンス後の基板処理容器内において、洗浄導管の
吐出孔から漏れ出た洗浄液の蒸気が基板と接触し、基板
表面の温度分布を乱すか、あるいは、充満した洗浄液の
蒸気のために基板に塗布された液剤の溶媒の蒸発に乱れ
が生じるなどといった、膜厚に影響を及ぼす条件の変動
は起こらない。したがって、カップリンス後に長時間待
機することなく次の基板の回転塗布処理を行っても、洗
浄導管内の残留洗浄液が引き起こすこれらの作用に起因
する平均膜厚の変動や膜厚分布のバラツキは抑制され
る。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は、本発明に係る回転塗布装置の要部を示
した図である。図1において、符号1は基板Wを吸着保
持して水平回転するスピンチャックである。このスピン
チャック1の上方に、フォトレジスト等の液剤を基板W
上に供給するための液剤供給ノズル2がある。スピンチ
ャック1の周囲には飛散防止カップ3が配設され、回転
塗布時に飛散した液剤はこの飛散防止カップ3で受け止
められる。飛散防止カップ3の底部には排気ダクト4が
連通接続され、飛散防止カップ3内が排気されるように
なっている。飛散防止カップ3内の排気流を整流するた
めに、基板Wの下方に平面視円形の整流傾斜板5が設け
られている。なお、図中の符号6は、余剰の液剤を排出
するための排液ドレインである。
【0015】飛散防止カップ3の外側には環状の内周面
洗浄導管7が一体形成されており、この内周面洗浄導管
7に供給された洗浄液を、カップ壁面に開口された多数
の吐出孔8から流下させることによって、カップ内周面
に付着した液剤を洗い流すようになっている。また、整
流傾斜板5の内側にも環状の傾斜面洗浄導管9が一体形
成されており、この傾斜面洗浄導管9に供給された洗浄
液を、整流傾斜板5に開口された多数の吐出孔10から
流下させることによって、整流傾斜板5の傾斜面に付着
した液剤を洗い流すようになっている。
【0016】図中、符号20は、例えばアセトン等の洗
浄液を供給するための、洗浄液供給手段としての加圧容
器である。加圧容器20から導出された配管11は電磁
弁V1を介して配管13に接続している。符号30は、
内周面洗浄導管7および傾斜面洗浄導管9に残留した洗
浄液を排出するための、洗浄液排出手段としての減圧容
器である。減圧容器30へ導入された配管12は電磁弁
V2を介して配管13に接続している。配管13は、2
方向に分岐され、一方は流量調整用ニードル弁V3を介
して配管14の一端に接続し、この配管14の他端が内
周面洗浄導管7に連通接続している。配管13の他方の
分岐管はニードル弁V4を介して配管15の一端に接続
し、この配管15の他端が傾斜面洗浄導管9に連通接続
している。
【0017】なお、これらの電磁弁V1,V2の開閉の
制御は、基板処理容器の洗浄後における洗浄導管内の残
留洗浄液の排出時において、少なくとも内周面洗浄導管
7および傾斜面洗浄導管9の残留洗浄液を排出するのに
十分な条件を考慮して、タイマー制御あるいは流量制御
がなされる。
【0018】上述した実施例装置の電磁弁V1,V2は
本発明装置の管路切り換え手段に相当している。また、
飛散防止カップ3および整流傾斜板5は、本発明装置に
おける基板処理容器の一部を構成するものである。
【0019】次に、上述した実施例装置を用いて本発明
にかかる回転塗布方法を実施する場合の動作を説明す
る。本装置により回転塗布処理を実行すると、飛散防止
カップ3や整流傾斜板5に液剤(例えば、フォトレジス
ト)が付着する。その付着した液剤をカップリンス処理
を行って洗浄する場合、電磁弁V1を開状態にするとと
もに、電磁弁V2を閉状態にする。そして、加圧容器2
0に窒素ガス等の加圧気体を導入する。これにより、加
圧容器20内に設けられた貯留器21内の洗浄液が、配
管11、電磁弁V1、配管13を介して、配管14,1
5を流通し、内周面洗浄導管7および傾斜面洗浄導管9
が洗浄液で満たされる。内周面洗浄導管7に導入された
洗浄液は、吐出孔8から流出して、飛散防止カップ3の
内面に沿って流下することにより、飛散防止カップ3に
付着した液剤を洗浄する。一方、傾斜面洗浄導管9に導
入された洗浄液は、吐出孔10から流出して、整流傾斜
板5に沿って流下することにより、整流傾斜板5に付着
した液剤を洗浄する。
【0020】上述したカップリンスが終了すると、次の
基板の回転塗布を行う前に、内周面洗浄導管7および傾
斜面洗浄導管9内に残留した洗浄液を次のようにして排
出する。すなわち、電磁弁V1を閉状態にするととも
に、電磁弁V2を開状態にする。そして、減圧容器30
内を排気することにより、内周面洗浄導管7および傾斜
面洗浄導管9内の残留洗浄液を、配管14,15、配管
13、電磁弁V2および配管12を介して、減圧容器3
0内の排液容器31内に排出する。
【0021】以上のように本発明では、基板の回転塗布
処理後にカップリンスを行い、その後、それに続く次な
る基板の回転塗布処理に先だって、内周面洗浄導管7お
よび傾斜面洗浄導管9内の残留洗浄液を排出する動作を
行う。かかる動作により、カップリンス後の基板処理容
器内において、内周面洗浄導管7および傾斜面洗浄導管
9の吐出孔から漏れ出た洗浄液の蒸気が基板と接触し、
基板表面の温度分布を乱すか、あるいは、充満した洗浄
液の蒸気のために基板に塗布された液剤の溶媒の蒸発に
乱れが生じるなどといった、膜厚に影響を及ぼす条件の
変動をもたらしていた原因である残留洗浄液が排除され
る。したがって、以後の基板の回転塗布処理は、上述の
残留洗浄液の影響を受けることがない条件のもとで行わ
れることになり、残留洗浄液に起因した平均膜厚の変動
や膜厚分布のバラツキなどの発生は抑制され、液剤を基
板上に均一に塗布することができる。
【0022】次に、本実施例装置と従来装置との効果の
比較のために、次のような実験を行った。 <回転塗布条件> 処理基板:8インチ半導体ウエハ 液 剤 :フォトレジスト(PFI−15A、粘度17
cp、住友化学工業株式会社製) 液剤温度:21.5℃ 環境温度:20.0℃ 環境湿度:40.0% 回転数 :3100rpm
【0023】以上の条件で、10枚の基板を連続回転塗
布した後、洗浄液としてアセトンを用い、450ml/
分で20秒間吐出してカップリンスを行った。カップリ
ンス後、100秒間待機し、待機後に11枚目以降の連
続回転塗布を行った。本実施例装置では、前記待機時間
の間に内周面洗浄導管7および傾斜面洗浄導管9内の洗
浄液を排出し、従来装置では洗浄液の排出は行っていな
い。
【0024】この比較実験の結果を図2に示す。図中に
実線で表したものは、本実施例装置で回転塗布を行った
場合の膜厚を示し、破線で表したものは、従来装置で回
転塗布を行った場合の膜厚を示す。また、図中の丸印は
基板内の36個所の膜厚の平均値、線分長さは同一基板
表面における膜厚のバラツキを示す。なお、カップリン
ス前は、本実施例装置と従来装置と間で平均膜厚の変動
や膜厚分布のバラツキの程度に差異はないので、ここで
は両者を区別してはいない。
【0025】図2から明らかなように、従来装置によれ
ば、カップリンス直後に回転塗布処理した基板では、基
板間の平均膜厚値が7nm程度減少し、同一基板表面の
膜厚バラツキも、カップリンス前が2〜3nm程度であ
ったのに対し、13nmにまで増加している。また、こ
のような平均膜厚の著しい変動や膜厚分布の大きなバラ
ツキは、カップリンス直後に処理された11枚目の基板
だけではなく、その後に処理された基板にも現れてい
る。これに対し、本実施例装置では、カップリンス前後
の基板間の平均膜厚の変動は1nm程度で、同一基板表
面の膜厚のバラツキも3nm程度であり、カップリンス
前後で平均膜厚の変動や膜厚分布のバラツキの程度にほ
とんど差がないことが判る。
【0026】おな、本発明は、図1に示したような構成
のものに限らず、種々変更実施することができる。例え
ば、内周面洗浄導管7および傾斜面洗浄導管9内の残留
洗浄液を排出するための手段としては、図1に示した減
圧容器30に替えて、吸引ポンプを用いてもよい。ま
た、図3に示すように、ベンチュリ管32を使って、配
管12の一端を減圧することにより、残留洗浄液を排出
するようにしてもよい。また、本発明装置の洗浄液排出
手段は、上述のように残留洗浄液を吸引排出するものに
限らず、図4に示すように、配管12の一端から加圧空
気や窒素ガス等を送って、内周面洗浄導管7および傾斜
面洗浄導管9内の残留洗浄液を吐出孔8,10から噴出
することによって、排出するようにしてもよい。
【0027】さらに、実施例では、管路切り換え手段と
して二つの電磁弁V1,V2を使ったが、これらを三方
弁で置き換えてもよいことは勿論である。
【0028】なお、本実施例のように、洗浄導管として
内周面洗浄導管7と傾斜面洗浄導管9の2本を設けた場
合には、その両方について残留洗浄液の排出を行うのが
最も望ましいが、どちらか一方についてのみ残留洗浄液
の排出を行うようにしても良い。この場合、例えば、吐
出口10から漏れ出た残留洗浄液の蒸気が直接的に基板
Wに対して影響を及ぼし易い位置にある、傾斜面洗浄導
管9内の残留洗浄液のみを排出するようにしても良い。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の方法によれば、基板の回転塗布処理後に基板処理容器
の洗浄を行い、その後、それに続く次なる基板の回転塗
布処理に先だって、洗浄導管内の残留洗浄液を排出する
動作を行っている。かかる動作により、洗浄動作後の基
板処理容器内において、洗浄導管の吐出孔から漏れ出た
洗浄液の蒸気が基板と接触し、基板表面の温度分布を乱
すか、あるいは、充満した洗浄液の蒸気のために基板に
塗布された液剤の溶媒の蒸発に乱れが生じるなどといっ
た、膜厚に影響を及ぼす条件の変動をもたらしていた原
因である残留洗浄液が排除され、以後の基板の回転塗布
処理は、上述の残留洗浄液の影響を受けることがない条
件のもとで行われることになる。したがって、残留洗浄
液に起因した平均膜厚の変動や膜厚分布のバラツキなど
の膜厚変化の発生が抑制され、基板処理容器洗浄後に長
時間待機することなく次の基板の回転塗布処理を行って
も、液剤を基板上に均一に塗布することができ、塗布装
置の運転効率も良好である。
【0030】また、本発明の装置によれば、上述のよう
に、洗浄動作後において基板処理容器内で膜厚に影響を
及ぼす条件の変動をもたらしていた洗浄導管内の残留洗
浄液の排除が可能となる。したがって、残留洗浄液に起
因した平均膜厚の変動や膜厚分布のバラツキなどの膜厚
変化の発生が抑制され、基板処理容器洗浄後に長時間待
機することなく次の基板の回転塗布処理を行っても、液
剤を基板上に均一に塗布することができ、運転効率も良
好な塗布装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る回転塗布装置の要部構
成を示した図である。
【図2】本実施例装置と従来装置によるカップリンス前
後の膜厚変動を示した図である。
【図3】洗浄液排出手段の別実施例を示した図である。
【図4】洗浄液排出手段のさらに別実施例を示した図で
ある。
【図5】回転塗布装置の概略構成を示した断面図であ
る。
【符号の説明】
1…スピンチャック 2…液剤供給ノズル 3…飛散防止カップ 5…整流傾斜板 7…内周面洗浄導管 8,10…吐出孔 9…傾斜面洗浄導管 11〜15…配管 20…加圧容器 30…減圧容器 V1,V2…電磁弁 V3,V4…ニードル弁

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板へ液剤を回転塗布する際に飛散して
    基板処理容器内に付着した液剤を、前記基板処理容器に
    設けられた洗浄導管から洗浄液を吐出させて洗い流し、
    その後、基板の回転塗布を行う回転塗布方法において、 前記洗浄導管から洗浄液を吐出して前記基板処理容器内
    に付着した液剤を洗い流した後、前記洗浄導管内に残留
    している洗浄液を排出し、その後、基板の回転塗布を行
    うこと、 を特徴とする回転塗布方法。
  2. 【請求項2】 基板を保持した状態で回転させるスピン
    チャックと、前記基板上に液剤を供給する液剤供給ノズ
    ルと、前記スピンチャックを収容する基板処理容器と、
    基板の回転塗布の際に飛散して前記基板処理容器内に付
    着した液剤を洗い流すために前記基板処理容器に設けら
    れた洗浄導管とを備えた回転塗布装置において、 前記洗浄導管へ洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、 前記洗浄導管に残留している洗浄液を排出する洗浄液排
    出手段と、 前記洗浄液供給手段と前記洗浄液排出手段とを前記洗浄
    導管に択一的に連通接続する管路切り換え手段と、 を備えたことを特徴とする回転塗布装置。
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