JP2563580Y2 - かんな盤における刃物固定装置 - Google Patents
かんな盤における刃物固定装置Info
- Publication number
- JP2563580Y2 JP2563580Y2 JP6540692U JP6540692U JP2563580Y2 JP 2563580 Y2 JP2563580 Y2 JP 2563580Y2 JP 6540692 U JP6540692 U JP 6540692U JP 6540692 U JP6540692 U JP 6540692U JP 2563580 Y2 JP2563580 Y2 JP 2563580Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blade
- centrifugal
- fixing plate
- back blade
- groove
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、替刃を使用して遠心固
定を行なうかんな盤の刃物固定装置に関するものであ
る。
定を行なうかんな盤の刃物固定装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、刃物固定装置として図3に示すよ
うに実開平3−20104号がある。かんな胴10の外
周に形成した刃物収納溝11内には刃物12、裏刃1
3、遠心固定板14が埋設され、刃物12と係合する裏
刃13の下部にはあご部13aが形成され、このあご部
13aは刃物収納溝11に形成したT溝11aのあご部
と当接し、刃物12の位置決めを行っていた。また、か
んな胴10を回転させる前の予圧(仮固定)用のバネ1
4が、裏刃13及び遠心固定板14にそれぞれ配設する
とともに、刃物12取出し時の裏刃13開口にもバネ1
5が使用されている。
うに実開平3−20104号がある。かんな胴10の外
周に形成した刃物収納溝11内には刃物12、裏刃1
3、遠心固定板14が埋設され、刃物12と係合する裏
刃13の下部にはあご部13aが形成され、このあご部
13aは刃物収納溝11に形成したT溝11aのあご部
と当接し、刃物12の位置決めを行っていた。また、か
んな胴10を回転させる前の予圧(仮固定)用のバネ1
4が、裏刃13及び遠心固定板14にそれぞれ配設する
とともに、刃物12取出し時の裏刃13開口にもバネ1
5が使用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】従来技術には次のよう
な問題がある。裏刃13は木材との接触により摩耗する
ため、定期的な交換が必要である。しかし、本構造では
刃物収納溝11に形成したT溝11aのあご部がひっか
かり、裏刃13を外周方向から取り外すことができな
い。したがって、交換時には、かんな胴10を機体から
外してかんな胴10の軸方向から取り出して交換しなけ
ればならず、裏刃13の交換が面倒であった。また、刃
物12セット時の取付精度(刃の出張り量、軸心に対す
る平行度)は、裏刃13のあご部13aの加工精度で決
まるが、裏刃13が凸形状のため、加工が困難で精度が
出にくい問題があった。刃先精度はT溝11aの加工精
度で決まるが、T溝11aの加工は高精度加工が困難な
ところがあり、刃先精度誤差が大きい欠点がある。な
お、構成部品が多いことから、信頼性、経済性の面での
問題もある。本考案の目的は、裏刃交換等を容易にし、
また、構成部品数を減らし信頼性の向上を図り、高精度
で確実な刃物固定装置を提供することである。
な問題がある。裏刃13は木材との接触により摩耗する
ため、定期的な交換が必要である。しかし、本構造では
刃物収納溝11に形成したT溝11aのあご部がひっか
かり、裏刃13を外周方向から取り外すことができな
い。したがって、交換時には、かんな胴10を機体から
外してかんな胴10の軸方向から取り出して交換しなけ
ればならず、裏刃13の交換が面倒であった。また、刃
物12セット時の取付精度(刃の出張り量、軸心に対す
る平行度)は、裏刃13のあご部13aの加工精度で決
まるが、裏刃13が凸形状のため、加工が困難で精度が
出にくい問題があった。刃先精度はT溝11aの加工精
度で決まるが、T溝11aの加工は高精度加工が困難な
ところがあり、刃先精度誤差が大きい欠点がある。な
お、構成部品が多いことから、信頼性、経済性の面での
問題もある。本考案の目的は、裏刃交換等を容易にし、
また、構成部品数を減らし信頼性の向上を図り、高精度
で確実な刃物固定装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案は、かんな胴の外
周上の軸方向に複数個の刃物収納溝を設け、遠心固定板
の遠心力によって刃物を固定するかんな盤の刃物固定装
置において、前記刃物収納溝は開口部が狭い凹溝形状と
し、刃物収納溝内には刃物と、刃物と当接する裏刃、該
裏刃と刃物収納溝間に設けた遠心固定板、該遠心固定板
に外周方向へ付勢するバネを収納し、遠心固定板の遠心
力は裏刃を刃物収納溝内の基準面に押圧する力と刃物を
固定する力が作用するようにし、また、刃物収納溝底面
の裏刃基準面よりも遠心固定板当接面を深く形成し、遠
心固定板を押し込んだ時、裏刃に形成した突起部と遠心
固定板に形成した当接溝が係合し裏刃が遠心固定板側へ
傾斜するものである。
周上の軸方向に複数個の刃物収納溝を設け、遠心固定板
の遠心力によって刃物を固定するかんな盤の刃物固定装
置において、前記刃物収納溝は開口部が狭い凹溝形状と
し、刃物収納溝内には刃物と、刃物と当接する裏刃、該
裏刃と刃物収納溝間に設けた遠心固定板、該遠心固定板
に外周方向へ付勢するバネを収納し、遠心固定板の遠心
力は裏刃を刃物収納溝内の基準面に押圧する力と刃物を
固定する力が作用するようにし、また、刃物収納溝底面
の裏刃基準面よりも遠心固定板当接面を深く形成し、遠
心固定板を押し込んだ時、裏刃に形成した突起部と遠心
固定板に形成した当接溝が係合し裏刃が遠心固定板側へ
傾斜するものである。
【0005】
【作用】上記構成により、マグネット式の固定装置にて
遠心固定板を押し下げると、裏刃の突起部を遠心固定板
の当接溝が裏刃の突起部にひっかかり、裏刃の遠心固定
板側に傾き、刃物挿入開口部ができ、刃物を外周方向か
ら出し入れができる。また、刃物を取り出せば、裏刃も
外周方向から取り出すことができる。
遠心固定板を押し下げると、裏刃の突起部を遠心固定板
の当接溝が裏刃の突起部にひっかかり、裏刃の遠心固定
板側に傾き、刃物挿入開口部ができ、刃物を外周方向か
ら出し入れができる。また、刃物を取り出せば、裏刃も
外周方向から取り出すことができる。
【0006】
【実施例】本考案の実施例を図1,2を用いて説明す
る。図1は本考案の一実施例を示すかんな胴刃物取付け
部の断面図、図2は刃物の取付け状態を示す断面図であ
る。図において、かんな胴1外周の軸方向に凹形の刃物
収納溝2を複数個形成する。刃物収納溝2は、側面2
a,2b、裏刃基準面2cと、遠心固定板当接面2dか
らなり、刃物収納溝2の開口部は狭く形成されている。
また、裏刃基準面2cと遠心固定板当接面2dには段差
があり、遠心固定板当接面2dは裏刃基準面2cよりも
深く形成されている。刃物収納溝2内には刃物3、裏刃
4と遠心固定板5が収納され、刃物収納溝2の側面2a
には刃物3が当接し、刃物3の反対側の側面に形成した
凹部3aと裏刃4の側面に凹部3aに対応するように形
成した凸部4aが嵌合している。また、裏刃4の底面は
裏刃基準面2cと当接している。裏刃4の側面4bと側
面2b間には遠心固定板5が設けられ、遠心固定板5は
底面に取り付けたバネ6により常にかんな胴1の外周方
向に付勢されている。側面2a、裏刃4間の背面角θ1
と、側面2a、遠心固定板5間の背面角θ2との関係を
θ1<θ2とすることにより、遠心固定板5の遠心力は刃
物3を押し付ける力と、裏刃4を裏刃基準面2cに押し
付ける力となる。また、裏刃4の側面4b下方には突起
部7が形成され、さらに、裏刃4と当接している遠心固
定板5の側面下方に当接溝8が形成され、遠心固定板5
を押し込むと突起部7と当接溝8が係合し、図2に示す
ように、裏刃4が遠心固定板5側に傾く構造となってい
る。上記構成において、刃物3の固定方法について説明
すると、まず、刃物収納溝2内に、遠心固定板5とバネ
6を入れ、図示しないマグネット式の固定装置にて遠心
固定板5を押し下げ、当接面2dに当接させる。次に、
裏刃4を入れ、裏刃4の突起部7を遠心固定板6の当接
溝8にひっかける。突起部7と当接溝8が係合すると、
裏刃4は遠心固定板5側に傾き、側面2aと裏刃4との
間の隙間が広がる。そこに、刃物3を側面2aにそって
入れる。刃物3の下端を裏刃4の刃受部9に突き当て、
この状態で前記固定装置を解除すると、遠心固定板5は
バネ6の付勢力により外周方向へ押し上げられ、刃物3
の凹部3aに裏刃4の凸部4aが嵌合し、刃物3がかん
な胴1内で仮固定される。刃物3取り付け完了後、かん
な胴1を回転すると、遠心固定板5は遠心力で外方へ押
し上げられ、遠心固定板5により裏刃4は裏刃基準面2
c方向と刃物3の方向へ押圧され、刃物3は位置決めさ
れ完全に固定される。刃物3を取り外す場合には、遠心
固定板5を上方からたたき、刃物3の固定を解除し、前
記固定装置にて遠心固定板5を押し下げ、遠心固定板5
側へ傾いた裏刃4開口部から刃物3を外周方向から(図
2において矢印A方向)取り出す。また、刃物3を取り
出せれば、裏刃4も外周方向から取り出すことができ
る。
る。図1は本考案の一実施例を示すかんな胴刃物取付け
部の断面図、図2は刃物の取付け状態を示す断面図であ
る。図において、かんな胴1外周の軸方向に凹形の刃物
収納溝2を複数個形成する。刃物収納溝2は、側面2
a,2b、裏刃基準面2cと、遠心固定板当接面2dか
らなり、刃物収納溝2の開口部は狭く形成されている。
また、裏刃基準面2cと遠心固定板当接面2dには段差
があり、遠心固定板当接面2dは裏刃基準面2cよりも
深く形成されている。刃物収納溝2内には刃物3、裏刃
4と遠心固定板5が収納され、刃物収納溝2の側面2a
には刃物3が当接し、刃物3の反対側の側面に形成した
凹部3aと裏刃4の側面に凹部3aに対応するように形
成した凸部4aが嵌合している。また、裏刃4の底面は
裏刃基準面2cと当接している。裏刃4の側面4bと側
面2b間には遠心固定板5が設けられ、遠心固定板5は
底面に取り付けたバネ6により常にかんな胴1の外周方
向に付勢されている。側面2a、裏刃4間の背面角θ1
と、側面2a、遠心固定板5間の背面角θ2との関係を
θ1<θ2とすることにより、遠心固定板5の遠心力は刃
物3を押し付ける力と、裏刃4を裏刃基準面2cに押し
付ける力となる。また、裏刃4の側面4b下方には突起
部7が形成され、さらに、裏刃4と当接している遠心固
定板5の側面下方に当接溝8が形成され、遠心固定板5
を押し込むと突起部7と当接溝8が係合し、図2に示す
ように、裏刃4が遠心固定板5側に傾く構造となってい
る。上記構成において、刃物3の固定方法について説明
すると、まず、刃物収納溝2内に、遠心固定板5とバネ
6を入れ、図示しないマグネット式の固定装置にて遠心
固定板5を押し下げ、当接面2dに当接させる。次に、
裏刃4を入れ、裏刃4の突起部7を遠心固定板6の当接
溝8にひっかける。突起部7と当接溝8が係合すると、
裏刃4は遠心固定板5側に傾き、側面2aと裏刃4との
間の隙間が広がる。そこに、刃物3を側面2aにそって
入れる。刃物3の下端を裏刃4の刃受部9に突き当て、
この状態で前記固定装置を解除すると、遠心固定板5は
バネ6の付勢力により外周方向へ押し上げられ、刃物3
の凹部3aに裏刃4の凸部4aが嵌合し、刃物3がかん
な胴1内で仮固定される。刃物3取り付け完了後、かん
な胴1を回転すると、遠心固定板5は遠心力で外方へ押
し上げられ、遠心固定板5により裏刃4は裏刃基準面2
c方向と刃物3の方向へ押圧され、刃物3は位置決めさ
れ完全に固定される。刃物3を取り外す場合には、遠心
固定板5を上方からたたき、刃物3の固定を解除し、前
記固定装置にて遠心固定板5を押し下げ、遠心固定板5
側へ傾いた裏刃4開口部から刃物3を外周方向から(図
2において矢印A方向)取り出す。また、刃物3を取り
出せれば、裏刃4も外周方向から取り出すことができ
る。
【0007】
【考案の効果】本考案によれば、刃物固定の構成部品を
外周方向から出入れできる構造としたことにより、裏刃
等の交換が簡単にできる。また、遠心固定板を押し下げ
ると刃物取り出し口が機械的に開口するため、確実に刃
物の出し入れができる。
外周方向から出入れできる構造としたことにより、裏刃
等の交換が簡単にできる。また、遠心固定板を押し下げ
ると刃物取り出し口が機械的に開口するため、確実に刃
物の出し入れができる。
【図1】本考案の一実施例を示すかんな胴刃物取付け部
の断面図である。
の断面図である。
【図2】刃物の取付け状態を示す断面図である。
【図3】従来技術を示す断面図である。
【符号の説明】 1はかんな胴、2は刃物収納溝、2cは裏刃基準面、3
は刃物、4は裏刃、5は遠心固定板、6はバネ、7は突
起部、8は当接溝である。
は刃物、4は裏刃、5は遠心固定板、6はバネ、7は突
起部、8は当接溝である。
Claims (1)
- 【請求項1】 かんな胴の外周上の軸方向に複数個の刃
物収納溝を設け、遠心固定板の遠心力によって刃物を固
定するかんな盤の刃物固定装置において、前記刃物収納
溝は開口部が狭い凹溝形状とし、刃物収納溝内には刃物
と、刃物と当接する裏刃、該裏刃と刃物収納溝間に設け
た遠心固定板、該遠心固定板に外周方向へ付勢するバネ
を収納し、遠心固定板の遠心力は裏刃を刃物収納溝内の
基準面に押圧する力と刃物を固定する力が作用するよう
にし、また、刃物収納溝底面の裏刃基準面よりも遠心固
定板当接面を深く形成し、遠心固定板を押し込んだ時、
裏刃に形成した突起部と遠心固定板に形成した当接溝が
係合し、裏刃が遠心固定板側へ傾斜することを特徴とす
るかんな盤における刃物固定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6540692U JP2563580Y2 (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | かんな盤における刃物固定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6540692U JP2563580Y2 (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | かんな盤における刃物固定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0623705U JPH0623705U (ja) | 1994-03-29 |
JP2563580Y2 true JP2563580Y2 (ja) | 1998-02-25 |
Family
ID=13286119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6540692U Expired - Lifetime JP2563580Y2 (ja) | 1992-08-26 | 1992-08-26 | かんな盤における刃物固定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2563580Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-26 JP JP6540692U patent/JP2563580Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0623705U (ja) | 1994-03-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |