JP2562653Y2 - 筆 穂 - Google Patents

筆 穂

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JP2562653Y2
JP2562653Y2 JP6907492U JP6907492U JP2562653Y2 JP 2562653 Y2 JP2562653 Y2 JP 2562653Y2 JP 6907492 U JP6907492 U JP 6907492U JP 6907492 U JP6907492 U JP 6907492U JP 2562653 Y2 JP2562653 Y2 JP 2562653Y2
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京弥 大橋
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Pentel Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、画筆、書道用毛筆、筆
ペンなどの筆穂に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画筆、書道用毛筆、筆ペンなどの
筆穂は、馬、豚、鹿、鼬、狸、テン、羊などの獣毛を使
用しており、使用目的、使用者の好みなどによって筆の
硬さ、太さなどを調整するために、上記獣毛の種類や組
み合わせ方を変えて製品としている。一般的には、筆毛
のテーパー形状が長くその表面状態が繊細で、且つ、腰
の強い、弾性力及び復元力に富む獣毛のみで作った毛筆
の品質が良いとされている。特に、鼬毛、狸毛、テン毛
がその代表である。しかし、獣毛は天然物であるため、
品質が一定なものが得難いとか、任意の寸法形状のもの
とすることが困難であるとか、耐摩耗性が低いとかとい
った問題があり、更には、鼬、狸、テンの収穫量の減少
による高価格化といった問題がある。
【0003】そこで、筆穂を形成する獣毛の代わりに合
成樹脂製筆毛を用いることが行われている。合成樹脂製
繊維の先端をテーパー化し、獣毛のような合成樹脂製筆
毛となすためには、合成樹脂繊維を溶解または分解する
処理液に接触させる方法などが提案されている(例え
ば、特公昭49−6159号公報、特公昭60−305
56号公報など)。
【0004】ところで、先端をテーパー化した合成樹脂
製筆毛を用いた筆穂は、墨液など液の保持力が低いとい
う問題を有している。これを解決するために、獣毛と先
端をテーパー化した合成樹脂製筆毛とを混毛してなる筆
穂(特公昭63−102998号公報)や、波状に皺曲
(クリンプ)して、その波長が各々相違する多数の合成
樹脂製筆毛よりなる筆穂(実開昭62−114781号
公報)や、ポリエステル繊維を加水分解による加工法に
より得た4種のテーパー繊維を、テーパーの長い繊維を
命毛に用い、その次にテーパーの長い繊維を喉に用い、
テーパーの長さの中位の繊維を腹に用い、テーパーの短
い繊維を腰に用いてなる筆穂(実開昭56−83073
号公報)などが提案されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記、
獣毛と先端をテーパー化した合成樹脂製筆毛とを混毛し
たものの場合、獣毛ゆえの欠点を合わせ持たざるを得
ず、又、クリンプの波長が各々相違する多数の合成樹脂
製筆毛よりなるものの場合、筆毛同志のズレが発生し易
いことより、穂先のまとまりが劣る、筆記時のタッチが
悪いといった問題を有していた。更に、4種のテーパー
を有するポリエステル繊維よりなる筆穂は、全てストレ
ートであって先端をテーパー化した繊維を用いるため穂
先のまとまりは良いが、テーパー表面が多少粗面である
ものの液の保持性においては未だ問題が残されていた。
よって本考案は、上記問題、即ち、穂先のまとまり、液
の保持性、筆記時のタッチの問題を解決することを課題
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、先端をテーパ
ー化した合成樹脂製の筆毛よりなる筆穂であって、この
筆穂が、径の異なる2種のストレートな筆毛と、クリン
プを有する筆毛と、断面が異形な筆毛とを少なくとも混
毛してなる筆穂を第1の要旨とし、第1の要旨におい
て、ストレートな筆毛が10〜60重量%、クリンプを
有する筆毛が5〜60重量%、断面が異形な筆毛が5〜
60重量%である筆穂を第2の要旨とするものである。
【0007】以下、詳述する。本考案の筆穂1は、先端
をテーパー化した合成樹脂製の筆毛よりなるものであっ
て、筆毛として、径の異なる2種のストレートな筆毛
2、3と、クリンプを有する筆毛4と、断面が異形な筆
毛5とを少なくとも用いている。
【0008】筆毛の材料である合成樹脂は、ポリアミド
(6,6−ナイロン、6−ナイロン、12−ナイロン、
6,10−ナイロン、6,12−ナイロンなど)、ポリ
オレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポ
リエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートなど)、ポリウレタン、ポリアクリロ
ニトリル、アクリロニトリル−スチレン共重合物、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合物などとい
ったものが挙げられるが、各筆毛の材料は同一であって
も異なっていても良い。
【0009】上記合成樹脂製繊維の先端をテーパー化し
筆毛となすには、前記したように、処理液による方法が
好ましく、具体的一例としては、ポリアミドに対してメ
タクレゾールと塩化カルシウム−メタノール溶液との混
和液、ポリエステルに対して水酸化ナトリウム水溶液な
どの組み合わせが挙げられる。但し、必ずしもこの方法
に限定されるものではなく、例えば、合成樹脂製繊維に
熱延伸を与えてテーパー状に引き伸ばしたり、グライン
ダー研磨など機械的にテーパー化するなどの他の方法を
採用したり、これら他の方法と前記方法とを併用したり
しても良い。又、各筆毛に形成するテーパー形状は、全
て同一のテーパーであっても、全て異なるテーパーであ
っても、部分的に異なるテーパーであっても良い。
【0010】本考案にいう筆毛の径(直径)とは、テー
パー加工されていない部分の径を指称し、又、断面が異
形な筆毛の場合には、テーパー加工されていない部分で
あって、描き得る外接円の径を指称する。
【0011】径の異なる2種のストレートな筆毛の使用
目的は、大径のストレートな筆毛2は筆記時の腰安定の
目的のため使用するもので、又、小径のストレートな筆
毛3は穂先のまとまりの目的のため使用するものであ
る。その直径としては、大径の筆毛2は8〜14ミル程
度が好ましく、小径の筆毛3は2〜4ミル程度が好まし
い。その理由は、大径の筆毛2の直径が8ミルに満たな
いと腰が弱く筆記時に腰砕けすることがあり、大径の筆
毛2の直径が14ミルを超えると筆記時に筆穂側面から
筆毛がはみ出したりすることがあるからであり、又、小
径の筆毛3の直径が2ミルに満たないとテーパー加工上
テーパーが形成されていない、粗い毛が混入することが
あり、小径の筆毛3の直径が4ミルを超えると筆記時に
筆穂が穂先割れすることがあるからである。尚、大径の
筆毛2は他の筆毛に比し最大の径となることが好まし
い。その理由は、筆穂の腰を安定化し、書き味を良くす
るためである。又、筆穂1に占める使用割合としては、
大径のストレートな筆毛2は5〜30重量%が好まし
く、又、小径のストレートな筆毛3は5〜30重量%が
好ましい。その理由は、大径のストレートな筆毛2が5
重量%に満たないと腰が弱く筆記時に腰砕けすることが
あり、大径のストレートな筆毛2が30重量%を超える
と腰が強すぎ、筆記時に筆穂側面から筆毛がはみ出した
りすることがあり、小径のストレートな筆毛3が5重量
%に満たないと穂先のまとまりを悪くすることがあり、
小径のストレートな筆毛3が30重量%を超えると筆記
後の筆穂の復元性が低下することがあるからである。
【0012】クリンプを有する筆毛4は、穂先の開き及
び液の保持性向上の目的のため使用するものであって、
そのクリンプ状態としては種々のものが採用できる。そ
の直径は2〜5ミル程度が好ましい。その理由は、直径
が2ミルに満たないとテーパー加工上テーパーが形成さ
れていない、粗い毛が混入することがあり、直径が5ミ
ルを超えると穂先がバラケたり割れたりすることがある
からである。又、筆穂1に占める割合としては、5〜6
0重量%が好ましい。その理由は、5重量%に満たない
と液の保持性が低下することがあり、60重量%を超え
ると筆記時に穂先がバラケたり割れたりすることがある
からである。
【0013】断面が異形な筆毛5の断面形状としては、
略十字状、略Y字状、クローバ状や、半円形、棒形など
の異形繊維、例えば、タイネックスNC410−092
0HA(材料:ナイロン、断面形状:略十字状、米国デ
ュポン社製)、カシミロンTABR(材料:ポリアクリロ
ニトリル、断面形状:略三角形、旭化成工業(株)
製))などといったものを用いることができるが、特
に、図3に示すような略十字状や図4に示すようなクロ
ーバ状といった放射状形状のもののほうがより顕著な効
果を示すので好ましい。この断面が異形な筆毛5の直径
は2〜5ミル程度が好ましい。その理由は、直径が2ミ
ルに満たないとテーパー加工上テーパーが形成されてい
ない、粗い毛が混入することがあり、直径が5ミルを超
えると液の保持性が低下することがあるからである。
尚、筆穂1に占める割合としては、5〜60重量%が好
ましい。その理由は、5重量%に満たないと液の保持性
を悪くし、毛管力が低下し、穂先割れすることがあり、
60重量%を超えると筆記後の筆穂の復元性を悪くする
ことがあるからである。
【0014】本考案の筆穂は、上記4種類の筆毛を必須
要件とするものであるが、必要に応じこれら筆毛に他の
種類の合成樹脂製筆毛を加えたり、獣毛を加えたりする
こともできる。筆穂を製造するに当たっては、上記4種
類の筆毛を各々異なる長さとするか、同種の筆毛におい
て長さを異ならしめるかし、上記配合で十分混毛し、後
端を溶着、接着又は、後部を糸などで縛って筆毛の脱落
を防止して筆穂となすものである。
【0015】
【実施例】先端をテーパー化し、直径が3ミルであり、
長さが35〜65mmのストレートな6,12−ナイロ
ン製の筆毛を混毛したもの17重量%と、先端をテーパ
ー化し、直径が12ミルであり、長さが35〜65mm
のストレートな6,12−ナイロン製の筆毛を混毛した
もの17重量%と、先端をテーパー化し、直径が3ミル
であり、クリンプ状態が平均3.5個/1cmであり、
長さが35〜65mmである6,12−ナイロン製のク
リンプを有する筆毛を混毛したもの33重量%と、先端
をテーパー化し、直径が2.5ミルであり、長さが35
〜65mmの断面が異形(十字状)の6,12−ナイロ
ン製の筆毛を混毛したもの33重量%とを十分に混毛し
た後、その後端を熱で溶着して束となし、長さ65m
m、太さ(筆穂を挿入する軸筒8の口部内径に相当する
太さ)10.5mmφの筆穂を得た。尚、この筆穂は、
図1に示すように固定管6及び前軸7で固定し、軸筒8
の前端に挿入固定することにより筆となした。
【0016】
【考案の効果】本考案に係る筆穂は、径の異なる2種の
ストレートな筆毛と、クリンプを有する筆毛と、断面が
異形な筆毛とを少なくとも混毛してなるので、ストレー
トな大径の筆毛が筆穂に適度な弾性を付与し、ストレー
トな小径の筆毛と断面が異形な筆毛とによって筆毛同志
のズレの発生を防止し、更に、ストレートな小径の筆毛
と、クリンプを有する筆毛と、断面が異形な筆毛との間
に強い毛細管力を生じさせる隙間が形成されるので、穂
先のまとまりが良く、墨液など液の保持性が良好で、な
めらかなタッチが得られ、筆記性能に優れた筆穂が得ら
れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の筆穂を装着した筆の要部斜
視図である。
【図2】各筆毛の模式図である。
【図3】断面が異形な筆毛のテーパー加工されていない
部分の断面を拡大した実施例の模式図である。
【図4】断面が異形な筆毛のテーパー加工されていない
部分の断面を拡大した他の実施例の模式図である。
【符号の説明】
1 筆穂 2 ストレートな大径の筆毛 3 ストレートな小径の筆毛 4 クリンプを有する筆毛 5 断面が異形な筆毛 6 固定管 7 前軸 8 軸筒

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端をテーパー化した合成樹脂製の筆毛
    よりなる筆穂であって、この筆穂が、径の異なる2種の
    ストレートな筆毛と、クリンプを有する筆毛と、断面が
    異形な筆毛とを少なくとも混毛してなる筆穂。
  2. 【請求項2】 ストレートな筆毛が10〜60重量%、
    クリンプを有する筆毛が5〜60重量%、断面が異形な
    筆毛が5〜60重量%である請求項1記載の筆穂。
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