JP2562164B2 - 金属表面の除染方法および装置 - Google Patents

金属表面の除染方法および装置

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JP2562164B2
JP2562164B2 JP63000254A JP25488A JP2562164B2 JP 2562164 B2 JP2562164 B2 JP 2562164B2 JP 63000254 A JP63000254 A JP 63000254A JP 25488 A JP25488 A JP 25488A JP 2562164 B2 JP2562164 B2 JP 2562164B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はトリチウムにより汚染された金属部品の表面
を除染する方法を対象とする。
さらに詳細には、本発明はある除染の電気分解的方法
に関するものであり、その方法は金属部品の表面上に存
在するトリチウムを、場合によりその部品を再び使用で
きるように、金属部品の表面の特性を変えることなく除
去することを可能にする。
この方法は特に複雑な形状を有する小さな金属部品
に、大きな表面積を有するが形状の簡単な部品に、なら
びに、例えば、不規則な形状の部品のような比較的近寄
り難い区域を有する部品に適用される。
放射性物質により汚染した部品の除染を確実にするた
めの現在知られている方法の中で、フランス特許FR−A
−2 490 685とFR−A−2 533 356に、および米国
特許US−A−3 515 655に記載されているような電気
分解の方法を使用することができる。
金属部品の除染のために電気分解の方法を使用するこ
れらの特許においては、部品表面から金属脱離を起させ
るので、その表面上に存在する放射性粒子の抽出を可能
にする。したがつてこの処理は破壊的でありかつ部品表
面の特性を変えるので、その部品は処理の後に直ちに再
使用することができなくなるという不利な点がある。そ
の上、これらの特許に記載された方法はトリチウムによ
り汚染された部品の除染に関係しない。
本発明はまさしくトリチウムにより汚染した金属部品
の表面を除染する方法を対象とし、その方法は前記の方
法の不利を避けることができる。本発明による、トリチ
ウムにより汚染された金属部品を除染する方法は次の段
階を含む。
1) 除染されるべき部品を直流発電機の陰極(negati
ve pole)に接続すること、 2) 除染されるべき部品の表面の少なくとも一部を、
電気分解により水素を発生することのできる水と電解質
を含む混合液に接触させること、および 3) 除染されるべき部品と、発電機の陽極(positive
pole)に接続されかつ水と電解質を含む混合液と接触
しているアノードとの間に電流を通し、10〜50mA/cm
2の、好ましくは10〜25mA/cm2の電流密度を除染される
部品上に適用することにより除染される部品の表面をカ
ソードとして水素で充填し、かくして除染されるべき部
品の表面上に吸着されたトリチウムを水素に置き換える
こと。
本発明の方法において、部品の表面上に水素のカソー
ド充填を行うことを可能にする低い電流密度を使用す
る。したがつて、10〜50mA/cm2の好ましくは10〜25mA/c
m2の、電流密度を選択することにより、水素は部品の表
面上に吸着されることができる。しかし従来の技術の方
法(例えば、米国特許第3515655号の方法)において
は、それより高い電流密度が使用されるので、水素の発
散が非常に多く、金属の脱離を助ける。これは空洞とひ
び割れの発展を促進し、その結果表面粒子が剥離され
て、処理された部品の金属脱離に導く。
実際に、10〜25mA/cm2の電流密度においては、電気分
解により生成した水素は大部分カソードの表面上に吸着
されている。25〜50mA/cm2の電流密度においては、カソ
ード上への水素の吸着と水素ガスの発散が同時に生ずる
が、一方50mA/cm2より高い密度においては、水素ガスの
発散のみが起る。
かくして米国特許US−A−3 515 655に記載の以前
の方法の場合には、水素のカソード充填はなく、ただ水
素ガスの発散だけがあり、それは金属の粒子および除染
されるべき部品上に堆積した放射性の粒子の引き剥がし
を促進する。その上、トリチウムは問題にならず、トリ
チウム以外の放射性粒子については、50mA/cm2より低い
電流密度ではいかなる除染はなく、ただの部品の水素充
填だけがある。
本発明においては、水素は従来の技術の方法と同様に
次の反応により発生させられる。
2H2O+2e→2H+20H しかし発生される水素の量は少なく、そしてそれは次
の部品の表面上に吸着されているトリチウムと、次の反
応により図式化され得る二つの機構に従つて反応する。
a)−水素の吸着と、部品のより深くの層へのトリチウ
ム挿入 H+MTads+M→MHads+MTins 上式中Mは部品を構成する1種または数種の金属を表
わし、“ads"は吸着されていることを意味し、そして
“ins"は挿入されていることを意味する。
b)−トリチウムの水−電解質混合液中への移動 H+MTads→MHads+T 上式中Mと“ads"は前記に与えられた意味を有する。
これらの反応機構はいろいろなパラメーター、例え
ば、電流密度、カソード過電圧および電解質の性質のよ
うな電気化学的パラメーター、温度および電気分解の時
間など、により支配される。
したがつて、カソード過電圧が正当な値にある場合に
は、水素の吸着が優先され、そしてH−MとT−Mとの
間のエネルギーの差はトリチウムの部品内部への挿入お
よびトリチウムの水中への移動を促進する。
操作の終りに、表面が水素で充填された部品、その部
品の表面上に存在するトリチウムの一部を含む水−電解
質混合液、および部品のより深い層の中へ挿入されたト
リチウムが得られる。
部品の表面上に吸着されたトリチウムの水素による置
換は、部品内に挿入されたトリチウムの逆拡散を妨げる
水素の障壁の形成を可能にする。この過程はそれ故非常
に興味あるものである。なぜなら部品の最上表面層は損
層を受けないので、その部品は処理の後に循環使用され
ることができるからである。
一般に、水と電解質を含む混合液は水溶液が電気分解
により水素を発生することができるように選択された電
解質の水溶液によつて構成される。例えば、この電解質
は硫酸またはソーダのようなアルカリ金属の水酸化物で
あることができる。ソーダが好んで使用されるが、それ
はソーダが水素の発生を遅らせるからである。硫酸の場
合には、50mA/cm2からは金属の侵犯が観察され、その侵
犯(すなわち腐食)の速度にはこの値から電流密度と共
に増加する。
好ましくは、溶液の電解質濃度が処理される部品の腐
食をさけるために低いことである。
したがつて、一般に硫酸またはNaOHのようなアルカリ
金属の水酸化物0.1〜1モル/を含有する水溶液が使
用される。
しかし、それより濃い溶液を使用することもできる
が、それは実際に利益をもたらされない。なぜなら得ら
れる廃液の処理が一層困難であるからである。
本発明の方法を用いる第1の態様は、特に小さな寸法
の部品の処理に適するが、この態様によれば、除染され
るべき部品を水または水溶液、好ましくは前述のような
電解質の水溶液の中に浸す。この場合に、アノードも水
または水溶液に浸すことができる。しかし、アノードと
して水または水溶液を容れる槽を使用することはさらに
有利である。この槽は、例えば、ポリテトラフルオロエ
チレンワツクスを含浸した黒鉛で作ることができる。こ
の材料は化学的浸食に耐え、または純粋の黒鉛に比較し
て多孔性を有しない。したがつて水またぱ水溶液を毛管
現象によりこの槽を通過することができない。
本発明の方法を用いるこの態様において、複数の部品
を、直流発電機の陰極につながれた導電体のバスケツト
の中に置くことにより、同時に処理することができる。
本発明の方法を用いる第2の態様は、大きな寸法の部
品の処理に特に適するが、この態様によれば、いわゆる
「衝撃された」電解法を使用して電気分解を実施するこ
とができる。
この場合に、部品の表面上を、アノードと固体電解質
から成るセツトを移動させ、また水をアノード、固体電
解質および除染されるべき部品の表面の間に循環させ
る。
固体電解質はあるイオン伝動ポリマーにより構成され
ることができる。このポリマーは水または水溶液により
イオン化されるものである。例えば、下記の式のパーフ
ルオロスルホン酸を使用することができる。
上式中Rは有機基を表わし、nは重合数である。
このポリマーは純粋の水によつてイオン化される。
本発明の方法を用いるこの態様は、腐食の原因となる
化学薬品を溶液中に使用することならびに廃液の再処理
の問題を省くので、有利である。しかも、他の区域に比
較してより強くトリチウム化された区域を除染すること
ができるし、また他の処理によつては近より難い区域に
まで到達することを可能にする。最後に、この態様は
「その場所で」の除染の実施に適するし、またトリチウ
ム化した廃物をほとんど産出しない。
本発明の方法を用いる第2の態様において、アノード
は前記のようにポリテトラフルオロエチレンワツクスを
含浸したまたは含浸しない黒鉛で作ることができる。
一般に、本発明の方法を用いる第2の態様に従つて除
染を実施するためには、アノードと固体電解質をいつし
ょに含むセツトを使用し、そしてこのセツトは水または
水溶液をアノード、固体電解質および除染されるべき部
品の間に循環させる装置を備えている。
さらに本発明は金属部品の表面を電気分解処理する装
置もまた対象としており、その装置は発電機の極の一つ
に接続された導電材料の中空体から成り、その中空体は
少なくとも一つの液体出口を備えており、その出口に導
電性材料から作られた多孔質の透過性エレメントが取り
つけられ、その多孔質透過性エレメントの外側表面に固
体電解質が取りつけてあり、中空体を処理されるべき部
品の表面上に、固体電解質が部品と接触しているように
して、移動させるための装置を備えており、また液体を
中空体の中へ導入するためおよび液体を出口を通つて多
孔質透過性導電性材料のエレメントと処理されるべき部
品表面との間に循環させるための装置を備えている。
本発明の方法において装置のアノードを構成する中空
体はポリテトラフルオロエチレンワックスを含浸した黒
鉛で作られており、そして多孔質かつ透過性のエレメン
トは黒鉛のフエルトから成るものであることができる。
多孔質エレメントの外側表面に取りつけられる固体電解
質は前記のように、水または水溶液に不溶な、イオン伝
導ポリマー(例えば、パーフルオロカルボキシルスルホ
ン酸)で作られることができる。
本発明の方法を用いる態様の一変種であつて、特に不
規則な形状を有する小さな寸法の部品の処理に適する態
様によれば、アノードと固体電解質から成るセツトを、
水に浸されている除染されるべき部品の表面上に移動さ
せることができる。その場合に、アノード−固体電解質
のセツトは、外側を固体電解質(例えば、イオン伝導性
固体ポリマー)により被覆した黒鉛のフエルトをその一
つの面上に持つている黒鉛の部品により構成されること
ができる。
第2の態様の一変種によれば、「サンドイツチ」アノ
ード−固体電解質カソードもまた使用できる。この場合
に装置はさらに、その中を水素が拡散できるパラジウム
黒および/またはニツケルのカソードエレメントを含
み、そのエレメントが固体電解質に、水素が前記エレメ
ントの中へ拡散したときに、水素が除染されるべき部品
に直接導入されるように取りつけられている。この変種
態様において、固体電解質のカソード面は順次含浸によ
るパラジウム黒とニツケルで、250ミクロンの厚さに被
覆されることができる。パラジウム黒はパラジウム塩の
水溶液から析出されることができ、ニツケルはその後で
化学的手段による金属被服または陰極スパツタリングの
後にニツケル塩の電気分解により堆積されることができ
る。
この変種態様において、水素はニツケルのカソード内
へ拡散する。原子水素が反対側の面で回収されて、セツ
トに隣接している除染されるべき部品上に直接導入され
る。
この変種態様においてはまた、アノード−固体電解質
−カソードの「サンドイッチ」を使用できるが、そこで
は、カソードの吸着エレメントを構成するパラジウム黒
/および/またはニッケルが固体電解質の下層の中に複
雑に入り込まれている。この服雑な入り込みは、除染さ
れるべき部品の上でカソードの水素吸着表面を増加させ
る利益がある。
例えば、この「サンドイツチ」構造は、錯陰インでな
いニツケルまたはパラジウムのイオン化合物(例えば、
NiCl2またはPd(NO3)により導電性ポリマーを含浸
させることにより、そして次に、そのポリマーを25%ジ
メチルアミノボランの溶液中に85℃で浸すとにより、作
られることができる。この条件において、前記の有機化
合物は分解して、ポリマー内部に原子水素を発生させ、
そしてその水素は陽イオンPd2+またはNi2+を化学的に還
元してポリマーの最下層に微細に分割された金属の状態
にする。
本発明の方法により除染されることのできる部品は、
金属の腐食を避けるように電解質および電気分解の条件
を選択するという条件で、いろいろな金属または合金に
より作られることができる。
例えば、この方法はステンレス鋼または銅合金(例え
ば、黄銅)の部品を処理するために適用されることがで
きる。
本発明の方法は周囲温度で使用することができるが、
それより高い温度においても操作できる。なぜならば温
度は部品の深い層の中にトリチウムを挿入することに重
要な役割をつとめるからである。確かに、吸着される水
素またはトリチウムの量は電気分解の間に温度と共に減
少する。同様に、カソード中へ水素またはトリチウムの
拡散は温度と共に増加する。僅かな逆拡散はあるが、大
部分の水素またはトリチウムは金属の中に阻止されて留
まり、そしてこの阻止は室温に戻ると一段と大きくな
る。
また、室温より高い温度で腐食の危険を避けながら、
例えば、25〜100℃の温度、特に80℃、で操作すること
も好ましい。
本発明の方法において、電気分解の継続期間もまた重
要なパラメータである。それは除去されるトリチウムの
量に関して重要だからである。しかし、本方法を用いる
第1の態様において、部品は水または水溶液の中に浸さ
れるが、ある時間の後に水または水溶液中のトリチウム
濃度と、処理されるべき部品中のトリチウムの濃度との
間に平衡が得られる。実際に、これは次の反応に相当す
る。
T+H2OHTO+H さらにまた、もし本発明の方法を用いる第1の態様に
おいて、より高い除染割合を得ようと望むならば、同一
の部品に順次数回の除染操作サイクルを、各サイクル毎
に新しい水溶液または新しい供給の水を使用しながら実
施することが必要である。
本発明の他の特徴と利点は次の本発明の方法を用いる
実施例の説明を読むことおよび添付の図面を参照するこ
とにより明らかになるであろう。
次の実施例はステンレス鋼または黄銅で作られ、トリ
チウムにより汚染した部品の除染処理に関する。
実施例1 この例においては、ステンレス鋼の部品の表面除染を
本発明の方法を用いる第1の態様により実施する。すな
わち、その部品を1モル/のNaOHを含む水溶液中に浸
漬する。その水溶液は、ポリテトラフルオロエチレンワ
ツクスを含浸した黒鉛の加熱された槽の中に入れられて
おり、この槽は装置のアノードを構成する。操作は部品
の表面に10mA/cm2の電流密度を適用し、80℃の温度で行
なわれ、2時間電気分解を実施する。
処理の後で、トリチウムの除染率(TD)が測定され
る。これは処理前における部品のトリチウム表面放射能
と処理後における部品のトリチウム放射能に対する比に
相当する。同様に部品の厚さの損失を測定する。
次に12回の同一の処理サイクルを、各サイクル毎に新
しいNaOH水溶液を使用しながら行ない、そしてこの12サ
イクルの後にトリチウム除染率(TD)を測定する。
かくして得られた結果を次の第1表に示すが、この表
には電解処理条件も示してある。
実施例2 この例においては、黄銅の部品を実施例1と同様に、
ただしNaOH水溶液の代りに硫酸の1モル/水溶液を使
用して処理する。前記と同様に、処理サイクルの後に除
染率と部品の厚さ損失を測定する。得られた結果は同様
に第1表に示されている。
実施例3 この例においては、電気分解期間の除染率への影響が
研究される。電気分解を実施例1の条件でステンレス鋼
の部品の上で実施して、部品の表面放射能が同じ溶液中
で終始行なわれた電気分解期間の関数として測定され
る。
かくして得られた結果は第1図に示されているが、こ
の図は表面除染率(TD)の増加を電気分解期間(時間
で)の関数として示している。この図を見ると、2時間
の後では除染率TDがもはや実際に増加しないことが認め
られる。これは前に見られたように、溶液のトリチウム
の濃度と部品のトリチウム濃度との間に成立する平衡に
よるからである。
実施例4 この例においては、ステンレス鋼のいろいろな部品の
除染を、実施例1の電気分解と、2時間の継続時間の処
理サイクルとを用いて行なう。
5種の部品、すなわち、球(部品No.1)、フラスコ
(部品No.2)、フランジ(部品No.3)、棒(部品No.
4)、および他のフラスコ(部品No.5)、に順次数サイ
クルの処理を行ない、そして各サイクル後に部品のトリ
チウムの表面放射能(ミクロCi:cm2で)測定する。
得られた結果を第2図に示してあるが、この図は各部
品の表面放射能の発展を処理サイクル数の関数として表
わしている。
曲線1,2,3,4および5はそれぞれ部品No.1,2,3,4およ
び5に関する。
これらすべての場合に、部品の表面放射能は処理サイ
クル数と共に減少することが認められる。
実施例5 この例はステンレス鋼の部品の除染を実施するための
いわゆる「緩衝」法の使用を説明する。
この例においては、第3図に略図で表わされた装置を
使用する。この装置は、ポリテトラフルオロエチレンワ
ツクスを含浸した黒鉛の中空円筒1から成るアノードを
含み、この円筒はその底に一つの孔1aを備えており、そ
の出口孔に黒鉛フエルトで作られた多孔質かつ透過性の
エレメント2と、固体イオン伝動ポリマーのフイルム3
(パーフルオロスルホン酸から成る)が取りつけられ、
そのフエルトとフイルムは適当な手段(この図に表わさ
れていない)により円筒1に固体されている。
黒鉛の中空円筒1はまた液の導入口1bを備えており、
それにより水をアノード中空円筒の中に循環させること
ができる。その水は次に孔1aから黒鉛フエルト2とイオ
ン伝動ポリマーのフイルム3を通つて流れる。黒鉛の中
空円筒は発電機5の陽極に接続されることができ、また
それはなにが適当な仕掛け(例えば、実験自動装置7)
により空間中で3方向に移動されることができる。
この装置は、発電機5の陰極に接続された平板部品9
を除染するために使用されることができる。これらの条
件において、黒鉛の中空円筒1は移動されて部品と接触
させられ、それにより黒鉛の円筒1内の水を黒鉛のフエ
ルト2とイオン伝動ポリマーのフイルム3を通つて部品
の表面上へ循環させる。前記のセツトは部品の上へ移動
され、そしてその移動の速度と方式は十分な除染ができ
るように調節される。
例えば、この装置を用いてステンレス鋼の平板を除染
するために、その板に10mA/cm2〜50mA/cm2の電流密度
と、40cm/分の円筒の移動速度を用いる。
長さ10cmを有する10cm2の平板の除染を行なうために
全継続期間は1時間である。
それから、部品表面上のトリチウム除染率とその厚さ
の損失が前記と同様にして測定された。得られた結果と
処理条件は次の第2表に示されている。
かくして良好な除染率と無視し得るほどの厚さ損失が
得られることが認められる。
この型の装置において、操作温度は、電気分解により
得られるジユール効果のために、周囲温度により上にな
る。
実施例6 これは実施例5の一変種態様であつて、そこでは原子
水素のニツケルカソード中への拡散性が利用される。第
4図に略図で表されている装置が使用される。この装置
は第3図の装置と同じであるが、ただこの装置では250
μmのパラジウム黒とニツケルのカソード4が取りつけ
られており、それはイオン伝動ポリマーのフイルムと除
染されるべき平板との間に位置する。この装置は中空円
筒1内に含まれる水の排出口1cを備えている。
例えば、この型の装置を使用してステンレス鋼の平板
の除染のために、その平板に20mA/cm2の電流密度、60〜
80℃の電解質の温度、および40〜200cm/分の中空円筒の
移動速度を適用する。10cmの長さを有する10cm2の平板
の除染を実施するための合計サイクル数は700である。
部品表面のトリチウム除染率が同様な方法で測定され
る。この場合に、部品は厚さ損失を失ずることはなく、
またカソード成極と電解質により浸食される材料(すな
わち、アルミニウムと銅の合金類)を使用することもで
きる。得られた結果と処理条件が次の第3表に示されて
いる。
実施例7 この例においては、本発明の方法を用いる第1の態様
が、ステンレス鋼製の中くらいの大きさの部品であつ
て、開口部がトリチウムによりひどく汚染されたバルブ
から成る複雑な形状を有する部品の除染のために使用さ
れる。この部品は水を容れた槽の中に置かれ、そして除
染されるべき開口部の中に、黒鉛のフエルトにより被覆
された黒鉛の棒とイオン伝導固体ポリマーのフイルムか
ら成るアノード−固体電解質セツトを導入する。
電気分解は10mA/cm2の電流密度で、2時間、電気分解
からのジユール効果により得られる温度において行なわ
れる。操作の終りに、部品表面のトリチウム除染率とそ
の厚さ損失(μmでの)が測定される。得られた結果と
処理条件が第4表に示されている。
本発明は上記に考察または記述された実施態様により
なんら限定されるものではない。特に、いわゆる「緩
衝」電解法のためには、フランス特許FR−A−2 490
685とFR−A−2 533 356に記載のもののような従
来慣用の設備を使用することができる。また本発明の方
法において、使用されるアノードの製作のために他の材
料を使用することができるし、同様に水または適当な水
溶液と配合され得る固体電解質のような他の材料も使用
できる。さらに、いわゆる緩衝電解法を用いる場合に
は、水溶液中の電解質(例えば、ソーダまたは硫酸の溶
液)を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は除染率の発展を処理継続期間の関数として表わ
す曲線である。 第2図はある部品のトリチウムによる表面放射能の発展
を除染サイクルの数の関数として表わす線図である。 第3図は本発明の方法を用いる第2の態様において使
用できる、移動可能なアノード−電解質の1セツトを略
図で表わしている。 第4図は、拡散する原子水素を導入する場合に使用でき
る、移動可能なアノード−固体電解質−カソード(パラ
ジウム黒とニツケルの)セツトを同様に略図で表わして
いる。 1……導電材料の中空体 1a……液体の出口 1b……液体の導入口 1c……液体の排出口 2……多孔質透過性エレメント 3……固体電解質 4……カソード 5……発電機 7……移動装置 9……部品。

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリチウムにより汚染された金属部品の表
    面を除染する方法において、 1)除染されるべき部品を直流発電機と陰極に接続する
    こと、 2)除染されるべき部品の表面の少なくとも一部を、電
    気分解により水素を発生することのできる水と電解質を
    含む混合液に接触させること、および 3)除染されるべき部品と、発電機の陽極に接続されか
    つ水と電解質とを含む混合液と接触しているアノードと
    の間に電流を通し、10〜50mA/cm2の電流密度を除染され
    る部品上に適用することにより除染される部品の表面を
    カソードとして水素で充填し、かくして除染されるべき
    部品の表面上に吸着されたトリチウムを水素に置き換え
    ること、 上記の階段を含むことを特徴とする、上記方法。
  2. 【請求項2】水と電解質とを含む混合液がアルカリ金属
    水酸化物または硫酸の水溶液から成る、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】水と電解質とを含む混合液がソーダ水溶液
    から成る、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】アノードがポリテトラフルオロエチレンワ
    ックスを含浸した黒鉛から製作されている、請求項1に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】除染されているべき部品を水と電解質とを
    含む混合液の中に浸す、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】アノードが水と電解質とを含む混合液の入
    った槽から成る、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】電解質が固体電解質である、請求項1に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】固体電解質がイオン伝導ポリマーである、
    請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】固体電解質が下記の式のパーフルオロスル
    ホン酸 上式中Rは有機基を表わし、nは重合数である)であ
    る、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】アノードと固体電解質とから成るセット
    を部品の表面上に移動させ、かつ、水と電解質とを含む
    混合液を、アノードと固体電解質と除染されるべき部品
    の表面との間に循環させる、請求項7に記載の方法。
  11. 【請求項11】除染されるべき部品がステンレス鋼また
    は銅合金である、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】金属部品の表面を電解処理するための装
    置において、発電機(5)の極の一つに接続された導電
    材料の中空体(1)から成り、その中空体は少なくとも
    一つの液出口孔(1a)を備えており、その孔に導電性材
    料で作られた多孔質かつ透過性のエレメント(2)が取
    りつけられ、その多孔質透過性エレメントの外側表面に
    固体電解質(3)が取りつけられ、中空体を処理される
    べき部品の表面上に、固体電解質が部品(9)と接触し
    ているようにして、移動させるための手段(7)を備え
    ており、また水と電解質とを含む混合液を中空体の中へ
    導入するため及び前記混合液を出口を通って導電材料の
    多孔質透過性エレメントと処理されるべき部品表面との
    間に循環させるための手段(1b)を備えていることを特
    徴とする、上記装置。
  13. 【請求項13】中空体(1)がポリテトラフルオロエチ
    レンワックスを含浸した黒鉛から成る、請求項12に記載
    の装置。
  14. 【請求項14】多孔質かつ透過性のエレメント(2)が
    黒鉛のフエルトである、請求項12に記載の装置。
  15. 【請求項15】固体電解質(3)がイオン伝導ポリマー
    である、請求項12に記載の装置。
  16. 【請求項16】装置がさらに、その中を水素が拡散でき
    るパラジウム黒及び/又はニッケルのカソードエレメン
    ト(4)を含み、そのエレメントが固体電解質(3)
    に、水素が前記エレメントの中へ拡散したときに、水素
    が除染されるべき部品に直接導入されるように取りつけ
    られている、請求項12に記載の装置。
  17. 【請求項17】カソードエレメントが固体電解質(3)
    の中に複雑に入り込まれている、請求項16に記載の装
    置。
  18. 【請求項18】カソードエレメント(4)が約250μm
    の厚さを有する、請求項16に記載の装置。
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