JP2561617Y2 - 横型ブラインドヘッドボックス連結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は出窓などの曲折する窓に設置される横型ブラ
インドのヘッドボックスを連結する装置の改良に関する
ものである。

［従来の技術］ 曲折する窓に設置する横型ブラインドのヘッドボック
スは、窓面に合わせて分割され、分割したヘッドボック
スは連結装置により連結される。そのヘッドボックス連
結装置は実公昭63-49515号により公知である。その公知
のヘッドボックス連結装置は各ヘッドボックスの回転軸
をワイヤ製フレキシブルシャフトによって接続する方式
であった。

［考案が解決しようとする課題］ 公知の装置を出窓などに設置する場合、発錆防止上、
比較的高価なステンレスワイヤ製フレキシブルシャフト
を使用しなければならないため、コスト高になるという
問題があった。又、ヘッドボックスの交差角が90度に近
くなると、回転軸の回転伝達が不円滑になるという問題
もあった。

本考案はこの問題を解決するためになされたものであ
り、その目的とするところは比較的安価でヘッドボック
スの交差角が90度近くになっても回転の伝達が円滑な連
結装置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 前記目的を達成するため本考案が採用する手段は、左
右のヘッドボックスの端部に取付け可能で相互に水平回
動可能に結合する左右の合成樹脂製本体と、その左右の
本体に軸受けされていて左右の回転軸を接続する軸継手
とからなる連結装置において、左右の本体に回転自在摺
動不能に取付けられて左右の回転軸に直結された左右の
合成樹脂製ステイジョイントと、左右のステイジョイン
トの間に介在する伸縮自在な合成樹脂製中間軸と、左右
のステイジョイントを中間軸を連結する合成樹脂製カル
ダン自在継手から軸継手を形成したことにある。

［作用］ 左右の回転軸は二重のカルダン自在継手によって接続
されるから、左右のヘッドボックスすなわち回転軸の交
差角が90度近くになっても、回転伝達は常に円滑で確実
である。左右の自在継手は左右の回転軸に固定されるた
め、左右のヘッドボックスすなわち回転軸が交差する
と、左右の自在継手の間隔は変化するが、その変化は中
間軸が自動的に伸縮して吸収する。

［実施例］ 本考案の装置を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。

第１図及び第２図に示すように、相互に連結する左右
のヘッドボックス10a、10bに端面から左右の本体11a、1
1bを挿入して固定する。本体11a、11bの軸孔16にそれぞ
れステイジョイント12を回転自在に軸受けする。ステイ
ジョイント12内端側の角孔13に各ヘッドボックスの角型
の回転軸9a、9bを挿入し、外側からストップカラー14を
はめる。ストップカラー14を止めねじ15によって固定す
ると、ステイジョイント12の外端側には軸孔16よりも大
径のフランジ17があるから、ステイジョイント12は回転
自在であるが、ストップカラー14とフランジ17によって
軸方向に摺動することはできない。左右ステイジョイン
ト12の内端はカルダン自在継手のヨーク18として形成さ
れ、それぞれ合成樹脂製の回転体19を介して中間軸20の
両端に形成されたヨーク21に接続する。中間軸20は左右
の半体20a、20bよりなり、その左右半体は軸部22と軸孔
部23を介して軸方向伸縮可能に結合する。左右ヘッドボ
ックス10a、10bが一線に並ぶとき、左右回転軸9a、9b、
左右ステイジョイント12、中間軸20の軸心はＢ線に合致
し、中間軸20の中心は中心線Ａ上に位置する。左右本体
11a、11bの相互に内方に延長する上板26a、26bと下板27
a、27bは上下のピン24、25を介して水平回動可能に結合
する。本体11aの上板26aと下板27aの先端部は凸型曲線
状に形成され、本体11bの上板26bと下板27bは２段で内
段は内側から上板26aと下板27aを支え、外端は上板26a
と下板27aの先端部を受ける突起のある凹型曲線状に形
成される。本体11a、11bはピン24、25を中心に矢印Ｃで
示すようにそれぞれ前方へ約45度、後方へ約５度回動す
る。ピン24、25はＢ線より前方のＡ線よりわずか右にず
れた位置にあるから、鎖線で示すように、右側のヘッド
ボックス10bを前方へ約45度曲げたとき、左右のステイ
ジョイント12の回転体19の中心間の距離はわずかに伸長
する程度でほとんど変化しない。すなわち、中間軸20の
軸部22と軸孔部23の間の出入はほとんど生じない。

もし、ピン24、25が左右の回転軸9a、9bの軸心線Ｂ上
に位置すると、右側のヘッドボックス10bを前方へ約45
度曲げたとき、左右のステイジョイント12の回転体19の
中心間距離は曲げる前よりもかなり短縮する。すなわ
ち、中間軸20の軸部22と軸孔部23の間の出入は比較的長
い。

ピン24、25の位置には関係なく、左右の回転軸9a、9b
が同一軸心線Ｂ上にあるとき、左右のステイジョイント
12の回転体19の中心間距離は一定であるから、軸部22の
軸孔部23の間の軸方向嵌合距離は、出入の小さい方が長
くなる。すなわち、ピン24、25がＢ線上にあるときより
も、Ｂ線よりも前方のＡ線よりわずか右にずれた位置に
あるときの方が、軸部22と軸孔部23の間の軸方向嵌合距
離が長くなる。これは、左右の中間軸9a、9bが同一軸心
線Ｂ上にあるときには、ピン24、25をＢ線上よりも、Ｂ
線よりも前方のＡ線よりわずかに右にずれた位置に配置
する方が、中間軸の伝達可能なトルクが大きくなること
を示すものである。このように、左右回転軸9a、9bは２
重のカルダン自在継手を形成する左右のステイジョイン
ト12と中間軸20によって連結されるから、回転軸交差が
90度近くになっても、円滑で確実な回転伝達がなされ
る。カルダン形自在継手を構成するステイジョイント12
と中間軸20は合成樹脂製の成形品であるから、ステンレ
スワイヤ製フレキシブルシャフトに比べると、精度が良
好で組立が容易であり、生産コストを低減することがで
きる。

［考案の効果］ 上記のとおり、本考案の連結装置は左右の回転軸を２
重のカルダン自在軸継手によって連結するので、従来の
フレキシブルシャフトで連結したものに比べると、左右
のヘッドボックスの交差角が90度近くになっても、回転
伝達は円滑かつ確実であり、継手の部材は合成樹脂製成
形品であるから、従来のステンレスワイヤ製のものに比
べるとコストが安く組立が容易であるという格別の効果
が得られる。又、本考案の連結装置は、左右のステイジ
ョイントの間に介在する合成樹脂製の伸縮自在な中間軸
を有するから、施工のばらつきにより、右ヘッドボック
スが右ステイジョイントから外方へずれても、中間軸の
軸部と軸孔部の軸方向嵌合距離は不変であり、それによ
り、伝達トルクが減少するおそれはないという効果を奏
する。さらに、伸縮自在な中間軸は左右のヘッドボック
スの内部ではなく、外部に設けられるから、ヘッドボッ
クスをコンパクトにすることができるという効果も奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例の装置によって連
結した横型ブラインドの要部を示す平面図及び正面図で
ある。 図において、符号9a、9bは回転軸、10a、10bはヘッドボ
ックス、11a、11bは本体、12はステイジョイント、18は
ヨーク、19は回転体、20は中間軸、21はヨーク、24、25
はピンをそれぞれ示す。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】左右ヘッドボックス（10a、10b）の端部に
   取付けられて相互水平回動可能に連結された左右の本体
   （11a、11b）と、前記本体にそれぞれ軸受けされて左右
   回転軸（9a、9b）を接続する軸継手（12、20）を備えた
   連結装置において、前記軸継手は前記本体に回転自在で
   軸方向摺動不能に軸受けして前記回転軸に直結した合成
   樹脂製ステイジョイント（12）と、左右の前記ステイジ
   ョイントの間に介在する合成樹脂製の伸縮自在な中間軸
   （20）と、前記左右ステイジョイントと前記中間軸の間
   に設けたカルダン自在継手（18、19、21）からなり、前
   記カルダン自在継手は前記左右ステイジョイントの内端
   部に形成したヨーク（18）と前記中間軸の両端部に形成
   したヨーク（21）とその両ヨークを結合する合成樹脂製
   回転体（19）からなることを特徴とする横型ブラインド
   ヘッドボックス連結装置。