JP2561429C - - Google Patents

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JP2561429C
JP2561429C JP2561429C JP 2561429 C JP2561429 C JP 2561429C JP 2561429 C JP2561429 C JP 2561429C
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gas passage
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株式会社ウエスタン・アームス
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 本発明は、銃身部に設けられた装弾室に対し、ガス圧により発射される弾丸を
ガス圧を利用して供給する自動弾丸供給機構を備えた玩具銃に関する。 【0002】 【従来の技術】 遊戯銃(エアソフトガン)と称される玩具銃にあっては、通常、形状,質感に
加えて、見かけ上の動作も実物と同様なものとなるように作成される。斯かる玩
具銃のうち、トリガの操作に応じて銃身に取り付けられたスライダが移動するよ
うになされた銃を模したものにおいて、銃身の後端部に設けられた装弾室に装填
された弾丸の発射をガス圧により行うことに加えて、装弾室に対する弾丸の供給
もガス圧を利用して行うようにされたものが知られている。例えば、実開平3-38
593 号公報にも示される如くに、エアが充填されるとともに、開閉弁により開閉
制御されるガス導出通路が設けられた蓄圧ボンベ,弾倉,第1及び第2の弁,第
1及び第2のガス通路、及び、給弾レバーがグリップ部に配されるとともに、着
弾孔が設けられた銃身に対して配されたスライダ内に、着弾孔を形成する弾倉板
を介して銃身に対向するシリンダが配され、さらに、弾倉板に係合して選択的に
弾倉板を昇降させる回転カム、及び、スライダの移動に伴って移動せしめられる
スプリングガイド部材が配され、蓄圧ボンベからのエアの圧力を利用して、着弾
孔に装填された弾丸の発射及び着弾孔に対する弾丸の供給を行うようにされた玩
具銃が提案されている。 【0003】 このような玩具銃においては、トリガが引かれると、第1の弁が、開閉弁によ
ってガス導出通路が開状態にされた蓄圧ボンベからのエアが第1のガス通路を通
じてシリンダ内に供給されることになる状態におかれ、そのシリンダ内に供給さ
れるエアの圧力により、シリンダ内に収容されたピストン部材がスライダを初期
位置から後退させる。そして、斯かる蓄圧ボンベからエアが供給されるシリンダ
は、スライダが所定量後退せしめられると排気状態におかれる。一方、スライダ
の初期位置からの後退に伴って、スプリングガイド部材がスプリング部材を圧縮
しつつ後退せしめられて、回転カムをそれに係合した弾倉板を下降させる方向に
回転させる。それにより、弾倉板における着弾孔が、銃口に対向する初期位置か
ら弾倉から排出された弾丸に対向する位置に移動せしめられる。そして、その弾
倉から排出された弾丸が、トリガに連動して揺動せしめられる給弾レバーにより 着弾孔内に装填される。 【0004】 斯かるもとで、シリンダが排気状態におかれ、スライダが後退位置から前進し
て初期位置に到達する際に、スプリング部材がスプリングガイド部材を元の位置
に戻す復帰状態とされ、それにより、回転カムが弾倉板を上昇させる方向に回転
せしめられて、弾丸が装填された着弾孔が初期位置におかれる。このように弾丸
が装填された着弾孔が初期位置におかれる際、トリガに連動して回転するハンマ
により、第2の弁が、開閉弁によってガス導出通路が開状態にされた蓄圧ボンベ
からのエアが第2のガス通路を通じて着弾孔に供給されることになる状態におか
れ、その着弾孔に供給されるエアの圧力により、着弾孔に装填された弾丸が、後
退位置から前進するスライダの初期位置への到達に伴って発射される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 上述の如くの、銃身に対して移動可能に設けられたスライダ内に圧力室を形成
するシリンダが配され、トリガが引かれて行われる圧力室に対するエアの給排に
より着弾孔に対する弾丸の供給が行われるようにされた玩具銃として従来提案さ
れているものにあっては、自動連射が可能とされるが、複数の弁を含んで構成さ
れて、圧力室及び着弾孔の夫々に対する蓄圧ボンベからのエア圧の供給を選択的
に行うガス通路制御部が、グリップ部内に配され、それにより、圧力室及び着弾
孔の夫々とガス通路制御部との相互離隔距離が比較的大とされることにより、蓄
圧ボンベから圧力室に至るガス通路及び蓄圧ボンベから着弾孔に至るガス通路の
構成が複雑なものとなってしまうという問題がある。 【0006】 斯かる点に鑑み、本発明は、銃身部の後端部にガス圧により発射される弾丸が
装填される装弾室が設けられるとともに、銃身部に対してスライダ部が移動可能
に設けられ、さらに、そのスライダ部内にガス圧を利用して装弾室に弾丸を供給
するための準備を行うガス圧動作部が設けられるもとで、ガス圧動作部が、その
構成が簡略化されて、蓄圧室からガス圧動作部に至るガス通路及び蓄圧室から装
弾室に至るガス通路の構成を複雑化しないものとして配され、しかも、装弾室に 装填された弾丸の発射後にスライダ部の移動が開始されることになる自動弾丸供
給機構付玩具銃を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成すべく、本発明に係る自動弾丸供給機構付玩具銃は、グリッ
プ部内に配される弾倉部と、グリップ部内にガス導出通路部が連結されて配され
る蓄圧室と、銃身部の後端部に設けられ、弾倉部における一端の近傍に配される
装弾室と、装弾室に供給された弾丸を発射させるべく操作されるトリガに連動し
てガス導出通路部を開閉制御する開閉弁部と、銃身部に対して設けられ、その銃
身部に沿って移動し得るものとされたスライダ部と、スライダ部における銃身部
の後方となる部分内に設けられ、スライダ部と一体的に移動する部材である受圧
部と、装弾室と受圧部との間に配され、スライダ部の移動方向に沿う方向に移動
可能とされた可動部材と、可動部材内に移動可能に設けられたガス通路制御部と
が備えられ、ガス通路制御部が、ガス導出通路部から可動部材内を通じて装弾室
に至る第1のガス通路及びガス導出通路部から可動部材内を通じて受圧部に至る
第2のガス通路の夫々を開閉制御し、開閉弁部によりガス導出通路部が開状態と
されている期間において、第1のガス通路を開状態として、蓄圧室からのガスを
装弾室に供給する第1の状態から、第2のガス通路を開状態として、蓄圧室から
のガスを受圧部に作用させてスライダ部を後退させ、それに伴う可動部材の後退
を生じさせて、弾倉部の一端から装弾室への弾丸の供給のための準備を行う第2
の状態に移行するものとされて、構成される。 【0008】 スライダ部内に設けられる受圧部は、例えば、有底筒状部材における底部によ
り形成され、ガス通路制御部が第2のガス通路を開状態とするとき、第2のガス
通路を通じたガスが、有底筒状部材における筒状部内側から底部に向けて噴射さ
れるものとされる。また、斯かる場合には、可動部材における内部に第2のガス
通路の一部を形成する通路部が形成された後方部分が、有底筒状部材における筒
状部内に挿入される状態と有底筒状部材における筒状部外に位置する状態とを選
択的にとるものとされる。 【0009】 【作用】 上述の如くに構成される本発明に係る自動弾丸供給機構付玩具銃にあっては、
銃身部に沿って移動し得るものとされたスライダ部における銃身部の後方となる
部分内に配されて、スライダ部と一体的に移動する、例えば、有底筒状部材にお
ける底部により形成される受圧部と、例えば、受圧部を形成する底部を有する有
底筒状部材における筒状部内に、内部に第2のガス通路の一部を形成する通路部
が形成された後方部分が挿入される状態を選択的にとるものとされる可動部材内
に配されて、受圧部に蓄圧室からのガスを第2のガス通路を通じて作用させるガ
ス通路制御部とにより、スライダ部内に配される、ガス圧を利用して装弾室に弾
丸を供給するための準備を行うガス圧動作部が形成されることになり、それゆえ
、ガス圧動作部が全体の複雑化をまねかない簡単な構成をもって確実な動作を行
うものとされる。しかも、ガス圧動作部によるガス圧を利用して装弾室に弾丸を
供給するための準備動作が、比較的少量のガスにより効率良く、しかも、迅速に
行われる。 【0010】 また、ガス導出通路部から可動部材内を通じて装弾室に至る第1のガス通路、
及び、ガス導出通路部から可動部材内を通じてスライダ部内に設けられた受圧部
に至る第2のガス通路を開閉制御するガス通路制御部が、トリガに対する操作に
応じて作動する開閉弁部によってガス導出通路部が開状態にされている期間にお
いて、第1のガス通路を開状態にして、蓄圧室からのガスを、ガス導出通路部及
び第1のガス通路を通じて装弾室に供給し、装弾室に供給された弾丸の発射に利
用する動作状態から、第2のガス通路を開状態にして、蓄圧室からのガスを、ガ
ス導出通路部及び第2のガス通路を通じて受圧部に作用させ、それによりスライ
ダ部を後退させる動作状態に移行する。それにより、装弾室に供給された弾丸が
発射された後、ガス導出通路部が開状態にされている期間に後退を開始したスラ
イダ部は、ガス導出通路部が閉状態にされた直後において、受圧部とともに慣性
により最後退位置まで後退し、その慣性によるスライダ部の後退に伴って可動部
材が後退して、弾倉部の一端より後方に位置せしめられる。最後退位置に到達し たスライダ部は前進に転じ、そのスライダ部の前進に伴って前進する可動部材に
より、弾倉部の一端に配された弾丸が装弾室に供給される。従って、受圧部及び
ガス通路制御部が形成する簡単な構成とされたガス圧動作部により、トリガが操
作されると、蓄圧室からのガスが、直ちに装弾室に供給されて装弾室に供給され
た弾丸の発射に利用され、その後スライダ部の後退及びその後退に伴う可動部材
の後退に利用される状態が確実に得られる。その結果、弾丸の発射がトリガに対
する操作に迅速に応答して行われ、しかも、装弾室から発射される弾丸が、スラ
イダ部の移動による影響を受けて、その弾道に狂いが生じることになる事態が回
避される。 【0011】 【実施例】 図2は、本発明に係る自動弾丸供給機構付玩具銃の第1の例を示す。図2に示
される例においては、トリガ1,銃身2,銃身2の後端部に設けられた装弾室4
a,ハンマ5、及び、グリップ6を有した玩具銃本体10と、グリップ6内に着
脱可能に収容されたケース30とが設けられるとともに、銃身2に対して移動可
能に設けられたスライダ部50が配されたものとされている。装弾室4aは、ゴ
ム材等の弾性摩擦材で成る環状部材4の後方側部分によって形成されており、環
状部材4における前方側部分は銃身2の後端部に嵌合せしめられている。斯かる
環状部材4の内壁には、前方側部分と後方側部分とを区画する環状突出部4bが
設けられている。 【0012】 グリップ6には可動バー8が配されており、トリガ1は、可動バー8における
グリップ6から突出した前方側部分に設けられた軸11とトグルスプリング9が
巻装された軸12を介して、玩具銃本体10により支持されている。トリガ1は
、それが引かれると、軸12を支点とし、トグルスプリング9の付勢力に抗して
、図2において実線及び二点鎖線により夫々示される基準位置から発射完了位置
まで回動せしめられる。可動バー8の後方側には、グリップ6に軸7を介して取
り付けられた回動レバー15が配されている。可動バー8は、トリガ1の動作に
応じて前後動せしめられるとともに、スライダ部50の移動により、軸11を支 点として回動せしめられて回動レバー15を回動させるものとされている。 【0013】 スライダ部50は、玩具銃本体10における銃身2が設けられた部分に嵌合し
て、その前方部分を成す第1の部分50Aと、第1の部分50Aと一体的に形成
されて銃身2の後方側に位置せしめられ、その後方部分を成す第2の部分50B
とを有するものとされている。そして、スライダ部50は、トリガ1が基準位置
にあるもとでは、第1の部分50Aがその前端部を玩具銃本体10の前端部に近
接させる位置におかれるとともに、第2の部分50Bが玩具銃本体10における
銃身2とグリップ6との間となる中間部分を覆うものとなる、図2に示される如
くの基準位置におかれる。スライダ部50における第1の部分50Aは、玩具銃
本体10におけるトリガ1の前方側に配されて銃身2に沿って伸びるガイド部材
17にも嵌合せしめられており、スライダ部50は、全体が銃身2に沿う移動が
可能なものとされている。ガイド部材17には、コイルスプリング18が嵌装さ
れており、コイルスプリング18は、ガイド部材17を介してスライダ部50の
第1の部分50Aに係合し、スライダ部50の全体を玩具銃本体10の前方側に
向けて付勢している。 【0014】 スライダ部50における第2の部分50B内には、図1に示される如くに、有
底筒状部材51が、スライダ部50に固着されて設けられている。この有底筒状
部材51の底部は、受圧部51Aを形成している。 【0015】 さらに、スライダ部50における第2の部分50B内には、可動部材54が配
されている。可動部材54は、装弾室4aと受圧部51Aとの間に位置し、有底
筒状部材51における筒状部51B内に選択的に挿入される後方側部分と、環状
部材4における装弾室4aを形成する部分に選択的に係合せしめられる前方側部
分と、後方側部分と前方側部分との間の中間部分とを有し、後方側部分における
後端部には、弾性部材により形成された環状シール部材52が装着されている。
環状シール部材52は、可動部材54における後方側部分が有底筒状部材51に
おける筒状部51B内に挿入されるとき、筒状部51Bの内壁面に当接して、筒 状部51Bの内壁面と可動部材54における後方側部分の外周面との間を密封す
る。 【0016】 可動部材54と有底筒状部材51における筒状部51Bとには、スプリング5
5の両端が夫々取り付けられていて、可動部材54の全体が、スプリング55に
よって、有底筒状部材51における底部が形成する受圧部51A側に付勢されて
いる。斯かる可動部材54は、スライダ部50が基準位置にあるもとでは、前方
側部分が環状部材4における装弾室4aを形成する部分に係合するとともに、後
方側部分が有底筒状部材51における筒状部51B内に挿入された位置におかれ
る。 【0017】 可動部材54は、その内部に、中央空間部20,中央空間部20から可動部材
54の前端部に向かって伸びる弾丸発射用ガス通路21,中央空間部20から可
動部材54の後端部に向かって伸びる弾丸供給用ガス通路22、及び、中央空間
部20からグリップ6に向かって伸びる共通ガス通路23が設けられている。弾
丸供給用ガス通路22における後端部には、比較的大なる径とされたガス噴出口
部22Aが設けられており、また、弾丸供給用ガス通路22における、中央空間
部20に臨む前端部には、コイルスプリング24の一端が係合せしめられた段部
が設けられている。さらに、可動部材54の内部には、ガス通路制御部25が設
けられたものとされている。ガス通路制御部25は、中央空間部20から弾丸発
射用ガス通路21内へと伸びるロッド26と、ロッド26に嵌合せしめられて中
央空間部20内に位置する弁部材27とを含んで構成されている。そして、中央
空間部20内に位置するロッド26の端部に、コイルスプリング24の他端が係
合せしめられており、それによって、ガス通路制御部25の全体が、可動部材5
4に対して装弾室4a側に向けて付勢されている。ガス通路制御部25における
弁部材27は、環状弾性シール部材を形成しており、中央空間部20内において
ロッド26の移動に応じて弾丸発射用ガス通路21と弾丸供給用ガス通路22と
の間を移動せしめられ、それにより、弾丸発射用ガス通路21及び弾丸供給用ガ
ス通路22を開閉制御するものとされている。 【0018】 ハンマ5は、玩具銃本体10における後端部に軸13を介して回動可能に取り
付けられている。斯かるハンマ5は、グリップ6に対するケース30の装着が行
われる初期状態においては、例えば、グリップ6内から突出する発射用可動ピン
40の先端部に当接せしめられた状態をもって、回動レバー15と相互係合状態
にされて位置固定がなされる。斯かる発射用可動ピン40は、ロッド43に嵌装
されたコイルスプリング46により、ハンマ5に近接する方向に付勢されている
。回動レバー15は、軸7に巻装されたトグルスプリング16によりハンマ5に
近接する方向に付勢されている。ハンマ5には、グリップ6の下方側部分内に配
されたコイルスプリング41が係合する一端部を有した軸部材42の他端部が取
り付けられており、ハンマ5は、軸部材42に係合するコイルスプリング41に
より、図1において矢印aにより示される方向(a方向)に付勢されている。 【0019】 一方、ケース30は、グリップ6の下方端部に設けられた開口からグリップ6
内に挿入され、底部30aがグリップ6の下方端部に当接係合せしめられて、グ
リップ6内における位置決めが行われたものとされている。ケース30内には、
装填された複数の弾丸BBを最上端部31a側に付勢するコイルスプリング32
が内蔵された弾倉31,例えば、液化ガスが充填された蓄圧室33,ピストン部
材35を移動可能に収容するとともにそのピストン部材35により一端部側が密
封された連結ガス通路36,連結ガス通路36の下方に位置し、蓄圧室33を連
結ガス通路36に連結する下方ガス通路37、及び、連結ガス通路36の上方に
位置し、連結ガス通路36を介して下方ガス通路37に連結された上方ガス通路
38が設けられている。これら下方ガス通路37,連結ガス通路36及び上方ガ
ス通路38は、蓄圧室33に連結されて、蓄圧室33内のガスを導出するガス導
出通路部を形成している。連結ガス通路36に収容されたピストン部材35は、
その移動に応じて連結ガス通路36の他端部を開閉する開閉弁部35aが設けら
れており、上方ガス通路38の連結ガス通路36との連結部に配されて開閉弁部
35aに当接するコイルスプリング39の付勢力によって、先端部がケース30
から外部に突出するものとなる方向に付勢されている。 【0020】 上方ガス通路38は、その上端に、ゴム材等の弾性体により形成された可動筒
状シール部材47、及び、可動筒状シール部材47をその下方から上方ガス通路
38の外方へと付勢するコイルスプリング48が配されたものとされている。可
動筒状シール部材47は、その下方部分に外径が大とされた段部が形成されてお
り、その段部が上方ガス通路38に形成された段部に当接せしめられることによ
って、コイルスプリング48による付勢に起因する上方ガス通路38の外方への
移動が、上端面部分が上方ガス通路38の外方に若干突出する程度に規制される
。この可動筒状シール部材47は、可動部材54に設けられた共通ガス通路23
との連結部分を形成しており、スライダ部50が基準位置にあるもとでは、可動
筒状シール部材47の上端面部分が、可動部材54の外面部における共通ガス通
路23が開口する部分の周囲に当接せしめられる。その際、可動筒状シール部材
47は、その下方からコイルスプリング48による付勢を受けているので、可動
部材54に設けられた共通ガス通路23との連結が、良好な密封状態をもって行
われることになる。 【0021】 このように、グリップ6内における蓄圧室33の上方に設けられる、蓄圧室3
3を開閉弁部35aが配された連結ガス通路36に連結する下方ガス通路37、
及び、連結ガス通路36を可動筒状シール部材47により形成される連結部分を
介して可動部材54に設けられた共通ガス通路23に連結する上方ガス通路38
の夫々は、略直線的に形成されており、下方ガス通路37及び上方ガス通路38
の各々は、その長さが極めて短かくてすむものとされる。 【0022】 そして、グリップ6内にケース30が装着された際には、弾倉31の最上端部
31aが装弾室4aの近傍に配され、可動部材54における中間部分により閉塞
される。それにより、弾倉31内に装填された複数の弾丸BBがコイルスプリン
グ32の付勢力に抗する方向に押圧される。また、ピストン部材35は、その先
端部が、ケース30からグリップ6内に突出して、発射用可動ピン40に取り付
けられたロッド43に当接するとともに、グリップ6内に配された可動レバー4 5をそれを上方側に向けて付勢するコイルスプリング44の付勢力に抗して押圧
するものとなる。さらに、上方ガス通路38が、可動部材54内における共通ガ
ス通路23に、可動筒状シール部材47により形成される連結部分を介して連通
する状態とされるとともに、連結ガス通路36の他端部がピストン部材35に設
けられた開閉弁部35aにより閉状態とされる。 【0023】 上述の如くの構成とされる本発明に係る自動弾丸供給機構付玩具銃の第1の例
においては、ケース30がグリップ6内に装着されて位置決めされた後、基準位
置をとるスライダ部50が手動操作により一旦後退せしめられた後その手動操作
から解放され、コイルスプリング18の付勢力によって前進せしめられ、再び基
準位置に戻される。斯かる際におけるスライダ部50の後退に伴って、弾倉31
の最上端部31aをその中間部分により閉塞する可動部材54が後退せしめられ
ることにより、最上端部31aが開状態にされ、コイルスプリング32の付勢力
によって弾倉31内に充填された弾丸BBのうち最上方位置にあるものが最上端
部31a内に押し上げられ、最上端部31aにおいて保持される。そして、スラ
イダ部50の後退に続く前進により、可動部材54が前進せしめられ、それによ
り、可動部材54が、その前端部を弾倉31の最上端部31a内に挿入させ、そ
こに保持された弾丸BBを、玩具銃本体10に設けられたテーパー部10aに沿
って装弾室4aへと搬送するとともに、その中間部分により最上端部31aを閉
塞し、その前方側部分が環状部材4における装弾室4aを形成する部分に再び係
合せしめられるものとなって位置固定される。その結果、図3に示される如くに
、装弾室4a内に弾丸BBが装填される。装弾室4a内に装填された弾丸BBは
、環状突出部4bと環状部材4に係合する可動部材54の前方側部分とによって
、装弾室4a内に適正に位置固定される。 【0024】 このように装弾室4a内に装填された弾丸BBは、可動部材54内に設けられ
たガス通路制御部25におけるロッド26の先端部に当接して、ロッド26をコ
イルスプリング24の付勢力に抗する方向に押圧する。それにより、弁部材27
が、弾丸供給用ガス通路22を閉状態として、弾丸発射用ガス通路21を、中央 空間部20及び共通ガス通路23を通じ、可動筒状シール部材47により形成さ
れる連結部分を介して、ケース30内に設けられた上方ガス通路38に連通させ
る位置におかれる。 【0025】 また、スライダ部50が手動操作により後退せしめられた際には、ハンマ5が
、スライダ部50の後退に伴って後退する有底筒状部材51によって、図3にお
いて一点鎖線により示される位置から、コイルスプリング41の付勢力に抗して
、回動レバー15をトグルスプリング16の付勢力に抗する方向に押圧しつつa
方向とは逆の方向に回動せしめられて、図3において実線により示される如くに
、発射用可動ピン40から所定の距離離隔せしめられた位置において回動レバー
15に係合し、位置固定される。さらに、このときトリガ1は、スライダ部50
の後退及びその後の基準位置に戻る動作に伴って、図3において一点鎖線により
示される基準位置から、図3において二点鎖線により示される発射完了位置まで
移動せしめられた後、図3において実線により示される発射準備位置まで戻され
て、位置固定される。 【0026】 スライダ部50が、手動操作により一旦後退せしめられた後再び基準位置に戻
されたもとで、トリガ1が引かれ、図3において実線及び二点鎖線により示され
る如くに、実線により示される発射準備位置から、二点鎖線により示される発射
完了位置に向けて回動せしめられると、それに伴って可動バー8が前進する。そ
の結果、図4に示される如く、可動バー8は、その後方側部分に設けられた係止
部8aが回動レバー15をトグルスプリング16の付勢力に抗する方向に回動さ
せるとともに、その後方側部分に設けられた突出部8bが可動レバー45の先端
部分に係合するものとなる。 【0027】 斯かる可動バー8の前進により回動レバー15との相互係合状態から解放され
たハンマ5は、コイルスプリング41の付勢力により、図4において一点鎖線に
より示される如くの発射用可動ピン40から離隔した位置からa方向に回動し、
トリガ1が発射完了位置におかれる時期と略同時期において、発射用可動ピン4 0を殴打する状態をもって、図4において実線により示される如くの有底筒状部
材51の後端部に当接する位置に置かれる。ハンマ5により殴打された発射用可
動ピン40は、コイルスプリング46の付勢力に抗する方向に押圧される。それ
により、ピストン部材35が、発射用可動ピン40に取り付けられたロッド43
によって、コイルスプリング39の付勢力に抗する方向に押圧される。このよう
にピストン部材35が押圧されることにより、可動レバー45がコイルスプリン
グ44の付勢力により上方側に向けて移動せしめられて、ピストン部材35をコ
イルスプリング39の付勢力に抗する方向に押圧固定するものとなり、ピストン
部材35に設けられた開閉弁部35aが、連結ガス通路36の他端部を開状態と
なす位置に維持される。 【0028】 即ち、ピストン部材35は、装弾室4aに供給された弾丸BBを発射させるべ
く操作されるトリガ1に連動して、下方ガス通路37,連結ガス通路36及び上
方ガス通路38により形成されるガス導出通路部を開閉制御する開閉弁部を形成
しているのである。そして、連結ガス通路36の他端部が開状態とされてガス導
出通路部が開状態とされることにより、ガス通路制御部25の弁部材27によっ
て開状態とされた弾丸発射用ガス通路21とケース30内に設けられた蓄圧室3
3とが連通状態とされ、蓄圧室33からのガス圧が、直ちに下方ガス通路37,
連結ガス通路36及び上方ガス通路38によって形成されるガス導出通路部,可
動筒状シール部材47により形成される連結部分,共通ガス通路23,中央空間
部20及び弾丸発射用ガス通路21を通じて装弾室4a内に供給される状態が得
られる。その結果、図3に示される如くに装弾室4aに装填された弾丸BBが、
蓄圧室33からのガス圧によって、図4に示される如く、環状突出部4bを越え
て、銃身2内と弾丸発射用ガス通路21とを遮断する状態をもって環状部材4の
前方側部分に移動せしめられる。斯かる際、弾丸供給用ガス通路22を閉状態と
なす弁部材27に作用する蓄圧室33からのガス圧により、ロッド26のコイル
スプリング24の付勢力に従う移動が阻止されるので、弁部材27の弾丸供給用
ガス通路22を閉状態となす位置が維持される。そして、図5に示される如く、
環状部材4における前方側部分に移動した弾丸BBが、蓄圧室33からのガス圧 により銃身2内に移動せしめられるものとなると、銃身2内と弾丸BBとの間に
生じる比較的小なる隙間を通じて銃身2内にガスが漏れ出し、弾丸BBの銃身2
における前端部側に向かう移動が加速されるとともに、中央空間部20内におけ
るガス圧が低下する。 【0029】 斯かる中央空間部20内におけるガス圧の低下に伴って、ロッド26がコイル
スプリング24の付勢力により前進するものとなり、それに伴って弁部材27が
、図6に示される如くに、弾丸供給用ガス通路22から弾丸発射用ガス通路21
に向けて移動せしめられる。そして、図6に示される如くに、ロッド26の前進
により弁部材27が、弾丸発射用ガス通路21を閉状態となす位置におかれるま
での間において、銃身2内に移動せしめられた弾丸BBが銃身2から発射される
。 【0030】 弁部材27が、弾丸発射用ガス通路21を閉状態として、弾丸供給用ガス通路
22を、中央空間部20及び共通ガス通路23を通じ、ケース30に設けられた
可動筒状シール部材47により形成される連結部分を通じて上方ガス通路38に
連通させる位置におかれると、蓄圧室33からのガス圧が弾丸供給用ガス通路2
2内に充填される。そして、弾丸供給用ガス通路22内に充填された蓄圧室33
からのガス圧が、弾丸供給用ガス通路22の後端部に設けられたガス噴出口部2
2Aを通じて有底筒状部材51の底部である受圧部51Aに作用し、受圧部51
Aを可動部材54から離隔させる方向に押圧する状態をもってガス噴出口部22
Aから噴出する。 【0031】 このとき、可動部材54における後方側部分は、有底筒状部材51における筒
状部51B内に挿入されており、その後方側部分における後端部に装着された環
状シール部材52が、筒状部51Bの内壁面に当接して、筒状部51Bの内壁面
と可動部材54における後方側部分の外周面との間を密封するものとされている
。それにより、弾丸供給用ガス通路22の後端部に設けられたガス噴出口部22
Aから噴出するガス圧の作用を受ける受圧部51Aを有した有底筒状部材51は 、図7に示される如くに、筒状部51B内において受圧部51Aと可動部材54
における後方側部分の端面部との間に可変容積圧力室を形成しつつ急速に後退し
、それに伴って、スライダ部50がコイルスプリング55の付勢力に抗して急速
に後退せしめられる。その際、後退する有底筒状部材51の後端部により、ハン
マ5が、コイルスプリング41の付勢力に抗してa方向とは逆の方向に回動せし
められる。 【0032】 このようにして、銃身2から弾丸BBが発射された後に、弾丸供給用ガス通路
22を通じて受圧部51Aに作用する蓄圧室33からのガス圧によって、スライ
ダ部50の後退が開始されるので、弾丸BBの発射に際し、スライダ部50がそ
の移動による影響を銃身2に及ぼすものとなることが回避される。従って、銃身
2から発射される弾丸BBの方向に狂いが生じることが防止されることになる。 【0033】 続いて、有底筒状部材51のスライダ部50を伴った後退が継続される結果、
図8及び図9に示される如く、可動部材54における後方側部分が有底筒状部材
51における筒状部51B内からその外部に出る状態とされ、また、ハンマ5は
、有底筒状部材51の後端部によって、発射用可動ピン40から所定の距離だけ
離隔した位置に向けて回動せしめられる。そして、図10に示される如く、後退
するスライダ部50における第2の部分50Bの下端側部分に設けられた傾斜面
部50Cによって、可動バー8の後方側部分が押し下げられ、それに伴って、可
動バー8の後方側部分に設けられた係止部8aが、回動レバー15をトグルスプ
リング16の付勢力に抗する方向に回動せしめられた状態から解放するとともに
、可動バー8の後方側部分に設けられて可動レバー45の先端部分に係合するも
のとされた突出部8bが、可動レバー45をコイルスプリング44の付勢力に抗
して押し下げる。それにより、回動レバー15がトグルスプリング16の付勢力
に従う方向に回動してハンマ5に当接し、ハンマ5が回動レバー15によって発
射用可動ピン40から所定の距離だけ離隔した位置に位置固定され、また、ピス
トン部材35が可動レバー45により位置固定された状態から解放され、コイル
スプリング39の付勢力によって、先端部がケース30から突出するものとなる 位置に移動せしめられる。 【0034】 ピストン部材35のその先端部がケース30から突出するものとなる位置への
移動により、ピストン部材35の開閉弁部35aが、連結ガス通路36の他端部
を閉状態となす位置におかれて、蓄圧室33から、下方ガス通路37,連結ガス
通路36,上方ガス通路38、及び、可動筒状シール部材47により形成される
連結部分を通じ、さらに、可動部材54内における共通ガス通路23及び中央空
間部20を通じた、可動部材54内に設けられた弾丸供給用ガス通路22へのガ
ス圧の供給が停止される。また、発射用可動ピン40が、コイルスプリング46
の付勢力により、グリップ6から突出する位置に移動せしめられる。 【0035】 このようにして、蓄圧室33から可動部材54内に設けられた弾丸供給用ガス
通路22へのガス圧の供給が停止されても、その直後においては、スライダ部5
0はその慣性によりさらに後退して最後方位置をとる。このとき、可動部材54
は、その後方側部分が有底筒状部材51における筒状部51Bの外部にあって、
蓄圧室33からのガス圧が供給されない状態におかれており、また、有底筒状部
材51における筒状部51B内のガス圧は、筒状部51Bの開口部側が開放状態
とされることにより急速に零(大気圧)に向けて低減されるので、コイルスプリ
ング55の付勢力によって、急速に有底筒状部材51に向けて後退せしめられる
。そして、図10及び図11に示される如くに、可動部材54における後方側部
分が、再度、有底筒状部材51における筒状部51B内に挿入せしめられた状態
とされる。その結果、可動部材54の中間部分により閉塞されていた弾倉31の
最上端部31aが開状態にされ、弾倉31内に充填された弾丸BBのうち最上方
位置にあるものが最上端部31aに押し上げられて保持される。 【0036】 スライダ部50は、最後方位置におかれると、直ちにコイルスプリング18の
付勢力により、基準位置に向かって前進する状態におかれ、そのスライダ部50
の前進に伴って前進する可動部材54が、その前端部により弾倉31の最上端部
31aに保持された弾丸BBを装弾室4aに向けて搬送する。それにより、図1 2に示される如く、スライダ部50が基準位置をとるものとされるとき、装弾室
4a内に弾丸BBが確実に装填されるとともに、その弾丸BBにより、可動部材
54内におけるガス通路制御部25のロッド26が後退せしめられ、弁部材27
が、弾丸供給用ガス通路22を閉状態として、弾丸発射用ガス通路21を、中央
空間部20及び共通ガス通路23を介し、ケース30における上方ガス通路38
に設けられた可動筒状シール部材47により形成される連結部分に連通させる位
置におかれる。斯かるもとで、トリガ1が、図12において二点鎖線により示さ
れる発射完了位置から、図12において実線により示される発射準備位置に戻さ
れると、可動バー8が、トリガ1が引かれる前の位置に状態復帰せしめられる。
そして、トリガ1が再び引かれることにより、上述の如くの動作が繰り返されて
、装弾室4aにおける弾丸BBの発射、それに続く装弾室4aに対する弾丸BB
の供給が行われる。 【0037】 上述の如くに、環状部材4により形成された装弾室4aと、有底筒状部材51
の底部により形成される受圧部51Aとの間に配されて、グリップ6の上方に位
置する可動部材54内に、弾丸供給系及び弾丸発射系に共用されるガス通路制御
部25が設けられ、それにより、可動部材54内の共通ガス通路23、さらには
、グリップ6内に装着されるケース30内における可動筒状シール部材47によ
り形成される連結部分,上方ガス通路38,連結ガス通路36及び下方ガス通路
37が、ガス通路制御部25により開閉制御される弾丸発射用ガス通路21及び
弾丸供給用ガス通路22の夫々に対して共通化が図られたものとされるとともに
、上方ガス通路38及び下方ガス通路37の夫々が略直線的に伸びるものとされ
ることにより、ケース30内に配された蓄圧室33から可動部材54内を通じて
装弾室4aに至るガス通路、及び、蓄圧室33から可動部材54内を通じて受圧
部51Aに至るガス通路の全体が効果的に短縮化されるとともに、構成が比較的
簡単なものとされることになる。 【0038】 しかも、ケース30内の上方ガス通路38と可動部材54内の共通ガス通路2
3との相互連結が、上方ガス通路38に配され、コイルスプリング48によって 下方から上方ガス通路38の外方へと付勢される可動筒状シール部材47によっ
て形成される連結部分を介してなされるので、上方ガス通路38と共通ガス通路
23との連結部におけるガス漏れが確実に防止される。 【0039】 従って、銃身2からの弾丸BBの発射及び装弾室4aに対する弾丸BBの供給
に消費されるガス量が低減され、それにより、蓄圧室33内の圧力低下が緩やか
に生じていくものとされるので、蓄圧室33内にガスが充填された後長期間に亙
って、蓄圧室33からのガス圧により弾丸発射用ガス通路21及び弾丸供給用ガ
ス通路22の開閉制御を行うガス通路制御部25が円滑に動作せしめられ、スラ
イダ部50の銃身2に沿う移動が迅速かつ円滑に行われるとともに、装弾室4a
に装填された弾丸BBの発射が的確な方向性をもって円滑に行われる。 【0040】 図13は、本発明に係る自動弾丸供給機構付玩具銃における第2の例を示す。
斯かる第2の例においては、図1及び図2に示される第1の例における可動部材
54及び可動部材54内に配されるガス通路制御部25とは夫々異なる構成をと
る可動部材及びガス通路制御部が配されたものとされ、その他の構成は第1の例
と略同様とされており、図1及び図2に示される各部及び各部材と共通する各部
及び各部材には、図1及び図2と共通の符号が付されて示され、それらについて
の重複説明は省略される。 【0041】 図13に示される第2の例にあっては、環状部材4により形成された装弾室4
aと、有底筒状部材51の底部により形成される受圧部51Aとの間に配されて
、グリップ6の上方に位置する可動部材60が、その内部に、中央空間部20,
中央空間部20から可動部材60の前端部に向かって伸びる弾丸発射用ガス通路
21,中央空間部20から可動部材60の後端部に向かって伸びる弾丸供給用ガ
ス通路22、及び、中央空間部20からグリップ6に向かって伸びる共通ガス通
路23が設けられ、さらに、弾丸供給用ガス通路22と中央空間部20とを相互
連通させる微小ガス通路61が設けられている。弾丸供給用ガス通路22におけ
る後端部には、比較的大なる径とされたガス噴出口部22Aが設けられている。 また、弾丸供給用ガス通路22における、中央空間部20に臨む前端部には、コ
イルスプリング24の一端が係合せしめられた段部が設けられていて、微小ガス
通路61は、この段部を中央空間部20に連通させている。 【0042】 さらに、可動部材60の内部には、ガス通路制御部62が配されている。ガス
通路制御部62は、中央空間部20から弾丸発射用ガス通路21内へと伸びるロ
ッド63と、ロッド63に嵌合せしめられて中央空間部20内に位置する弁部材
27とを含んで構成されている。そして、中央空間部20内に位置するロッド6
3における弁部材27の後方部分に、コイルスプリング24の他端が係合せしめ
られており、それによって、ガス通路制御部62の全体が、可動部材60に対し
て装弾室4a側に向けて付勢されている。ロッド63は、弾丸発射用ガス通路2
1内に位置せしめられる部分に、その長手方向に沿って伸びるフィン63aが設
けられ、また、弾丸供給用ガス通路22側の端部63bが、弾丸供給用ガス通路
22に設けられた段部内における弾丸供給用ガス通路22の端部に当接し得るも
のとされている。また、ガス通路制御部62における弁部材27は、環状弾性シ
ール部材を形成しており、中央空間部20内においてロッド63の移動に応じて
弾丸発射用ガス通路21と弾丸供給用ガス通路22との間を移動せしめられ、そ
れにより、弾丸発射用ガス通路21及び弾丸供給用ガス通路22を開閉制御する
ものとされている。 【0043】 可動部材60とスライダ部50内に設けられた有底筒状部材51における筒状
部51Bとには、スプリング55の両端が夫々取り付けられていて、可動部材6
0の全体が、スプリング55によって、有底筒状部材51における底部が形成す
る受圧部51A側に付勢されている。そして、可動部材60は、スライダ部50
が基準位置にあるもとでは、前方側部分が環状部材4における装弾室4aを形成
する部分に係合するとともに、後方側部分が有底筒状部材51における筒状部5
1B内に挿入された位置におかれる。 【0044】 このような図13に示される第2の例にあっては、図14に示される如く、第 1の例におけるガス通路制御部25の場合と同様にして、ガス通路制御部62が
、その弁部材27によって弾丸供給用ガス通路22が閉塞されるとともに弾丸発
射用ガス通路21が開状態とされる状態をとるものとされ、さらに、ピストン部
材35の弁部35aが、連結ガス通路36の他端部を開状態となす位置におかれ
て、弾丸発射用ガス通路21とケース30内に設けられた蓄圧室33(図13)
とが連通状態とされ、蓄圧室33からのガス圧が、下方ガス通路37,連結ガス
通路36,上方ガス通路38,コイルスプリング48により付勢された可動筒状
シール部材47により形成される連結部分,共通ガス通路23,中央空間部20
及び弾丸発射用ガス通路21を通じて装弾室4a内に供給される状態が得られる
。その際、共通ガス通路23を通じて中央空間部20に供給されるガス圧が、中
央空間部20から微小ガス通路61を通じて弾丸供給用ガス通路22における段
部に供給されるが、ガス通路制御部62がその弁部材27によって弾丸供給用ガ
ス通路22を閉塞するもとにあっては、ガス通路制御部62におけるロッド63
の端部63bが、弾丸供給用ガス通路22に設けられた段部内における弾丸供給
用ガス通路22の端部に当接するものとされ、それにより、弾丸供給用ガス通路
22に設けられた段部に供給されたガス圧が、段部を経てさらに弾丸供給用ガス
通路22内に供給される事態が阻止される。また、微小ガス通路61を通じるガ
スの量は微少であるので、弾丸供給用ガス通路22における段部内のガス圧は、
中央空間部20内及び弾丸発射用ガス通路21内のガス圧に比して著しく低いも
のとされる。 【0045】 蓄圧室33からのガス圧が弾丸発射用ガス通路21を通じて装弾室4a内に供
給されることにより、図14に示される如くに装弾室4aに装填された弾丸BB
が、蓄圧室33からのガス圧によって、図15に示される如く、環状突出部4b
を越えて、銃身2内と弾丸発射用ガス通路21とを遮断する状態をもって環状部
材4の前方側部分に移動せしめられる。斯かる際、弾丸供給用ガス通路22を閉
状態となす弁部材27に作用する蓄圧室33側のガス圧は、弁部材27に作用す
る弾丸供給用ガス通路22における段部側のガス圧より、ロッド63のコイルス
プリング24の付勢力に従う移動を阻止するに充分とされる程度に高く、従って 、弁部材27の弾丸供給用ガス通路22を閉状態となす位置が維持される。 【0046】 続いて、環状部材4における前方側部分に移動した弾丸BBが、図16におい
て一点鎖線により示される如くに、蓄圧室33からのガス圧により銃身2内に移
動せしめられるものとなると、銃身2内と弾丸BBとの間に生じる比較的小なる
隙間を通じて銃身2内にガスが漏れ出し、弾丸BBの銃身2における前端部側に
向かう移動が加速されるとともに、中央空間部20内におけるガス圧が低下する
。−方、蓄圧室33からのガス圧が微小ガス通路61を通じて供給される弾丸供
給用ガス通路22における段部内のガス圧は次第に上昇せしめられていく。そし
て、中央空間部20内におけるガス圧の低下及び弾丸供給用ガス通路22におけ
る段部内のガス圧の上昇に伴って、ロッド63が、コイルスプリング24の付勢
力及び弾丸供給用ガス通路22における段部側から弁部材27に作用するガス圧
により、迅速に前進するものとされ、それに伴って弁部材27が、弾丸供給用ガ
ス通路22から弾丸発射用ガス通路21に向けて移動せしめられる。そして、図
16に示される如くに、ロッド63の前進により弁部材27が、弾丸発射用ガス
通路21を閉状態となすとともに弾丸供給用ガス通路22を開状態となす位置に
おかれるまでの間において、銃身2内に移動せしめられた弾丸BBが銃身2から
発射される。 【0047】 その後においては、前述の第1の例の場合と同様にして、スライダ部50が、
蓄圧室33からのガス圧が、下方ガス通路37,連結ガス通路36,上方ガス通
路38,コイルスプリング48により付勢された可動筒状シール部材47により
形成される連結部分,共通ガス通路23,中央空間部20及び弾丸供給用ガス通
路22を通じて、有底筒状部材51における底部によって形成される受圧部51
Aに作用せしめられることにより、基準位置から最後方位置まで後退し、さらに
、最後方位置から前進して基準位置に戻るものとされて、弾倉31における最上
端部31aに置かれた弾丸BBが装弾室4a内に装填される。 【0048】 上述の如くの第2の例にあっては、前述の第1の例によって得られるものと同 様な作用効果が得られるとともに、さらに加えて、可動部材60に設けられた微
小ガス通路61に基づく作用効果が得られ、可動部材60に設けられた微小ガス
通路61に基づく作用効果は、主として以下の事柄にある。即ち、装弾室4aに
装填された弾丸BBが、蓄圧室33からの弾丸発射用ガス通路21を通じて装弾
室4a内に供給されるガス圧により、装弾室4a内から環状部材4の前方側部分
に移動せしめられ、さらに、銃身2内へと移動せしめられたとき、それまでの期
間において、共通ガス通路23を通じて中央空間部20に供給されるガス圧が、
中央空間部20から微小ガス通路61を通じて弾丸供給用ガス通路22における
段部に供給されていることにより、ガス通路制御部62におけるロッド63が、
コイルスプリング24の付勢力及び弾丸供給用ガス通路22における段部側から
弁部材27に作用するガス圧により、迅速に前進するものとされ、それに伴って
弁部材27が、弾丸発射用ガス通路21を閉状態となすとともに弾丸供給用ガス
通路22を開状態となす位置を、迅速かつ確実にとるものとされる。従って、弾
丸BBが銃身2から発射された後における、スライダ部50が、ガス圧によって
一旦基準位置から最後方位置まで後退せしめられ、その後最後方位置から基準位
置に戻るものとされて、新たな弾丸BBが装弾室4a内に装填される動作が、蓄
圧室33からのガス圧が効率良く利用されて極めて迅速に、しかも、確実に行わ
れ、また、それにより、ガスに消費量が一層低減されることになる。 【0049】 なお、上述の第1の例及び第2の例においては、グリップ6内に液化ガスが充
填された蓄圧室33を有するケース30が配されているが、本発明に係る自動弾
丸供給機構付玩具銃においては、蓄圧室が液化ガスに代えて、例えば、圧縮エア
が充填されたものとされてもよく、さらに、ケースが、例えば、液化ガスもしく
は圧縮エアが充填されたガスボンベをそのガス注入口を蓄圧室に連結させた状態
をもって、グリップに装着されることにより、弾丸の供給及び発射に利用される
ガス圧をより多く貯蔵するものとされてもよい。 【0050】 【発明の効果】 以上の説明から明らかな如く、本発明に係る自動弾丸供給機構付玩具銃にあっ ては、スライダ部における銃身部の後方となる部分内に配された、例えば、有底
筒状部材における底部により形成される受圧部と、例えば、受圧部を形成する底
部を有する有底筒状部材における筒状部内に、内部に受圧部にガス圧を作用させ
るためのガス通路を形成する通路部が形成された後方部分が挿入される状態を選
択的にとるものとされる可動部材内に配されて、受圧部に蓄圧室からのガスを作
用させるガス通路制御部とにより、スライダ部内に配される、ガス圧を利用して
装弾室に弾丸を供給するための準備を行うガス圧動作部が形成されることになる
ので、ガス圧動作部が全体の複雑化をまねかない簡単な構成をもって確実な動作
を行うものとされる。しかも、ガス圧動作部によるガス圧を利用して装弾室に弾
丸を供給するための準備動作が、比較的少量のガスにより効率良く、しかも、迅
速に行われる。 【0051】 また、ガス導出通路部から可動部材内を通じて装弾室に至る第1のガス通路、
及び、ガス導出通路部から可動部材内を通じてスライダ部内に設けられた受圧部
に至る第2のガス通路の夫々を開閉制御するガス通路制御部、及び、受圧部が形
成する簡単な構成とされたガス圧動作部により、トリガが操作されてガス導出通
路部が開状態にされると、蓄圧室からのガスが、直ちに装弾室に供給されてその
装弾室に供給されている弾丸の発射に利用され、続いて、受圧部に作用して、ス
ライダ部の後退及びその後退に伴う可動部材の後退に利用される状態が、確実に
得られる。それにより、弾丸の発射がトリガに対する操作に迅速に応答して行わ
れ、しかも、装弾室から発射される弾丸が、スライダ部の移動による影響を受け
て、その弾道に狂いが生じることになる事態が回避される。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明に係る自動弾丸供給機構付玩具銃の第1の例における要部を示す概略断
面図である。 【図2】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図3】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図4】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図5】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図6】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図7】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図8】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図9】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図10】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図11】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で
ある。 【図12】 図1に示される第1の例についての構成及び動作説明に供される概略断面図で ある。 【図13】 本発明に係る自動弾丸供給機構付玩具銃の第2の例における要部を示す概略断
面図である。 【図14】 図13に示される第2の例についての構成及び動作説明に供される概略部分断
面図である。 【図15】 図13に示される第2の例についての構成及び動作説明に供される概略部分断
面図である。 【図16】 図13に示される第2の例についての構成及び動作説明に供される概略部分断
面図である。 【符号の説明】 1 トリガ 2 銃身 4 環状部材 4a 装弾室 5 ハンマ 6 グリップ 8 可動バー 10 玩具銃本体 15 回動レバー 18,24 コイルスプリング 20 中央空間部 21 弾丸発射用ガス通路 22 弾丸供給用ガス通路 23 共通ガス通路 25,62 ガス通路制御部 26,63 ロッド 27 弁部材 30 ケース 31 弾倉 31a 最上端部 33 蓄圧室 35 ピストン部材 36 連結ガス通路 37 下方ガス通路 38 上方ガス通路 40 発射用可動ピン 47 可動筒状シール部材 50 スライダ部 50A スライダ部50の第1の部分 50B スライダ部50の第2の部分 51 有底筒状部材 51A 受圧部 51B 筒状部 52 環状シール部材 54,60 可動部材 61 微小ガス通路 BB 弾丸

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】グリップ部内に配される弾倉部と、 上記グリップ部内にガス導出通路部が連結されて配される蓄圧室と、 銃身部の後端部に設けられ、上記弾倉部における一端の近傍に配される装弾室
    と、 該装弾室に供給された弾丸を発射させるべく操作されるトリガに連動して上記
    ガス導出通路部を開閉制御する開閉弁部と、 上記銃身部に対して設けられ、該銃身部に沿って移動し得るものとされたスラ
    イダ部と、 該スライダ部における上記銃身部の後方となる部分内に設けられ、上記スライ
    ダ部と一体的に移動する部材である受圧部と、 上記装弾室と上記受圧部との間に配され、上記スライダ部の移動方向に沿う方
    向に移動可能とされた可動部材と、 該可動部材内において移動可能に設けられ、上記ガス導出通路部から上記可動
    部材内を通じて上記装弾室に至る第1のガス通路及び上記ガス導出通路部から上
    記可動部材内を通じて上記受圧部に至る第2のガス通路の夫々を開閉制御し、上
    記開閉弁部により上記ガス導出通路部が開状態とされている期間において、上記
    第1のガス通路を開状態として、上記蓄圧室からのガスを上記装弾室に供給する
    第1の状態から、上記第2のガス通路を開状態として、上記蓄圧室からのガスを
    上記受圧部に作用させて上記スライダ部を後退させ、それに伴う上記可動部材の
    後退を生じさせて、上記弾倉部の一端から上記装弾室への弾丸の供給のための準
    備を行う第2の状態に移行するガス通路制御部と、 を備えて構成される自動弾丸供給機構付玩具銃。 【請求項2】受圧部が有底筒状部材における底部により形成され、ガス通路制
    御部が第2のガス通路を開状態とするとき、該第2のガス通路を通じたガスが、
    上記有底筒状部材における筒状部内側から上記底部に向けて噴射されることを特
    徴とする請求項1記載の自動弾丸供給機構付玩具銃。 【請求項3】可動部材における内部に第2のガス通路の一部を形成する通路部
    が形成された後方部分が、有底筒状部材における筒状部内に挿入される状態と該
    有底筒状部材における筒状部外に位置する状態とを選択的にとるものとされるこ
    とを特徴とする請求項2記載の自動弾丸供給機構付玩具銃。 【請求項4】可動部材が、第1のガス通路の一部を形成する通路部及び第2の
    ガス通路の一部を形成する通路部の夫々に連結されて上記第1及び第2のガス通
    路の夫々の一部を共通に形成する共通通路部が設けられたものとされるとともに
    、上記共通通路部が、上記可動部材の位置に応じて、上記第1及び第2のガス通
    路の夫々の一部を共通に形成して蓄圧室に通じるガス導出通路部に連結されるも
    のとされ、上記ガス導出通路部における上記共通通路部に連結される連結部分が
    、上記蓄圧室側から上記共通通路部側に向けて付勢された可動筒状シール部材に
    より形成されることを特徴とする請求項1記載の自動弾丸供給機構付玩具銃。 【請求項5】可動筒状シール部材の端面部が、可動部材の位置に応じて、該可
    動部材の外面部における共通通路部が開口する部分の周囲に当接せしめられるこ
    とを特徴とする請求項4記載の自動弾丸供給機構付玩具銃。 【請求項6】可動部材が、第1のガス通路の一部を形成する通路部及び第2の
    ガス通路の一部を形成する通路部の夫々に連結されて上記第1及び第2のガス通
    路の夫々の一部を共通に形成する共通通路部が設けられたものとされるとともに
    、上記共通通路部が、上記可動部材の位置に応じて、上記第1及び第2のガス通
    路の夫々の一部を共通に形成して蓄圧室に通じるガス導出通路部に連結されるも
    のとされ、上記ガス導出通路部が、開閉弁部が設けられるとともに、上記蓄圧室
    と上記開閉弁部との間の部分、及び、上記開閉弁部と上記共通通路部に対する連
    結部分との間の部分の夫々が、略直線的に伸びるものとされることを特徴とする
    請求項1記載の自動弾丸供給機構付玩具銃。

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