JP2561342B2 - 発光材料及びその製造方法 - Google Patents

発光材料及びその製造方法

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【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、発光材料に関する。さらに詳しくは、電子
線励起、光(紫外線)励起、電界励起、電流注入励起、
プラズマ(イオン)励起により青色光〜緑色光を発生す
る発光材料に関する。
(ロ)従来の技術 従来の青色、緑色発光材料は、ZnO:Znが蛍光表示管用
の低速電子線励起用蛍光材料として、ZnS:Ag,Cl、ZnS:C
u,Alが特にブラウン管用の電子線励起用発光材料とし
て、またZnS:TmF3が薄膜発光EL素子用の電界励起用発光
材料として用いられる。
第14図にZnO:Zn蛍光体の発光スペクトルを、第15図に
ZnS:Ag,Cl、ZnS:Cu,Al蛍光体の発光スペクトルを、第16
図にZnS:TmF3の発光スペクトルを示す。
(ハ)発明が解決しようとする課題 ZnO:Zn及びZnS:Ag,Clは、電子線あるいは紫外線によ
り励起されて、前者は格子間の亜鉛(Zn)原子あるいは
酸素(O)原子の空位がドナーとして働き高効率を青緑
色発光(発光ピーク波長505nm)を、また後者は銀(A
g)がアクセプター、塩素(Cl)がドナーとして働き、
いわゆるドナー・アクセプター対発光機構で青色発光
(発光ピーク波長450nm)を示すことが知られている。Z
nS:Al,Cuの緑色発光材料等でもZnS:Ag,Clと同様にAl、C
uがドナー、アクセプターとして働く。
また、ZnS:TmF3青色発光材料において、発光中心のツ
リウム(Tm)は希土類元素であり、その4f内殻電子準位
間(1C43H6)での輻射遷移により485nmにおける狭帯
域の青色発光を示すことが知られている。
ZnO:Zn蛍光体における青緑色発光の波長(エネルギ
ー)は、ZnO中で格子間位置の亜鉛(Zn)または酸素
(O)格子間位置の空位の形成するエネルギー準位によ
り一義的に定まる。同様に、ZnS:Ag,Cl、ZnS:Cu,Al蛍光
体等における青色発光、緑色発光の発光波長(エネルギ
ー)も、銀、銅(Ag,Cu)アクセプター、および塩素(C
l)ドナーの形成するエネルギー準位とアクセプターと
ドナー間の距離により決まるため、ほぼ一義的となる。
ZnCdS:Cu,AlにおいてはZnとCd比によって緑色発光の一
部領域(530〜560nm)での波長を変化させることのみが
可能であるが発光輝度、効率が不十分である。またZnS:
TmF3の場合には、発光エネルギー(波長)はTm原子内の
4f内殻電子準位(1G43H6間のエネルギー差)によって
固有の値として一義的に定まっている。このように、従
来の青色、青緑色発光材料において発光波長(エネルギ
ー)が個々の材料において固有の設計不可能な値である
ことは、色選択の範囲を著しく制限することであり、実
用上の観点から要求される発光波長(エネルギー)の選
択性、制御性の点において、極めて不満足かつ不便であ
り、極めて大きな問題であった。
この発明は、前記問題を解決するためになされたもの
であり、発光効率が高く、発光輝度が高く、かつ発光波
長の選択性と制御性を有する発光材料を提供しようとす
るものである。
(ニ)課題を解決するための手段 この発明によれば、Zn、Cd及びAlの単結晶硫化物固溶
体からなる発光材料が提供される。
更に、この発明によれば、Zn、Cd、Al及びSの各原料
元素を真空中で加熱することにより、基板上に膜状のZ
n、Cd及びAlの単結晶硫化物固溶体を蒸着させることを
特徴とする発光材料の製造方法が提供される。
この発明の発光材料は、立方晶あるいは六方晶の硫化
亜鉛・カドミウム・アルミニウムの固溶体であり、Zn−
Cd−Al−Sあるいは式Zn1-(x+y)CdyAlxSで表記すること
ができる。前記式Zn1-(x+y)CdyAlxS固溶体は、xが増加
するに伴い発光波長が短くなり発光強度が増加する蛍光
を呈し、xが0.001以上かつ0.1未満のものが好ましく、
0.001未満では発光強度が低くなり、0.1以上では発光波
長が短くなり所望の青色〜緑色の発光を呈さなくなるの
で好ましくない。
また、この固溶体は、前記式のyが増加するに伴い発
光波長が増加する傾向を呈し、yが0.299以上かつ0.5未
満のものが好ましく、この範囲外では発光波長が所望の
青色〜緑色光を呈さなくなるので好ましくない。
この発明の発光材料は、例えば原料のZn,Cd,Al,Sを用
いて真空蒸着法によって基板上に堆積して膜状にするか
又は沈澱法あるいは化学気相堆積法によって粉体状に製
造することができる。
前記基板上に附着した膜状の発光材料は、例えば更に
この基板上に常法に従って電極等を形成して発光素子を
構成することができる。
前記粉体状の発光材料は、例えば一対の基板によって
挟持して層形成して発光層を構成することができる。
(ホ)作用 本発明の発光材料は、立方晶(あるいは六方晶)の結
晶構造を有し、ZnとCdの原子価(2価)に対し、Alの原
子価が3価であることにより、Al成分量に応じた欠陥型
の四配位固溶体が形成されることにより、Al原子と欠陥
格子が近接した格子位置に配されることによって発光中
心が形成され、即ち実効的にはAlにより発光中心が形成
されることになる。より詳しく説明すると、Zn−Cd−Al
−S固溶体発光材料中においては、Alは3価の原子価を
とるため、ZnとCdの原子価(2価)に対して、過剰原子
価として作用し、実効的にはZnとCd原子価を補う。即
ち、Zn−Cd−Al−S材料の形成においては蒸気圧の低い
Al原子のために、より蒸気圧が高く、結合力の小さいZn
ならびにCd原子の濃度が、Zn−Cd−Al−S固溶体中でAl
原子濃度に応じてのそ濃度が低下し、Zn−Cd−Al−S固
溶体としての電気的中性が保たれる。従ってAl原子はそ
の最近接格子位置にZnならびにCd原子の空位を配するこ
とにより、Zn−Cd−Al−S固体が安定化される。従って
Zn−Cd−Al−S化合物においては、原子価補償のために
導入れたZn空格子、Cd空格子を伴って形成される同等の
Al格子原子−Zn空格子、Al格子原子−Cd空格子の対とし
て極めて局在化した中心を形成する。このAl格子原子−
Zn空格子、Al格子原子−Cd空格子から成るAl原子−空格
子対として形成された局在中心は格子半径と同程度に強
く局在するため、基底状態と励起状態間でZn1-(x+y)Cdy
の組成y(y≧0.1895)に応じたエネルギー差を形成
し、フランク−コドン シフトを考慮しても2.25eV〜2.
8eVに対応する青色〜緑色発光材料を生ずることが可能
となる。このZn−Cd−Al−S発光材料においては、発光
波長(エネルギー)は上記の組成パラメータ(y)、Cd
とZnの比、によっても変化させ得るが発光中心濃度の指
標となる成分元素Alの割合(x)により変化させること
ができるため、発光波長(エネルギー)は必要に応じて
xパラメータあるいはyパラメータのいづれによっても
設計できる。しかも、発光中心濃度は固溶体組成程度で
あるため、従来のドナー.アクセプター対型発光材料に
比較して極めて高濃度(2桁程度以上)となっており、
かつ発光中心は局在型であるので発光中心間の相互作用
による発光効率低下は極めて少なく高輝度の青色〜緑色
発光に好適となる。
(ヘ)実施例 実施例1 第1の実施例を第1図、第2図を用いて示す。第1図
は本発明の発光材料を合成するための製造装置の概略を
示してある。第1図において1は原料アルミニウム(6
N)の入ったルツボならびに加熱ヒーター、熱電対、な
らびに原料飛出制御用シャッターから成るアルミニウム
(Al)ソース、2は同様に原料亜鉛(6N)の入ったルツ
ボならびに加熱ヒーター、熱電対、ならびに原料飛出制
御用シャッターから成る亜鉛(Zn)ソース、3は同様に
カドミウム(6N)の入ったルツボならびに加熱ヒータ
ー、熱電対、ならびに原料飛出制御用シャッターから成
るカドミウム(6N)ソース、4は硫黄(5N)の入ったル
ツボ、加熱ヒーター、熱電対、ならびに原料飛出制御用
シャッターから成る硫黄(S)ソースであり、5は基板
加熱ホルダー6上に設置された基板、7は各原料ソース
からの原料蒸気のビーム強度測定制御用イオンゲージ、
8は同じくビーム量、堆積速度測定と制御用の膜厚モニ
ター、9は基板前面の堆積制御用シャッター、10は真空
成長容器である。
このような構成からなる超高真空中に設置された蒸着
装置において、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、カド
ミウム(Cd)、並びに硫黄(S)の原料ソースにより各
々の加熱部分を独立に加熱し、飛出する原料アルミニウ
ム(Al)、亜鉛(Zn)、カドミウム(Cd)、並びに硫黄
(S)の相対割合を決定し、また基板5上に堆積する材
料組成を定めた。組成、構造はX線回折、電子線回折に
より測定した。
発光材料膜合成の条件の例としては成長時の雰囲気圧
力10-9Torr、基板温度250℃、各原料蒸発源の温度をそ
れぞれアルミニウムルツボ1050℃、亜鉛ルツボ350℃,
カドミウムルツボ250℃、硫黄ルツボ50℃と設定して、
アルミニウム蒸気の分子線圧力を10-8Torr、亜鉛蒸気の
分子線圧力を1×10-6Torr、カドミウム蒸気の分子線圧
力を3×10-7Torr、硫黄蒸気の分子線圧力を5×10-6To
rrとして成膜した。上記の条件下では材料の成膜速度は
1μm/hrであり、1.1×1020cm-3のAlが固溶し、Alの組
成は約5×10-3、即ちZn−Cd−Al−Sの組成(原子パー
セント)はZn:約34.50%、Cd:15.00%、Al:0.5%,S:50.
00%(Zn1-x-yCdyAlxS:x≡0.01,y≡0.30)である。この
膜は反射電子線回折で解析すると立方晶であり、格子定
数は約5.480Åである。
本実施例の条件下では、亜鉛とカドミウムとアルミニ
ウムの相対割合、即ち組成y,xは亜鉛とカドミウムの組
成を定めるy値でほぼ決まる。亜鉛1−y,カドミウムy
となる飛出条件に設定しておき、アルミニウムの組成を
飛出条件(蒸気温度)により約800℃から1100℃に設定
することによりx組成0.05%から1.0%までを近似的に
調整した。また、x組成1.0%から10%の間においては
特に、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、の蒸発量を
(個々の物質の堆積量)をあらかじめ測定した上で設定
する。このようにして、上記の成膜条件下で製作した膜
Zn0.69Cd0.30Al0.01Sは紫外線励起下(Hgランプの365n
m光励起下)で450nm(2.75eV)にピークを持つ発光を示
した。
また、同様にして成長時の雰囲気圧力10-9Torr、基板
温度250℃、各原料蒸発源の温度をそれぞれアルミニウ
ムルツボ1020℃、亜鉛ルツボ330℃、カドミウムルツボ2
50℃、硫黄ルツボ50℃と設定して、アルミニウム蒸気の
分子線圧力を8×10-9Torr、亜鉛蒸気の分子線圧力を8
×10-7Torr、カドミウム蒸気の分子線圧力を3×10-7To
rr、硫黄蒸気の分子線圧力を5×10-6Torrとして成膜し
た。この場合Zn−Cd−Al−Sの組成(原子パーセント)
はZn:約32.00%,Cd:17.50%、Al:0.5%,S:50.00%(Zn
1-x-yCdyAlxS:x≡0.01,y=0.35)である。この膜の格子
定数は約5.51Åである。この製膜条件下で作製させた膜
Zn0.640Cd0.350Al0.010Sは紫外線励起下(Hgランプの3
65nm光励起下)で500nm(2.48eV)にピークを持つ発光
を示す。
また、同様にして雰囲気圧力10-9Torr、基板温度250
℃、各原料蒸発源の温度をそれぞれアルミニウムルツボ
950℃、亜鉛ルツボ330℃、カドミウムルツボ250℃、硫
黄ルツボ50℃と設定して、アルミニウム蒸気の分子線圧
力を2×10-9Torr、亜鉛蒸気の分子線圧力を8×10-7To
rr、カドミウム蒸気の分子線圧力を3×10-7Torr、硫黄
蒸気の分子線圧力を5×10-6Torrとして成膜する。Zn−
Cd−Al−S膜の組成(原子パーセント)はZn:約31.00
%,Cd:18.90%、Al:0.10%,S:50.00%(Zn1-x-yCdyAl
xS:x≡0.002,y=0.378)である。この膜も反射電子線回
折で解析すると立方晶であり、格子定数は約5.50Åであ
る。この膜Zn0.620Cd0.378Al0.002Sは紫外線励起下(H
gランプの365nm光励起下)で約550nm(約2.25eV)にピ
ークを持つ発光を示す。第2図には成膜したZn−Cd−Al
−S発光材料の構造を示す。
第2図において20は基板として使用するZnS(立方晶
の)単結晶(100)面を持つウェーハであり、21は発光
材料Zn−Cd−Al−Sである。上の作製例で示した範囲で
は、ZnSとZn−Cd−Al−Sは格子定数差がかなり大きい
ため(約1%〜2%の差であり)、結晶構造は基板と同
じ立方晶ではあるが、歪みの多い膜が得られた。この組
成においては例えばGaP(格子定数5.45Å)を基板とし
て用いるとさらに結晶性の良い単結晶膜となった。ま
た、硫黄組成はカルコゲン成分が一種類であるため、Cd
とAlの未添加の場合の堆積量の半分(50%)をS量とお
いた。その他の元素の組成については、材料の化学分
析、EPMA,SIMS等により上記の仕込み組成と比較した。
第3図には、横軸を発光波長、縦軸を発光強度とし
て、発光スペクトルの組成による違いを示してある。
発光ピーク波長は組成制御により、十分に選択性高く
変えることができた。
第4図に発光のピーク波長(ピークエネルギー)なら
びに発光のピーク強度のAl組成依存性を示す。Alの組成
が高い場合には、発光スペクトルは短波長(高エネルギ
ー)側へのピークシフトを示す。Alが1%程度では、Al
が0.01%の場合と比較して約0.4eV高エネルギー側へピ
ークが移動する。従ってy組成による発光エネルギーの
変化(パーセント当り0.01eV)よりもx組成による発光
エネルギーの変化が大きく(パーセント当り0.4eV)x
組成による発光エネルギー(波長)制御が容易であり、
また、Al量の増加により発光強度が増大するため、y組
成を増大させ、しかもx組成も増加させたAl組成の大き
い材料は、高輝度発光材料としてより好適である。
実施例2 本発明の第2の実施例を第5図に示す。第2の実施例
は多色の発光材料を形成する例である。第5図におい
て、30はハロゲン化学輸送法で作製したZnS透明単結晶
基板、31は基板Zn0.62Cd0.378Al0.002S発光材料層,32
はZn0.610Cd0.360Al0.030S発光材料層である。本実施
例においては変化した組成成分は実質的にAl組成だけで
あり、31層のAl組成は0.1原子%,32層のAl組成は1.5原
子%であり、それぞれ発光波長(エネルギー)は550nm
(2.25eV),450nm(2.75eV)である。この2層型発光材
料においては膜厚を同一(0.5μm)として、発光波長
がAl組成のみにより変化しており、さらに、発光強度は
既に第4図に示したように、Al組成のみにより変化する
ことから、32層(Alが1.5原子%)では31層(Alが0.1原
子%)の強度の10倍以上となるため、視感度を含めて発
光輝度がほぼ同程度に設定できる。このような、発光波
長の設計と波長強度の設計の独立性は発光材料特にディ
スプレイ用発光材料においては特に重要である。本発明
の発光材料を用いる場合、本実施例に限らず、他の波長
の組み合せにおいても、同様に設計が可能であり、本発
明の提供する材料により生じる際立った特徴である。こ
の発光材料は透明ZnS基板上に形成されており、基板側
からも発光層側からも青色に発光し紫外線、電子線ある
いは粒子線などの励起による発光装置に好適である。ま
た、このような多層膜は、膜構造と励起方法の工夫によ
り容易に多色発光材料となることは明らかであり、多色
発光装置に有用である。
実施例3 本発明の第3の実施例を第6図に示す。
本実施例は、ガラス基板上に配設された多色発光材料
の別の実施例である。第6図においては40がガラス基
板,41がZn0.62Cd0.378Al0.002S発光材料部分,42がZn
0.610Cd0.360Al0.030S発光材料部分であり発光波長は4
1の部分が550nm,42の部分が450nmである。青色〜緑色発
光の2次元配置多色表示用材料である。本発光材料層は
電子線照射青色〜緑色発光材料として好適である。
実施例4 本発明の第4の実施例を第7図に示す。
第7図において、50はガラス基板,51は透明導電層(I
n−Sn−O),52はZn−Cd−Al−S膜であり、同様に電子
線照射用材料として好適である。
実施例5 本発明の第5の実施例を第8図に示す。
第8図において、60はプラスチック基板(塩化ビニル
板,ポリエチレン板,ポリスチレン板,エポキシ板等)
61は導電性プラスチック,62はZn−Cd−Al−Sである。
実施例6 本発明の第6の実施例を第9図に示す。
第9図において70はSi基板,71はZn−Cd−Al−S発光
材料層である。第5,第6の実施例はいずれも青色〜緑色
発光材料として好適である。
実施例7 本発明の第7の実施例を第10図に示す。
第10図において、80はガラス基板,81は透明導電膜,82
は粉末分散型Zn−Cd−Al−S発光材料,83はガルススペ
ーサである。本実施例は分散型AC駆動青色〜緑色発光素
子材料として極めて適している。
実施例8 本発明の第8の実施例を第11図に示す。
第11図においては、90はZnS基板,91はZnS:Alエピタキ
シャル単結晶層(導電層),92はZn−Cd−Al−S発光材
料層,93はZnS:Asピタキシャル単結晶注入層,94,95は電
極でありZn−Cd−Al−S発光層93は接合部に形成される
注入型青色発光素子発光層として好適である。
実施例9 第9の実施例を第12図に示す。
第12図において、100はガラス基板,101は透明導電膜,
104はZn−Cd−Al−S発光材料層,103,105は絶縁膜,102,
106は電極である。この図のような二重絶縁型のEL発光
素子構成においてZn−Cd−Al−S発光層は極めて高輝度
な青色〜緑色発光を呈する。
実施例10 第10の実施例を第13図に示す。
第13図において、111はGaAs基板,112はZn−Cd−Al−
S発光材料層,110,113は電極である。
本実施例に示すように、半導体と集積化された青色〜
緑色光発光素子用材料としても極めて適している。
以上の各実施例から明らかなように、本発明によって
提供される発光材料Zn−Cd−Al−Sは、電子線,光線,
電界,電流注入,イオン線(プラズマ)等の種々の励起
下で使用できる青色〜緑色発光材料として実用上極めて
有用であることは明らかである。
(ト)発明の効果 本発明により提供される発光材料は次のような効果を
有する。
(1)発光中心濃度の指標となるAl成分濃度が組成程度
であり従来のドナー・アクセプタ対発光中心の濃度より
格段に高く、しかも単一成分であることにより発光特性
を容易に制御できるため、高輝度、高効率の青色〜緑色
発光を生じることが可能となる。
(2)発光波長(発光エネルギー)はCd成分,Al成分の
両割合によって設計できるが、特にAl成分元素のわずか
な変化割合により広い範囲の波長を選べるため、発光波
長は選択性が極めて高く容易になる。
(3)Al濃度により発光波長を変化させることができる
ことは、ZnとCdの相対割合を実質的に変化させないで、
Al組成だけの変化により異なる発光波長の材料が形成さ
れるのを可能とするため多色発光材料の成膜が極めて容
易となる。
(4)Al濃度が変化することにより発光波長とともに発
光強度を変化させることができるため、多色発光構成に
おいて各発光の波長をCd並びにAlの組成で設定し、発光
強度を、例えば視感度を考慮した上での望ましい相対強
度となるように独立に設計することが可能となる。
以上見たように、本発明により提供されるZn−Cd−Al
−S系四元固溶体発光材料は極めて高輝度、かつ高効率
で、発光波長、発光強度を設計可能な青色〜緑色光の発
光材料であり、オプトエレクトロニクス用基幹デバイス
である青色発光素子,青色発光表示装置並びに高輝度緑
色発光を利用する発光表示装置の構成において実用上極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の発光材料の製造装置の説明図、第2
図は、ZnS基板上に形成されたZn−Cd−Al−S発光材料
を示す図、第3図は、発光材料の発光スペクトルを示す
図、第4図は、発光材料の発光ピークエネルギー差と発
光ピーク強度のAl組成依存性を示す図、第5図は、ZnS
透明多結晶基板上の2色発光Zn−Cd−Al−S積層材料を
示す図、第6図は、ガラス基板上の2色発光Zn−Cd−Al
−S混合層を示す図、第7図は、ガラス基板上のZn−Cd
−Al−S発光層を示す図、第8図は、プラスチック基板
上のZn−Cd−Al−S発光層を示す図、第9図は、Si基板
上のZn−Cd−Al−S発光材料を示す図、第10図は、ガラ
ス基板上に挟持された粉末Zn−Cd−Al−S発光材料(分
散型EL発光材料)を示す図、第11図は、電流注入型発光
材料としてのZn−Cd−Al−S材料を示す図、第12図は、
電界印加型発光材料としてのZn−Cd−Al−S材料を示す
図、第13図は、III族−V族化合物半導体(GaAs)基板
との集積化された発光材料Zn−Cd−Al−Sを示す図、第
14図〜第16図は、従来の発光材料の発光スペクトルを示
した図である。 1……アルミニウムソース、 2……亜鉛ソース、3……カドミウムソース、 4……硫黄ソース、5……基板、 6……基板ホルダー、 7……原料ビーム強度制御ゲージ、 8……堆積速度制御モニター、 9……基板シャッター、 10……真空成長容器、20……ZnS基板、 21……Zn−Cd−Al−S膜、 30……ZnS透明多結晶基板、 31……Zn−Cd−Al−S膜(1)、 32……Zn−Cd−Al−S膜(2)、 40……ガラス基板、 41……Zn−Cd−Al−S層(1)、 42……Zn−Cd−Al−S層(2)、 43……Al薄膜、50……ガラス基板、 51……透明導電膜、 52……Zn−Cd−Al−S膜、 60……プラスチック基板、 61……導電性プラスチック層、 62……Zn−Cd−Al−S膜、 70……Si基板、 71……Zn−Cd−Al−S膜、 80……ガラス基板、81……透明導電膜、 82……粉末Zn−Cd−Al−S分散層、 83……スペーサー、90……ZnS基板、 91……ZnS:Alエピタキシャル単結晶導電層、 92……Zn−Cd−Al−S発光層、 93……ZnS:Asエピタキシャル電流注入層、 94……電極、95……電極、 100……ガラス基板、101……透明導電膜、 102……電極、103……絶縁膜、 104……Zn−Cd−Al−S発光層、 105……絶縁膜、106……電極、 110……電極、111……GaAs基板、 112……Zn−Cd−Al−S層、 113……電極。
フロントページの続き (72)発明者 中西 健司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−222180(JP,A) 特開 昭57−11824(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Zn、Cd及びAlの単結晶硫化物固溶体からな
    る発光材料。
  2. 【請求項2】Zn、Cd及びAlの単結晶硫化物固溶体がZn
    1-(x+y)CdyAlxS(ただし0.001≦x<0.1でかつ0.299≦
    y≦0.5)で表される化合物からなる請求項1の発光材
    料。
  3. 【請求項3】前記単結晶硫化物固溶体は単結晶基板上に
    形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の発光材料。
  4. 【請求項4】Zn、Cd、Al及びSの各原料元素を高真空中
    で加熱することにより、基板上に膜状のZn、Cd及びAlの
    単結晶硫化物固溶体を蒸着させることを特徴とする発光
    材料の製造方法。
  5. 【請求項5】前記基板が単結晶基板であることを特徴と
    する請求項4に記載の発光材料の製造方法。
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