JP2561288B2 - 放電灯器具の安定器取付け構造 - Google Patents

放電灯器具の安定器取付け構造

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【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、蛍光灯等の放電灯器具の安定器取付け構
造に関するものである。
〔背景技術〕
放電灯安定器は、磁気歪や漏洩磁束により、電源周波
数をfHzとした場合、2NfHz(N=1,2,3……)の振動を
生じる。この振動が器具本体や天井に伝わって、騒音を
発生させる。この騒音を防止するためには、振動源であ
る安定器の振動を器具本体に伝えないようにする必要が
ある。
このような振動伝達防止策の1つに、安定器の弾性支
持による防振法がある。具体的には、第19図に示すよう
に安定器101と器具本体102との間にゴム状の弾性体103
を挟んだり、第20図に示すように板ばね104を設けて安
定器101を器具本体102に弾性的に取付けたりする方法が
ある。
この方法による振動伝達防止効果は、振動の基礎理論
より容易に説明できる。第21図に示す振動系を考えてみ
る。弾性支持された振動源201は、励振力Fを発生して
いる。ばね203を介して基礎204に伝達される励振力をFt
とする。このとき、励振力の伝達率Ft/Fは、第22図のグ
ラフのようになる。
伝達率(Ft/F)の極大点の周波数fnは、この振動系の
固有振動数であり、 で求められる。
また、伝達率が再び1になる点の周波数は、 となる。
第22図が示すように、 Hz以上の領域では、伝達率(Ft/F)が1以下となるの
で、振動伝達防止効果が現れるのである。以上の説明か
ら、この方法で充分な効果を発揮させる為には、 が必要条件となる。前述のように、Fnは弾性支持された
安定器の固有振動数であり、2・N・fは電源周波数を
fとした場合の安定器の振動周波数である。安定器の振
動は、基本周波数、すなわち、N=1のものが最大であ
る場合がほとんどであるので、条件は結局、 となる。
この条件を実際に照らすと、安定器を非常に柔らかく
弾性支持しなくてはならないことを要求しており、安定
器の重量や器具本体の板厚を考えると、落下衝撃等での
器具本体の変形が懸念される。これが安定器の弾性支持
による騒音低減策の完全な実施を阻止している最大原因
である。
現在の放電灯器具で多用されている防振ゴムでは、条
件はほとんど満足されておらず、基本周波数振動に対
する防振効果の不充分なものが多い。
いま1つの振動伝達防止策に、「動吸振」と呼ばれる
ものがある。これは対象となる振動系に、別の共振系を
新たに設置し、この共振系に振動エネルギ吸収を起こさ
せて、振動抑止を行うものである。
この方法による振動伝達防止も、同じく振動の基礎理
論より説明できる。第23図に示す振動系を考えてみる。
M,Kが主振動系であり、m,kが新たに設置された補助振動
系である(これを動吸振器という)。このような振動系
は、2自由度振動系と呼ばれ、振動源201の励振力Fと
基礎204に伝わる励振力Ftとの比、すなわち振動伝達率
(Ft/F)は第24図のグラフのようになる。fdは補助共振
系の固有振動数であり、この周波数で振動伝達率は、0
に近ずく。
なお、fdは次式で表される。
よって、fdが安定器の振動周波数とほぼ一致するよう
に、補助共振系を調整することにより、絶大な振動抑止
効果が得られる。
第25図は、天井直付け型放電灯器具に、動吸振器を応
用した例である。器具本体301の1点に第26図に示すよ
うな補助共振体302を取付けたものである。303は安定
器、304はランプである。補助共振体302は、板ばね305
に重り306を設けたものである。この例で騒音低減効果
を実測したところ、120Hz(すなわち電源周波数が60Hz
の時の安定器303の振動の基本周波数)の騒音レベルが
約20dBも低下し、この方法の効果が大であることを示し
ている(第27図,第28図参照)。
ただし、この動吸振器を放電灯器具に広く実用化する
ためには、克服しなくてはならない問題がある。それ
は、補助共振体302を設置する位置が、器具本体301の振
動振幅の最大点近傍でなければいけないという、動吸振
の本来の原理から来るものである。第29図の概念図で説
明すると、補助共振体302の設置位置は○印に示すよう
な振動の腹近くでなければ充分な効果が得られない。×
印のような節近くであると、補助共振体302そのものが
ほとんど振動しないので、振動エネルギの吸収が起こら
ず、効果が現れないのである。
第25図に示した補助共振体302の設置位置は、実は器
具本体301を天井に取付けた状態で、予め詳細な測定に
より探しておいた振動振幅の最大点なのである。しかし
ながら、この振動振幅の最大点は、器具本体301と天井
との接触状態の微妙な違い等で、非常に移動し易く、実
際上、位置を限定するのは困難である。
これが、動吸振器の放電灯器具への応用を阻止する大
きな原因の1つである。ちなみに、第25図に示した補助
共振体302の位置を、10cm程度ずらせた場合の騒音低減
効果を、第30図に示した。120Hzでの低減度は約2dB足ら
ずであり、第28図の場合と比べると、効果は無いに等し
い。
〔発明の目的〕
この発明の目的は、器具本体の設置場所に応じて補助
共振体の取付位置を変更する必要がなく、かつ安定器の
支持強度が充分に得られる放電灯器具の安定器取付け構
造を提供することである。
〔発明の開示〕
この発明の放電灯器具の安定器取付け構造は、安定器
を器具本体に弾性支持体を介して支持し、前記安定器と
前記弾性支持体とからなる振動系に、前記安定器の振動
周波数と同調する共振周波数を有する補助共振体を設け
たものである。
この発明の構成によれば、弾性支持法と動吸振器法と
の組み合わせにより、相互の問題点を補い合いつつ、騒
音低減の相乗的効果が得られる。すなわち、補助共振体
を設けているため、弾性支持体は支持強度を優先して設
計でき、安定器の充分な支持強度が得られる。補助共振
体は、安定器と弾性支持体とからなる振動系に設けてお
り、安定器および弾性支持体は最も振動し易い部分であ
るので、器具本体の設置位置等に影響されずに補助共振
体による吸振作用が充分に得られ、とくに2倍周波数の
振動伝達率を効果的に低減することができる。
実施例 この発明の一実施例を第1図ないし第3図に基づいて
説明する。図において、1は器具本体であり、切り起き
片からなる一対の弾性支持体2が対向して形成してあ
る。これに安定器3を取付けることにより、安定器3は
器具本体1に対して弾性的に支持される。安定器3と弾
性支持体2とで振動系5が構成される。4は弾性支持体
2に取付けた片持梁状の補助共振体である。
弾性支持体2は器具本体1と同じ金属板からなるが、
弾性支持体2の材質は樹脂等,弾性を有するものであれ
ば良い。補助共振体4は先端が大きく形成された金属板
または樹脂板等の弾性材からなる。安定器3および補助
共振体4の弾性支持体2への取付けは、ビス等の他、か
しめ等種々の構造が採用できる。
この実施例の作用を説明する。弾性支持体2は器具強
度上充分な硬さのものとしてあり、安定器3を弾性的に
支持している。この場合、弾性支持体2のみによる振動
伝達率は、第2図のようになる。すなわち、実用上の強
度を優先した弾性支持にしているため、安定器3の振動
の基本周波数2fHzの点では、振動伝達率が1を越えてし
まっている。よって、このままでは基本周波数2fHzの振
動に対しては、振動伝達低減効果が生じない。そこで、
さらにこの弾性支持体2に、2fHzに調整した補助共振体
4を設置してある。先程、補助共振体4の取付け位置の
条件として、振動振幅の最大点近傍でなければならない
ということを述べたが、第1図の場合、弾性支持体2が
最も振動し易い点であることは明らかであるので、この
条件は必然的に満足される。よって、補助共振体4の吸
振作用により2fHzの振動も低減され、弾性支持と動吸振
による複合的な振動伝達特性は、第3図のようになる。
このように、安定器3の実用的支持強度を低下させる
ことなく、動吸振における補助共振体4の取付け位置考
慮の煩わしさが解消される。
第4図ないし第18図は各々他の実施例を示す。これら
各実施例においても、第1図の実施例と同様な各効果が
得られる。
第4図ないし第6図の例は、各々器具本体1の一部を
切って橋状の弾性支持体12を形成したものである。第4
図の例は補助共振体14も器具本体1の一部を切って形成
してある。第5図の例は、安定器3の安定器カバー3aの
一部で補助共振体24を形成してある。第6図の例は補助
共振体34を別部材とし、安定器3に取り付けてある。
第7図ないし第10図の例は、各々弾性支持体22を別部
材の板ばねで形成してある。第7図の例は、補助共振体
44を弾性支持体22の一部を切り欠いて形成したものであ
る。第8図の例は、補助共振体24を安定器カバー3aと一
体のものとしてある。第9図の例は、補助共振体34を別
部材として安定器3に取り付けてある。第10図の例は、
補助共振体4を別部材として弾性支持体22に取り付けて
ある。
第11図および第12図の例は、弾性支持体32をリング状
の防振ゴムとした例である。第11図では補助共振体24を
安定器カバー3aと一体とし、第12図では補助共振体34を
別部材として安定器3に取付けてある。
第13図および第14図の例は、弾性支持体42をコイルば
ねとした例である。第13図では補助共振体24を安定器カ
バー3aと一体とし、第14図では補助共振体34を別部材と
して安定器3に取付けてある。
第15図ないし第18図は、各々弾性支持体を器具本体1
と一体に形成した場合の弾性支持体52,62,72,82の各例
を示す。図中の実線lは切り込み線、l′は屈曲線を各
々示す。9は安定器の取付孔である。これら第15〜18図
の例の場合、補助共振体は弾性支持体と別に形成したも
のを安定器に設け、または弾性支持体に取り付ける。ま
たは安定器カバーと一体に形成する。
なお、この発明の放電灯器具の安定器取付け構造を、
放電灯器具以外の磁気的加振源によって生じる振動騒音
の低下に広く応用することも可能である。
〔発明の効果〕
この発明の放電灯器具の安定器取付け構造は、弾性支
持法と動吸振器法との組み合わせにより、相互の問題点
を補い合いつつ、騒音低減の相乗的効果が得られる。す
なわち、補助共振体を設けているため、弾性支持体は支
持強度を優先して設計でき、安定器の充分な支持強度が
得られる。補助共振体は、安定器と弾性支持体とからな
る振動系に設けており、安定器および弾性支持体は最も
振動し易い部分であるので、器具本体の設置位置等に影
響されずに補助共振体による吸振作用が充分に得られ、
とくに2倍周波数の振動伝達率を効果的に低減すること
ができる。そのため、器具本体の設置場所に応じて補助
共振体の取付位置を定める必要がなく、設計や施工が容
易という効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の斜視図、第2図はその弾
性支持体のみによる振動伝達率のグラフ、第3図は同じ
くその弾性支持と動吸振による複合的な振動伝達率のグ
ラフ、第4図ないし第14図は各々この発明の他の実施例
の分解斜視図、第15図ないし第18図は各々この発明の他
の実施例における弾性支持体の各例の平面図、第19図お
よび第20図は各々従来例の破断側面図、第21図は振動モ
デルの説明図、第22図はその振動伝達率のグラフ、第23
図は振動モデルの他の例の説明図、第24図はその振動伝
達率のグラフ、第25図は他の従来例の破断正面図、第26
図はその動吸振器の斜視図、第27図および第28図は各々
その動吸振器あり状態となし状態の振動伝達率のグラ
フ、第29図は同じくその動吸振器の取付位置の適正位置
の説明図、第30図は同じくその動吸振器位置を適正位置
からずらせた場合の振動伝達率のグラフである。 1……器具本体、2……弾性支持体、3……安定器、4
……補助共振体、5……振動系、12,22,32,42,52,62,7
2,82……弾性支持体、14,24,34,44……補助共振体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】安定器を器具本体に弾性支持体を介して支
    持し、前記安定器と前記弾性支持体とからなる振動系
    に、前記安定器の振動周波数と同調する共振周波数を有
    する補助共振体を設けた放電灯器具の安定器取付け構
    造。
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