JP2560668B2 - スクラップの溶解精錬方法 - Google Patents
スクラップの溶解精錬方法Info
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- JP2560668B2 JP2560668B2 JP23354987A JP23354987A JP2560668B2 JP 2560668 B2 JP2560668 B2 JP 2560668B2 JP 23354987 A JP23354987 A JP 23354987A JP 23354987 A JP23354987 A JP 23354987A JP 2560668 B2 JP2560668 B2 JP 2560668B2
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- Japan
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- scrap
- furnace
- gas
- refining
- coke
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は筒型炉を使用してスクラップを溶解精錬す
る方法に係り、より詳しくは酸素等の支燃性ガスにより
コークスを燃焼させて発生する還元性ガスを炉内で2次
燃焼させてスクラップを溶解した後、同一炉で精錬する
方式の溶銑製造方法に関する。
る方法に係り、より詳しくは酸素等の支燃性ガスにより
コークスを燃焼させて発生する還元性ガスを炉内で2次
燃焼させてスクラップを溶解した後、同一炉で精錬する
方式の溶銑製造方法に関する。
発明の背景 転炉製鋼法の発達に伴い鉄鋼の分野では高炉−転炉一
貫体制が確立されてから久しく、その間鋼の生産能率は
飛躍的な向上を遂げてきた。しかし、近年世界的な景気
の停滞期を迎えるに及んで鉄鋼生産量も増加傾向から横
ばいもしくは減少傾向へと転換しつつある。
貫体制が確立されてから久しく、その間鋼の生産能率は
飛躍的な向上を遂げてきた。しかし、近年世界的な景気
の停滞期を迎えるに及んで鉄鋼生産量も増加傾向から横
ばいもしくは減少傾向へと転換しつつある。
一方、製鋼原料としてのスクラップは近年増加傾向に
あり、将来も増加することが予想されることから、製鋼
原料に占めるスクラップの割合は一段と増加する傾向に
ある。
あり、将来も増加することが予想されることから、製鋼
原料に占めるスクラップの割合は一段と増加する傾向に
ある。
ところで、従来スクラップはほとんど電気炉で使用さ
れてきた。しかし、電気炉の場合は周知の通りスクラッ
プの溶解・精錬に多くの電力を消費するため、我が国の
ように電力価格が著しく高い国ではコストアップとなり
好ましくない。
れてきた。しかし、電気炉の場合は周知の通りスクラッ
プの溶解・精錬に多くの電力を消費するため、我が国の
ように電力価格が著しく高い国ではコストアップとなり
好ましくない。
そこで、電気炉によらず経済的にスクラップを溶解・
精錬する方法として、高送酸能力を有する転炉の余剰生
産能力を利用して安価な炭材を用いたスクラップの溶解
・精錬方法が検討されるようになってきた。
精錬する方法として、高送酸能力を有する転炉の余剰生
産能力を利用して安価な炭材を用いたスクラップの溶解
・精錬方法が検討されるようになってきた。
従来の技術 こうした背景を踏まえて、従来以下に示す転炉を利用
した溶解・精錬方法が提案されている。
した溶解・精錬方法が提案されている。
複合転炉によるスクラップ溶解方法 この方法は第2図に示すごとく、上下吹転炉(11)装
入したコークス(12)に上吹きランス(15)および/ま
たは炉底羽口(13)より吹込む酸素により着火した後ス
クラップ(14)を装入し、上吹ランス(15)と横吹羽口
(16)および炉底羽口(13)から酸素を吹込んでスクラ
ップ(14)を赤熱化させ、この赤熱化したスクラップ上
に新たにスクラップおよび炭材、造滓剤を投入した上吹
酸素により炭材を燃焼させるとともに、2次燃焼を併用
してスクラップを溶解する方法である。
入したコークス(12)に上吹きランス(15)および/ま
たは炉底羽口(13)より吹込む酸素により着火した後ス
クラップ(14)を装入し、上吹ランス(15)と横吹羽口
(16)および炉底羽口(13)から酸素を吹込んでスクラ
ップ(14)を赤熱化させ、この赤熱化したスクラップ上
に新たにスクラップおよび炭材、造滓剤を投入した上吹
酸素により炭材を燃焼させるとともに、2次燃焼を併用
してスクラップを溶解する方法である。
リタクター製鉄法(特開昭61−15908号) この方法は溶融鉄を収容した炉内にスクラップを装入
し、炭素質材料と酸素を吹込んだ炭材を燃焼させ、その
燃焼熱でスクラップを溶解し、発生するCOを含む排ガス
をガス燃焼塔に導き、酸素を加えてCOを燃焼させて排ガ
スの温度を高め、この高温の排ガスで炉内投入前のスク
ラップを予熱する方法である。
し、炭素質材料と酸素を吹込んだ炭材を燃焼させ、その
燃焼熱でスクラップを溶解し、発生するCOを含む排ガス
をガス燃焼塔に導き、酸素を加えてCOを燃焼させて排ガ
スの温度を高め、この高温の排ガスで炉内投入前のスク
ラップを予熱する方法である。
KS法(特公昭56−8085号) この方法は転炉にスクラップを装入した後、炉底より
天然ガスまたは重油を酸素とともに吹込み、約1000℃付
近で装入原料を予熱した後、炉底より微粒コークスおよ
び微粉炭を吹込んで酸素で燃焼させ、スクラップを完全
に溶解して後脱硫、脱炭を行なう方法である。
天然ガスまたは重油を酸素とともに吹込み、約1000℃付
近で装入原料を予熱した後、炉底より微粒コークスおよ
び微粉炭を吹込んで酸素で燃焼させ、スクラップを完全
に溶解して後脱硫、脱炭を行なう方法である。
従来技術の問題点 しかし、従来の前記方法に次のような欠点があった。
の方法は、スクラップの溶解に対しては上吹き酸素
が主体となるため、2次燃焼を併用してもスクラップの
上方で燃焼するので、高温ガスはそのまま炉外へ排出さ
れるためのスクラップへ着熱効率が上昇せず、燃焼比が
高くなる。また、炉内の還元雰囲気が弱いため加炭・脱
硫作用が弱く、溶解後に脱硫を行なう必要がある。ま
た、スラグ中FeO濃度が高く、耐火物侵蝕の原因とな
る。さらに、鉄浴が過熱されヒュームロスによる鉄歩留
が低いという欠点がある。
が主体となるため、2次燃焼を併用してもスクラップの
上方で燃焼するので、高温ガスはそのまま炉外へ排出さ
れるためのスクラップへ着熱効率が上昇せず、燃焼比が
高くなる。また、炉内の還元雰囲気が弱いため加炭・脱
硫作用が弱く、溶解後に脱硫を行なう必要がある。ま
た、スラグ中FeO濃度が高く、耐火物侵蝕の原因とな
る。さらに、鉄浴が過熱されヒュームロスによる鉄歩留
が低いという欠点がある。
の方法は、排ガスを2次燃焼し、高温排ガスをスク
ラップの充填層を通過させるので、熱効率は良好である
が、ガス燃焼塔、スクラップ予熱室を含めた炉全体の構
造が複雑となる。また、炉内の還元雰囲気が弱いため脱
硫作用が弱く、精錬期に十分脱硫する必要がある。さら
に、と同様、高FeO濃度のスラグによる耐火物侵蝕、
および低鉄歩留の欠点が有る。
ラップの充填層を通過させるので、熱効率は良好である
が、ガス燃焼塔、スクラップ予熱室を含めた炉全体の構
造が複雑となる。また、炉内の還元雰囲気が弱いため脱
硫作用が弱く、精錬期に十分脱硫する必要がある。さら
に、と同様、高FeO濃度のスラグによる耐火物侵蝕、
および低鉄歩留の欠点が有る。
の方法は、炉底部より送酸するので、炉内の酸素ポ
テンシャルが高く、加炭・脱硫作用が弱く、生成した溶
銑が低C濃度、高S濃度となりやすい欠点があり、さら
に前記と同様、スラグによる耐火物侵蝕、低鉄歩留の欠
点も有る。
テンシャルが高く、加炭・脱硫作用が弱く、生成した溶
銑が低C濃度、高S濃度となりやすい欠点があり、さら
に前記と同様、スラグによる耐火物侵蝕、低鉄歩留の欠
点も有る。
この発明は従来の前記低熱効率、スクラップ溶解期の
低加炭および低脱硫作用、低鉄歩留、高FeO濃度スラグ
による耐火物侵蝕等の問題を一挙解決するためになされ
たものである。
低加炭および低脱硫作用、低鉄歩留、高FeO濃度スラグ
による耐火物侵蝕等の問題を一挙解決するためになされ
たものである。
問題点を解決するための手段 この発明は従来の前記問題点を解決する手段として、
炉腹部に複数段に設けた気体吹込ノズルと炉底に羽口を
有する筒型炉に、原料装入口を有する排気ダクトを着脱
可能に接続し、前記原料装入口よりコークスを最下段の
気体吹込ノズルより上レベルまで装入し、このコークス
充填層の上にスクラップを排気ダクト内まで装入した
後、前記最下段の気体吹込ノズルおよび/または炉底羽
口より支燃性ガスを吹込んでCOガスを発生させ、発生し
たCOガスをスクラップ充填層内で上段の気体吹込口より
吹込む支燃性ガスにより燃焼させてスクラップを溶解
し、スクラップ溶解後、前記原料装入口を有する排気ダ
クトを精錬用上吹ランスを備えた排気ダクトを交換し、
精錬することを特徴とするスクラップの溶解精錬方法を
提案するものである。
炉腹部に複数段に設けた気体吹込ノズルと炉底に羽口を
有する筒型炉に、原料装入口を有する排気ダクトを着脱
可能に接続し、前記原料装入口よりコークスを最下段の
気体吹込ノズルより上レベルまで装入し、このコークス
充填層の上にスクラップを排気ダクト内まで装入した
後、前記最下段の気体吹込ノズルおよび/または炉底羽
口より支燃性ガスを吹込んでCOガスを発生させ、発生し
たCOガスをスクラップ充填層内で上段の気体吹込口より
吹込む支燃性ガスにより燃焼させてスクラップを溶解
し、スクラップ溶解後、前記原料装入口を有する排気ダ
クトを精錬用上吹ランスを備えた排気ダクトを交換し、
精錬することを特徴とするスクラップの溶解精錬方法を
提案するものである。
作用 第1図はこの発明方法を実施するための好適な筒型炉
を示す概略図で、図(A)はスクラップ溶解時の場合を
示し、図(B)は溶銑精錬時の場合を示す。
を示す概略図で、図(A)はスクラップ溶解時の場合を
示し、図(B)は溶銑精錬時の場合を示す。
(1)は筒型炉の炉体、(1−2)は原料装入口(1
−3)を有する排気ダクト、(2−1)(2−2)は炉
腹部に上下方向の複数段に設けた気体吹込ノズル、
(3)は炉底羽口であり、排気ダクト(1−2)はその
一部をスクラップ加熱に利用するため適当長さのシャフ
ト部(1−4)を有し、炉体(1)の開口部に接続可能
となし、図(B)に示す精錬用上吹ランス(1−6)を
備えた排気ダクト(1−5)と交換可能となっている。
(4)はコークス充填層、(5)はスクラップ層であ
る。なお、気体吹込ノズル(2−1)(2−2)ほそれ
ぞれ炉体円周上に設けられている。
−3)を有する排気ダクト、(2−1)(2−2)は炉
腹部に上下方向の複数段に設けた気体吹込ノズル、
(3)は炉底羽口であり、排気ダクト(1−2)はその
一部をスクラップ加熱に利用するため適当長さのシャフ
ト部(1−4)を有し、炉体(1)の開口部に接続可能
となし、図(B)に示す精錬用上吹ランス(1−6)を
備えた排気ダクト(1−5)と交換可能となっている。
(4)はコークス充填層、(5)はスクラップ層であ
る。なお、気体吹込ノズル(2−1)(2−2)ほそれ
ぞれ炉体円周上に設けられている。
すなわち、スクラップ溶解期においては、原料装入口
を有する排気ダクト(1−2)を炉体(1)に接続した
状態で、原料装入口(1−3)よりコークスを炉体
(1)の最下段の気体吹込口(2−1)レベルより上で
上段の気体吹込み口(2−2)レベルより下のレベルま
で装入してコークス充填層(4)を形成するとともに、
このコークス充填層(4)の上にスクラップを排気ダク
ト(1−2)のシャフト部(1−4)まで装入してスク
ラップ充填層(5)を形成する。
を有する排気ダクト(1−2)を炉体(1)に接続した
状態で、原料装入口(1−3)よりコークスを炉体
(1)の最下段の気体吹込口(2−1)レベルより上で
上段の気体吹込み口(2−2)レベルより下のレベルま
で装入してコークス充填層(4)を形成するとともに、
このコークス充填層(4)の上にスクラップを排気ダク
ト(1−2)のシャフト部(1−4)まで装入してスク
ラップ充填層(5)を形成する。
炉内に前記コークス充填層(4)およびスクラップ充
填層(5)を形成すると、コークス充填層(4)に臨む
下段の気体吹込ノズル(2−1)および/または炉底羽
口(3)より支燃性ガスを吹込みコークスを燃焼させ
る。必要に応じて前記羽口から炭化水素系燃料を吹込
む。この支燃性ガスの吹込みによりコークスおよび炭化
水素系燃料が燃焼して生成するCO,H2ガスは上昇してス
クラップ充填層(5)へ浸入する。この時、スクラップ
充填層(5)に臨む上段の気体吹込ノズル(2−2)よ
り支燃性ガスを吹込み、スクラップ充填層内に浸入して
きたCO,H2ガスを燃焼させ、その燃焼熱によりスクラッ
プを加熱・溶解せしめる。溶解した金属はコークス充填
層(4)内を滴下して炉底湯溜り(6)に溜る。
填層(5)を形成すると、コークス充填層(4)に臨む
下段の気体吹込ノズル(2−1)および/または炉底羽
口(3)より支燃性ガスを吹込みコークスを燃焼させ
る。必要に応じて前記羽口から炭化水素系燃料を吹込
む。この支燃性ガスの吹込みによりコークスおよび炭化
水素系燃料が燃焼して生成するCO,H2ガスは上昇してス
クラップ充填層(5)へ浸入する。この時、スクラップ
充填層(5)に臨む上段の気体吹込ノズル(2−2)よ
り支燃性ガスを吹込み、スクラップ充填層内に浸入して
きたCO,H2ガスを燃焼させ、その燃焼熱によりスクラッ
プを加熱・溶解せしめる。溶解した金属はコークス充填
層(4)内を滴下して炉底湯溜り(6)に溜る。
なお、上段の気体吹込ノズル(2−2)より吹込む支
燃性ガスは、コークス充填層(4)内で生成する排ガス
中のCO濃度が増加した段階でスクラップ充填層(5)に
吹込まれる。
燃性ガスは、コークス充填層(4)内で生成する排ガス
中のCO濃度が増加した段階でスクラップ充填層(5)に
吹込まれる。
スクラップの溶解が終了すると、排気ダクト(1−
2)を図(B)に示す精錬用上吹ランスを備えた排気ダ
クト(1−5)と入替え、上吹ランス(1−6)より酸
素を吹込んで精錬し溶鋼(7)を得る。
2)を図(B)に示す精錬用上吹ランスを備えた排気ダ
クト(1−5)と入替え、上吹ランス(1−6)より酸
素を吹込んで精錬し溶鋼(7)を得る。
上記のごとく、この発明方法では炉下部のコークス、
炭化水素系燃料が燃料して発生する高温CO,H2ガスがス
クラップ充填層(5)内を通過する時に2次燃焼させる
方式であるから、燃焼フレームから炉壁への輻射伝熱に
よる損失がなく、また2次燃焼ガスがスクラップ充填層
(5)内を通過することにより熱交換効率が向上し、さ
らに簡素な炉体形状により炉体熱損失を軽減できる。
炭化水素系燃料が燃料して発生する高温CO,H2ガスがス
クラップ充填層(5)内を通過する時に2次燃焼させる
方式であるから、燃焼フレームから炉壁への輻射伝熱に
よる損失がなく、また2次燃焼ガスがスクラップ充填層
(5)内を通過することにより熱交換効率が向上し、さ
らに簡素な炉体形状により炉体熱損失を軽減できる。
また、炉底部にコークス充填層(4)を形成している
ので、鉄浴中の酸素ポテンシャルを低く維持できる結
果、加炭・脱硫作用にすぐれ、良質の溶銑が得られる。
ので、鉄浴中の酸素ポテンシャルを低く維持できる結
果、加炭・脱硫作用にすぐれ、良質の溶銑が得られる。
さらに、この発明ではコークスを燃焼させるための支
燃性ガス吹込ノズル(2−1)をこのコークス充填層
(4)に臨ませ、かつ湯溜り(6)に浸漬しないレベル
に設けているので、この気体吹込ノズル(2−1)から
の送ガス量を増加することにより炉底羽口から支燃性ガ
ス吹込み量を減少もしくは停止することができる結果、
前記の従来法では不可能であった炉下部の強還元性雰囲
気の確保が可能となる。
燃性ガス吹込ノズル(2−1)をこのコークス充填層
(4)に臨ませ、かつ湯溜り(6)に浸漬しないレベル
に設けているので、この気体吹込ノズル(2−1)から
の送ガス量を増加することにより炉底羽口から支燃性ガ
ス吹込み量を減少もしくは停止することができる結果、
前記の従来法では不可能であった炉下部の強還元性雰囲
気の確保が可能となる。
そして、鉄浴に直接酸素ジェットが当らないため溶銑
の過熱を防止でき、鉄の蒸発損失が軽減され鉄歩留が大
きく向上するとともに、炉底部で強還元雰囲気を維持で
きる結果、スラグ中FeO濃度を低く保つことができ、ス
ラグによる耐火物侵蝕を抑制できる。
の過熱を防止でき、鉄の蒸発損失が軽減され鉄歩留が大
きく向上するとともに、炉底部で強還元雰囲気を維持で
きる結果、スラグ中FeO濃度を低く保つことができ、ス
ラグによる耐火物侵蝕を抑制できる。
さらに、この発明では、シャフト部を有する排気ダク
ト(1−2)と精錬用ランスを有する排気ダクト(1−
5)とを交換使用することによって、筒型炉の炉高を過
大にすることなくスクラップ充填層(5)の層高を増加
させることができるので、高い熱効率が得られる。した
がって、例えば既存の転炉にこの発明を適用する場合、
炉本体を大幅に改造することなく高熱効率の操業を達成
できるとともに、溶解終了後の精錬期においてもダクト
の交換のみで同一炉で精錬を実施することができる。
ト(1−2)と精錬用ランスを有する排気ダクト(1−
5)とを交換使用することによって、筒型炉の炉高を過
大にすることなくスクラップ充填層(5)の層高を増加
させることができるので、高い熱効率が得られる。した
がって、例えば既存の転炉にこの発明を適用する場合、
炉本体を大幅に改造することなく高熱効率の操業を達成
できるとともに、溶解終了後の精錬期においてもダクト
の交換のみで同一炉で精錬を実施することができる。
実施例 第1図に示す構造で第1表に示す装置仕様の筒型炉を
用い、第2表に示す操業条件でスクラップを溶解精錬し
た結果を、第2図に示す従来の筒型炉で実施した場合と
比較して第3表に示す。
用い、第2表に示す操業条件でスクラップを溶解精錬し
た結果を、第2図に示す従来の筒型炉で実施した場合と
比較して第3表に示す。
第3表により、本発明法は従来法に比べ燃料比が低
く、高C濃度、低S濃度の溶銑が得られ、高熱効率、高
加炭・高脱硫作用を確認できた。また、従来法と比較し
て、鉄歩留が高く、かつスラグ中のFeO濃度は低くなっ
ており、耐火物の浸蝕はほとんど見られなかった。さら
に、燃料比についても、従来法では高価なコークスを10
0%使用するのに対し、本発明では安価な微粉炭が50%
を占めており、この点においても有利であることがわか
る。
く、高C濃度、低S濃度の溶銑が得られ、高熱効率、高
加炭・高脱硫作用を確認できた。また、従来法と比較し
て、鉄歩留が高く、かつスラグ中のFeO濃度は低くなっ
ており、耐火物の浸蝕はほとんど見られなかった。さら
に、燃料比についても、従来法では高価なコークスを10
0%使用するのに対し、本発明では安価な微粉炭が50%
を占めており、この点においても有利であることがわか
る。
発明の効果 以上説明したごとく、この発明方法によれば、以下に
示す効果を奏する。
示す効果を奏する。
コークスが燃焼して発生する高温ガスとスクラップ
の熱交換効率が高いので、高熱効率操業を達成できる。
の熱交換効率が高いので、高熱効率操業を達成できる。
スクラップ充填層内での燃焼フレームから炉壁への
輻射伝熱による熱損失軽減と熱交換効率を向上できるの
で、2次燃焼の着熱効率を向上し、さらに簡素な炉体形
状により炉体熱損失を軽減できる。
輻射伝熱による熱損失軽減と熱交換効率を向上できるの
で、2次燃焼の着熱効率を向上し、さらに簡素な炉体形
状により炉体熱損失を軽減できる。
鉄浴中酸素ポテンシャルを低く維持できるととも
に、炉下部強還元性雰囲気を確保することが可能である
ため、スクラップ溶解操業中における加炭・脱硫作用に
すぐれ、良質の溶銑を製造することができる。
に、炉下部強還元性雰囲気を確保することが可能である
ため、スクラップ溶解操業中における加炭・脱硫作用に
すぐれ、良質の溶銑を製造することができる。
また、炉下部強還元性雰囲気を確保できる結果、ス
ラグ中FeO濃度を低く保つことができるのでスラグによ
る耐火物侵蝕を抑制でき、耐火物コストを軽減できると
ともに、鉄歩留が高い。
ラグ中FeO濃度を低く保つことができるのでスラグによ
る耐火物侵蝕を抑制でき、耐火物コストを軽減できると
ともに、鉄歩留が高い。
シャフト部を有する排気ダクトを用いることにより
筒型炉の炉高を過大にすることなくスクラップ充填層の
層高を増加させることができるので、炉体の大幅な改造
を要せずに高熱効率を達成できる。
筒型炉の炉高を過大にすることなくスクラップ充填層の
層高を増加させることができるので、炉体の大幅な改造
を要せずに高熱効率を達成できる。
排気ダクトを交換方式としたことにより、精錬期に
おいても排気ダクトを取替えるだけで同一炉で精錬を実
施できる。
おいても排気ダクトを取替えるだけで同一炉で精錬を実
施できる。
筒型炉を既存の転炉のごとく傾転可能な機構とする
場合においても、炉高を高くする必要がないため通常の
傾動装置をそのまま利用できる。
場合においても、炉高を高くする必要がないため通常の
傾動装置をそのまま利用できる。
第1図はこの発明方法を実施するための好適な筒型炉を
示す概略図で、図(A)はスクラップ溶解期の筒型炉
を、図(B)は精錬期の筒型炉をそれぞれ示す。 第2図は従来のスクラップ溶解方法の一例を示す概略図
である。 1……炉体 1−2,1−5……排気ダクト 1−3……原料装入口 1−4……シャフト部 1−6……上吹ランス 2−1,2−2……気体吹込ノズル 3……炉底羽口 4……コークス充填層 5……スクラップ層
示す概略図で、図(A)はスクラップ溶解期の筒型炉
を、図(B)は精錬期の筒型炉をそれぞれ示す。 第2図は従来のスクラップ溶解方法の一例を示す概略図
である。 1……炉体 1−2,1−5……排気ダクト 1−3……原料装入口 1−4……シャフト部 1−6……上吹ランス 2−1,2−2……気体吹込ノズル 3……炉底羽口 4……コークス充填層 5……スクラップ層
Claims (1)
- 【請求項1】炉腹部に複数段に設けた気体吹込ノズルと
炉底に羽口を有する筒型炉に、原料装入口を有する排気
ダクトを着脱可能に接続し、前記原料装入口よりコーク
スを最下段の気体吹込ノズルより上レベルまで装入し、
このコークス充填層の上にスクラップを排気ダクト内ま
で装入した後、前記最下段の気体吹込ノズルおよび/ま
たは炉底羽口より支燃性ガスを吹込んでCOガスを発生さ
せ、発生したCOガスをスクラップ充填層内で上段の気体
吹込ノズルより吹込む支燃性ガスにより燃焼させてスク
ラップを溶解し、スクラップ溶解後、前記原料装入口を
有する排気ダクトを精錬用上吹ランスを備えた排気ダク
トと交換し、精錬することを特徴とするスクラップの溶
解精錬方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23354987A JP2560668B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | スクラップの溶解精錬方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23354987A JP2560668B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | スクラップの溶解精錬方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6475617A JPS6475617A (en) | 1989-03-22 |
JP2560668B2 true JP2560668B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=16956802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23354987A Expired - Lifetime JP2560668B2 (ja) | 1987-09-17 | 1987-09-17 | スクラップの溶解精錬方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560668B2 (ja) |
-
1987
- 1987-09-17 JP JP23354987A patent/JP2560668B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6475617A (en) | 1989-03-22 |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |