JP2560044B2 - 防曇フィルム - Google Patents

防曇フィルム

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JP2560044B2
JP2560044B2 JP62231200A JP23120087A JP2560044B2 JP 2560044 B2 JP2560044 B2 JP 2560044B2 JP 62231200 A JP62231200 A JP 62231200A JP 23120087 A JP23120087 A JP 23120087A JP 2560044 B2 JP2560044 B2 JP 2560044B2
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fatty acid
acid ester
antifogging
polyoxyethylene
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一樹 山田
潤一 黒木
浩三 三田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリオレフィン系防曇フィルムに関するも
のである。
〔従来の技術〕
農業用ビニルハウス、温室などに使用するフィルムシ
ート、硬質板、食品包装用のPVC、ポリオレフィンフィ
ルム等は、空気中の水分が樹脂表面で水滴となりしばし
ば曇るといった現象が生じる事が知られている。
これらの現象は、農業用ビニルフィルムでは、光線透
過率の減少による日照効率の低下、またフィルム面より
水滴落下により作物の結実不良等の障害を引き起し、ま
た、食品包装フィルムでは内容物の不鮮明さから商品価
値の低下といったマイナス面が生じる。そこで、このよ
うな現象の解決の為防曇剤が使用される。
プラスチックに練込まれた防曇剤は親水基を外側に疎
水性(親油基)を内側にむけてプラスチックス表面に配
列し、この結果プラスチックの表面は新しく界面活性剤
の配列した表面に変り、水との濡れが良くなる。その結
果、フィルム表面で凝縮した水分は、水滴となる事なく
均一に濡れて連続相となり拡散するのでフィルム表面の
曇りが防止されるものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記の従来の技術においては、ポリオレフィン系防曇
フィルムを、積層フィルムに接着剤を介して貼り合わせ
る(ドライラミネーション)又は、積層フィルムに接着
剤を介してポリオレフィン系樹脂で貼り合わせる(ポリ
エチレンサンドラミネーション)際に、防曇フィルム中
の界面活性剤が接着剤を侵し、貼り合わせ面が剥離する
と言う問題点がある。又、防曇フィルム中の界面活性剤
が、内容物側のポリオレフィンフィルム表面に配列せ
ず、接着剤に移動する為、防曇効果が低減すると言う問
題点もある。
〔問題を解決するための手段〕
上記の問題点を解決すべく種々研究した結果、ポリオ
レフィン系防曇フィルムの貼り合わせ面をフッ素ガスで
処理することにより、フィルム表面にフッ化膜を形成さ
せることによって、上記の問題点を解決しうることを見
出して本発明を完成したものである。
即ち、本発明は、防曇剤としての界面活性剤を分散、
含有せしめたポリオレフィン系防曇フィルムにおいて、
前記フィルムの他の積層フィルムとの貼り合わせ面にフ
ッ化膜を形成したことを特徴とする防曇フィルムを要旨
とするものである。
本発明の防曇フィルムを構成するポリオレフィンフィ
ルムとしては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げら
れる。
上記界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グ
リセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコ
ール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフ
ェニルエーテルイー等が挙げられ、これらの内、少なく
とも1種類以上が使用される。
上記フッ化膜を形成するためのフッ素ガス処理方法と
しては、 インフレーションフィルム成膜法時に使用するエアー
の変わりに、1%F2/N2ガスを使用するインライン方
式。
インフレーションフィルム成膜法より作った、チュー
ブ状フィルムの開口部を密閉し、1%F2/N2ガスでオフ
ライン処理し、チューブ状フィルム外側のみフッ素ガス
処理する方式。
等がある。
〔作用〕
本発明の防曇フィルムは上記のように、ポリオレフィ
ン系防曇フィルムの積層フィルムとの貼り合わせ面にフ
ッ化膜を形成されているので、このフッ化膜が前記積層
フィルムと前記ポリオレフィン系防曇フィルム間の接着
剤層に界面活性剤が移動することを防ぎ、接着強度の低
下及び防曇効果の低下を防止する作用をもたらすもので
ある。
実施例1 東京インキ(株)製PEX−1314(ポリオキシエチレン
アルキルエーテル・ソルビタン脂肪酸エステル)の防曇
剤マスターバッチを、低密度ポリエチレンに対し、7%
添加し、インフレーションフィルムと同時に内面をフッ
素ガス処理した。
比較例1 上記インフレーションフィルム(無処理区)上記2種
類のフィルムの貼り合わせ面をコロナ処理し、2軸延伸
ポリエステルフィルムと接着剤をぬってポリエチレンサ
ンドした。
経時的に、防曇効果とラミ強度を測定した。
その結果を、表1及び表2に示す。
なお、防曇効果の評価は、室温雰囲気下で、50℃の温
水を満たした容器の上部開口部を評価フィルムで覆って
密閉し、容器内の温水の蒸発に伴う評価フィルムの前記
開口部に面した部分への水滴の付着状況を直後、3日後
及び10日後において、次の評価ランクで評価することに
よって行った。
〔評価ランク〕5段階評価、目視判定 5;水滴の拡がりが良好で、全面均一に濡れる。
4;水滴の拡がり良好だが、わずかに水滴が付着する。
3;大きい水滴が付着するが、かなり透明感がある。
2;2〜3mmに発達した水滴が全面に付着し不透明である。
1;細かい水滴が全面に付着して不透明である。
注:貼り合わせ後3日間(37℃)でエージングし、エー
ジング終了後7日目にテンシロンで、OPET−防曇フィル
ム間のラミ強度を測定した。
上記表1及び表2の結果から、本発明の防曇フィルム
は、フッ化膜を有しないで防曇フィルムに比較して、一
定時間経過後の防曇効果及びラミ強度がかなり高く、接
着効果の低下及び防曇効果の低下が有効に防止されてい
ることが判る。
〔発明の効果〕
本発明の防曇フィルムは、従来のフッ化膜を有しない
防曇フィルムに比較して、接着効果の低下及び防曇効果
の低下が極めて低いという顕著な効果を奏するものであ
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】防曇剤としての界面活性剤を分散、含有せ
    しめたポリオレフィン系防曇フィルムにおいて、前記フ
    ィルムの他の積層フィルムとの貼り合わせ面にフッ化膜
    を形成したこを特徴とする防曇フィルム。
  2. 【請求項2】界面活性剤が、ソルビタン脂肪酸エステ
    ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グ
    リセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
    ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコ
    ール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステル、
    ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオ
    キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフ
    ェニルエーテルの内、少なくとも1種類以上からなるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の防曇フィル
    ム。
JP62231200A 1987-09-17 1987-09-17 防曇フィルム Expired - Lifetime JP2560044B2 (ja)

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