JP2559474Y2 - 電流検出装置 - Google Patents

電流検出装置

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JP2559474Y2
JP2559474Y2 JP1991052047U JP5204791U JP2559474Y2 JP 2559474 Y2 JP2559474 Y2 JP 2559474Y2 JP 1991052047 U JP1991052047 U JP 1991052047U JP 5204791 U JP5204791 U JP 5204791U JP 2559474 Y2 JP2559474 Y2 JP 2559474Y2
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修一 本多
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、強磁性薄膜磁気抵抗素
子を用いて電流の検出を行う電流検出装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗素子は、外部磁界の強弱によっ
て磁気抵抗素子内の内部抵抗が変化する現象を利用した
もので、ホール素子と同様磁電変換素子の一種である。
しかしながら、ホール素子に比べて扱い易く、アレイな
どの複合化が容易となっているため、広い分野で実用化
され、いずれも幅広く使われている。
【0003】このような磁気抵抗素子には、半導体磁気
抵抗素子と強磁性薄膜磁気抵抗素子とがあり、半導体磁
気抵抗素子は正の磁気特性を有しており、一方強磁性薄
膜磁気抵抗素子は負の磁気特性を有している。すなわ
ち、半導体磁気抵抗素子は磁界を加えると素子の内部抵
抗は増加するのに対し、強磁性薄膜磁気抵抗素子におい
ては磁界をかけると素子の内部抵抗が減少する。
【0004】ここで、半導体磁気抵抗素子に用いられる
代表的な素材としてはインジウムアンチモン(InS
b)やインジウム砒素(InAs)などがあり、強磁性
薄膜磁気抵抗素子に用いられる代表的な素材としてはパ
ーマロイ(Ni−Fe)やニッケルコバルト(Ni−C
o)などがある。
【0005】ところで、このような磁気抵抗素子は、外
部の磁界の変化に対して比較的忠実に素子の内部抵抗が
変化するために、電流を検出するための電流検出器にも
用いられている。すなわち、電流が導体中を流れるとそ
の電流の方向と垂直方向に磁界が発生し、しかもこの磁
界の強度は流れた電流の量に比例するので、電流が流れ
ることによって生じた磁界の強さを磁気抵抗素子の電気
抵抗値として検出することによって、導体に通じられた
電流の量を検出することが可能となる。
【0006】ここで、図4には、磁気抵抗素子を用いて
電流の検出を行う従来からの電流検出器の構成が示され
ている。
【0007】この従来装置は、電流が通じられる端子1
1A及び11Bと、端子11Aから11Bに流される電
流量の検出情報の入出力などを行う端子11X,11
Y,11Z,11Wを有している。そして、端子11A
及び11Bには導線13が接続されており、この導線1
3はコイル部15においてコイルを構成している。さら
に、このようにして構成されたコイル部15にはコア1
7が貫通されており、このコア17に設けられた開口部
には磁気抵抗素子18が設置されている。そして、IC
増幅器19の入出力端子は、端子11X,11Y,11
Z,11Wにそれぞれ接続されており、これらの端子か
らIC増幅器19において処理された信号を得ることが
できる。
【0008】このような構成を有する従来装置において
は、端子11Aから11Bに流された被検出電流がコイ
ル部15とコア17の作用によって電磁変換されて、該
被検出電流の大きさに追従した強さの磁界を形成する。
そして、コア17の開口部に設けられている磁気抵抗素
子18の電気抵抗は、コア17の周囲に構成される磁界
の強さに追従して変化するので、磁気抵抗素子18の電
気抵抗を検出すれば、端子11Aから11Bに流された
電流の大きさが検出できるようになっている。このため
に、磁気抵抗素子18には常に定電圧が印加されてお
り、磁気抵抗素子18における電圧の大きさを検出して
電気抵抗の大きさを検出することによって、端子11A
から11Bに流された被検出電流の大きさを検出するよ
うになっている。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】ここで、以上のような
従来装置においては、 (1)被検出電流によって発生する磁界を強めるため、コ
イル部15においては数100ターンもの巻線をしてコ
イルを作る必要があり、このためコイル,コア及び磁気
抵抗素子が主たる検出部を構成してしまい、装置全体が
大型化してしまうとともに高周波特性が劣化する (2)コイル,コア及び磁気抵抗素子それぞれの位置精度
及び加工精度及び固定方法が重要であるため、加工性及
び価格の点で難があることに加え、製造後においても振
動や衝撃に弱い (3)コアとして使用できる素材が限られているなどの問
題があった。
【0010】本考案は以上の課題を鑑みてなされたもの
であり、コイルやコアを用いた構成を排除することによ
って、加工性及び精度及び強度の優れた実用的な電流検
出装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本考案に係る電流検出装置においては、表
面に所定の回路パターンが形成されたプリント回路基板
と、前記プリント回路基板上に形成され被検出電流が流
される平板状の電流経路と、前記平板状の電流経路上に
設置され強磁性薄膜磁気抵抗素子を内蔵している電流検
出素子と、を備え、前記強磁性薄膜磁気抵抗素子が、ブ
リッジ回路を構成すべく複数個設けられ、当該複数個の
強磁性薄膜磁気抵抗素子の感磁パターンが、前記ブリッ
ジ回路中で互いに対向する辺に属する素子同士は平行な
向きになり隣接する辺に属する素子同士は互いに直交す
る向きになるよう、かつ被検出電流の向きに対しいずれ
か一対の辺に係る素子の感磁パターンが平行になり他の
一対の辺に係る素子の感磁パターンが垂直になるよう、
配置されたことを特徴とする電流検出装置。
【0012】
【作用】以上のような構成を有する本考案の電流検出装
置においては、平板状の電流経路に被検出電流が流され
ると、該電流経路の周囲に被検出電流の大きさに追従し
た強さの磁界が発生する。
【0013】すると、電流検出素子内に設置されている
強磁性薄膜磁気抵抗素子の電気抵抗が、前記電流経路の
周囲に発生した磁界の強度に追従して変化するので、こ
の強磁性薄膜磁気抵抗素子の電気抵抗を検出することに
よって、該電流経路に流れる被検出電流の大きさを検出
することができる。特に、強磁性薄膜磁気抵抗素子の特
性のひとつである“垂直な磁場にあまり感応せず平行な
磁場には感応する”という性質を利用した配置と、ブリ
ッジ構成とにより素子バラツキによる誤差の制御、温度
補償、安定出力等が達成される。
【0014】
【実施例】図1は、本考案に係る電流検出装置の一実施
例の構成を示した図である。このうち図1(a)は本実
施例の外観図であり、図1(b)は本実施例における強
磁性薄膜磁気抵抗素子の配置を示した図である。
【0015】本実施例において特徴的なことは、プリン
ト基板22上に平板状の電流経路23を有し、この平板
状の電流経路23上に強磁性薄膜磁気抵抗素子部25
設置されていることである。
【0016】すなわち本実施例に係る電流検出装置にお
いては、端子21A,21B及び端子21X,21Y,
21Z,21Wがプリント基板22上に設置されてお
り、端子21A及び21Bが電流経路23と接続されて
いる。そして、電流経路23上には磁気抵抗素子部25
が設置されており、磁気抵抗素子部25からの情報は増
幅IC27において増幅されるようになっている。ここ
で、図1に示されているように、電流経路23は平板状
に構成されており、実施例においては、スクリン印刷、
エッチングによってプリント基板22上にパターンとし
て形成されている。
【0017】ところで、強磁性薄膜磁気抵抗素子は、設
定された方向と平行な磁場に対して大きく感応し、これ
と垂直な磁場に対してはあまり感応しない。従って、図
1(b)に示されるように互いに直交するように強磁性
薄膜磁気抵抗素子が配置された場合には、電流経路23
に電流が流される場合に電気抵抗が大きく変化する素子
と変化しない素子とが設定されることになる。
【0018】すなわち、図1(b)において電流経路2
3に被検出電流が流されると、電流経路23と直交する
方向に磁場が発生するために、電流経路23と平行方向
に感磁パターンが配置された強磁性薄膜磁気抵抗素子3
2及び33は、感磁パターンと垂直の方向の磁場を受け
ることとなり、従って、電流経路23に被検出電流が流
されると強磁性薄膜磁気抵抗素子32及び33の電気抵
抗は減少する。これに対して、電流経路23に対し感磁
パターンが垂直方向に配置された強磁性薄膜磁気抵抗素
子31及び34は、電流経路23に被検出電流が流され
ると、これにより感磁パターンと平行方向に磁場がかか
ることになるので、これらの電気抵抗は殆ど変化しな
い。
【0019】ここで、図2は本実施例の電流検出装置の
機能構成を示すブロック図である。本実施例において
は、端子21Xと端子21Yは定電圧源に接続されてお
り、端子21Zはアースされている。そして、強磁性薄
膜磁気抵抗素子31,32,33,34はブリッジを構
成しており、このブリッジの端子30A,30B,30
C,30Dの内の端子30Cが端子21Zを介してアー
スされている。このため、±0Vを中心として+方向と
−方向に増幅できるようになっている。そして、端子2
1Wからの電圧の出力を検出することによって、電流経
路23に流される被検出電流の大きさが検出できるよう
になっている。
【0020】なお、実施例において、端子21Xは定電
圧安定化回路35に接続され、また、上述のように強磁
性薄膜磁気抵抗素子31,32,33,34はブリッジ
を構成しているために、素子のバラツキなどによる誤差
の防止や温度補償が行われるようになっている。
【0021】図2において、点線で示される磁気抵抗素
子部25の中に収容されている強磁性薄膜磁気抵抗素子
31,32,33,34の内の32と33の電気抵抗
が、電流経路23に電流が流されることによって減少す
る。そして、強磁性薄膜磁気抵抗素子31と32の間の
端子30Bと強磁性薄膜磁気抵抗素子33と34の間の
端子30Dが差動増幅器37に接続されており、これら
両端子間の電位差の差動増幅が行われるようになってい
る。
【0022】ここで、電流経路23に被検出電流が流れ
ていない場合には、センサ部25内の各強磁性薄膜磁気
抵抗素子の電気抵抗に変化は生じないため、端子30C
〜端子30D間と端子30C〜30B間の電位差は一定
である。しかしながら、電流経路23に被検出電流が流
されると、強磁性薄膜磁気抵抗素子32と33の電気抵
抗が下がるため、端子30C〜端子30D間の電位差と
端子30C〜30B間の電位差に差が生じるようにな
る。そして、このようにして生じた電位差の大きさは電
流経路23に通じられる電流の量に追従している。この
電位差の差動増幅値を端子21Wにおいて検出すること
によって、電流経路23に流された被検出電流の大きさ
が検出できるようになっている。
【0023】このようにして構成された本実施例に係る
電流検出装置の特性は、図3に示される通りであり、電
流経路23に流される被検出電流に対応して安定した情
報を端子21Wから提供できていることがわかる。
【0024】なお、本実施例においては、磁気抵抗素子
部25は3mm角のものとし、電流経路はこの大きさに
合せて幅3mm、厚さ10μmのものとした。このよう
な本装置では、電流経路23には100mA〜200m
Aもの電流を流すことが可能である。しかしながら、こ
のような装置は、上記のような大きさに限られることな
く、いかなる大きさのものを用いても可能であり、一般
的には10μm程度の厚さで数mmの幅があれば数Aの
電流を流すことが可能である。
【0025】また、プリント基板に用いられる素材はプ
ラスチック、セラミック、ガラスなどのあらゆる絶縁物
質を用いることが可能である。一方、本実施例において
は、電流経路23は銅をプリント基板22上にスクリー
印刷して、この上に半田コーティングを行うことによ
って電流経路23を構成しているが、電流経路23の素
材としてはアルミニウムや銅などを始めとしてあらゆる
導電性物質を用いることが可能である。
【0026】
【考案の効果】以上のように構成された本考案の電流検
出装置においては、磁気抵抗素子に磁界を加える手段と
してプリント基板上に電流経路を形成してあるので、外
部磁界を印加するための手段が不要となり、小型で安価
な電流検出装置を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る電流検出装置の構成を
示した図である。
【図2】図1に示される電流検出装置の機能構成を示し
たブロック図である。
【図3】本実施例に係る電流検出装置の出力電圧特性図
である。
【図4】従来の電流検出装置の構成を示した図である。
【符号の説明】
23 電流経路 25 磁気抵抗素子部 22 プリント基板 31,32,33,34 強磁性薄膜磁気抵抗素子

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に所定の回路パターンが形成されたプ
    リント回路基板と、 前記プリント回路基板上に形成され、被検出電流が流さ
    れる平板状の電流経路と、 前記平板状の電流経路上に設置され、強磁性薄膜磁気抵
    抗素子を内蔵した電流検出素子と、を備え、 前記強磁性薄膜磁気抵抗素子が、ブリッジ回路を構成す
    べく複数個設けられ、当該複数個の強磁性薄膜磁気抵抗
    素子の感磁パターンが、前記ブリッジ回路中で互いに対
    向する辺に属する素子同士は平行な向きになり隣接する
    辺に属する素子同士は互いに直交する向きになるよう、
    かつ被検出電流の向きに対しいずれか一対の辺に係る素
    子の感磁パターンが平行になり他の一対の辺に係る素子
    の感磁パターンが垂直になるよう、配置されたことを特
    徴とする電流検出装置。
JP1991052047U 1991-07-05 1991-07-05 電流検出装置 Expired - Lifetime JP2559474Y2 (ja)

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