JP2559226Y2 - 電動機直結形液圧ポンプの結合構造 - Google Patents

電動機直結形液圧ポンプの結合構造

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JP2559226Y2
JP2559226Y2 JP5664192U JP5664192U JP2559226Y2 JP 2559226 Y2 JP2559226 Y2 JP 2559226Y2 JP 5664192 U JP5664192 U JP 5664192U JP 5664192 U JP5664192 U JP 5664192U JP 2559226 Y2 JP2559226 Y2 JP 2559226Y2
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富男 大后
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、電動機と液圧ポンプ
とを一体的に結合した液圧装置において、電動機の出力
軸に設けられた挿入穴に液圧ポンプの入力軸を嵌挿する
ことによって動力を伝達する結合構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図3に示すようなこの種の電動機
直結形液圧ポンプの結合構造は、図4に示すように電動
機のケーシング1側のベアリング2に支持された電動機
軸40の軸端に、挿入穴41及びキー溝42が設けら
れ、電動機軸40と同軸に電動機ケーシング1のポンプ
取りつけ側にいんろう嵌合する液圧ポンプ12を複数の
ボルトで電動機に固定すると同時に、液圧ポンプ12の
ポンプ軸43およびキー13を電動機軸40の軸端の挿
入穴41及びキー溝42に嵌挿することにより動力の伝
達を行っていた。
【0003】しかし、この構造においては、運転時に電
動機軸ポンプ軸とは互いに極めて小さい振動が発生し、
フレッチング・コロージョンによりキー、キー溝及び電
動機軸、ポンプ軸間の隙間に錆が発生して、電動機軸と
ポンプ軸が固着し、電動機とポンプを分離する必要が生
じた場合、電動機軸40の挿入穴41からポンプ軸を引
き抜くことができなくなるという問題があった。
【0004】そこで、実開昭58−109599号公報
においては、前記軸の隙間部へ潤滑剤を塗布することに
よりフレッチング・コロージョンの発生を防止するよう
にした。しかしながら、この方法においても潤滑剤の劣
化や、軸の回転によって潤滑剤が滲み出たり飛散してし
まったりして、長期の使用に当たっては防錆効果が失わ
れてしまうという問題があった。このため、実開昭61
−465号公報においては図5に示すように電動機軸5
0の軸端部51の外周部に摺接するシール52と、電動
機1およびポンプ12を結合するいんろう部の内周にO
リング53等のシールをいれて、電動機軸の挿入穴およ
びポンプ軸回りを取り囲むように油溜まり部54、5
4′を設け、ここに、ポンプ室内の油を導くことによっ
てこの部分に常時油を溜め、キー、キー溝間および軸間
の隙間部の防錆を図っていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図5の
構造においては、あらかじめ封入された潤滑剤がポンプ
に使用される作動油と性状が異なるときはその混合によ
って劣化するおそれがあった。また、電動機軸端51の
外周にシール52のリップ部が摺接するので、ポンプ側
にシールを取りつけるより大型のシールが必要で、回転
に伴う軸の周速が大きくなりシール寿命が低下する問題
があった。また、電動機の製作にあたっては電動機軸表
面硬度を上げたり、シールを取りつけるための加工を必
要とするなどの問題があった。さらに、ポンプの寿命や
異常により内部漏れが増大することによって発生する、
油溜まり部内の圧力上昇によりシールが破損した場合、
作動油がシールの破損部を通って電動機内部へ侵入し電
動機を使用不能にするという欠点があった。また、組立
時においては、電動機側に設けたシール部の品質の確認
工数が増加し、使用後の分解時においては、油溜まり部
に溜まった油及びポンプ室からの油の流出対策を必要と
する等の問題があった。
【0006】本考案は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、電動機と液圧ポンプとを一体的に結合した液圧
装置の結合構造において、フレッチング・コロージョン
により電動機軸とポンプ軸間の隙間、特にキー結合によ
るキー、キー溝及び電動機軸とポンプ軸間の隙間の錆の
発生を防止し、電動機軸とポンプ軸が固着しない結合構
造を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案においては、電動機と液圧ポンプとを一体的
に結合し該電動機軸端に設けられた挿入穴に前記液圧ポ
ンプ軸を嵌挿することによって動力を伝達する結合構造
において、前記ポンプ軸の外周面に嵌着されかつ一方の
端面が電動機軸のポンプ側端面に軸方向に圧接可能にさ
れたリング状シール部材を有しており、前記挿入穴内部
に潤滑剤が封入されていることを特徴とする電動機直結
形液圧ポンプの結合構造を提供することによって上述し
た問題を解決した。
【0008】
【作用】電動機軸の挿入穴とポンプ軸との間に封入され
た潤滑剤はリング状シール部材によってその漏れが防止
される。電動機軸とポンプ軸はキー伝達により共に回転
するが、同時に前記リング状シール部材もいかなる部品
と摺接することなく両軸と共に回転する。よって潤滑剤
が遠心力や軸同士の振動によって軸隙間外へ滲み出たり
飛散したりすることがなく、充分な潤滑剤がキー隙間部
及び軸隙間部に確保される。
【0009】
【実施例】本考案の一実施例について図面を参照して説
明する。図1において電動機のケーシング1側のベアリ
ング2によって支持された電動機軸3の軸端部分4に
は、ポンプ軸5の小径部(以下小径部という)6の挿入
穴7及びキー溝8が設けられている。また、電動機軸の
軸心と同心にいんろう凹部9が設けられ、このいんろう
凹部9にポンプケーシング10に設けられたいんろう凸
部11が嵌め込まれ電動機とポンプ軸との心合わせがさ
れるようになっており、複数のボルトによって電動機1
及びポンプ12が一体に結合されている。よって、小径
部6が電動機軸3の挿入穴7にキー13と共に挿入され
る。ポンプケーシング10に取りつけられたオイルシー
ル14がポンプ軸5に摺接し、ポンプケーシング内の油
がポンプ軸から流出しないようされている。ポンプ軸5
のオイルシール摺接面からポンプ軸端寄りに段部16が
設けられ、リング状シール部材17の内径穴の肩部が段
部16に当接して小径部6に取りつけられるようになっ
ている。
【0010】リング状シール部材17は合成ゴム等の弾
性材料で構成されリング状シール部材の穴部内径は小径
部6外径よりやや小さく小径部に締め代をもって嵌着さ
れ小径部のシールを行う。また、リング状シール部材1
7は軸方向に可撓なリップ部18を有し、電動機軸3の
端面19のキー溝8より大径となる部分に圧接し、電動
機軸端部のシールを行う。電動機軸端部の挿入穴7には
空隙部20がありグリースのような潤滑剤が充填され、
また、キー、キー溝及び電動機軸挿入穴7内面および小
径部6の表面にも潤滑剤が塗布される。また電動機いん
ろう部下方にはドレン穴15があけられ外部と通じてい
る。
【0011】電動機とポンプの組付時において、まずポ
ンプ軸5の小径部6にリング状シール部材17を嵌着し
段部16まで押し込む。次に、小径部6の先端を電動機
軸3の挿入穴7に入れ、キー嵌合させながらいんろう部
を合わせ、電動機ケーシング端面とポンプケーシング端
面が当接するまで押し込み図示されていない複数のボル
トで結合する。この時、軸の嵌合が進むに従って、前記
リング状シール部材17のリップ部18は軸方向に自由
状態から電動機軸端面19に当接し、その後軸方向にポ
ンプ側に押されながら組付位置に達し、適度な軸方向の
締め代によって電動機軸端面19に圧接しシール作用を
行うようにされる。
【0012】電動機の停止時においては空隙部20およ
び軸隙間部等はリング状シール部材17によってシール
される。リング状シール部材リップ部18と電動機軸端
面19とで封入された部分は、ほぼ潤滑剤で充填され外
気と触れる割合が少なくなり酸化等による劣化は殆どな
い。運転時においては、リング状シール部材17は軸と
共に回転するが、リング状シール部材17の内径部およ
びリップ部とも摺接する部分がなく、回転による摩耗や
破損のおそれのない確実なシールができる。また、ポン
プのオイルシール14が破損した場合にポンプから漏れ
る油は、電動機凹部に設けられたドレン穴15から外部
に逃げるので、油が電動機内部に侵入することはない。
【0013】この実施例により、潤滑剤にグリースを使
用し、電動機3.7kw、1800rpm、ポンプ負荷
として電動機の出力の150%負荷0.5秒、20%負
荷0.5秒のサイクルで1000万回の繰り返し耐久試
験を行った。その結果従来技術の図4に示した構造では
キー及び軸全体にフレッチング・コロージョンが発生し
たのに対し、この実施例においてはグリースの劣化もな
く、フレッチング・コロージョンの発生もなかった。
【0014】図2は本考案の他の実施例である。図1の
実施例ではリング状シール部材の端面に軸方向に可撓す
る弾性リップ部を設けたが、図2においては弾性リップ
部のないリング状の弾性材料からなるシール31とこの
シール31とポンプ軸段部16との間に比較的弱い皿ば
ね32を設け、リング状シール部材を構成したものであ
る。これによれば、より圧接力の大きいシール構造とす
ることができる。
【0015】また、本考案ではリング状シール部材のポ
ンプ入力軸側の軸方向固定に段部16を設けたが軸にス
ナップリング溝を設けスナップリングにより固定する方
法でもよい。本考案ではキー結合による場合を示した
が、スプライン軸結合にも適用できる。
【0016】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
電動機軸の挿入穴内の潤滑剤をリング状シール部材によ
って電動機軸端面で封入するようにしたので、潤滑剤が
滲み出たり飛散したりすることがなく、また、潤滑剤の
劣化が防止されるので、長期の使用に当たっても防錆効
果が失われない。したがって、長期間使用後もスムース
に電動機とポンプを分離することが可能となった。ま
た、電動機とポンプの間に油や潤滑剤を常時介在させな
いようにしたので、電動機およびポンプの分離時に潤滑
油や油が流出する欠点もなくなった。また、ポンプ側シ
ールが破損しても電動機ケーシング側に油が侵入しない
のでポンプ故障時の安全性が向上した。
【0017】さらに、組付時においては電動機軸端面に
圧接するリング状シール部材を用いるようにしたので軸
の挿入に従って自動的に潤滑剤封入部がシールされ、か
つ、軸方向の加工組立に係る寸法誤差を吸収し、組付が
簡単確実に行えるようになった。また、リング状シール
部材は簡単な構造で小形に製作できるので、標準形の電
動機やポンプをほぼそのまま使用することが可能であり
互換性の高いものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の要部断面図である。
【図2】本考案の他の実施例の要部断面図である。
【図3】電動機直結形液圧ポンプの概略図である
【図4】従来の結合構造その1の要部断面図である。
【図5】従来の結合構造その2の要部断面図である。
【符号の説明】
1 電動機ケーシング 2 ベアリング 3 電動機出力軸 4 電動機出力軸端部 5 ポンプ軸 6 ポンプ軸小径部 7 軸挿入穴 8 キー溝 9 電動機いんろう凹部 10 ポンプケーシング 11 ポンプいんろう凸部 12 ポンプ 13 キー 14 オイルシール 15 ドレン穴 16 段部 17 リング状シール部材 18 リップ部 19 電動機軸端面 20 空隙部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機と液圧ポンプとを一体的に結合し
    該電動機軸端に設けられた挿入穴に前記液圧ポンプ軸を
    嵌挿することによって動力を伝達する結合構造におい
    て、前記ポンプ軸の外周面に嵌着されかつ一方の端面が
    電動機軸のポンプ側端面に軸方向に圧接可能にされたリ
    ング状シール部材を有しており、前記挿入穴内部に潤滑
    剤が封入されていることを特徴とする電動機直結形液圧
    ポンプの結合構造。
JP5664192U 1992-07-21 1992-07-21 電動機直結形液圧ポンプの結合構造 Expired - Lifetime JP2559226Y2 (ja)

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