JP2559063B2 - 低波浪下における波力発電方法 - Google Patents

低波浪下における波力発電方法

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JP2559063B2 JP63140903A JP14090388A JP2559063B2 JP 2559063 B2 JP2559063 B2 JP 2559063B2 JP 63140903 A JP63140903 A JP 63140903A JP 14090388 A JP14090388 A JP 14090388A JP 2559063 B2 JP2559063 B2 JP 2559063B2
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善也 相馬
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    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/30Energy from the sea, e.g. using wave energy or salinity gradient

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、海洋の波浪エネルギーによって実用電源
を発電する波力発電装置に実施される波力発電方法に係
り、さらに云えば、海洋の波浪エネルギーが小さく、エ
ネルギー吸収装置で発生される空気エネルギーが少な
く、エアータービンによる空気エネルギー消費量を大き
く下回る場合に実施される、低波浪下における波力発電
方法に関する。
従来の技術 従来、第3図に例示した構成の波力発電装置及び波力
発電方法が特開昭60−104779号公報に記載されて公知に
属する。
これは海洋の波浪エネルギーを空気エネルギーに変換
するエネルギー吸収装置1(空気ピストン装置)で発生
された空気エネルギーを送気管3により定圧化タンク2
へ導き入れ、同定圧化タンク2において脈動する空気エ
ネルギーを定圧化し、かつ一時貯蔵する。そして、定圧
化タンク2内の平滑化された空気エネルギーは送気管4
を通じてエアータービン5へ供給して同エアータービン
5を回転駆動させ、このエアータービン5と連結した発
電機6を回転させて発電する構成とされている。定圧化
タンク2の上部には空気槽内の空気圧を設定し又は調整
するため、水等の負荷材8を加減する載荷室が設けられ
ている。
本発明が解決しようとする課題 従来の上記構成の波力発電装置及び波力発電方法の場
合、波浪が小さくて、エネルギー吸収装置1において発
生される空気エネルギーがエアータービン5の消費量が
大きく下回るときは、定圧化タンク2が下限位置に降下
したままとなり、エネルギー吸収装置1で発生されるわ
ずかな空気エネルギーは送気管3を通じて定圧化タンク
2へ入るものの、そのまま送気管4を通じてエアーター
ビン5へと流れ出るにすぎない。この場合は、エアータ
ービン5に発電機6を回転する程の動力を発生し得ない
ため、エアータービン5を空回りさせるに止まり、発電
はできなかった。このため実用的な商用電源としての安
定性、信頼性に欠け、経済的効果にも乏しいという問題
点があった。
課題を解決するための手段 上記従来技術の課題を解決するための手段として、こ
の発明に係る低波浪下における波力発電方法は、図面の
第1図と第2図に実施例を示したとおり、 波浪エネルギーを空気エネルギーに変化するエネルギ
ー吸収装置1で発生された空気エネルギーは定圧化タン
ク2へ導き入れ、定圧化して一時貯蔵し、この平滑化さ
れた空気エネルギーをエアータービン5へ供給して駆動
せしめ、同エアータービン5で発電機6を回転し発電を
行なう波力発電方法において、 定圧化タンク2とエアータービン5とを連絡する送気
管4の途中位置に開閉弁(又は流量制御弁である場合を
含む。以下同じ)10を設置し、波浪が小さくエネルギー
吸収装置1で発生される空気エネルギーが少ないため定
圧化タンク2が下限点Ldまで降下した場合は開閉弁10を
全閉として発電を休止し、定圧化タンク2にはその上限
点Luに達するまで空気エネルギーの蓄積を行なう。こう
して安定化タンク2が空気エネルギーにより上限点Lu
達した時点で開閉弁10を開き、エアータービン5で発電
機6を回転させて発電を行なう。その後、定圧化タンク
2が下限点Ldに達した時点で再び開閉弁10を全閉とし、
以下同様の工程をくり返すことを特徴とする。
なお、上記低波浪下における波力発電方法において、
定圧化タンク2が空気エネルギーの蓄積によって上限点
Luに達したこと、又は空気エネルギーの消費によって下
限点Ldになったことはレベル計11で自動計測し、その計
測値はコンピューターコントロール装置12へ入力し、同
コンピューターコントロール装置12を通じて開閉弁10の
開閉を自動制御することも特徴とする。
作用 波浪エネルギーが小さく、エネルギー吸収装置1で発
生される空気エネルギーがエアータービン5の消費量よ
りもはるかに少ない場合でも、送気管4の開閉弁10を全
閉にして空気エネルギーの流出を止めると、徐々にでも
定圧化タンク2に空気エネルギーが蓄積され、十分な時
間をかけることよって定圧化タンク2は上限点Luへ到達
するに至る。この時点で開閉弁10を全開にすると、定圧
化タンク2に貯蔵された十分に大きな空気エネルギーに
よってエアータービン5が駆動され発電機6を回転して
発電が行なわれる。
こうして定圧化タンク2内の空気エネルギーが消費さ
れ、下限点Ldまで降下したときは、再び開閉弁10を全閉
して発電を停止する。したがって、定圧化タンク2内に
は再び徐々に空気エネルギーが蓄積され、以下同様の動
作をくり返すことになる。
したがって、定圧化タンク2における空気槽2aの上限
点Lu及び下限点Ldをレベル計11によって自動計測し、こ
の計測値に基いてコンピューターコントロール装置12が
開閉弁10の開閉を自動制御すると、無人運転が行なわれ
る。
実 施 例 次に、図示した本発明の実施例を説明する。
第1図に示した波力発電装置の構成は、第3図の従来
例と大差がなく、海岸に設置し消波工型のエネルギー吸
収装置1で発生された空気エネルギーは、送気管3を通
じて定圧化タンク2の空気槽2a内へ導き入れて蓄積され
る。この定圧化タンク2は、水13を貯めた外タンク2bの
水中に空気槽2aを昇降自在に浮かせ、水13で水封作用を
させた構成となっている。したがって、送気管3を通じ
て空気エネルギーが送り込まれると、空気槽2aが上昇し
つつこれらを一時的に貯蔵し、かつ同空気槽2aの重量
(又は第3図のように負荷材8を負荷する場合もある)
に基いて、送気管3から入る脈動する空気圧を定圧化す
る。こうして定圧化タンク2で平滑化された空気エネル
ギーは、送気管4を通じてエアタービン5へ供給され
て、エアータービン5を回転駆動せしめ、さらには同エ
アータービン5と連結された発電機6を回して発電を行
なう。
但し、本発明の場合は、送気管4の途中位置に流量制
御弁(又は開閉弁)10を設置し、これにより送気管4の
開閉及び同送気管4内を流れる空気の流量を調節可能に
構成されている。
流量制御弁10はコンピューターコントロール装置12で
自動制御される。コンピューターコントロール装置12に
は、定圧化タンク2における空気槽2aの上昇限度位置
(上限点Lu)と、同空気槽2aの下降限度位置(下限点
Ld)とをそれぞれ計測するレベル計11の計測値が入力さ
れ、この入力に基いてコンピューターコントロール装置
12が流量制御弁10の開閉を自動制御する構成とされてい
る。また、コンピューターコントロール装置12は、前記
レベル計11からの入力に基いて発電機6の界磁巻線の励
磁装置14のオン、オフ制御をする構成とされている。
即ち、波浪が小さく、エネルギー吸収装置1で発生す
る空気エネルギーがエアータービン5の消費量よりも少
なく、このため定圧化タンク2の空気槽2aが下限点Ld
まで下降すると、これを計測したレベル計11からの入力
を受けて、コンピューターコントロール装置12は流量制
御弁10を全閉となし、同時に励磁装置14をオフに切換え
る。
こうして空気エネルギーの流出を止められた定圧化タ
ンク2には、波浪が小さく、エネルギー吸収装置1で発
生される空気エネルギーが小さくとも、時間をかけるこ
とによって徐々に空気エネルギーが蓄積されることにな
る。即ち、相当長い時間をかけることによって空気槽2a
は必ず上限点LUへ到達するに至る。
こうしてレベル計11が上限点LUを計測し、その計測値
がコンピューターコントロール装置12に入力されると、
その入力に基いてコンピュータコントロール装置12は流
量制御弁10を全開とし、かつ励磁装置14をオンに切換え
る。したがって、空気エネルギーによってエアータービ
ン5が回転され、発電機6を回して発電が行なわるので
ある。
この発電は、空気エネルギーの消費によって空気槽2a
が下限点Ldになるまで継続して行なわれる。レベル計11
が下限点Ldを計測し、それがコンピューターコントロー
ル装置12に入力されると、これに基いてコンピューター
コントロール装置12が流量制御弁10を全閉とし、かつ励
磁装置14をオフにして発電が中止され、以下上記した工
程をくり返すのである。
つまり、本発明によれば、第2図に示したように、低
波浪下においては時間の経過と共にパルス波状に間欠的
な発電が行なわれ、発電の都度負荷に電力を供給して商
用電源を補助するのである。
勿論、波浪が大きく、エネルギー吸収装置1において
大量の空気エネルギーを発生し、それがエアータービン
5の消費量を上回るか又は、ほぼ釣合って空気槽2aが下
限点Ldにまで下降しないかぎり、発電はそのままずっと
継続されることになる。
なお、こうして発電した電気は、一旦蓄電地15に充電
して利用することにより、より安定した利用を可能なら
しめるのである。
本発明が奏する効果 以上に実施例と併せて詳述したとおりであって、この
発明に係る低波浪下における波力発電方法によれば、波
浪が小さく、エネルギー吸収装置1において発生する空
気エネルギー量がエアータービン5の消費量を大きく下
回るような場合でも、間欠的なから発電を可能ならし
め、波力発電装置の実効性と経済的効果を発揮せしめる
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る波力発電方法を実施する波力発
電装置の系統図、第2図は本発明による波力発電の状態
を示したグラフ、第3図は従来の波力発電方法が実施さ
れる波力発電装置を示した系統図である。 1……エネルギー吸収装置、2……定圧化タンク 5……エアータービン、6……発電機 4……送気管、10……流量制御弁(開閉弁) LU……上限点、Ld……下限点 11……レベル計 12……コンピューターコントロール装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茅野 秀則 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内 (72)発明者 中久喜 康秀 東京都江東区南砂2丁目5番14号 株式 会社竹中工務店技術研究所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】波浪エネルギーを空気エネルギーに変換す
    るエネルギー吸収装置で発生された空気エネルギーは定
    圧化タンクへ導き入れ定圧化して一時貯蔵し、この平滑
    化された空気エネルギーをエアータービンへ供給して駆
    動せしめ、同エアータービンで発電機を回転し発電を行
    なう波力発電方法において、 定圧化タンクとエアータービンとを連絡する送気管の途
    中位置に開閉弁を設置し、波浪が小さくエネルギー吸収
    装置で発生される空気エネルギーが少なくて定圧化タン
    クが下限点に下りた場合は開閉弁を全閉として発電を休
    止し、定圧化タンクにはその上限点に達するまで空気エ
    ネルギーの蓄積を行ない、定圧化タンクが空気エネルギ
    ーによって上限点に達した時点で開閉弁を開きエアータ
    ービンで発電機を回転させて発電を行ない、定圧化タン
    クの蓄積空気エネルギーが下限点に達した時点で再び開
    閉弁を全閉とすることを特徴とする、低波浪下における
    波力発電方法。
  2. 【請求項2】定圧化タンクが空気エネルギーの蓄積によ
    って上限点に達したこと又は空気エネルギーの消費によ
    って下限点になったことはレベル計で自動計測し、その
    計測値はコンピューターコントロール装置へ入力し、同
    コンピューターコントロール装置を通じて開閉弁の開閉
    を自動制御することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載した低波浪下における波力発電方法。
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