JP2558050C - - Google Patents

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JP2558050C
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Japan
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epa
dha
feed
weight
chicken
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ISE FOODS Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】 本発明は、鶏用飼料に関する。 【従来の技術】 脂肪酸の一種である、エイコサペンタエン酸(以下、単に「EPA」という。
)、ドコサヘキサエン酸(以下、単に「DHA」という。)は人体内で悪玉コレ
ステロールを減少させる等の効能があることは知られている。このEPAやDH
Aは青魚の皮と肉との間や内臓などに多く含まれ、これらから抽出したEPA、
DHAを液体脂肪中に添加した液状EPA、DHAが製造されている。この液状
のEPA、DHAを鶏用飼料を撹拌しながら噴霧することで該飼料に混合して鶏
に与え、もって、EPA、DHAを通常より多く含有する鶏卵を生産することが
できる。このようにして、人体のコレステロール減少効果等の高い鶏卵を提供す
ることができる。 【発明が解決しようとする課題】 しかし、液状のEPA、DHAを鶏用飼料に混合して鶏に与え続けると、鶏の
産卵率が低下してしまう。従って、EPA、DHAを通常より多く含有する鶏卵
の生産を高価なものとしてしまう。かかる産卵率の低下は、液状EPA、DHA
の組成が大部分脂肪であることから、液状EPA、DHAを混ぜた飼料を鶏体に
摂取させることは大量の脂肪を不必要に摂取させることとなって、飼料の栄養バ
ランスが崩れ、鶏体に負担をかけることにより起こるのではないかとも考えられ る。 また、液状EPA、DHAは酸化が非常にはやく、その養鶏所内での管理は厳
重でなければならないから多くの手間暇を要する。同様に酸化のしやすさから液
状EPA、DHAを混ぜた飼料を一度に大量に作って養鶏所内に保存しておくこ
ともできない。このように、液状EPA、DHAを混合した飼料では、空気に触
れぬよう厳重に管理した液状EPA、DHAから必要分を取り出し、すぐに給飼
する予定分のわずかな飼料に混ぜて鶏に与え、残りの液状EPA、DHAはまた
厳重に保管するという作業を繰り返さなければならず、効率的、経済的な養鶏所
の運営には大きな支障となる。この点でも鶏卵を大変高価なものとしてしまう。 本発明は、かかる課題を解決せんとするもので、EPA、DHAを通常より多
く含有する鶏卵を安価に生産できる鶏用飼料を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 かかる課題を解決するための本発明の要旨は、粗脂肪量が55重量%、繊維質
量が40重量%、水分量が5重量%からなり、前記粗脂肪量にEPAが8.77
重量%とDHAが4.80重量%含まれてなる粉末を、飼料重量に対して1.5
重量%均一に混合してなるようにし、全体粗脂肪量を4.75重量%に抑えるこ
とから、鶏体に負担をかけない鶏要飼料にある。 【作用】 すなわち、従来の液状EPA、DHAではなく、表2に示す組成のEPA、D
HAを含有する粉末を飼料に1.5重量%均一に混ぜて、全体粗脂肪量を4.7
5重量%に抑えて鶏に与えた場合には、産卵率が低下しないことを本発明者は比
較実験により確かめた。 【実施例】 以下、本発明の効果を検証するため行った実験を中心に、本発明に関する一実
施例について説明する。本発明者の行った実験は、EPA、DHAを含有する粉
末を混ぜた鶏用飼料(以下、飼料Aという。)を与えた鶏のグループ(以下、A
グループという。)と従来の液状EPA、DHAを混ぜた鶏用飼料(以下、飼料
Bという。)を与えた鶏のグループ(以下、Bグループという。)との間で産卵
率などを比較対象実験したものである。 まず、使用する飼料A、飼料Bの組成についてであるが、これについては、以
下の表に示した。飼料A、Bとも、同一の従来の一般的な鶏用飼料に、EPA、
DHAを含有する粉末、液状EPA、DHA(魚油エステル)をそれぞれ1.5
wt%づつ混ぜたものである。飼料Aに混入したEPA、DHAを含有する粉末
としては、日清製粉(株)の製品(「オメガ3」の商標で販売。)を使用した。
表1に示されているように、粉末を1.5wセ%加えた飼料Aでは全体粗脂肪量
が4.75wt%で抑えられている。なお、表2に示したEPA量、DHA量は
、同表に示す粗脂肪量に対するパーセンテージで示している。 【表1】 【表2】 【表3】 【表4】 実験は、本出願人所有の鶏舎において、平成3年10月1日から同29日まで
の29日間にわたって行った。実験に用いた鶏の鶏種はイサブラウン(赤玉とよ
ばれる褐色の卵を産卵する。)で、平成3年10月1日において250日令(孵
化してから250日目であることを意味する。)の鶏をAグループ、Bグループ
それぞれ600羽用意し、Aグループ、Bグループとも同一鶏舎内の同種ケージ
(間口45cm×奥行き30cm×高さ45cm)内に3羽づつ収容して飼育した。給餌は、
Aグループには飼料Aを、Bグループには飼料Bを、それぞれ毎日1回午後2時
に手撒きによって行った。また、給水は水トイ方式で常時新鮮な水が飲める状態
とした。 このような条件下でAグループ、Bグループそれぞれの羽数、産卵数(通常、
鶏は午前中に産卵を終了するので、毎日午後4時に集卵し、各グループそれぞれ
の集卵数を産卵数とする。)、卵重(各グループごとの産卵の卵一個あたりにお
ける平均重量。)、産卵率(各グループごとの産卵数を羽数で割った数値。)を
毎日記録し、また、一週間ごとに食下量(毎日の給餌量と、その残量から計算し
た、各グループごとの、鶏一羽が一日に摂取した飼料の平均重量を各週ごとに算
出した量。)を記録した。 かかる実験の結果は図2のとおりであり、該結果から、各グループごとの日令
と産卵率との関係をグラフにしたのが、図1である。同図に明らかなように、飼
料Aを与えて飼育したグループAの鶏の方は産卵率がほぼ一定であるのに対し、
飼料Bを与えて飼育したグループBの鶏は、産卵率が顕著に低下しているのがわ
かる。このような、産卵率の低下は、前述のとおり、液状EPA、DHAの組成
が大部分脂肪であることから、液状EPA、DHAを混ぜた飼料を鶏体に摂取さ
せることは大量の脂肪を不必要に摂取させることとなって、飼料の栄養バランス
が崩れ、鶏体に負担を書ける結果、起こるのではないかと考えられる。 また、イサブラウンで得られる鶏卵の卵殻は褐色であるが、Bグループの鶏卵
は、実験がすすむにつれて、一見して卵殻色の薄い色のものが多くなり、実験期
間終了まぎわにおいては、ほぼ8割程度の鶏卵の卵殻色にこのような異常がみら
れた。これに対し、Aグループの鶏卵においては、かかる卵殻色の変化はみられ
なかった。このような卵殻色の変化はBグループの鶏の鶏体に負担がかかってい ることの証左と考えられる。しかし、卵殻色の変化は視覚で確認したものであっ
て、計量化はできない。 【発明の効果】 以上説明した本実施例の鶏用飼料によれば、上述の通り、粗脂肪量が55重量
%、繊維質量が40重量%、水分量が5重量%からなり、粗脂肪量にEPAが8
.77重量%とDHAが4.80重量%含まれてなる粉末を鶏用飼料に1.5重
量%混入することと、この鶏用飼料の全体粗脂肪の量を4.75重量%に抑えた
ことにより、EPA、DHAが通常の飼料より多く含まれる飼料を鶏に摂取させ
て、もって、EPA、DHAが通常の鶏卵より多く含まれる鶏卵を産卵率を低下
させることなく生産することができ、これにより、EPA、DHAが通常の鶏卵
より多く含まれる鶏卵を安価に生産することができる。 また、粉末の方が液状のものよりはるかに酸化しにくいため、EPA、DHA
を含んだ鶏用飼料を大量に養鶏所内に作りだめしておくことができ、効率的、経
済的な養鶏所運営ができる。よって、この点でも、液状EPA、DHAを用いた
場合よりEPA、DHAを通常より多く含んだ鶏卵を安価に生産することに寄与
する。 さらに、液状のEPA、DHAでは、均等に飼料に混ぜることが困難なため、
鶏に与えられることになるEPA、DHAの分量も大きなバラツキが生じる。よ
って、生産される鶏卵に含まれるEPA、DHAの濃度も大きなバラツキを生じ
てしまう。これに対し、粉末のEPA、DHAなら、均一に飼料に混合すること
ができるので、液状EPA、DHAを用いる場合より均一な量のEPA、DFA
が鶏体に摂取され鶏卵中のEPA、DHA濃度をより均一化することもできる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施例である比較対象実験の日令と産卵率との関係を示すグラフで
ある。 【図2】 本発明の一実施例である比較対象実験の結果を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 エイコサペンタエン酸ドコサヘキサエン酸を含有する粉末
    を混入してなり、産卵率を低下させない鶏用飼料において、前記粉末の組成は、
    粗脂肪量が55重量%、繊維質量が40重量%、水分量が5重量%からなり、前
    記粗脂肪量にエイコサペンタエン酸が8.77重量%とドコサヘキサエン酸が4
    .80重量%含まれ、該粉末を飼料重量に対して1.5重量%均一に混合し、全
    体粗脂肪量を4.75重量%に抑えることを特徴とする鶏用飼料。

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