JP2557886B2 - 同位体分離装置 - Google Patents

同位体分離装置

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JP2557886B2 JP62127096A JP12709687A JP2557886B2 JP 2557886 B2 JP2557886 B2 JP 2557886B2 JP 62127096 A JP62127096 A JP 62127096A JP 12709687 A JP12709687 A JP 12709687A JP 2557886 B2 JP2557886 B2 JP 2557886B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明はレーザ法による同位体分離装置に係り、特に
熱電離イオン等の不純物イオンが回収部に混入すること
を防止し、同位体の分離効率の向上を図った同位体分離
装置に関する。
(従来の技術) 一般に、レーザ法による同位体分離装置は、複数種類
の同位体を含む金属原料、例えば質量数235のウラン
(U−235)および質量数238のウラン(U−238)を含
むウラン金属原料を加熱溶融して蒸発させ、生成した金
属蒸気流にレーザ光を照射し、蒸気流中の特定の同位
体、例えばU−235を選択的に陽イオン化し、この陽イ
オン化した特定の同位体に電界を作用させて分離回収す
るように構成されている。
従来、この種の同位体分離装置は第2図に示すように
構成される。すなわち、ほぼ真空状態に維持された真空
容器1内の底部に金属原料2を収容した蒸発用るつぼ3
が設置される。蒸発用るつぼ3は熱化学的耐性に優れて
おり、その内部に収容される金属原料2は複数種類のウ
ラン同位体から成っている。この金属原料2に対して、
電子銃4から発射された電子ビーム5が照射される。電
子ビーム5は、真空容器1全体に形成された磁界6によ
って蒸発用るつぼ3方向に偏向される。磁界6は第2図
において紙面に対し、背面から垂直上方向に形成されて
いる。
電子ビーム5が照射された金属原料2、加熱されて溶
融し、さらに蒸発して蒸気流7を形成する。この蒸気流
7は蒸気封入容器8に案内されてその上部に形成された
スリット9を通り製品回収電極10に流入する。製品回収
電極10は、陽電極11と、陽電極11電位より相対的に低い
電位が印加される陰電極12とを蒸気流7の流れ方向に平
行に対向させて構成される。陽電極11と陰電極12には製
品回収用電源13から所定の電圧が印加され電極間に電界
が形成される。
この陽電極11と陰電極12との間には光反応部14が形成
され、この光反応部14には、蒸気流7の流れに対して直
角方向(第2図においては紙面に垂直)にレーザ光15が
照射される。レーザ光15としては、特定の同位体の共鳴
吸収波長に調整された銅蒸気レーザ等が採用される。レ
ーザ光15の照射によって、蒸気流7中の特定の同位体、
例えばU−235のみが選択的に励起されて電離し陽イオ
ンとなる。陽イオンとなった特定の同位体は、電界によ
る静電偏向によって陰電極12方向に吸引され製品として
分離回収される。
一方、レーザ光15の照射によってイオン化しなかった
同位体、例えばU−238や中性金属原子等を含む蒸気流
7は電界により影響を受けずに製品回収電極10部を直進
して通過し、製品回収電極10の上方に配設した屋根形状
の廃品回収板16に回収される。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来の同位体分離装置では、ウラン同
位体の分離操作を行なう前処理として、強力な電子ビー
ムを照射して高温下で金属ウランを溶融後蒸発せしめて
蒸気流を生成する工程を有するため、生成した蒸気流に
は、高温条件下で発生した各種の不純物イオンが含まれ
る。
すなわち、不純物イオンとしては電子ビームと蒸気流
が衝突して電荷交換を行なうことにより発生するU−23
8の衝突電離イオンや、高温度に加熱された蒸発用るつ
ぼ内の溶融金属面に蒸気流が接触することによって発生
するU−238その他の金属の熱電離イオン等がある。
蒸発用るつぼ3において生成したこれらの不純物イオ
ン17,17a,17bは第3図に示すように、同位体分離装置の
長手方向全体に形成された磁界6によって偏向され、破
線で示すような円弧軌道を描いて移動する。その間、他
の金属分子熱電子との電荷交換衝突を繰り返しながら不
純物イオン17,17a,17b…は、光反応部14にて生成した光
電離イオン18(U−235イオン)に同伴して陰電極12に
吸引され、製品に混入する。そのため、本来分離回収を
目的とするU−235の分離係数が低下し、濃縮度も小さ
くなる。したがって、回収ウラン製品の純度および品質
が低下する問題点があった。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたもの
であり、生成した蒸気流に含まれる熱電離イオンおよび
電子衝突電離イオン等の不純物イオンを蒸気流が光反応
部に導入される前段階で予め分離回収し、製品回収電極
に回収されることを防止することによって同位体の分離
効率を高め、さらに純度品質が優れた製品を得ることが
できる同位体分離装置を提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明は、複数種類の同位体を含有する金属原料に対
して磁界により偏向された電子ビームを照射することに
よって金属原料を加熱蒸発せしめ蒸気流を生成する蒸気
生成装置と、蒸気流の流れ方向に対して平行に陽電極と
陰電極とを対向配置して形成する製品回収電極と、製品
回収電極に導入した蒸気流にレーザ光を照射して蒸気流
に含まれる特定の同位体を選択的に陽イオン化するレー
ザ光発振装置とを備え、上記製品回収電極間に形成した
電界によって特定のイオン化同位体を陰電極方向に偏向
させて分離回収する同位体分離装置において、電子ビー
ム偏向用の磁界と平行な電界を形成し、この電界によっ
て蒸気流に含まれる不純物イオンを分離回収する不純物
回収電極を蒸気生成装置と製品回収電極との間の蒸気流
通路に配設したことを特徴とする。
(作用) 本発明に係る同位体分離装置によれば、従来装置の構
成に加えて、蒸気生成装置と製品回収電極との間の蒸気
流通路に不純物回収電極が配設され、不純物回収電極間
には電界が形成されているため、不純物回収電極に流入
した蒸気流中の不純物陽イオンは電界によって陰極側に
吸引回収される。
また、上記不純物回収電極に形成される電界は、電子
ビーム偏向用の磁界と平行になるよう調整されているた
め、不純物イオンが磁界によって受ける偏向力と電界に
よって受ける偏向力とが互いに干渉することがなく、不
純物イオンは磁界に影響されることなく、不純物回収電
極の電極板に吸引回収される。
すなわち本発明によれば、蒸気流が製品回収電極に導
入される前段階で予め不純物イオンが除去されるため、
不純物イオンが製品回収電極に吸着混入することが防止
される。したがって、同位体の分離効率が向上し、純度
・品質が優れた同位体製品を得ることができる。
(実施例) 次に、本発明の一実施例について、ウラン濃度工程に
おけるウラン同位体の分離操作を例にとり、添付図面を
参照して説明する。
第1図は本発明に係る同位体分離装置の一実施例を示
す斜視図であり、第2図に示す従来例と同一構成要素に
は同一符号を付している。
本実施例に係る同位体分離装置は、金属原料2を収容
した蒸発用るつぼ3を備え、電子銃4から発射した電子
ビーム5を磁界6によって偏向させて金属原料2に照射
し、金属原料2に含まれる複数種類のウラン同位体を加
熱蒸発せしめ、蒸気流7を生成する蒸気生成装置19を有
する。
この蒸気生成装置19を収納する蒸気封入容器8の上部
には、不純物回収電極20が設けられる。不純物回収電極
20は、蒸気流7の通路をはさみ対向して配設された陽電
極20aと陰電極20bとから構成され、各電極板は不純物回
数用電源21に接続される。不純物回収電極20間に形成さ
れる電界22は電子ビーム偏向用の磁界6と平行に設定さ
れる。第1図においては同一方向に設定されている。
さらに、不純物回収電極20の上部には、陽電極11と陰
電極12とを対向して配設した製品回収電極10が設けられ
る。第1図においては、陽電極11と陰電極12とから成る
一対の電極板で構成される例を示しているが、実際の装
置においては多数の陽電極板と陰電極板とを交互に配設
して構成される。各電極11,12は、製品回収用電源13に
接続される。また、陽電極11と陰電極12との間には光反
応部14が形成され、この光反応部14に流入する蒸気流7
にレーザ光15を照射するレーザ光発振装置23が軸方向延
長上に設けられる。
蒸気生成装置19において生成した蒸気流7は蒸気封入
容器8のスリット9を通り、不純物回収電極20に流入す
る。流入した蒸気流7に含まれる熱電離イオン等の不純
物陽イオンは、陽電極20aと陰電極20bとの間に形成され
た電界22によって偏向され、陰電極20b側に吸引回収さ
れる。
また、不純物回収電極に形成される電界22の向きは、
電子ビーム5を蒸発用るつぼ3方向に偏向させるために
分離装置全体に形成された磁界6の向きと同一方向に形
成されているため、不純物陽イオンが磁界6と電界22と
から受ける各偏向力が互いに干渉することがなく、不純
物陽イオンは磁界6に影響されずに磁界22の偏向力によ
って陰電極20b方向に吸引回収される。
ここで、不純物回収電極20に印加する電界22の強さ
は、数10〜数100V/cmに設定される。この電界強度によ
って偏向される不純物イオンの運動速度は、蒸発用るつ
ぼ3から熱平衡速度で移動するイオンの運動速度と比較
して充分大であるため、不純物イオンは、電界22の偏向
力に支配されて所定方向に移動する。
なお、電界22の向きは、第1図に示す方向とは反対
に、すなわち磁界6の向きと180度逆方向に設定して
も、不純物イオンの除去回収作用は同一である。
上記の通り、本実施例によれば、生成した蒸気流7に
含まれる熱電離イオン等の不純物イオンは、光反応部14
に導入される前段階で、不純物回収電極20において、予
め除去回収されるため、製品回収電極10に吸着されるイ
オンは、レーザ光15によって選択励起された光電離イオ
ン18のみである。
したがって、不純物イオンが製品回収電極に同伴され
て吸着することによって回収を目的とする特定の同位体
の分離効率を低下させたり、製品の純度を低下させるお
それが少なくなる。
〔発明の効果〕
本発明に係る同位体分離装置によれば、蒸気生成装置
と製品回収電極との間に不純物回収電極が配設され、そ
の電極間に電子ビーム偏向用の磁界と平行に電界が形成
されているため、電極間に流入した不純物イオンは、磁
界によって受ける偏向力に影響されることなく、電界に
よる偏向力によって所定方向の電極板に分離回収され
る。
すなわち、蒸気流に含まれる不純物イオンが製品回収
電極の光反応部に導入される前段階で予め除去されるた
め、不純物イオンが製品回収電極に混入することが防止
される。したがって、回収を目的とする特定の同位体の
分離効率が向上し、純度および品質が優れた製品を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る同位体分離装置の一実施例を示す
斜視図、第2図は従来の同位体分離装置の構成を示す断
面図、第3図は不純物イオンの挙動を示す説明図であ
る。 1……真空容器、2……金属原料、3……蒸発用るつ
ぼ、4……電子銃、5……電子ビーム、6……磁界、7
……蒸気流、8……蒸気封入容器、9……スリット、10
……製品回収電極、11……陽電極、12……陰電極、13…
…製品回収電源、14……光反応部、15……レーザ光、16
……廃品回収板、17,17a,17b,17c,17d……不純物イオ
ン、18……光電離イオン、19……蒸気生成装置、20……
不純物回収電極、20a……陽電極、20b……陰電極、21…
…不純物回収用電源、22……電界、23……レーザ光発振
装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種類の同位体を含有する金属原料に対
    して磁界により偏向された電子ビームを照射することに
    よって金属原料を加熱蒸発せしめ蒸気流を生成する蒸気
    生成装置と、蒸気流の流れ方向に対して平行に陽電極と
    陰電極とを対向配置して形成する製品回収電極と、製品
    回収電極に導入した蒸気流にレーザ光を照射して蒸気流
    に含まれる特定の同位体を選択的に陽イオン化するレー
    ザ光発振装置とを備え、上記製品回収電極間に形成した
    電界によって特定のイオン化同位体を陰電極方向に偏向
    させて分離回収する同位体分離装置において、電子ビー
    ム偏向用の磁界と平行な電界を形成し、この電界によっ
    て蒸気流に含まれる不純物イオンを分離回収する不純物
    回収電極を蒸気生成装置と製品回収電極との間に配設し
    たことを特徴とする同囲体分離装置。
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