JP2556957C - - Google Patents

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JP2556957C
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株式会社ソフィア
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 この発明は遊技機、特にゲーム状態を形成する可変表示装置を備えた遊技機に
適用して有効なものに関する。 【0002】 【従来の技術】 例えば、パチンコ遊技機の分野においては、遊技客へのサービス向上や遊技を
楽しめる客層の拡張などのために、いわゆる役物(やくもの)と呼ばれる電動式
の入賞装置を備えたものが開発されている。この役物が付くことにより遊技の内
容が多様になり、これにより遊技客の健全な楽しみを増加させることができるよ
うになる。 【0003】 この種の役物付きのパチンコ遊技機には、可変表示装置と、この可変表示装置
の表示内容が特定の態様で停止することを条件にして動作する入賞装置とが設け
られる。 【0004】 上記可変表示装置は、パチンコ遊技機の遊技領域内にて一種のゲーム装置を形
成する。この可変表示装置は、例えば遊技領域内に配設された特定入賞領域に打
球が入賞することにより起動されて、その表示内容を絶えず変化させるように動
作する。この表示を変化させる可変表示動作は、手動による停止操作あるいはタ
イマーによる特定時間の経過によって停止させられる。可変表示動作が停止させ
られると、それ以降の表示内容は、次の起動まで停止している。ここで、その表
示内容が予め約定された特定の態様で停止すると、すなわち特定態様が発生する
と、いわゆる「大当たり」あるいは「中当たり」の状態が生じる。この「大当た
り」あるいは「中当たり」の状態が生じると、上記入賞装置が動作して、入賞確
率が飛躍的に高くなる特別な利益が遊技客に一時的に与えられるようになる。こ
れにより、誰にでも多大な入賞利益を得る機会が平等に与えられるようになって
、遊技客へのサービスが公正かつ公平になる。これとともに、遊技の内容が多様
になって、遊技客の健全な楽しみを増加させることができるようになる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、前述したごとき役物付きのパチンコ遊技機の利点が十分に活か
されるためには、上記可変表示装置の停止表示内容が確実にランダム化されてい
なければならない。さもないと、遊技の面白さが減退してしまうとともに、例え
ば、手動による停止操作のタイミングなどによって、上記特定態様の発生頻度を
意図的に高めることが可能になってしまう、などの弊害を生じる恐れがある。 【0006】 ところが、上記可変表示装置の表示更新動作を通常の統計学的手段でもって単
純にランダム化した場合には、次のような問題を生じるようになることが、本発
明者によって明らかにされた。 【0007】 すなわち、上記表示更新動作を通常の統計学的手段でもって単純にランダム化
すると、例えば「大当たり」などの特定態様の発生確率は、非常に長いほとんど
無限のサンプル期間を通じてのマクロ的な統計によれば、統計学的には確かに一
定の率に揃うようになるかも知れない。しかし、遊技客が遊技を行っている比較
的短い有限のサンプル期間内において上記特定態様が実際に発生する確率は、実
際には必ずしも理論通りにはならず、むしろ非常にバラツキが多く、例えば「大
当たり」の特定態様が連続的に発生したり、あるいはその特定態様が全く発生し
ないといった状態が生じることが判明した。このため、遊技客へのサービスの公
平をはかることが非常に困難であった。 【0008】 この発明は、以上のような背反する問題を一挙に解決するものであって、その
目的とするところは、非常に簡単かつ簡潔な構成でもって、上記可変表示装置の
表示停止時の表示内容にランダム性を与えつつ、比較的短い有限の遊技期間にお
いて前述した特定態様が実際に現れる確率を平均化させることができるようにし
、これにより遊技客へのサービスの公平化をはかることができるようにした遊技
機を提供することにある。 【0009】 この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴については、本明細書の
記述および添附図面から明かになるであろう。 【0010】 【課題を解決するための手段】 本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、下記の
とおりである。 【0011】 すなわち、この発明では上記目的を達成する手段として、図1にその主要な構
成を対応させて示すように、 複数の表示部を有しゲーム状態を形成する可変表示装置4と、この可変表示装
置4の表示内容に対応するデータを更新する表示データ更新手段02とを備え、 上記可変表示装置4の表示内容が特定の態様で停止したときに特別遊技状態を発
生させて特別利益を付与するように構成した遊技機において、上記表示データ更
新手段02に、停止表示内容にランダム性を与えるための所要の値を加算もしく
は減算する演算手段01A,01B,01Cと上記可変表示装置4の停止時の表
示内容に対応するデータを上記可変表示装置の複数の表示部のそれぞれに対応し
て保持する表示データ保持手段02A,02B,02Cとを設け、 上記演算手段から順次得られる値に基づいて上記可変表示装置4の停止時の表
示内容に対応したデータを決定して上記表示データ保持手段に保持させるように
設定し、かつ上記可変表示装置の表示内容を停止させる際に各表示部の停止タイ
ミングを遅延させて複数の表示部を所定の順序に従って停止させるように設定し
たものである。 【0012】 【作用】 本発明によれば、停止表示内容にランダム性を与えるための所要の値を加算も
しくは減算する演算手段を設け、この演算手段から順次得られる演算結果に基づ
いて上記可変表示装置の停止時の表示内容を決定するように構成することにより
、上記可変表示装置の表示内容をあたかもランダムに更新させることができると
ともに、例えば「大当たり」などの特定態様が生じる特定の数字の組合せを、一
定の時間ごとに平均して出現させることができるようになる。 【0013】 また、可変表示装置の停止時の表示内容を保持する表示データ保持手段を設け
ることにより、決定された停止時の表示内容に向けて可変表示装置の表示内容を
時間差をおいて順次停止させて行くようなことができる。 【0015】 【実施例】 以下、この発明の好適な一実施例を図面に基づいて説明する。なお、図におい
て同一符号は同一あるいは相当部分を示す。図2〜図9は、この発明が適用され
ているパチンコ遊技機の本体側部分を示す。 【0016】 先ず、この発明に係るパチンコ遊技機の概要および動作を図2および図3を参
照しながら一通り説明する。 【0017】 図2は、本発明に係るパチンコ遊技機全体の構成例を、また、図3はその遊技
盤1に形成される遊技領域1aの構成例を示す。 【0018】 図2および図3において、遊技盤1の前面には打球案内レール3が配設されて
いる。この打球案内レール3は、打球発射装置2によって発射された遊技球すな
わち打球を遊技領域1aの上部へ案内する。打球発射装置2は下部の操作ダイヤ
ルノブ2aによって操作・駆動される。 【0019】 遊技領域1aは、上記打球案内レール3と開閉パネル101のガラス板とによ
って囲まれた空間に形成されている。この遊技領域1aには入賞領域を形成する
種々の入賞口6a,6b,6c,7,8,53aおよび入賞装置5,9などが配
設されている。これとともに、多数本の障害釘11と各種の誘導部材12a,1
2b,12c、および方向設定部材13a,13bなどが配設されていて、これ
らによって遊技領域1a内に打ち込まれた打球がその方向を種々に変えながら落
下するようになっている。そして、遊技領域1aの最下部には、いずれの入賞領
域にも入賞できなかった打球を遊技盤の背後へ回収するアウト口10が設けられ
ている。 【0020】 また、その遊技領域1aの中央には、一種のゲーム装置をなす可変表示装置4
が装備されている。この可変表示装置4では、発光ダイオードによるセグメント
型表示器LEDA,LEDB,LEDC,LEDDによって0から9までのアラ
ビア数字が表示されるようになっている。可変表示装置4が動作すると、各表示
器LEDA〜LEDDにおける表示数字がそれぞれに変化する。この変化は、遊
技客がストップスイッチSW2を操作するかあるいはある程度の時間を経過する
ことによって停止される。この時、この停止後の表示数字の組合せが予め約定し
た出目になると、これによって後述する特定態様が発生されるようになっている
。 【0021】 上記入賞口6a,6b,6c,7,8,53aは、入賞領域を常時開設してい
る固定入賞口である。これらの入賞口6a,6b,6c,7,8,53aは、そ
の機能によって、一般入賞口6a,6b,6c,53aと、特定入賞口7,8と
に分類される。打球が一般入賞口6a,6b,6c,53aに入賞した場合には
、これによって所定数(通常は10ないし15個)の賞品球が払出されるように
なる。打球が特定入賞口7,8に入賞した場合には、一般入賞口への入賞の場合
と同様に所定数の賞品球が払出される他に後述するように、可変表示装置4が起
動させられて特別の利益を得るための機会が与えられるようになる。 【0022】 上記入賞装置5,9としては、チューリップ式の入賞装置9と特別変動入賞装
置5が設けられている。 【0023】 そのうち、特別変動入賞装置5は、通常は入賞領域を開設していないが、可変
表示装置4における可変表示動作の停止結果によって特定の態様が生じることに
より、入賞確率の非常に高い広幅の特別変動入賞口80を一時的に開設する。さ
らに、その特別変動入賞口80内は、所定数の賞品球をもたらすだけの普通入賞
口82と、賞品球の他に特別変動入賞口80が再度開設される権利も与える継続
入賞口81とに分かれている。 【0024】 他方、遊技盤1の上部には照光式の集中表示部材20が配設されている。この
照光式の集中表示部材20には、打球がいずれかの入賞領域に入賞したときに一
時的に点灯される賞品ランプ21、可変表示装置4の可変表示動作停止による特
定態様が発生したときなどに点灯あるいは点滅されるターボランプ22、後述す
る「大当たり」の特定態様が発生した場合における特別変動入賞装置5の開状態
の継続回数を数値表示するセグメント型表示器LEDE、およびその継続回数が
所定の制限回数(10回)に達した時の特別変動入賞装置5によるゲームの完了
を報知する完了ランプ24が配設されている。 【0025】 また、上記可変表示装置4には大当たり表示用照明手段27が設けられている
。この照明手段27は、上記セグメント型表示器LEDA,LEDB,LEDC
,LEDDによる表示が変化している間、点滅点灯される。さらに、「大当たり
」の特定態様が生じると、その点滅速度が速くなるように制御されるようになっ
ている。これにより、可変表示装置4の動作および「大当たり」の発生が効果的
に演出・表示されるようになっている。 【0026】 さらに、上記特別変動入賞装置5内には継続条件成立表示部29が設けられて
いる。この継続条件成立表示部29は、「大当たり」の特定態様が発生している
ときに、上記継続入賞口81に打球が入賞することにより点灯駆動されるように
なっている。これにより、特別変動入賞口80が再度開設される特別の継続権利
が付与されたことが表示されるようになっている。 【0027】 上記構成の遊技盤1を保持するパチンコ遊技機の保持枠100の上部には、発
射装置駆動ランプ26が設けられている。この発射装置駆動ランプ26は、打球
発射装置の操作ダイヤルノブ2aを操作したときに点灯される。また、保持枠1
00に取り付けられた開閉パネル101には、打球発射装置に供給される打球を
保留する供給皿102が取り付けられている。さらに、その下方には、供給皿1
02から溢れた賞品球を貯留するための受皿103が設けられている。 【0028】 上記保持枠100の側部(図では左側)には、押圧操作式のストップスイッチ
SW2が設けられている。このストップスイッチSW2は、特定入賞口7または
8への入賞口によって起動された可変表示装置4の可変表示動作を手動で停止さ
せたいときに使用される。 【0029】 さて、上述ごとく構成されたパチンコ遊技機では、打球発射装置2によって遊
技領域1a内に打ち込まれた打球が何れかの入賞領域に入賞すると、これによっ
て所定数(通常は10ないし15個)の賞品球が払出される。さらに、その入賞
球が特定入賞口7または8に入賞した場合には、可変表示装置4が起動される。 そして、その可変表示装置4のセグメント型表示器LEDA〜LEDDによって
表示されている4つの数字がそれぞれに変化させられるようになる。ここで、遊
技客がストップスイッチSW2を押すか、あるいはある程度の時間が経過すると
、これによってその可変表示の動作が停止される。このとき、その停止後の表示
数字の組合せが予め約定した出目になると、これによって特定態様が発生される
。 【0030】 特定態様が発生すると、特別変動入賞装置5が閉状態から開状態に変換されて
、上述した特別変動入賞口80による入賞領域が遊技領域1a内に臨時的に開設
・提供されるようになる。これにより、そこへの入賞確率がゼロから非常に高い
状態に移行される。この結果、遊技客には、比較的短時間内に多数の入賞球を発
生させて多くの賞品球を獲得できる特別の機会が与えられるようになる。 この
場合、上記特定態様によって生じる状態には、上記表示数字の組合せによって、
「大当たり」と「中当たり」の2種類がある。 【0031】 「大当たり」の状態は、4つの表示数字のすべてが予め約定した特定数字の一
つに揃う特定態様が発生したときに生じる。「中当たり」の状態は、3つの表示
数字うちの任意の3つが予め約定した特定数字の一つに揃う特定態様が発生した
ときに生じる。つまり、揃う目が4つの場合は「大当たり」が、揃目が3つの場
合は「中当たり」がそれぞれ出るようになっている。 【0032】 「大当たり」の特定態様が発生した場合には、特別変動入賞装置5が比較的長
い所定時間(約30秒)の間、開状態に設定される。これにより、入賞の確率が
飛躍的に高くなる。さらに、特別変動入賞装置5の開状態が持続している間に、
その特別変動入賞口80内に設定された継続入賞口81に打球が入賞すると、特
別変動入賞装置5が一旦閉状態に戻ったあとに再び開状態に設定されるようにな
る。つまり、特別変動入賞装置5の開状態が継続される時間が実質的に延長され
るようになる。これにより、非常に多くの入賞機会が遊技客に与えられるように
なっている。 【0033】 また、「中当たり」の特定態様が発生した場合には、特別変動入賞装置5が比
較的短い所定時間(約6秒)の間だけ、開状態に設定される。これにより、「大
当たり」に及ばないが、通常の場合よりもかなり多くの賞品球を得る機会が遊技
客に与えられるようになっている。 【0034】 ここで、上記可変表示装置4に表示される数字の組合せは、ランダム的に変化
させられるようになっている。従って、上記特定態様による特別の機会は、遊技
の習熟度などの個人差などによることなく、ほぼ平等に与えられるようになる。
これにより、初心者でも上記特定態様による偶然の機会を楽しむことができるよ
うになっている。 【0035】 ただし、上述した特別の機会によって遊技客に与えられる利益が大きすぎると
、今度は無用な射幸心が煽る恐れが生じる。そこで、その射幸心を煽らないよう
にするために上述した特定態様の発生に関連する制御動作において、次のような
制御動作を併せて行なわれるようになっている。 【0036】 すなわち、上記「大当たり」の状態が発生した場合には、特別変動入賞装置5
への入賞球の数が一定の制限数(10個)に達すると、その特別変動入賞装置5
は所定時間(約30秒)の経過を待つことなく直ちに閉状態に強制復帰させられ
るようになっている。さらに、上記継続入賞口81への入賞による開状態の継続
設定回数も、一定回数(10回)以下に制限されるようになっている。 【0037】 これにより、遊技客の健全な興味を損なうことなく、無用な射幸心を煽らない
ようにしている。 【0038】 他方、図示は省略するが、「大当たり」および「中当たり」の特定態様が発生
したときには、上述した制御動作とともに、その特定態様の種類に応じて、例え
ばファンファーレのごとき効果音などのように、音響による演出表示の制御も併
せて行なわれるようになっている。なお、ファンファーレのごとき効果音は、詳 細は後述するが、電子的に発生されて、遊技機内に組み込まれたスピーカ(図示
省略)から発せられるようになっている。 このような演出表示によって、遊技
客は賞品球の獲得以外の面白さも体験できるようになっている。 【0039】 次に、上述したパチンコ遊技機の構成を図2から図9までを参照しながらさら
に詳細に説明する。 【0040】 図2はこの発明が適用されているパチンコ遊技機の前面を示す。 【0041】 同図にその概要を示すパチンコ遊技機は、前述したように、遊技盤1,打球発
射装置2,打球操作用ダイアルノブ2a,打球案内レール3,保持枠100,開
閉パネル101,供給皿102,溢れ球受皿103などを有する。 【0042】 遊技盤1は保持枠100の内側に保持され、その前面側は開閉パネル101に
よって覆われるようになっている。開閉パネル101は透明ガラス板を用いて構
成されている。この遊技盤1の中央部は打球案内レール3によって大きく取り囲
まれている。そして、この取り囲まれた中に遊技領域1aが形成されている。 【0043】 また、その遊技盤1の上部には照光式の集中表示部材20が配設されている。
この集中表示部材20には、賞球ランプ21,特定態様発生表示ランプ22,お
よび完了ランプ24が一体的に組込まれている。また、その集中表示部材20に
は発光ダイオードによるセグメント型表示器LEDEが取り付けられている。こ
れらのランプおよび表示器の機能については前述したとおりである。 【0044】 すなわち、賞球ランプ21は、入賞領域に打球が入賞したときに一時的に点灯
される。入賞領域は例えばチューリップ式入賞装置9などによって提供される。
特定態様発生表示ランプ22は「中当たり」あるいは「大当たり」の特定態様が
発生したときなどに点灯あるいは点滅される。セグメント型表示器LEDEは、
「大当たり」の所定態様が発生した場合において、継続入賞口81に打球が入賞 することによって特別変動入賞装置5の開状態が継続・延長させられた回数を数
値表示する。完了ランプ24は、その継続・延長回数が所定の制限回数(10回
)に達したときの特別変動入賞装置5によるゲームの完了を報知する。 【0045】 打球発射装置2は電動駆動式であって、供給皿102内の遊技球を一個ずつ発
射する。その操作はダイアルノブ2aの回動操作によって行なわれる。このダイ
アルノブ2aは手動によって回動操作され、遊技客が手を放すと自動的に非操作
位置にバネ復帰するように構成されている。 【0046】 打球案内レール3は、発射装置2によって発射された遊技球すなわち打球を後
述する遊技領域1a内に案内する。 【0047】 遊技領域1aは、前述したように、遊技盤1の前面の打球案内レール3で囲ま
れた中に形成されている。この遊技領域1a内には、打球の方向を無作為に変更
させる多数の障害釘11や打球の流下速度および方向を制御する転動誘導部材1
2a,12b,12cなどが配設されている。これとともに、その遊技領域1a
内には、入賞領域を提供する各種の入賞装置、すなわち特別変動入賞装置5,第
1の所定入賞口7,第2の所定入賞口8,チューリップ式入賞装置9などが配設
されている。 【0048】 特別変動入賞装置5は、前述したごとく、可変表示装置4による特定態様が発
生したときに動作して一時的に入賞領域を開設するように構成されている。この
特別変動入賞装置5については、後程その構成例を詳細に説明する。また、第1
,第2の特定入賞口7,8は、前述したように、可変表示装置4を起動させるた
めの特定の入賞領域を提供するようになっている。 【0049】 さらに、上記遊技領域1a内には、可変表示装置4,アウト口10,および照
明手段25などが配設されている。 【0050】 可変表示装置4は、詳細は後述するが複数箇所(4箇所)の表示窓部にて、各
表示窓部ごとに複数種類のキャラクタをそれぞれに可変表示するように構成され
ている。この実施例では、キャラクタとして0から9までのアラビア数字を可変
表示する。表示される数字の出目はそれぞれにランダムに可変されるようになっ
ている。 【0051】 アウト口10は、遊技領域1a内のいずれの入賞領域にも入ることができなか
った打球、つまり入賞できなかった外れ球を回収する。 【0052】 照明手段25は、可変表示装置4の可変表示動作停止により特定態様が発生し
たときに点滅あるいは点灯される。 【0053】 他方、保持枠100はパチンコ遊技機の外枠をなす。この保持枠100には、
いずれも前述したストップスイッチSW2および発射駆動ランプ26などが配設
されている。ストップスイッチSW2は上記可変表示装置4の可変動作を手動で
停止させるものであって、押圧操作式(ボタン式)のモメンタリー型(瞬動型)
スイッチを用いて構成されている。 【0054】 溢れ球受皿103は、供給皿102から溢れた球を貯留するところである。打
球が入賞すると所定数の賞品球が払出されるが、この払出される賞品球は供給皿
102に放出されるようになっている。 【0055】 図3は遊技盤1の部分の詳細を示す。図3において、上記可変表示装置4の上
方には、いわゆる「天」「天の左」「天の右」の3つの一般入賞口6a,6b,
6cが一体的に設けられている。なお、これらの一般入賞口6a,6b,6cは
それぞれ、可変表示装置4とは別に独立して設けてもよい。 【0056】 遊技領域1aの上半部には、上記転動誘導部材12a,12b,12cなどの
ほかに、第1,第2の方向設定部材13a,13bが配設されている。これらの 方向設定部材13a,13bは障害釘によって形成されている。これらの方向設
定部材13a,13bの下方には上記転動誘導部材12a,12b,12cがそ
れぞれ配設されている。そして、それらの転動誘導部材のうち、第1の転動誘導
部材12aは、その回転軸が、第1の特定入賞口7の斜め上方からやや中央に寄
ったところで、かつその上方に位置する第1の方向設定誘導部材13aの中心線
よりも距離Aだけ外側に離れたところに軸支されている。第2の転動誘導部材1
2bは、第1の特定入賞口7の内側によりやや下方にて、第2の方向設定誘導部
材13bと可変表示装置4の肩部4aとの間隔の中心線よりも距離Cだけ外側に
離れところに軸支されている。これによって転動誘導部材12a,12bに向か
って流下してきた打球は、遊技盤の中央に向かって流下しやすくなるように方向
が制御されるようになっている。 【0057】 ここで、第1,第2の特定入賞口7,8への入賞球は、遊技盤1の背後にて、
他の入賞領域への入賞球とは別の経路を案内される。そして、図3にその取付位
置を点線で示すスタートスイッチSW1を通過した後に、他の入賞球と共通の誘
導経路に合流させられるようになっている。 【0058】 スタートスイッチSW1は、特定入賞口7あるいは8に入賞した打球の通過経
路に設置されることにより、その特定入賞球を検出する。この検出信号によって
上記可変表示装置4が起動されるようになっている。 【0059】 可変表示装置4は、その肩部4aの終端が第2の方向設定誘導部材13bの下
端も距離Bだけ高い位置になるように設定されている。これによって、第2の方
向設定部材13bおよび可変表示装置4の肩部4aに沿って流下してきた打球が
、可変表示装置4の交流面(後述)を通過して下方の第2の特定入賞口8や特別
変動入賞装置5に飛び込みやすくされるようになっている。 【0060】 以上のようにして、方向設定誘導部材13a,13bと転動誘導部材12a,
12bの取り付け位置を定めることにより、遊技球の流路を中央に大きく開放構 成し、遊技球の無駄を無くすとともに、遊技球が効率よく中央に寄るようになっ
ている。 【0061】 上記特別変動入賞装置5には2種類の入賞口80と53aが設けられている。
一つはその中央に臨時に開設される特別変動入賞口80であり、今一つはその両
側に常に開設されている一般入賞口53aである。この2種類の入賞口80と5
3aに対応して、複数の障害釘からなる分配案内部材14が設けられている。こ
の分配案内部材14は第2の特定入賞口8と特別変動入賞装置5との間に設けら
れ、上記2種類の入賞口に打球を振り分けるとともに、特別変動入賞装置5への
入賞球のスピードを軽減させるように作用する。 【0062】 遊技領域1aの右端には、弓形の球案内部材15が打球案内レール3と連続す
る円弧を形成するように固定されている。この球案内部材15の上端には暴動阻
止部材16が取り付けられている。この暴動阻止部材16は、高速で打ち込まれ
た打球の勢いを殺して遊技領域内での暴動を押さえるように作用する。 【0063】 図4および図5は上述した可変表示装置4の具体的な構成例を詳細に示す。 【0064】 可変表示装置4は、図4に示す取付孔44および図5に示すネジ43aや釘4
5などによって遊技盤1に固定されるようになっている。 【0065】 この可変表示装置4の上部には、図5に示すように、その前方を覆う装飾板4
0aに誘導平面40bが一体に形成されている。この誘導平面40bは、遊技盤
1の表面より前方へ突出するように形成されている。 【0066】 誘導平面40bの上端には、図4に示すように、アーチ状をなす肩部4aが設
けられている。この肩部4aは、遊技盤上方より流下してきた打球の速度を落と
し、打球を左右どちらかの遊技領域へスムースに振り分けるように作用する。 【0067】 上記誘導平面40bの下端両側部には内側に向かって下り傾斜となる下向きの
誘導傾斜面40cが形成されている。この誘導傾斜面40cによって、打球が交
流面41の内側に誘導されやすくなるようになっている。 【0068】 また、誘導平面40bの下方には交流面41が形成されている。この交流面4
1は、図5に示すように、遊技盤1の面と略同一面をなす。これにより、その交
流面41を通して左右の遊技領域内を流下する打球の交流を許容している。この
結果、打球が前述した第2の特定入賞口8や特別変動入賞装置5へ飛び込みやす
くなるようにされている。 【0069】 上記交流面41には、図5に示すように、凹部形成壁42が固定されている。
この凹部形成壁42は止着部41aとネジ43によって固定され、遊技盤1の奥
に入り込む凹部42aを構成する。この凹部42aの奥には、後述する可変表示
部材47を取り付けるための取付面46が設けられている。 【0070】 上記取付面46には、図4に示すように、3個の表示窓部46bが横一列に形
成されている。また、その背部には、図5に示すように、可変表示部材47を固
定するための支柱が突設されている。 【0071】 可変表示部材47は、図5に示すように、基板47aに取り付けられた状態で
もって、上記取付面46の背後に取付・固定されている。この可変表示部材47
は、図4に示すように、横一列に配列された3個の表示器を有する。この表示器
として実施例では、図4に示すように、発光ダイオードによるセグメント型表示
器LEDA,LEDB,LEDCを使用している。各表示器LEDA,LEDB
,LEDCはそれぞれ、上記取付面46の表示窓部46bに臨むように位置決め
されている。 【0072】 また、図4に示すように、上記誘導面40bの中央にも1個の表示窓40dが
形成されている。この表示窓40dの背後には、別の可変表示部材48が取り付 けられている。この可変表示部材48は1個の表示器LEDDを有する。この表
示器LEDDも発光ダイオードによるセグメント型表示器である。この可変表示
部材48は、図5に示すように、その取付基板48aとともに、ネジ43dによ
って位置決め・固定されている。 【0073】 ここで、上記セグメント型表示器LEDA,LEDB,LEDC,LEDDは
それぞれ、一種のキャラクタ表示素子であって、発光駆動するセグメントの組合
せによって複数種類のキャラクタを任意に可変表示することができるように構成
されている。この実施例では、そのキャラクタとしての、0から9までのアラビ
ア数字が採用されている。従って、上記セグメント型表示器LEDA,LEDB
,LEDC,LEDDは、各表示器ごとに、そのセグメントの組合せによって0
から9の中の一つの数字を任意に表示できるように構成されている。なお、上記
キャラクタとしては、数字以外の文字、あるいはシンボルマークや絵などであっ
てもよい。 【0074】 さらに、図4に示すように、可変表示装置4の下部には、前述した特定入賞口
7および8(図2,図3)に入賞した打球の数を表示するための4つの記憶表示
ランプLED1〜LED4が横一列に配設されている。これらの記憶表示ランプ
LED1〜LED4は、図5に示すように、凹部形成壁42の下部に形成された
貫通窓部42dより現出されるようになっている。 【0075】 上述のようにして、可変表示部材47および記憶表示ランプLED1〜LED
4は、いずれも遊技盤1面よりも奥に後退したところに配設されている。これは
、可変表示部材47および記憶表示ランプLED1〜LED4が現出される表示
部材が交流面となっており、球の交流が頻繁に行なわれるので、これらを打球か
ら保護しその破損を阻止するためである。 【0076】 また、可変表示部材47を前方から見ることのできる視覚範囲を広げるため、
上記凹部形成壁42を奥から前面側に向けて末広がり状に傾斜させ、かつその内 壁面にメッキを施して可変表示部材47の表示内容が鮮明になるようにしている
。さらに、その凹部形成壁42によって形成された凹部42aの奥面は、該面で
外部入射光が反射して遊技者の視野に入ることにより可変表示部材47の表示が
見えにくくなるのを避けるため、垂直面に対してやや上向きの傾斜(約8〜10
度)をもたせてある。 【0077】 他方、上記誘導平面40bの両側部には、図4に示すように、半透明の着色部
材からなる一対の大当たり表示用照明手段27が設けてある。この大当たり表示
用照明手段27の光源であるランプ(図示せず)は、図5に示すように、取付基
板27aとネジ43cを用いて照明手段27の内部に取り付けられる。取付基板
27aは、図示しないが、可変表示装置4の基板の裏側に突設した支柱にクッシ
ョン材を介し、かつ通風が良くなるように取り付けられる。これにより、光源ラ
ンプに対する振動を吸取し、かつそのランプから発生する熱を効率よく消散させ
られるようになっている。 【0078】 上記のごとく構成された可変表示装置4は、前記特定入賞口7および8への入
賞球を検出する前記スタートスイッチSW1(図3)によって起動(トリガー)
される。可変表示装置4が起動されると、その内部に配設されている上記可変表
示部材47,48の4つの表示器LEDA,LEDB,LEDC,LEDDの表
示内容が静止状態から変動状態に変化させられる。そして、各表示器LEDA,
LEDB,LEDC,LEDDごとに、その表示数字が0,1,2,3,‥‥9
,0,1,2,‥‥のごとく規則的に変化(更新)するようになる。この変動表
示の状態にて、前記ストップスイッチSW2(図2)からの停止信号を受けると
、あるいは変動状態になってからある程度の時間が経過すると、各表示器LED
A,LEDB,LEDC,LEDDごとの表示数字の変化が一定間隔おいて順番
に停止されて行く。そして、変動状態から静止状態に復帰する。この表示の変化
が停止したときの各表示器LEDA,LEDB,LEDC,LEDDに出現した
4つの数字が特定の組合せ(出目)になっていると、これによって特別の利益を
与える特定態様が発生される。この実施例では、例えば、可変表示部材47のす
べて の数字が「1」,「3」,「5」,「7」または「9」に揃った場合、つまりそ
れらの数字の揃目(ゾロメ)が出ると、「大当たり」と称する第1の特定態様と
する。また、可変表示部材47,48の4つの数字のうち任意の3つが「1」,
「3」,「5」,「7」または「9」の揃目(ゾロメ)になった場合に、「中当
たり」と称する第2の特定態様とするようになっている。それ以外の出目では特
定態様は発生しない。 【0079】 他方、可変表示装置4の両側部の大当たり表示用照明手段27は、上記可変表
示部材47,48の表示が変化している間、点滅駆動される。さらに、表示部材
47,48の表示変化が停止した時点で「大当たり」もしくは「中当たり」の状
態が発生すると、その点滅速度が速くなるように制御される。 【0080】 また、可変表示装置4の下部の記憶表示ランプLED1〜LED4は、上記可
変表示部の保留数だけ点灯するように制御される。 【0081】 図6から図9までは、図2および図3に示した特別変動入賞装置5の詳細な構
成例を示す。 【0082】 同図に示す特別変動入賞装置5は、先ず、遊技盤1に取り付けるための取付基
板50を有する。この取付基板50は、その周縁部に配設された取付孔54など
を利用することにより遊技盤1に取り付けられるようになっている。 【0083】 この取付基板50の中央には、図7に示すように、横方向に細長い開口部50
aが形成されている。この開口部50aのすぐ下には窓部50bが形成されてい
る。また、この開口部50aには、図6に示すように、開閉可能な扉状の特別変
動入賞受口51が収納されるようになっている。 【0084】 また、上記取付基板50の背後には、図6から図8に示すように、裏板52が
取り付けられる。この裏板52は上記開口部50aを裏側から覆うように取り付 けられる。この裏板52には、図8に示すように、上記開口部50aの中心部に
対応する開口窓52bが打ち抜かれている。 【0085】 さらに、上記取付基板50の裏側には、図6〜図8に示すように、包囲枠54
が一体に形成されている。この包囲枠54は、図8に示すように、上記開口部5
0aの上縁から上記窓部50bの左右両側縁に沿って形成されている。そして、
この包囲枠54の後端に上記裏板52がネジ55によって固定されるようになっ
ている。また、その包囲枠54の両側部にはそれぞれ、図8に示すように、入賞
球誘導樋54aが形成されている。この入賞球誘導樋54aは、取付基板50の
前面の一対の入賞装置53に対応する位置に形成される。そして、その入賞口5
3aに入賞した打球を遊技盤の背後へ誘導するように作用する。 【0086】 さらに、上記取付基板50の左右両側部にはそれぞれ、入賞装置53が分離可
能に装着されている。各入賞装置53にはそれぞれ、第6,図7に示すように、
回動部材70および照明手段53bが設けられている。また、その入賞装置53
には、その上端部に上向きに開口する入賞口53aが各々設けられている。この
入賞口53aは、前述したように、一般入賞口をなす。 【0087】 さらに、上記取付基板50には、図8に示すように、上記一対の入賞装置53
に対応する位置に貫通孔50eがそれぞれ形成されている。この貫通孔50eに
は、上記照明手段53bの光源となる照明ランプ28が挿入される。この証明ラ
ンプ28は、そのソケットを介して基板28aに実装・固定された状態でもって
、取付基板50裏面のボス部50fに取付・固定される。その取付・固定は、基
板28aの取付用孔28bおよびネジ28cを利用して行なわれる。 【0088】 ここで、上記特別変動入賞受口51は、前記可変表示装置4の特定態様に応動
して開閉動作させられるものであって、図8に示すように、その両端の支軸51
bによって前後方向に開閉可能に取り付けられている。この特別変動入賞受口5
1が開くと、図7に示すように、一般入賞口よりもはるかに広幅の特別変動入賞 口80が臨時に開設されるようになる。この特別変動入賞口80内には、所定数
の賞品球が払だされるだけの普通の入賞利益だけをもたらす普通入賞口82とと
もに、前述した特定態様の継続・延長の権利がもたらされる継続入賞口81が形
成されるようになっている。 【0089】 また、上記特別変動入賞受口51の一側(図7では右側)には作動片51aが
形成されている。この作動片51aの端部は、上記裏板52に形成された長孔5
2aからその裏板52の裏面側へ突出させられている。そして、伝達部材65を
介して後述する電磁ソレノイドに係合させられるようになっている。これにより
、上記特別変動入賞受口51は、その作動片51aを介して開閉駆動されるよう
になっている。 【0090】 図6は、上記特別変動入賞受口51が後方に起き上がることによって特別変動
入賞口を閉じた状態を示す。図7は、その扉状の特別変動入賞受口51が前方に
倒れることによって特別変動入賞口を開いた状態を示す。 【0091】 他方、上記取付基板50の裏側には、窓部50bの下縁に沿って略L字状をな
す一対の入賞球誘導部材56a,56bが形成されている。この一対の入賞球誘
導部材56a,56bの各先端は、約球一つ分の間隔をおいて互いに対向させら
れている。さらに、その一方の入賞球誘導部材56aの先端には係合凹部57a
が形成されている。これとともに、他方の入賞球誘導部材56bの基端側の下に
は係合部57bが形成されている。この係合部57bと上記係合凹部57aによ
って、特別変動入賞口80への入賞球数を検出・計数するための検出器SW4が
、装着・保持されるようになっている。この検出器SW4は、いわゆる10カウ
ント検出器と呼ばれるものであって、ここでは非接触型近接スイッチが使用され
ている。この10カウント検出器SW4は、その先端の検出部31aが上記誘導
部材56aと56bの両先端の間隔内に臨むように装着されている。これにより
、この検出器SW4は、上記誘導部材56aと56bによって誘導された入賞球
を1個ずつ検出することができるようになっている。 【0092】 また、図7に示すように、上記特別変動入賞口80内には整理室58が形成さ
れるようになっている。この整理室58は、その上下左右が上記包囲枠54(図
8)によって、その下側が入賞球誘導部材56a,56b(図8)によってそれ
ぞれ囲まれる。この整理室58に入った入賞球は、図8に示すように、入賞球誘
導部材56a,56bの作用によって整列・誘導され1個ずつ10カウント検出
器SW4の検出部31aを通過して流下させられるようになっている。その検出
器31aを通過して入賞球は、図8に示す円弧状の方向規制部50dによって一
側方(図8では右側)へ誘導されるようになっている。この円弧状の方向規制部
50dは、図8に示すように、取付基板50の裏面の下部に一体的に形成されて
いる。 【0093】 ここで、上記裏板52の前面には、図7に示すように、その中央に形成された
窓52bの両側縁に一対の案内板52cが形成されている。この案内板52cに
よって、上記整理室58の上部が前述した継続入賞口81と普通入賞口82とに
区画・分離されている。 【0094】 さらに、上記裏板52の背面には、図8に示すように、その背面の開口窓52
bの上端に沿って支持突起52dが形成されている。この支持突起52dには、
ピン59を介して、感知片60が揺動可能な状態で垂下されている。この感知片
60は、揺動可能に垂下されながら、上記開口窓52b内から図7に示す継続入
賞口81内に出入りするように付勢されている。これにより、その継続入賞口8
1(図7)に入賞した打球は、図7と図8に跨がって示すように、一対の案内板
52cに案内され、後方の開口窓52bから前方へ突出している上記感知片60
を後方へ回動させてから、下方の10カウント検出器SW4の検出部31aへ向
って流下し、そこで上記普通入賞口82に入賞した打球とともに一個ずつ検出さ
れて計数されるようになっている。 【0095】 上記感知片60は、図8に示すように、マイクロスイッチからなる継続条件検 出スイッチSW3のアクチェータ32aの弾力によって、開口窓52bより前方
へ突出するように弱く弾性付勢されるようになっている。この継続条件検出スイ
ッチSW3は上記継続入賞口81に入賞した打球を検出するためのものであって
、L字型の取付部材61を介して裏板52に取り付けられる。 【0096】 上記継続条件検出スイッチSW3は、そのアクチェータ32aが感知片60の
背面に膨出された押圧部60aに当接するように位置決めされる。感知片60の
上端には、上記ピン59が挿通されるピン孔60bと、感知片60の回動範囲を
規制すべく後方へ突出するストッパ部60cとが形成されている。また、上記支
持突起52dに係合された感知片60の支持ピン59は、押さえ部材62に一体
に形成された回動規制部62aを支持突起52dに固定することによって抜け止
めされる。また、この押え部材62の一側のスリット部62dには、上記継続条
件成立表示部29が挿入されるようになっている。この継続条件成立表示部29
は、押え部材62のボス部62cに固定される保護部材63によって保持および
保護されるようになっている。 【0097】 継続入賞口に入賞した打球は、上記開口窓52dから上記感知片60を押し退
けながら通過する。この通過の際に、継続条件検出スイッチSW3が作動させら
れて、1球ごとに検出信号が発せられる。この後、普通入賞口82に入賞した打
球とともに、上記カウント検出器SW4の検出部31aへ誘導されて一個ずつ検
出されるようになってる。 また、図8に示すように、上記裏板52には継続条
件成立表示部29が取り付けられる。この継続条件成立表示部29は上記開口窓
52b内に臨むように配置される。この継続条件成立表示部29は、上記継続条
件検出スイッチSW3からの検出信号に応じて点灯駆動されるようになっている
。これによって、遊技者は前述した特定態様の継続・延長の権利が付与される特
別条件の成立を知ることができる。 【0098】 さらに、図8および図9に示すように、上記裏板52の背面の長孔52aの両
側には、一対のボス部52fが形成されている。このボス52fには、図9に示 すように、取付片64によって、伝達部材65の支軸65aが上下回動可能に軸
支されている。伝達部材65は「へ」字状をしている。その先端部は上記長孔5
2aより前方へ突出させられている。さらに、その伝達部材65の先端は、作動
片51cの後端上面に当接されるようになっている。この作動片51cは上記特
別変動入賞受口51(図7)に形成されたものである。また、伝達部材65の上
端には、電磁ソレノイドSOLのプランジャ66aの作動端が当接されている。
この電磁ソレノイドSOLは特別変動入賞装置5の駆動源をなす。 【0099】 図9において、電磁ソレノイドSOLが非駆動状態にある定常時には、その復
帰バネ66bによってプランジャ66aが押し下げられ、これによって伝達部材
65が下方へ押圧される。すると、図9中に点線で想像するようにね作動片51
cの後端側が押し下げられて特別変動入賞受口51が閉じられる。これにより、
開口部50aは閉塞され、従って特別変動入賞口80も閉じている。 【0100】 他方、電磁ソレノイドSOLが前記可変表示装置4における特定態様の発生あ
るいは上記継続の権利によって通電駆動されると、プランジャ66aが上昇駆動
される。このため、伝達部材65の押圧力が解除され、特別変動入賞受口51が
その自重で前方へ倒れるようになる。これにより、開口部50aが大きく開かれ
て、特別変動入賞口80が臨時に開設されるようになる。 【0101】 以上のようにして、特別変動入賞装置5は、可変表示装置4における特定態様
の発生および上記継続の権利に応じて、電気的に開閉操作されるようになってい
る。 【0102】 次に、この発明が適用されているパチンコ遊技機の制御部分の一実施例を示す
。図10はこの発明に係るパチンコ遊技機の制御装置100の全体的なハードウ
ェア構成を示す。 【0103】 図11はそのリセットパルスφtの波形およびCPU210の動作状態をタイ ミングチャートによって示す。図12は上記リセットパルスφtを発生する手段
を示す。図13は上記制御装置200のI/Oユニット240付近の詳細を示す
。図14はそのI/Oユニット240内の音階発生手段260の構成を示す。 【0104】 先ず、図10において、前述したパチンコ遊技機300の制御装置200は、
半導体集積回路装置化されたプログラム格納式のCPU(中央処理装置:マイク
ロ・コンピュータ)210を用いて構成されている。 【0105】 すなわち、図10に示す制御装置200は、CPU210,ROM(読出し専
用記憶装置)220,RAM(ランダム・アクセス・メモリ)230,アドレス
デコーダ240,I/O(入出力)ユニット250,クロック信号発生手段28
0,リセット信号発生手段290,アドレスバスLA,データバスLD、および
論理ゲートG1などによって構成されている。 【0106】 CPU210には、8ビットタイプのもの(型番:Z80)が使用されている
。このCPU210は、アドレス端子(A0〜A15)、データ端子(D0〜D7)
、読出制御端子RD、書込制御端子WR、クロック端子CK、およびリセット端
子Rなどの機能端子を有する。これらのほかの重要な機能端子としては割込入力
端子(図示省略)がある。しかしここでは、その割込端子は使用されていない。
その代わりに、リセット端子Rが使用されるようになっている。リセット端子R
の使い方については後述する。なお、ここで使われているCPU210(Z80
)は、16本のアドレス端子(A0〜A15)によって64kバイトのアドレス空
間を有する。しかし、ここで使われるのはその中のわずか2kバイト程度である
。 【0107】 ROM220は、上記CPU210が実行するプログラムおよび固定データを
記憶する。このROM220には記憶容量2kバイトのものが使用されている。
この2kバイトという容量はCPU210(Z80)のアドレス空間64kバイ
トに比べると、非常に小さな容量である。 【0108】 RAM230は、上記CPU210の作業領域(ワークエリア)および可変デ
ータの記憶領域を提供する。このRAM230にはスタチック型のものが使用さ
れている。その記憶容量は非常に小さく押えられ、わずか128バイトにすぎな
い。この場合、128バイトのRAMは入手が困難であるため、現実には1kバ
イトのRAMを使用している。この1kバイトのRAMの上位アドレス端子を電
源電位側に固定して殺すことにより、実際に使用可能な記憶容量を128バイト
に押さえている。 【0109】 上述のように、ROM220およびRAM230の各記憶容量はそれぞれ、非
常に小さく押さえられている。これにより、いわゆるバグ(虫)と呼ばれるソフ
トエラーの発生の恐れを確実に排除することができるようになるとともに、CP
Uの暴走や無限ループへの飛び込みなどといったような誤動作が発生する余地を
大幅に少なくすることができるようになる。これによって、電気的かつ物理的に
苛酷な使用環境下でも、非常に高い信頼性が得られるようになる。 【0110】 さらに、ROM220およびRAM230の各記憶容量を極力小さくすること
により、プログラムの追加記入などによる改造が困難になる。仮に改造が行われ
たとしても、記憶容量が小さいために、その発見およびチェックは容易である。
これによって、不正な改造によるパチンコ遊技機の悪用を防止することができる
、という効果も併せて得られるようになる。 【0111】 アドレスデコーダ240は、CPU210から発せられるアドレスデータ(A
0〜A11)をデコードして多数の択一的な選択信号S1〜S9を作成する。その
デコードの動作は、読出制御信号(RD)あるいは書込制御信号(WD)いずれ
か一方が能動化されることによって行なわれる。この2つの制御信号(RD/W
D)はCPU210から発せられる。両信号(RD/WD)は論理ゲートG1に
よって互いの論理和がとられる。この論理和がアドレスデコーダ240の制御信
号となる。 【0112】 アドレスデコーダ240から出力される選択信号S1〜S9の一部(S8,S
9)は、上記ROM220およびRAM230のチップセレクト信号として使用
される。また、他の選択信号S1〜S7は、後述するI/Oユニット250内の
入出力回路を制御するのに使用される。つまり、ここでは入出力チャンネルをア
ドレス空間に配置する、いわゆるメモリマップドI/O方式が採られている。こ
のメモリマップドI/O方式を採ることによって、入出力チャンネルを開いたり
閉じたりする複雑な手続き処理を行なわなくても、特定アドレスをアクセスする
だけの単純な処理だけでもって、任意の入出力回路から入出力動作を行わせるよ
うになっている。 【0113】 なお、メモリマップドI/O方式は、アドレス空間の一部がI/O領域によっ
て占領されて狭くなるといったような問題があったため、一般のマイクロ・コン
ピュータシステムでの採用は困難であった。しかし、この実施例の制御装置20
0では、上述したように、ROM220およびRAM230のそれぞれの記憶容
量が非常に少ないので、上記問題は全く考慮しなくてすむようになっている。 【0114】 I/Oユニット250は、制御装置200とパチンコ遊技機本体300との間
のインターフェイス(I/F)部をなす。このI/Oユニット250には、後述
するように、多数の入出力回路が設けられている。各入出力回路の動作は、上記
選択信号S1〜S7によって個々に制御される。入出力回路の個々の構成につい
ては後述するが、例えばデコーダ、ラッチ回路、ドライバ、バッファゲート、ア
ンプ(増幅器)などが使用される。 【0115】 クロック発生手段280は、周波数基準に水晶振動子Xtal(4MHz)を
用いることにより、例えば2MHzの高精度クロックパルスφkを発生する。こ
のクロックパルスφkは上記CPU210のクロック端子CKに与えられる。 【0116】 リセット信号発生手段290は、上記クロックパルスφkから一定周期のリセ
ットパルスφtを発生する。このリセットパルスφtは上記CPU210のリセ ット端子Rに与えられる。このリセット信号発生手段290はカウンタなどによ
って簡単かつ小規模に構成される。 【0117】 この場合、そのリセットパルスφtは、そのデューティ幅すなわちパルス幅が
、上記CPU210を確実にリセットさせることができる長さを持たされている
。また、そのパルス発生間隔すなわち周期は、上記CPU210がROMに記憶
されたプログラム命令を一通り実行する処理時間よりも確実に長くなるように設
定されている。 【0118】 図11はそのリセットパルスφtの波形および上記CPU210の動作状態を
互いに時間対応させて示す。 【0119】 図11に示すリセットパルスφtは、15μsのパルス幅と3msの周期をも
っている。この15μsのパルス幅は、上記CPU210を確実にリセットさせ
るのに十分な時間である。また、3msの周期は、CPU210が上記ROM2
20に格納された命令を一通り実行するのに十分な時間である。 【0120】 また、図11に上記リセットパルスφtと時間対応させて示すように、上記C
PU210は、上記ROM220に書き込まれた一連のプログラム命令を一通り
実行し終わるごとに完全な初期状態に強制的にリセットされるようになっている
。これにより、仮にCPU210が暴走や無限ループへの飛込みといったような
誤動作に陥ることがあったとしても、3msごとのリセットによって、ただちに
正常な動作状態に自動復帰させられる。この結果、CPUによる制御系において
もっとも恐れられていた暴走や無限ループへの飛込みなどの最悪の状態が、確実
に回避されるようになる。つまり、ここでは一種のフェイルセーフが働き、少な
くともCPU210の正常な動作状態だけは確実に維持されるようになっている
。このようにして、パチンコ遊技機として必要な信頼性が確保されるようになっ
ている。 【0121】 さらに、上記CPU210のリセット間隔が一定の周期になっているので、そ
のリセット回数をRAM230に記憶させることによって、いわゆるソフトタイ
マーの機能を簡単に構成することができるようになっている。さらに、そのリセ
ットの間隔が例えば3msといったように比較的長い時間なので、例えば数秒か
ら数十秒といった比較的長いタイマー時間も1バイトあるいは2バイト程度のわ
ずかな記憶領域を割り当てるだけでもって、非常に簡単かつ簡潔に構成すること
ができる。 例えば、上記リセット間隔が3msの場合、RAM領域の1バイト
をタイマー領域に割り当てることにより、3msから0.768秒までのタイマ
ー時間を得ることができる(3ms×256=768ms=0.768秒)。さ
らに2バイトを割り当てると、3msから196.608秒までのタイマー時間
を得ることができる(3ms×256×256=196608ms=196.6
08秒)。 【0122】 これにより、例えばRAM領域がわずか128バイトしかなくても、パチンコ
遊技機本体300内の各種機能を個々に制御するのに必要な多数のタイマー機能
を簡単に構成することができるようになっている。ちなみに、前述した特別変動
入賞装置5(図2,図6〜図9)の動作を制御するのに必要な数秒から数十秒と
いった比較的長いタイマ−時間も、わずか2バイトのRAM領域で得ることがで
きる。 【0123】 なお、図11において、プログラム命令が一通り実行されてから次のリセット
までの間は、ホ−ルト状態(待機状態)を保っている。このホールト状態は、プ
ログラムの最後にホールト命令を実行することにより設定されるようになってい
る。つまり、上記プログラムの最後は、ホールト命令で終っている。 【0124】 図12は上記リセットパルスφtを発生するリセットパルス発生手段290(
図10)の構成例を示す。同図に示すように、リセットパルス発生手段290は
予備分周回路291,カウンタ292、および論理ゲート(ANDゲート)G2
によって簡単に構成することができる。同図において、Cinはカウント入力、 Coutはカウントアップ出力をそれぞれ示す。 【0125】 以上のような構成により、パチンコ遊技機としての信頼性を確保するとともに
、そのパチンコ遊技機の動作を制御するのに必要な多種の機能を構成することが
できるようになっている。 【0126】 次に、上記I/Oユニット250付近の構成を説明する。 【0127】 上記I/Oユニット250は、図13に示すように、入出力回路として、バッ
ファゲート251,ラッチ回路252〜256が設けられている。これらの入出
力回路(251〜256)動作は上述した選択信号S1〜S6によって制御され
る。また、各入出力回路(251〜256)はデータバスLDを介して上記CP
U210(図10)と接続されている。パチンコ遊技機本体300側と制御装置2
00側との間でやりとりされるデータは、そのデータバスLDに載せられるよう
になっている。さらに、上記入出力回路(251〜256)のほかに、音階発生
手段257が設けられている。この音階発生手段257の動作も上述した選択信
号S7によって制御される。 【0128】 上記入出力回路(251〜256)のうち、バッファゲート251は入力回路
をなす。このバッファゲート251は、パチンコ遊技機本体300側に設けられ
た各種検出手段(SW1〜SW4など)からの検出信号を受け付け、制御装置2
00内のデータバスLDに載せる。この場合、検出手段としては、前述したスタ
ートスイッチSW1,ストップスイッチSW2,継続条件検出スイッチSW3,
10カウント検出器SW4がある(図3,図7)。 【0129】 また、上記入出力回路(251〜256)のうち、ラッチ回路252〜256
は出力回路をなす。さらに、その中のラッチ回路252と254はそれぞれデコ
ーダを備えている。これらのデコーダは、パチンコ遊技機本体300側の発光ダ
イオード式セグメント型表示器LEDA〜LEDEの各表示データをそれぞれデ コードする。その表示データはデータバスLDを介してCPU210から与えら
れる。 【0130】 各出力回路(252〜256)の機能は次のとおりである。 【0131】 すなわち、ラッチ回路252と253は、前述した可変表示装置4(図2〜図
5)のセグメント型表示器LEDA〜LEDDをダイナミック方式により表示駆
動する。その表示データはデータバスLDを介してCPUから与えられる。なお
、各ラッチ回路252,253には、その出力の駆動力を増すためのドライバ2
62,263がそれぞれ付属させられている。 【0132】 ラッチ回路254はセグメント型表示器LEDEを表示駆動する。この表示器
LEDEは、前述したように、「大当たり」の特定態様発生時における特別権利
の継続回数を表示するものである。その表示データはデータバスLDを介してC
PUから与えられる。 【0133】 ラッチ回路255は、発光ダイオードによる記憶表示ランプLED1〜LED
4を個々に点灯駆動する。その点灯の制御データはデータバスLDを介してCP
Uから与えられる。この記憶表示ランプLED1〜LED4は、前述したように
、特定入賞口7,8(図2,図3)に入賞した打球の保留数を表示することなど
に利用される。 【0134】 ラッチ回路256は、ドライバ266を介して、パチンコ遊技機本体300側
の駆動源および表示手段を個々に駆動する。この場合の駆動源は、前述した特別
変動入賞装置5を開駆動する電磁ソレノイド66(図9)などである。この場合
の表示手段は、前述した特別変動入賞装置5に取り付けられた継続条件成立表示
部29(図3,図9)などである。 【0135】 また、音階発生手段257は所定の音階をもつ音源を発生する。発生された音 源は、アンプ267で増幅され、パチンコ遊技機本体300側の効果音発生用の
スピーカSPに与えられる。この音源の音階は、CPUからデータバスLDを介
して与えられるデータによって設定されるようになっている。 【0136】 図14はその音階発生手段257の構成を示す。 【0137】 同図に示すように、上記音階発生手段257は、音階設定データを保持するラ
ッチ回路256aとプリセッタブルカウンタ256bによって構成される。 【0138】 ラッチ回路256aは、データバスLDを介してCPUから与えられる音階設
定データを保持する。このラッチ回路256aは、上記選択信号S7が有効にな
ったときのデータバスDLのデータを読込んで保持する。その保持データはフリ
セッタブルカウンタ257bの計数内容にプリセットされる。 【0139】 プリセッタブルカウンタ256bは一種のダウンカウンタであって、上記クロ
ックパルスφkによって1ずつ減進(デクリメント)される。その初期の計数内
容は上記ラッチ回路256aによってプリセットされる。プリセットされた計数
内容が減進されて「0」になると、その度にラッチ回路256aの保持データが
新たにプリセットされるようになっている。 【0140】 ここで、上記プリセッタブルカウンタ256bのキャリイ端子(カウント出力
端子)Crryの出力状態は、その計数内容が「0」に減進されるごとに、その
論理レベルがH(高レベル)からL(低レベル)あるいはL(低レベル)からH
(高レベル)に交互に遷移する。これにより、上記キャリイ端子Crryからは
、H(高レベル)とL(低レベル)の間を交互に遷移する信号が得られる。そし
て、この信号が上述した音源として利用されるようになっている。この音源は、
アンプ267で増幅され、パチンコ遊技機本体300側の効果音発生用のスピー
カSPに与えられる。このとき、その音源の音階は上記プリセット値によって決
まる。また、プリセット値が小さいと、上述した遷移の周期が長くなって、音程
が低く なる。また、プリセット値が小さいと、上述した遷移の周期が短くなって、音程
が高くなる。 【0141】 そして、そのプリセット値は、上記CPU210(図10)によって任意に可
変設定することができる。これにより、制御装置200は、パチンコ遊技機本体
300にてファンファーレ音などの効果音を任意に発生させることができる。な
お、上記プリセッタブルカウンタ257bはアップカウンタであってもよい。 【0142】 次に、上述した制御装置200のソフトウェア構成をその動作とともに説明す
る。 【0143】 図15は上述した制御装置200(図10,図11)の処理フローチャートの
全体を,図16はその処理フローチャートの中の一部を拡大して示す。 【0144】 先ず、次の表1は、制御装置200のCPU210(図10)によってアクセ
スされるアドレス空間部の割り当て内容をメモリマップによって示す。なお、ア
ドレスの番地表示はO〜Fの16進数で行なう。 【0145】 次表1において、CPU210がアクセスするアドレスの範囲は、そのCPU
(Z80)210がもつ64kバイトのアドレス空間(0000〜FFFF番地
)のうち0000〜4000番地の間である。 【0146】 そのうち、0000〜07FF番地までの2kバイトがROM領域に割り当て
られている。また、0800〜087F番地までの128バイトがRAM領域に
割り当てられいてる。そして、1000,1800,2000,2800,30
00,3800,4000にそれぞれ1バイトずつI/O領域が割り当てられて
いる。この場合、各I/O領域の隙間は使用されていない。従って、CPU21
0が実質的にアクセスするアドレス空間のサイズ(大さき)は約2kバイトしか
ない。 【0147】 【表1】 【0148】 また、次の表2は、前記RAM230(図10)の可変記憶内容をメモリマッ
プによって示す。 【0149】 【表2】 【0150】 次に、上述してきた制御装置200の動作を図15および上記表1,2を参照
しながら説明する。 【0151】 図15において、制御装置200のCPU210は、前述したリセットパルス φt(図10,図11,図12)によってハードウェア的に強制リセットされる
。このリセットによって、CPUは完全な初期状態から起動させられる。リセッ
トによる初期状態から起動されたCPUは、先ずROM220からアクセスを開
始して、そこに格納されたプログラム命令を順次読み込んで実行する。これによ
り、図15に示す一連の処理が開始されるようになる。 【0152】 プログラム命令の実行が開始されると、最初にスタックポインタの設定を行な
う(R1)。続いて、バックアップ領域(0838〜0843番地)の先頭を示
すスタートデータと、その後尾を示すエンドデータが設定されているか否かチェ
ックする(R2−R3−R14−R15)。 【0153】 ここで、制御装置200がコールドスタート(電源投入による起動)された後
の最初の動作では、プログラムの初期設定が行なわれる(R17)。この初期設
定では、例えばI/O領域に記憶される出力データや計数データなどのすべての
可変データが初期化される。この後、上記スタートデータとエンドデータの設定
(書込)を行う(R11)。このスタートデータとエンドデータには、RAM2
30の記憶エラーなどを確実に反映させられるような値、例えばA5(2進数で
は10100101)などの値が使用される。さらに、初期化されたデータをバ
ックアップ領域に転写した後、ホールト命令を実行して処理の実行をCPU自ら
停止させる(R12−R13)。そして、次のリセットパルスφtによるリセッ
トを持つ。 【0154】 以上のようにして制御装置200の動作状態が初期化される。 【0155】 この制御装置200の初期化が行われた後、CPUは、リセットパルスφtが
発せられるごとに、主ルーチンR1〜R13を順次実行するようになる。この主
ルーチンでは、図15に示すように、次のような処理が実行される。 【0156】 R1:スタックポインタを設定する。 【0157】 R2,R3:バックアップ領域のエンドデータをチェックする。 【0158】 R4:スタートスイッチSW1、ストップスイッチSW2、継続条件検出スイ
ッチSW3、10カウント検出器SW4の立ち上がりをそれぞれ検出する入力処
理を行なう。これは、前回の検出信号と今回の各状態を参照することにより行な
われる。前回の検出信号の状態はバッファ領域に記憶される。この記憶状態は常
に新しく更新されるようになっている。 【0159】 R5:スタートスイッチSW1の作動回数を記憶処理する。前述した可変表示
装置4(図2〜図7)は、スタートスイッチSW1の特定入賞球検出動作によっ
て起動される。この処理ルーチンでは、その起動された可変表示装置4の可変表
示動作が停止するまでの間に入賞した球の数すなわちスタートスイッチSW1の
作動回数を記憶する。この作動回数の記憶があると、つまりその記憶値が1以上
になっていると、可変表示装置4は、その可変表示動作が一通り完了した後に再
度起動される。そして、可変表示装置4が再起動されると、これに伴って上記記
憶値が1ずつ減進(デクリメント)されるようになっている。つまり、この処理
ルーチンでは、前記特定入賞口7,8(図2,図3)への入賞により生じたゲー
ム開始の権利を保全する処理を行なう。 【0160】 R6:10カウント検出器SW4の不正チェック処理を行なう。10カウント
検出器SW4の機能が、その接続や配線が切断あるいは短絡などによって損なわ
れているか否かを、その検出器SW4からの入力状態に基づいて論理判断する。 【0161】 R7:RAM領域に記憶されている各種タイマーのタイマー値を更新する。 【0162】 R8:音階発生手段257の動作パラメータ(音階データ)を設定する。この
処理ルーチンでは、ファンファ−レなどの効果音を発生するための音階設定デー
タを出力する処理が行なわれる。 【0163】 R9:各種表示手段および電磁ソレノイドなどの制御処理を行なう。この処理
ルーチンでは、前述した大当たり表示用照明手段27や継続条件成立表示部29
(図3,図8)の点滅制御、および前述した特別変動入賞装置5における電磁ソ
レノイドSOL(図9)の駆動制御が行なわれる。 【0164】 R10:入賞に関する各種の判定および制御の処理を行なう。ここでは、前記
可変表示装置4の動作制御、および「大当たり」や「中当たり」などの特定態様
の発生に関連する一連の処理が行われる。このルーチンR10の詳細な内容は図
16に示す。 【0165】 R11:上述したバックアップ領域の先頭と後尾を示すスタートデータとエン
ドデータの設定(書込)処理を行なう。 【0166】 R12:出力データなどの可変データをバックアップ領域に転写する処理を行
う。 【0167】 上述した主ルーチンR1〜R12が一通り実行されると、最後の処理ルーチン
R13にて、ホ−ルト命令が実行される。これにより、その処理の続行を停止す
る待機状態に自ら入る。 【0168】 また、上述した主ルーチンR1〜R12の実行に際して、なんらかの異常によ
って上記エンドデータにエラーが生じると、そのエンドデータをチェックするル
ーチンR2−R3から上記スタートルーチンをチェックするルーチンR14−R
15への分岐が行われるようになっている。そして、その分岐したルーチンR1
4−R15にてスタートデータにもエラーが生じていると、プログラムを初期設
定するルーチンR17が再実行されて、制御装置200の状態がコールドスター
ト直後の状態に引き戻されるようになる。このようにして、異常発生の際の制御
装置200の制御状態を安全な方向へ誘導するフェイルセーフが行われるように なっている。他方、エラーがエンドデータだけに生じていて、スタートデータに
は異常がなかった場合にはルーチンR16が実行され、バックアップされていた
データがCPUの主作業領域0800〜080Aに再転写されるようになる。こ
れにより、エラーの程度が軽い場合には、制御の途中状態を保存しつつ正常な動
作への自動復帰を行わせることができるようになっている。 【0169】 図16は上記入賞処理ルーチンR10の詳細なフローチャートを示す。 同図
に示すように、この入賞処理ルーチンR10はR101〜R122のサブルーチ
ンからなり、特定の入賞に関連する処理すなわち前記可変表示装置4の動作制御
および前記特定態様の発生に関連する一連の制御を番号1から番号8までの処理
番号によって実行するようになっている。つまり、上述したスタートスイッチS
W1,ストップスイッチSW2,継続条件検出スイッチSW3,10カウント検
出器SW4の各検出状態に基づいて処理番号を設定する。そして、その設定され
た処理番号に対応して用意されたサブルーチンを選択的に実行することによって
、前述したパチンコ遊技機における特定の入賞関連処理動作を行わせることがで
きるようになっている。 【0170】 ここでは、その処理番号が、No.0からNo.8までのいずれかに設定され
るようになっている。この場合、処理No.0では、N0.1〜No.8の動作
開始条件が成立するか否かのチェックだけが行われ、特定の入賞に関連する処理
は行われない。特定の入賞に関連する処理はNo.1からNo.8までのいずれ
かの処理番号が設定された場合に行われる。No.1からNo.8までの各処理
番号に対応して、次のサブルーチンR111〜R118が用意されている。 【0171】 すなわち、処理番号がNo.1に設定された場合にはルーチンR111が実行
される。このルーチンR111では、前記スタートスイッチSW1の検出に基づ
いて前記可変表示装置4を起動させる処理が行われる。この処理の実行後は次の
処理番号No.2が設定される。 【0172】 処理番号がNo.2に設定された場合にはルーチンR112が実行される。こ
のルーチンR112では、前記ストップスイッチSW2の検出に基づいて前記可
変表示装置4の動作を段階的に停止させる処理が行われる。このとき、その表示
動作の停止するまでの時間の中にランダムに設定された時間を部分的に挿入する
処理が行われる。これにより、その動作停止後の表示内容をランダム化するよう
にしている。この処理の実行後は次の処理番号No.3が設定される。 【0173】 処理番号がNo.3に設定された場合にはルーチンR113が実行される。こ
のルーチンR113では、前記可変表示装置4の停止結果に基づいて特定態様発
生の有無を判定する処理が行われる。その判定は停止した表示内容に基づいて行
われる。「大当たり」の特定態様が判定された場合には処理番号No.5が設定
される。また、「中当たり」の特定態様が判定された場合には、処理番号No.
6が設定される。それ以外のハズレの場合には処理番号No.0が設定される。 【0174】 処理番号がNo.4に設定された場合にはルーチンR114が実行される。こ
のルーチンR114では、「大当たり」の特定態様が発生した場合の制御処理、
例えば前記特別変動入賞装置5を開駆動する制御を行う。また、タイマー処理も
併せて行われ、これにより上記開駆動の時間が比較的長い所定時間(約30秒)
以内に制限される。さらに、関連する表示手段の点滅駆動処理も行われる。この
ルーチンR114の実行後は、継続の有無を判定するために、処理番号No.7
が設定される。 【0175】 処理番号がNo.5に設定された場合にはルーチンR115が設定される。こ
のルーチンR115では、前記音階発生手段257の動作パラメータを設定する
ことにより、「大当たり」の特定態様発生に伴うファンファーレ音の発生処理を
行う。このルーチンR115の実行後には処理番号No.4が設定される。 【0176】 処理番号がNo.6に設定された場合にはルーチンR116が実行される。こ
のルーチンR116では、「中当たり」の特定態様が発生した場合の制御処理、 例えば前記特別変動入賞装置5を開駆動する制御を行う。また、タイマー処理も
併せて行われ、これにより上記開駆動の時間が比較的長い所定時間(約6秒)以
内に制限される。さらに、関連する表示手段の点滅駆動処理も行われる。上記所
定時間経過後に処理番号No.0が設定される。 【0177】 処理番号がNo.7に設定された場合にはルーチンR117が実行される。こ
のルーチンR117では、前記継続条件検出スイッチSW3の検出に基づいて前
記特別変動入賞装置5の再駆動処理を行う。この処理は「大当たり」の特定態様
が発生したときに実行される。このルーチンR117の実行後には次の処理番号
No.8が設定される。 処理番号がNo.8に設定された場合にはルーチンR
118が実行される。このルーチンR118では、「大当たり」あるいは「中当
たり」の状態が終了した後の処理を行う。「中当たり」の動作が終了した場合に
は、1秒程度の遅延時間を置いて処理番号をNo.0に設定する。また、「大当
たり」の動作が終了した場合には、3秒程度の遅延時間を置き、その間に「大当
たり」状態の継続条件の成立が確認されれば処理番号をNo.4に設定する。そ
の継続条件の成立がなければ処理番号No.0を設定する。 【0178】 ここで、上述した一連の入賞関連処理は処理番号No.1の設定によって開始
されるようになっている。このNo.1の処理番号は、上記スタートスイッチS
W1のオン(ON)への作動回数の記憶がある場合に設定されるようになってい
る(ルーチンR109,R120)。 【0179】 以上のようにして、処理番号を更新しながら、前記可変表示装置4の動作制御
および特定態様の発生に伴う入賞関係の処理が行われる。 【0180】 図17は、上述した制御装置200において構成される可変表示制御部分の構
成を示す。同図に示す制御部分は、前述した可変表示装置の可変表示動作および
その起動と停止の動作を制御する部分である。この制御部分には、上述したマイ
クロ・コンピュータによってソフトウェア的に構成される。 【0181】 図17に示す制御部分は、先ず、前記可変表示装置4の表示内容を更新する表
示データ更新手段02を有する。この表示データ更新手段02には、特定値を1
2msごとに繰り返し加算する特定値加算手段01が設けられている。そして、
この加算手段01から12msごとに順次得られる一定桁数(下位3桁)の加算
結果によって、上記可変表示装置4の各LED A,B,Cのそれぞれの表示内
容を12msごとに決定するようにしている。つまり、上記可変表示装置4の表
示内容を12msごとに更新するとともに、その更新データは上記加算手段01
から与えられるようにしている。さらに、実施例では、上記特定加算手段01は
、素数から選ばれた固有値を繰り返し加算するように構成されている。さらに、
具体的には、3桁の素数である137を繰り返し加算するように構成されている
。この3桁の素数137を上記加算手段01によって繰り返し加算するとともに
、下位3桁の数値だけを有効数値として取り出すと、次のような数値が12ms
ごとに順次得られる。 【0182】 先ず、137という特定値を繰り返し加算し、各加算回ごとの加算結果をその
発生順にならべると、137,274,411,548,685,822,95
9,1026,1233,‥‥,13700,‥‥,27400,‥‥,137
000,137137,137274,‥‥といったような飛び飛びの値をとる
数値列が得られる。 【0183】 ここで、その数値列を編成する各数値の下位3桁だけを取り出すと、137,
274,411,548,685,822,959,026,233,‥‥,7
00,‥‥,400,‥‥,000,137,274,‥‥といったように、3
つの数字の組合せからなる数字列をあたかもランダムに並べたかのごとく見える
とともに、同じ組合せの数字列が周期に現れる数値列が得られる。上記特定値に
137以外の別の値を採れば、上記とは別の数値列が得られる。 【0184】 さらに、上記特定値に例えば137という3桁の素数を使用すると、同じ組合 せの数字列は丁度1000に1回の割合で得られる。例えば、137の数値に着
目すると、この数値「137」は丁度1000に1回ずつ現れる。他の数値に着
目した場合も同様である。その1000回の間に、同じ数値は一度だけしか現れ
ない、つまり、999回続けて異なる数字の組合せが順次得られる。 【0185】 従って、上述のように、特定値を繰り返し加算する特定値加算手段01を設け
、この加算手段01から順次得られる一定数(下位3桁)の加算結果によって上
記可変表示装置4のそれぞれの表示内容を決定するように構成することにより、
上記可変表示装置4の表示内容をあたかもランダムに更新することができるとと
もに、例えば、「大当たり」などの特定態様が生じる特定の数字の組合せを一定
の間隔ごとに平均して出すことができるようになる。 【0186】 これにより、比較的簡単かつ簡潔な構成でもって、上記可変表示装置4の表示
停止時の表示内容にランダム性を与えつつ、比較的短い有限の遊技期間内におい
て前述した特定態様が実際に現れる確率を平均化させることができ、これにより
遊技客へのサービスの公平化をはかることができるようになる。また、上記特定
値を選ぶことなどにより、その特定態様が現れる確率を所定の範囲に設定するこ
とも可能になる。 【0187】 例えば、上述した1000種類の数字の組合せのうち、仮に「111」,「3
33」,「555」,「777」,「999」の特定数字列を「大当たり」と称
する特定態様に定めたとする。すると、これらの特定数字列は、次のように、上
記数値列内にほぼ均等に分散される。 【0188】 すなわち、上述した数値列においては、「111」と「333」の間、「33
3」と「555」の間、「555」と「777」の間、および「777」と「9
99」の間には、それぞれ206個の非特定数字列が介在する。また、「999
」と「111」の間には176個の非特定数字列が介在する。このように、特定
数字列同士が互いに隣り合ったり、あるいは近接したりすることはない、また、 極端に離れることもない。どの特定数字列もほぼ均一な間隔をおいて配置されて
いる。 【0189】 これにより、上記加算手段01による加算操作を1000回あるいはその整数
倍を若干越えて行うようにすると、その1000を若干越えた回数の加算が終了
するごとに、毎回異なる数字列が現れるとともに、ほぼ一定の割合で上記特定数
字列が現れるようになる。これにより、上記「大当たり」の特定態様が発生する
頻度をさらに均一させることができるようになる。 【0190】 なお、上記特定値は必ずしも「137」にする必要はなく、必要に応じて他の
素数あるいは素数以外の数値であってもよい。また、ここで言う加算手段01と
は、減算を行うものも含む。加算の代わりに減算を行っても、上述した効果は同
様に得られる。 【0191】 ここで、実施例では、図17に示すように、上記構成に加えて、上記表示デー
タ更新手段02の更新動作が開始されてから停止されるまでの間に、12msか
ら120msまでの間の不特定の時間を挿入する不特定タイマーTM2が設けら
れている。 【0192】 また、上記表示データ更新手段02の更新動作が開始されてから停止されるま
での間に、上記特定加算手段01の加算結果が一巡する時間(12000ms)
、すなわち上述した数値列の1周期に相当する時間(1000×12ms=12
000ms)よりも少しだけ長い時間を挿入するために、上記不特定タイマーT
M2とともに、12000msすなわち12秒の計時時間を有する特定時間タイ
マーTM1が設けられている。 【0193】 これにより、上記可変表示装置4は、その更新動作が停止するごとに、前回の
停止位置を若干越えたところに停止して、この停止したところに位置する数字の
組合せを表示するようになる。この場合、その前回の停止位置を若干越える分だ けが、上記不特定タイマーTM2によってランダムに決定される。これによって
、上述したように、上記数値列内の各数字の組合せは、部分的に偏ることなく、
ほぼ万偏なく現れて停止表示されるようになる。 【0194】 さらに、上記不特定タイマーTM2に関して、不特定時間データ記憶領域08
と、不特定データ発生手段06、および不特定時間データ選択手段07が設けら
れている。 【0195】 不特定時間データ記憶領域08は、複数種類の時間データ(1×12ms〜1
0×12ms)を、0から9までの1桁の整数値の形で、ランダムに分散して格
納している。この記憶領域08はROM220内に割り当てられる。不特定デー
タ発生手段06は、ランダムな値をもつ不特定データを生成する。不特定時間デ
ータ選択手段07は、上記不特定データ発生手段06から与えられる不特定デー
タによって上記記憶領域08内の時間データを選択し、この選択された時間デー
タを上記不特定時間タイマーTM2にタイマー値として設定する。これにより、
上記加算手段01の加算回数を高度にランダム化して、可変表示装置4の表示内
容にさらに良好なランダム性をもたせることができるようになる。 【0196】 他方、表示データ更新手段02には、上記特定値加算手段01とともに、複数
のデータ保持手段02A,02B,02C,が設けられている。この複数のデー
タ保持手段02A,02B,02C,は、可変表示装置4の複数のセグメント型
表示器LEDA〜LEDCに対応して設けられている。1番目のデータ保持手段
02Aは、これに対応する1番目の表示器LEDAが表示する下位3桁目の数値
データを保持する。2番目のデータ保持手段02Bは、これに対応する2番目の
表示器LEDBが表示する下位2桁目の数値データを保持する。 【0197】 同様に、3番目のデータ保持手段02Cは、これに対応する3番目の表示器L
EDCが表示する下位1桁目の数値データを保持する。これとともに、1番目の
保持手段02Aには、上記加算手段01の3桁の有効加算出力データ(D0,D 1D2)のうち、第3桁目の数値データD2が、2番目の保持手段02Bには第
2桁目の数値データD1が、3番目の保持手段02Cには第1桁目の数値データ
D0が、それぞれに入力されるようになっている。これにより、可変表示器LE
DA〜LEDCの各表示内容が、上記加算手段01の加算結果によって与えられ
るとともに、その加算周期に同期して一定時間(12ms)ごとに更新されるよ
うになっている。 【0198】 さらに、上記表示更新手段02には、タイマーTM3,TM4が設けられてい
る。このタイマーTM3,TM4は、各データ保持手段02A,02B,02C
の更新動作の停止タイミングを一定時間(120ms)ずつ順次遅延させる。こ
れにより、各表示器LEDA〜LEDCの表示更新動作は、あたかも回転が停止
するかのごとく、端から順に停止する。 【0199】 図18は、上記可変表示装置4の表示更新動作が起動されてから停止されるま
での各部における動作を互いに時間対応させて示す。 【0200】 図17および図18において、特定時間タイマーTM1は、特定入賞球による
スタートスイッチSW1のオン(ON)設定あるいはそのオン(ON)設定回数
の記憶に基づいて起動し、予め定められた特定時間(12000ms=12秒)
を計時する。この特定時間タイマーTM1が特定時間(12000ms)を計時
し終わるか、あるいはストップスイッチSW2が手動操作によりオン(ON)設
定されると、不特定時間タイマーTM2が起動される。 【0201】 不特定時間タイマーTM2は、不特定時間データ選択手段07によって選択さ
れた不特定な時間(12ms〜120ms)を計時する。その計時が終了すると
、つまりそのタイマーTM2に設定された不特定時間が経過すると、上記セグメ
ント型表示器LEDA〜LEDCの各表示内容の更新を順次停止させる動作が開
始される。 【0202】 上記セグメント型表示器LEDA〜LEDDにおける各表示内容の更新停止の
動作は、次の順序で行われる。先ず、不特定時間タイマーTM2の計時が終了し
た時点で、最初の表示器LEDAの表示内容更新が停止される。これとともに、
第1番目の停止間隔設定タイマーTM3が起動される。このタイマーTM3は一
定時間(120ms)を計時する。この一定時間(120ms)は、上記加算手
段01の加算周期(120ms)の丁度10倍に相当する。その計時が終了する
と、つまり表示器LEDAの表示内容更新が停止されてから一定時間(120m
s)が経過すると、2番目の表示器LEDBの表示内容更新が停止される。これ
とともに、第2番目の停止間隔設定タイマーTM4が起動される。このタイマー
TM4も一定時間(120ms)を計時する。この一定時間(120ms)も、
上記加算手段01の加算周期(120)の丁度10倍に相当する。そして、第1
番目の表示器LEDAの更新動作が停止されてから20回目の加算周期(12m
s×20回=240ms)を経たところで、3番目のLEDCの表示内容更新が
停止される。 【0203】 以上のようにして、可変表示装置4の各セグメント型表示器LEDA〜LED
Dにおけるそれぞれの表示内容の更新が、一定時間(120ms)ごとに順次停
止されるようになっている。このとき、その停止の動作が行われる前に、上記不
特定時間タイマーTM2による不特定時間(12ms〜120ms)の挿入が行
われる。これにより、スタートスイッチSW1によって起動された可変表示装置
4の可変表示動作が停止するタイミングが、例えばストップスイッチSW2の動
作タイミングなどに係わりなく、ランダムに変化させられるようになる。これに
ともなって、その可変表示装置4の各セグメント型表示器LEDA〜LEDDに
おけるそれぞれの停止表示内容がランダム化される。このランダム化状態は、可
変表示装置4の表示更新周期やその更新停止間隔などを一定にした場合にも、あ
るいは他の動作をすべて規則化した場合にも、確実に現れる。このようにして、
不特定な構成要素をわずか1箇所に設けるだけの簡単かつ簡潔な構成でもって、
可変表示装置4の動作に確実にランダム性をもたせることができる。 【0204】 次の表3は、上記不特定時間データ記憶領域08の構成例を示す。表3に示す
ように、上記不特定時間データ記憶領域08には、0から9までの整数で表され
る10種類の時間データが格納されている。この10種類の時間データは、その
時間の種類よりも大幅に多くの数(128個)がランダムに分散されて格納され
ている。 【0205】 【表3】 【0206】 表3において、各時間データの構成比率すなわち不特定時間の発生頻度は次の
表4のようになっている。さらに、0から9までの各不特定時間デ−タと実時間
との対応関係を、表5に示す。 【0207】 【表4】 【0208】 【表5】 【0209】 図19は上記不特定データ発生手段06の構成例を示す。 【0210】 同図に示すように、上記不特定データ発生手段06は、リセット回数計数手段
061と、前記マイクロ・コンピュータ(Z80)内のリフレッシュカウンタ06
2と、論理演算手段063とによって構成される。リセット回数計数手段061
は、上記CPUのリセット回数を計数する。その計数値、特にその下位桁(10
進数の下1桁の数字0から9に相当)だけを抽出して得られる内容C61は、マ
イクロ・コンピュータが電源投入によって最初に起動された時期およびクロック
パルスの極めてわずかな周波数バラツキの累積などによって、不特定の数値をと
る。つまり、ランダム化されている。 【0211】 また、リフレッシュカウンタ062は、ダイナミックRAMをリフレッシュす
るためのものであって、マイクロ・コンピュータ内にて勝手に動作し、外部から
の操作はできない。従って、その内容C62も、上記リセット回数計数手段06
1と同様に、ランダム化されている。さらに、論理演算手段063は、上記2種
類の内容C61とC62を互いに論理演算処理する。この場合の論理演算は排他
的論理和が行われるようになっている。そして、この論理演算手段063の演算
結果が、上記不特定データとして利用されるようになっている。 【0212】 この場合、上記演算結果は、その下位桁の数値(10進数に換算して0から9
までの数値)だけが抽出されて上記不特定データとして利用される。また、上記
2種類の内容C61とC62はそれぞれ、単独でも十分なランダム性を備えてい
る。従って、その内容C61あるいはC62をそのまま上記不特定データとして
用いるようにしてもよい。しかし、上記論理演算手段063によって、その2種
類の内容C61とC62を互いに論理演算処理することにより、さらにランダム
性の高い不特定時間データが得られるようになる。 【0213】 また、本実施例においては、遊技機の例としてパチンコ遊技機に適用したもの
について説明したが、可変表示装置を用いたものであれば、パチンコ遊技機に限
定されるものでなく、スロットゲーム機やアレンジボール機等の可変表示装置を
有する遊技機であってもよい。 【0214】 【発明の効果】 以上、実施例の説明の中で明らかにしたように、この発明による遊技機は、複
数の表示部を有しゲーム状態を形成する可変表示装置と、この可変表示装置の表
示内容に対応するデータを更新する表示データ更新手段とを備え、上記可変表示
装置の表示内容が特定の態様で停止したときに特別遊技状態を発生させて特別利
益を付与するように構成した遊技機において、上記表示データ更新手段に、停止
表示内容にランダム性を与えるための所要の値を加算もしくは減算する演算手段
と上記可変表示装置の停止時の表示内容に対応するデータを上記可変表示装置の
複数の表示部のそれぞれに対応して保持する表示データ保持手段とを設け、上記
演算手段から順次得られる値に基づいて上記可変表示装置の停止時の表示内容に
対応したデータを決定して上記表示データ保持手段に保持させるように設定し、
かつ上記可変表示装置の表示内容を停止させる際に各表示部の停止タイミングを
遅延させて複数の表示部を所定の順序に従って停止させるように設定したので、
比較的簡単かつ簡潔な構成でもって、上記可変表示装置の表示停止時の表示内容
にランダム性を与えつつ、比較的短い有限の遊技期間内において例えば「大当た
り」などの特定態様が実際に現れる確率を平均化させることができ、これにより
遊技客へのサ−ビスの公平化をはかることができる、という効果が得られる。 【0215】 しかも、加算もしくは減算される値を適宜に選ぶことにより、特定態様が現れ
る確率を所定の範囲に設定することも可能になる。 【0216】 また、可変表示装置の停止時の表示内容を保持する表示データ保持手段を設け
たことにより、決定された停止時の表示内容に向けて可変表示装置の表示内容を
時間差をおいて順次停止させて行くようなことができ、これによって遊技客に対
して特定態様が発生するのではないかという期待感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 図1はこの発明の主要な構成を特許請求の範囲の記載に対応させて示すブロッ ク図、 【図2】 図2はこの発明の一実施例によるパチンコ遊技機本体の全体を前面から見た状
態を示す図、 【図3】 図3はその遊技盤の部分を取り出して示す図、 【図4】 図4は上記遊技盤に配設される可変表示装置の前面を示す図、 【図5】 図5は図4の可変表示装置の側断面状態を示す図、 【図6】 図6は上記遊技盤に配設される特別変動入賞装置の閉状態を前面から見た状態
を示す斜視図、 【図7】 図7は上記特別変動入賞装置の開状態を前面から見た状態を示す斜視図、 【図8】 図8は上記特別変動入賞装置の裏側の状態を示す分解斜視図、 【図9】 図9は上記特別変動入賞装置の側断面状態を示す図、 【図10】 図10は図2〜図9に示したパチンコ遊技機の制御装置部分の一実施例を示す
ブロック図、 【図11】 図11は上記制御装置の動作状態を示すタイミングチャート、 【図12】 図12は上記制御装置内に設けられるリセットパルス発生手段の構成例を示す
ブロック図、 【図13】 図13は上記制御装置のI/Oユニット付近の詳細を示す回路図、 【図14】 図14は上記I/Oユニット内に設けられる音階発生手段の構成例を示す回路
図、 【図15】 図15は上記制御装置の構成を説明するための処理フローチャート、 【図16】 図16は図15のフローチャート内の一部を詳細に示すフローチャート、 【図17】 図17は上記制御装置において構成される可変表示制御部分の構成を示すブロ
ック図、 【図18】 図18は上記可変表示装置における一連の停止動作を互いに時間対応させて示
すタイミングチャート、 【図19】 図19は不特定時間データ発生手段の構成例を示すブロック図である。 【符号の説明】 1 遊技盤、 4 可変表示装置、 5 特別変動入賞装置、 200 制御装置、 300 パチンコ遊技機本体、 210 マイクロ・コンピュータ、 220 ROM、 230 RAM、 240 アドレスデコーダ、 250 I/Oユニット、 257 音階発生手段、 290 リセット信号発生手段、 φk 基本クロックパルス、 φt リセットパルス、 TM1 特定時間タイマー、 TM2 不特定時間タイマー、 TM3,TM4 停止タイミング遅延用のタイマー、 TMA〜TMD 表示内容更新周期設定タイマー、 01 演算手段、 02 表示データ更新手段、 06 不特定データ発生手段、 07 不特定時間データ選択手段。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 複数の表示部を有しゲーム状態を形成する可変表示装置と、この可変表示装置
    の表示内容に対応するデータを更新する表示データ更新手段とを備え、上記可変
    表示装置の表示内容が特定の態様で停止したときに特別遊技状態を発生させて特
    別利益を付与するように構成した遊技機において、 上記表示データ更新手段に、停止表示内容にランダム性を与えるための所要の
    値を加算もしくは減算する演算手段と上記可変表示装置の停止時の表示内容に対
    応するデータを上記可変表示装置の複数の表示部のそれぞれに対応して保持する
    表示データ保持手段とを設け、 上記演算手段から順次得られる値に基づいて上記可変表示装置の停止時の表示
    内容に対応したデータを決定して上記表示データ保持手段に保持させるように設
    定し、かつ上記可変表示装置の表示内容を停止させる際に各表示部の停止タイミ
    ングを遅延させて複数の表示部を所定の順序に従って停止させるように設定した
    ことを特徴とする遊技機。

Family

ID=

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