JP2556865B2 - ネオカルチノスタチン誘導体の非注射投与用組成物 - Google Patents
ネオカルチノスタチン誘導体の非注射投与用組成物Info
- Publication number
- JP2556865B2 JP2556865B2 JP62188560A JP18856087A JP2556865B2 JP 2556865 B2 JP2556865 B2 JP 2556865B2 JP 62188560 A JP62188560 A JP 62188560A JP 18856087 A JP18856087 A JP 18856087A JP 2556865 B2 JP2556865 B2 JP 2556865B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- residue
- composition
- smancs
- maleic acid
- neocarzinostatin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03C—PHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
- G03C1/00—Photosensitive materials
- G03C1/005—Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
- G03C1/485—Direct positive emulsions
- G03C1/48515—Direct positive emulsions prefogged
- G03C1/48523—Direct positive emulsions prefogged characterised by the desensitiser
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K47/00—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
- A61K47/50—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates
- A61K47/51—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the non-active ingredient being a modifying agent
- A61K47/56—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the non-active ingredient being a modifying agent the modifying agent being an organic macromolecular compound, e.g. an oligomeric, polymeric or dendrimeric molecule
- A61K47/58—Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient the non-active ingredient being chemically bound to the active ingredient, e.g. polymer-drug conjugates the non-active ingredient being a modifying agent the modifying agent being an organic macromolecular compound, e.g. an oligomeric, polymeric or dendrimeric molecule obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds, e.g. poly[meth]acrylate, polyacrylamide, polystyrene, polyvinylpyrrolidone, polyvinylalcohol or polystyrene sulfonic acid resin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10S—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10S430/00—Radiation imagery chemistry: process, composition, or product thereof
- Y10S430/141—Direct positive material
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Immunology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、スチレンマレイン酸共重合体残基を有する
ネオカルチノスタチン誘導体（以下SMANCSと略記する）
の非注射投与用組成物に関する。
ネオカルチノスタチン誘導体（以下SMANCSと略記する）
の非注射投与用組成物に関する。
（従来の技術および問題点） SMANCS（スマンクス）は、蛋白質抗癌物質であるネオ
カルチノスタチン（NCS）の分子中に存在する２個の１
級アミノ基にスチレンマレイン酸共重合体（SMA）のカ
ルボニル基が酸アミドを介して結合したNCS誘導体であ
り、NCSに比べ毒性が軽減され、持続性が高められた優
れた制癌物質である。
カルチノスタチン（NCS）の分子中に存在する２個の１
級アミノ基にスチレンマレイン酸共重合体（SMA）のカ
ルボニル基が酸アミドを介して結合したNCS誘導体であ
り、NCSに比べ毒性が軽減され、持続性が高められた優
れた制癌物質である。
SMANCSは、一般の高分子の生理活性ペプチドと同様、
胃腸管内で消化液によって分解され、また吸収も悪いた
め、経口投与ができないと考えられていた。従って、SM
ANCSは注射による投与が行われるが、患者に与える苦痛
は大きく、自己投与が出来ないなど不便であるため、非
注射投与用の製剤の開発が要望されていた。
胃腸管内で消化液によって分解され、また吸収も悪いた
め、経口投与ができないと考えられていた。従って、SM
ANCSは注射による投与が行われるが、患者に与える苦痛
は大きく、自己投与が出来ないなど不便であるため、非
注射投与用の製剤の開発が要望されていた。
従来、生理活性ペプチドの経口投与用の製剤としては
種々試みられている［例えば、鉱油等の脂肪親和性媒質
とサルチル酸ナトリウム等の胃腸管吸収促進剤とを配合
した経口投与用製剤（特開昭61−93129号）］。ところ
が、前述の如くSMANCSは高分子の生理活性ペプチドであ
るNCSにポリマーであるSMAが結合したNCS誘導体であ
る。この為、SMANCSはペプチドとしての性質とポリマー
としての性質を有する極めて特殊な制癌物質である。従
って、生理活性ペプチドで試みられている経口投与用製
剤をSMANCSにそのまま転用することは出来ない。現に、
本発明者等は脂肪酸、脂肪酸アルキルエステル、コレス
テロール、鉱油等の油性物質を配合したSMANCSの経口投
与用製剤を試みたが、いずれも満足できる結果が得られ
なかった。
種々試みられている［例えば、鉱油等の脂肪親和性媒質
とサルチル酸ナトリウム等の胃腸管吸収促進剤とを配合
した経口投与用製剤（特開昭61−93129号）］。ところ
が、前述の如くSMANCSは高分子の生理活性ペプチドであ
るNCSにポリマーであるSMAが結合したNCS誘導体であ
る。この為、SMANCSはペプチドとしての性質とポリマー
としての性質を有する極めて特殊な制癌物質である。従
って、生理活性ペプチドで試みられている経口投与用製
剤をSMANCSにそのまま転用することは出来ない。現に、
本発明者等は脂肪酸、脂肪酸アルキルエステル、コレス
テロール、鉱油等の油性物質を配合したSMANCSの経口投
与用製剤を試みたが、いずれも満足できる結果が得られ
なかった。
（問題点を解決するための手段） 本発明者等は、SMANCSを経口投与し、高い制癌作用を
発現しうる組成物について鋭意研究を重ねた結果、SMAN
CSを特定の油脂との油性組成物とすることにより上記問
題点を有しない組成物が得られることを見出した。
発現しうる組成物について鋭意研究を重ねた結果、SMAN
CSを特定の油脂との油性組成物とすることにより上記問
題点を有しない組成物が得られることを見出した。
そして、この組成物は経口投与だけでなく、他の非注
射投与にも用いることが出来ることを知った。すなわ
ち、本発明はSMANCSと中級乃至高級脂肪酸グリセライド
とからなる非注射投与用組成物である。また本発明は、
SMANCSと中級乃至高級脂肪酸グリセライドおよび両親媒
性助剤よりなる非注射投与用組成物である。さらに、本
発明は、SMANCS、中級乃至高級脂肪酸グリセライド、両
親媒性助剤および低級アルコールよりなる非注射用組成
物である。
射投与にも用いることが出来ることを知った。すなわ
ち、本発明はSMANCSと中級乃至高級脂肪酸グリセライド
とからなる非注射投与用組成物である。また本発明は、
SMANCSと中級乃至高級脂肪酸グリセライドおよび両親媒
性助剤よりなる非注射投与用組成物である。さらに、本
発明は、SMANCS、中級乃至高級脂肪酸グリセライド、両
親媒性助剤および低級アルコールよりなる非注射用組成
物である。
ここにSMANCSとは、下記式（Ａ） ［式中、 はネオカルチノスタチンの１位のアラニン残基中の１級
アミノ基および20位のリジン残基中の１級アミノ基から
それぞれ１個の水素原子を除いた２価のネオカルチノス
タチン残基を意味し、 はスチレン残基 マレイン酸残基 中の１個のカルボキシル基から水酸基が除かれた形の、
該ネオカルチノスタチン残基との結合手を有している１
個の残基 式中カルボニル基の炭素原子の結合手はネオカルチノス
タチン残基と結合するものであることを意味する。）；
ならびにマレイン酸残基 またはマレイン酸残基および半エステル化マレイン酸残
基 式中Ｒは炭素数が１ないし４のアルカノール、アルキル
基の炭素数が１または２のエチレングリコールモノアル
キルエーテル、もしくはアルキル基の炭素数が１または
２のグリセリンジアルキルエーテルから水酸基を除いた
アルコール残基である。）；を構成単位とする１価の部
分半エステル化されていても良いスチレンマレイン酸共
重合体残基を意味する。］で示されるネオカルチノスタ
チン誘導体である。
アミノ基および20位のリジン残基中の１級アミノ基から
それぞれ１個の水素原子を除いた２価のネオカルチノス
タチン残基を意味し、 はスチレン残基 マレイン酸残基 中の１個のカルボキシル基から水酸基が除かれた形の、
該ネオカルチノスタチン残基との結合手を有している１
個の残基 式中カルボニル基の炭素原子の結合手はネオカルチノス
タチン残基と結合するものであることを意味する。）；
ならびにマレイン酸残基 またはマレイン酸残基および半エステル化マレイン酸残
基 式中Ｒは炭素数が１ないし４のアルカノール、アルキル
基の炭素数が１または２のエチレングリコールモノアル
キルエーテル、もしくはアルキル基の炭素数が１または
２のグリセリンジアルキルエーテルから水酸基を除いた
アルコール残基である。）；を構成単位とする１価の部
分半エステル化されていても良いスチレンマレイン酸共
重合体残基を意味する。］で示されるネオカルチノスタ
チン誘導体である。
SMANCSの詳細は、特開昭60−75432号および特開昭60
−75499号公報に記載されているが、その代表的なもの
は、SMAにおける半エステル化されていても良いスチレ
ンマレイン酸共重合体残基が、半ブチルエステル化スチ
レンマレイン酸共重合体残基である化合物（以下、Bu−
SMANCSと略記する。）である。
−75499号公報に記載されているが、その代表的なもの
は、SMAにおける半エステル化されていても良いスチレ
ンマレイン酸共重合体残基が、半ブチルエステル化スチ
レンマレイン酸共重合体残基である化合物（以下、Bu−
SMANCSと略記する。）である。
また、中級乃至高級脂肪酸グリセライドは、炭素数６
〜20個の飽和または不飽和脂肪酸のモノー、ジー又はト
リーグリセライドである。上記脂肪酸グリセライドに含
まれる代表的なものを挙げると、たとえば、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸のモノー、
ジー又はトリグリセライドである。これらの脂肪酸グリ
セライドは、単独または適宜混合して使用できる。ま
た、天然のもの、合成または半合成のもののいずれであ
ってもよい。通常、天然の植物油を使用するのが便利で
ある。本発明で使用される植物油の好ましいものとして
は、たとえば、オリーブ油（オレイン酸70〜85％、リノ
ール酸４〜12％、パルミチン酸７〜15％）、トウモロコ
シ油（リノール酸40〜60％、パルミチン酸25〜45％）、
ゴマ油（オレイン酸35〜46％、リノール酸35〜48％）、
ツバキ油、ヤシ油（ラウリン酸45〜52％、カプリン酸４
〜12％、カプリル酸６〜10％）、パーム油などである。
これらは、市販品をそのまま用いることができ、市販の
中級脂肪酸トリグリセライドとしては、たとえば日本油
脂（株）製のパナセート875、同810、同800（カ
プリル酸含量10〜100％）、日清製油（株）製のODO
（カプリル酸含量67％）等が、中級脂肪酸モノグリセラ
イドとしては、たとえば花王（株）製のホモテクスPT
（カプリン酸含量約60％）等が、中級脂肪酸のモノグリ
セライドとジグリセライドとの混合物としては、たとえ
ば、ダイナミット ノーベル社製のWitafrol等が、高
級脂肪酸トリグリセライドとしては市販のオリーブ油、
サフラワー油、その他市販の食用油が利用できる。
〜20個の飽和または不飽和脂肪酸のモノー、ジー又はト
リーグリセライドである。上記脂肪酸グリセライドに含
まれる代表的なものを挙げると、たとえば、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸のモノー、
ジー又はトリグリセライドである。これらの脂肪酸グリ
セライドは、単独または適宜混合して使用できる。ま
た、天然のもの、合成または半合成のもののいずれであ
ってもよい。通常、天然の植物油を使用するのが便利で
ある。本発明で使用される植物油の好ましいものとして
は、たとえば、オリーブ油（オレイン酸70〜85％、リノ
ール酸４〜12％、パルミチン酸７〜15％）、トウモロコ
シ油（リノール酸40〜60％、パルミチン酸25〜45％）、
ゴマ油（オレイン酸35〜46％、リノール酸35〜48％）、
ツバキ油、ヤシ油（ラウリン酸45〜52％、カプリン酸４
〜12％、カプリル酸６〜10％）、パーム油などである。
これらは、市販品をそのまま用いることができ、市販の
中級脂肪酸トリグリセライドとしては、たとえば日本油
脂（株）製のパナセート875、同810、同800（カ
プリル酸含量10〜100％）、日清製油（株）製のODO
（カプリル酸含量67％）等が、中級脂肪酸モノグリセラ
イドとしては、たとえば花王（株）製のホモテクスPT
（カプリン酸含量約60％）等が、中級脂肪酸のモノグリ
セライドとジグリセライドとの混合物としては、たとえ
ば、ダイナミット ノーベル社製のWitafrol等が、高
級脂肪酸トリグリセライドとしては市販のオリーブ油、
サフラワー油、その他市販の食用油が利用できる。
次に両親媒性助剤は、親水性と親油性の両性質を備え
た非毒性の物質である。代表的なものとしては、天然の
両性界面活性剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル（Tween
系）、ソルビタン脂肪酸エステル（Span系）、ポリエチ
レングリコールを挙げることができる。
た非毒性の物質である。代表的なものとしては、天然の
両性界面活性剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル（Tween
系）、ソルビタン脂肪酸エステル（Span系）、ポリエチ
レングリコールを挙げることができる。
天然の両性界面活性剤としては、好ましくは大豆リン
脂質、卵黄レシチンおよびこれらの類縁化合物であり、
たとえば日本油脂（株）のホスフアチジルコリン、卵黄
レシチン、大豆レシチン、ホルフアチジルエタノールア
ミン等が利用できる。また、ポリグリセリン脂肪酸エス
テルとしては、ユニグリ（日本油脂（株）製）が、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、
たとえばツィーン（Tween）20（和光純薬工業（株）
製）が、ソルビタン脂肪酸エステルとしては、たとえば
スパン（Span）20（和光純薬工業（株）製）、ポリエ
チレングリコールとしては、たとえばPEG6000がそれぞ
れ利用できる。このほか、アニオン界面活性剤として、
たとえばラウリル硫酸ナトリウムを、カチオン界面活性
剤として、たとえば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼ
トニウム、エイゾン（米国Nelson Res.＆ Dev.Co.社
製）が使用できる。
脂質、卵黄レシチンおよびこれらの類縁化合物であり、
たとえば日本油脂（株）のホスフアチジルコリン、卵黄
レシチン、大豆レシチン、ホルフアチジルエタノールア
ミン等が利用できる。また、ポリグリセリン脂肪酸エス
テルとしては、ユニグリ（日本油脂（株）製）が、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、
たとえばツィーン（Tween）20（和光純薬工業（株）
製）が、ソルビタン脂肪酸エステルとしては、たとえば
スパン（Span）20（和光純薬工業（株）製）、ポリエ
チレングリコールとしては、たとえばPEG6000がそれぞ
れ利用できる。このほか、アニオン界面活性剤として、
たとえばラウリル硫酸ナトリウムを、カチオン界面活性
剤として、たとえば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼ
トニウム、エイゾン（米国Nelson Res.＆ Dev.Co.社
製）が使用できる。
本発明の組成物を製造するには、SMANCSの凍結乾燥粉
末を中級乃至高級脂肪酸グリセライドに加え、均一に分
散することにより行なわれる。両親媒性助剤を用いる場
合、その混合時期は制限がなく、どの時点であっても良
い。即ち、SMANCSの凍結乾燥粉末を製造する際に、SMAN
CSと両親媒性助剤とを水中で混合し凍結乾燥しても良い
し、SMANCSの凍結乾燥粉末を中級乃至高級脂肪酸グリセ
ライドを加える際に、予め中級乃至高級脂肪酸グリセラ
イドに両親媒性助剤を添加しておいても良い。また、二
種以上の両親媒性助剤を用いる場合には、上記いずれで
も、あるいは両方であっても良い。具体的には以下の通
りである。
末を中級乃至高級脂肪酸グリセライドに加え、均一に分
散することにより行なわれる。両親媒性助剤を用いる場
合、その混合時期は制限がなく、どの時点であっても良
い。即ち、SMANCSの凍結乾燥粉末を製造する際に、SMAN
CSと両親媒性助剤とを水中で混合し凍結乾燥しても良い
し、SMANCSの凍結乾燥粉末を中級乃至高級脂肪酸グリセ
ライドを加える際に、予め中級乃至高級脂肪酸グリセラ
イドに両親媒性助剤を添加しておいても良い。また、二
種以上の両親媒性助剤を用いる場合には、上記いずれで
も、あるいは両方であっても良い。具体的には以下の通
りである。
ａ）.SMANCSの凍結乾燥粉末を、予め両親媒性助剤を添
加した、あるいは未添加の中級乃至高級脂肪酸グリセラ
イドに加え、均一に分散する。なお、原料として用いた
SMANCSの凍結乾燥粉末は、SMANCSの水溶液を常法により
凍結乾燥することにより得られる。
加した、あるいは未添加の中級乃至高級脂肪酸グリセラ
イドに加え、均一に分散する。なお、原料として用いた
SMANCSの凍結乾燥粉末は、SMANCSの水溶液を常法により
凍結乾燥することにより得られる。
ｂ）.SMANCSと両親媒性助剤とを水中で混合し、好まし
くはSMANCSの水溶液と両親媒性助剤の水溶液との同量を
混合し、凍結乾燥し、その乾燥粉末に、予め両親媒性助
剤を添加した、あるいは未添加の中級乃至高級脂肪酸グ
リセライドを加え、均一に分散する。
くはSMANCSの水溶液と両親媒性助剤の水溶液との同量を
混合し、凍結乾燥し、その乾燥粉末に、予め両親媒性助
剤を添加した、あるいは未添加の中級乃至高級脂肪酸グ
リセライドを加え、均一に分散する。
均一に分散するには、肉眼で十分分散している様にな
るまで振とう攪拌する。振とう攪拌は、例えば超音波発
生装置を用いて超音波処理することによって行われる。
なお、本発明の組成物の均一分散性を高める為に、エタ
ノール等の低級アルコールを予め中級乃至高級脂肪酸グ
リセライドに添加しておいても良い。
るまで振とう攪拌する。振とう攪拌は、例えば超音波発
生装置を用いて超音波処理することによって行われる。
なお、本発明の組成物の均一分散性を高める為に、エタ
ノール等の低級アルコールを予め中級乃至高級脂肪酸グ
リセライドに添加しておいても良い。
上記操作により、本発明の組成物を製造することが出
来るが、全て常温乃至冷却下例えば氷冷下に行われる。
来るが、全て常温乃至冷却下例えば氷冷下に行われる。
脂肪酸グリセライドの使用量は、SMANCS1mgに対し、
0.1〜100ml程度であり、好ましくは0.5〜5mlである。両
親媒性助剤の添加は必ずしも必要ないが、これを添加す
ると油に対するウエッテイング効果が付加され、分散溶
解性が増し、安定な組成物が得られると共に、吸収促進
効果がある。両親媒性助剤の添加量は、その種類に応じ
て一定しないが、通常SMANCS1mgに対し、液体助剤では
0.01〜0.1ml、固体助剤では0.05〜5mgが適当である。な
お、分散性を高める為に添加可能なエタノール等の低級
アルコールの添加量は、通常SMANCS1mgに対し0.01〜0.5
ml好ましくは0.05〜0.2mlが適当である。
0.1〜100ml程度であり、好ましくは0.5〜5mlである。両
親媒性助剤の添加は必ずしも必要ないが、これを添加す
ると油に対するウエッテイング効果が付加され、分散溶
解性が増し、安定な組成物が得られると共に、吸収促進
効果がある。両親媒性助剤の添加量は、その種類に応じ
て一定しないが、通常SMANCS1mgに対し、液体助剤では
0.01〜0.1ml、固体助剤では0.05〜5mgが適当である。な
お、分散性を高める為に添加可能なエタノール等の低級
アルコールの添加量は、通常SMANCS1mgに対し0.01〜0.5
ml好ましくは0.05〜0.2mlが適当である。
本発明の油性組成物は、物理的、化学的に安定であ
る。すなわち、室温で5000rpm、15分間の遠心操作ある
いは37℃で１ケ月間静置後も、沈渣は認められない。ま
た、遮光下で、４℃あるいは室温保存では、少くとも３
ケ月間はSMANCSの制癌活性が低下しない。さらに、本組
成物に、４℃と室温の温度変化を各24時間ごとに、10回
与えても、視覚上の変化が認められず、また、その力価
は安定していた。
る。すなわち、室温で5000rpm、15分間の遠心操作ある
いは37℃で１ケ月間静置後も、沈渣は認められない。ま
た、遮光下で、４℃あるいは室温保存では、少くとも３
ケ月間はSMANCSの制癌活性が低下しない。さらに、本組
成物に、４℃と室温の温度変化を各24時間ごとに、10回
与えても、視覚上の変化が認められず、また、その力価
は安定していた。
（発明の効果） 上述のように、本発明の組成物は、安定性に優れてい
るとともに、注射以外の経路でSMANCSの投与を可能とし
たもである。これにより、制癌剤としてのSMANCS利用価
値を一層高めた点に大きな意義が認められるものであ
る。
るとともに、注射以外の経路でSMANCSの投与を可能とし
たもである。これにより、制癌剤としてのSMANCS利用価
値を一層高めた点に大きな意義が認められるものであ
る。
次に、動物実験により、本発明の組成物の効果を具体
的に説明する。
的に説明する。
（Ｉ）制癌活性試験 RL １マウス固型腫瘍、Ｓ−180マウス固型腫瘍、Ｓ−18′
０マウス腹水型腫瘍乃びMethAマウス固型腫瘍に対する
制癌活性を実験方法と共に示す。
０マウス腹水型腫瘍乃びMethAマウス固型腫瘍に対する
制癌活性を実験方法と共に示す。
RL １マウス固型腫瘍に関する効果 実験方法： 106個のRL♂１腫瘍細胞をBALB/Cマウス（８週令）の
腹側部に皮下移植し、翌日から７日間連続的に１日１回
被験薬剤を投与した。癌移植21日後にマウスを屠殺し、
腫瘍重量を測定した。
腹側部に皮下移植し、翌日から７日間連続的に１日１回
被験薬剤を投与した。癌移植21日後にマウスを屠殺し、
腫瘍重量を測定した。
結果を表１に示す。
Ｓ−180マウス固型腫瘍に対する抑制効果 実験方法： 106個のＳ−180細胞を、ddY系マウス（１群10匹）の
腹側部に皮下移植し、翌日から７日間連続的に１日１回
被験薬剤を投与した。癌移植17日目に腫瘍部を摘出し、
重量を測定した。結果を表２に示す。
腹側部に皮下移植し、翌日から７日間連続的に１日１回
被験薬剤を投与した。癌移植17日目に腫瘍部を摘出し、
重量を測定した。結果を表２に示す。
Ｓ−180マウス腹水型腫瘍に対する抑制効果 実験方法： 106個のＳ−180細胞を、ddY系マウス（８週令）の腹
腔内に移植し、翌日より７日間連続的に１日１回被験薬
剤を投与した。癌移植後12日目にマウスを屠殺し、腫瘍
重量を測定した。
腔内に移植し、翌日より７日間連続的に１日１回被験薬
剤を投与した。癌移植後12日目にマウスを屠殺し、腫瘍
重量を測定した。
結果を表３に示す。
Meth Aマウス固型腫瘍に対する抑制効果 実験方法： 106個のMeth Aマウス腫瘍細胞をBALB/Cマウス（８週
令）の腹側部に皮下移植し、翌日から７日間連続的に１
日１回被験薬剤を投与した。癌移植後14日目にマウスを
屠殺し腫瘍重量を測定した。
令）の腹側部に皮下移植し、翌日から７日間連続的に１
日１回被験薬剤を投与した。癌移植後14日目にマウスを
屠殺し腫瘍重量を測定した。
結果を表４に示す。
（II）経口投与油性化Bu−SMANCSの血中への移行試験 生物活性検定法および放射活性検定法により、血中Bu
−SMANCS濃度を測定したので、それらの結果を試験方法
と共に説明する。
−SMANCS濃度を測定したので、それらの結果を試験方法
と共に説明する。
生物活性による測定 ａ）．菌を用いての測定 試験方法及び結果 マウス（ddY、８週令）に対し、後記調製例５で得た
組成物（1ml中、Bu−SMANCS4mgを含有する様に調製した
もの）1.0mlをステンレス製の胃ゾンデを用いて経口的
に強制的に投与した。投与後経時的に血液（血しょう）
をとり出し、（Maeda,H.J.Takeshita and A,Yamashite:
ヨーロピアン ジャーナル オブ キャンサー（Eur.J.
Cancer 16: 723〜731 1980）に記載の方法に準じてMicr
ococcus l uteus菌を用いて、検体中のBu−SMANCSの生
物活性を測定した。投与後３時間でその血液中の活性は
最大となり、静脈注射に匹敵する血中濃度が得られた。
このことにより、経口投与した油性化Bu−SMANCSは腸よ
り容易に吸収され血行性及びリンパ行性に全身にゆきわ
たるものと考えられる。投与３時間後のBu−SMANCSの血
漿中濃度を表５に示す。
組成物（1ml中、Bu−SMANCS4mgを含有する様に調製した
もの）1.0mlをステンレス製の胃ゾンデを用いて経口的
に強制的に投与した。投与後経時的に血液（血しょう）
をとり出し、（Maeda,H.J.Takeshita and A,Yamashite:
ヨーロピアン ジャーナル オブ キャンサー（Eur.J.
Cancer 16: 723〜731 1980）に記載の方法に準じてMicr
ococcus l uteus菌を用いて、検体中のBu−SMANCSの生
物活性を測定した。投与後３時間でその血液中の活性は
最大となり、静脈注射に匹敵する血中濃度が得られた。
このことにより、経口投与した油性化Bu−SMANCSは腸よ
り容易に吸収され血行性及びリンパ行性に全身にゆきわ
たるものと考えられる。投与３時間後のBu−SMANCSの血
漿中濃度を表５に示す。
ｂ）．培養細胞を用いての測定 試験方法及び結果 12時間以上絶食させたマウス（ddY、８週令♂）に対
し、後記調製例28で得た組成物（1ml中、Bu−SMANCS4mg
を含有する様に調製したもの）1.0mlまたは水性静注ポ
ジティブコントロールとしてBu−SMANCS生理食塩水（PB
S）水溶液（1ml中、Bu−SMANCS4mgを含有する様に溶解
したもの）1.0mlをステンレス製の胃ゾンデを用いて経
口的に強制的に投与した。経口投与後、0,1,3,5,7,9,12
時間目にマウス尾静脈より血液30μｌを採決し、培養細
胞含有培地300μｌに加えた。培養細胞の調製は、対数
増殖期のEB virus−transformed B cellを培地で２×10
5cells/mlとなるように希釈し、96穴プレートの各穴に3
00μｌずつ分注した。血液を入れ終わったプレートは37
℃ CO2５％の条件下で培養し、２日後にトリパンブル
ー染色を行い、生細胞を計数し生存率を求めた。標準曲
線より血液中のBu−SMANCS濃度を求めた。その結果を第
１図および第３図に示す。図中●は、本発明の組成物を
用いて得られた値を、また、○は、水性静注ポジティブ
コントロールのSMANCSを用いて得られた値を示す。さら
に、△は、後記の対照品調製例の組成物を用いて得られ
た値を示す。なお、各時間マウス２匹を用いた。
し、後記調製例28で得た組成物（1ml中、Bu−SMANCS4mg
を含有する様に調製したもの）1.0mlまたは水性静注ポ
ジティブコントロールとしてBu−SMANCS生理食塩水（PB
S）水溶液（1ml中、Bu−SMANCS4mgを含有する様に溶解
したもの）1.0mlをステンレス製の胃ゾンデを用いて経
口的に強制的に投与した。経口投与後、0,1,3,5,7,9,12
時間目にマウス尾静脈より血液30μｌを採決し、培養細
胞含有培地300μｌに加えた。培養細胞の調製は、対数
増殖期のEB virus−transformed B cellを培地で２×10
5cells/mlとなるように希釈し、96穴プレートの各穴に3
00μｌずつ分注した。血液を入れ終わったプレートは37
℃ CO2５％の条件下で培養し、２日後にトリパンブル
ー染色を行い、生細胞を計数し生存率を求めた。標準曲
線より血液中のBu−SMANCS濃度を求めた。その結果を第
１図および第３図に示す。図中●は、本発明の組成物を
用いて得られた値を、また、○は、水性静注ポジティブ
コントロールのSMANCSを用いて得られた値を示す。さら
に、△は、後記の対照品調製例の組成物を用いて得られ
た値を示す。なお、各時間マウス２匹を用いた。
第１図は、本発明の組成物が水性静注ポジティブ コ
ントロールに比べ、経口投与でBu−SMANCSの血中滞留時
間が長く、高い血中濃度を与えることを示している。ま
た血中濃度曲線下面積は実に11倍にも増大していた。第
３図は、本発明の組成物が対照品調製例のヨード化ケシ
油脂肪酸エチルエステル（リピオドール ウルトラフル
イド）を用いた組成物に比べて著しく高い血中濃度を示
している。
ントロールに比べ、経口投与でBu−SMANCSの血中滞留時
間が長く、高い血中濃度を与えることを示している。ま
た血中濃度曲線下面積は実に11倍にも増大していた。第
３図は、本発明の組成物が対照品調製例のヨード化ケシ
油脂肪酸エチルエステル（リピオドール ウルトラフル
イド）を用いた組成物に比べて著しく高い血中濃度を示
している。
放射活性による検定 （ｉ）14Cグリシン標識Bu−SMANCSの調製 Bu−SMANCS 18.3mgを蒸留水1.0mlに溶解し、そこに水
溶性カルボジイミド19.9mgを加え、30分後、14Cグリシ
ン（米国New England Nuclear社製 113.0mCi/mmol）0.
1mg（1.5ml水溶液）を加えた。1M NaHCO3水溶液でpHを
６前後に調整し、室温、遮光下でゆるやかに攪拌しなが
ら１時間反応させた。ついで、1M酢酸緩衝液（pH6.0）
を1.0ml加えて反応を停止させた後、 SephadexＧ−25カラム（2.3×10cm）で脱塩し、凍結
乾燥した。14Cグリシン標識Bu−SMANCS量は16.7mg、比
放射能は1.27μCi/mgで主として１分子のBu−SMANCSに
１個のグリシンが導入された単一標品が得られた。この
ものはBu−SMANCSのカルボキシル基にアミド結合を介し
てグリシンが結合しており、安定な化合物である。
溶性カルボジイミド19.9mgを加え、30分後、14Cグリシ
ン（米国New England Nuclear社製 113.0mCi/mmol）0.
1mg（1.5ml水溶液）を加えた。1M NaHCO3水溶液でpHを
６前後に調整し、室温、遮光下でゆるやかに攪拌しなが
ら１時間反応させた。ついで、1M酢酸緩衝液（pH6.0）
を1.0ml加えて反応を停止させた後、 SephadexＧ−25カラム（2.3×10cm）で脱塩し、凍結
乾燥した。14Cグリシン標識Bu−SMANCS量は16.7mg、比
放射能は1.27μCi/mgで主として１分子のBu−SMANCSに
１個のグリシンが導入された単一標品が得られた。この
ものはBu−SMANCSのカルボキシル基にアミド結合を介し
てグリシンが結合しており、安定な化合物である。
（ii）経口投与による動物実験 上記14Cグリシン標識Bu−SMANCSを用いて後記調製例
２の組成物を調製し、その0.1ml（0.64μCi）をステン
レス製の胃ゾンデを用いて強制的にマウス（ddY♂、８
週令）に経口投与した。投与後1,3,7,24時間後にマウス
を屠殺し、血漿、主要臓器における放射活性を測定し
た。放射活性は組織1.0gあたりのdpmで表した。結果を
第２図に示す。
２の組成物を調製し、その0.1ml（0.64μCi）をステン
レス製の胃ゾンデを用いて強制的にマウス（ddY♂、８
週令）に経口投与した。投与後1,3,7,24時間後にマウス
を屠殺し、血漿、主要臓器における放射活性を測定し
た。放射活性は組織1.0gあたりのdpmで表した。結果を
第２図に示す。
第２図は前記の生物活性による検定のデータと同様に
本発明の組成物が血中および体内各組織中に能率よく運
ばれていることを示している。
本発明の組成物が血中および体内各組織中に能率よく運
ばれていることを示している。
以上、本発明の組成物が、経口投与によりすぐれた制
癌効果を発現することを明らかにした。
癌効果を発現することを明らかにした。
本発明の組成物のヒトに対する臨床応用としては、こ
の組成物を用いて常法により、ソフトカプセル、カプセ
ル、錠剤、顆粒剤、液剤、坐剤等の適宜の製剤に調製し
たのち癌患者に非注射投与例えば経口、直腸内、胸腔
内、腹腔内投与する。投与は１日１〜５回、連日または
隔日、１回当りスマンクス0.1〜100mg当量を投与する。
対象となる癌種は、固型腫瘍ならびに液性癌（白血病）
に用いることができる。また、腹水、胸水中の腫瘍に対
しても経口、あるいは胸腔内、腹腔内に投与することも
可能である。
の組成物を用いて常法により、ソフトカプセル、カプセ
ル、錠剤、顆粒剤、液剤、坐剤等の適宜の製剤に調製し
たのち癌患者に非注射投与例えば経口、直腸内、胸腔
内、腹腔内投与する。投与は１日１〜５回、連日または
隔日、１回当りスマンクス0.1〜100mg当量を投与する。
対象となる癌種は、固型腫瘍ならびに液性癌（白血病）
に用いることができる。また、腹水、胸水中の腫瘍に対
しても経口、あるいは胸腔内、腹腔内に投与することも
可能である。
次に実施例を掲げて、本発明の組成物を具体的に説明
する。以下SMANCSとしてBu−SMANCSを例として説明する
が、他のSMANCSでも同様である。
する。以下SMANCSとしてBu−SMANCSを例として説明する
が、他のSMANCSでも同様である。
調製法1. Bu−SMANCSの凍結乾燥粉末に、予め両親媒性助剤を添
加した中級乃至高級脂肪酸グリセライドを加え、肉眼で
十分分散している様になるまで振とう攪拌する。振とう
攪拌は、モデルUR−150Pチップ型超音波発生装置（Tomy
Seiki社製）を用いて超音波処理をする。処理時間は30
秒内にとどめる。
加した中級乃至高級脂肪酸グリセライドを加え、肉眼で
十分分散している様になるまで振とう攪拌する。振とう
攪拌は、モデルUR−150Pチップ型超音波発生装置（Tomy
Seiki社製）を用いて超音波処理をする。処理時間は30
秒内にとどめる。
調製法2. 両親媒性助剤40mgを蒸留水5mlに加え、超音波処理し
て溶かした後、１％炭酸アンモニウム水溶液を滴下して
pHを約８に調整する。この溶液と、Bu−SMANCS粉末を0.
02％炭酸アンモニウム水溶液に氷冷下に溶解した溶液
（4mg/ml）との同量を混合攪拌した後、凍結乾燥する。
この凍結乾燥粉末に、中級乃至高級脂肪酸グリセライド
を加え、氷中で超音波処理を30秒間行う。
て溶かした後、１％炭酸アンモニウム水溶液を滴下して
pHを約８に調整する。この溶液と、Bu−SMANCS粉末を0.
02％炭酸アンモニウム水溶液に氷冷下に溶解した溶液
（4mg/ml）との同量を混合攪拌した後、凍結乾燥する。
この凍結乾燥粉末に、中級乃至高級脂肪酸グリセライド
を加え、氷中で超音波処理を30秒間行う。
上記調製法により以下の組成比の本発明の組成物を得
た。
た。
調製例28 Bu−SMANCS粉末とその２倍量のホスファチジルコリン
とを水溶液中で混合し、凍結乾燥する。この凍結乾燥粉
末を５％ユニグリGO−206〔ポリグリセリン（６）ジ
オレート〕を含有するパナセート875〔中鎖脂肪酸ト
リグリセライド〕にBu−SMANCSが4mg/mlとなるように加
え、氷中で超音波処理を行って均一に分散する。本調製
例によって調製された処方は以下の通りである。
とを水溶液中で混合し、凍結乾燥する。この凍結乾燥粉
末を５％ユニグリGO−206〔ポリグリセリン（６）ジ
オレート〕を含有するパナセート875〔中鎖脂肪酸ト
リグリセライド〕にBu−SMANCSが4mg/mlとなるように加
え、氷中で超音波処理を行って均一に分散する。本調製
例によって調製された処方は以下の通りである。
Bu−SMANCS 4mg パナセート875 1ml 〔中級乃至高級脂肪酸グリセライド〕 ホスファチジルコリン 8mg 〔両親媒性助剤〕 ユニグリGO−206 0.05ml 〔両親媒性助剤〕 対照品調製例 Bu−SMANCS 4mgおよび両親媒性助剤としてフォスフ
ァチジルコリン 8mgを水中で混合したのち、凍結乾燥
した。得られた粉末をユニグリ GO−206（両親媒性
助剤）、ポリグリセリン（６）ジオレエート）0.05mlを
含有したリピオドール ウルトラフルイド（ヨード化
ケシ油脂肪酸エチルエステル）1ml中に加え、氷中で超
音波処理を行って均一に分散した。
ァチジルコリン 8mgを水中で混合したのち、凍結乾燥
した。得られた粉末をユニグリ GO−206（両親媒性
助剤）、ポリグリセリン（６）ジオレエート）0.05mlを
含有したリピオドール ウルトラフルイド（ヨード化
ケシ油脂肪酸エチルエステル）1ml中に加え、氷中で超
音波処理を行って均一に分散した。
第１図および第３図は、本発明の組成物の経口投与後に
おけるBu−SMANCSの血中濃度の経時変化を示す。 図中の記号の意味は次の通りである。 −△−は、対照品調製例の組成物 第２図は14Cグリシン標識Bu−SMANCSの経口投与後にお
ける体内分布の経時変化を示す。 図中の記号の意味は次の通りである。
おけるBu−SMANCSの血中濃度の経時変化を示す。 図中の記号の意味は次の通りである。 −△−は、対照品調製例の組成物 第２図は14Cグリシン標識Bu−SMANCSの経口投与後にお
ける体内分布の経時変化を示す。 図中の記号の意味は次の通りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ６１Ｋ 47/48 Ａ６１Ｋ 47/48 Ｚ (72)発明者 鈴木 富士夫 熊本県熊本市下南部町573−20 (72)発明者 岡樹 一郎 岡山県倉敷市酒津2047 クラレ青江寮 (72)発明者 田中 章平 熊本県熊本市本荘３丁目１−８ 代継宮 ビル515号 (56)参考文献 特開 昭58−149903（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−139396（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−75432（ＪＰ，Ａ)
Claims (6)
- 【請求項１】スチレンマレイン酸共重合体残基を有する
ネオカルチノスタチン誘導体（以下SMANCSと略記す
る）、非ヨード化中級乃至高級脂肪酸グリセライドおよ
び両親媒性助剤とからなる非注射投与用組成物。 - 【請求項２】SMANCSが、下記式 ［式中、 はネオカルチノスタチンの１位のアラニン残基中の１級
アミノ基および20位のリジン残基中の１級アミノ基から
それぞれ１個の水素原子を除いた２価のネオカルチノス
タチン残基を意味し、 はスチレン残基 マレイン酸残基 中の１個のカルボキシル基から水酸基が除かれた形の、
該ネオカルチノスタチン残基との結合手を有している１
個の残基 式中カルボニル基の炭素原子の結合手はネオカルチノス
タチン残基と結合するものであることを意味する。）；
ならびにマレイン酸残基 またはマレイン酸残基および半エステル化マレイン酸残
基 式中Ｒは炭素数が１ないし４のアルカノール、アルキル
基の炭素数が１または２のエチレングリコールモノアル
キルエーテル、もしくはアルキル基の炭素数が１または
２のグリセリンジアルキルエーテルから水酸基を除いた
アルコール残基である。）；を構成単位とする１価の部
分半エステル化されていても良いスチレンマレイン酸共
重合体残基を意味する。］で示されるネオカルチノスタ
チン誘導体である特許請求の範囲第１項記載の非注射投
与用組成物。 - 【請求項３】１価の部分半エステル化されていても良い
スチレンマレイン酸共重合体残基が１価の部分半ブチル
エステル化スチレンマレイン酸共重合体残基である特許
請求の範囲第２項記載の非注射投与用組成物。 - 【請求項４】非ヨード化中級乃至高級脂肪酸グリセライ
ドが、炭素数６−20の脂肪酸トリグリセライドまたはそ
れらの混合物である特許請求の範囲第１項記載の非注射
投与用組成物。 - 【請求項５】非ヨード化中級乃至高級脂肪酸グリセライ
ドが、カプリル酸トリグリセライド、カプリン酸トリグ
リセライドまたはそれらの混合物である特許請求の範囲
第１項または第４項記載の非注射投与用組成物。 - 【請求項６】スチレンマレイン酸共重合体残基を有する
ネオカルチノスタチン誘導体、非ヨード化中級乃至高級
脂肪酸グリセライド、両親媒性助剤および低級アルコー
ルより成る非注射投与用組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62188560A JP2556865B2 (ja) | 1986-09-19 | 1987-07-28 | ネオカルチノスタチン誘導体の非注射投与用組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22116686 | 1986-09-19 | ||
| JP61-221166 | 1986-09-19 | ||
| JP62188560A JP2556865B2 (ja) | 1986-09-19 | 1987-07-28 | ネオカルチノスタチン誘導体の非注射投与用組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6485922A JPS6485922A (en) | 1989-03-30 |
| JP2556865B2 true JP2556865B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=16762503
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62188560A Expired - Lifetime JP2556865B2 (ja) | 1986-09-19 | 1987-07-28 | ネオカルチノスタチン誘導体の非注射投与用組成物 |
Country Status (6)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0260796B1 (ja) |
| JP (1) | JP2556865B2 (ja) |
| KR (1) | KR950010320B1 (ja) |
| AT (1) | ATE62597T1 (ja) |
| CA (1) | CA1283359C (ja) |
| DE (1) | DE3769416D1 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA1327161C (en) * | 1987-09-01 | 1994-02-22 | Mitsugu Kobayashi | Lyophilized pharmaceutical composition of neocarzinostatin derivative |
| WO1992005797A1 (en) * | 1990-10-05 | 1992-04-16 | Shingo Nagamitu | Chemico-inmunological antineoplastic preparation |
| GB9613858D0 (en) * | 1996-07-02 | 1996-09-04 | Cortecs Ltd | Hydrophobic preparations |
| JP4669393B2 (ja) * | 2003-05-26 | 2011-04-13 | 浩 前田 | 抗腫瘍剤及びその製造方法 |
| JPWO2017191843A1 (ja) * | 2016-05-06 | 2019-04-04 | 一般財団法人バイオダイナミックス研究所 | 高分子化薬物含有医薬組成物 |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6017206B2 (ja) * | 1977-03-24 | 1985-05-01 | 浩 前田 | ネオカルチノスタチン誘導体の製造法 |
| US4578391A (en) * | 1982-01-20 | 1986-03-25 | Yamanouchi Pharmaceutical Co., Ltd. | Oily compositions of antitumor drugs |
| DE3367921D1 (en) * | 1982-02-27 | 1987-01-15 | Kuraray Co | Neocarzinostatin complexes, a method for producing the same, and an antitumor agent containing said complexes as an active component |
| JPS59139396A (ja) * | 1983-01-31 | 1984-08-10 | Kuraray Co Ltd | ネオカルチノスタチン複合体の製造方法 |
| JPS58149903A (ja) * | 1982-02-27 | 1983-09-06 | Kuraray Co Ltd | ネオカルチノスタチン複合体の製造法 |
| JPS6075499A (ja) * | 1983-08-08 | 1985-04-27 | Kuraray Co Ltd | ネオカルチノスタチン誘導体及びその製造法 |
| JPS6075432A (ja) * | 1983-08-08 | 1985-04-27 | Kuraray Co Ltd | ネオカルチノスタチン誘導体及びその製造方法 |
-
1987
- 1987-07-28 JP JP62188560A patent/JP2556865B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1987-07-30 AT AT87306751T patent/ATE62597T1/de active
- 1987-07-30 DE DE8787306751T patent/DE3769416D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1987-07-30 KR KR1019870008358A patent/KR950010320B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1987-07-30 CA CA000543429A patent/CA1283359C/en not_active Expired - Lifetime
- 1987-07-30 EP EP87306751A patent/EP0260796B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| KR880003631A (ko) | 1988-05-28 |
| KR950010320B1 (ko) | 1995-09-14 |
| CA1283359C (en) | 1991-04-23 |
| ATE62597T1 (de) | 1991-05-15 |
| DE3769416D1 (de) | 1991-05-23 |
| EP0260796B1 (en) | 1991-04-17 |
| JPS6485922A (en) | 1989-03-30 |
| EP0260796A1 (en) | 1988-03-23 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6731980B2 (ja) | エキノキャンディン系化合物のための投与レジメン | |
| CN103881084B (zh) | 一种支化聚乙二醇的磷脂类衍生物及其组成的脂质膜结构体 | |
| JP2004511426A5 (ja) | ||
| CN113440481B (zh) | 伊布替尼的自微乳组合物 | |
| EP0084052A1 (en) | Micellular drug delivery system | |
| JP2556865B2 (ja) | ネオカルチノスタチン誘導体の非注射投与用組成物 | |
| US20230149560A1 (en) | Lipid compositions for delivery of sting agonist compounds and uses thereof | |
| CN101831067A (zh) | 聚乙二醇脂类缀合物及其在制备药物中的应用 | |
| JP2007326877A (ja) | グルタチオン類縁体を含有する治療用組成物 | |
| JP6238366B2 (ja) | 非極性溶媒に分散性を有する細菌菌体成分を内封する脂質膜構造体およびその製造方法 | |
| US5137820A (en) | Superoxide dismutase derivatives, a method of producing the same and medicinal uses of the same | |
| CN108853054A (zh) | 一种环肽修饰的藤黄酸纳米结构脂质载体及其制备方法 | |
| Chandraprakash et al. | Effect of niosome encapsulation of methotrexate, macrophage activation on tissue distribution of methotrexate and tumor size | |
| JP2022537042A (ja) | インクレチンミメティックが装填された脂質ナノカプセル | |
| US5389366A (en) | Neocarzinostatin derivative composition for oral administration | |
| EP3622967A1 (en) | COMPOSITE BODY, pH-SENSITIVE COMPOSITION CONTAINING COMPOSITE BODY, AND METHOD FOR PRODUCING COMPOSITE BODY | |
| KR20090048436A (ko) | 경구 투여용 약제학적 조성물 | |
| JPH0420887B2 (ja) | ||
| CN113288871B (zh) | 用于调控表观遗传与免疫检查点的药物组合物脂质体制剂 | |
| US5180582A (en) | Superoxide dismutase derivatives, a method of producing the same and medicinal uses of the same | |
| JPS63303925A (ja) | 制癌剤組成物 | |
| WO2020054851A1 (ja) | 光機能性化合物及び脂質ナノ粒子 | |
| JP2022140917A (ja) | イオン液体、溶媒、製剤及び経皮吸収剤 | |
| JPH03106821A (ja) | 抗腫瘍剤 | |
| JP2024504814A (ja) | 経口リポソーム組成物 |