JP2556761Y2 - 磁気ディスク用アルミニウム基板等の環板状ワーク用のスピンドルアダプター - Google Patents

磁気ディスク用アルミニウム基板等の環板状ワーク用のスピンドルアダプター

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JP2556761Y2
JP2556761Y2 JP1993017386U JP1738693U JP2556761Y2 JP 2556761 Y2 JP2556761 Y2 JP 2556761Y2 JP 1993017386 U JP1993017386 U JP 1993017386U JP 1738693 U JP1738693 U JP 1738693U JP 2556761 Y2 JP2556761 Y2 JP 2556761Y2
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隆夫 本多
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昭和アルミニウム株式会社
日立電子エンジニアリング株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、磁気ディスク用アル
ミニウム基板等の環板状ワークの表面検査などにおい
て、該環板状ワークの内周側をチャックし、回転駆動源
からの回転力を該環板状ワークに伝達し、該環板状ワー
クを回転せしめるのに用いられるスピンドルアダプター
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンピューターやその周辺機器
において記憶媒体として用いられる磁気ディスクを構成
するための、第4図に示されるような磁気ディスク用ア
ルミニウム基板(A)は、旋削、表面処理等による加工
後、表面の疵、欠陥等の有無を検査するため、表面検査
に付される。
【0003】この表面検査は、例えば、内周側からチャ
ックした磁気ディスク基板(A)をを回転させながら、
レーザー光を基板表面に照射し、その反射光を解析する
ことというようにして行われる。
【0004】この表面検査において、磁気ディスク用ア
ルミニウム基板(A)のチャック及び回転のため、一般
に、スピンドルアダプターと称される部品が用いられ
る。
【0005】図5に示されるように、このスピンドルア
ダプター(51)は、一体成形タイプのアダプター本体
(52)を備え、該アダプター本体(52)は、その下端部
に、回転駆動源側の回転駆動部に一体的に結合接続され
る外方突出状の接続用フランジ部(53)を一体に有する
と共に、上端側に、基板(A)の内周側下面(Ad)を下
方より面接触状態に支承する水平な受け面(54)を同じ
く一体に有する。そして、この受け面(54)にはメッキ
処理が施されている。そして更に、爪装置(55)が備え
られ、受け面(54)にて基板(A)の内周側2mm以内
の範囲を下方から支承せしめた状態で、チャック用の爪
体(55a )…を同基板(A)の内周の上側のチャンファ
ー部(u)に径方向内方から外方に向けて突出して嵌合
し、受け面(54)と爪体(55a )…との協働により、基
板(A)を内周側からチャックするものとなされてい
る。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなスピンドルアダプター(51)では、受け面(54)
が、磁気ディスク用基板(A)の内周側の下面(Ad)
を、面接触状態に、支承するものとなされているため、
磁気ディスク用基板(A)に、異物が付着していたり、
凸状欠陥が存在していたりすると、受け面(54)と基板
(A)との間にこれら異物等が介在された状態となっ
て、基板(A)が受け面(54)に支承されてしまうこと
があり、それが原因で、受け面(54)に変形や疵を生じ
させたり、また、基板(A)が支承状態において変形し
たものになったり、更に、基板(A)の内周側下面(A
d)に受け面(54)との面接触による疵が付いてしまう
などの不都合を生じることがあった。
【0007】例えば上記のような支承状態における基板
(A)の変形等は、検査用レーザー光の焦点距離との関
係で検査に支障を生じさせ、また、基板(A)の疵付き
はその品質低下を招く原因となっていた。更に、受け面
(54)の疵付き等はこれに被覆されたメッキ層の再メッ
キ処理、即ち、疵付いたメッキ層をきれいに脱膜したの
ち再メッキする処理を必要とし、このような再メッキ処
理に多くの時間とコストを要するという問題を生じさせ
ていた。
【0008】また、従来は、上記のように、アダプター
本体(52)が、受け面(54)と接続用フランジ部(53)
とを一体に有する一体成形タイプに構成されていたた
め、受け面(54)部分が、損傷や破損、寿命等により交
換を必要とする場合に、高価なアダプター本体の全体を
そっくり取り替えなければならず、この点からもコスト
面での不利を招く問題があった。
【0009】この考案は、上記のような従来の問題点に
鑑み、磁気ディスク用アルミニウム基板等の環板状ワー
クを、変形させたり、疵付けたりすることなく、その内
周下面側から支承することができると共に、メッキ処理
等の煩わしい受け面への処理を排除することも可能
し、更に、損傷や破損、寿命等による受け面の交換、復
活を、コスト的に有利に行うことができる構造のスピン
ドルアダプターを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的において、第1
考案は、磁気ディスク用アルミニウム基板等の環板状ワ
ークの内周側を下方から支承する受け面を上端側に有す
ると共に、下端側に回転駆動源側に結合される接続部を
有するスピンドルアダプターにおいて、上記受け面が傾
斜され、該傾斜面上に環板状ワークの内周側が支承され
るものとなさると共に、 受け面を有する側と接続部を有
する側とに分割構成されて、受け面を有する側が接続部
を有する側に対し着脱可能に接合一体化されていること
を特徴とする、磁気ディスク用アルミニウム基板等の環
板状ワーク用のスピンドルアダプターを要旨とする。
【0011】また、第2考案は、上記第1考案におい
て、受け面と環板状ワークの内周下側チャンファー部と
が角度を持って接触する構成を採用したものである
【0012】また、第3考案は、上記第1または第2考
案において、アダプターのチャック面と環板状ワークの
内周上側チャンファー部とが角度を持って接触する構成
を採用したものである
【0013】なお、本明細書において、「上端側」等の
「上」の語、及び「下端側」「下方」等の「下」の語
は、スピンドルアダプターの先端側、即ち受け面側を
「上」側、同基端側、即ち接続部側を「下」側として、
便宜上使用している用語に過ぎない。従って、例えば、
「環板状ワークを下方側から支承する」というような場
合には、スピンドルアダプターの基端側、即ち接続部側
から支承するという意味であり、上下、左右、前後とい
う場合の上下方向における下方からという意味に限定し
て解釈されるべきものではない。
【0014】
【作用】上記第1考案では、ワーク受け面が傾斜され、
該傾斜面上に環板状ワークの内周側が支承されるものと
なされてなることにより、受け面が、ワーク支承状態に
おいて、環板状ワークの内周側下面に面接触されること
がない。従って、環板状ワークの内周側下面と受け面と
の間に異物等が介在しても、該異物等によって環板状ワ
ークや受け面に変形を生じさせたり、疵を付けたりする
のが回避される。従ってまた、受け面のメッキ処理も排
除されうる。
【0015】更に、受け面を有する側と接続部を有する
側とに分割構成されて、受け面を有する側が接続部を有
する側に対し着脱可能に接合一体化されていることによ
り、受け面が、損傷や破損、寿命等により交換を要する
場合、受け面を有する側を接続側から取り外して、該受
け面を有する側のみを交換すればよい。
【0016】また、第2考案では、受け面と環板状ワー
クの内周下側チャンファー部とが角度を持って接触する
構成が採用されることにより、受け面と下側チャンファ
ー部との面接触による支承が回避されるから、異物等に
起因して受け面に変形を生じさせたり、疵を付けたりす
るのがより確実に回避され得る。従って、受け面の寿命
が一段と延伸されうる
【0017】また、第3考案では、アダプターのチャッ
ク面と環板状ワークの内周上側チャンファー部とが角度
を持って接触する構成が採用されることにより、チャッ
ク面と上側チャンファー部との面接触によるチャックが
回避されるから、異物等に起因してチャック面に変形を
生じさせたり、疵を付けたりするのが回避され得る。
【0018】
【実施例】次に、この考案を、磁気ディスク用アルミニ
ウム基板の表面検査において用いられるスピンドルアダ
プターに適用した実施例について説明する。
【0019】なお、本発明のスピンドルアダプターは、
磁気ディスク用アルミニウム基板用に限定されるもので
はなく、その他の各種環板状ワーク用としても広く用い
られるものであることはいうまでもない。また、本発明
のスピンドルアダプターは、表面検査用に限定されるも
のではなく、各種の工程におけるワーク処理用としても
広く適用され得るものであることもいうまでもない。
【0020】図4(イ)に示されるように、磁気ディス
ク用アルミニウム基板(A)は、軸芯部に孔(a)を有
する円板で、その孔(a)における内周部は、同図
(ロ)に拡大して示されるように、その中間垂直部
(m)を挾む上下両側に、傾斜したチャンファー部
(u)(d)を有する。
【0021】図2及び図3に示されるスピンドルアダプ
ター(1)において、(2)はアダプター本体、(3)
はチャック用の爪装置である。(A)は磁気ディスク用
アルミニウム基板である。
【0022】アダプター本体(2)は、軸芯部に、段付
き孔(5)を有する筒状の部品で、上端側の受け面リン
グ(6)と、該受け面リング(6)の下方に連設された
筒状の接続部材(7)とに分割構成されている。
【0023】受け面リング(6)は、その下部側に外方
突出状の取付け用フランジ部(9)を有し、該フランジ
部(9)の上方に円筒部(10)が一体に連設されたもの
である。そして、この円筒部(10)は、その高さ方向上
端側が薄肉の筒部(10a )に、同下端側が厚肉の筒部
(10b )にそれぞれ形成され、これらに挾まれた中間外
周部に、上方に向けて径方向内方に傾斜するテーパー状
の円錐面による受け面(11)が形成されたものとなされ
ている。なお、薄肉筒部(10a )の外径は、基板(A)
の中心孔(a)の内周面との間に60〜100μmの範
囲の環状隙間が形成されるように設計されているのが好
ましい。
【0024】この受け面(11)に、磁気ディスク用基板
(A)の内周側が下方から支承される。この支承態様と
しては、各種態様が挙げられる。
【0025】即ち、図1(イ)に示される支承態様の例
は、受け面(11)の傾斜角度が、磁気ディスク用基板
(A)の下側チャンファー部(d)の傾斜角度よりも小
さい傾斜角度に設計され、磁気ディスク用基板(A)の
下面と下側チャンファー部(d)との交差部が、受け面
(11)に支承される態様である。
【0026】また、同図(ロ)に示される支承態様の例
は、受け面(11)の傾斜角度が、磁気ディスク用基板
(A)の下側チャンファー部(d)の傾斜角度よりも大
きい傾斜角度に設計され、磁気ディスク用基板(A)の
下側チャンファー部(d)と中間内周面(m)との交差
部が、受け面(11)に支承される支承態様である。
【0027】即ち、受け面(11)の傾斜角度は、磁気デ
ィスク用基板(A)の下面に面接触することがなく、し
かも、同基板(A)を支承できるような傾斜角度、即
ち、水平面に対し0°を越え90°を下回る範囲の角
度、好ましくは1°〜50°の範囲の傾斜角度に設定さ
れる。この場合、受け面(11)磁気ディスク用基板
(A)の下側チャンファー部(d)とは角度を持って接
触するようになされているのがよい。受け面(11)と下
側チャンファー部(d)との面接触による支承は、支承
中これらの間に介在されることのある異物に起因して受
け面(11)に疵、変形を生じさせる等の可能性が皆無と
はいえないことによる。
【0028】ここに、受け面(11)の具体的傾斜角度を
挙示すれば、例えば、図1(イ)において、基板(A)
の下側チャンファー部(d)と受け面(11)とのなす角
度αが2°となるような傾斜角度に設定される。なお、
この場合の下側チャンファー部(d)の傾斜角度は45
°である。
【0029】また、この受け面(11)の硬度は、基板
(A)の硬度よりも高く設計されてもよいし、低く設計
されてもよい。受け面(11)としては、例えば、SK
H、SKD、SUS、PEEK(カーボン入)、ダイヤ
モンドパウターコートによる面等が採用されうる。
【0030】筒状の接続部材(7)は、図2に示される
ように、その上下両端部に、外方突出状の取付け用のフ
ランジ部(13)(14)を有する。上端側のフランジ部
(13)は、受け面リング(6)のフランジ部(9)を突
き合わせ状態にし、ボルト等の締結部材(16)により、
受け面リング(6)を、着脱自在に、一体的に取り付け
ている。また、下端側のフランジ部(14)は、本考案に
おける接続部を構成するもので、図示しない駆動源の回
転駆動部に同じくボルト等の締結部材(17)にて着脱可
能に一体的に取り付けられるものとなされている。
【0031】一方、チャック用爪装置(3)は、受け面
(11)に支承された磁気ディスク用基板(A)の内周側
を上方側からチャックするもので、(19)…はチャック
用の複数個の爪体、(20)はヘッド、(21)はカム部
材、(22)はヘッド上下作動機構である。
【0032】爪体(19)…は、受け面(11)に支承され
た磁気ディスク用基板(A)を、受け面(11)との協働
により、内周チャックするもので、磁気ディスク用基板
(A)の内周上側のチャンファー部(u)に当接され
る、傾斜したチャック面(19a)を有する。
【0033】ヘッド(20)は、厚肉筒状のハウジング
(23)を備え、該ハウジング(23)に、爪体(19)…を
周方向間隔的に配した状態に、かつ、径方向において進
退自在に保持しており、受け面リング(6)内に、上下
方向摺動自在に、配設されている。そして、このヘッド
(20)において、爪体(19)…はそれぞれ、ピン(24)
とバネ(25)にて径方向内方に向けて付勢され、常時
は、このバネ(25)の付勢力により、その後端部がハウ
ジング(23)の中心孔部(23a )内に突出して位置保持
される一方、バネ(25)の付勢力に抗して外方に変位さ
せることにより、ヘッド(20)から径方向外方に突出さ
れ、受け面リング(6)の薄肉筒部(10a )に設けられ
た爪体突出用の切欠き(27)…を通じて、磁気ディスク
用基板(A)内周チャックを行うものとなされている。
【0034】カム部材(21)は、ヘッド(20)における
爪体(19)…の後端部に干渉して、該爪体(19)…をバ
ネ(25)の付勢力に抗して径方向外方に突出せしめる作
用を行うものである。即ち、該カム部材(21)は、その
上端部が、先細りテーパー状の錐面を有して、該上端部
外周面にカム面(21a )が形成された筒状体からなる。
そして、その下端部に一体に設けられているフランジ部
(28)が、アダプター本体(2)における接続部材
(7)の上面軸芯周囲部に当接された状態で、締結部材
(29)にて締結固定されて、上端側が、ヘッド(20)の
中心孔部(23a )内に突出されている。これにより、上
記ヘッド(20)が受け面リング(6)内を下方に移行さ
れていく過程で、爪体(19)…の後端が、カム部材(2
1)の上端カム面(21a )に干渉して、爪体(19)…が
径方向外方側に変位動され、受け面リング(11)の薄肉
筒部(10a )に設けられた切欠き(27)を通じて、爪体
(19)…が外方に突出し、チャック作動状態となる。
【0035】なお、締結部材(29)は、その上端部に上
方突出状のピン部(29a )を一体に備え、該ピン部(29
a )がヘッド(20)のピン差込み穴(30)に軸線方向摺
動自在に配置され、ヘッド(20)が、アダプター本体
(2)と一体となって回転されるものとなされている。
【0036】ヘッド上下作動機構(22)は、爪体(19)
…の進退作動のために、ヘッド(20)を、受け面リング
(6)内で、上下に変位動せしめるのに寄与するもの
で、ロッド(32)が、アダプター本体(2)における接
続部材(7)の内の段付き孔(5)から、カム部材(2
1)の内部孔(21b )を上方に突出した態様において、
挿入配置され、かつ、その上端部がヘッド(20)の上壁
(20a )の内面に、ねじ(33)にて、締結固定されてい
る。更に、アダプター本体(2)における接続部材
(7)の段付き孔(5)内の段面(5a)と、ロッド(3
2)の下端部に設けられた径大板部(32a )との間にコ
イルスプリング(35)が介在配置され、ロッド(32)が
コイルスプリング(35)の付勢力にて下方に向けて付勢
されるものとなされている。これにより、このロッド
(32)をコイルスプリング(35)の付勢力に抗して上方
に変位させることにより、ヘッド(20)が上方に変位さ
れて、カム部材(21)と各爪体(19)…との干渉が解除
されて爪体(19)…が径方向内方に退入される一方、ロ
ッド(32)への外力を取り除くことにより、コイルスプ
リング(35)の付勢力にて、ロッド(32)、ひいてはヘ
ッド(20)が下方に変位され、爪体(19)…の後端がカ
ム部材(21)に干渉して、爪体(19)…が径方向外方に
突出して、チャック作動状態となるものとなされてい
る。
【0037】磁気ディスク用基板(A)の表面検査は、
上記構成のスピンドルアダプター(1)のアダプター本
体(2)の接続部材(7)の下端部を、図示しない表面
検査機の回転駆動源の回転駆動部に、締結部材(17)に
て、締結して結合一体化すると共に、このアダプター
(1)に磁気ディスク用基板(A)をチャック保持し、
そして、該回転駆動部を回転駆動しながら、基板(A)
の表面にレーザー光を照射することにより、行われる。
【0038】この場合のスピンドルアダプター(1)へ
の磁気ディスク用基板(A)のチャック・取付けは、ロ
ッド(32)とヘッド(20)とを、コイルスプリング(3
5)の付勢力に抗して、一体的に上方に変位せしめ、爪
体(19)…を、カム部材(21)との干渉を断つようにす
ることにより、ヘッド(20)内に退入させた状態にし、
その状態で、受け面(11)上に磁気ディスク用基板
(A)の内周側を支承せしめる。そして、コイルスプリ
ング(35)の付勢力により、ロッド(32)とヘッド(2
0)とを下方に復帰させ、爪体(19)…を径方向外方に
進出せしめた状態にするというようにして行う。これに
より、磁気ディスク用基板(A)は、爪体(19)…と受
け面(11)との協働により、スピンドルアダプター
(1)に内周チャックされる。
【0039】このチャック状態において、磁気ディスク
用基板(A)の内周側は、傾斜した受け面(11)によっ
て支承されることにより、図1(イ)に示されるように
磁気ディスク用基板(A)の下面と下側チャンファー部
(d)との交差部、あるいは、同図(ロ)に示されるよ
うに下側チャンファー部(d)と中間内周面(m)との
交差部において受けられ、磁気ディスク用基板(A)の
下面(Ad)と受け面(11)との面接触が回避される。従
って、基板(A)の内周側下面(Ad)と受け面(11)と
の間に異物等が介在しても、該異物によって基板(A)
や受け面(11)が疵付いたり、変形したりするのも有効
的に回避することができる。
【0040】従ってこれにより、基板(A)を品質良好
に支承することができると共に、レーザー光の焦点距離
を精度良く保持し得て支障なく表面検査を遂行すること
ができる。しかも、このように基板(A)の下面(Ad)
への受け面(11)の面接触が回避されるから、受け面
(11)にメッキ処理を施す必要もなくなり、従来のよう
なメッキ層の傷付き、変形に起因した再メッキ処理の実
施を排除しえてコスト的に有利に基板(A)の支承を行
うことができる。
【0041】なお、上記チャック状態において、爪装置
(3)における爪(19)…のチャック面(19a )の傾斜
角度は、図1(イ)(ロ)に示されるように、基板
(A)の上側チャンファー部(u)の傾斜角度に対応し
た傾斜角度に設計されて、爪(19)のチャック面(19a
)と基板(A)の上側チャンファー部(u)とが面接
触されるようになされていてもよいが、例えば、図1
(ハ)に示されるように、爪(19)のチャック面(19a
)が磁気ディスク用基板(A)の中間垂直部(m)と
上側チャンファー部(u)との交差部に当接されるよう
な傾斜角度に設計されて、チャック面(19a )が面接触
を回避するような態様において基板(A)をチャックす
るようになされているのが望ましい。後者のような構成
を採用することにより、チャック面(19a )と上側チャ
ンファー部(u)との面接触を回避することができるか
ら、異物等に起因してチャック面(19a )に変形や疵を
生じさせたりするのを回避することができる
【0042】そして、表面検査を繰返すうち、受け面
(11)が、損傷や破損、寿命等により交換を要する場
合、アダプター本体(2)において、接続部材(7)と
は分割構成された受け面リング(6)のみを接続部材
(7)から取外し、新しい受け面リング(6)を同接続
部材(7)に締結して取り付けるようにする。このよう
に、受け面(11)の損傷や破損、寿命により交換を要す
る場合、受け面リング(6)のみを接続部材(7)から
取り外して、該受け面リング(6)のみの交換で対応す
ることができ、損傷等による受け面(11)の復活をコス
ト的に非常に有利に行うことができる。
【0043】
【考案の効果】上述の次第で、第1の考案にかかる、磁
気ディスク用アルミニウム基板等の環板状ワーク用のス
ピンドルアダプターは、ワーク受け面が傾斜され、該傾
斜面上に環板状ワークの内周側が支承されるものとなさ
れてなることにより、受け面が、ワーク支承状態におい
て、環板状ワークの内周側下面に面接触されることがな
く、従って、環板状ワークの内周側下面と受け面との間
に異物等が介在しても、該異物によって環板状ワークや
受け面が変形したり、疵付いたりするのを有効的に回避
することができる。しかもまた、受け面は上記のように
環板状ワークと面接触しないものとなされているから、
受け面のメッキ処理をも排除するようにすることができ
る。
【0044】更に、受け面を有する側と接続部を有する
側とに分割構成されて、受け面を有する側が接続部を有
する側に対し着脱可能に接合一体化されているから、受
け面が、損傷や破損、寿命等により交換を要する場合、
受け面側を接続部側から取り外して、該受け面側のみを
交換すればよく、損傷等による受け面の復活をコスト的
に有利に行うことができる。
【0045】また、第2の考案にかかるスピンドルアダ
プターは、受け面と環板状ワークの内周下側チャンファ
ー部とが角度を持って接触するようになされているか
ら、受け面と下側チャンファー部との面接触による支承
が回避されて、異物等に起因して受け面に変形を生じさ
せたり、疵を付けたりするのを一層有効的に回避するこ
とができる。従って、受け面の寿命が一段と延伸され
て、コスト的に有利となる
【0046】また、第3の考案にかかるスピンドルアダ
プターは、アダプターのチャック面と環板状ワークの内
周上側チャンファー部とが角度を持って接触するように
なされているから、チャック面と上側チャンファー部と
の面接触によるチャックが回避されて、異物等に起因し
てチャック面に変形を生じさせたり、疵を付けたりす
のを回避することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】図(イ)ないし図(ハ)は実施例にかかるスピ
ンドルアダプターの受け面における磁気ディスク用基板
の内周側の支承状態を示す断面図である。
【図2】実施例にかかるスピンドルアダプターの全体を
示す縦断面図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】磁気ディスク用基板を示すもので、図(イ)は
全体斜視図、図(ロ)は断面図である。
【図5】従来のスピンドルアダプターの概略構成を示す
部分断面側面図である。
【符号の説明】
1…スピンドルアダプター 2…アダプター本体 6…受け面リング(受け面を有する側) 7…接続部材(接続部を有する側) 11…受け面 14…フランジ部(接続部) A…磁気ディスク用基板(環板状ワーク)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ディスク用アルミニウム基板等の環
    板状ワークの内周側を下方から支承する受け面を上端側
    に有すると共に、下端側に回転駆動源側に結合される接
    続部を有するスピンドルアダプターにおいて、 上記受け面が傾斜され、該傾斜面上に環板状ワークの内
    周側が支承されるものとなされると共に、 受け面を有する側と接続部を有する側とに分割構成され
    て、受け面を有する側が接続部を有する側に対し着脱可
    能に接合一体化されている ことを特徴とする、磁気ディ
    スク用アルミニウム基板等の環板状ワーク用のスピンド
    ルアダプター。
  2. 【請求項2】 前記受け面と環板状ワークの内周下側チ
    ャンファー部とが角度を持って接触する請求項1に記載
    の、磁気ディスク用アルミニウム基板等の環板状ワーク
    用のスピンドルアダプター。
  3. 【請求項3】 アダプターのチャック面と環板状ワーク
    の内周上側チャンファー部とが角度を持って接触する請
    求項1または2に記載の、磁気ディスク用アルミニウム
    基板等の環板状ワーク用のスピンドルアダプター。
JP1993017386U 1993-04-07 1993-04-07 磁気ディスク用アルミニウム基板等の環板状ワーク用のスピンドルアダプター Expired - Lifetime JP2556761Y2 (ja)

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