JP2556086B2 - A▲l▼およびA▲l▼合金切削用ブレ−カ−付表面被覆切削チップ - Google Patents

A▲l▼およびA▲l▼合金切削用ブレ−カ−付表面被覆切削チップ

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JP2556086B2
JP2556086B2 JP63053265A JP5326588A JP2556086B2 JP 2556086 B2 JP2556086 B2 JP 2556086B2 JP 63053265 A JP63053265 A JP 63053265A JP 5326588 A JP5326588 A JP 5326588A JP 2556086 B2 JP2556086 B2 JP 2556086B2
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啓 中原
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Mitsubishi Materials Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、AlおよびAl合金の切削に用いた場合に、
これらの切削屑に対してすぐれた耐溶着性を示し、この
結果すぐれた耐摩耗性を長期に亘つて発揮するようにな
るブレーカー付表面被覆切削チツプに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
従来、一般に、AlおよびAl合金の切削には、重量%で
(以下%は重量%を示す)、Co:4〜6%を含有し、さら
に必要に応じてTi、Ta、およびNbの炭化物および窒化物
(以下、(Ti,Ta,Nb)C・Nで示す)のうちの1種また
は2種以上:0.5〜3.5%を含有し、残りが炭化タングス
テン(以下WCで示す)と不可避不純物からなる組成を有
するWC基超硬合金で構成され、かつ切刃のすくい面に15
゜〜18゜のすくい角でブレーカーが形成された切削チツ
プが用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記の従来切削チツプにおいては、Alおよび
Al合金の切削時に発生した切削屑が切刃のすくい面に溶
着し、かつこれの溶着力はきわめて強く、この結果切削
中に溶着した切削屑がすくい面から剥がされる時に、切
刃の一部をもぎ去り、ミクロのチツピングとなることか
ら、比較的短かい使用寿命しか示さないのが現状であ
る。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、Alお
よびAl合金を切削した場合に、切削屑の切刃すくい面へ
の溶着がなく、すぐれた耐摩耗性を示す切削チツプを開
発すべく、特に上記の従来切削チツプに着目し研究を行
なつた結果、従来切削チツプにおけるWC基超硬合金基体
のCo含有量を0.5〜3.5%に低減すると共に、切刃のすく
い面に形成されるブレーカーのすくい角を一段と大きい
20゜〜35゜とし、かつ切削チツプの表面に、通常の化学
蒸着法を用い、ダイヤモンド被覆層を形成すると、Alお
よびAl合金切削層の切刃すくい面への溶着が著しく抑制
されるようになつて、ミクロチツピングの発生がなくな
り、さらに上記基体にISO(International Standarizat
ion Organization)規格でC01〜C08の微量の遊離炭素を
均一に分散含有させておくと、これの表面に形成される
ダイヤモンド被覆層の密着性が一段と向上するようにな
つて、より一層の使用寿命の延命化がはかれるようにな
るという知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであ
つて、 Co:0.5〜3.5%、 を含有し、さらに必要に応じて、 (a) ISO規格でC01〜C08の微量の遊離炭素、 (b) (Ti,Ta,Nb)C・Nのうちの1種または2種以
上:0.5〜3.5%、 以上(a)および(b)のいずれか、あるいは両方を
含有し、残りがWCと不可避不純物からなる組成(上記遊
離炭素を含有する場合には、遊離炭素が微細均一に分散
した組織をもつようになる)を有するWC基超硬合金の基
体の表面に、ダイヤモンド被覆層を形成し、かつ切刃の
すくい面に形成されたブレーカーのすくい角を20゜〜35
゜としたAlおよびAl合金切削用ブレーカー付表面被覆切
削チツプに特徴を有するものである。
つぎに、この発明の切削チツプにおいて、基体の成分
組成、およびブレーカーのすくい角を上記の通りに限定
した理由を説明する。
(a) Co含有量 Co成分は、結合相を形成し、基体の靭性を向上させる
作用をもつが、その含有量が0.5%未満では所望の靭性
を確保することができず、切刃に欠損が発生し易くな
り、一方その含有量が3.5%を超えると、AlおよびAl合
金切削屑が溶着し易くなるほか、ダイヤモンド被覆層の
密着性が低下するようになることから、その含有量を0.
5〜3.5%と定めた。
(b) 遊離炭素含有量 遊離炭素には、基体表面に蒸着したダイヤモンドの黒
鉛化を阻止すると共に、これの基体への密着性を一段と
向上させる作用があるので、必要に応じて含有される
が、その含有割合がISOでC01未満では前記作用に所望の
効果が得られず、一方その含有割合が同C08を越えると
基体の靭性が低下するようになることから、その含有割
合をISO規格でC01〜C08の微量とした。
(c) (Ti,Ta,Nb)C・N (Ti,Ta,Nb)C・Nには、基体の硬さを高め、耐摩耗
性を向上させる作用があるので必要に応じて含有される
が、その含有量が0.5%未満では前記作用に所望の効果
が得られず、一方その含有量が3.5%を越えると、靭性
が低下し、切刃にチツピングが発生し易くなることか
ら、その含有量を0.5〜3.5%と定めた。
(d) ブレーカーのすくい角 そのすくい角が20゜未満では、切削屑の流れがスムー
ズに行かず、溶着が起り易くなり、ダイヤモンド被覆層
に剥離が生じるようになり、一方そのすくい角が35゜を
越えると、切刃に欠損が発生し易くなることから、ブレ
ーカーのすくい角を20゜〜35゜と定めた。
〔実施例〕
つぎに、この発明の切削チツプを実施例により具体的
に説明する。
原料粉末として、いずれも0.8〜3.2μmの範囲内の平
均粒径を有するWC粉末、TaC粉末、NbC粉末、TiN粉末、T
aN粉末、NbN粉末、(W,Ti)・C粉末、およびCo粉末を
用意し、さらに微細なカーボンブラツクを用意し、これ
ら原料粉末を所定の配合組成に配合し、混合した後、圧
粉体にプレス成形し、この圧粉体のうち、Co配合量が2
%以上のものは真空中、温度:1460℃に2時間保持の条
件で焼結し、またCo配合量が2%未満のものは、真空
中、温度:1460℃に1時間保持の条件で焼結し、さらに1
400℃でHIP処理を行なつて、それぞれ第1表に示される
成分組成をもつた基体素材とし、この基体素材に研磨加
にて同じく第1表に示されるすくい角のブレーカーを形
成して基体とし、引続いてこれら基体に、熱電子放射材
法を用い、基体表面から3cm離れて置かれた金属タング
ステンフイラメントを2000℃に加熱し、CH4とH2の混合
反応ガス(CH4/H2:容量比で1/99)を炉内圧力を20torr
に保持しながら、300ml/minの割合で導入し、気相析出
反応をそれぞれ所定時間行なわしめて、第1表に示され
る平均層厚のダイヤモンド層を形成することによつて本
発明ブレーカー付表面被覆切削チツプ(以下本発明被覆
チツプという)1〜20および比較ブレーカー付表面被覆
切削チツプ(以下比較被覆チツプという)1〜4をそれ
ぞれ製造した。
なお、比較被覆チツプ1〜4は、いずれも成分組成お
よびブレーカーのすくい角のうちのいずれかの条件(第
1表で※印を付した条件)がこの発明の範囲から外れた
ものである。
また、比較の目的で、切削チツプの成分組成およびブ
レーカーのすくい角を第1表に示されるものとし、かつ
ダイヤモンド被覆層の形成を行なわない以外は同一の条
件で従来ブレーカー付切削チツプ(以下従来チツプとい
う)1〜4を製造した。
ついで、これらの各種のチツプについて、 被削材:Al−11%Si合金、 切削速度:500m/min、送り:0.15mm/rev.、 切込み:2mm、 の条件でAl合金の連続乾式切削試験を行ない、使用寿命
に至るまでの切削時間を測定すると共に、試験後の切刃
の状態を観察し、第1表に示した。
〔発明の効果〕
第1表に示される結果から、本発明被覆チツプ1〜20
は、いずれもAl合金切削屑に対してすぐれた耐溶着性を
示し、かつダイヤモンド被覆層のもつすぐれた耐摩耗性
と合まつて著しく長い切削寿命を示すのに対して、従来
チツプ1〜4では、Al合金切削屑の切刃ブレーカー面へ
の溶着が著しく、これが原因でミクロチツピングを起
し、短かい切削寿命しか示さず、また比較被覆チツプ1
〜4に見られるように、基体の成分組成あるいはブレー
カーのすくい角のいずれでも、この発明の範囲から外れ
ると、所望の切削寿命を示さないことが明らかである。
上述のように、この発明のブレーカー付表面被覆切削
チツプは、特にAlおよびAl合金の切削に用いた場合に、
著しく長期に亘つてすぐれた切削性能を発揮するのであ
る。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Co:0.5〜3.5重量%を含有し、残りが炭化
    タングステンと不可避不純物からなる組成を有する炭化
    タングステン基超硬合金の基体の表面に、ダイヤモンド
    被覆層を形成し、かつ切刃のすくい面に形成されたブレ
    ーカーのすくい角を20゜〜35゜としたことを特徴とする
    AlおよびAl合金切削用ブレーカー付表面被覆切削チツ
    プ。
  2. 【請求項2】Co:0.5〜3.5重量%、およびISO規格でC01
    〜C08の微量の遊離炭素を含有し、残りが炭化タングス
    テンと不可避不純物からなる組成、並びに上記遊離炭素
    が微細均一に分散した組織を有する炭化タングステン基
    超硬合金の基体の表面に、ダイヤモンド被覆層を形成
    し、かつ切刃のすくい面に形成されたブレーカーのすく
    い角を20゜〜35゜としたことを特徴とするAlおよびAl合
    金切削用ブレーカー付表面被覆切削チツプ。
  3. 【請求項3】Co:0.5〜3.5重量%を含有し、さらにTi、T
    a、およびNbの炭化物および窒化物のうちの1種または
    2種以上:0.5〜3.5重量%を含有し、残りが炭化タング
    ステンと不可避不純物からなる組成を有する炭化タング
    ステン基超硬合金の基体の表面に、ダイヤモンド被覆層
    を形成し、かつ切刃のすくい面に形成されたブレーカー
    のすくい角を20゜〜35゜としたことを特徴とするAlおよ
    びAl合金切削用ブレーカー付表面被覆切削チツプ。
  4. 【請求項4】Co:0.5〜3.5重量%、およびISO規格で、C0
    1〜C08の微量の遊離炭素を含有し、さらにTi、Ta、およ
    びNbの炭化物および窒化物のうちの1種または2種以
    上:0.5〜3.5重量%を含有し、残りが炭化タングステン
    と不可避不純物からなる組成、並びに上記遊離炭素が微
    細均一に分散した組織を有する炭化タングステン基超硬
    合金の表面に、ダイヤモンド被覆層を形成し、かつ切刃
    のすくい面に形成されたブレーカーのすくい角を20゜〜
    35゜としたことを特徴とするAlおよびAl合金切削用ブレ
    ーカー付表面被覆切削チツプ。
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