JP2555813B2 - 熱分析データ処理装置 - Google Patents

熱分析データ処理装置

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JP2555813B2
JP2555813B2 JP24932191A JP24932191A JP2555813B2 JP 2555813 B2 JP2555813 B2 JP 2555813B2 JP 24932191 A JP24932191 A JP 24932191A JP 24932191 A JP24932191 A JP 24932191A JP 2555813 B2 JP2555813 B2 JP 2555813B2
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thermal analysis
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measurement
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弘道 中島
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Shimadzu Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱分析データ処理装
置に関し、詳細には、測定データをブランクデータで補
正した後、熱分析処理する熱分析データ処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】熱分析のうち、例えば熱機械測定の中に
は、材料を加熱した時の材料の伸びを測定する技法があ
る。これは、サンプルの伸びΔLを温度TEMPの関数
として測定するものである。ところで、熱分析機からの
信号を受けてデータ処理を行う熱分析データ処理装置
、熱分析機が同機種であっても機器固有の特性のズ
レがあるので、これを打ち消す為、各機器の試料を空に
した状態で測定し、いわゆるブランクデータを各機器毎
に取り込み、このデータによって目的とするサンプル
(試料)のデータ曲線を補正する必要がある(ベースラ
イン補正)。
【0003】図7の(b)は、所定の温度プログラム
(図7の(a))に従って、目的とするサンプルのデー
タ曲線を求めたものであり、また、図8の(b)は、同
じ温度プログラムによるブランクデータを図示したもの
である。図7の(b)の測定データを図8の(b)のブ
ランクデータでベースライン補正する場合、従来の熱分
データ処理装置では、ブランクデータや測定データが
昇温時のデータであるのか、降温時のデータであるのか
を考慮することなく補正をしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 上記したように、従来
の熱分析データ処理装置では、ベースラインの補正を行
うのに、ブランクデータや測定データが昇温時のデータ
であるのか、降温時のデータであるのかを考慮すること
なく補正していたので、 例えば、熱分析用測定データO
UTDi を補正する場合、その時の温度TEMPi と同
じ温度におけるブランクデータの熱分析用測定データ
(OUTB1 またはOUTB2 )を検索して補正をする
ので、正しい補正ができず、熱分析の精度に欠けること
があった。この発明は、この問題点に着目してなされた
ものであって、より精密にベースライン補正をする熱分
析データ処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明に係る熱分析データ処理装置では、入力さ
れる温度信号及び熱分析用の測定信号をディジタル信号
に変換して温度データ及び熱分析用測定データとして取
り込むデータ取り込み手段と、試料が存在するときに取
り込まれた温度データと熱分析用測定データとからなる
測定データと、試料が空のときに取り込まれた温度デー
タと熱分析用測定データとからなるブランクデータと
記憶する第1の記憶手段と、前記ブランクデータに対応
して、所 定の温度範囲を1ブロックとする複数ブロック
の各ブロック毎の温度勾配を記憶する第2の記憶手段
と、前記試料の測定データの温度データ及び温度勾配を
基にして、記第2記憶手段を検索し、その検索結果に
より試料の測定データに対応するブランクデータを特定
するブランクデータ特定手段と、ブランクデータ特定手
段によって特定されたブランクデータによって、前記試
料の測定データを補正するデータ補正手段とを特徴的に
備えている。
【0006】
【作用】データ取り込み手段は、入力される温度信号と
熱分析用の測定信号をディジタル信号に変換して温度デ
ータ及び熱分析用データとして取り込む。第1の記憶手
段は、試料が存在するときに取り込まれた温度データと
熱分析用測定データとからなる測定データと、試料が空
のときに取り込まれた温度データと熱分析用測定データ
とからなるブランクデータとを記憶する。第2の記憶手
段は、ブランクデータに対応して、記憶する。
【0007】ブランクデータ特定手段は、試料の測
データの温度データ及び温度勾配を基にして、記第
2の記憶手段を検索し、その検索結果より試料の測定
ータに対応するブランクデータを特定する。データ補正
手段は、ブランクデータ特定手段によって特定されたブ
ランクデータによって、試料の測定データを補正する。
【0008】つまり、データ補正手段が使用するブラン
クデータは、試料の測定データ取り込み時の温度及び温
度勾配と、同じ条件におけるブランクデータであるの
で、データ補正の精度が高い。
【0009】
【実施例】図1は、この発明に係る熱分析データ処理装
置の回路ブロック図である。この装置は、温度信号TE
MPをディジタル信号に変換して温度データTEMPi
を取り込むA/Dコンバータ1と、測定信号OUTをデ
ィジタル信号に変換して測定データOUTi を取り込む
A/Dコンバータ2と、取り込まれた各データを記憶す
るハードディスク3と、後述する種々の処理をするCP
U4と、このCPU4の処理プログラム等を記憶するメ
モリ5と、分析結果などを表示するCRT6と、キーボ
ード7とで構成されている。
【0010】この熱分析データ処理装置では、測定デー
タ取り込み時の熱分析用測定データOUTDi とブラン
クデータ取り込み時の熱分析用データOUTBi 取り
込む場合があるが、いずれの場合も、所定の温度プログ
ラムに従って加温し、降温する。そして、A/Dコンバ
ータ1とA/Dコンバータ2の出力データTEMPi
OUTDi を、時間データti と共にハードディスク3
に格納する(図2参照)。また、ブランクデータの熱分
析用測定データOUTBi も同様の形式でハードディス
ク3に格納されている(図2参照)。尚、このブランク
データの熱分析用測定データOUTBi は、種々の温度
プログラム(加温・降温レート)に従った温度データと
ともに複数種類のものが記憶されている。なお、図2に
示す測定データの熱分析用測定データOUTD i 、ブラ
ンクデータの熱分析用測定データOUTB i は、具体的
には温度プログラムにしたがって、温度を変化させてい
った場合の被分析試料と比較試料の温度差である。この
温度差自体は、よく知られたものである。
【0011】図3は、上記のようにしてハードディスク
3に記憶された測定データの熱分析用測定データOUT
i を、ブランクデータの熱分析用測定データOUTB
i によって補正する場合の手順を示したフローチャート
である。以下図3に従ってCPU4の処理を説明する。
CPU4は、先ず、ハードディスク3内のブランクデー
タを基にして、傾き情報テーブルTBLを作成する(S
T1)。ここで、傾きテーブルTBLとは、温度データ
TEMPi を例えば100点毎にまとめてゆき(それぞ
れを温度ブロックTj という)、各温度ブロックTj
に温度変化の傾きΔLj と、その温度ブロックTj 内の
最高温度TEMPMj及び最低温度TEMPmjとを記憶し
たものをいう(図4参照)。ブランクデータは、種々の
温度プログラムに従って測定されているので、例えば温
度TEMPi を含む温度ブロックは、複数個あり(図5
ではa点〜d点に対応する4箇所)、それぞれについて
傾きΔLj が記憶されている。
【0012】次に、CPU4は、試料の測定データの各
熱分析用測定データOUTDi に対する温度データTE
MPi について、傾き情報テーブルTBL内から、温度
データTEMPi に対応する温度ブロックTj を検索す
る(ST2)。具体的には、温度データTEMPi が、
各温度ブロックTj の最高温度と最低温度の範囲内に含
まれるか否かを順次検索して、最高と最低の温度範囲内
に含まれる温度ブロックを見つけ出す。この場合、該当
する温度ブロックは、複数個見つかるはずである(例え
ば図5のa〜dに対応するTBL内の温度ブロック)。
【0013】続いて、CPU4は、いま問題にしている
熱分析用測定データOUTDi について、そのデータ測
定時の温度データより温度勾配ΔLi を求める。そし
て、その傾きを、前記ST2で検索された複数の温度ブ
ロックTj についての傾きΔLj と比較して、一致若し
くは最も近いものを見つける。つまり、図5に則して説
明すれば、温度データTEMPi に対応するa〜d点の
温度勾配ΔLa 〜ΔLdとΔLi を比較して、熱分析用
測定データOUTDi に対応する箇所を特定する(ST
3)。
【0014】このようにして、該当する温度ブロックが
特定できれば、その結果を基にして、測定データの熱分
析用データOUTDi に対応するブランクデータの熱分
析用測定データOUTBi を特定し、これを記憶する
(ST4)。ST4の処理が終われば、全ての測定デー
タについて、ST2〜ST4の処理をしたか否かを判定
する(ST5)。処理が終了していなければ、ST2に
戻り、測定データOUTD1 〜OUTDn について、対
応する箇所のブランクデータOUTB1 〜OUTBn
記憶してゆく(ST5)。
【0015】一方、全ての測定データについてのブラン
クデータの記憶が終了すれば、各測定データをブランク
データで補正してベースライン補正の処理を終わる(S
T6)。なお、以上の処理が終わると、各装置の特性の
ズレが打ち消されるので、補正後のデータは図のよう
になっている。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る熱
分析処理装置では、昇温時と降温時で出力値が異なるよ
うなデータでも正確にデータ補正が出来る。また、昇温
速度や降温速度が異なるデータが存在しても、その速度
を考慮して該当するブランクデータを検索しているの
で、正しいブランクデータを検出でき、その為、ベース
ライン補正されたデータにおける膨張量などの定量性が
増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る熱分析データ処理装置の一実施
例を示すブロック図である。
【図2】図1の装置のハードディスク内のデータを図示
したものである。
【図3】図1の装置の動作を説明する為のフローチャー
トである。
【図4】傾き情報テーブルの内容を図示したものであ
る。
【図5】ブランクデータ測定時の温度プログラムを図示
したものである。
【図6】ベースライン補正後のデータ曲線を図示したも
のである。
【図7】温度プログラムと測定データを図示したもので
ある
【図8】温度プログラムとブランクデータを図示したも
のである。
【符号の説明】
ST1 第2の記憶手段 ST2〜ST5 ブランクデータ特定手段 ST6 データ補正手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力される温度信号及び熱分析用の測定信
    号をディジタル信号に変換して温度データ及び熱分析用
    測定データとして取り込むデータ取り込み手段と、 試料が存在するときに取り込まれた温度データと熱分析
    用測定データとからなる測定データと、試料が空のとき
    に取り込まれた温度データと熱分析用測定データとから
    なるブランクデータと を記憶する第1の記憶手段と、前記ブランクデータに対応して、所定の温度範囲を1ブ
    ロックとする複数ブロックの各ブロック毎の温度勾配を
    記憶する第2の記憶手段と、前記試料の測定データの 温度データ及び温度勾配を基に
    して、記第2記憶手段を検索し、その検索結果により
    試料の測定データに対応するブランクデータを特定する
    ブランクデータ特定手段と、 ブランクデータ特定手段によって特定されたブランクデ
    ータによって、前記試料の測定データを補正するデータ
    補正手段とを備えることを特徴とする熱分析データ処理
    装置。
JP24932191A 1991-09-27 1991-09-27 熱分析データ処理装置 Expired - Lifetime JP2555813B2 (ja)

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DE102013011730B3 (de) * 2013-07-12 2014-08-14 Netzsch-Gerätebau GmbH Verfahren zur Auswertung eines Messergebnisses einer thermischen Analyse, sowie Verwendung des Verfahrens, Rechnereinrichtung, Computerprogrammprodukt und System zur Ausführung des Verfahrens
DE102015008654B3 (de) * 2015-07-03 2016-01-14 Netzsch-Gerätebau GmbH Verfahren und Vorrichtung zur thermomechanischen Analyse einer Probe

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JPH0589079A (ja) 1993-04-09

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