JP2554800B2 - 放射性ガス処理装置 - Google Patents

放射性ガス処理装置

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JP2554800B2
JP2554800B2 JP3193153A JP19315391A JP2554800B2 JP 2554800 B2 JP2554800 B2 JP 2554800B2 JP 3193153 A JP3193153 A JP 3193153A JP 19315391 A JP19315391 A JP 19315391A JP 2554800 B2 JP2554800 B2 JP 2554800B2
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gas treatment
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努 竹内
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば核燃料再処理工場
等から発生する放射性ガスをイオン化してそのガスイオ
ンをスパッタ金属層中に注入・固定化する放射性ガス処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、使用済燃料からウランとプルト
ニウムを回収する核燃料再処理工場では、燃料のせん断
工程や溶解工程において放射性ガスが発生する。このう
ち最も問題となる可能性のある放射性ガスはクリプトン
85(以下、Kr−85と略称する。)であり、このK
r−85は半減期が10.7年と非常に長いため、長期
間安全に貯蔵する必要がある。
【0003】Kr−85のような放射性ガスを安全に貯
蔵する方法としてイオン注入法がある。このイオン注入
法は、常温、低圧下で放射性ガスを処理できるばかりで
なく、経済性や安全性の面でも他の方法に比べて優れた
方法として注目されている。以下、このイオン注入法を
用いた放射性ガス処理装置について図2を参照して説明
する。図2はイオン注入法を用いた放射性ガス処理装置
の概略を示したものである。放射性ガス処理装置は、放
射性ガスをイオン化するイオン化室1は円筒容器状のイ
オン注入電極2と、このイオン注入電極2の上下端開口
を気密に閉塞する陽極蓋3とから形成されている。
【0004】陽極蓋3の上蓋側にはイオン化室1に放射
性ガスを導入するための給気管4とイオン化室1から排
気するための排気管5が接続されている。この排気管5
には真空ポンプ等の排気装置(図示せず)が接続されて
おり、この排気装置によりイオン化室1を一定の低圧力
に維持するようになっている。
【0005】また、上記イオン注入電極2の内側には円
筒状のスパッタ電極6がイオン化室1の中央に配置され
ている。このスパッタ電極6は絶縁材からなるハーメチ
ックシール7を介して陽極蓋3の上蓋側に支持されてお
り、スパッタ電源8から負の高電圧が印加されるように
なっている。
【0006】一方、イオン注入電極2はイオン注入電源
9に接続されており、このイオン注入電源9から負の電
圧が印加されるようになっている。なお、イオン注入電
極2と陽極蓋3は絶縁リング10により電気的に絶縁さ
れている。
【0007】このように構成された放射性ガス処理装置
は、イオン化室1内のガス圧力とイオン注入電極2およ
びスパッタ電極6に印加される電圧が適当な条件を満た
す場合(例えばガス圧力を10-1〜10-3Torrに維持し
た状態でイオン注入電極2に−1KV以下の電圧を、ま
たスパッタ電極6に−1KV以上の高電圧をそれぞれ連
続的に印加した場合)、イオン化室1にグロー放電が発
生し、このグロー放電によって放射性ガスが電離し、図
3に示すようなガスイオン11となる。このガスイオン
11は、イオン注入電極2よりスパッタ電極6に印加さ
れる電圧の方が相対的に高いことから、スパッタ電極6
の電界に沿って加速され、スパッタ電極6の表面に衝突
してスパッタ電極6をスパッタリングさせる。これによ
り、スパッタ電極6からはガスイオン11との衝突によ
って生じたスパッタリング金属12が飛び出し、イオン
注入電極2の内面に付着してスパッタ金属層13を累積
形成する。
【0008】また、これと同時に一部のガスイオン11
は図4に示すようにイオン注入電極2の電界の方に直接
加速され、イオン注入電極2の内面に形成されたスパッ
タ金属層13に打ち込まれる。したがって、イオン化室
1で発生したガスイオン11は最終的にイオン注入電極
2の表面に累積形成されるスパッタ金属層13中に注入
され固定化される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、イオン注
入法を利用した放射性ガス処理装置は放射性ガスをイオ
ン化し、そのガスイオン11をイオン注入電極2の表面
に累積形成されるスパッタ金属層13中に注入・固定化
するため、Kr−85のような放射性ガスを長期間安全
に貯蔵することができる。
【0010】しかしながら、従来の放射性ガス処理装置
では、イオン注入電極2と陽極蓋3、スパッタ電極6と
陽極蓋3の上蓋側との電気的絶縁のための絶縁体が外胴
の一部となっており、設備工事認可上不可となる。
【0011】そこで、絶縁体をフランジ間にガスケット
として介在させ、強度部材から除外した構造を検討中で
あるが、絶縁体の最小厚さは上下のフランジに印加され
る電圧によって決定されており、絶縁体が厚肉になる
と、ガスケットではなく管板と見なされ強度部材とな
る。また、絶縁体を薄肉すると、スパッタリング金属1
2が絶縁体表面全面に付着し、装置が短絡し運転の継続
が困難になるという問題があった。
【0012】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、絶縁体を、その効果を損なわずに厚みを薄くす
ることで容器の強度部材から除外した構造とし、且つス
パッタリング金属の絶縁体表面全面付着による装置の短
絡を防止するような形状とすることで、安定したガス処
理運転を実施できる放射性ガス処理装置を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る放射性ガス
処理装置は、上述した課題を解決するために、放射性ガ
スをイオン化してそのガスイオンをスパッタ金属層中に
注入・固定化する放射性ガス処理装置において、異なる
電圧がそれぞれ印加されるフランジ間に薄肉の絶縁体を
介在させ、この絶縁体の径方向内面側および外面側の両
端部にそれぞれ凸部を形成したことを特徴とするもので
ある。
【0014】
【作用】上記の構成を有する本発明においては、絶縁体
の厚みを薄くすることでガスケットとみなすことがで
き、強度部材から除外することができる。また、絶縁体
の径方向内面側および外面側の両端部にそれぞれ凸部を
形成したので、装置内側ではスパッタリング金属の絶縁
体表面への全面付着による短絡を低減でき、装置外側で
は塩分等の大気中の汚れが絶縁体の全面付着による短絡
を低減できる。さらに、メタル−O−リング接触面は研
摩が必要であるが、その面積が低減され作業性を向上さ
せることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0016】なお、従来の構成と同一または対応する部
分には図2と同一の符号を用いて説明する。
【0017】図1は本発明に係る放射性ガス処理装置の
一実施例を示し、この放射性ガス処理装置のイオン化室
1はフランジとしての円筒容器状のイオン注入電極2
と、このイオン注入電極2の上下端開口を気密に閉塞す
るフランジとしての陽極蓋3とから形成されている。
【0018】上記陽極蓋3の下蓋側にはイオン化室1に
放射性ガスを導入するための吸気管4とイオン化室1を
排気するための排気管5が接続されている。そして、排
気管5には真空ポンプ等の排気装置(図示せず)が接続
されており、この排気装置によりイオン化室1を一定の
低圧力に維持するようになっている。
【0019】また、上記イオン注入電極2の内側には円
筒状のスパッタ電極6がイオン化室1の中央に配置され
ている。このスパッタ電極6はそれを支持するためのフ
ランジと絶縁リング10を介して陽極蓋3の上蓋側に支
持されており、スパッタ電源8から負の高電圧が印加さ
れるようになっている。
【0020】一方、イオン注入電極2はイオン注入電源
9に接続されており、このイオン注入電源9から負の電
圧が印加されるようになっている。また、フランジとし
てのイオン注入電極2と陽極蓋3はセラミックスからな
る薄肉の絶縁リング10により電気的に絶縁されてい
る。この絶縁リング10の径方向内面側および外面側の
両端部には、それぞれ凸部10a,10bが形成されて
いる。これにより、電気的な絶縁のための沿面距離を大
きくとるようにしている。
【0021】次に、本実施例の作用について説明する。
【0022】絶縁が破壊する電圧は絶縁体を貫通する場
合よりも絶縁体表面に沿って破壊する場合の方が低く、
絶縁体の厚みは沿面距離に大きく依存し、逆に電圧によ
って絶縁破壊を起こさない最小の沿面距離は決定されて
いる。そのため、本実施例では絶縁リング10の径方向
における両端部に凸部10a,10bを形成したこと
で、沿面距離を保持しつつ厚みを薄くしている。
【0023】したがって、本実施例においては、絶縁リ
ング10の厚みを薄くすることで、ガスケットとみなす
ことができ、強度部材から除外することができる。ま
た、装置内側では凸部10bによりスパッタリング金属
12の絶縁リング10表面への全面付着による短絡を低
減でき、装置外側では凸部10aにより塩分等の大気中
の汚れが絶縁リング10の全面付着による短絡を低減で
きる。さらに、メタル−O−リング接触面は研摩が必要
であるが、その面積が低減され作業性を向上させること
ができる。
【0024】すなわち、本実施例では絶縁リング10を
外胴の一部ではなくフランジ間に介在させ、且つその厚
みを薄くすることで、ガスケットとみなし、またガス処
理運転中にスパッタリング金属12が絶縁体表面全面に
付着することを防止でき、安定したガス処理運転が可能
となる。
【0025】なお、放射性ガス処理の作用は図2と同様
であるのでその説明を省略する。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る放射
性ガス処理装置によれば、異なる電圧がそれぞれ印加さ
れるフランジ間に薄肉の絶縁体を介在させ、この絶縁体
の径方向内面側および外面側の両端部にそれぞれ凸部を
形成したことにより、絶縁体の厚さ低減し、絶縁体を強
度部材から除外することができ、またガス処理運転中に
内面側におけるスパッタリング金属の絶縁体への付着に
よる電気的短絡を防止するとともに、外面側における塩
分等の大気中の汚れが絶縁体の全面付着による電気的短
絡を防止することができる。その結果、安定した放射性
ガス処理運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射性ガス処理装置の一実施例を
示す概略図。
【図2】従来の放射性ガス処理装置の一例を示す概略
図。
【図3】図2の放射性ガス処理装置において放射性ガス
がガスイオンとなる状態を示す断面図。
【図4】図2の放射性ガス処理装置においてガスイオン
がスパッタ金属層に打ち込まれる状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 イオン化室 2 イオン注入電極 3 陽極蓋 4 吸気管 5 排気管 6 スパッタ電極 8 スパッタ電源 9 イオン注入電源 10 絶縁リング 10a 凸部 10b 凸部 11 ガスイオン 12 スパッタリング金属 13 スパッタ金属層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射性ガスをイオン化してそのガスイオン
    をスパッタ金属層中に注入・固定化する放射性ガス処理
    装置において、異なる電圧がそれぞれ印加されるフラン
    ジ間に薄肉の絶縁体を介在させ、この絶縁体の径方向内
    面側および外面側の両端部にそれぞれ凸部を形成したこ
    とを特徴とする放射性ガス処理装置。
JP3193153A 1991-08-01 1991-08-01 放射性ガス処理装置 Expired - Lifetime JP2554800B2 (ja)

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JPH0534496A JPH0534496A (ja) 1993-02-09
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