JP2554336Y2 - 自動遠心クラッチ - Google Patents

自動遠心クラッチ

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JP2554336Y2
JP2554336Y2 JP1991011003U JP1100391U JP2554336Y2 JP 2554336 Y2 JP2554336 Y2 JP 2554336Y2 JP 1991011003 U JP1991011003 U JP 1991011003U JP 1100391 U JP1100391 U JP 1100391U JP 2554336 Y2 JP2554336 Y2 JP 2554336Y2
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JP
Japan
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ball
steel ball
clutch
retainer
ball retainer
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JP1991011003U
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JPH04107529U (ja
Inventor
功 前田
Original Assignee
セイレイ工業株式会社
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Publication date
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  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はエンジンの出力軸と被伝
達軸との間に設ける自動遠心クラッチの構成に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から小型作業車等の出力軸上に配置
され、回転数が増加すると遠心錘がクラッチ板を圧接し
て動力を伝達する自動遠心クラッチの構成は公知となっ
ているのである。例えば、特公昭38−2408号公報
や、特公昭30−464号公報や、実公昭38−480
7号公報や、実公昭42−10244号公報に記載の技
術の如くである。また、他の従来の自動遠心クラッチの
構成は、図4に示すように、入力歯車5にエンジンから
動力が入力され、該入力歯車5にはクラッチ板支持体4
が固設され、該クラッチ板支持体4内にカム6とスチー
ルボール(遠心錘)3が内装され、該クラッチ板支持体
4にクラッチ板が装着され、一方主軸1上に固設した回
転板支持体2に回転板が固設され、該回転板とクラッチ
板が交互に配設されていたのである。故に、入力歯車5
が回転されると、クラッチ板支持体4が回転され、その
回転により遠心力が働いてスチールボール3は外方へ移
動し、そのときカム6により側方へ移動されてクラッチ
板を押して回転板と圧着し、回転板支持体2を介して主
軸1に動力が伝達されていたのである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、このような自
動遠心クラッチにおいて、遠心力によるスチールボール
の力はその質量に比例して、また、回転数の二乗に比例
して大きくなるので、スチールボールの質量が重い程、
トルク伝達力も大きくなるのであるが、スチールボール
の大きさはスペースの関係上制限があるので、余り大き
くできないのである。よって、このような遠心クラッチ
は高回転低トルクの場合に使用され、低回転高トルクの
場合には動力の伝達がうまくいかない欠点があったので
ある。また、スチールボールを大きくできないので、負
荷が変動したりするとクラッチの圧接が不安定となって
いたのである。また、スチールボールによるカムディス
クを押圧する技術の場合でも、該スチールボールを保持
するリテーナーの部分が完全な孔に構成されていた為
に、スチールボールに潤滑油が行き渡らず、スチールボ
ールが摩擦により動きが鈍くなって、クラッチの断接が
悪くなるという不具合があったのである。本考案はこれ
らの不具合を解消するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案はこのような問題
点を解消するために、次のように構成したものである。
自動遠心クラッチにおいて、クラッチ板15を押すカム
ディスク21にスチールボール10を当接して配置し、
スチールボール10はボールリテーナ17により支持
し、ボールリテーナ17はクラッチ軸11を中心に、支
持部12aの円周に沿って複数個が配設され、かつ半径
方向に摺動可能に支持され、該ボールリテーナ17の厚
さcはスチールボール10の直径aよりも小さく構成
し、ボールリテーナ17の軸心側辺17aの一部にスチ
ールボール10より大径のスチールボールの嵌入溝17
bを穿設し、該嵌入溝17bの軸心側の開口部の幅bは
ボールリテーナ17の直径aよりも小さく構成し、スチ
ールボール10は軸方向には抜けるが開口側へは抜けな
い構成としたものである。
【0005】
【実施例】本考案の解決しようとする課題及び解決する
ための手段は以上の如くであり、添付の図面に示した実
施例の構成を説明する。図1は本考案の自動遠心クラッ
チを示す側面断面図、図2はボールリテーナ部正面断面
図、図3は同じくスチールボール嵌入部拡大図である。
エンジンのクランク軸から出力歯車20に動力が伝達さ
れ、該出力歯車20にクラッチ軸11上に遊嵌した入力
歯車12が噛合されている。該入力歯車12に支持部1
2aが形成され、該支持部12aにクラッチ板15・1
5・・・、更にカムディスク21・22とボールリテー
ナ17が装着されており、止め輪23にて抜けないよう
にしている。前記クラッチ板15・15・・・の間に回
転板14・14・・・が配置され、該回転板14・14
・・・は回転板支持体13に固定されている。該回転板
支持体13は固設歯車16にスプライン嵌合され、該固
設歯車16はクラッチ軸11に固設されている。
【0006】前記カムディスク21・22は断面視で台
形に形成されて軸心側が広くなるように対向して配置さ
れ、該カムディスク21・22の対向面側の斜面にスチ
ールボール10が当接するようにし、カムディスク21
の反対側面はクラッチ板15と当接するように配設して
いる。前記スチールボール10はボールリテーナ17に
支持されており、図2、図3に示すようにボールリテー
ナ17はエ状に構成されてクラッチ軸11を中心に複数
個円周上に配設され、支持部12aに半径方向に摺動可
能に支持され、該ボールリテーナ17の厚さcはスチー
ルボール10の直径aよりも小さく構成してスチールボ
ール10のみカム21・22と当接するようにしてい
る。また、ボールリテーナ17の軸心側辺17aの一部
にスチールボール10より大径の嵌入溝17bを穿設し
て嵌入できるようにし、該嵌入溝17bの軸心側の開口
部の幅bはボールリテーナ17の直径aよりも小さく構
成し、スチールボール10は前後(軸)方向には抜ける
が、開口側(半径方向)へは抜けない構成としている。
そして、ボールリテーナ17はスプリング19にて軸心
方向へ付勢され、回転しない状態ではクラッチを断とし
ている。
【0007】このような構成により、クラッチ軸11上
の入力歯車12が回転されると、支持部12aに嵌入し
たボールリテーナ17も回転され、該ボールリテーナ1
7は回転数が増加すると共に遠心力により外方向へ移動
する。この移動によりスチールボール10も外径方向へ
移動し、カムディスク21・22を押し広げ、カムディ
スク21はクラッチ板15を押してクラッチ板15と回
転板14を圧着させ、回転板14より回転支持体13に
動力が伝えられ、該回転板支持体13より出力歯車1
6、クラッチ軸11を介して変速装置或いは車軸等に動
力が伝えられるのである。そして、入力歯車12の回転
が停止されるとスプリング19の付勢力によりボールリ
テーナ17は軸心側へ移動し、クラッチ板15と回転板
14が離れて空回りとなり動力の伝達は行われなくなる
のである。
【0008】
【考案の効果】以上のような構成により本考案は次のよ
うな効果が得られるのである。第1に、ボールリテーナ
17の軸心側辺17aの部分に設けた嵌入溝17bは、
クラッチ軸11の側に、幅bの軸心側の開口部が設けら
れているので、該開口部から潤滑油が、直接にスチール
ボール10に吹付られたり、又は嵌入溝17b内に導か
れたりするので、スチールボール10の外周を常時油幕
で保持できるので、クラッチの断接に際して摩擦力によ
り、スチールボール10の動きが悪くなり、切れが悪く
なることが無くなったのである。第2に、ボールリテー
ナにスチールボールを嵌入した構成であるので、質量は
両者を合わせた質量となり、回転させたときに生じる遠
心力が従来に比べて増加し、クラッチ板に伝える力は低
回転から生じ、また、従来と同程度の力を得るにはスチ
ールボールを小さく構成でき、クラッチをコンパクトに
構成できるようになったのである。第3に、ボールリテ
ーナ及びスチールボールは容易に変更できるので、クラ
ッチ板等は変更することなくボールリテーナ及びスチー
ルボール或いはボールリテーナのみ交換或いは重りを付
加して出力側の負荷や回転数に対応してクラッチ容量を
変更できるようになったのである。そして、ボールリテ
ーナを付加する構成なので、簡単な構成で質量が増し、
従来に比べて安定したトルク伝達ができるようになった
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の自動遠心クラッチを示す側面断面図で
ある。
【図2】ボールリテーナ部正面断面図である。
【図3】同じくスチールボール嵌入部拡大図である。
【図4】従来の自動遠心クラッチを示す側面断面図であ
る。
【符号の説明】
10 スチールボール 15 クラッチ板 17 ボールリテーナ 17a ボールリテーナの軸心側辺 21 カムディスク

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動遠心クラッチにおいて、クラッチ板
    15を押すカムディスク21にスチールボール10を当
    接して配置し、スチールボール10はボールリテーナ1
    7により支持し、ボールリテーナ17はクラッチ軸11
    を中心に、支持部12aの円周に沿って複数個が配設さ
    れ、かつ半径方向に摺動可能に支持され、該ボールリテ
    ーナ17の厚さcはスチールボール10の直径aよりも
    小さく構成し、ボールリテーナ17の軸心側辺17aの
    一部にスチールボール10より大径のスチールボールの
    嵌入溝17bを穿設し、該嵌入溝17bの軸心側の開口
    部の幅bはボールリテーナ17の直径aよりも小さく構
    成し、スチールボール10は軸方向には抜けるが開口側
    へは抜けない構成としたことを特徴とする自動遠心クラ
    ッチ。
JP1991011003U 1991-03-04 1991-03-04 自動遠心クラッチ Expired - Lifetime JP2554336Y2 (ja)

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JP1991011003U JP2554336Y2 (ja) 1991-03-04 1991-03-04 自動遠心クラッチ

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JPH04107529U JPH04107529U (ja) 1992-09-17
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ID=31900579

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JP4754053B2 (ja) * 2000-09-14 2011-08-24 富士重工業株式会社 四輪駆動車の動力分配装置

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JPH04107529U (ja) 1992-09-17

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