JP2553541Y2 - 写真用固形処理剤キットの包装形態および自動調液装置 - Google Patents

写真用固形処理剤キットの包装形態および自動調液装置

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JP2553541Y2
JP2553541Y2 JP3360192U JP3360192U JP2553541Y2 JP 2553541 Y2 JP2553541 Y2 JP 2553541Y2 JP 3360192 U JP3360192 U JP 3360192U JP 3360192 U JP3360192 U JP 3360192U JP 2553541 Y2 JP2553541 Y2 JP 2553541Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は写真用固形処理剤キット
の包装形態と、その自動調液装置に関するもので、詳し
くは包材量を縮減し処理液を安定、かつ安全に調液でき
る写真用の固形処理剤キットの包装形態と、その自動調
液装置に関するものである。
【0002】
【考案の背景】近年、廃棄物の量が増大し、その処理が
大きな問題となっている。
【0003】写真用処理材分野においても、ポリ壜、ポ
リ袋などの包材が用いられており、それらの縮減が望ま
れている。
【0004】一方、写真用処理剤は酸、アルカリ或は還
元性薬品などが使用されており、これらが直接、手や体
に触れることは好ましくない。そのため調液し易く、か
つ危険のないように包装形態を工夫したり、自動調液装
置を用いるなどの対応が為されており、例えば液体の写
真処理剤のキット液の調液には、CM−50(コニカ
〔株〕製)などが知られており、使用者は一切、薬品に
手を触れることなく調液を行うことができるようになっ
ている。又、固形処理剤を自動調液する調液装置として
はChem Pact(FUJI、HUNT社製)などが知られている。
【0005】このように処理剤キットを固形にすること
の利点としては、実質的に処理剤キットの体積を減小で
き、包材の使用量を縮減できる。又、液状よりも固形の
ほうが包材の機械的強度を低下でき、包材の厚みを薄く
できる利点がある。さらに固形化によるキット化にて処
理剤の空気酸化を減少することもできる。
【0006】このように多くのメリットを有する反面、
以下のような問題点があった。
【0007】即ち、固形処理剤を調液装置に投入する
際、処理剤が塊の場合には投入時に液が跳ね上がり、酸
やアルカリの処理液が作業者に付着し易いこと。或は包
材を作業者が開封して中の固形処理剤を取り出し投入し
なければならないこと。
【0008】又、処理剤が粉体の場合には投入の際に粉
体が舞い上がる為に人が投入する場合は調液者が薬品を
吸入する危険がある。さらに、この装置では包材を手で
開封し、手で投入することから薬品に触れる危険や、液
はねの可能性があり、開封や投入の手間を省くことが望
まれていた。
【0009】さらに固形処理剤では包材に薬品が付着し
て残り易いため、そのまま包材を捨てることができず洗
浄する必要があった。従ってこのような薬品の残存は、
処理剤組成を変化することになり、その面からも早急な
改良が望まれていた。
【0010】
【考案の目的】従って本考案の第1の目的は、処理剤キ
ットの包材を縮減し廃棄物量を減少した写真用処理剤の
包装形態を提供することである。本考案の第2の目的
は、処理液の組成を安定に保ち、かつ安全に調液ができ
る写真用固形処理剤キットの包装形態とその自動調液装
置を提供することである。本考案の第3の目的は、使用
済みの包材を安全に廃棄し、リサイクルが可能である写
真用固形処理剤キットの包装形態を提供することであ
る。その他の目的は以下の明細から明らかとなる。
【0011】
【考案の構成】本考案の上記の目的は、(1)包材の一部
に引掛けることができる鈎状又は穴状の形態を2つ以上
具備することを特徴とする写真用固形処理剤キットの包
装形態。
【0012】(2)上記鈎状部分又は穴状の形態間に、他
の箇所よりも引っ張り強度が弱い部分を設けたことを特
徴とする(1)項記載の包装形態。(3)包材の鈎部を引掛け
る2つ以上の部材と、該部材間の距離を広げることによ
り包材を破る機構を具備することを特徴とする写真用固
形処理剤の自動調液装置。(4)破る部分が固形処理剤よ
り下にあって、破ることにより重力で固形処理剤が落下
することを特徴とする(3)項記載の自動調液装置。(5)固
形処理剤がとり出された後、包材内部を洗浄する装置を
具備し、かつその洗浄水が処理剤の溶解に使用される機
構であることを特徴とする写真用固形処理剤の自動調液
装置により達成される。
【0013】以下、本考案を詳述する。
【0014】本考案に用いることのできる包材の素材と
しては特に制限はないが、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、紙などが好ましく用いられる。また、アルミの蒸着
や紙にポリマーのコーティングを行った素材やラミネー
ト、アルミシートなどの素材の複合材でもよい。
【0015】引っかけることができる鈎状の形態とは、
図1に示すような形態であり、自動調液装置が包材を容
易に保持し、開封できるような構成を備えたものであ
る。
【0016】形態は特に規定はなく、自動調液装置側の
部材が容易に引っかかるものであればよい。この鈎状の
形態は同時に処理剤を持ち運びするときのとってともな
り得る。鈎状部分の数は2つ以上あればよいが、2つ〜
4つが装置の簡略化のためには好ましい。
【0017】なお、牛乳や酒パックなどの口部に引っ張
れることのできる部分を付けることは好ましい形態の一
つである。
【0018】包材の内部には内装を設けてもよい。内装
としては空気透過性、湿度透過性の低い素材が好まし
く、特にポリエチレンは好ましい。
【0019】次に(2)項に関しては、自動調液装置が鈎
状部分を保持し、その距離を広げることにより包材を破
るようになっているが、包材の強度が均一である場合に
は破れる箇所が特定できず内容物の飛散につながるた
め、鈎状部分と鈎状部分の間に機械的に強度の弱い部分
を持たせることによりこれを解決できる。
【0020】具体的手段としては図1のように接着部が
ある場合は、その接着強度を調節したり、その部分の包
材の肉厚を薄くしたり、調液時に鋭利なもので傷をつけ
たりすることにより達成できる。
【0021】次の(3)項の包材を破る機構に関しては図
2に具体的な装置の例を示したがこれに限定されるもの
ではない。
【0022】包材を破る方法として包材の鈎部を引っか
ける部材に包材の鈎部を保持させた後に該部材の距離を
広げることが好ましい。距離を広げる方法としては、も
ちろん手でもよいが、油圧やモーターなどを用いてもよ
い。
【0023】また、保持させた部材の距離は変えず、包
材の鈎状の部材間の距離を広げる力をかけることにより
包材を破る方法も装置の簡略化につながり好ましい。
【0024】本考案によれば、包材が破壊された部分が
処理剤の下にできるため、単に包材を開封するだけでな
く、同時に内容物を調液槽に落下させることができ、開
封と調液槽への投入が同時にできる。
【0025】このとき調液槽に処理剤固定キットの落下
位置に受けとめられる部材を設け、直接液に落下し、液
はねを防止するなどの工夫を行うことが好ましい。
【0026】次に(5)項の洗浄法に関しては開封された
包材の内部に水を吹き付けることが好ましい。
【0027】具体的には包材内部に四方に水を散出する
シャワーノズルを挿入し、洗浄する形態も好ましい。シ
ャワー自身にも粉末がかかる可能性があるため、シャワ
ー自身も洗浄できる形態が好ましい。又、調液槽の壁面
に付着した処理剤を洗浄、溶解するためにシャワーなど
の洗浄機能を付与してもよい。
【0028】処理剤の溶解方法としてはプロペラによる
撹拌の他に、液の加熱手段を備えることが好ましい。ま
た超音波による溶解やフィルターなどに囲まれた溶解部
を設け溶解を効率よく行う工夫も好ましい。液の加熱手
段は液全体を加熱するヒーターでもよいし、溶解水の供
給路に加熱部を設けて予め加熱した水で溶解・希釈して
もよい。
【0029】なお、処理剤の空気酸化を防止するため浮
き蓋、浮き玉を使用してもよい。この際いずれも中央部
が盛り上がった形態で液が表面に残らないものが好まし
い。溶解の完了は溶解開始からの時間を計測することに
より行っても良いし、液の濁度の測定によってもよい。
好ましく溶解時間を溶解水温との関数として予め把握し
ておき、マイクロコンピューターによる制御が時間効率
的には良い。又、pHの検知によってもよい。以下、本
考案を図面によりさらに詳述する。
【0030】図1における(1)は包材本体であり、ポリ
エチレンで表面をラミネート加工した厚さ1.5mmの紙製
のものを使用した。(2)は鈎状の部分であり包材本体と
の接合部は物理的に十分な強度が必要とされる。(3)は
鈎状部の間に設けられた物理的(引っ張り強度)の弱い
部分であり、2mm幅で5kg/cm2の圧力を加えながら加熱
温度150℃で5秒間接着した。鈎状部を両側から引っ張っ
たとき包材はこの部分から開口する。内部に別の包材を
含むときは包材本体の開口部に接触しておき、包材本体
の開口部が開いたときに同時開口することが好ましい。
【0031】図3は自動調液装置の概略を記したもので
ある。(1)(2)(3)は図1に記した包材の各部分であ
る。
【0032】図3において(1)の包材を上から押すこと
により、鈎状部(2)の間に引っ張る力が加わり、(3)が
破れることになる。
【0033】(11)は液面センサーであり、液切れを検知
し、調液の必要性をランプなどで知らせるためのもので
あり、かつ処理剤キットを希釈するための液の量を検出
する。 (5)はキット容器の内部を洗浄するためのノズ
ルであり、洗浄の開始は液面センサーの変動により処理
剤が投入されたことを検出して行っても良いし、手動で
スイッチを入れてもよい。また、包材の鈎上部分をモー
ターや手で開くのを検出して開始してもよい。ただし、
洗浄液は調液槽(12)に落ちることが望ましく、洗浄は処
理剤の溶解・希釈水が完全に入りきる前に終了する必要
がある。
【0034】(13)は予備タンクであり、溶解の必要が生
じた時点で(4)の電磁弁の動作により(6)の弁が閉ま
り、溶解中は予備タンクのみから処理槽に処理剤が供給
される。
【0035】(7)は包材の鈎上部分を保持する部材であ
る。(8)は固形処理剤を希釈溶解する際の撹拌機のモー
ターであり、(10)はそのプロペラ部分である。
【0036】(9)はヒーターであり、水温が低いときな
どはこれにより加熱しながら溶解する。(14)は処理剤の
供給口である。
【0037】図2は鈎状部を引っかける部材の距離を広
げることにより包材を破る方法である。(c)は処理剤
キットをセットした状態である。(d)は包材が破られ
た後の状態である。処理剤キットは外装に500ml入りの
酒パックを用い、内装として厚さ10μmの高密度ポリエ
チレンを用い、内装は外装に接着した。(15)のモーター
の駆動により(7)により保持された包材の鈎状部が引っ
張られる。一定の距離に広げられると包材の強度の弱い
部分が破られ、内容物(22)が落下する。
【0038】本考案に用いられる現像液キット組成とし
ては、通常液剤キットに使用するものが使用できる。水
溶性の悪い組成については微細に粉砕し、他の組成と混
合したり、バインダーを添加して混錬することにより水
溶性を上げることができる。
【0039】さらに水溶性を上げるためには微細に粉砕
した後、ポリエチレングリコールで代表される水溶性ポ
リマーと混錬することにより水溶性を増したり、シクロ
デキストリンで代表される水溶性の包接化合物に包接さ
せた状態で添加することにより水溶性を上げることがで
きる。
【0040】次に本考案の固形処理剤に用いられる現像
剤の組成について述べる。
【0041】現像主薬としてはハイドロキノン、アルキ
ルハイドロキノン、(例えばt-ブチルハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、ジメチルハイドロキノ
ン、)、カテコール、ピラゾール、クロロハイドロキノ
ン、アルコキシハイドロキノン(例えばメトキシまたは
エトキシハイドロキノン)、アミノフェノール現像主薬
(例えばメチルーp-アミノフェノール、2,4-ジアミ
ノフェノール)、アスコルビン酸現像主薬、N-メチルー
p-アミノフェノールサルフェート、ピラゾロン類(例
えば4-アミノピラゾロン)、3-ピラゾリドン現像主薬
(例えば1-フェニルー3-ピラゾリドン、1-フェニルー
4,4-ジメチルー3-ピラゾリドン、1-フェニルー5-メ
チルー3-ピラゾリドン、1-フェニルー4-メチルー3-
ピラゾリドン、1,5-ジフェニルー3-ピラゾリドン、
1-p-トリルー3-ピラゾリドン、1-フェニルー2-アセ
チル4,4-ジメチルー3-ピラゾリドン、1-p-ヒドロ
キシフェニルー4,4-ジメチルー3-ピラゾリドン、1-
(2-ベンゾチアゾリル)-3-ピラゾリドン、3-アセト
キシー1ーフェニルー3-ピラゾリドン)等を単独もしくは
組み合わせて含有することができる。中でもハイドロキ
ノンと1-フェニルー3-ピラゾリドンや4位に水溶性基
の付いた1-フェニルー3-ピラゾリドンの組み合わせは
好ましい。
【0042】カブリ防止剤としては、インダゾール類、
イミダゾール類、ジアゾール類、トリアゾール類、テト
ラゾール類、チアゾール類などが用いられるが特に水溶
性基(ニトロ基、スルホン酸基、カルボン酸基など)が
置換しているものやメルカプト基、アルキル基が置換し
ているものが好ましく用いられる。(例えば5-ニトロ
インダゾール、5-ニトローベンツイミダゾール、5-メ
チルベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール、1-フェ
ニルー5-メルカプトテトラゾール或いは英国特許1,269,
268号に記載の化合物などが挙げられる)これらのカブ
リ防止剤は特に水溶性の低いものも多いので、前述の水
溶性ポリマーとの混錬や包接化合物への担持などの必要
性がある場合がある。硬水軟化剤などの目的に用いられ
るキレート剤は有機、無機ともに用いることができる。
有機キレート剤としては主に有機カルボン酸、アミノポ
リカルボン酸、及び有機ホスホノカルボン酸を用いるこ
とができる。
【0043】有機カルボン酸としてはアクリル酸、しゅ
う酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、コルク酸、アツエライン酸、セバチン酸、
ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカン
ジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、フマール酸、シ
トラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、インゴ酸、クエ
ン酸、酒石酸を挙げることができる。
【0044】特にアミノポリカルボン酸類が好ましく用
いられ、それらの例としてはイミノニ酢酸、ニトリロ酢
酸、ニトリロ三プロピオン酸、エチレンジアミンモノヒ
ドロキシ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレン
トリアミン五酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、ヒ
ドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸、グリコールエ
ーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢
酸、ジアミノプロパノール四酢酸、1,2-ジアミノプ
ロパン四酢酸、その他特開昭52-25632号、同55-67747
号、同57-102624号、及び特公昭53-40900号に記載の化
合物を挙げることができる。
【0045】有機スルホン酸としては、米国特許3,214,
434号、同3,794,591号、及び西独特許公開2,227,639号
等に記載のヒドロキシアルキリデン−ジスルホン酸や、
リサーチ・ディスクロージャー187170号等に記載の化合
物を用いることができる。
【0046】水溶性有機化合物としてはエチレングリコ
ール類が用いられ、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコールなどは特に好ましく用いられる。その他高
分子のポリエチレングリコールなども混錬などの目的で
用いられる。
【0047】現像硬膜剤を用いる場合はジアルデヒド系
硬膜剤が好ましいが、この場合固体とするため亜硫酸や
重亜硫酸などに付加させた付加物の形が好ましい。ジア
ルデヒドの例としてはβーメチルグルタールアルデヒ
ド、グルタールアルデヒド、αーメチルグルタールアル
デヒド、マレイックジアルデヒド、サクシニックジアル
デヒド、ミトキシサクシニックジアルデヒド、α,αー
ジメチルグルタルアルデヒド、メチルマレイックジアル
デヒド、メチルサクシニックジアルデヒド、αーβーエト
キシグルタルアルデヒドなどが挙げられる。
【0048】pH安定剤としてバッファー剤が用いられ
るがホウ酸、炭酸、リン酸などの通常知られているバッ
ファー剤が用いられる。
【0049】pHは現像の速度や酸化劣化と密接な関係
があるため現像液の使用用途などによって決められる。
迅速処理(現像時間が20秒以下の場合)にはpHは10以
上が好ましい。特に10.0〜10.7が好ましい。小型で使用
量が少ない場合や自現機の開口面積が大きい場合などに
は酸化劣化を考慮し、pHは9.0〜10.3程度でやや低めに
設定される。
【0050】なお、組成物が塩類である場合は水溶性を
考慮し、塩類はナトリウムよりもカリウム塩が好まし
い。溶液が酸性の場合はアンモニウム塩も好ましい。
【0051】現像パーツの場合、現像主薬の酸化を考慮
し、現像主薬とアルカリ剤とは接触しないよう別パーツ
にしたり、層構成の形態をとり現像主薬とアルカリ剤と
は隣接しないような形態も好ましい。その他の組成物と
して水溶性高分子が使用状態に調整したときに難溶性成
分や銀スラッジ、感材からの溶出物の析出防止のために
添加されることも好ましい。具体的にはゼラチン、ペク
チン、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、ビニルアセテート共重合体、ポリエチ
レンオキサイド、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、アルギン酸塩、キタン酸ガム、
アラビアガム、トラガカントガム、カラヤガム、カラゲ
ナン、メチルビニルエーテル、無水マレイン酸共重合
体、ポリオキシエチレンエチルエーテルやポリオキシエ
チレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェノール
エーテルやポリオキシエチレンノニルフェノールエーテ
ル等のポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテ
ル、あるいは特願平2-203165号記載の水溶性バインダー
の中から選ばれる1種あるいは2種以上を組み合わせて
用いる事ができる。これらの平均分子量は80〜1000が好
ましく、これ以上大きいと水溶性高分子による物理現象
の促進による写真性能への影響が大きくなってしまい、
これ以下では実質的な析出防止の効果が得られない。溶
解性を向上するために、炭酸などの発泡剤とともに成形
することや、溶解性を考慮し、アルカリと酸などの層構
成を考慮することは好ましい対応である。
【0052】次に定着剤の組成について述べる。定着主
薬としてはチオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム
などのチオ硫酸塩が用いられる。定着速度の点からアン
モニウム塩が好ましく用いられるが、固体キットの場合
は潮解性があるので製造時や包装材料での防湿の配慮が
必要となる。
【0053】定着硬膜剤としては水溶性のアルミニウム
塩が用いられる。例えばカリミョウバンやアルミニウ
ム、硫酸アルミニウムが好ましい。
【0054】アルミの析出防止のキレート剤として酒石
酸、クエン酸、グルコン酸、あるいはその誘導体や塩が
用いられる。
【0055】次に本考案の固形処理剤が定着液の場合、
定着液のpHは得たい機能によって異なるが、乾燥性を
重視し、アルミ硬膜を用いる場合はアルミ硬膜作用とア
ルミの析出などを考慮しpH4.0〜5.5ぐらいが好まし
く、さらに好ましくはpH4.2〜5.0である。
【0056】酸としては固体処理剤なので固体酸として
クエン酸などを代表とする有機カルボン酸などが好まし
い。しかし、多少液状であっても、他の粉体との混錬に
よって取扱いやすい性状とすることはできるので、硫酸
や酢酸などの通常の液剤に用いられる酸を用いることが
できる。
【0057】本考案に用いられる処理剤キットの形態
は、顆粒やペレット状のものの集合であってもよいし、
粉体であってもよい。また、粉体を一つのかたまりに成
形したものであっても使用できる。
【0058】
【実施例】以下に、本考案の具体的実施例を述べるが、
本考案の実施態様はこれらによって限定されない。
【0059】 実施例1 処理剤組成 現像液 HQ(ハイドロキノン) 540.0g 1-フェニル-3-ピラゾリドン 36.0g EDTA 20.0g KBr 40.0g KHCO3 12.0g K2CO3 2640.0g 5-メチルベンツトリアゾール 2.0g * 1-フェニル-3-メルカプトテトラゾール 0.3g * 5-ニトロベンゾイミダゾール 0.6g * シクロデキストリン 5.0g * K2SO3 1800g (*は、水酸化カリウムでアルカリにした300mlの水に溶解したのちにスプレ ードライで乾燥したものを用いた。) 定着液 チオ硫酸アンモン 4526 g 亜硫酸ナトリウム 190 g クエン酸 70.0g H3BO3 200 g AI2(SO4)3・18H20 432 g 0.05μmのアルミ蒸着した後にポリエチレンでラミネー
ト加工した厚さ2.0mmの紙により作成した図1の包装材
料に上記の組成物を充填した。充填後、真空脱気し、窒
素ガスをパージし、ヒートシールにより口部を接着し
た。
【0060】この包装物を図3のように本発明の自動調
液装置にセットして包装材料の鈎状部(17)を自動調液
装置の受け手(16)に連結した。自動調液装置のモータ
ー(19)が駆動し、ギヤ(20)により伝達された動力に
より受け手が引っ張られるこれによって包装材料の鈎状
部が引っ張られ、包装材料の接合部(21)が開封される
と同時に内容物である処理剤(22)が調液槽に落下す
る。このとき図3における液面センサー(11)が液面の
上昇を検出し、これにより給水の電磁弁が開かれ自動的
に給水される。給水開始から1分後に包装材料内をノズ
ル(5)により水洗し、水洗水は調液槽内に供給され
る。給水された水の量が20lとなったとき液面センサー
によりこれを検出し電磁弁が閉じられ供水が終了する。
【0061】給水開始と同時に撹拌子(10)が回転し撹
拌が開始される。調液動作時に水温が20℃以下の場合は
ヒーター(9)により30℃まで加熱し溶解を容易にす
る。撹拌および加熱はタイマーにより撹拌開始から10分
後停止するように制御する。
【0062】この装置により調液した現像液と定着液を
自動現像機SRX-502(コニカ〔株〕製)に満たしたSR-G
を用い現像処理した。その結果、人手で調液した処理剤
を用いた場合と全く同等のセンシトメトリー性能が得ら
れ、安定した調液ができることを確認した。
【0063】また、この自動調液装置での調液実験を繰
り返して100回実施したが、毎回測定精度内で同一の性
能が得られた。
【0064】(測定装置:濃度計PDA−65(コニカ
〔株〕製))
【0065】
【考案の効果】本考案により、調液作業が簡単で非常に
大きな省力化が得られた。即ち、安定した調液ができ、
人が調液するときに生じる間違いや誤差を少くなくする
ことができた。又、人が調液する場合は処理剤の粉塵を
吸入する危険や、液がはねて衣服を汚す危険、或は強酸
や強アルカリである処理剤の人体への付着の危険等を回
避することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鈎状形態の写真用固形処理剤キットの
包装形態の斜視図(a)と上面図(b)
【図2】本発明の鈎状形態の写真用固形処理剤キットの
包装形態のセット状態(c)と破られた状態図(d)
【図3】本発明の自動調液装置の透視図
【符号の説明】
(1) 包材本体 (2) 鈎状部 (3) 接合部(他の箇所よりも引っ張り強度が弱い部
分) (4) 予備タンクと調液槽の間の電磁弁駆動部 (5) 給水口兼包材内部洗浄ノズル (6) 予備タンクと調液槽の間の弁 (7) 鈎状部受け部 (8) 撹拌子駆動用モーター (9) 加熱用ヒーター (10) 撹拌子 (11) 液面センサー (12) 自動調液装置本体 (13) 予備タンク兼処理剤供給経路 (14) 処理剤供給口 (15) 包材本体 (16) 鈎状部受け手 (17) 鈎状部 (18) 鈎状部受け手と駆動部との連結部 (19) 鈎状部受け手の駆動用モーター (20) 駆動伝達用ギヤ (21) 接合部(他の箇所よりも引っ張り強度が弱い部
分) (22) 内容物(処理剤)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 包材の一部に引掛けることができる鈎状
    又は穴状の形態を2つ以上具備することを特徴とする写
    真用固形処理剤キットの包装形態。
  2. 【請求項2】 包材の鈎部を引掛ける2つ以上の部材
    と、該部材間の距離を広げることにより包材を破る機構
    を具備することを特徴とする写真用固形処理剤の自動調
    液装置。
  3. 【請求項3】 固形処理剤がとり出された後、包材内部
    を洗浄する装置を具備し、かつその洗浄水が処理剤の溶
    解に使用される機構であることを特徴とする写真用固形
    処理剤の自動調液装置。
JP3360192U 1992-05-21 1992-05-21 写真用固形処理剤キットの包装形態および自動調液装置 Expired - Lifetime JP2553541Y2 (ja)

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