JP2551922Y2 - 軽量用簡易フォークリフト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は軽量用簡易フォークリフ
トに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の開発は多く、それらはＬ字状の
フォークは一体化されている構造であって、Ｌ字状のフ
ォークが一体的に上下動するもので、水平なフォークが
垂直な枠体に対して動くものは少なく、更に、前後に移
動する構造のものは皆無であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】更に、従来のフォーク
リフトは、積み上げ、下げする場合、物品の下にはすべ
てパレットが必要であった。例えば、発泡体の漁箱を制
作している工場では、その製品の大きさにもよるが、一
般的に言って５箱を一つの単位としてこれを工場の収納
場所に積上げていくものであるが、この漁箱を２０箱ぐ
らいを積み上げている。即ち５単位を積み上げるのであ
るが、これをフォークリフトで行うにはその一単位づつ
にパレットが必要になるが、これが製品の重量の何倍も
の重量であり、積み上げた製品に良くない影響を与える
恐れや、極めて軽い製品を移送するのにその製品の何倍
もの重量のパレットを移送するのは不都合である。とい
う問題があった。したがって、このような工場では、人
手によって積み上げを行なってきたものである。

【０００４】本考案は、極めて軽い製品を移送するの
に、その製品の何倍もの重量のパレットを移送するのは
不都合ではないかと言うことに要点をおき、開発された
ものであり、上記問題を解決し、パレットを要せずに効
率良く荷物を移動させることのできるフォークリフトを
提供せんとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本考案は、基杆を適正な間隔をおいて垂直に立設
し、該基杆の下端部に基杆に対して垂直に、且つ基杆に
対して上下、前後に移動し得るように荷受板を設けると
共に、該基杆の両外側に前後に移動し得る補助荷受杆を
設け、前記基杆の下端部分にキャリアを設けたことを特
徴とするものである。

【０００６】

【作用】本考案は以上のような構成であるから、従来の
ものと異なり、直接、品物を移送できるものであるか
ら、余分な重量を移送することなく、機器の省略化がで
きるもので、操作も簡易となり、安全面の点からも極め
て安定性が大きく、従来人手で作業をしていた発泡体の
製品の保管及び管理においては極めて大きな利点を有す
るものである。

【０００７】

【実施例】次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。

【０００８】先ず、本考案の構成を説明すると、基杆１
・を適正な間隔をおいて垂直に立設し、該基杆１・の下
端部に基杆１に対して垂直に極めて薄い荷受板２を、且
つ基杆１・に対して上下、前後に移動し得るように設け
ると共に、該基杆１・の両外側に前後に移動し得る補助
荷受杆１２を設け、前記基杆１・の下端にキャリア３・
を設けたものである。

【０００９】更に、敷衍して説明すると、薄い荷受板２
の後方はスライドパック等に連結されて、モーター10に
よって作動される。上下動は基杆１・を利用して油圧
式、ワイヤー９及びピニオン、ラック機構等によって作
動させることができる。

【００１０】基杆１・の下方に、荷受板２の最下位の位
置よりもやや上方に、且つ、両基杆１・の両側の外側に
前後に移動し得る補助荷受杆12・を設け、また、基杆１
・の後方に支杆４を設け、これに把持部５を形成してな
るものである。

【００１１】而して、本フォークリフトの作用を説明す
ると、前記の発泡体の製品Ａを例えば漁箱とする、この
漁箱を扱う場合、５箱を１単位として移送し、この高さ
がこのフォークリフトの最大の上げ幅であり、これを２
０箱を積み上げる場合、この最初の５箱を図４に示すよ
うに補助荷受杆12・の上におく、この時、荷受板２は補
助荷受杆12・の下位に位置している。この状態におい
て、荷受板２を上昇させて、この最初の５箱を上昇させ
る、次に、荷受板２と補助荷受杆12・との間に次の５箱
を積む、この状態は図５に示すような状態であるが、こ
の状態より荷受板２を降ろして下位の５箱に近付けた状
態、即図６のような状態にして荷受板２を後方に移動さ
せて、漁箱を１０箱とし、荷受板２を後方に移動させ状
態のまま荷受板２を最下位にまで降ろし、図７の状態と
なし、つぎに荷受板２を作動して漁箱１０箱を上方に上
昇させる。このような作業を繰返し、目的の２０箱にな
った時、フォークリフトを所定の位置に移動させて、ジ
ャッキ８を作動させ、図８の状態にして荷受板２を後方
に移動し、所定の場所に漁箱を載置するものである。勿
論、このような積み上げ方法でなければならないと言う
ことはない。

【００１２】尚、安全性の向上と、作業性のために、補
助杆６・を基杆１・に挿入して、製品Ａを高く積んでも
安全なように構成している。更に、製品Ａの上に製品Ａ
を積上げていく場合、図１や図６に示すように、ジャッ
キ８を作動させて、荷受板２を水平の状態にした後、荷
受板２を後方に移動させるものであるが、荷受板２の厚
さは２センチメートルより薄くできているので、所定の
位置において荷受板２を後方に移動させるても殆どその
ままの状態で積上げられるものである。勿論、荷受板２
は滑り良いほうが好ましく、そのためのコーチングをし
ておけばより一層作業を円滑に進めることができるもの
である。

【００１３】なお、図面中のＧは接地面を、11はワイヤ
ー９を作動するモーターを示すものである。図１の状態
よりジャッキ８を作動させて、ジャッキ８を引っ込める
と、接地面Ｇは仮想線の状態となり、フォークリフトは
やや後方に傾斜した状態となり、製品Ａを移送する場合
に安定且つ安全に移送する状態となるものである。

【００１４】補助杆６は伸縮自在な構成とすることもあ
る。また、補助荷受杆12・は基杆１・の下方に基杆１に
対して垂直に設けた筒体に手動で差し入れをしてもよ
く、またモーターを利用する事も可能である。

【００１５】

【発明の効果】本考案は以上のような構成であるから、
従来のものと異なり、例えば、今までは全て人手によっ
て移送していたもので、高く積上げるには相当の体力と
熟練が必要であったが、本製品を使用することによっ
て、パレットを用いずに荷役を移動させることができ、
初めての人でもごく安全に作業ができるもので、省力化
に極めて大きな効果があり、安全の面からも大きな効果
を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の一実施例の側面図。

【図２】図２は図１の正面図。

【図３】図３は本考案の他の実施例の側面図。

【図４】図４は本考案の一実施例の作業状態の一工程を
示す側面図。

【図５】図５は図４の実施例の次の工程の状態を示す側
面図。

【図６】図６は図５の実施例の次の工程の状態を示す側
面図。

【図７】図７は図６の実施例の次の工程の状態を示す側
面図。

【図８】図８は図７の実施例の次の工程の状態を示す側
面図。

【符号の説明】

１ 基杆 ２ 荷受板 ３ キャリア ４ 支杆 ５ 把持部 ６ 補助杆 ７ キャリア ８ ジャッキ ９ ワイヤー 10 モーター 11 モーター 12 補助荷受杆 Ａ 製品

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基杆を適正な間隔をおいて垂直に立設し、
   該基杆の下端部に基杆に対して垂直に、且つ基杆に対し
   て上下、前後に移動し得るように荷受板を設けると共
   に、該基杆の両外側に前後に移動し得る補助荷受杆を設
   け、前記基杆の下端部分にキャリアを設けたことを特徴
   とする軽量用簡易フォークリフト。