JP2551380Y2 - スクロール流体機械 - Google Patents

スクロール流体機械

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JP2551380Y2
JP2551380Y2 JP1989068594U JP6859489U JP2551380Y2 JP 2551380 Y2 JP2551380 Y2 JP 2551380Y2 JP 1989068594 U JP1989068594 U JP 1989068594U JP 6859489 U JP6859489 U JP 6859489U JP 2551380 Y2 JP2551380 Y2 JP 2551380Y2
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wedge
tip seal
spiral groove
groove
fluid machine
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新二 川添
貞夫 堤
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Anest Iwata Corp
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Anest Iwata Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、圧縮機、膨張機、及び真空ポンプとして機
能するスクロール流体機械に係り、特に、相手側スクロ
ールの摺動面と対峙する螺旋状のラップ端面に、断面矩
形状の溝部を介してチップシールを嵌入させたスクロー
ル流体機械に関する。
「従来の技術」 従来より、第4図に示すように、周壁11により囲繞さ
れた凹状空間12内の底面14上に第1のラップ13を形成し
た固定スクロール10と、不図示の端板上に前記第1のラ
ップ13に嵌合可能な第2のラップ21を立設した旋回スク
ロール20とからなり、例えば前記固定スクロール10の凹
状空間12と対面する周壁11と、凹状空間12の中心域に位
置する第2のラップ21の摺動面14(端板)上に夫々吸込
口16と吐出口17を設けるとともに、圧縮室として機能す
る両ラップ間の接点(又は最近接点)が徐々に中心へ向
かって移動するように、旋回スクロール20を一定の半径
で固定スクロール10のラップ13の中心の周りを公転運動
させる事により、前記吸込口16より凹状空間12内に導入
した気体を第2のラップ21の巻き終り端21b(外端)を
回り込みながら、両ラップ13,21によって形成される密
閉空間22に取り込み、旋回スクロール20の公転運動とと
もに徐々にその容積を減少させながら、中心に向かって
移動させ、該密閉空間22内の気体が高圧化した際に吐出
口17と導通させて、該吐出口17より前記高圧気体を外部
に排出可能に構成したスクロール式圧縮機は公知であ
る。
この種の圧縮機においては相手側スクロールの摺動面
と対峙する螺旋状のラップ端面に断面矩形状に凹設した
溝部にチップシールを嵌入させ、該チップシールを介し
て前記摺動面とラップ間に形成される密閉空間のシール
性能の向上を図るとともに、好ましくは前記チップシー
ルを帯状自己潤滑材で形成する事により、前記圧縮機の
無給油化を図った装置も提案されている。
さて、スクロール圧縮機は前記したように、吸込口16
より外周側密閉空間22内に気体を取込んだ後、旋回スク
ロール20の公転運動とともに徐々にその容積を減少させ
ながら前記気体を高圧化させた後中心域に位置する吐出
口17より外部に吐出させるものである為に、中心域側が
常に高温高圧化し、而も前記自己潤滑性樹脂材からなる
チップシール1はラップ21に比較して熱膨張率が大であ
る為に前記中心域部の高温化により外周側に伸張してし
まう。この為前記熱膨張に対応させて溝長さを外周末端
2a方向に長くしているが、このように構成すると圧縮停
止時に前記チップシール1が熱収縮する訳であるが、こ
の際前記熱収縮は外周域側より始まる為に中心域側のチ
ップシール1が外周側にずれ、該ずれた部分の前記摺動
面14とラップ21間に隙間が形成される事となり、その部
分のシール不良に起因して圧縮効率が大幅に低下する事
になる。
かかる欠点を解消する為に、本出願人は先に前記チッ
プシールを溝部間を中心域側で片持固定する固定手段を
用意し、該固定手段を利用して前記熱収縮に起因する中
心域側のチップシール1のずれを防止可能にした技術を
開発している(実開昭63-136283号)。
そして、かかる固定手段を第3図に例示するに、
(a)はピン101を溝2内に打ち込んで固定する構造、
(b)は溝始端部102を方形状に拡開させ一方チップシ
ール始端部103も同様に方形状に塑性変形させて両者を
嵌合固定する構造、(c)は溝始端部の両側面に半仮想
円状の突起104を設け、一方チップシール1も同様に両
側面に半仮想円状のくびれ105を塑性変形により形成す
る構造等が存在する。
「考案が解決しようとする課題」 しかしながら、(a)のピンを打ち込む方法では部品
点数及び組立工数がいずれも大になるのみならず、ピン
の倒れ等により偏当たりが生じてしまう場合があり、シ
ール性能上好ましくない。
又(b)及び(c)はチップシール1を前もって塑性
変形しなければならず、而も前記シール1と溝部2を個
別に加工するのでは両者の加工精度のバラツキにより嵌
合精度に緩みが出る場合があり、該緩みに起因して前記
熱収縮時に前記嵌合部102-103,104-105が外れたり又ず
れたりしてしまう場合も多々あった。
又、加工上からも前記チップシール1を前もって塑性
変形するのは中々面倒であるのみならず材質によっては
前記の塑性変形が困難なものもある。
一方、溝部2側においても方形穴102や半仮想円状の
突起104を形成するのはその加工に特別な工具を用意し
なければならずやはり加工上の困難さを有す。
本考案はかかる従来技術の欠点に鑑み、加工及び組立
が容易にして又嵌合精度やシール性能が格段に向上し得
る溝部とチップシールの組み合わせからなるスクロール
流体機械を提供する事を目的とする。
「課題を解決する為の手段」 本考案はかかる技術的課題を達成する為に、例えば第
1図及び第2図に示すように (1)好ましくは前記溝幅Sと略対応する直径長さより
小なる距離Tだけ螺旋方向にずらした2つの仮想円Rの
間に形成される楔状突起3を一端側両側壁面に形成した
螺旋状溝部2、 (2)前記楔状突起3に対応する凹部を設ける事なく、
前記螺旋状溝部より僅かに小なる幅を有する帯状に形成
した自己潤滑性の樹脂材からなるチップシール1 の組み合わせからなるものであり、 (3)そして、前記チップシール1を前記溝部2内に嵌
入させる事により前記楔状突起3部分で該チップシール
1を変形させながら挟圧保持した、 事を特徴とするものであり、そして、前記楔状突起3を
中心域側に形成する場合は、該流体機械を圧縮機として
機能させることができる。
尚、前記チップシール1を変形程度を弾性変形の範囲
内に留めるのがよいか、又は塑性変形されるまで変形さ
せるのがよいかは、熱収縮量及びその際の引張力に応じ
て決定すればよい。
「実施例」 以下、図面を参照して本考案の好適な実施例を例示的
に詳しく説明する。ただしこの実施例に記載されている
構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に
決定的な記載がない限りは、この考案の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
第1図は本発明の基本構成を示す実施例で、21はアル
ミその他の金属材からなる旋回若しくは固定スクロール
の端板上に立設するラップで、その中心域側のみを図示
するとともに、該ラップ21の相手側スクロール摺動面
(端板底面)と対峙する上端面21aに、その長手方向中
心線に沿って螺旋方向に断面矩形状の溝部2を凹設する
とともに、その端側両側面に互いに対峙する楔状突起3
を形成している。
そしてこのような突起は特別な工具を用いて形成する
必要はなく、溝部2形成を行うエンドミル加工時にその
送り方向を工夫する事により容易に加工し得る。
第2図はその加工手順を示し、例えば溝加工を行う為
にラップ中心線に沿って螺旋方向に送り始めたエンドミ
ル工具9をその途中位置のA点で上方に持ち上げて空送
りをした後、B点で下方に切り込ませ再度送り加工を行
う事により前記空送り距離Tだけ螺旋方向にずらした2
つの仮想円の間に挟まれた一対の楔状突起3が形成され
る。
この場合、前記一対の楔状突起頂部3a間は必ず離間し
ていなければならず、その為には前記空送り距離(前記
楔状突起幅)Tを前記溝幅Sより小、言い換えればエン
ドミルにより規定される2つの仮想円Rの直径長さより
小に設定する必要がある。
尚、該突起幅Tは後記するように中心域の断熱圧縮量
やチップシール1の材質や厚みによって決定される。
第1図に戻り、1は帯状自己潤滑性樹脂材で形成され
るチップシールで、熱膨張を考慮して前記溝部2より僅
かに小なる幅をもって形成するとともに、その高さを溝
部2高さより僅かに大にして対峙する相手側スクロール
の摺動面上に円滑に圧接可能に構成する。
尚、帯状自己潤滑性樹脂は可撓性材質である為に前も
って螺旋状に形成する必要がなく、単に前記溝部2に併
せて始端側を丸封した帯状体を所定長さ、より具体的に
は熱膨張を考慮して前記溝部2長さより僅かに小なる長
さに切断すればよい。(尚、前記チップシール1は組立
の容易さを考えて複数本に切断する場合もある。) そして、前記帯状自己潤滑性樹脂は軟質材である為
に、該帯状自己潤滑性樹脂により形成されたチップシー
ル1を始端を合致させて前記溝部2内に圧入させる事に
より楔状突起3部分で前記チップシール1が塑性変形と
弾性変形をしながら該溝部2内に嵌入され、該突起3部
分で前記チップシール1の挟圧保持を行う事が出来る。
尚、前記突起幅Tは熱収縮の際の前記チップシール1
の引張力により食いちぎられず、且つ抜出もしない範囲
に強固に保持可能に設定すればよく、該突起幅Tは中心
域の断熱圧縮量やチップシール1の材質や厚みによって
任意に決定されるものである。
又、前記実施例では圧縮機について詳細に説明した
が、これのみに限定されず膨張機や真空ポンプにも適用
可能である。
「考案の効果」 以上記載した如く本考案によれば、自己潤滑性樹脂材
からなるチップシールの溝部側圧入時に前記楔状突起を
利用して該シールを塑性変形若しくは弾性変形を生ぜし
めながら嵌入させる為に、加工精度に多少の狂いがあっ
てもこれとは該シールが所定の弾性力をもって精度よく
挟圧保持される事となり、これにより熱収縮によるチッ
プシールの引張力が働いても該シールのズレ等が生じる
事なく精度よく位置保持させる事が出来る。
この結果、円滑なシール性の確保と偏摩耗等が生じる
事なく長期に亙ってチップシールの強度を維持する事が
出来る為に耐久性が向上する。
又、本考案によればチップシールは前もって加工する
必要はなく、又楔状突起も溝部加工を行う際のエンドミ
ルの送り方向を変化させるのみで容易に加工出来る。
更に、前記チップシールを組立てる際も該シールを帯
状体のまま始端を前記溝の端部に合致させ、前記楔状突
起を設けた溝部内に圧入すれば、前記チップシールの他
の部分は前記溝部より僅かに小なる幅で形成されている
ので、該溝内に挿入すればよい為に、始端の長手方向へ
の引張力に対する係止保持を完全に行いながら、かつ、
組立も容易である。
従って、本願考案によれば、加工組立工数のいずれも
大幅に低減出来るとともに部品点数も最少で足りる為に
製造上からも極めて有利である。等の種々の著効を有
し、本考案にして始めて耐久性のよい無給油式のスクロ
ール流体機械の提供が可能になり、その実用的価値は極
めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の基本構成を示す要部斜視図、第2図は
本考案のラップ端面の溝部加工手順を示し、(A)は正
面断面図、(B)は平面図である。 第3図(a)(b)(c)は従来技術のラップ端面形状
を示す要部平面図である。 第4図は本考案が適用されるスクロール圧縮機を示す作
用図である。 1:チップシール、2:螺旋状溝部、3:楔状突起、21:ラッ
プ、T:離間距離、R:仮想円、S:溝幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−98687(JP,A) 特開 昭62−126207(JP,A) 実開 昭63−136283(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】相手側スクロールの摺動面と対峙するラッ
    プ端面に、該端面のほぼ中心線上に沿って延設した螺旋
    状溝部と、該溝部に嵌入されるチップシールを含むスク
    ロール流体機械において、 前記螺旋状溝部の溝幅と略対応する直径を有し、その直
    径長さより小なる距離だけ螺旋方向にずらした2つの仮
    想円の間に形成される楔状突起を一端側両側壁面に形成
    するとともに、前記両側壁面に前記楔状突起の頂部をそ
    れぞれ対向して設けた前記螺旋状溝部と、 前記楔状突起に対応する凹部を設ける事なく、前記螺旋
    状溝部より僅かに小なる幅を有する帯状に軟質材で形成
    した自己潤滑性樹脂材からなるチップシールの組み合わ
    せからなり、 該チップシールを前記螺旋状溝部内に嵌入させる事によ
    り前記楔状突起部分で前記チップシール側面を変形させ
    ながら挟圧保持した事を特徴とするスクロール流体機械
  2. 【請求項2】前記楔状突起が前記螺旋状溝部の中心域側
    両側壁面に形成されている請求項1)記載のスクロール
    流体機械
JP1989068594U 1989-06-14 1989-06-14 スクロール流体機械 Expired - Lifetime JP2551380Y2 (ja)

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