JP2551153Y2 - 昇降機の落下防止装置 - Google Patents
昇降機の落下防止装置Info
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- JP2551153Y2 JP2551153Y2 JP1989116800U JP11680089U JP2551153Y2 JP 2551153 Y2 JP2551153 Y2 JP 2551153Y2 JP 1989116800 U JP1989116800 U JP 1989116800U JP 11680089 U JP11680089 U JP 11680089U JP 2551153 Y2 JP2551153 Y2 JP 2551153Y2
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- Japan
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- casing
- braking
- attached
- locking
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- Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
- Types And Forms Of Lifts (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野: 本考案は、主として建設工事に使用される昇降機の落
下防止装置に関するものであり、詳しくはラックに噛み
合って昇降する搬器に取り付けて、搬器の下降速度が設
定速度以上になると下降を阻止するとともに駆動電源を
確実に遮断し、かつ落下を防止させる際に緩衝性を備え
て、安全性を高め得る速度検出型の昇降機の落下防止装
置である。
下防止装置に関するものであり、詳しくはラックに噛み
合って昇降する搬器に取り付けて、搬器の下降速度が設
定速度以上になると下降を阻止するとともに駆動電源を
確実に遮断し、かつ落下を防止させる際に緩衝性を備え
て、安全性を高め得る速度検出型の昇降機の落下防止装
置である。
従来の技術: 鉄塔もしくは支柱に沿設されたラックに搬器側の駆動
ギヤを噛み合わせて昇降する方式の昇降機には、安全上
搬器の落下を防止する装置が付設されている。
ギヤを噛み合わせて昇降する方式の昇降機には、安全上
搬器の落下を防止する装置が付設されている。
この落下防止装置としては、既に多くのものが提案さ
れ、実用に供されている。その代表的なものとしては、
特公昭47-10489号公報で知られているように、遠心力で
振り出される爪片が円錐形をしたブレーキドラムを回転
させることで、そのブレーキドラムの外周に付設のブレ
ーキライニングが円錐形のケーシング内面に押し付けら
れて制動停止させるようになったものがある。また、特
公昭55-51832号公報に記載のように、固定状態にある制
動機ケーシングの係止片に、ブレーキ胴とブレーキシュ
ーとの組合せ回転体に付属する遠心爪が振り出されて係
合することにより、そのブレーキ胴とブレーキシューと
の間で制動力が作用して緩衝されながら停止する方式の
ものもある。
れ、実用に供されている。その代表的なものとしては、
特公昭47-10489号公報で知られているように、遠心力で
振り出される爪片が円錐形をしたブレーキドラムを回転
させることで、そのブレーキドラムの外周に付設のブレ
ーキライニングが円錐形のケーシング内面に押し付けら
れて制動停止させるようになったものがある。また、特
公昭55-51832号公報に記載のように、固定状態にある制
動機ケーシングの係止片に、ブレーキ胴とブレーキシュ
ーとの組合せ回転体に付属する遠心爪が振り出されて係
合することにより、そのブレーキ胴とブレーキシューと
の間で制動力が作用して緩衝されながら停止する方式の
ものもある。
また、速度検出部は増速して検出精度を高め、設定速
度以上の速度を検出したならば制動部に伝達して制動用
のディスクに係止爪を係合させて制動操作するディスク
ブレーキ形式のものもある。
度以上の速度を検出したならば制動部に伝達して制動用
のディスクに係止爪を係合させて制動操作するディスク
ブレーキ形式のものもある。
考案が解決しようとする課題: しかしながら、従来の形式のものにおいて、円周面に
設けたブレーキシューとこれに対応するブレーキ胴との
間で制動力を得る形式では、一旦制動機能を損なうとそ
のまま制動されずに滑りを起こして停止せず、落下の危
険度が高い。そのために、ブレーキライニング面の異物
混入を常時点検する必要はもちろんのこと、特に後者の
方式では制動面積を大きくとる必要が生じる。しかし、
この形式では制動面積を大きくすれば当然装置が過度に
大きくなり、全体の重量が増すことになるので余分な動
力を必要とし、経済性が損なわれる。また、前者の場合
はブレーキが作動した後に、搬器を移動させて復元しよ
うとすると、この安全装置を分解しなけれは動かないの
で、安全性の面からは効果的であるが、復元作業に際し
て高所での取扱上不都合である。
設けたブレーキシューとこれに対応するブレーキ胴との
間で制動力を得る形式では、一旦制動機能を損なうとそ
のまま制動されずに滑りを起こして停止せず、落下の危
険度が高い。そのために、ブレーキライニング面の異物
混入を常時点検する必要はもちろんのこと、特に後者の
方式では制動面積を大きくとる必要が生じる。しかし、
この形式では制動面積を大きくすれば当然装置が過度に
大きくなり、全体の重量が増すことになるので余分な動
力を必要とし、経済性が損なわれる。また、前者の場合
はブレーキが作動した後に、搬器を移動させて復元しよ
うとすると、この安全装置を分解しなけれは動かないの
で、安全性の面からは効果的であるが、復元作業に際し
て高所での取扱上不都合である。
さらに、前述のディスクブレーキ方式のものでは、速
度検出部に増速歯車装置を必要とし、検出精度が高まる
反面、高価なものとなり、運転中は常時この増速歯車装
置が駆動されるので、故障を起し易く、点検にも細心の
注意を払うことになって、その分手数を要する不都合が
ある。
度検出部に増速歯車装置を必要とし、検出精度が高まる
反面、高価なものとなり、運転中は常時この増速歯車装
置が駆動されるので、故障を起し易く、点検にも細心の
注意を払うことになって、その分手数を要する不都合が
ある。
このようなことから、緊急時の制動効果が有効であっ
て、しかも急激な制動力が作用せず、適度な緩衝機能を
発揮できて確実に作動し、制動停止後の復元作業が容易
な構成の安全装置が要望されている。
て、しかも急激な制動力が作用せず、適度な緩衝機能を
発揮できて確実に作動し、制動停止後の復元作業が容易
な構成の安全装置が要望されている。
本考案は、このような問題点を解決して、構造を複雑
化することなく制動機能を充分に発揮できて、しかも緩
衝機能と復元機能を所有してコンパクトにまとめられた
落下防止装置を提供することを目的とするものである。
化することなく制動機能を充分に発揮できて、しかも緩
衝機能と復元機能を所有してコンパクトにまとめられた
落下防止装置を提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段: このような目的を解決するために本考案は、搬器への
取付座を備えるケーシングの一側面側に軸受部が設けら
れ、この軸受部にて支持される回転軸のケーシング内突
出部には、固定面盤と、少なくとも1個の軸線方向にの
み移動可能な可動面盤と、これら両面盤の間にて同軸心
で回転フリーな状態に介在される摩擦盤とを設けて、前
記両面盤もしくは摩擦盤にブレーキライニングを取り付
けてなるディスクブレーキが配設され、前記回転軸上で
回動自在に支持される制動操作盤に突設の係止部と前記
摩擦盤外周部の係合部とを係合させ、この制動操作盤の
外側面側には、所定の遠心力で振り出されて前記ケーシ
ングの内周面に突設されている係止片と係合する係止爪
片が取り付けられ、この係止爪片が前記係止片と係合す
る位置の外側に、遠心力で振り出される係止爪片の背に
よって操作されて駆動電源を遮断させるリミットスイッ
チが付設され、前記回転軸のケーシング外突出端部には
ラックと噛み合うギヤが取り付けてあることを特徴とす
る。
取付座を備えるケーシングの一側面側に軸受部が設けら
れ、この軸受部にて支持される回転軸のケーシング内突
出部には、固定面盤と、少なくとも1個の軸線方向にの
み移動可能な可動面盤と、これら両面盤の間にて同軸心
で回転フリーな状態に介在される摩擦盤とを設けて、前
記両面盤もしくは摩擦盤にブレーキライニングを取り付
けてなるディスクブレーキが配設され、前記回転軸上で
回動自在に支持される制動操作盤に突設の係止部と前記
摩擦盤外周部の係合部とを係合させ、この制動操作盤の
外側面側には、所定の遠心力で振り出されて前記ケーシ
ングの内周面に突設されている係止片と係合する係止爪
片が取り付けられ、この係止爪片が前記係止片と係合す
る位置の外側に、遠心力で振り出される係止爪片の背に
よって操作されて駆動電源を遮断させるリミットスイッ
チが付設され、前記回転軸のケーシング外突出端部には
ラックと噛み合うギヤが取り付けてあることを特徴とす
る。
作用: このように構成される本考案の落下防止装置は、ケー
シングを搬器に取り付けて、回転軸に固着するギヤを昇
降路に設けられているラックに噛み合わせ、搬器が昇降
する際、正常時には前記ギヤが追従回転される。この正
常回転時には係止爪片が振り出されないように引きバネ
によって保持されている。
シングを搬器に取り付けて、回転軸に固着するギヤを昇
降路に設けられているラックに噛み合わせ、搬器が昇降
する際、正常時には前記ギヤが追従回転される。この正
常回転時には係止爪片が振り出されないように引きバネ
によって保持されている。
不測の事態が発生して搬器が設定速度を越えて下降す
れば、回転速度が高まって係止爪片が遠心力で振り出さ
れ、ケーシングに固着の係止片に係止爪片が係合すれ
ば、この係止爪片が取り付く制動操作盤も回転が阻止さ
れ、この制動操作盤の係止部に係合する摩擦盤もともに
回転が阻止されて、固定面盤と可動面盤との間に介在さ
れているブレーキライニングと接する各面盤との摩擦に
よって制動力が発生し、歯車機構などを介在させること
なく直接に制動機能を発揮させて制動される。この際、
広い平板面での摩擦で次第に制動力が作用して速度を低
下させて停止することになるので、急激な制動で停止す
ることなく、緩衝効果を発揮できる。したがって、搬器
が急激な制動力で破損したりすることなく、安全に落下
を防止することができる。また、制動作用が働く直前に
電源遮断用のリミットスイッチが係止爪片の背によって
操作され、駆動電源を遮断する。
れば、回転速度が高まって係止爪片が遠心力で振り出さ
れ、ケーシングに固着の係止片に係止爪片が係合すれ
ば、この係止爪片が取り付く制動操作盤も回転が阻止さ
れ、この制動操作盤の係止部に係合する摩擦盤もともに
回転が阻止されて、固定面盤と可動面盤との間に介在さ
れているブレーキライニングと接する各面盤との摩擦に
よって制動力が発生し、歯車機構などを介在させること
なく直接に制動機能を発揮させて制動される。この際、
広い平板面での摩擦で次第に制動力が作用して速度を低
下させて停止することになるので、急激な制動で停止す
ることなく、緩衝効果を発揮できる。したがって、搬器
が急激な制動力で破損したりすることなく、安全に落下
を防止することができる。また、制動作用が働く直前に
電源遮断用のリミットスイッチが係止爪片の背によって
操作され、駆動電源を遮断する。
また、停止後の復元にあたっては、搬器を上昇させる
ことによってケーシングの係止片と係止爪片との係合が
解かれるので、制動力が解除され、点検の結果異常がな
ければそのまま再運転を行うことができる。
ことによってケーシングの係止片と係止爪片との係合が
解かれるので、制動力が解除され、点検の結果異常がな
ければそのまま再運転を行うことができる。
実施例: 次に本考案による昇降機の落下防止装置について、そ
の一実施例を図面を参照しつつ説明する。
の一実施例を図面を参照しつつ説明する。
第1図は本考案の落下防止装置を組み込んだ昇降機の
一具体例の正面図であって、第2図は第1図の側面図で
ある。これらの図において、昇降機のガイドレール2は
構築物に支持されて立設される支柱1と一体で前面に配
設され、この支柱1の前面におけるガイドレール2,2の
間に転動噛み合い式のラック3が取り付けられている。
搬器4は、前記支柱1のガイドレール2,2にそれぞれガ
イドローラ4′,4′を当接して昇降自在に装架され、所
要寸法の枠組構造の昇降フレーム5と架台5′とからな
り、駆動減速電動機6を搭載して、その駆動減速電動機
6の出力軸に駆動歯車7が前記ラック3と噛み合って昇
降駆動される構成である。そして、この搬器4の昇降フ
レーム5に落下防止装置10が取り付けられている。
一具体例の正面図であって、第2図は第1図の側面図で
ある。これらの図において、昇降機のガイドレール2は
構築物に支持されて立設される支柱1と一体で前面に配
設され、この支柱1の前面におけるガイドレール2,2の
間に転動噛み合い式のラック3が取り付けられている。
搬器4は、前記支柱1のガイドレール2,2にそれぞれガ
イドローラ4′,4′を当接して昇降自在に装架され、所
要寸法の枠組構造の昇降フレーム5と架台5′とからな
り、駆動減速電動機6を搭載して、その駆動減速電動機
6の出力軸に駆動歯車7が前記ラック3と噛み合って昇
降駆動される構成である。そして、この搬器4の昇降フ
レーム5に落下防止装置10が取り付けられている。
第3図乃至第5図は本考案の落下防止装置10の一具体
例を示している。これらの図において、落下防止装置10
は、搬器4の昇降フレーム5に取り付ける取付座12を一
側面に付設される円筒形のケーシング11と、このケーシ
ング11の取付座12の付設側において中心部に設けた軸受
13を貫通して支持される回転軸14と、ケーシング11の内
部で回転軸14の軸上に取り付く制動機構20および、回転
軸14の突出端部に付設されてラック3と噛み合うように
されたギヤ40とからなる。
例を示している。これらの図において、落下防止装置10
は、搬器4の昇降フレーム5に取り付ける取付座12を一
側面に付設される円筒形のケーシング11と、このケーシ
ング11の取付座12の付設側において中心部に設けた軸受
13を貫通して支持される回転軸14と、ケーシング11の内
部で回転軸14の軸上に取り付く制動機構20および、回転
軸14の突出端部に付設されてラック3と噛み合うように
されたギヤ40とからなる。
ケーシング11は、軸受13を組み込んだボス15の取付側
と反対の側を開放して、この開放部をカバー17で覆うよ
うにされ、内周面の適所に係止片18が固着突設されてい
る。この係止片18の突設部における回転軸14の回転方向
手前側の隣接箇所には、外周部にリミットスイッチ50の
取付部が設けられて、この取付部でリミットスイッチ50
が操作片51をケーシング11の内部に突き出すように取り
付けられている。このリミットスイッチ50は、搬器4の
駆動電気制御器(図示せず)に繋がれて、落下防止装置
10の作動と同時に電源を遮断操作するようにされてい
る。
と反対の側を開放して、この開放部をカバー17で覆うよ
うにされ、内周面の適所に係止片18が固着突設されてい
る。この係止片18の突設部における回転軸14の回転方向
手前側の隣接箇所には、外周部にリミットスイッチ50の
取付部が設けられて、この取付部でリミットスイッチ50
が操作片51をケーシング11の内部に突き出すように取り
付けられている。このリミットスイッチ50は、搬器4の
駆動電気制御器(図示せず)に繋がれて、落下防止装置
10の作動と同時に電源を遮断操作するようにされてい
る。
制動機構20は、ディスクブレーキ構造になっていて、
ケーシング11の内部において回転軸14に付設され、この
回転軸14に設けられたスプライン溝14′(これに限定さ
れない)に取付孔を係合させて固定面盤21と可動面盤22
とが支持されている。この固定面盤21と可動面盤22との
相対する面には、所要面積のブレーキライニング板23が
それぞれ固着されている。なお、可動面盤22は回転軸14
のスプライン溝14′に沿って軸線方向に可動的に支持さ
れている。前記固定面盤21と可動面盤22との間には、こ
れら両面盤21,22のボス部21′,22′の外周に外嵌されて
摩擦盤24が介在させてある。この摩擦盤24は直径が前記
固定面盤21および可動面盤22よりも大きくされ、その外
周部に複数個の係合部24′が設けてある。
ケーシング11の内部において回転軸14に付設され、この
回転軸14に設けられたスプライン溝14′(これに限定さ
れない)に取付孔を係合させて固定面盤21と可動面盤22
とが支持されている。この固定面盤21と可動面盤22との
相対する面には、所要面積のブレーキライニング板23が
それぞれ固着されている。なお、可動面盤22は回転軸14
のスプライン溝14′に沿って軸線方向に可動的に支持さ
れている。前記固定面盤21と可動面盤22との間には、こ
れら両面盤21,22のボス部21′,22′の外周に外嵌されて
摩擦盤24が介在させてある。この摩擦盤24は直径が前記
固定面盤21および可動面盤22よりも大きくされ、その外
周部に複数個の係合部24′が設けてある。
回転軸14の端部には転がり軸受25′(アンギュラーコ
ンタクト型あるいは深溝型ボールベアリング、またはテ
ーパーローラベアリングなどスラスト荷重に対応できる
ものが望ましい)を介して制動操作盤25が取り付けられ
ている。この制動操作盤25は、外周部において前記摩擦
盤24の係合部24′と合致して係合する係止部26が背面側
で回転軸14の軸線に平行して突設されている。また、こ
の制動操作盤25の前面には、第4図にて示されるよう
に、一対の係止爪片27,27がいずれも一端を盤面にピン2
9で固定される引きばね30の他端と繋がれ、所定の遠心
力以下では制動操作盤25の外周より振り出されないよう
に付設されている。
ンタクト型あるいは深溝型ボールベアリング、またはテ
ーパーローラベアリングなどスラスト荷重に対応できる
ものが望ましい)を介して制動操作盤25が取り付けられ
ている。この制動操作盤25は、外周部において前記摩擦
盤24の係合部24′と合致して係合する係止部26が背面側
で回転軸14の軸線に平行して突設されている。また、こ
の制動操作盤25の前面には、第4図にて示されるよう
に、一対の係止爪片27,27がいずれも一端を盤面にピン2
9で固定される引きばね30の他端と繋がれ、所定の遠心
力以下では制動操作盤25の外周より振り出されないよう
に付設されている。
さらに、前記可動面盤22と制動操作盤25を支持する転
がり軸受25′との間には、制動力付勢用の板ばね31がス
ペーサーリング32を介在させて配され、回転軸14の端に
調節ボルト33にて取り付けられた座板34を転がり軸受2
5′の端に当接させて、この転がり軸受25′を介して前
記板ばね31による押圧力が調節ボルト33による締付け力
で調節できて、制動力を調整可能なようにされている。
がり軸受25′との間には、制動力付勢用の板ばね31がス
ペーサーリング32を介在させて配され、回転軸14の端に
調節ボルト33にて取り付けられた座板34を転がり軸受2
5′の端に当接させて、この転がり軸受25′を介して前
記板ばね31による押圧力が調節ボルト33による締付け力
で調節できて、制動力を調整可能なようにされている。
なお、第3図において示されるギヤ40は、転動噛み合
い構造のラック3と噛み合う円ピッチで複数のローラ42
を面板41に等分して取り付けた軸ピン43上に付したもの
である(通常の切削歯によるギヤの場合でも同様であ
る)。
い構造のラック3と噛み合う円ピッチで複数のローラ42
を面板41に等分して取り付けた軸ピン43上に付したもの
である(通常の切削歯によるギヤの場合でも同様であ
る)。
このように構成された本考案の落下防止装置は、第1
図および第2図で例示したように、昇降機の搬器4にケ
ーシング11の取付座12を固着して、ギヤ40がラック3と
噛み合って配設使用される。
図および第2図で例示したように、昇降機の搬器4にケ
ーシング11の取付座12を固着して、ギヤ40がラック3と
噛み合って配設使用される。
昇降機が正常に運転されているときは、ギヤ40の従動
によって回転軸14とともに制動機構20の制動操作盤25に
付設された係止爪片27が設定速度によって生じる遠心力
を受け、引きばね30の張力と釣り合って振り出されるこ
とがないので、作動しない。
によって回転軸14とともに制動機構20の制動操作盤25に
付設された係止爪片27が設定速度によって生じる遠心力
を受け、引きばね30の張力と釣り合って振り出されるこ
とがないので、作動しない。
不測の事態が生じて搬器4が急速に降下すると、支柱
1に付設のラック3と噛み合っているギヤ40を介して回
転軸14上の制動機構20が設定速度以上の速度で回転さ
れ、この回転軸14に支持される制動操作盤25に付属の係
止爪片27に設定値以上の遠心力が作用して、引きばね30
の張力に抗してその係止爪片27が振り出され、ケーシン
グ11の内周面に付設の係止片18にその係止爪片27の先端
が係合すれば、制動操作盤25は回転を阻止される。する
と、この制動操作盤25の係止部26と係合部24′で係合さ
れる摩擦盤24がともに回転を阻止される。したがって、
制動操作盤25は転がり軸受25′によって、また摩擦盤24
は固定面盤21および可動面盤22の各ボス部21′,22′に
よっていずれも回転軸14に対してフリーの状態であるか
ら、回転軸14に直接取り付く可動面盤22および固定面盤
21のみが回転を続行しようとする。その結果、摩擦盤24
の両面に接触しているブレーキライニング板23,23と摩
擦盤24の両面とで摩擦抵抗力が生じ、この摩擦抵抗力が
即制動力となって制動停止することになる。なお、この
制動作用は係止爪片27の取り付く制動操作盤25によって
回転を阻止される摩擦盤24に対して、回転軸14に取り付
いて回転する固定面盤21および可動面盤22側のブレーキ
ライニング板23,23との間での摩擦抵抗によって次第に
制動されるので搬器4の下降が緩衝され、搬器4が急激
に停止されることはない。
1に付設のラック3と噛み合っているギヤ40を介して回
転軸14上の制動機構20が設定速度以上の速度で回転さ
れ、この回転軸14に支持される制動操作盤25に付属の係
止爪片27に設定値以上の遠心力が作用して、引きばね30
の張力に抗してその係止爪片27が振り出され、ケーシン
グ11の内周面に付設の係止片18にその係止爪片27の先端
が係合すれば、制動操作盤25は回転を阻止される。する
と、この制動操作盤25の係止部26と係合部24′で係合さ
れる摩擦盤24がともに回転を阻止される。したがって、
制動操作盤25は転がり軸受25′によって、また摩擦盤24
は固定面盤21および可動面盤22の各ボス部21′,22′に
よっていずれも回転軸14に対してフリーの状態であるか
ら、回転軸14に直接取り付く可動面盤22および固定面盤
21のみが回転を続行しようとする。その結果、摩擦盤24
の両面に接触しているブレーキライニング板23,23と摩
擦盤24の両面とで摩擦抵抗力が生じ、この摩擦抵抗力が
即制動力となって制動停止することになる。なお、この
制動作用は係止爪片27の取り付く制動操作盤25によって
回転を阻止される摩擦盤24に対して、回転軸14に取り付
いて回転する固定面盤21および可動面盤22側のブレーキ
ライニング板23,23との間での摩擦抵抗によって次第に
制動されるので搬器4の下降が緩衝され、搬器4が急激
に停止されることはない。
この制動力は前述のように可動面盤22に直接付勢され
る板ばね31による押圧力によって摩擦盤24とその両側に
配されて接触するブレーキライニング板23,23との接触
圧を加減して、最適条件となるように調節ボルト33によ
る締付け力を加減して設定できる。
る板ばね31による押圧力によって摩擦盤24とその両側に
配されて接触するブレーキライニング板23,23との接触
圧を加減して、最適条件となるように調節ボルト33によ
る締付け力を加減して設定できる。
そして、前述のように係止爪片27が遠心力で振り出さ
れてケーシング11に付設の係止片18と係合する際、当該
係止片18の直前外周沿い箇所に突き出している操作片51
がその係止爪片27の先端部によって跳ね上げられ、その
結果リミットスイッチ50が操作されて駆動機への通電を
断ち、制動停止と同時に駆動機も停止させ、この駆動機
の損傷を防止できる。
れてケーシング11に付設の係止片18と係合する際、当該
係止片18の直前外周沿い箇所に突き出している操作片51
がその係止爪片27の先端部によって跳ね上げられ、その
結果リミットスイッチ50が操作されて駆動機への通電を
断ち、制動停止と同時に駆動機も停止させ、この駆動機
の損傷を防止できる。
このような落下防止装置の作動によって、停止された
搬器4が昇降機の点検によって運転の再開可能になった
場合、駆動機を正転させて搬器4を上昇させることによ
り、回転軸14がギヤ40の追従回転で逆転(制動作用方向
に対して)される。すると、係止爪片27と係止片18との
係合が解かれる。したがって、係止爪片27は引きばね30
の引張力によって引き戻され、そのまま正常に復元され
る。
搬器4が昇降機の点検によって運転の再開可能になった
場合、駆動機を正転させて搬器4を上昇させることによ
り、回転軸14がギヤ40の追従回転で逆転(制動作用方向
に対して)される。すると、係止爪片27と係止片18との
係合が解かれる。したがって、係止爪片27は引きばね30
の引張力によって引き戻され、そのまま正常に復元され
る。
しかして、制動機構20における可動面盤22と摩擦面盤
24との配列数を前記実施例より多い構成にすれば、摩擦
面積が増加するので、制動力を大きくとる必要がある場
合に装置全体を大きくすることなく合理的に構成でき
る。また、ブレーキライニング板23は摩擦盤24に取り付
けるようにしてもよい。
24との配列数を前記実施例より多い構成にすれば、摩擦
面積が増加するので、制動力を大きくとる必要がある場
合に装置全体を大きくすることなく合理的に構成でき
る。また、ブレーキライニング板23は摩擦盤24に取り付
けるようにしてもよい。
考案の効果: 以上のように本考案の落下防止装置によれば、構造的
に複雑な速度検出機構を設けることなく、過速度の検出
による制動作用を制動部に直接伝達できて、しかも全体
を小型にして大きな制動力が得られ、また、いわゆる次
第効き機能を所有し、復元操作も逆転させることによっ
て簡単に復帰できるなど、簡単な構造で効果的に目的を
達成できて有用な装置であるといえる。
に複雑な速度検出機構を設けることなく、過速度の検出
による制動作用を制動部に直接伝達できて、しかも全体
を小型にして大きな制動力が得られ、また、いわゆる次
第効き機能を所有し、復元操作も逆転させることによっ
て簡単に復帰できるなど、簡単な構造で効果的に目的を
達成できて有用な装置であるといえる。
第1図は本考案の落下防止装置を組み込んだ昇降機の一
具体例の正面図、第2図は第1図の側面図、第3図は本
考案の落下防止装置の一具体例の縦断面図、第4図は第
3図の左側面図、第5図は第3図のV−V視図である。 1……支柱、2……ガイドレール 3……ラック、4……搬器 5……昇降フレーム、10……落下防止装置 11……ケーシング、12……取付座 13……軸受、14……回転軸 15……ボス、17……カバー 18……係止片、20……制動機構 21……固定面盤、22……可動面盤 23……ブレーキライニング板、24……摩擦盤 25……制動操作盤、25′……転がり軸受 26……係止部、27……係止爪片 30……引きばね、31……制動力付勢用の板ばね 33……調節ボルト、34……座板 40……ギヤ、41……ギヤの面板 42……ローラ、50……リミットスイッチ 51……リミットスイッチの操作片
具体例の正面図、第2図は第1図の側面図、第3図は本
考案の落下防止装置の一具体例の縦断面図、第4図は第
3図の左側面図、第5図は第3図のV−V視図である。 1……支柱、2……ガイドレール 3……ラック、4……搬器 5……昇降フレーム、10……落下防止装置 11……ケーシング、12……取付座 13……軸受、14……回転軸 15……ボス、17……カバー 18……係止片、20……制動機構 21……固定面盤、22……可動面盤 23……ブレーキライニング板、24……摩擦盤 25……制動操作盤、25′……転がり軸受 26……係止部、27……係止爪片 30……引きばね、31……制動力付勢用の板ばね 33……調節ボルト、34……座板 40……ギヤ、41……ギヤの面板 42……ローラ、50……リミットスイッチ 51……リミットスイッチの操作片
Claims (1)
- 【請求項1】搬器への取付座を備えるケーシングの一側
面側に軸受部が設けられ、この軸受部にて支持される回
転軸のケーシング内突出部には、固定面盤と、少なくと
も1個の軸線方向にのみ移動可能な可動面盤と、これら
両面盤の間にて同軸心で回転フリーな状態に介在される
摩擦盤とを設けて、前記両面盤もしくは摩擦盤にブレー
キライニングを取り付けてなるディスクブレーキが配設
され、前記回転軸上で回動自在に支持される制動操作盤
に突設の係止部と前記摩擦盤外周部の係合部とを係合さ
せ、この制動操作盤の外側面側には、所定の遠心力で振
り出されて前記ケーシングの内周面に突設されている係
止片と係合する係止爪片が取り付けられ、この係止爪片
が前記係止片と係合する位置の外側に、遠心力で振り出
される係止爪片の背によって操作されて駆動電源を遮断
させるリミットスイッチが付設され、前記回転軸のケー
シング外突出端部にはラックと噛み合うギヤが取り付け
てあることを特徴とする昇降機の落下防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989116800U JP2551153Y2 (ja) | 1989-10-04 | 1989-10-04 | 昇降機の落下防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989116800U JP2551153Y2 (ja) | 1989-10-04 | 1989-10-04 | 昇降機の落下防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0356782U JPH0356782U (ja) | 1991-05-31 |
JP2551153Y2 true JP2551153Y2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=31665063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989116800U Expired - Fee Related JP2551153Y2 (ja) | 1989-10-04 | 1989-10-04 | 昇降機の落下防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551153Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH038694Y2 (ja) * | 1985-12-27 | 1991-03-04 |
-
1989
- 1989-10-04 JP JP1989116800U patent/JP2551153Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0356782U (ja) | 1991-05-31 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |