JP2551125Y2 - 積層型熱交換器 - Google Patents

積層型熱交換器

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JP2551125Y2
JP2551125Y2 JP7152991U JP7152991U JP2551125Y2 JP 2551125 Y2 JP2551125 Y2 JP 2551125Y2 JP 7152991 U JP7152991 U JP 7152991U JP 7152991 U JP7152991 U JP 7152991U JP 2551125 Y2 JP2551125 Y2 JP 2551125Y2
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浩行 稲葉
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カルソニック株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係る積層型熱交換器
は、例えば自動車用空気調和装置に組み込んで、空気を
冷却するエバポレータとして利用するもので、本考案
は、この様な熱交換器に於ける流体の流れの均一化によ
り、性能向上を図るものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置には、内部で冷媒を蒸発さ
せ、外部を流通する空気を冷却するエバポレータが組み
込まれている。
【0003】この様な、空気調和装置に組み込まれ、エ
バポレータとして使用される熱交換器として従来から、
例えば特開昭62−798号公報に記載されている様
な、複数枚の金属板を互いに積層して成る、所謂積層型
熱交換器が知られている。
【0004】この積層型熱交換器は、図3に示す様に、
それぞれが2枚の金属板1、1を最中状に組み合わせて
成るユニット2、2を複数個、互いに積層する事で構成
されている。各金属板1、1には、図4〜5に示す様
に、各金属板1、1の全周を囲む平坦部3と、この平坦
部3の内側にU字形に形成された浅い第一凹部4と、こ
の第一凹部4の両端に形成された深い第二、第三凹部
5、6と、第二、第三凹部5、6の中央部に形成された
通孔7、8とを設けている。又、第一凹部4の内側には
複数の凸部9、9を設けて、この第一凹部4の内側に於
ける冷媒等の流体の流れを乱す様にしている。
【0005】積層型熱交換器を構成する複数のユニット
2、2は、それぞれ上述の様な形状を有する金属板1を
2枚、各金属板の平坦部3同士を突き合わせ、最中状に
組み合わせる事で構成されており、第一凹部4により囲
まれるU字形の部分を、流体を流す扁平管部12とし、
第二、第三凹部5、6により囲まれる部分を、入口側タ
ンク、或は出口側タンクの一部として機能させる様にし
ている。
【0006】上述の様なユニット2、2は、図3に示す
様に複数個、各ユニット2、2を構成する金属板1、1
の第二、第三凹部5、6の外面同士を突き合わせる事で
積層し、第二、第三凹部5、6により構成される1対の
空間の内の一方の空間に入口管10を、他方の空間に出
口管11を、それぞれ接続している。
【0007】この様に複数のユニット2、2を積層した
状態で、隣り合うユニット2、2の扁平管部12、12
の間には、コルゲート型のフィン13、13を挟持して
コア部とし、隣り合う扁平管部12、12の間を流れる
空気等の流体と、各扁平管部12、12の内側を流れる
冷媒等の流体との間の熱交換が良好に行なわれる様にし
ている。
【0008】積層型熱交換器は、上述の様に構成され、
造られる為、例えばエバポレータとして使用する場合、
入口管10から、入口側タンクとして機能する一方の空
間に気液混相状態の冷媒を送り込むと、この冷媒は、複
数のユニット2、2の扁平管部12、12を流れる間
に、扁平管部12、12の外に設けたフィン13、13
の間を流通する空気との間で熱交換を行なう事により蒸
発してから、出口側タンクとして機能する他方の空間に
送られ、出口管11を通じて排出される。
【0009】ところで、上述の様に構成され作用する積
層型熱交換器の製造を容易にする為、2枚の金属板を重
ね合わせて成るユニットとタンクとを別体とする事が、
特開昭61−27496号公報に開示されている。
【0010】即ち、図3〜5に示した従来構造の場合、
各ユニット2、2の端部にタンクを一体に形成する為、
各ユニット2、2を構成する金属板1、1の端部に深い
第二、第三凹部5、6を形成しているが、これら第二、
第三凹部5、6を形成する為のプレス作業は、浅い第一
凹部4を形成するのと同時に行なう必要がある為、プレ
ス作業の際に大きな力が必要となり、金属板1をプレス
成形する為の設備が大型化して、設備費が嵩む事が避け
られない。
【0011】この様な問題を解決する為、タンク別体型
の積層型熱交換器の場合、図6〜8に示す様に、一端縁
に互いに間隔をあけて1対の突出部14a、14bを形
成した金属板15の片面にU字形の凹部16を、この凹
部16の両端を上記1対の突出部14a、14bの端縁
に迄連続させた状態で形成している。上記凹部16の内
側には多数の突起17、17を形成し、凹部16により
構成される折り返し流路18の内側を流れる冷媒等の流
体の流れを乱し、この流体と金属板15との間の熱交換
が効率良く行なわれる様にしている。
【0012】この様な凹部16や突起17、17を有す
る金属板15は、特開平2−169127号公報に示さ
れている様に、長尺な金属板を1対のロールの間を通過
させる事で、上記凹部16や突起17、17を成形した
後、上記長尺な金属板の適当箇所を切断する事で造れる
為、製造装置が比較的簡単なもので済む様になる。
【0013】そして、この様な金属板15を用いて造
る、タンク別体型の積層型熱交換器の場合、この金属板
15、15を2枚1組とし、互いの凹部16、16同士
を対向させた状態で最中状に重ね合わせて互いに液密に
接合する事により、U字形の折り返し流路18と、この
流路18の両端に位置して端縁部から突出した1対の接
合部19a、19bとを有する素子20、20とする。
【0014】そして、複数の素子20、20のそれぞれ
の接合部19a、19bを、第一、第二のタンク21、
22の側面にそれぞれ形成した、スリット状の接続孔2
3、23に挿入すると共に、各接合部19a、19bの
外周面と各接続孔23、23の内周縁とを互いに液密に
ろう付け接合する。各タンク21、22は、それぞれ図
6に示す様な座板33とタンク本体34とを組み合わ
せ、互いに液密にろう付けする事で構成されており、上
記接続孔23、23は、座板33の底面に形成されてい
る。これと共に、隣り合う素子20、20の間にフィン
(図示せず)を設けてコア部を構成する。
【0015】上記第一のタンク21の内側は、中間部に
固定した隔壁24により仕切る事で、入口室25と出口
室26とに分割し、入口室25の側に流体送り込み口2
7を、出口室26の側に流体取り出し口28を、それぞ
れ設けている。
【0016】上述の様に構成されるタンク別体型の積層
型熱交換器の場合、第一、第二のタンク21、22と複
数の素子20、20に設けた折り返し流路18とから成
る空間の内側を、図9に示す様に、第一、第二、第三、
第四の四室に分割する事が出来る。
【0017】即ち、第一のタンク21の片半部(図7の
左半部)に存在する入口室25と一部(同図の左半分)
の素子20、20の上流側半部とから成る第一室29
と、この第一室29の下流側に設けられ、上記一部の素
子20、20の下流側半部と第二のタンク22の片半部
(同図の左半部)とから成る第二室30と、この第二室
30の下流側(同図の右側)に設けられ、第二のタンク
22の他半部(同図の右半部)と残部(同図の右半分)
の素子20、20の上流側半部とから成る第三室31
と、この第三室31の下流側に設けられ、第一のタンク
21の他半部(同図の右半部)と残部の素子20、20
の下流側半部とから成る第四室32とである。
【0018】この様な第一〜第四室29〜32に分割さ
れる積層型熱交換器に、図9に矢印aで示す様に、流体
送り込み口27から冷媒等の流体を送り込むと、この流
体は、同図に矢印bで示す様に第一室29内を流れ、一
部の素子20、20の折り返し流路18の折り返し部分
を、同図に矢印cで示す様に流れて、第二室30に進入
する。
【0019】第二室30内を矢印dで示す様に流れ、こ
の第二室30の下流側端部に迄流れた流体は、次いで、
第二のタンク22内を、このタンク22の軸方向に亙っ
て図9の矢印e方向に流れて、第三室31内に進入した
後、この第三室31を構成する残部の素子20、20の
折り返し流路18内を、同図に矢印fで示す様に流れ
る。
【0020】更に流体は、同図に矢印gで示す様に、残
部の素子20、20の折り返し流路18の折り返し部分
を流れて、第四室32に進入し、この第四室32内を矢
印hで示す様に流れる。
【0021】そして、この第四室32の下流側端部に存
在する、第一のタンク21の他半部(図7の右半部)に
迄流れた流体は、次いで流体取り出し口28から、同図
に矢印iで示す様に流出する。
【0022】ところが、上述の様に構成され作用する、
特開平2−169127号公報に開示された積層型熱交
換器の場合も、依然として、次に述べる様な解決すべき
問題点が存在する。
【0023】即ち、互いに平行な複数の流路(折り返し
流路18に相当する。)を有する熱交換器に、十分な性
能を発揮させる為には、各流路内を流れる流体の量が均
一である必要があり、互いに平行な複数の流路の内の一
部に多量の流体が流れ、残りの流路に流れる流体の量が
少なくなった場合、熱交換器全体としての熱交換量が確
保出来ず、熱交換器の性能が悪くなってしまう。
【0024】これに対し、前述の様に構成され作用する
積層型熱交換器の場合、必ずしも各流路内を流れる流体
の量を均一化出来ない。
【0025】例えば、第二室30の下流端に達した流体
が、図9に矢印eで示す様に流れて、第三室31の上流
端に達する際、矢印e方向に流れる流体の圧力は下流側
程高くなる為、第三室31を構成する複数の折り返し流
路18に送り込まれる流体の量は、図10に示す様に、
下流側(図7、10の右側)に存在する折り返し流路1
8程多くなってしまう。
【0026】特に、タンク別体型の積層型熱交換器の場
合、前記図3〜5に示した、タンク一体型のものに比べ
て、内側を流体が矢印e方向に流れる第二のタンク22
の内側が、比較的平滑である為、流量が偏る傾向が著し
い。
【0027】上述の様な問題点を解決する為、上述した
従来構造に加え、第一、第二のタンクの少なくとも一方
の内側で、流体が当該タンクの軸方向に流れる複数部分
に、それぞれの部分でこのタンクの内側流路面積を絞
る、互いに異なった絞り流路面積を有する絞り板を固定
する構造が提案(特願平2−41123号)されてい
る。
【0028】即ち、図12〜13に示す様に、例えば前
記第二のタンク22の下流側半部で、第三室31(図
9)の上流側端部を構成する部分の内側に、この第二の
タンク22の内側流路面積を絞る複数枚の絞り板35、
35を固定する。
【0029】この絞り板35は、アルミニウム合金等、
積層型熱交換器を構成する金属と同じ材質により造り、
その外周縁形状は、図11に示す様に、上記第二のタン
ク22の内周面形状と一致させて、絞り板35を第二の
タンク22の内側に、がたつきなく固定出来る様にす
る。図11に於いて37は、第二のタンク22のタンク
本体34に設けた係止孔に係合して絞り板35を固定す
る、係止突起である。
【0030】第二のタンク22の下流側半部に、図13
に示す様に、互いに直列に固定された複数枚の絞り板3
5、35の絞り流路面積は、下流側の絞り板35の流路
面積程、上流側の絞り板35の流路面積よりも狭くする
事で、上流側の折り返し流路18内に送り込まれる流体
の量と、下流側の折り返し流路18内に送り込まれる流
体の量とが、ほぼ等しくなる様にする。
【0031】上述の様に構成する結果、第二のタンク2
2の内側に設けた絞り板35、35により、複数の素子
20、20の折り返し流路18(図6)内を流れる冷媒
等の流体の量を均一化する事が出来、熱交換器の性能向
上を図れる。
【0032】即ち、第二室30の下流端に達した流体
が、図9に矢印eで示す様に流れて、第三室31の上流
端に達する際、図13に示す様に、この上流端部分に設
けた第二のタンク22内の絞り板35、35の作用によ
り、上記流体は、第二のタンク22の下流側には送られ
にくくなる。
【0033】従って、各絞り板35、35に形成する絞
り流路36の開口面積を適当に調節すれば、各絞り板3
5、35の上流側部分で折り返し流路18内に送り込ま
れる流体の量と、各絞り板35、35の下流側部分で折
り返し流路18内に送り込まれる流体の量とをほぼ等し
くして、熱交換器の性能を最大限に引き出す事が可能と
なる。
【0034】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述した様
にタンク内に複数の絞り板を固定する構造に於いても、
依然として解決すべき課題が存在する。即ち、絞り板3
5に穿設した絞り流路36の下端縁は、この絞り板35
を固定する第二のタンク22のタンク本体34の内側底
面よりも少し高い位置に存在する為、上記下端縁と上記
内側底面との間部分に流体が滞留する事が避けられな
い。
【0035】又、上記絞り板35は、総て同一の外周形
状を有している為、第一、第二のタンク21、22内の
所定の場所に、所定の絞り板35を固定すべきところ
を、誤って正しくない絞り板35を固定してしまう恐れ
がある。
【0036】この様に、絞り板35を誤った位置に組み
付けた場合、流量を均一化させる事が出来ず、かえって
流量が偏り、熱交換器の性能が悪くなってしまう。しか
も誤組み付けした場合、これをタンク外部から調べる事
は不可能である為、性能が悪いまま市場に送り出されて
しまう。
【0037】本考案の積層型熱交換器は、上述の様な不
都合を解消するものである。
【0038】
【課題を解決する為の手段】本考案の積層型熱交換器
は、前述したタンク別体型の積層型熱交換器と同様、一
端縁に、互いに間隔をあけて1対の突出部を形成した金
属板の片面にU字形の凹部を、この凹部の両端を上記1
対の突出部の端縁に迄連続させた状態で形成すると共
に、この金属板を2枚1組とし、互いの凹部同士を対向
させた状態で最中状に重ね合わせて互いに液密に接合す
る事により、U字形の折り返し流路と、この流路の両端
に位置して端縁部から突出した1対の接合部とを有する
素子とし、複数の素子のそれぞれの接合部を、第一、第
二のタンクの側面にそれぞれ形成したスリット状の接続
孔に挿入して、各接合部の外周面と各接続孔の内周縁と
を互いに液密に接合すると共に、隣り合う素子の間にフ
ィンを設け、中間部を隔壁により仕切った第一のタンク
の一方の側に流体送り込み口を、他方の側に流体取り出
し口を、それぞれ設けた積層型熱交換器に於いて、上記
第一、第二のタンクの少なくとも一方の内側で、流体が
当該タンクの軸方向に流れる複数部分に、その下端縁に
開口する切り欠き部により絞り流路を形成し、それぞれ
の設置部分でこのタンクの内側流路面積を絞る、互いに
異なった絞り流路面積を有する絞り板を固定している。
【0039】これと共に、絞り板の縁部と上記タンクと
の間に凹凸係合部を設け、この凹凸係合部の係合状態を
絞り板の設置箇所ごとに異ならせる事により、絞り板の
誤組み付け防止を図っている。
【0040】
【作用】上述の様に構成される本考案の積層型熱交換器
により、熱交換器の内部を流れる冷媒等の流体と熱交換
器の外部を流れる空気等の流体との間で熱交換を行なう
際の作用自体は、前述した従来の積層型熱交換器の場合
と同様である。
【0041】但し、本考案の積層型熱交換器の場合、第
一、第二のタンクの少なくとも一方の内側に設けた複数
の絞り板により、複数の素子の折り返し流路内を流れる
流体の量を均一化出来て、熱交換器の性能向上を図れ
る。
【0042】更に、絞り板の縁部と上記タンクとの間に
設けられた凹凸係合部の係合状態は、それぞれの絞り板
の設置個所ごとに異なる為、絞り板を所定場所以外の部
分に組み付ける、誤組み付けの防止が図られる。この結
果、それぞれが異なった絞り流路面積を有する絞り板の
組み付け場所を間違えて、上記流体の流れの均一化を図
れなかったり、かえって流れを不均一にしたりする事が
なくなる。又、絞り流路はタンクの底面に迄達する為、
流体の一部がこのタンク内に滞留する事もなくなる。
【0043】
【実施例】本考案の積層型熱交換器は、タンク内での流
体の流れを均一化すべく、このタンク内に所定の絞り流
路を有する絞り板を組み付ける事と、この絞り板とタン
クとの間の凹凸係合部とに特徴があり、それ以外の構造
は、前述した特開平2−169127号公報に開示され
た積層型熱交換器と同様である為、重複する説明を省略
し、以下本考案の特徴部分に就いて説明する。
【0044】第二のタンク22の下流側半部で、第三室
31(図9)の上流側端部を構成する部分の内側には、
図2に示す様に、この第二のタンク22の内側流路面積
を絞る、複数枚の絞り板38を、流体の流れ方向、即ち
第二のタンク22の軸方向に亙って、互いに直列に固定
している。
【0045】この絞り板38は、前述した先考案に於け
る絞り板35、35(図11〜13)と同様に、アルミ
ニウム合金等、積層型熱交換器を構成する金属と同じ材
質により造られており、その外周縁形状は、図1に示す
様に、上記第二のタンク22の内周面形状と一致させ
て、絞り板38を第二のタンク22の内側に、がたつき
なく固定出来る様にしている。
【0046】更に、各絞り板38の下部に、各絞り板3
8の下端縁に開口する略U字形の切り欠き部39を設け
る事により、絞り流路40を形成している。この切り欠
き部39の面積は、それぞれの絞り板38ごとに異なら
せている。即ち、上記絞り流路40の面積は、それぞれ
の絞り板38ごとに異なる。
【0047】又、上記切り欠き部39の開口縁部に連続
する、絞り板38の下端両側縁部と、上記第二のタンク
22のタンク本体34との間に、1対の凹凸係合部4
1、41を設けている。即ち、上記絞り板38の下端両
側縁部で、上記切り欠き部39の開口縁部に連続する位
置に、係合凸部42、42を設けている。これと共に、
第二のタンク22のタンク本体34の内側で、絞り板3
8を固定すべき位置に、所定の絞り板38の係合凸部4
2、42を密に挿入自在な係合孔43、43を穿設して
いる。
【0048】1対の係合凸部42、42の間隙Lは、各
絞り板38によって、例えば6mm、7mmと1mm程度ずつ
異ならせている。この為、所定の係合孔43、43に対
しては、所定の絞り板38の係合凸部42、42のみが
係合し、それ以外の絞り板38の係合凸部42、42は
係合出来ない。従って、それぞれが異なった絞り流路面
積を有する絞り板の38の組み付け位置を間違える事は
ない。
【0049】上述の様に構成される本考案の積層型熱交
換器により、冷媒等、熱交換器の内部を流れる流体と、
空気等、熱交換器の外部を流れる流体との間で熱交換を
行う際の作用は、前述した従来の積層型熱交換器と同様
である。又、積層型熱交換器を構成するタンク内を流れ
る流体を、各折り返し流路18、18(図13参照)内
に均一に送り込む作用は、前述の図11〜13に示し
た、先考案に係る構造の場合とほぼ同様である。
【0050】更に、各絞り板38の下端縁に形成した、
係合凸部42、42の間隔Lを、絞り流路40の面積が
異なるごとに異ならせて、この係合凸部42、42と、
上記第二のタンク22のタンク本体34に形成した係合
凹部43、43とによって構成される凹凸係合部41、
41の係合状態を、絞り板38の設置場所ごとに異なら
せている為、それぞれが異なった絞り流路面積を有する
絞り板38の組み付け場所を間違えて、上記流体の流れ
の均一化を図れなかったり、かえって流れを不均一にし
たりする事がなくなる。
【0051】又、絞り板38に形成する絞り流路40
を、この絞り板38の下端縁に開口させている為、第二
のタンク22内を流通する流体が、この第二のタンク2
2内に滞留する事なく流通する。即ち、自動車用空調機
のエバポレータとして使用される積層型熱交換器内に
は、コンプレッサを潤滑する為の潤滑油が、冷媒と共に
送り込まれる。この潤滑油は、冷媒の蒸発に伴なって冷
媒と分離され、各タンクの底面に滞留する傾向となる。
この為、前記先考案に係る構造の様に、絞り板35(図
11〜12)の中間部に絞り流路36を穿設した場合、
タンク底面に存在する潤滑油が、この絞り板35に妨げ
られて下流側に送られにくくなり、コンプレッサ部分に
潤滑油が不足しがちになる。これに対して本考案の場合
は、タンク底面に存在する潤滑油も、下流に向けて確実
に送られ、コンプレッサ部分で潤滑油が不足するのを防
止する。
【0052】
【考案の効果】本考案の積層型熱交換器は、以上に述べ
た通り構成され作用する為、絞り板を誤組み付けする事
が防止されると共に、積層型熱交換器を構成する、互い
に並列な複数の流路中に流れる流体を、円滑に、且つ均
一に流す事が出来、熱交換器の性能向上を図れる。又、
潤滑油等、熱交換器内を流れる流体の一部がタンク内に
滞留する事も防止出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の積層型熱交換器に組み込まれる絞り板
の正面図。
【図2】タンク内に絞り板を組み付けた状態を示す斜視
図。
【図3】従来の積層型熱交換器を示す正面図。
【図4】この熱交換器を構成する金属板の側面図。
【図5】図4のB−B断面図。
【図6】従来の熱交換器の第2例を示す部分分解斜視
図。
【図7】同じく組み立てた状態を示す底面図。
【図8】同じく側面図。
【図9】流体の流れを示す略斜視図。
【図10】流体が偏って流れる状態を示す、図9のA−
A断面に相当する略縦断側面図。
【図11】先考案の積層型熱交換器に組み込まれる絞り
板の正面図。
【図12】先考案の絞り板を組み付けた状態を示す、図
2と同様の斜視図。
【図13】先考案の積層型熱交換器を示す、部分略縦断
面図。
【符合の説明】
1 金属板 2 ユニット 3 平坦部 4 第一凹部 5 第二凹部 6 第三凹部 7 通孔 8 通孔 9 凸部 10 入口管 11 出口管 12 扁平管部 13 フィン 14a 突出部 14b 突出部 15 金属板 16 凹部 17 突起 18 折り返し流路 19a 接合部 19b 接合部 20 素子 21 第一のタンク 22 第二のタンク 23 接続孔 24 隔壁 25 入口室 26 出口室 27 流体送り込み口 28 流体取り出し口 29 第一室 30 第二室 31 第三室 32 第四室 33 座板 34 タンク本体 35 絞り板 36 絞り流路 37 係止突起 38 絞り板 39 切り欠き部 40 絞り流路 41 凹凸係合部 42 係合凸部 43 係合孔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端縁に、互いに間隔をあけて1対の突
    出部を形成した金属板の片面にU字形の凹部を、この凹
    部の両端を上記1対の突出部の端縁に迄連続させた状態
    で形成すると共に、この金属板を2枚1組とし、互いの
    凹部同士を対向させた状態で最中状に重ね合わせて互い
    に液密に接合する事により、U字形の折り返し流路と、
    この流路の両端に位置して端縁部から突出した1対の接
    合部とを有する素子とし、複数の素子のそれぞれの接合
    部を、第一、第二のタンクの側面にそれぞれ形成したス
    リット状の接続孔に挿入して、各接合部の外周面と各接
    続孔の内周縁とを互いに液密に接合すると共に、隣り合
    う素子の間にフィンを設け、中間部を隔壁により仕切っ
    た第一のタンクの一方の側に流体送り込み口を、他方の
    側に流体取り出し口を、それぞれ設けた積層型熱交換器
    に於いて、上記第一、第二のタンクの少なくとも一方の
    内側で、流体が当該タンクの軸方向に流れる複数部分
    に、その下端縁に開口する切り欠き部により絞り流路を
    形成し、それぞれの設置部分でこのタンクの内側流路面
    積を絞る、互いに異なった絞り流路面積を有する絞り板
    を固定すると共に、絞り板の縁部と上記タンクとの間に
    凹凸係合部を設け、この凹凸係合部の係合状態を絞り板
    の設置個所ごとに異ならせる事により、絞り板の誤組み
    付け防止を図った事を特徴とする積層型熱交換器。
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