JP2550583C - - Google Patents

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JP2550583C
JP2550583C JP2550583C JP 2550583 C JP2550583 C JP 2550583C JP 2550583 C JP2550583 C JP 2550583C
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、圧電素子の運動変換機構に関し、主として、ワイヤドット形式の
印字ヘッドにおいて、電圧の印加による圧電素子の伸縮量を拡大し、これを印字
ワイヤに伝達して進退させるようにした圧電素子の運動変換機構に関するもので
ある。 (従来の技術) 圧電素子の運動変換機構には、例えば、特開昭57−187980号公報に開
示されたものがある。すなわち、これにおいては、直角に交わる2つの取付面を
有する取付部11の一方の取付面に圧電体3の一端が固着される。圧電体3の他
端には板ばね材よりなる第1の結合部41がその一端において固定され、この第
1の結合部41の他端に可動部21が取付けられている。また、取付部11の他 方の取付面に一端が固定された板ばね材よりなる第2の結合部51の他端が前記
可動部21と固定されている。そして、電圧の印加による圧電体3の伸びによっ
て、第1,第2の両結合部41,51がその板ばね部分の略全体において撓み変
形されることで、可動部21が傾動される。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、上述した従来のものにおいて、第1,第2の両結合部41,51は
、直角又は平行に離隔した状態において、その各一端が圧電体3又は取付部11
に固定され、両結合部41,51の各他端が可動部21にそれぞれ固定される構
造となっている。このような構造にあっては、圧電体3の伸び量に対する可動部
21の変位拡大率を高めることができない。したがって、上述した従来のものを
印字ヘッドに用いた場合には、印字に必要な印字ワイヤのストロークが十分に得
られず、可動部21の長さを長くすれば大型化しかつ重くなり、高速印字に対処
することができなくなる等の問題点が生じる。 そこでこの発明では、電圧の印加による圧電素子の伸縮に対する変位拡大率を
高め、しかも高速運転ができるようにすることを、その解決すべき技術的課題と
するものである。 (問題点を解決するための手段) そして、この発明は、電圧の印加により伸縮する圧電素子と、その圧電素子の
伸縮方向の一端に固着された可動子と、前記圧電素子を他端において支持する支
持部を有し、その圧電素子の伸縮方向とほぼ平行に延在するフレームと、前記伸
縮方向とほぼ平行に前記フレームと可動子とに形成された対向面と、前記圧電素
子の伸縮によって傾動運動する傾動部材と、前記フレームと傾動部材、前記可動
子と傾動部材をそれぞれ連結し、前記伸縮方向に延在する一対の板ばねと、から
構成され、前記一対の板ばねは、当該一対の板ばね間の距離を可能な限り小さく
できるように、前記フレームおよび可動子と傾動部材との間の変形部分において
相互に固着されることなく、それぞれ一端側が前記フレームと可動子との対向面
に、他端側が傾動部材に固着され、前記圧電素子の伸縮に基いて可動子を介して
一方の板ばねを他方の板ばねに沿って変位させることにより前記変形部分を湾曲
させて前記傾動部材を傾動させる構成にしたものである。 (作 用) 上記構成によれば、フレームと可動子との対向面に、一対の板ばねの各一端側
を固着することで、一対の板ばね間の距離を可能な限り小さくでき、これにより
変位拡大率を高めることができる。またこれにともないフレーム及び可動子に対
する各板ばねの固着面積を大きくなし得ることによりフレーム及び可動子の剛性
を高め、板ばねの変形にともなうフレーム及び可動子の変形や振動を抑え、板ば
ねと傾動部材とからなる可動部分全体の固有振動数を高めることが可能となる。
これによって傾動部材が駆動された後、元の状態に静止するまでに要する時間を
短縮化でき高速運転が実現できる。 (実施例) 以下、この発明の一実施例を図面にしたがって説明する。この実施例では印字
ヘッドに採用したものを例示するものであって、第1図と第2図において、電圧
の印加により伸縮する圧電素子2を支持するためのフレーム1は、その圧電素子
2の伸縮方向とほぼ平行する縦長四角形で所定板厚の金属板より構成されている
。このフレーム1の一側下端部には圧電素子2の一端(下端)を温度補償材3を
介して支持する支持部4が横方向に突設されている。 圧電素子2は、積層状をなす圧電セラミックより構成されており、電圧の印加
によって積層方向(上下方向)に伸縮される。この圧電素子2の一端面には、温
度補償材3が接着材等によって固着されている。そして圧電素子2は、その温度
補償材3において、前記支持部4の支持面4a上に支持されている。 圧電素子2の他端面(上端面)には四角形状の可動子5が接着材等によって固
着されている。この可動子5は、その一側がフレーム1の一側上部と所定の隙間
をもって対向している。フレーム1と可動子5の対向面には、一対をなす第1,
第2の両板ばね8,9を固着するためのばね取付面6,7が、圧電素子2の伸縮
方向に平行してそれぞれ平坦面に形成されている。 フレーム1のばね取付面6には、第1板ばね8がその一側板面が面当りした状
態においてろう付け等によって固着されている。 可動子5のばね取付面7には、第2板ばね9が、その一側板面が面当りした状
態においてろう付け等によって固着されている。さらに、第2板ばね9は、前記 第1板ばね8とその対向面を互いに接触した状態において移動可能に重合されて
いる。 前記第1,第2の両板ばね8,9は、その各取付面6,7より圧電素子2の伸
縮方向に所定長さだけ延出されている。そして、第1,第2の両板ばね8,9の
先端部には傾動部材10が固着されている。傾動部材10は、その基部が剛性の
高いホルダ11と、先端側の軽量なアーム12とを主体として構成されている。 前記ホルダ11は、その下面に凹設された溝13に第1,第2の両板ばね8,
9の先端部がそれぞれ挿入された状態において、両板ばね8,9の対向面反対側
とろう付けによって固着されている。ホルダ11の前側面に凹設された溝14に
はアーム12の基部が挿入されてろう付けによって固着されている。アーム12
の先端には印字ワイヤ15の基端がろう付けによって固着されている。 また、この実施例においては、電圧の印加による圧電素子2の伸縮方向に可動
子5を平行に移動させるために、フレーム1と可動子5との間には弾性変形可能
な連結部材16が配設されている。この連結部材16は、前記フレーム1と反対
側において、圧電素子2の積層方向に沿って縦長で、その下端部がフレーム1の
支持部4端面に固着され、上端部が可動子5の第2の板ばね9と反対側の端面に
固着されている。 さらに、連結部材16は、フレーム1の板面と平行する平面において板幅を有
しそれと直角な方向に薄肉の板材より構成されている。そして、圧電素子2の伸
びにともなう可動子5の移動力が第2板ばね9と連結部材16とにほぼ均等に作
用するように、前記連結部材16の弾性力が設定され、これによって可動子5が
圧電素子2の伸縮方向に平行移動されるようになっている。 また、この実施例では、前記連結部材16の上端部に、傾動部材10が傾動復
帰したときに、そのアーム12の一側を当接支持するための低反発ゴムよりなる
ストッパ17が配設されている。このストッパ17には、連結部材16に対する接
着溝18が形成されている。そして、連結部材16の上端部に対し、ストッパ1
7がその接着溝18において嵌挿され、ストッパ17の一側面に貫設された接着
剤充填用の孔19から接着剤を接着溝18に充填することで、連結部材16にス
トッパ17が固着される。 なお、圧電素子2の下端面に接着された温度補償材3は、周囲の温度変化によ
る圧電素子2の収縮を、伸びによって修正し、圧電素子2の上面高さを一定高さ
に保持している。 また、前記温度補償材3の下面を支持する支持部4には、その支持面4a上の
温度補償材3の下面を僅かに突上げることで、連結部材16及び第2ばね9のば
ね力を圧電素子2に作用させ、この圧電素子2に対し常時圧縮力を加えるための
押上げピン20が打込まれた後、ビーム溶接によって押上げピン20が支持部4
と一体に固着されている。 また、この実施例では、フレーム1と連結部材16とは線膨脹率が同一の材料
より構成され、温度変化に対処できるようになっている。 この実施例は上述したように構成される。したがって、圧電素子2の両電極間
に電圧が印加されると、圧電素子2は、その積層方向、すなわち、第2図におい
て矢印X方向に所定長さだけ伸び、これにともなって可動子5が移動される。す
ると、可動子5の移動力を受けて第2板ばね9が、第1板ばね8に沿って押上げ
られ、同第2板ばね9が可動子5と傾動部材10のホルダ11との間において湾
曲状に弾性変形される。第2板ばね9の湾曲状の弾性変形によって第2図におい
て矢印P方向に回転モーメントが生じ、これによって、第1板ばね8が若干、弾
性変形されるとともに、傾動部材10が傾動される。そして、傾動部材10先端
の印字ワイヤ15が、所定数の案内部材21に案内された状態で、その先端が印
字位置まで前進される。このようにして、第2の板ばね9の湾曲状の弾性変形に
よって傾動部材10を傾動させることで、圧電素子2の伸びが著しく拡大されて
印字ワイヤ15に伝達される。 圧電素子2に対する電圧の印加が断たれると、圧電素子2は元の状態に短縮さ
れる。すると、可動子5、第1,第2の両板ばね8,9及び傾動部材10が元の
状態に復帰され、印字ワイヤ15が後退復帰される。 さて、フレーム1と可動子5との対向面に、圧電素子2の伸縮方向に平行する
平坦なばね取付面6,7を形成し、これら各ばね取付面6,7に、第1,第2の
両板ばね8,9の一側面を面当りさせて、ろう付け等によって固着することで、
フレーム1と可動子5に対する第1,第2の両板ばね8,9の固着面積を積極的 に大きくすることができる。この結果、フレーム1と可動子5に対し、第1,第
2の両板ばね8,9をそれぞれ強固にかつ安定よく固着することができる。また
両板ばね8,9の固着面積の増大にともないフレーム1と可動子5の体積が大き
くなり、それによりフレーム1と可動子5の剛性を高めることができる。 さらに、第1,第2の両板ばね8,9の先端部を固着するホルダ11に、板ば
ね8,9とほぼ同じ幅をもたせ、そのホルダ11の体積を大きくすることで、ホ
ルダ11の剛性を高めることができる。これらフレーム1、可動子5、ホルダ1
1の剛性が高いことにより、板ばね8,9の変形部分をフレーム1、可動子5と
ホルダ11との間のみに限定でき、変位拡大率の低下を抑えることができる。し
かも、板ばね8,9、フレーム1、可動子5、ホルダ11の余計な振動がなくな
り、傾動部材10が静止するまでの時間を短く、すなわち傾動部材10と板ばね
8,9とからなる可動部分全体の固有振動数を高め、傾動部材10の高速運動を
達成することができる。 また、前記第1,第2の両板ばね8,9の対向面を互いに接触させることで、
第1,第2の両板ばね8,9を所定距離もって離反させたものと異なり、圧電素
子2の伸び量に対する傾動部材10の変位拡大率を高めることができ、印字に必
要な印字ワイヤ15のストロークが充分に得られる。 また、この実施例では、フレーム1の支持部4端面と、可動子5の第2板ばね
9の反対側端面との間に弾性変形可能な縦長の連結部材16の両端をそれぞれ固
着し、圧電素子2の伸びにともなう可動子5の移動力を第2板ばね9と連結部材
16とで均等に受けるように構成した。このため、圧電素子2の伸縮方向に可動
子5を平行移動させることができ、圧電素子5に曲げモーメントが作用すること
を防止することができる。この結果、引張荷重にもろい特性をもつ圧電セラミッ
クより圧電素子2を構成した場合でも、その破損を防止して、耐久性の向上を図
ることができる。 なお、前記実施例においては、フレーム1、連結部材16及び可動子5がそれ
ぞれ別体に形成された後、これら各部品がろう付け等によって一体状に組付けら
れるが、前記フレーム1、連結部材16及び可動子5を一枚の金属板による加工
で一体に形成することも可能である。 (発明の効果) 以上述べたように、この発明によれば、フレームと可動子との対向面に、一対
の板ばねの各一端側を固着することで、一対の板ばね間の距離を可能な限り小さ
くでき、これにより変位拡大率を高めることができる。また、これにともないフ
レーム及び可動子に対する各板ばねの固着面積を大きくなし得ることにより、フ
レーム及び可動子の剛性を高め、板ばねの変形にともなうフレーム及び可動子の
変形や振動を抑え、その結果、各板ばねと傾動部材とからなる可動部分全体の固
有振動数を高めることが可能となる。このようにして各板ばね及び傾動部材の固
有振動数を高めることで、傾動部材が駆動された後、元の状態に静止するまでに
要する時間を短縮化することができる。このため、この発明の圧電素子の運動変
換機構を、例えば印字ヘッドに採用した場合には、印字の高速化を図ることがで
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 図面はこの発明の一実施例を示すもので、第1図は印字ヘッドの要部を示す斜
視図、第2図は側面図、第3図は平面図である。 1……フレーム 2……圧電素子 5……可動子 6,7……ばね取付面(対向面) 8……第1板ばね 9……第2板ばね 10……傾動部材

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1) 電圧の印加により伸縮する圧電素子と、その圧電素子の伸縮方向の一端に
    固着された可動子と、前記圧電素子を他端において支持する支持部を有し、その
    圧電素子の伸縮方向とほぼ平行に延在するフレームと、前記伸縮方向とほぼ平行
    に前記フレームと可動子とに形成された対向面と、前記圧電素子の伸縮によって
    傾動運動する傾動部材と、前記フレームと傾動部材、前記可動子と傾動部材をそ
    れぞれ連結し、前記伸縮方向に延在する一対の板ばねと、から構成され、前記一
    対の板ばねは、当該一対の板ばね間の距離を可能な限り小さくできるように、
    記フレームおよび可動子と傾動部材との間の変形部分において相互に固着される
    ことなく、それぞれ一端側が前記フレームと可動子との対向面に、他端側が傾動
    部材に固着され、前記圧電素子の伸縮に基いて可動子を介して一方の板ばねを他
    方の板ばねに沿って変位させることにより前記変形部分を湾曲させて前記傾動部
    材を傾動させることを特徴とする圧電素子の運動変換機構。 (2) 前記面板ばねは、静止状態において、その対向面を互いに接触させている
    特許請求の範囲第1項に記載の圧電素子の運動変換機構。

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