JP2555608C - - Google Patents

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JP2555608C
JP2555608C JP2555608C JP 2555608 C JP2555608 C JP 2555608C JP 2555608 C JP2555608 C JP 2555608C
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、圧電素子の変位変換装置に関し、主として、ワイヤドット形式の
印字ヘッドにおいて、電圧の印加による圧電素子の伸縮量を拡大し、これを印字
ワイヤに伝達して進退させるようにした圧電素子の変位変換機構に関するもので
ある。 (従来の技術) 圧電素子の変位変換装置には、例えば、特開昭57−187980号公報に開
示されたものがある。すなわち、これにおいては、直角に交わる2つの取付面を
有する取付部11の一方の取付面に圧電体3の一端が固着される。圧電体3の他
端には板ばね材よりなる第1の結合部41がその一端において固定され、この第
1の結合部41の他端に可動部21が取付けられる。また、取付部11の他方の
取付面に一端が固定された板ばね材よりなる第2の結合部51の他端が前記可動
部21と固定されている。そして、電圧の印加による圧電体3の伸びによって、
第1,第2の両結合部41,51がその板ばね部分の略全体において撓み変形さ
れることで、可動部21が傾動される。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、圧電素子の伸びによって一対の板ばねを弾性変形させ、傾動部材を
傾動させるように構成したものにおいては、板ばねの反力を受けて圧電素子に曲
げモーメントが発生する。そして、この曲げモーメントによって圧電素子の一側
に圧縮荷重が他側に引張荷重が作用する。このため、圧電素子を引張荷重にもろ
い圧電セラミックより構成すると、前記引張荷重を受けて圧電素子が破損される
場合がある。 そこでこの発明では、圧電素子に作用する引張荷重を軽減して耐久性の向上を
図ることを、その解決すべき技術的課題とするものである。 (問題点を解決するための手段) そして、この発明は、電圧の印加により伸縮する圧電素子と、その圧電素子を
伸縮方向の一端において固着する支持部を有し、その支持部から前記伸縮方向に
延在するフレームと、前記圧電素子の伸縮方向の他端に固着された可動子と、前
記可動子と前記フレームとに変位可能に連結され、前記圧電素子の伸縮に基づい
て変位する作動部材と、前記圧電素子に対してその伸縮方向に抗する弾性を有し
、前記圧電素子の伸縮方向に延在すると共に、両端が前記圧電素子の伸縮方向両
端の部材に固着された連結部材とを備え、前記連結部材は、前記フレームと圧電
素子とに沿う平面と平行な方向において幅広く、それと直角な方向において薄い
断面を有していることを特徴とする構成にしたものである。 (作用) 上記構成によれば、電圧の印加によって圧電素子が連結部材の弾性に抗して伸
縮し、可動子を介して作動部材を変位させる。このようにして、連結部材の弾性
により、圧電素子には圧縮力が与えられるので、引張荷重が軽減され、圧電素子
の破損が防止される。 (実施例) 以下、この発明の一実施例を図面にしたがって説明する。この実施例では印字
ヘッドに採用したものを例示するものであって、第1図と第2図において、電圧
の印加により伸縮する圧電素子2を支持するためのフレーム1は、その圧電素子
2の伸縮方向とほぼ平行する縦長四角形で所定板厚の金属板より構成されている
。このフレーム1の一側下端部には圧電素子2の一端(下端)を温度補償材3を
介して支持する支持部4が横方向に突設されている。 圧電素子2は、積層状をなす圧電セラミックより構成されており、電圧の印加
によって積層方向(上下方向)に伸縮される。この圧電素子2の一端面には、温
度補償材3が接着材等によって固着されている。そして圧電素子2は、その温度
補償材3において、前記支持部4の支持面4a上に支持されている。 圧電素子2の他端面(上端面)には四角形状の可動子5が接着材等によって固
着されている。この可動子5は、その一側がフレーム1の一側上部と所定の隙間
をもって対向している。フレーム1と可動子5との対向面には、一対をなす第1,
第2の両板ばね8,9を固着するためのばね取付面6,7が、圧電素子2の伸縮
方向に平行してそれぞれ平坦面に形成されている。 フレーム1のばね取付面6には、第1板ばね8がその一側板面が面当りした状
態においてろう付け等によって固着されている。 可動子5のばね取付面7には、第2板ばね9が、その一側板面が面当りした状
態においてろう付け等によって固着されている。さらに、第2板ばね9は、前記
第1板ばね8とその対向面を互いに接触した状態において移動可能に重合されて
いる。 前記第1,第2の両板ばね8,9は、その各取付面6,7より圧電素子2の伸
縮方向に所定長さだけ延出されている。そして、第1,第2の両板ばね8,9の 先端部には作動部材すなわち傾動部材10が固着されている。傾動部材10は、
その基部の剛性の高いホルダ11と、先端側の軽量なアーム12とを主体として
構成されている。 前記ホルダ11は、その下面に凹設された溝13に第1,第2の両板ばね8,
9の先端部がそれぞれ挿入された状態において、両板ばね8,9の対向面反対側
とろう付けによって固着されている。ホルダ11の前面側に凹設された溝14に
はアーム12の基部が挿入されてろう付けによって固着されている。アーム12
の先端には印字ワイヤ15の基端がろう付けによって固着されている。 電圧の印加による前記圧電素子2の伸縮方向に可動子5を平行に移動させるた
めに、フレーム1と可動子5との間には弾性変形可能な連結部材16が配設され
ている。この連結部材16は、前記フレーム1と反対側において、圧電素子2の
積層方向に沿って縦長で、その下端部がフレーム1の支持部4端面に固着され、
上端部が可動子5の第2の板ばね9と反対側の端面に固着されている。 さらに、連結部材16は、フレーム1の板面と平行する平面において板幅を有
しそれと直角な方向に薄肉の板材より構成されている。そして、圧電素子2の伸
びにともなう可動子5の移動力が第2板ばね9と連結部材16とにほぼ均等に作
用するように、前記連結部材16の弾性力が設定され、これによって可動子5が
圧電素子2の伸縮方向に平行移動されるようになっている。 また、この実施例では、前記連結部材16の上端部に、傾動部材10が傾動復
帰したときに、そのアーム12の一側を当接支持するための低反発ゴムよりなる
ストッパ17が配設されている。このストッパ17には、連結部材16に対する
接着溝18が形成されている。そして、連結部材16の上端部に対し、ストッパ
17がその接着溝18において嵌挿され、ストッパ17の一側面に貫設された接
着剤充填用の孔19から接着剤を接着溝18に充填することで、連結部材16に
ストッパ17が固着される。 なお、圧電素子2の下端面に接着された温度補償材3は、周囲の温度変化よる
圧電素子2の収縮を、伸びによって修正し、圧電素子2の上面高さを一定高さに
保持している。 また、前記温度補償材3の下面を支持する支持部4には、その支持面4a上の 温度補償材3の下面を僅かに突上げることで、連結部材16及び第2番ばね9の
ばね力を圧電素子2に作用させ、この圧電素子2に対し常時圧縮力を加えるため
の押上げピン20が打込まれた後、ビーム溶接によって押上げピン20が支持部
4と一体に固着されている。 また、この実施例では、フレーム1と連結部材16とは線膨脹率が同一の材料
より構成され、温度変化に対処できるようになっている。 この実施例は上述したように構成される。したがって、圧電素子2の両電極間
に電圧が印加されると、圧電素子2は、その積層方向、すなわち、第2図におい
て矢印X方向に所定長さだけ伸び、これにともなって可動子5が移動される。す
ると、可動子5の移動力を受けて第2板ばね9が、第1板ばね8に沿って押上げ
られ、同第2板ばね9が可動子5と傾動部材10のホルダ11との間において湾
曲状に弾性変形される。第2板ばね9の湾曲状の弾性変形によって第2図におい
て矢印P方向に回転モ―メントが生じ、これによって、第1板ばね8が若干、弾
性変形されるとともに、傾動部材10が傾動される。そして、傾動部材10先端
の印字ワイヤ15が、所定数の案内部材21に案内された状態で、その先端が印
字位置まで前進される。このようにして、第2の板ばね9の湾曲状の弾性変形に
よって傾動部材10を傾動させることで、圧電素子2の伸びが著しく拡大されて
印字ワイヤ15に伝達される。 圧電素子2に対する電圧の印加が断たれると、圧電素子2は元の状態に短縮さ
れる。すると、可動子5、第1,第2の両板ばね8,9及び傾動部材10が元の
状態に復帰され、印字ワイヤ15が後退復帰される。 またこの実施例では、フレーム1と可動子5との対向面に、圧電素子2の伸縮
方向に平行する平坦なばね取付面6,7を形成し、これら各ばね取付面6,7に
、第1,第2両板ばね8,9の一側面を面当りさせて、ろう付け等によって固着
することで、フレーム1と可動子5に対する第1,第2の両板ばね8,9の固着
面積を積極的に大きくすることができる。この結果、フレーム1と可動子5に対
し、第1,第2の両板ばね8,9をそれぞれ強固にかつ安定よく固着することが
できる。また両板ばね8,9の固着面積の増大にともないフレーム1と可動子5
の体積が大きくなり、それによりフレーム1と可動子5の剛性を高めることがで きる。 さらに、第1,第2の両板ばね8,9の先端部を固着するホルダ11に、板ば
ね8,9とほぼ同じ幅をもたせ、そのホルダ11の体積を大きくすることで、ホ
ルダ11の剛性を高めることができる。これらフレーム1、可動子5、ホルダ1
1の剛性が高いことにより、板ばね8,9の変形部分をフレーム1、可動子5と
ホルダ11との間のみに限定でき、変位拡大率の低下を抑えることができる。し
かも、板ばね8,9、フレーム1、可動子5、ホルダ11の余計な振動がなくな
り、傾動部材10が静止するまでの時間を短く、すなわち傾動部材10と板ばね
8,9とからなる可動部分全体の固有振動数を高め、傾動部材10の高速運動を
達成することができる。 また、前記第1,第2の両板ばね8,9の対向面を互いに接触させることで、
第1,第2の両板ばね8,9を所定距離をもって離反させたものと異なり、圧電
素子2の伸び量に対する傾動部材10の変位拡大率を高めることができ、印字に
必要な印字ワイヤ15のストロークが充分に得られる。 さて、フレーム1の支持部4端面と、可動子5の第2板ばね9の反対側端面と
の間に弾性変形可能な縦長の連結部材16の両端をそれぞれ固着し、圧電素子2
の伸びにともなう可動子5の移動力を第2板ばね9と連結部材16とで均等に受
けるように構成した。このため、圧電素子2の伸縮方向に可動子5を平行移動さ
せることができ、圧電素子5に曲げモーメントが作用することを防止することが
できる。この結果、引張荷重にもろい特性をもつ圧電セラミックより圧電素子2
を構成した場合でも、その破損を防止して、耐久性の向上を図ることができる。 さらに、この実施例では、フレーム1、連結部材16及び可動子5がそれぞれ
別体に形成された後、これら各部品がろう付け等によって一体状に固着される。
これによって、フレーム1の支持部4の支持面4aや、可動子5下面の仕上加工
が容易で、かつ高精度に仕上げることができる。このため、電圧の印加による圧
電素子2の伸縮を可動子5及び第2板ばね9に確実に伝達させることができる。 (発明の効果) 以上述べたように、この発明によれば、電圧の印加により圧電素子が連結部材
の弾性に抗して伸縮し、可動子を介して作動部材を変位させるものである。この 結果圧電素子には圧縮力が与えられるので、引伸荷重の発生を防止することがで
きるため、引張り荷重にもろい特性をもつ圧電セラミックによって圧電素子を構
成しても、その圧電素子の破損を防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】 図面はこの発明の一実施例を示すもので、第1図は印字ヘッドの要部を示す斜
視図、第2図は側面図、第3図は平面図である。 1……フレーム 2……圧電素子 5……可動子 8……第1板ばね 9……第2板ばね 10……傾動部材 16……連結部材

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (3)電圧の印加により伸縮する圧電素子と、 その圧電素子を伸縮方向の一端において固着する支持部を有し、その支持部か
    ら前記伸縮方向に延在するフレームと、 前記圧電素子の伸縮方向の他端に固着された可動子と、 前記可動子と前記フレームとに変位可能に連結され、前記圧電素子の伸縮に基
    づいて変位する作動部材と、 前記圧電素子に対してその伸縮方向に抗する弾性を有し、前記圧電素子の伸縮
    方向に延在すると共に、両端が前記圧電素子の伸縮方向両端の部材に固着された
    連結部材とを備え、 前記連結部材は、前記フレームと圧電素子とに沿う平面と平行な方向において
    幅広く、それと直角な方向において薄い断面を有していることを特徴とする圧電
    素子の変位変換装置。 (4)前記連結部材は、前記圧電素子に常時圧縮力を与えている特許請求の範
    第3項に記載の圧電素子の変位変換装置。 (5)前記作動部材は、前記可動子と前記フレームとに一対の板ばねを介して
    連結されている特許請求の範囲第3項に記載の圧電素子の変位変換装置。 (6)前記一対の板ばねは、前記連結部材の配置されている圧電素子の側面と
    は反対側において、前記可動子と前記フレームとにそれぞれ固着されている特許
    請求の範囲第5項に記載の圧電素子の変位変換装置。

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