JP2549873Y2 - ユニットバスルームにおけるテレビ受像機の取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はユニットバスルーム内に
テレビ受像機を取付けるその取付構造、更に詳しくは液
晶テレビ受像機の取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来技術】従来、ユニットバスルームにテレビ受像機
を取付ける場合、図２に示す構造を採用している（特公
平2-52494 号公報）。

【０００３】この先行技術はユニットバスルームＸの側
壁ｘに開口100 を穿設し、該開口100 を収容箱101 で閉
口し、その収容箱101 内にブラウン管内蔵タイプのテレ
ビ受像機102 を配設すると共に、その収容箱101 の開放
面を透光材料103 で閉塞している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかし乍ら、先行技術
の場合ユニットバスルームＸと、建築躯体Ｙとの間に収
容箱101 の配設スペースＺを確保する必要から、ユニッ
トバスルームＸの小型化が余儀なくされてしまうし、透
光材料103 の反射で鮮明な画像が楽しめない。また、テ
レビ受像機をユニットバスルーム内に設置することも提
案できるが、ユニットバスルーム内の有効スペースを狭
小化させ、好適ではない。この点で液晶テレビは薄幅で
あることから、ユニットバスルームの小型化を招かずに
室壁厚内や建築躯体との間の既設空間を利用して配設す
ることが可能である。 しかし、現実問題としてテレビ本
体に周設した取付鍔部を室壁の内面に固定すると、自ず
とその取付鍔部が室内に突出し、これが身体に触れる突
出縁となったり、内装を害する原因となる。

【０００５】本考案は上記従来事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とする処はユニットバスルームを小形化
したり、内部スペースを占有せずに鮮明な画像が楽し
め、しかも安全で内装性も阻害しないテレビ受像機の取
付構造を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為に
講じた技術的手段としては、請求項１は薄幅に形成され
た液晶テレビ受像機本体と、その液晶テレビ受像機本体
の画面側の周縁に突設した薄肉な取付鍔と、室壁所望箇
所に開設した前記受像機本体の配置口と、該配置口に前
記受像機本体を配設した状態で取付鍔を、室壁表面に螺
着した取付金具と、該取付金具の頭部が露出する取付鍔
部分を周囲の室壁表面材の表面レベルと略面一状に被覆
する掛脱可能な薄肉な化粧縁枠とで構成してあることを
要旨とする。請求項２は請求項１記載の化粧縁枠に周囲
の室壁表面材と同一の表面色または表面模様が施されて
いることを要旨とする。

【０００７】

【作用】上記技術的手段によれば、周囲の室壁表面材と
略面一状となる室内に突出しな い化粧縁枠による飾性、
カバー機能が、内装性を阻害したり危険性を招かずに画
面のみを看者の視野に入れる。 また、その化粧縁枠が周
囲の室壁表面材と同一の表面色または表面模様を施して
いるため、内装美観の統一化が図られ雰囲気を良くす
る。

【０００８】

【考案の効果】本発明は以上のように薄幅に形成してあ
る液晶テレビ受像機本体の画面側の周縁から突設した取
付鍔を、室壁表面に螺着して、同本体が室壁に開設した
配置口にその室壁の厚みを利用して配設し、更にその取
付鍔を周囲の室壁表面材の表面レベルと略面一状に被覆
する掛脱可能な薄肉な化粧縁枠でカバーするように構成
したから、ユニットバスルームを最大限に広く形成して
内部の有効スペースを最大限に確保できる上まったく突
出せず危険性を招いたり、内装性を害したりすることが
ない。

【０００９】また、画面側の周縁から突設した取付鍔
を、室壁表面に螺着した後、その取付鍔部分に取付金具
隠蔽の為の化粧縁枠を掛止することで、テレビ受像機
を、ユニットバスルームの内装性を損なわずに装備で
き、その取付もユニットバスルーム内からの簡単な作業
で行なえる。更に、化粧縁枠を、取付鍔から取り外し、
取付金具の螺着を、工具等を用いて解除することで、テ
レビ受像機の修理点検も簡単に行なうことができ、便利
である。

【００１０】しかも、前記化粧縁枠に周囲の室壁表面材
と同一の表面色または表面模様を施した場合には室内の
内装に統一感が持たせられ、統一性のある落ち着いた内
装の中での画像が楽しめ、肉体的疲労、精神的疲労の回
復に効果的である。

【００１１】

【実施例】次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。図１において、Ａは液晶テレビ受像機本体、１は
室壁、２は化粧縁枠、３は取付金具を示している。

【００１２】室壁１は、基台1aの表面一面に室壁表面材
としてタイル1bが貼着してある厚み１cm程度のパネル11
を必要枚相互に連結して平面視方形状に組立形成され、
浴槽載置型床パン、浴槽一体型床パンの周縁に立設する
と共に、所望面部の所望高さ部位に液晶テレビ受像機本
体Ａ用の配置口５を有している。

【００１３】配置口５は、液晶テレビ受像機本体Ａのケ
ーシングＡ′の正面視形態よりも一回り大きな面積で開
設してある。

【００１４】液晶テレビ受像機本体Ａは液晶パネル、チ
ューナー、アンプ、スピーカーその他の精密機器からな
る機能部（図示せず）をケーシングＡ′内に収容した全
厚を５cm程度とする防水処理を施した周知構造のもので
あり、画面４を設けた一面周縁のケーシングＡ′部分に
配置口５の口縁の基台1a表面部分に当接する取付鍔Ａ
を、一体成形している。

【００１５】斯る液晶テレビ受像機本体Ａは、前記配置
口５口縁の基台1a裏面部分に固着した補強木６に、取付
鍔1A、基台1aを貫通する取付金具（木ネジ）３を捻じ込
むことで取着してある。

【００１６】化粧縁枠２は、上記取付金具３の頭部3aが
露出する部分から周端に至る取付鍔1A表面部分を被覆す
ることができる程度の幅の合成樹脂製の帯板や帯状タイ
ル板を正面視方形状に枠組して形成してなり、隣接する
タイル1bの表面色又は表面模様と同一の表面色又は表面
模様が施され、前記取付鍔1Aにおいて画面４周囲の表面
部分に掛脱可能に被装されている。化粧縁枠２を取付鍔
1Aに対して掛脱させるその手段は、化粧縁枠２裏面適所
に突設した掛合用弾性突爪７と、その掛合用弾性突爪７
に対応して前記ケーシングＡ’に凹設され、同弾性突爪
７が掛止する掛合凹窪部８とで構成し、掛合凹窪部８に
対する掛止力に抗して引っ張ることで、その化粧縁枠２
を取外せるようになっている。

【００１７】また、化粧縁枠２厚と、取付鍔1A厚との合
計厚は隣接するタイル1b厚と同等厚にして、画面４以外
は視覚に入らず、室壁１がもつ固有の美感を阻害しない
ように配慮してある。

【００１８】尚、９は電源用コード、10はスピーカーへ
のリード線、11は選局用の信号線、Ｙは建築躯体であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 縦断面図。

【図２】 従来例の縦断面図。

【符号の説明】

Ａ 液晶テレビ受像機本体 1A 取付鍔 ５ 配置口 １ 室壁 ３ 取付金具 ２ 化粧縁枠1b 室壁表面材（タイル）

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 薄幅に形成された液晶テレビ受像機本体
   と、その液晶テレビ受像機本体の画面側の周縁に突設し
   た薄肉な取付鍔と、室壁所望箇所に開設した前記受像機
   本体の配置口と、該配置口に前記受像機本体を配設した
   状態で取付鍔を、室壁表面に螺着した取付金具と、該取
   付金具の頭部が露出する取付鍔部分を周囲の室壁表面材
   の表面レベルと略面一状に被覆する掛脱可能な薄肉な化
   粧縁枠とで構成してあることを特徴とするユニットバス
   ルームにおけるテレビ受像機の取付構造。
2. 【請求項２】 請求項１記載の化粧縁枠に周囲の室壁表
   面材と同一の表面色または表面模様が施されていること
   を特徴とするユニットバスルームにおけるテレビ受像機
   の取付構造。