JP2549495B2 - 燐酸化剤 - Google Patents

燐酸化剤

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JP2549495B2 JP5242250A JP24225093A JP2549495B2 JP 2549495 B2 JP2549495 B2 JP 2549495B2 JP 5242250 A JP5242250 A JP 5242250A JP 24225093 A JP24225093 A JP 24225093A JP 2549495 B2 JP2549495 B2 JP 2549495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は燐酸化剤として有用な式III
【化11】 {式中、R1は式IIIaまたはIIIb
【化12】 で表される基を示し、上記式中R5、R6およびR7は同
一または相異なることができて各々水素またはメチルを
示し、 R8は式IIIc、IIIdまたはIIIeあるいはシアノまたは
Arの基を示し、
【化13】 (上記式中、R10は低級アルキルまたはArを示し、G
は同一または相異なることができて、CまたはNを示す
が、しかし少くとも1個のGはNを表し、Arは塩素、
弗素、ニトロおよびシアノの系に属する1〜5個の同一
または相異なる置換基により置換しうるかあるいは該電
子求引性置換基の外に1個または2個の親油基により置
換しうるフェニル基を示し、yは0、1または2であ
る)、 R9は式IIIfまたはIIIg
【化14】 で表される基を示し、上記式中Yは塩素、臭素または沃
素の系に属する同一または相異なる置換基を示す。R2
はR1の意味を有することができ、その際同一または相
異なっていてもよく、あるいはR2は低級アルキル、式I
IIh −CH2−Ar IIIh を有する基またはArを示すが、ただし後者はアルカリ
によりR1よりも容易に分裂されうることを条件とす
る。
【0002】RおよびRは一緒になって以下の式
【化15】 を有する基を表し、そしてRおよびRは同一または
相異なることができて、1〜8個の炭素原子を有するア
ルキル、5〜12個の炭素原子を有するシクロアルキ
ル、ベンジルまたはフェニルを示すかあるいはそれらが
結合している窒素原子と一緒になって、適切ならばさら
に別のヘテロ原子および置換基を含有する飽和または不
飽和複素環式環を示す}を有する化合物に関する。さら
に詳しく言えば本発明は、式IIIにおいてRおよび
は互いに独立していて、−CH、NC−CH
CH−またはON−C−CH−CH−を
示しそしてRおよびRは両方ともイソプロピル基を
示す化合物に関する。
【0003】該化合物は式中R5、R6およびR7が水素
を示し、R8がシアノ、フェニルを示すかあるいはニト
ロ、塩素、あるいは1個または2個のC8〜C24炭化水
素基により置換されているフェニルを示し、R9が式III
fを有する基を示し、R2が低級アルキルであるかある
いはR1の意味を有しそしてR3およびR4がC1〜C6
ルキル、シクロヘキシル、ベンジルまたはフェニルを示
しあるいは窒素原子と一緒になってピロリジル、ピペリ
ジル、モルホリル、トリアゾロ、ベンゾトリアゾロまた
はテトラゾロを示しさらに塩素、弗素、ニトロまたはシ
アノにより置換されうる芳香族基であることができる化
合物であり、さらに好ましくはR8がモノニトロフェニ
ル、ジニトロフェニル、モノクロロフェニル、ジクロロ
フェニル、トリクロロフェニルまたは2−クロロ−4−
ニトロフェニルあるいは電子求引性置換基の外に1個ま
たは2個のC12〜C18炭化水素基により置換されている
フェニルを示し、R9がトリクロロメチルであり、R2
メチルでありそしてR3およびR4が低級アルキルを示す
化合物である。
【0004】本発明はまた式IV
【化16】 〔式中、R1、R2およびnは前述の定義を有し、Rはも
はやそれ以上燐酸化しうる水素原子を有していない有機
基であり、Zは酸素、硫黄、または−NH−を表しそし
てnは1または1より大きい数を示す〕を有する化合物
に関する。
【0005】該化合物は式中R5、R6およびR7が水素
を示し、R8がシアノ、フェニルであるかあるいはニト
ロ、塩素あるいは1個または2個のC8〜C24炭化水素
基により置換されるフェニルであり、R9が式IIIfの基
を示し、R2が低級アルキルであるかあるいはR1の意味
を有しそしてnが1または2を示す化合物であり、さら
に好ましくは式中R8がモノニトロフェニル、ジニトロ
フェニル、モノクロロフェニル、ジクロロフェニル、ト
リクロロフェニルまたは2−クロロ−4−ニトロフェニ
ルを示すかあるいは電子求引性置換基の外に1個または
2個のC12〜C 18炭化水素基により置換されるフェニル
を示し、R9がトリクロロメチルであり、R2がメチルで
ありそしてR3およびR4が低級アルキルを示す化合物で
ある。
【0006】アシル化しうるヒドロキシル、メルカプト
およびアミノ化合物を本発明の式IIIを有する亜燐酸ジ
エステル−ジアルキルアミドと反応させ、生成する式IV
の亜燐酸トリエステル、チオエステルまたはジエステル
アミドを酸化して5価の燐を含有する相当する化合物を
得ついで燐酸化試薬から生ずる2個のアルコールまたは
フェノール基を塩基の手段によって分裂させると燐酸、
チオ燐酸およびセレノ燐酸のエステル、チオエステルお
よびアミドが製造される。
【0007】この製造は特に式I
【化17】 を有する化合物の製造であり、それは式II
【化18】 を有する化合物を少くともnモルの式III
【化19】 を有する燐酸化試薬と反応させ、生成する式IV
【化20】 を有する化合物を酸化しついで式V
【化21】 を有する酸化された化合物から前記式Iの化合物を塩基
手段により単離させることからなる。
【0008】前記式中、各記号は以下の意味を有する。
Rはもはやそれ以上燐酸化しうる水素原子を有していな
い有機基であり、Xは酸素、硫黄またはセレンを示し、
Zは酸素、硫黄または−NH−を表し、Katは1モル
当量の陽イオンを表し、R1は式IIIaまたはIIIb
【化22】 で表される基を示し、上記式中R5、R6およびR7は同
一または相異なることができて各々水素またはメチルを
示し、R8は式IIIc、IIIdまたはIIIeあるいはシアノ
またはArの基を示し、
【化23】 (上記式中、R10は低級アルキルまたはArを示し、G
は同一または相異なることができて、CまたはNを示す
が、しかし少くとも1個のGはNを表し、Arは塩素、
弗素、ニトロおよびシアノの系に属する1〜5個の同一
または相異なる置換基により置換しうるかあるいは該電
子求引性置換基の外に1個または2個の親油基により置
換しうるフェニル基を示し、yは0、1または2であ
る)、nは1または1より大きい数を表し、R9は式III
fまたはIIIg
【化24】 (上記式中Yは塩素、臭素または沃素の系に属する同一
または相異なる置換基を示す)で表される基を示し、R
2はR1の意味を有することができ、かつその際、同一ま
たは相異なることができあるいはR2は低級アルキル、
式IIIh −CH2−Ar IIIh を有する基またはArを示すことができるが、ただし後
者はアルカリによりR1よりも容易に分裂されうること
を条件とし、R5およびR8は一緒になって次の式IIIi
【化25】 を有する基を表すことができそしてR2もメチルの場合
にはR1もメチルを表すことができる。
【0009】基R3およびR4の性質は臨界的ではない
が、ただし式IIの化合物との反応中、基−NR34が分
裂される。R3およびR4は同一または相異なることがで
き、それらは1〜8個の炭素原子を有するアルキル、5
〜12個、好適には8個までの炭素原子を有するシクロ
アルキル、ベンジルまたはフェニルを表すかあるいはそ
れらが結合している窒素原子と一緒になって、適切なら
ばさらに別のヘテロ原子および置換基を含有する飽和ま
たは不飽和複素環式環を表す。
【0010】前記各記号の好ましい意味は以下のとおり
である。R5、R6およびR7は水素を示し、R8はシア
ノ、フェニルまたはニトロ化フェニル特にモノニトロフ
ェニル例えばp−ニトロフェニルまたはジニトロフェニ
ル例えば2,5−ジニトロフェニル、塩素化フェニル特
にモノクロロフェニル、ジクロロフェニルまたはトリク
ロロフェニルあるいは2−クロロ−4−ニトロフェニル
および1個または2個の炭化水素基特に6〜24個より
好ましくは12〜18個の炭素原子を有するアルカン基
により置換されるニトロフェニルを示す。R9は好まし
くは式中Yが好適には塩素を表す式IIIfの基を示す。
2は低級アルキル特にメチルであるかあるいはR1の意
味を有しかつその際それはR1と同一であるのが有利で
ある。
【0011】R3およびR4は1〜6個の炭素原子を有す
るアルキル特に低級アルキル、シクロヘキシル、ベンジ
ルまたはフェニルを表しそして窒素原子と一緒になって
ピロリジル、ピペリジル、モルホリル、トリアゾロ、ベ
ンゾトリアゾロまたはテトラゾロを表し、そして該芳香
族基は塩素、弗素、ニトロまたはシアノにより置換され
ていてもよい。「低級」なる表現は4個までの炭素原子
を有する基を表す。XおよびZは酸素を表すのが好まし
い。nは1〜6、特に1または2、最適には1を表す。
式中R1がメチル以外である式IIIの化合物は新規であ
り、式VIの化合物も同様である。
【0012】式中R1およびR2が2−(4−ニトロフェ
ニル)−エチルを表し、XおよびZが酸素を表しそして
Rがチミジル基を表す式Vの化合物はF. Himmelsbach氏
等による「Tetrahedron Letters」23 (1982) 4793〜47
96に開示されている。これらの化合物はチミジンをビス
−(p−ニトロフェニルエチル)ホスホロモノクロリデ
ートと反応させることにより得られ、その際5′−位置
のヒドロキシル基が第一にアシル化される。この燐酸化
試薬はどちらかと云えば不安定であり、高真空下で蒸留
することもあるいは固体形態で調製することもできなか
った。三塩化燐が出発物質として使用される場合式Vを
有する化合物の製造は既知経路による5個の反応段階を
要するが、一方これらの化合物は本発明による経路によ
っては4個の段階で製造されうる。前述の文献によれば
式Vの化合物はその後さらに反応してオリゴヌクレオチ
ドを与えそして最終的には1,5−ジアザビシクロ〔5,
4,0〕ウンデク−5−エン(DBU)を用いて後者か
らp−ニトロフェニルエチル基が分裂される。
【0013】式IIIの化合物は三塩化燐からそれ自体既
知の方法によって、それをヒドロキシル化合物R1−O
HおよびR2−OHおよび第二アミンH−NR34と反
応させることにより入手しうる。遊離第二アミンの代り
に相当するシリル化合物を用いることも可能である。三
塩化燐中の塩素原子の置換順序はヒドロキシルまたはア
ミノ化合物の反応性に左右される。すなわち例えば式VI
【化26】 を有する化合物は以下の経路によって得ることができ
る。
【0014】a) 三塩化燐を最初に塩基存在下におい
てメタノールと反応させそしてその反応生成物を塩基存
在下においてジイソプロピルアミンついで2−(p−ニ
トロフェニル)−エタノールと反応させるか、 b) 三塩化燐を最初に2−(p−ニトロフェニル)−
エタノールついでジイソプロピルアミンそして最後にメ
タノールと反応させるかあるいは c) 三塩化燐を最初にジイソプロピルアミンと反応さ
せついでその生成物を2−(p−ニトロフェニル)−エ
タノールついでメタノールと反応させる。 一般式IIIで表される燐酸化試薬とヒドロキシル化合物
との反応は弱酸(例えばテトラゾール)またはアミン塩
酸塩の存在下で等モル量または僅かに過剰量例えば50
モル%まで、好適には25モル%までの燐酸化試薬を使
用して溶液状態で実施されるかあるいは弱酸の存在下大
過剰の燐酸化試薬を使用して固相合成の形態で実施され
る。例えばヒドロキシル成分が担体に付着している場合
燐酸化試薬は10倍〜20倍のモル過剰量で用いられ
る。反応が溶液状態で実施される場合溶媒は勿論、燐酸
化試薬およびアシル化されるべき成分に対して不活性で
なければならない。この反応は−80〜+80℃、好適
には−20〜+50℃、特に好適には0〜25℃の温度
で実施される。
【0015】基R1およびR2の選択により、特にR8
親油性置換基を有するフェニルを表す場合には式IVを有
する燐酸化生成物は幾分か顕著な親油性質を有する。こ
れらの親油性化合物は例えばクロマトグラフィー例えば
“逆相”物質(例えばオクタデシルシリル基を含有する
市販シリカゲル)上の高圧液体クロマトグラフィーによ
り非燐酸化出発物質から容易に分離できる。置換基R1
およびR2の選択は、勿論、基Rの化学的性質すなわち
ホスフェート基が導入されうる化合物に左右される。そ
れ以上の燐酸化可能なH−Z基を含有しない基としての
Rの定義は式IIIを有する燐酸化試薬がかなり非特異的
方法でアシル化し、すなわち選択的燐酸化反応では各水
素原子が、存在しうるさらにそれ以上の燐酸化可能なZ
−H基中の適当な保護基によって既に置換されたことを
意味するものとして理解されるべきである。“燐酸化可
能な”Z−H基とはここではアシル化条件下で反応しう
るZ−H基、すなわちその反応性が立体障害または不活
性化基によって損われてしまったZ−H基はしたがって
除外されるべきであるということを意味するものと解さ
れるべきである。
【0016】基R1およびR2は大抵ホスフェート基を遊
離させるために塩基を用いて分裂されるので、基R1
よびR2の性質および用いる塩基の性質が基Rの感度に
左右する。したがって、Rが十分に安定である場合その
切断はアルカリ水溶液によって実施することができ、そ
の際R1およびR2の選択もまた比較的非臨界的である。
基R上に敏感な基が存在する場合、反応は例えば前記文
献に開示されているそれ自体既知の方法で、例えば非水
性系中において適当な塩基例えばDBUを使用して実施
される。基R1およびR2の切断はそれ自体既知の方法に
より実施される。
【0017】ホスフェートトリエステルからのメチル基
の切断は塩基例えばトリエチルアミンの存在下チオフェ
ノールまたはチオクレゾールを用いて実施されうる。こ
の反応は−100〜+100℃、好適には−60〜+6
0℃、特に好適には−20〜+30℃の温度で都合よく
実施される。β−除去反応中に除去されうる群、すなわ
ち例えば基IIIbが存在する化合物は例えば亜鉛のよう
な金属を用いることによりあるいは電圧制御された電解
還元により除去できる。この反応は−50〜+80℃、
好適には−20〜+50℃、特に好適には0〜30℃の
温度で有利に実施される。電気陰性置換基含有のエチル
基は非ヌクレオフィル系塩基によって除去することがで
きそしてこれもまた重合担体に付着しうる。この反応は
−60〜+100℃、好適には−20〜+50℃、特に
好適には0〜30℃の温度で有利に実施される。
【0018】電気陰性置換基含有のエチル基が式Vの化
合物から分裂される場合には、減少する反応性の順序で
示されている以下の塩基を用いることが有利である。 a) 式VII
【化27】 (式中R11、R12およびR13は同一または相異なる低級
アルキル基好ましくはメチルまたはエチルを示しそして
AおよびA′は鎖中に2〜4個の炭素原子を有する低級
アルキレン基好ましくは1,3−プロピレンを示す)を
有する環状燐酸トリアミド−イミド、 b) 1,5,7−トリアザビシクロ〔4,4,0〕デセ−
5−エン(TBD)およびまた7−メチル−1,5,7−
トリアザビシクロ〔4,4,0〕デセ−5−エン、 c) 1,8−ジアザビシクロ〔4,3,0〕ノネ−5−
エン(DBN)、DBUおよびまた低級アルカリ金属ア
ルコレート特にナトリウムアルカノレートおよびカリウ
ムアルカノレート例えばナトリウムメチレート、ナトリ
ウムエチレートまたはカリウム第3ブチレートおよび d) 1,1,3,3−テトラメチルグアニジン。 R1および適切ならばR2もβ−シアノエチルである化合
物はアンモニアにより分裂されることができ、したがっ
てこれら化合物は、他の保護基がアンモニアによって分
裂される場合に用いられるのが好ましい。
【0019】本発明方法の大きな利点は敏感な化合物が
燐酸化されうる点にある。塩基による基R1およびR2
切断において前記で指摘のように、本発明による方法は
多数の態様を可能にしそれ故に個々の反応段階が基Rに
おけるさらに進んだ各反応と統合されうる。この特徴は
基R1およびR2の切断のためばかりでなく、酸化反応の
ためそして所望ならば1個以上のホスフェート基の導入
のためにも適切である。さらに重要な本発明の利点は、
ホスフェート基それ自体のみならずチオホスフェートお
よびセレノホスフェート基をも導入することができる点
に見ることができる。これにより、例えばHimmelsbach
氏等の方法によっては入手され得ない天然物質の化学的
類似体への簡単な入手経路が達成できる。
【0020】一般式V(X=O)を有するホスフェート
を得るための一般式IVを有する化合物の酸化は類似化合
物に関して知られた既知の方法で実施される。使用でき
る酸化剤の例としては四酸化二窒素または沃素を挙げる
ことができるが、特にパーオキシド類とりわけ無水t−
ブチルヒドロパーオキシドが好ましい。反応は適度な極
性溶媒例えばニトリル(例えばアセトニトリル)または
ハロゲン化特に塩素化低級炭化水素(例えばクロロホル
ム)中で実施するのが好ましい。この反応は有利には−
100〜+100℃、好適には−50〜+60℃、特に
好適には−20〜+30℃の温度で実施される。Xが硫
黄またはセレンを示す一般式Vの化合物の製造は一般式
IVを有する化合物と元素状硫黄またはセレンとの直接反
応によって実施される。例えばテトラヒドロフランのよ
うな極性溶媒中において化学量論的量の硫黄またはセレ
ンと共に撹拌すると一般式Vを有する相当するチオホス
フェートまたはセレノホスフェートが良好な収量で生成
する。この反応は有利には−100〜+100℃、好適
には−50〜+60℃、特に好適には−20〜+30℃
の温度で実施される。
【0021】既に強調してきたことだが、本発明は基R
の化学的性質を相当な範囲まで考慮することを可能にし
かつこの基はまた敏感な基あるいは分子部分をも含有し
うる。したがって式IIを有する適当な出発物質は脂肪族
または芳香族ヒドロキシル、メルカプトおよびアミノ化
合物、すなわちアルコール類、フェノール類、メルカプ
タン類、チオフェノール類および脂肪族および芳香族ア
ミンである。天然物質またはこれらに類似の化合物例え
ばステロイド誘導体、燐脂質およびとりわけ糖ないし糖
誘導体例えばヌクレオシド、ヌクレオチド、オリゴヌク
レオチドまたはポリヌクレオチドが特に有利に燐酸化さ
れうる。
【0022】今日使用されるホスフェート保護基の組み
合わせによって末端未保護ホスフェート基含有ヌクレオ
チドをホスファイト方法にしたがって製造することはさ
らに大きな努力でもって単に可能であるかあるいは全く
不可能であるかである。トリエステル合成で度々使用さ
れる、保護基のo−クロロフェニルβ−シアノエチルホ
スフェート組み合わせも、β−シアノエチル基を維持し
ながらのo−クロロフェニル基の加水分解が可能でない
ので末端ホスフェートを与えない。すなわち末端5′−
ヒドロキシル基の燐酸化はヌクレオシドトリホスフェー
ト通常アデノシントリホスフェートおよびキナーゼ例え
ば(T4)−ポリヌクレオチドキナーゼを用いて従来既
知の方法にしたがって実施されてきた。この方法はどち
らかと云えば費用がかかる。
【0023】本発明によれば、今や5′−ヒドロキシル
基の燐酸化は単離されたオリゴヌクレオチド上のみなら
ず、また担体に付着された化合物上においてさえも化学
的手段によって実施できる。本発明方法はヌクレオシ
ド、ヌクレオチド、オリゴヌクレオチドまたはポリヌク
レオチドが害されないように穏和な条件下で実施する。
しかしながら、本発明はまた例えば3′−ヒドロキシル
基を燐酸化することにより別の点におけるヌクレオチド
あるいは単量体、オリゴマーまたは重合体のヌクレオチ
ド中へのホスフェート基の導入をも可能にし、あるいは
リボヌクレオシドまたはリボヌクレオチドの場合には
2′−位中への導入を可能ならしめる。以下の例におい
て、ヌクレオチドの、困難であることの知られている分
野で本発明をより詳細に説明する。しかしながら、ヌク
レオチドの燐酸化はホスフェート基導入の非常に一般的
な方法において代表的であるのでこれは本発明を限定す
るものとしてみなすべきではない。
【0024】一般式IIIを有する本発明の燐酸化試薬
の製造 実施例 1 亜燐酸メチルエステル−〔(p−ニトロフェニル)−エ
チルエステル〕−ジイソプロピルアミド(式VI) 5.01g(30ミリモル)の完全に乾燥した2−(p
−ニトロフェニル)エタノールを60mlの新たに蒸留
したメチレンクロライド中に溶解し、これに24mlの
ジイソプロピルアミンを加える。混合物を約0℃に冷却
しそして6ml(33ミリモル)の亜燐酸メチルエステ
ル−ジイソプロピルアミド−クロライドを撹拌しながら
5分間で滴加しそして混合物をこの温度でさらに10分
間撹拌する。ついでこの反応混合物をあらかじめ450
mlのpH7ホスフェートバッファーで洗浄した750
ml酢酸エチルで希釈する。酢酸エチル相を450ml
ホスフェートバッファー(pH7)で振盪させることに
より3回抽出しそして硫酸ナトリウムで乾燥しついで濃
縮する。生成する油状物を30℃で高真空中において乾
燥する。これにより31P−NMRによれば86%純粋
である9gの油状物が得られる。生成物はさらに5:
4:1の容量比である酢酸エチル/メチレンクロライド
/トリエチルアミンで平衡されている短シリカゲルカラ
ム上で、可動相として同一系を使用してクロマトグラフ
ィーにかけることにより濃縮できる。これより冷蔵庫
(−20℃)中で固化する油状物が得られる。 31P−NMR:δ=149ppm H−NMR:P−O−CH −CH−δ−3.75ppm,m〔2〕 P−O−CHCH −δ=2.98ppm,t〔2〕 P−OCH δ=3.35ppm,d〔3〕 m=多重線〔強度〕, s=一重線,d=二重線,t=三重線
【0025】実施例 2 亜燐酸メチルエステル−2−シアノエチル−エステル−
ジイソプロピルアミド(式VIII)
【化28】 実施例2と類似の方法で0.68ml(10ミリモル)
の2−シアノエタノールを20mlの新たに蒸留したメ
チレンクロライド中において8mlのジイソプロピルエ
チルアミンの存在下、2ml(11ミリモル)の亜燐酸
メチルエステル−ジイソプロピルアミド−クロライドと
反応させる。高真空中30℃で乾燥させて、31P−N
MRによれば94%の式VIIIを有する化合物を含有
する2.5gの油状物を得る。 31P−NMR:δ=150ppm H−NMR:P−OCH CH−CN δ=3.75ppm,m〔2〕 P−OCH CH −CN δ=2.60ppm,t〔2〕 P−OCH δ=3.35ppm,d〔3〕
【0026】実施例 3 亜燐酸ビス−〔2−(p−ニトロフェニル)−エチルエ
ステル〕−ジイソプロピルアミド(式IX)
【化29】 40ml無水テトラヒドロフラン中の16g(0.1モ
ル)2−(p−ニトロフェニル)−エタノールの溶液に
26ml(0.15モル)ジイソプロピルエチルアミン
を加え、混合物を0℃に冷却する。これに撹拌しながら
10g(0.05モル)亜燐酸ジイソプロピルアミド−
ジクロライドを15分で加える。ついで反応混合物を放
置して室温にしそしてさらに約30分間反応させる。ア
ミン塩酸塩を吸引濾去し、フィルターケークを少量のテ
トラヒドロフランで洗浄しそして合一した濾液を濃縮し
て固形残留物を得る。この残留物の1gを7:2:1の
容量比であるトルエン/n−ヘキサン/トリエチルアミ
ンを使用して70gのシリカゲル上でカラムクロマトグ
ラフィーにより精製する。これより0.95gの粉末が
得られ、これは31P−NMRによれば96%純粋であ
る。 31P−NMR:δ=147.5ppm H−NMR:P−OCH CH− δ=3.85ppm,m〔4〕 P−OCH CH − δ=2.98ppm,t〔4〕 P−N−CH δ=3.5 ppm,m〔2〕 P−N−CH(CH δ=1.13ppm,d〔12〕
【0027】原料化合物の製造 例1 亜燐酸メチルエステル−ジイソプロピルアミド−クロラ
イド 250ml無水エーテルおよび250ml無水ぺンタン
の混合物中に最初に127g(0.96モル)の亜燐酸
メチルエステル−ジクロライドを取り、これに100m
l無水エーテルおよび100ml無水ぺンタン中の27
0ml(1.92モル)ジイソプロピルアミンの溶液を
激しく撹拌しかつ窒素ブランケットしながら−15℃で
2時間を要して滴加する。反応混合物を撹拌しながら室
温まで昇温せしめついでさらに2時間撹拌する。ついで
それを再び−15℃に冷却しそして塩酸塩を不活性ガス
の下、濾過により反応溶液から除去する。フィルターケ
ークを等容量の無水エーテルおよび無水ぺンタンからな
る750ml冷混合物ですすぐ。濾液を一緒にしそして
溶媒を水ポンプ真空下で除去する。残留物を80cmビ
グルーカラム(Vigreuxcolumn)による高
真空蒸留に2回付す。これより、31P−NMRによれ
ば99%の単一物質(δ=185ppm)からなる80
gの主フラクション(沸点38〜41℃,0.1mba
rにおいて)が得られる。
【0028】例2 亜燐酸2−(p−ニトロフェニル)−エチルエステル−
ジクロライド 5g(30ミリモル)の2−(p−ニトロフェニル)−
エタノールを100ml無水エーテル中に溶解して−2
0〜−30℃でかつ撹拌しながら、滴加する25.5m
l(150ミリモル)の新たに蒸留した三塩化燐と40
分間反応させる。エーテルを水ポンプ真空下0℃で除去
しついで過剰の三塩化燐を高真空下で除去しそして残留
油状物を高真空中で乾燥させる。31P−NMR:δ=
179.8ppm,全てのPの93%。
【0029】例3 亜燐酸ジイソプロピルアミド−ジクロライド 87ml(1モル)の三塩化燐を800ml石油エーテ
ル中に溶解し、その溶液を5℃に冷却しついでこれに6
60ml石油エーテル中の283ml(2モル)ジイソ
プロピルアミンの溶液を5℃で1時間撹拌しながら滴加
する。この温度で1時間撹拌を続け、沈殿したアミン塩
酸塩を濾去し、石油エーテルを水ポンプ真空下で除去し
そして残留物を真空(0.2mbar)中で蒸留する。
38〜41℃での得られた主フラクションは98gの油
状物であり、これは冷蔵庫(−20℃)中で放置すると
結晶化しそして99%純粋である(31P−NMR,δ
=170ppm)。
【0030】燐酸化反応 5′ホスフェート基:NcoI−リンカーである5′P
CCATGG3′を含有する一本鎖オリゴヌクレオチド
の化学合成 参考例 3′−末端に位置するヌクレオシド、すなわち本実施例
の場合にはグアノシンをm.J.Gait氏等による「ヌクレイ
ックアシッズレス、(Nucleic Acids Res.)」 8(1980);
1081〜1096に記載の方法により3′−ヒドロキシル基を
経る共有結合によって“調整された多孔性ガラス”(co
ntrolled pore glass)(CPG,ピアース社製)に付
ける。これは最初にシリカゲルを3−(トリエトキシシ
リル)−プロピルアミンと、エタノールを除去しつつ反
応させることにより実施されてSi−O−Si結合が生
成される。グアノシンをパラニトロフェノールおよび
N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミドの存在下に
おいてN2′−イソブチリル−3′−O−スクシノイル
−5′−ジメトキシトリチルエーテルの形態において前
記調製担体と反応させ、スクシノイル基の遊離カルボキ
シル基がプロピルアミン基のアミノ基をアシル化する。
【0031】以下の合成段階において、塩基成分は5′
−O−ジメトキシトリチルヌクレオシド−3′−亜燐酸
モリメチルエステル−ジアルキルアミドまたはエステル
−ジクロライドの形態で用いられ、アデニンはN6−ベ
ンゾイル化合物として存在し、シトシンはN4−ベンゾ
イル化合物として、グアニンはN2−イソブチリル化合
物として存在しそしてチミンはアミノ基を含有していな
いために保護基なしで存在する。オリゴヌクレオチド鎖
組立のための反応サイクルは次のとおりである。付着さ
れた1μモルのグアノシンを含有する25mg重合担体を
順次以下の剤で処理する。
【0032】a) ニトロメタン b) 1,2−ジクロロエタン中のトリクロロ酢酸の3
%溶液 c) ニトロメタン d) アセトニトリル e) 0.2ml無水アセトニトリル中における10〜2
0μモルの相当するヌクレオシドホスファイトおよび1
00μモルのテトラゾール(5分) f) 40%ルチジンおよび10%ジメチルアミノピリ
ジンを含有するテトラヒドロフラン中の無水酢酸の20
%溶液(2分) g) アセトニトリル h) 水20%およびルチジン40%を含有するテトラ
ヒドロフラン i) 5:4:1の容量比であるコリジン/水/テトラ
ヒドロフラン中における沃素の3%溶液 j) アセトニトリル
【0033】“ホスファイト”は前記の場合にはデオキ
シリボース−3′−モノ亜燐酸モノメチルエステルであ
ると理解されるべきであり、その第3原子価は塩素また
は第三アミノ基例えばモルホリノ基によって飽和されて
いる。種々の合成段階各々における収量は496nmの波
長におけるジメトキシトリチル陽イオンの吸収を測定す
ることによって脱トリチル化反応(b)後に分光測光に
より測定できる。5′−ヒドロキシル基の化学燐酸化の
ための反応サイクルは原則として前記実施例のようにし
て実施されるが、しかし以下の点に相違が見られる。そ
れは第一にe)において20μモルの相当する燐酸化試
薬(例えば式VIを有する化合物)および100μモルの
テトラゾールを0.2mlの無水テトラヒドロフラン/ア
セトニトリル(等容量混合物)中において10〜20分
間反応させる点、第二に段階f)が省略される点そして
第三に段階i)の時間が5分に延長される点である。
【0034】オリゴヌクレオチドの合成が完了したらオ
リゴマーのメチルホスフェート保護基をp−チオクレゾ
ールおよびトリエチルアミンを用いて分裂する。ついで
このオリゴヌクレオチドをアンモニアで3時間処理する
ことにより固体担体から分離する。塩基のアミノ保護基
はオリゴマーを濃アンモニアで2〜3日間処理すること
により定量的に分裂される。
【0035】a) 燐酸化試薬、亜燐酸メチルエステル
−〔2−(p−ニトロフェニル)−エチルエステル〕−
ジイソプロピルアミド(VI)の場合には5′−ヒドロキ
シル基上に2−(p−ニトロフェニル)−エチルホスフ
ェート基を有するオリゴヌクレオチドが保護基の除去後
に得られる。このホスフェートエステルは“逆相”物質
上のHPLCによって精製できるが、これは特に良好な
ヒドロキシル成分の除去をもたらす。p−ニトロフェニ
ルエチル基は上記エステルを9:1容量比のピリジン/
水中の0.9M TBDで室温において8時間処理するこ
とにより分裂される。この後、HPLCまたは7M尿素
を有する20%強度ポリアクリルアミド上のゲル電気泳
動によれば出発物質はもはや存在しない。この反応混合
物に1mlの2M酢酸を加えついで濃縮する。残留物を可
動相として0.02M炭酸水素トリエチルアンモニウム
(pH7)を使用して、セファデックスG50(RSEP
HADEX G50、登録商標)を含有するカラム上で
塩から取り出す。生成する5′−ホスフェート−オリゴ
ヌクレオチドはポリヌクレオチドリガーゼによって重合
されて二重鎖の反復DNAを与えることができそしてこ
れはついで再び制限酵素Hea III(切断部位:GG↓
CC)で切断されうる。
【0036】b) 燐酸化試薬、亜燐酸メチルエステル
−2−シアノエチル−エステル−ジイソプロピルアミド
(VIII)および亜燐酸ビス−(2−シアノエチルエステ
ル)−ジイソプロピルアミド(X)
【化30】 の場合には遊離5′−ホスフェートpCCATGGがア
ンモニア分裂(室温で3日間または75℃で10時間濃
アンモニアを用いて実施される)直後に得られる。 c) 燐酸化試薬、亜燐酸ビス−〔2−(p−ニトロフ
ェニル)−エチルエステル〕−ジイソプロピルアミド
(IX)の場合には、チオフェノレートおよびアンモニア
処理後にホスフェート2−(p−ニトロフェニル)−エ
チルエステルも得られついでこのエステルは適当な塩基
例えばDBUまたはTBDによって分裂されて保護基を
有していない5′−ホスフェートを与えることができ
る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式III 【化1】 {式中、RおよびRは互いに独立していて、−CH
    、NC−CH−CH−またはON−C
    CH−CH−を示しそしてRおよびRは両方と
    もイソプロピル基を示す)を有する化合物。
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