JP2548145Y2 - ピアノ用フレーム - Google Patents

ピアノ用フレーム

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JP2548145Y2
JP2548145Y2 JP1992082167U JP8216792U JP2548145Y2 JP 2548145 Y2 JP2548145 Y2 JP 2548145Y2 JP 1992082167 U JP1992082167 U JP 1992082167U JP 8216792 U JP8216792 U JP 8216792U JP 2548145 Y2 JP2548145 Y2 JP 2548145Y2
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豊 中尾
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ピアノ用フレームに関
し特にカポダストロバーに関する。
【0002】
【従来の技術】ピアノ用フレームのカポダストロバー
アグラフと同様、振動する弦の長さを正確に決定するも
のである。カポダストロバーは通常、鋳鉄(Fc15〜
20)等の金属で形成され弦を上から支えることで振動
する弦の長さを定めている。その際、カポダストロバー
の剛性は振動する弦の弦端条件としても重要な役割を果
たしている。つまりカポダストロバーの剛性が変化すれ
ば、そのピアノから発音される音質や音量も微妙に変化
する。
【0003】従来、ピアノ用フレームのカポダストロバ
の剛性は設計段階で決定されており、ピアノを組み立
てた後にカポダストロバーの剛性を変化させることはで
きなかった。つまりピアノの設計段階で決定されたカポ
ダストロバーの剛性で、そのピアノから発音される音質
や音量は固定されていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来のピアノ用フレームでは、カポダストロバーの剛
性が固定であったため演奏者の好みに十分応えられる音
質や音量を発音することができなかった。特にカポダス
トロバーで支えられる弦の音階はピアノでは最もメロデ
ィックな部分とされており演奏者にとっては音質や音量
に対する要求が厳しく、好みも微妙に異なるため音質や
音量を調整できることが好ましい。
【0005】そこで本考案はこのような課題を解決する
ものとし、カポダストロバーの剛性を変更可能とするこ
とで演奏者の好みに応じた音質および音量が得られるピ
アノ用フレームを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め本考案は次のような構成を採用している。即ち、弦と
当接する側と反対側に剛性部材固定部を有するカポダス
トロバーと、上記カポダストロバーとは別体に設けられ
た上記カポダストロバーに固定可能な少なくとも1つ以
上の剛性部材とを備え、上記剛性部材を上記カポダスト
ロバーの剛性部材固定部に積み重ねることにより、前記
カポダストロバーの剛性を高め、上記剛性部材を上記カ
ポダストロバーの剛性部材固定部から取り除くことによ
り、上記カポダストロバーの剛性を低くすることを可能
としたことを特徴とするピアノ用フレームを要旨として
いる。
【0007】
【作用】本考案のピアノ用フレームは、カポダストロバ
とは別体に設けられカポダストロバーに固定可能な
性部材を備えている。この剛性部材カポダストロバー
に着脱することでカポダストロバーの剛性を調整するこ
とができる。カポダストロバーの剛性は、振動する弦を
支える弦端条件としても重要な役割を果たしており、
ポダストロバーの剛性を調整することにより音質および
音量を微妙に変化させることで演奏者の好みに合わせる
ことができる。
【0008】
【実施例】以下本考案の実施例を図面に基づき詳細に説
明する。図1は、本考案一実施例としてのピアノ用フレ
ーム1の一部を示している。ピアノ用フレーム1はカポ
ダストロバー3等のフレーム部分を備えている。
【0009】カポダストロバー3は弦(図示せず)を上
から支えることにより振動する弦の長さを定めている。
カポダストロバー3は鋳鉄(Fc15〜20)で形成さ
れている。カポダストロバー3の上面は剛性部材固定部
31が形成されており、通常のカポダストロバーの上面
に比較して約16mm低くなっている。剛性部材固定部
31には、ほぼ等間隔となる位置6ヶ所それぞれにねじ
穴33が設けられている。剛性部材固定部31に対して
は六角ネジ(図示せず)により、第1剛性部材11、第
2剛性部材13、第3剛性部材15を固定することが可
能となっている。
【0010】第1剛性部材11、第2剛性部材13、第
3剛性部材15はそれぞれカポダストロバー3と同じ材
質の鋳鉄よりなる板材である。剛性部材11〜15の板
面はカポダストロバー3の上面とほぼ大きさおよび形状
に形成されてなり、一枚の厚さが約8mmとなってい
る。剛性部材11〜15は、剛性部材固定部31のねじ
穴33に合わせてそれぞれ6つの貫通孔11a〜15a
が設けられている。六角ネジをこれら貫通孔11a〜1
5aに貫通させた状態で剛性部材固定部31のねじ穴3
3に螺合することで、剛性部材11〜15をカポダスト
ロバー3の上面に固定できる。
【0011】カポダストロバー3の剛性を選択するパタ
ーンとして、(a)剛性部材11〜15を一つも取り付
けなかった場合、(b)剛性部材11〜15の内の1つ
を取り付けた場合、(c)剛性部材11〜15の内の2
つを取り付けた場合、(d)3つの剛性部材11〜15
の全て取り付けた場合の4通りを設定することができ
る。このことでそれぞれ異なるカポダストロバー3の剛
性を設定することができる。剛性部材11〜15を多く
取り付けるほどカポダストロバー3の剛性は高くなる。
また実施例では3つの剛性部材11〜15の形状、材
料、大きさを全て同じとしているがそれぞれを異なるよ
うに形成しても構わない。材料としては他の金属等さま
ざまな材質を用いることができ、その材質が持つ剛性に
より音質や音量を微妙に調整できる。
【0012】図2は、カポダストロバー3に剛性部材1
1〜15を取り付けなかった場合と第1剛性部材11お
よび第2剛性部材13の2つを取り付けた場合とでの音
質および音量の変化を示している。図2(a)は、鍵を
弱打、強打した場合で、カポダストロバー3の剛性の変
化による周波数特性差を示している。カポダストロバー
3に剛性部材11〜15を1つも取り付けなかった場合
の周波数特性を実線に示しており、第1剛性部材11お
よび第2剛性部材13を取り付けた場合の周波数特性を
点線に示している。図から読み取れるように、周波数と
して特に4kHz付近で剛性部材11,13を取り付け
た場合と取り付けなかった場合との音量差が表れてい
る。剛性部材11,13を取り付けた場合は取り付けな
かった場合に比較して4kHz付近の周波数がやや高く
なっている。特に弱打した場合の差は顕著に表れてお
り、4kHzでの音量差は最大で約4〜5dB程にな
る。
【0013】図2(b)は、カポダストロバー3の剛性
の変化が時間変化(減衰)に対して周波数特性差にどの
ように表れるかを示している。鍵を強打した場合の立ち
上がり時、0.1秒後、0.2秒後のそれぞれの周波数
特性を示している。図2(a)と同様、カポダストロバ
3に剛性部材11〜15を1つも取り付けなかった場
合の周波数特性を実線に示しており、第1剛性部材11
および第2剛性部材13を取り付けた場合の周波数特性
を点線に示している。図から読み取れるように、第1剛
性部材11および第2剛性部材13を取り付けた場合の
方が取り付けなかった場合よりも、特に1kHz以下の
周波数域での音量が小さくなっている。つまり剛性が高
いほど1kHz以下の周波数域での減衰が早くなる。
【0014】このようにカポダストロバー3の剛性によ
り周波数特性が微妙に変化することがわかった。本実施
例のピアノ用フレーム1ならば剛性部材11〜15を取
り付けたり取り外したりすることで、カポダストロバー
3の剛性を段階的に調整することができる。どの程度の
剛性が最もふさわしいかは、演奏者の好みや演奏する曲
の特徴等のさまざまな要因により異なっており一該に定
められない。図2に示した実験例からもわかるように、
カポダストロバー3の剛性を高くすると減衰が残らない
メリハリの利いた音となり、カポダストロバー3の剛性
を低くすると減衰が残るレガートな音となる。
【0015】以上説明した通り本実施例のピアノ用フレ
ーム1によれば、弦が固定されるカポダストロバー3に
単数または複数の剛性部材11〜15を着脱することで
カポダストロバー3の剛性を調整可能としている。その
ため演奏者の好みに応じた音質および音量を得ることが
可能となった。
【0016】尚本実施例のピアノ用フレーム1では、図
2(a)および図2(b)に示すように剛性部材11〜
15を取り付けたとしても、基音となる2kHz付近の
周波数はそれほど変化していない。基音付近の周波数は
ピアノ音の主要要素であり、安定した音量が望まれる。
その点で剛性部材11〜15を取り付けたり取り外した
りしても基音付近の周波数は安定して発音されており好
ましい。
【0017】また剛性部材11〜15の大きさや取り付
けられる場所もカポダストロバー3であればどこでもよ
く、演奏者の好みなどに対応して適当な場所に取り付け
ればよい。その際、本実施例のように六角ボルトで固定
するのであれば、カポダストロバー3にねじ穴のみを複
数設けておき、所望の場所に剛性部材11〜15を取り
付ければよい。
【0018】またピアノが設置される場所は、遮音され
たレッスン室、家庭の部屋、演奏会や発表会の会場、コ
ンサートホール等さまざなま環境での使用が想定され
る。そのため各々の環境に合わせた好適な音質および音
量があり、カポダストロバー3の剛性を設定できること
は非常に都合がよい。
【0019】
【考案の効果】以上説明した通り本考案のピアノ用フレ
ームによれば、演奏者が好みに合わせてカポダストロバ
の剛性を設定変更可能とすることで、演奏者の好みに
応じた音質および音量を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案一実施例としてのビアノ用フレーム
を示す説明図である。
【図2】 本実施例の効果を示す説明図である。
(a)は鍵を弱打、強打した場合の周波数特性差を示す
説明図、(b)は時間変化(減衰)に対する周波数特性
差を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・ピアノ用フレーム、3・・・カポダストロバ
、11・・・第1剛性部材、11a・・・第1剛性部
材貫通孔、13・・・第2剛性部材、13a・・・第2
剛性部材貫通孔、15・・・第3剛性部材、15a・・
・第3剛性部材貫通孔、31・・・剛性部材固定部、3
3・・・ねじ穴

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弦と当接する側と反対側に剛性部材固定
    部を有するカポダストロバーと、 上記カポダストロバーとは別体に設けられた上記カポダ
    ストロバーに固定可能な少なくとも1つ以上の剛性部材
    とを備え、上記剛性部材を上記カポダストロバーの剛性部材固定部
    に積み重ねることにより、前記カポダストロバーの剛性
    を高め、 上記剛性部材を上記カポダストロバーの剛性部材固定部
    から取り除くことにより、上記カポダストロバーの剛性
    を低くすることを 可能としたことを特徴とするピアノ用
    フレーム。
JP1992082167U 1992-11-27 1992-11-27 ピアノ用フレーム Expired - Lifetime JP2548145Y2 (ja)

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JP1992082167U JP2548145Y2 (ja) 1992-11-27 1992-11-27 ピアノ用フレーム

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JPH0647994U JPH0647994U (ja) 1994-06-28
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JPS62154496U (ja) * 1986-03-25 1987-09-30

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