JP2548025Z - - Google Patents
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Description
【考案の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本考案は小容量のコンデンサを用いた平滑回路により平滑された直流出力電圧
を安定化する定電圧制御帰還ループを備えたスイッチング電源装置に関する。 [従来の技術] 第2図はこの種のスイッチング電源装置の従来例を示し、第2図において、直
流入力電圧源1は一次側と二次側を絶縁するトランス2の一次巻線に印加され、
一次巻線にはトランジスタからなるスイッチング素子3が直列に接続 されている。トランス2の二次巻線に誘起された電圧はダイオード4,5で整流
され、更にチョークコイル6と、積層セラミックコンデンサ又はフィルムコンデ
ンサ等の小容量のコンデンサ7とにより平滑され、負荷8に一定の直流出力電圧
を供給する。 出力電圧検出回路9は出力端子間に抵抗10とフォトカプラ11の発光ダイオード
11a とシャントレギュレータ12との直列回路を接続し、前記シャントレギュレー
タ12のリファレンスに直流出力電圧を抵抗13,14で分圧して印加するようにして
構成される。そして、直流出力電圧は抵抗13,14により分圧されてシャンレギュ
レータ12のリファレンスに印加され、この印加された電圧とシャントレギュレー
タ12の基準電圧との差異に応じてシャントレギュレータ12のカソードに流れ込む
電流値が変化し、発光ダイオード11a の発光量が変化する。この発光量の変化に
応じてパルス幅制御回路15に接続されたフォトカプラのフォトトランジスタ11b
の出力電圧が変化する。直流出力電圧が上昇するとフォトトランジスタ11b の出
力電圧が低下し、パルス幅制御回路15はスイッチング素子3のオン期間を短くし
、直流出力電圧が低下するとフォトトランジスタ11b の出力電圧が高くなり、ス
イッチング素子3のオン期間を長くして出力電圧を一定に保つように作用する。 [考案が解決しようとする課題] 上記従来技術においては、スイッチング電源装置の小型化及び信頼性の向上を
図るために平滑回路に積層セラミックコンデンサ等の小容量のコンデンサ7を用
いており、この平滑回路で平滑された出力電圧を帰還してパルス幅制御を行って
いるため、このように平滑コンデンサ7の小容量化並びに利得の大きい定電圧制
御とを組み合せたものではある周波数領域において、定電圧制御帰還ループ自体
で入力がなくても出力が発生する所謂発振現象を起こし易くなり、安定した制御
が行われなくなるといった問題点を有していた。 そこで本考案は、平滑回路に小容量のコンデンサを用いた利点を生かしつつも
、帰還ループを発振させることなく安定した制御を行うことが可能なスイッチン
グ電源装置を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本考案は、トランスの二次側に誘起された電圧を小容量のコンデンサを用いた
平滑回路により平滑し、この平滑回路で平滑された直流出力電圧を帰還して、ス
イッチング素子のオン期間を変えることにより安定化させる定電圧制御帰還ルー
プを備えたスイッチング電源装置において、定電流制御帰還ループを形成するた
めの、前記トランスの一次側又は二次側の電流を検出する電流検知器と、PNフ
ォトダイオードと増幅用トランジスタとをワンチップに集積化した高速受光素子
を有するフォトカプラを用い、前記平滑回路で平滑された直流出力電圧に応じて
前記PNフォトダイオードの発光量が変化し、これにより前記増幅用トランジス
タのコレクタ電圧が検出電圧として高速に変化する出力電圧検出回路と、前記電
流検知器からの電流パルスと前記増幅用トランジスタの検出電圧とに基づいて前
記電流のピーク値を一定に保つように前記スイッチング素子のスイッチング時間
幅を制御するピーク電流制御回路とを備えたものである。 [作用] 上記構成により、電流検知器から出力される電流パルスと、出力電圧検出回路
のフォトカプラを構成する増幅用トランジスタから高速に出力される検出電圧と
をピーク電流制御回路に供給する定電流制御帰還ループ及び定電圧制御帰還ルー
プが形成されて、前記電流パルスのピーク値を一定に保つようにスイッチング素
子がオン・オフ制御されるが、こうした電流モードによる制御はそれ自体が定電
流特性を有するものであるため、パルス幅制御方式による電圧モード制御に比べ
て帰還ループの直流利得は小さくて済み、高周波領域における直流利得の低下が
緩やかでより広帯域にわたって安定した帰還ループとなる。さらに、出力電圧検
出回路を構成するフォトカプラは、平滑回路で平滑された直流出力電圧に応じて
PNフォトダイオードの発光量が変化し、これにより増幅用トランジスタのコレ
クタ電圧が検出電圧として高速に変化するので、平滑回路の小容量のコンデンサ
、さらに電圧帰還用にPNフォトダイオード及び増幅用トランジスタからなる高
速受光素子を有するフォトカプラとを組み込んだ場合において、帰還ループ内で
発振を起して安定した制御が行われないという不具合を解消し、高速で安定した
応答が得られ る。 [実施例] 以下、本考案の一実施例を添付図面を参照して説明する。 第1図は本考案の一実施例を示すスイッチング電源装置の回路図であり、第2
図に示す部分と同一部分には同一符号を付し同一箇所の説明を省略する。 このスイッチング電源は定電流制御帰還ループ及び定電圧制御帰還ループを備
え、直流入力電圧源1の入力電圧は一次側と二次側を絶縁するトランス2の一次
巻線に印加され、一次巻線にはスイッチング素子3が直列に接続されている。ト
ランス2の二次巻線に誘起された電圧は整流ダイオード4,5、チョークコイル
6及び積層セラミックコンデンサ等の小容量の平滑コンデンサ7により整流平滑
され、出力端子間に接続された負荷8に一定の直流出力電圧を供給するとともに
、前記出力端子間には抵抗10と高速フォトカプラ16の発光ダイオード16a とシャ
ントレギュレータ12との直列回路を接続し、前記シャントレギュレータ12のリフ
ァレンスに直流出力電圧を抵抗13,14で分圧して印加するようにして構成された
出力電圧検出回路9を接続している。高速フォトカプラ16の出力側は、スイッチ
ング素子3の制御用ICに内蔵された基準電圧回路17に接続し基準電圧が供給さ
れ、入力側の発光ダイオード16a からの出力を検知するPNフォトダイオード16
b と、このPNフォトダイオード16b からの出力電圧に基づいてエミッタを流れ
る電流を制御する増幅用トランジスタ16C とをワンチップに集積化した高速受光
素子により構成されている。そして増幅用トランジスタ16C のコレクタを制御用
IC内蔵のピーク電流制御回路18を構成する電圧比較器19の非反転入力端子に接
続し、この増幅用トランジスタ16C のエミッタを直流入力電圧源1のマイナス側
に接続して直流出力電圧の一部を電圧比較器19に帰還する定電圧制御帰還ループ
を構成する。 定電流制御帰還ループはトランス2の一次側に流れる電流をスイッチング素子
3と直流入力電圧源1との間に挿入接続された電流検知器たる抵抗20により検出
し、検出された電流パルスを電圧比較器19の反転入力端子に加えて高速フォトカ
プラ16の増幅トランジスタ16b から出力された検出電圧と比較 して、電流パルスが検出電圧に達すると、電圧比較器19の出力端子からリセット
信号が出力される。ピーク電流制御回路18では発振回路21からのクロック信号を
フリップフロップ回路22のセット入力端子Sに供給するとともに、このフリップ
フロップ回路22のリセット入力端子Rには電圧比較器19の出力端子を接続するこ
とにより、リセット入力端子Rにリセット信号が供給された場合にフリップフロ
ップ回路22のセット出力端子Qはオフとなり、発振回路21からのクロック信号に
よりフリップフロップ回路22が一定時間後にセット状態になるまで出力端子Qは
オフ状態を保持する。そして、このフリップフロップ回路22の出力端子をドライ
バー回路23を介してスイッチング素子3に接続して、ピーク電流制御モードでス
イッチング素子3のスイッチング幅を制御するように構成されている。 次に上記構成につきその作用を説明する。 出力電圧検出回路9では抵抗13,14により分圧された出力検出電圧とシャント
レギュレータ12に内蔵された基準電圧との差異に応じてシャントレギュレータ12
のカソードに流れ込む電流値が変化し高速フォトカプラ16の入力側の発光ダイオ
ード16a の発光量が変化する。この発光量の変化に応じて高速フォトカプラ16の
出力側のフォトダイオード16b を流れる電流も変化して増幅トランジスタ16C の
ベースに流れ込み、これによって電圧比較器19の入力端子に供給される増幅トラ
ンジスタ16c のコレクタ電圧を高速で変化させることができる。 一方、定電流制御帰還ループによりトランス2の一次側に流れる電流パルスが
電流検知器である抵抗20により検出されてピーク電流制御回路18の電圧比較器19
の入力端子に加えられ、この電流検出パルスが高速フォトカプラ16b の増幅トラ
ンジスタ16C の検出電圧に達すると電圧比較器19の出力端子からフリップフロッ
プ回路22のリセット端子にリセット信号を供給する。フリップフロップ回路22で
は発振回路26からクロック信号がセット入力端子Sに供給されるとセット出力端
子Qの出力を立上げ、電圧比較器19からのリセット信号がリセット入力端子Rに
供給されるとセット出力端子Qの出力を立下げて、電流検出パルスのピーク値を
一定に保つように、ドライバー回路23を介 してスイッチング素子3のスイッチング幅を制御する。 このように本実施例において、直流出力電圧を検出する出力電圧検出回路9を
含む定電圧制御帰還ループと、トランス2の一次側の入力電流を検出する電流検
知器たる抵抗20を含む定電流制御帰還ループとにより構成されており、こうした
電流モードによる制御はそれ自体が定電流特性を有するものであるため、パルス
幅制御方式による電圧モード制御に比べて帰還ループの直流利得は小さくて済み
、高周波領域における直流利得の低下が緩かでより広帯域にわたって安定した帰
還ループとなる。従って、平滑回路に小容量のコンデンサ7、さらに電圧帰還用
にフォトダイオード16b 及び増幅トランジスタ16c からなる高速受光素子を有す
る高速フォトカプラ16とを組み込んだ場合において、帰還ループ内で発振を起し
て安定した制御が行われないという不具合を解消して高速で安定した応答が得ら
れ、コンデンサ7自体の小型化も可能となる。しかも、平滑コンデンサ7は従来
の平滑用の電解コンデンサに代わり積層セラミックコンデンサ等の小容量コンデ
ンサを使用することで、スイッチング電源装置の長寿命化が図られ、信頼性が著
しく向上する。 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲内
において種々の変形実施が可能である。例えば定電流制御帰還ループは各種タイ
プのものに適用することができ、電流検知器をトランスの二次側に接続してもよ
く、抵抗の代りにカレントトランスを用いてもよい。また出力電圧検出回路にお
いてシャントレギュレータに代えて演算増幅器を用いて出力検出電圧と基準電圧
とを比較増幅してもよい。またスイッチング素子はトランジスタを図示したがF
ETを用いてもよい。またICを用いずにピーク電流制御回路等を個々の電子回
路によって構成してもよい。 [考案の効果] 本考案は、トランスの二次側に誘起された電圧を小容量のコンデンサを用いた
平滑回路により平滑し、この平滑回路で平滑された直流出力電圧を帰還して、ス
イッチング素子のオン期間を変えることにより安定化させる定電圧制御帰還ルー
プを備えたスイッチング電源装置において、定電流制御帰還ループを形成するた
めの、前記トランスの一次側又は二次側の電流を検出する 電流検知器と、PNフォトダイオードと増幅用トランジスタとをワンチップに集
積化した高速受光素子を有するフォトカプラを用い、前記平滑回路で平滑された
直流出力電圧に応じて前記PNフォトダイオードの発光量が変化し、これにより
前記増幅用トランジスタのコレクタ電圧が検出電圧として高速に変化する出力電
圧検出回路と、前記電流検知器からの電流パルスと前記増幅用トランジスタの検
出電圧とに基づいて前記電流のピーク値を一定に保つように前記スイッチング素
子のスイッチング時間幅を制御するピーク電流制御回路とを備えたものであり、
平滑回路に小容量のコンデンサを用いた利点を生かしつつも、帰還ループを発振
させることなく安定した制御を行うことが可能なスイッチング電源装置を提供で
きる。
を安定化する定電圧制御帰還ループを備えたスイッチング電源装置に関する。 [従来の技術] 第2図はこの種のスイッチング電源装置の従来例を示し、第2図において、直
流入力電圧源1は一次側と二次側を絶縁するトランス2の一次巻線に印加され、
一次巻線にはトランジスタからなるスイッチング素子3が直列に接続 されている。トランス2の二次巻線に誘起された電圧はダイオード4,5で整流
され、更にチョークコイル6と、積層セラミックコンデンサ又はフィルムコンデ
ンサ等の小容量のコンデンサ7とにより平滑され、負荷8に一定の直流出力電圧
を供給する。 出力電圧検出回路9は出力端子間に抵抗10とフォトカプラ11の発光ダイオード
11a とシャントレギュレータ12との直列回路を接続し、前記シャントレギュレー
タ12のリファレンスに直流出力電圧を抵抗13,14で分圧して印加するようにして
構成される。そして、直流出力電圧は抵抗13,14により分圧されてシャンレギュ
レータ12のリファレンスに印加され、この印加された電圧とシャントレギュレー
タ12の基準電圧との差異に応じてシャントレギュレータ12のカソードに流れ込む
電流値が変化し、発光ダイオード11a の発光量が変化する。この発光量の変化に
応じてパルス幅制御回路15に接続されたフォトカプラのフォトトランジスタ11b
の出力電圧が変化する。直流出力電圧が上昇するとフォトトランジスタ11b の出
力電圧が低下し、パルス幅制御回路15はスイッチング素子3のオン期間を短くし
、直流出力電圧が低下するとフォトトランジスタ11b の出力電圧が高くなり、ス
イッチング素子3のオン期間を長くして出力電圧を一定に保つように作用する。 [考案が解決しようとする課題] 上記従来技術においては、スイッチング電源装置の小型化及び信頼性の向上を
図るために平滑回路に積層セラミックコンデンサ等の小容量のコンデンサ7を用
いており、この平滑回路で平滑された出力電圧を帰還してパルス幅制御を行って
いるため、このように平滑コンデンサ7の小容量化並びに利得の大きい定電圧制
御とを組み合せたものではある周波数領域において、定電圧制御帰還ループ自体
で入力がなくても出力が発生する所謂発振現象を起こし易くなり、安定した制御
が行われなくなるといった問題点を有していた。 そこで本考案は、平滑回路に小容量のコンデンサを用いた利点を生かしつつも
、帰還ループを発振させることなく安定した制御を行うことが可能なスイッチン
グ電源装置を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本考案は、トランスの二次側に誘起された電圧を小容量のコンデンサを用いた
平滑回路により平滑し、この平滑回路で平滑された直流出力電圧を帰還して、ス
イッチング素子のオン期間を変えることにより安定化させる定電圧制御帰還ルー
プを備えたスイッチング電源装置において、定電流制御帰還ループを形成するた
めの、前記トランスの一次側又は二次側の電流を検出する電流検知器と、PNフ
ォトダイオードと増幅用トランジスタとをワンチップに集積化した高速受光素子
を有するフォトカプラを用い、前記平滑回路で平滑された直流出力電圧に応じて
前記PNフォトダイオードの発光量が変化し、これにより前記増幅用トランジス
タのコレクタ電圧が検出電圧として高速に変化する出力電圧検出回路と、前記電
流検知器からの電流パルスと前記増幅用トランジスタの検出電圧とに基づいて前
記電流のピーク値を一定に保つように前記スイッチング素子のスイッチング時間
幅を制御するピーク電流制御回路とを備えたものである。 [作用] 上記構成により、電流検知器から出力される電流パルスと、出力電圧検出回路
のフォトカプラを構成する増幅用トランジスタから高速に出力される検出電圧と
をピーク電流制御回路に供給する定電流制御帰還ループ及び定電圧制御帰還ルー
プが形成されて、前記電流パルスのピーク値を一定に保つようにスイッチング素
子がオン・オフ制御されるが、こうした電流モードによる制御はそれ自体が定電
流特性を有するものであるため、パルス幅制御方式による電圧モード制御に比べ
て帰還ループの直流利得は小さくて済み、高周波領域における直流利得の低下が
緩やかでより広帯域にわたって安定した帰還ループとなる。さらに、出力電圧検
出回路を構成するフォトカプラは、平滑回路で平滑された直流出力電圧に応じて
PNフォトダイオードの発光量が変化し、これにより増幅用トランジスタのコレ
クタ電圧が検出電圧として高速に変化するので、平滑回路の小容量のコンデンサ
、さらに電圧帰還用にPNフォトダイオード及び増幅用トランジスタからなる高
速受光素子を有するフォトカプラとを組み込んだ場合において、帰還ループ内で
発振を起して安定した制御が行われないという不具合を解消し、高速で安定した
応答が得られ る。 [実施例] 以下、本考案の一実施例を添付図面を参照して説明する。 第1図は本考案の一実施例を示すスイッチング電源装置の回路図であり、第2
図に示す部分と同一部分には同一符号を付し同一箇所の説明を省略する。 このスイッチング電源は定電流制御帰還ループ及び定電圧制御帰還ループを備
え、直流入力電圧源1の入力電圧は一次側と二次側を絶縁するトランス2の一次
巻線に印加され、一次巻線にはスイッチング素子3が直列に接続されている。ト
ランス2の二次巻線に誘起された電圧は整流ダイオード4,5、チョークコイル
6及び積層セラミックコンデンサ等の小容量の平滑コンデンサ7により整流平滑
され、出力端子間に接続された負荷8に一定の直流出力電圧を供給するとともに
、前記出力端子間には抵抗10と高速フォトカプラ16の発光ダイオード16a とシャ
ントレギュレータ12との直列回路を接続し、前記シャントレギュレータ12のリフ
ァレンスに直流出力電圧を抵抗13,14で分圧して印加するようにして構成された
出力電圧検出回路9を接続している。高速フォトカプラ16の出力側は、スイッチ
ング素子3の制御用ICに内蔵された基準電圧回路17に接続し基準電圧が供給さ
れ、入力側の発光ダイオード16a からの出力を検知するPNフォトダイオード16
b と、このPNフォトダイオード16b からの出力電圧に基づいてエミッタを流れ
る電流を制御する増幅用トランジスタ16C とをワンチップに集積化した高速受光
素子により構成されている。そして増幅用トランジスタ16C のコレクタを制御用
IC内蔵のピーク電流制御回路18を構成する電圧比較器19の非反転入力端子に接
続し、この増幅用トランジスタ16C のエミッタを直流入力電圧源1のマイナス側
に接続して直流出力電圧の一部を電圧比較器19に帰還する定電圧制御帰還ループ
を構成する。 定電流制御帰還ループはトランス2の一次側に流れる電流をスイッチング素子
3と直流入力電圧源1との間に挿入接続された電流検知器たる抵抗20により検出
し、検出された電流パルスを電圧比較器19の反転入力端子に加えて高速フォトカ
プラ16の増幅トランジスタ16b から出力された検出電圧と比較 して、電流パルスが検出電圧に達すると、電圧比較器19の出力端子からリセット
信号が出力される。ピーク電流制御回路18では発振回路21からのクロック信号を
フリップフロップ回路22のセット入力端子Sに供給するとともに、このフリップ
フロップ回路22のリセット入力端子Rには電圧比較器19の出力端子を接続するこ
とにより、リセット入力端子Rにリセット信号が供給された場合にフリップフロ
ップ回路22のセット出力端子Qはオフとなり、発振回路21からのクロック信号に
よりフリップフロップ回路22が一定時間後にセット状態になるまで出力端子Qは
オフ状態を保持する。そして、このフリップフロップ回路22の出力端子をドライ
バー回路23を介してスイッチング素子3に接続して、ピーク電流制御モードでス
イッチング素子3のスイッチング幅を制御するように構成されている。 次に上記構成につきその作用を説明する。 出力電圧検出回路9では抵抗13,14により分圧された出力検出電圧とシャント
レギュレータ12に内蔵された基準電圧との差異に応じてシャントレギュレータ12
のカソードに流れ込む電流値が変化し高速フォトカプラ16の入力側の発光ダイオ
ード16a の発光量が変化する。この発光量の変化に応じて高速フォトカプラ16の
出力側のフォトダイオード16b を流れる電流も変化して増幅トランジスタ16C の
ベースに流れ込み、これによって電圧比較器19の入力端子に供給される増幅トラ
ンジスタ16c のコレクタ電圧を高速で変化させることができる。 一方、定電流制御帰還ループによりトランス2の一次側に流れる電流パルスが
電流検知器である抵抗20により検出されてピーク電流制御回路18の電圧比較器19
の入力端子に加えられ、この電流検出パルスが高速フォトカプラ16b の増幅トラ
ンジスタ16C の検出電圧に達すると電圧比較器19の出力端子からフリップフロッ
プ回路22のリセット端子にリセット信号を供給する。フリップフロップ回路22で
は発振回路26からクロック信号がセット入力端子Sに供給されるとセット出力端
子Qの出力を立上げ、電圧比較器19からのリセット信号がリセット入力端子Rに
供給されるとセット出力端子Qの出力を立下げて、電流検出パルスのピーク値を
一定に保つように、ドライバー回路23を介 してスイッチング素子3のスイッチング幅を制御する。 このように本実施例において、直流出力電圧を検出する出力電圧検出回路9を
含む定電圧制御帰還ループと、トランス2の一次側の入力電流を検出する電流検
知器たる抵抗20を含む定電流制御帰還ループとにより構成されており、こうした
電流モードによる制御はそれ自体が定電流特性を有するものであるため、パルス
幅制御方式による電圧モード制御に比べて帰還ループの直流利得は小さくて済み
、高周波領域における直流利得の低下が緩かでより広帯域にわたって安定した帰
還ループとなる。従って、平滑回路に小容量のコンデンサ7、さらに電圧帰還用
にフォトダイオード16b 及び増幅トランジスタ16c からなる高速受光素子を有す
る高速フォトカプラ16とを組み込んだ場合において、帰還ループ内で発振を起し
て安定した制御が行われないという不具合を解消して高速で安定した応答が得ら
れ、コンデンサ7自体の小型化も可能となる。しかも、平滑コンデンサ7は従来
の平滑用の電解コンデンサに代わり積層セラミックコンデンサ等の小容量コンデ
ンサを使用することで、スイッチング電源装置の長寿命化が図られ、信頼性が著
しく向上する。 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲内
において種々の変形実施が可能である。例えば定電流制御帰還ループは各種タイ
プのものに適用することができ、電流検知器をトランスの二次側に接続してもよ
く、抵抗の代りにカレントトランスを用いてもよい。また出力電圧検出回路にお
いてシャントレギュレータに代えて演算増幅器を用いて出力検出電圧と基準電圧
とを比較増幅してもよい。またスイッチング素子はトランジスタを図示したがF
ETを用いてもよい。またICを用いずにピーク電流制御回路等を個々の電子回
路によって構成してもよい。 [考案の効果] 本考案は、トランスの二次側に誘起された電圧を小容量のコンデンサを用いた
平滑回路により平滑し、この平滑回路で平滑された直流出力電圧を帰還して、ス
イッチング素子のオン期間を変えることにより安定化させる定電圧制御帰還ルー
プを備えたスイッチング電源装置において、定電流制御帰還ループを形成するた
めの、前記トランスの一次側又は二次側の電流を検出する 電流検知器と、PNフォトダイオードと増幅用トランジスタとをワンチップに集
積化した高速受光素子を有するフォトカプラを用い、前記平滑回路で平滑された
直流出力電圧に応じて前記PNフォトダイオードの発光量が変化し、これにより
前記増幅用トランジスタのコレクタ電圧が検出電圧として高速に変化する出力電
圧検出回路と、前記電流検知器からの電流パルスと前記増幅用トランジスタの検
出電圧とに基づいて前記電流のピーク値を一定に保つように前記スイッチング素
子のスイッチング時間幅を制御するピーク電流制御回路とを備えたものであり、
平滑回路に小容量のコンデンサを用いた利点を生かしつつも、帰還ループを発振
させることなく安定した制御を行うことが可能なスイッチング電源装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す回路構成図、第2図は従来例を示す回路構成
図である。 2…トランス 3…スイッチング素子 7…コンデンサ 16…フォトカプラ 16b …PNフォトダイオード 16c …増幅トランジスタ 18…ピーク電流制御回路 20…抵抗(電流検知器)
図である。 2…トランス 3…スイッチング素子 7…コンデンサ 16…フォトカプラ 16b …PNフォトダイオード 16c …増幅トランジスタ 18…ピーク電流制御回路 20…抵抗(電流検知器)
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 トランスの二次側に誘起された電圧を小容量のコンデンサを用いた平滑回路に
より平滑し、この平滑回路で平滑された直流出力電圧を帰還して、スイッチング
素子のオン期間を変えることにより安定化させる定電圧制御帰還ループを備えた
スイッチング電源装置において、定電流制御帰還ループを形成するための、前記
トランスの一次側又は二次側の電流を検出する電流検知器と、PNフォトダイオ
ードと増幅用トランジスタとをワンチップに集積化した高速受光素子を有するフ
ォトカプラを用い、前記平滑回路で平滑された直流出力電圧に応じて前記PNフ
ォトダイオードの発光量が変化し、これにより前記増幅用トランジスタのコレク
タ電圧が検出電圧として高速に変化する出力電圧検出回路と、前記電流検知器か
らの電流パルスと前記増幅用トランジスタの検出電圧とに基づいて前記電流のピ
ーク値を一定に保つように前記スイッチング素子のスイッチング時間幅を制御す
るピーク電流制御回路とを備えたことを特徴とするスイッチング電源装置。
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