JP2547844Y2 - 加熱部を備えた廃棄物破砕機 - Google Patents

加熱部を備えた廃棄物破砕機

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JP2547844Y2
JP2547844Y2 JP5009293U JP5009293U JP2547844Y2 JP 2547844 Y2 JP2547844 Y2 JP 2547844Y2 JP 5009293 U JP5009293 U JP 5009293U JP 5009293 U JP5009293 U JP 5009293U JP 2547844 Y2 JP2547844 Y2 JP 2547844Y2
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春海 藤本
義広 佐藤
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は水蒸気雰囲気にて廃棄物
を破砕する廃棄物破砕機に係り、とくに、加熱部を備え
た廃棄物破砕機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可燃性材料が混入された各種廃棄
物、例えば一般廃棄物、廃車ボディなどの破砕に伴う破
砕機内の爆発などの危険を防止するために破砕機の入口
と出口にノレンを設け、さらにノレンの内側には蒸気カ
ーテンを設けて蒸気を噴出させ、破砕機内を蒸気にて充
満させた水蒸気雰囲気により酸素濃度を著しく低減させ
るようにしたものが知られている(例えば、特公昭58
−13220号公報)。この形式の廃棄物破砕機では、
破砕機内に蒸気などの非酸素ガスを送給するとともに、
ノレンにより空気の侵入を防止し、非酸素ガスの飛散を
防いで破砕機内の酸素濃度を著しく低減させることによ
り爆発などの危険を防止して安全な操業を可能としてい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構成は、低温を呈する廃棄物がフィーダによって破砕機
に供給され、水蒸気雰囲気にて破砕される場合、低温を
呈する廃棄物と水蒸気との接触により、水蒸気はフィー
ダ近傍において凝縮を発生し、運転監視のテレビカメラ
の視界を妨害させ、破砕機からは、凝縮水を含んだ砕製
物が排出されるとともに、破砕に伴い発生する微細ダス
トも水分を含んで排出されて後置される集じん系統のダ
クト内壁面に堆積されて運転を不円滑とさせることがあ
るので好ましくない。さらに、破砕機内の酸素濃度を低
く維持させるための水蒸気消費量が増加されて外部への
漏出が増大し、テレビカメラなどによる撮像に支障を与
え、廃棄物供給状態などの運転監視、調整を不円滑にす
ることがあり好ましくない。
【0004】本考案は上述の問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、廃棄物を搬送する搬送手段
に廃棄物の加熱部を形成し、水蒸気の凝縮を防止するた
め昇温した廃棄物をフィーダから破砕機に供給して破砕
を行い、破砕機から水分を含んだ砕製物ならびに微細ダ
ストが排出されることを有効に防止できるとともに、破
砕機内の酸素濃度を著しく低減して、爆発などの危険性
を防止でき、フィーダ部の視界を確保して工業用テレビ
の監視のもとでフィーダの操作により、廃棄物の粒度に
対応して供給量を調節できるように、安全な操業を可能
とする加熱部を備えた廃棄物破砕機を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、水蒸気
雰囲気にて廃棄物を破砕するフィーダを設けた廃棄物破
砕機において、フィーダの入口部には廃棄物を搬送する
搬送手段を接続し、搬送手段はケーシングにて包囲され
るとともに、ケーシングの一端部には加熱空気管の吹出
口を、他端部には排気管を設けて廃棄物の加熱部を形成
し、加熱部により昇温した廃棄物とフィーダに搬送する
ことを特徴としている。
【0006】
【作用】以上の構成により、低温である高水分の廃棄物
は加熱部により加熱され、昇温した廃棄物をフィーダに
搬送して破砕機に供給して破砕を行なうので、水蒸気雰
囲気にて破砕されても、水蒸気の凝縮は回避できて、破
砕機から水分を含んだ砕製物ならびに微細ダストが排出
されることを有効に防止できる。さらに、廃棄物の昇温
により水蒸気消費量を低減できるとともに、外部への漏
出が低減できて、廃棄物供給状態などの運転監視、調整
を不円滑とすることが有効に防止できる。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照にして説
明する。図1は、本考案の一実施例を示す加熱部を備え
た廃棄物破砕機の全体構成図である。
【0008】図1において、10は廃棄物破砕機をしめ
し、好ましくは水平回転型破砕機が用いられ、複数のハ
ンマーを取付けたロータが高速回転され、破砕機内に設
けられたグレートとの間で供給された廃棄物に衝撃力、
せん断力等を作用させて各種廃棄物、例えば一般廃棄
物、廃車ボディなどの金属系廃棄物、粗大ごみなどが破
砕される。12は廃棄物破砕機10に設けられたフィー
ダをしめし、廃棄物破砕機12の入口部において供給シ
ュート13上に設けられて上記廃棄物の廃棄物破砕機1
2への供給が調整される。14は搬送手段、例えばパン
コンベヤーなどをしめし、搬送手段14の排出端は上記
フィーダ12の入口部に供給シュート13を介して接続
されている。
【0009】18はホッパーをしめし、各種廃棄物が投
入されて、供給手段16を作動させて、搬送手段14の
供給端上に移行させ、搬送手段14により廃棄物を搬送
し、廃棄物は排出端より供給シュート13上を降下して
フィーダ12から廃棄物破砕機10に供給される。
【0010】搬送手段14ならびに供給シュート13
は、ケーシング24により包囲され、ケーシング24の
内部には、搬送手段14の供給端および排出端付近の位
置において、可動遮断板36,36′,36″が設けら
れて内部空間が区画されて、廃棄物の加熱部22が形成
され、外気などとの流通は遮断されるが、廃棄物の通過
は許容される。
【0011】ケーシング24の一端部、すなわち搬送手
段14の供給端に相当する位置に加熱空気管28の吹出
口26が開口され、またケーシング24の他端部、すな
わち搬送手段14の排出端に相当する位置に排気管38
のための開口が設けられている。
【0012】30は空気加熱器をしめし、蒸気加熱方式
などが好適であり、48は加熱用蒸気をしめす。空気3
2は空気加熱器30において加熱されて加熱空気34と
なり加熱空気管28内を流れて、吹出口26から加熱部
22内に吹出される。加熱部22においては、水分を含
んだ低温の廃棄物が搬送手段14により搬送される過程
において、上記加熱空気との接触により、昇温されて昇
温廃棄物となり、加熱部22、すなわち可動遮断板3
6′,36″から排出されて、上述したように供給シュ
ート13上を降下してフィーダ12から廃棄物破砕機1
0に供給されて破砕操作が行われる。
【0013】加熱部22において吹出された加熱空気は
廃棄物との熱交換により温度降下して微細ダストを随伴
して可動遮断板36′,36″との間に位置された開口
から排気として排気管38内を流れ、図示しない集じん
装置により排気の集じんを行った後、大気に放出され
る。
【0014】破砕機10のケーシングには噴出口が設け
られ、噴出口は、図示しない制御弁を介して蒸気管42
に接続され、破砕機10内に蒸気が噴出される。46は
破砕機10内の酸素濃度検出のための酸素濃度分析計を
しめし、制御器を介して前記制御弁を操作して蒸気流量
を制御して破砕機10内を水蒸気雰囲気にして酸素濃度
を著しく低減させて各種廃棄物の破砕に伴う爆発などの
危険発生を防止するようにしている。
【0015】破砕機10においては、破砕操作に伴い多
量の微細ダストを発生させるが、これらダストは、破砕
機10上方位置にあるケーシング24上に配設された排
気管38′内を流れ、上述した集じん装置により排気の
集じんを行った後、大気に放出される。また、破砕機1
0において破砕された破砕品は、破砕機10下方に設け
られた排出コンベヤ20により排出され、排出コンベヤ
ー20の端部には外気の侵入を防止できる遮断手段50
などが設けられている。
【0016】40,40はテレビカメラをしめし、搬送
手段14の供給端に相当する位置、フィーダ12入口部
に相当する位置にてケーシング24上に夫々、配設さ
れ、上記位置における廃棄物の移動状態を監視し、破砕
機10、フィーダ12を始めとする機器運転の適正な操
作を可能とするようにされている。
【0017】上記破砕機10において水蒸気雰囲気にて
廃棄物を破砕させるさいに、機内における廃棄物との固
・気相の接触により水蒸気の凝縮が発生されるが、廃棄
物は昇温されているので、水蒸気の凝縮は著しく減少さ
れているので、上記噴出水蒸気量を増加せしめることな
く、水蒸気雰囲気における酸素濃度を著しく低減させる
ことができる。
【0018】次に作用について説明する。ホッパー18
から供給された水分を含む各種廃棄物が投入され、供給
手段16の作動のもとで搬送手段14により搬送されて
加熱部22を通過し、そのさい加熱空気34との接触に
より、昇温された昇温廃棄物となり、供給シュート13
上を降下してフィーダ12から廃棄物破砕機10に供給
されて、水蒸気雰囲気にて破砕されて、破砕にさいし水
蒸気の凝縮が減少されるので、噴出水蒸気量を増加させ
ることなく機内の酸濃度を著しく低減させて、爆発など
の危険発生を有効に防止でき、破砕品は結露などを発生
させることなく排出コンベヤ20により排出され、次工
程に至る。
【0019】また、微細ダストも昇温されているので、
集じん装置系統の運転における結露などによる壁面への
堆積障害などの発生を回避できて円滑な運転を達成させ
ることができる。さらに、噴出水蒸気量が低減されてい
るので破砕機10外部への漏出が低減されて、テレビカ
メラ40,40による撮像が支障させることなく鮮明な
画像をもって廃棄物供給状態をCRTに表示できて運転
監視、調整を不円滑にさせることがない。
【0020】
【考案の効果】以上説明したように、本考案は、破砕機
の構造に格別な変更を加えることなく、昇温された廃棄
物が破砕機にて破砕され、破砕物および微細ダストが結
露されて次工程や集じん系統などの運転を不円滑にする
ことが防止でき、水蒸気雰囲気とするための水蒸気消費
量を低減できるとともに、外部への漏出が低減できて、
廃棄物供給状態などの運転監視、調整を不円滑とするこ
とが有効に防止できる等、多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す加熱部を備えた廃棄物
破砕機の全体構成図。
【符号の説明】
10 廃棄物破砕機 12 フィーダ 14 搬送手段 22 加熱部 24 ケーシング 26 吹出口 28 加熱空気管 38,38′ 排気管

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気雰囲気にて廃棄物を破砕するフィ
    ーダを設けた廃棄物破砕機において、フィーダの入口部
    には廃棄物を搬送する搬送手段を接続し、搬送手段はケ
    ーシングにて包囲されるとともに、ケーシングの一端部
    には加熱空気管の吹出口を、他端部には排気管を設けて
    廃棄物の加熱部を形成し、加熱部により昇温した廃棄物
    をフィーダに搬送することを特徴とする加熱部を備えた
    廃棄物破砕機。
JP5009293U 1993-08-23 1993-08-23 加熱部を備えた廃棄物破砕機 Expired - Fee Related JP2547844Y2 (ja)

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