JP2547832Y2 - 空缶圧潰機の送入シュート - Google Patents

空缶圧潰機の送入シュート

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JP2547832Y2
JP2547832Y2 JP1992033857U JP3385792U JP2547832Y2 JP 2547832 Y2 JP2547832 Y2 JP 2547832Y2 JP 1992033857 U JP1992033857 U JP 1992033857U JP 3385792 U JP3385792 U JP 3385792U JP 2547832 Y2 JP2547832 Y2 JP 2547832Y2
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cans
crushed
crusher
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忠男 坂本
章 笹井
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富士ロビン株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、受け板と押し板との間
に使用済みの空缶を挟んで押し潰す際に、受け板と押し
板との間に良好な姿勢で空缶を送り込む空缶圧潰機の送
入シュートに関する。
【0002】
【従来の技術】自動販売機の普及に伴って、清涼飲料
水,ビール等の飲み物や携帯用食品を収容した缶の販売
量が著しく増加している。使用後の空缶をそのまま放置
しておくと環境破壊の原因となるので、たとえば公園,
海浜等ではごみ箱に溜った空缶を回収する方式が採用さ
れている。しかし、ごみ箱が空缶等ですぐに一杯になる
と、周囲にそのまま放置され易い。そのため、空缶の回
収を頻繁に行うことが必要となる。
【0003】空缶は、容積のほとんどが空気で占められ
ている。したがって、空缶をそのままの形状で回収し空
缶処理工場に搬送することは、空気を運んでいるような
ものであり、しかも一回当りに回収できる空缶の個数も
制限される。そこで、空缶を押し潰して嵩を小さくする
各種の圧潰機が開発されている。これら圧潰機を空缶が
溜り易い箇所においておけば、圧潰された空缶をごみ箱
に投入することができるため、ごみ箱の収容能力も大き
くなる。
【0004】このような空缶圧潰機として、たとえば図
1に示した構造をもつ缶クラッシャーが実公昭62−4
5833号公報で紹介されている。この缶クラッシャー
は、ケース本体10に、プレス部20及び空缶溜め部3
0を設けている。また、プレス部20にあたるケース本
体10の内面には、受け板11が張られている。
【0005】プレス部20は、支点21を中心として揺
動可能にケース本体10に取り付けられた足踏みレバー
22を備えている。足踏みレバー22の下面一部に形成
されたガイド面23に接触する補助レバー24は、一端
が軸部25で支持され、他端がリンクバー26に連結さ
れている。リンクバー26は、トグルバー27及び支持
板28と共にリンク機構を形成する。支持板28は、下
端が支点21でケース本体に連結され、受け板11に対
向する面に押し板29が張られている。
【0006】缶溜め部30は、圧潰される空缶41,4
2を載置させる底板31を備えている。底板31は、軸
部32を介して揺動自在にケース本体10に取り付けら
れており、下面側に押上げ板33が設けられている。底
板31の先方側端部近傍に固定仕切り板34が設けられ
ており、押上げ板33上で空缶41,42を所定位置に
確保する。トグルバー27は、リンクバー26との連結
部でへの字型に折れ曲がり、トグルバー35の一端に連
結されている。トグルバー35の他端は、軸部36でケ
ース本体10に取付けられている。また、押上げ板33
を介して底板31を押しあげるように、トグルバー2
7,35で構成させるトグル部に上向きの力を付勢する
ため、足踏みレバー22と支持板28との間に復帰スプ
リング37が張設されている。
【0007】圧潰される空缶40は、上方から底板31
上に投入される。そして、足踏みレバー22を押し下げ
ると、リンクバー26を介してトグルバー27,35で
構成されるトグル部が引き下げられる。そのため、底板
31と固定仕切り板34との間にある送入口38が開か
れ、底板31上の空缶42がプレス部20に落下する。
また、足踏みレバー22の下方への移動は、リンクバー
26,トグルバー27等で構成されるリンク機構によっ
て、受け板11に向けて押し板29を押し付ける作用と
して働く。そのため、プレス部20に送り込まれた空缶
43は、受け板11と押し板29との間で押し潰され
る。押し潰された空缶44は、吐出板12を開いてケー
ス本体10から取り出される。そこで、足踏みレバー2
2を繰返し押し下げることにより、底板31上に投入さ
れた空缶が順次押し潰されて、吐出部から取り出され
る。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】この圧潰機を使用して
空缶を圧潰するとき、送入口38からプレス部20に送
り込まれる空缶の個数が一定しない。特に、底板31上
にある空缶41,42がサイズの異なるものであると、
プレス部20に送り込まれる空缶の個数が大きくばらつ
く。そのため、足踏みレバー22を押し下げて空缶を圧
潰するときに必要な力が大きく変動し、場合によっては
プレス部20に送入された空缶43が圧潰されずにケー
ス本体10の内壁等に引っ掛かったりすることもある。
【0009】また、送入口38から入ったところにある
仮保持空間38aで、送り込まれた空缶43が直立し、
直立状態のままで受け板11と押し板29との間に落下
することもある。直立状態での移動は、特に小さなサイ
ズの空缶43にみられる。このような場合、空缶43の
上部と下部とに加わる力が異なるため、また空缶43が
十分に容積を減少させた状態に空缶43を圧潰すること
ができなくなる。
【0010】更に、図1の構造をもつ圧潰機では、圧潰
された空缶をプレス部20の下部に残したままで、次の
圧潰作業に移ることができない。そのため、吐出板12
を開いて吐出口13を解放する作業が圧潰のたびに必要
とされ、圧潰作業自体が面倒なものとなる。
【0011】そこで、本考案者等は、圧潰した空缶が自
動的に排出されるように、圧潰された空缶が受け板と押
し板との間を下方に落下して、バスケット等の容器に収
容される形式の空缶圧潰機を開発し、特願平3−208
686号として出願した。この形式の圧潰機において
は、空缶を1個づつ確実に受け板と押し板との間に送り
込むことが重要な問題である。また、送り込む過程で空
缶が詰まったりすると、圧潰作業自体ができなくなる。
特に、飲み残し等が残留している飲料缶にあっては、機
器内壁に付着し易く、円滑な送入の妨げとなる。更に
は、外力等によって送入部が変形し、空缶の詰まりを発
生し易い。
【0012】本考案は、このような問題を解消すべく案
出されたものであり、ハンドルパイプに沿って設けた送
入シュートに、空缶のサイズに応じて内部空間を無段階
に調整する仕切り部材を組み込むことにより、送入シュ
ートの幅方向に缶軸を一致させた姿勢で1個づつ空缶を
圧潰部に送り込むことを可能にした空缶圧潰機の送入シ
ュートを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本考案の送入シュート
は、その目的を達成するため、台座部100から起立さ
せた左右一対の固定板230,240に差し渡された受
け板260に押し付けられる押し板340を取り付けた
可動アーム310を前記固定板230,240に設けた
軸部231,241に揺動可能に取り付け、空缶70
1,702…を挟んで前記受け板260に前記押し板3
40を押し付けることによって前記空缶701,702
…を圧潰し、前記受け板260から前記押し板340が
離間するとき圧潰された前記空缶701,702…が前
記受け板260及び前記押し板340の下端側にある隙
間から排出される圧潰機において、前記台座部100か
ら起立したハンドルパイプ160に装着され、上部及び
下部にそれぞれ空缶投入口414及び下端開口部415
を設けた送入シュート410と、該送入シュート410
の内部に長手方向に臨む仕切り部材452とを備え、該
仕切り部材452は、前記空缶投入口414にスライド
自在に設けた上側ガイド板451,及び前記下端開口部
415にスライド自在に設けた下側ガイド板454との
間に装着され、前記仕切り部材452の上側ガイド板4
51に固定するノブ453をねじ込むことにより前記上
側ガイド板451,下側ガイド板454をそれぞれ前記
空缶投入口414・下端開口部415に圧接させること
により固定させ、前記ノブ453のねじ込みを緩めるこ
とにより圧潰する空缶701,702…のサイズに応じ
て前記送入シュート410の空缶通過空間460の有効
幅を無段階に調節することを特徴とする。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら、実施例によって
本考案を具体的に説明する。本考案が適用される空缶圧
潰機は、図2に示すように、台座部100から固定部2
00及びパイプ材等でできたハンドル部150を起立さ
せている。固定部200には、可動部300が取り付け
られている。また、ハンドル部150により補強された
空缶送入部400が、ハンドル部150に沿って設けら
れている。
【0015】台座部100は、図3に示すように、左右
一対のベースパイプ110,120を連結パイプ13
0,135で連結している。ベースパイプ110,12
0は、前後両端部が互いに離間する方向に曲った屈曲部
111,112及び121,122となっている。この
ようにベースパイプ110,120の前後両端部に左右
両側に広がった屈曲部111,112及び121,12
2を設けることにより、高さのある圧潰機本体であって
も安定して地面,床面等に設置することができる。ま
た、屈曲部111,112,121,122のほぼ中央
部に、高さを微調整することができるゴム製の脚部14
1〜144が設けられている。
【0016】ベースパイプ110,120のほぼ中央部
には、ハンドル部150を構成するハンドルパイプ16
0の基端部161,162が固着されている。ハンドル
パイプ160は、基端部161,162から適宜の傾斜
角をもって立ち上がり、上部で一方のベースパイプ11
0側から他方のベースパイプ120側に至るループ状の
グリップ部163となっている。
【0017】固定部200は、左右のベースパイプ11
0,120にそれぞれ下端が固定された側板210,2
20を備えている。側板210,220は、圧潰機本体
を覆うカバーとして働く。また、側板210,220の
それぞれ内側で、固定板230,240がベースパイプ
110,120に固定されている。
【0018】固定板230の前方縁には、可動部300
の可動アーム310を軸支する軸部231が設けられて
いる。軸部231は、内側には実質的に凸部がなく、固
定板230から側方に突出している。他方の固定板24
0にも、同様な軸部241が設けられている。
【0019】軸部231,241から固定板230,2
40の上方に傾斜した前方縁にかけて固着された補強プ
レート250により、左右の固定板230及び240が
連結されている。補強プレート250の上部は、屈曲さ
れて空缶受け面251となっており、その先端に係合フ
ック252が形成されている。また、圧潰された空缶を
収容するバスケット500が挿入されるように、補強プ
レート250の下方に空間部が設けられている。
【0020】補強プレート250には、受け板260が
張り合わされている。受け板260の上端部は、若干屈
曲した逃げ防止部261となっている。また、受け板2
60の左右両側を若干湾曲して、空缶規制部262が形
成されている。或いは、受け板260として強固なもの
を使用するとき、補強プレート250を省略することも
できる。この場合、受け板260自体に空缶受け面25
1を形成する。
【0021】可動部300の可動アーム310は、前方
側下部を軸部231,241で固定板230,240に
軸支することにより、固定板230,240に対して揺
動自在に取り付けられている。可動アーム310は、水
平方向に後方に向かって長くなった左右一対のサイドプ
レート311,312に固着された天板320で構成さ
れる。天板320の前方部分は屈曲されて、補強プレー
ト250の係合フック252に係止されるストッパー3
21が形成されている。他方、天板の後方部分も屈曲さ
れて、可動アーム310が押し下げられたとき地面に接
触して、それ以上に可動アーム310が下降することを
防止する着地ストッパー322となっている。
【0022】また、左右のサイドプレート311,31
2は、前縁近傍で補強プレート330で連結されてい
る。補強プレート330は、それ自体の剛体強度を増す
ため、上部が屈曲されている。そして、受け板260に
対向する位置関係で、押し板340が、補強プレート3
30に張り合わされている。押し板340は、受け板2
60の作用面に形成されている窪みに嵌り込むサイズと
なっている。また、受け板260に押し板340を押し
つけたとき、受け板260の逃げ防止部261に合わさ
るように、押し板340の上端にテーパ部341が形成
されている。なお、補強プレート330及び押し板34
0は、一体ものとすることもできる。
【0023】押し板340の延長線上に、ストッパープ
レート350が位置する。このストッパープレート35
0も、押し板340と同様に左右のサイドプレート31
1,312に差し渡されている。また、補強のために、
ストッパープレート350の上端部351が屈曲されて
いる。
【0024】ストッパープレート350から空缶一個分
より若干大きな距離だけ離間した位置に、空缶受けプレ
ート360が左右のサイドプレート311,312に差
し渡されている。この空缶受けプレート360は、空缶
送入部400から送られてきた空缶を一時収容する仮保
持スペース370を、補強プレート250の空缶受け面
251と共同してストッパープレート350との間に形
成する。
【0025】空缶受けプレート360は、仮保持スペー
ス370の側壁となる直立部361から、空缶送入部4
00にある最下端の空缶を押し上げる後方傾斜部362
を経て、最下端の空缶が空缶送入部400から落下する
ことを防ぐ支持部363となっている。支持部363
は、軸部231,241を中心とする円弧状に形成する
ことが好ましい。直立部361は、補強プレート250
の係合フック252に可動アーム310側のストッパー
321が引っ掛かった図2の状態で、受け板260の逃
げ防止部261の直上に位置するように設定されてい
る。
【0026】可動アーム310の後端には、足踏み部3
80が設けられている。足踏み部380は、たとえば滑
り防止材をコーティングした足踏み面381を備えてい
る。足踏み面381に踏圧を加えるとき、可動アーム3
10は、軸部231,241を中心として図2で反時計
方向に旋回する。
【0027】また、踏圧から解放された可動アーム31
0が図2の状態に復帰するように、可動アーム310の
先端部とベースパイプ110,120との間に復帰スプ
リング390が張設されている。
【0028】空缶送入部400は、ハンドルパイプ16
0に沿った送入シュート410を備えている。送入シュ
ート410は、図4に示すように、空缶を横向きにして
移送することができる空間を、サイドプレート411,
トッププレート412及びボトムプレート413で形成
している。図4の場合には、送入シュート410を落下
する空缶が外からみえるように、プレート411〜41
3の間に隙間をもたせている。各プレート411〜41
3間の隙間は、仮に送入シュート410内に空缶が詰ま
った場合、隙間からドライバー等の棒状体を差込んで詰
まっている空缶を除去するときに役立つ。
【0029】ボトムプレート413は、トッププレート
412よりも後方に延長させ、上方に開口した空缶投入
口414を設けている。空缶投入口414の内周縁には
補強部材418が取付けられており、空缶投入口414
の変形を防止すると共に、空缶投入口414に空缶を投
入する際に手や指等をけがから保護する上でも有効であ
る。補強部材418の後方側は、延長された屈曲部41
9となっている。
【0030】送入シュート410を構成するプレート4
11〜413は、補強枠420で取り囲まれている。補
強枠420は、送入シュート410の長手方向に沿って
適宜の個数設けられ、ボルト締め,溶接等の手段でハン
ドルパイプ160に固着されている。補強枠420によ
り、何らかの衝撃がプレート411〜413に加わった
場合にも変形が防止され、空缶を円滑に移送することが
できる。
【0031】空缶投入口414の前後方向に、仕切り機
構450の上側ガイド板451が差し渡されている。上
側ガイド板451の長手方向ほぼ中央部に、仕切り部材
452の上端を固定するノブ453が装着されている。
仕切り部材452としては、たとえばパイプ,薄板等が
使用される。ノブ453を緩め、空缶投入口414の間
口方向に上側ガイド板451をスライドさせるとき、仕
切り部材452は、上側ガイド板451に追従して送入
シュート410の内部を幅方向に移動する。
【0032】仕切り部材452は、図5に示すようにプ
レート411〜413で区画された空缶通過空間460
に沿って延びている。仕切り部材452の下端は、下側
ガイド板454に固定されている。下側ガイド板454
は、送入シュート410の下端開口を前後方向に差し渡
された中央部454aの両端を屈曲し、トッププレート
412及びボトムプレート413にそれぞれ外側から接
触する屈曲部454b及び454cとしている。上側ガ
イド板451に設けたノブ453をねじ込むことによ
り、屈曲部454bは、弾性力でトッププレート412
の表面に押し付けられる。これにより、仕切り部材45
2の下端が、送入シュート410の下端開口部間口後方
に関して固定される。
【0033】仕切り部材452を空缶通過空間460の
幅方向に移動させるときには、先ずノブ453を緩め、
屈曲部454bに取り付けたツマミ456及びノブ45
3をつまんで上下のガイド板451,454を間口方向
に移動させ、無段階に調節する。そして、圧潰しようと
する空缶のサイズに対応する位置で、ノブ453を締め
付けることにより、必要な幅をもった空缶通過空間46
0が設定される。また、送入シュート410は、ボトム
プレート413に形成して係止部470をハンドルパイ
プ160に差し渡したフレーム165に引っ掛けること
により、圧潰機本体に装着される。
【0034】サイドプレート411の下端は、図2に示
すように、空缶受けプレート360の支持部363が描
く軌跡と実質的に平行となるように、傾斜した切断面と
なっている。これにより、サイドプレート411と支持
部363との間に、一定した間隙が保たれる。
【0035】可動アーム310の後方側に、補助足踏み
板600を取り付けても良い。補助足踏み板600は、
足踏み部380と同様に足踏み面610をもつたものが
使用され、ボルト601等の固着具で可動アーム310
に固定される。補助足踏み板600を取り付けるとき、
支点である軸部231,241からの可動アーム310
のアーム長が延長され、少ない力で空缶が圧潰される。
そのため、婦女子等でも、空缶の圧潰を容易に行うこと
ができる。
【0036】また、足踏み部380或いは補助足踏み板
600に踏圧を加えて可動アーム310を押し下げたと
き、可動アーム310の下面と地面との間に他方の足或
いは他人の足が挟まれる虞れがある。そして、大勢の子
供が集まり易い公園,海浜,病院等に空缶圧潰機が配置
されることから、足が挟まれる危険を予め防止する必要
がある。そこで、本実施例においては、下降した足踏み
部380或いは補助足踏み板600があたる位置で、安
全プレート620を左右のベースパイプ110,120
に差し渡した。そして、安全プレート620の上面に
「足をのせないでください」等の表示や危険を知らせる
着色等を施すことにより、危険防止策を講じた。
【0037】更に、運搬や不使用時に可動アーム310
の揺動を防止するため、ロックバー650を差し通す孔
を、側板210,220,固定板230,240及び可
動アーム310のサイドプレート311,312に設け
ている。ロックバー650を一方の側板210から他方
の側板220まで挿通するとき、固定部200に対する
可動部300の位置関係が固定される。
【0038】以上に説明した空缶圧潰機において、空缶
投入口414から投入された空缶701,702・・・
は、仕切り部材452によって有効幅が調節された空缶
通過空間460を通過するとき、缶軸を送入シュート4
10の幅方向に一致させた状態で圧潰空間375に送り
込まれる。すなわち、図6に示すように、空缶701a
のサイズに合わせて仕切り部材452の位置を調整して
いるので、空缶701aの両端面がサイドプレート41
1a及び仕切り部材452で拘束され、送入シュート4
10内で空缶701aが送入方向に関して回転すること
がない。また、大きな空缶701bに対しては、仕切り
部材452を一方のサイドプレート411b側に近づ
け、空缶通過空間460の有効幅を空缶701bの大き
さよりも若干大きく設定する。
【0039】可動アーム310を揺動させることによっ
て空缶701,702・・・を1個づつ圧潰する。足踏
み部380に踏圧を加えていないとき、可動アーム31
0は、復帰スプリング390で引っ張られ、補強プレー
ト250の係合フック252に可動アーム310側のス
トッパー321が引っ掛かっている。このとき、空缶受
けプレート360の支持部363は、図7に示すよう
に、サイドプレート411下端の傾斜切断面で構成され
る送入シュート410の下端開口部415を塞ぐように
位置している。そのため、空缶投入口414から送入シ
ュート410に送り込まれた空缶701,702・・・
は、支持部363を底面として送入シュート410に沿
って積み上げられている。
【0040】足踏み部380に踏圧を加えると、可動ア
ーム310は、軸部231,241を中心として図2で
反時計方向に旋回する。この旋回によって、空缶受けプ
レート360の支持部363が送入シュート410の下
端開口部415から離れ、下端開口部415が解放され
る。そして、下端開口部415の下方に、図8に示すよ
うに、空缶受け面251,直立部361及びストッパー
プレート350で仕切られた仮保持スペース370が形
成される。送入シュート410にある最下段の空缶70
1は、解放されている下端開口部415から仮保持スペ
ース370に落下する。
【0041】足踏み部380を踏圧から解放すると、可
動アーム310は、復帰スプリング390によって、当
初の位置に復帰する。そして、ストッパープレート35
0と空缶受けプレート360の直立部361との間にあ
る空缶701は、補強プレート250の空缶受け面25
1上を転がりながら運ばれる。そして、空缶701は、
空缶受け面251がなくなっているところで、図9に示
すように、受け板260と押し板340との間に落下す
る。このとき、送入シュート410にある後続する空缶
702は、支持部363で押し上げられ、送入シュート
410内に戻される。
【0042】可動アーム310を再度押し下げると、図
10に示すように、受け板260に押し付けられる押し
板340の圧力で空缶701が押し潰される。このと
き、受け板260の上部から逃げ防止部261が圧潰空
間375に突出しているので、空缶701が上方に抜け
出すことがない。また、逃げ防止部261及び左右の空
缶規制部262で受け板260の作用面側に設けられて
いる窪みに押し板340が嵌り込むように移動するた
め、圧潰空間375にある空缶701は、横向きになっ
たままで圧潰される。空缶701の圧潰と同時に、後続
する空缶702が送入シュート410の下端開口部41
5から仮保持スペース370に落下する。
【0043】再度足踏み部380の踏圧を解除して可動
アーム310を時計方向に回転させると、受け板260
から押し板340が離間する。圧潰された空缶701
は、図11に示すように、受け板260及び押し板34
0の下端側にある隙間378を通過して、バスケット5
00に落下する。そして、次の圧潰されていない空缶7
02が仮保持スペース370から圧潰空間375に送り
込まれる。
【0044】このようにして、送入シュート410から
空缶701,702・・・を一つづつ圧潰空間375に
送り込み、圧潰した後でバスケット500に排出させ
る。そのため、図1で説明した缶クラッシャーのように
吐出板12を開いて圧潰後の空缶を取り出す必要がな
い。また、送入シュート410から送り込まれる空缶7
01,702・・・は、管軸を水平に維持した状態で圧
潰・排出され、内部部材に引っ掛かって仮保持スペース
370や圧潰空間375に滞留することがない。仮に送
入シュート410内で空缶701,702・・・が詰ま
った場合でも、プレート411〜413の隙間からドラ
イバー等を差し込み、詰まっている空缶701,702
・・・を押すことによって容易に詰まりを解除すること
ができる。
【0045】
【考案の効果】以上に説明したように、本考案において
は、圧潰機本体の台座部100から起立させたハンドル
パイプ160に装着された送入シュート410の空缶通
過空間460を仕切り部材452で幅調整している。こ
の幅調整により、空缶投入口414から送入シュート4
10に投入された空缶701,702…は、通過中に送
入方向に関して回転することなく、缶軸を送入シュート
410の幅方向に一致させた状態で圧潰部に送り込まれ
る。したがって、送入シュート410内に空缶が詰まる
ことや、直立状態で圧潰部に空缶が送り込まれることが
なくなり、空缶の圧潰作業が円滑に行われる。しかも、
仕切り部材452を送入シュート410の間口方向に移
動させることによって空缶通過空間の有効幅を無段階に
容易に調整することができるため、多種多様な空缶の圧
潰に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の缶クラッシャーを示す。
【図2】 本考案実施例の空缶圧潰機の側面図
【図3】 同空缶圧潰機の平面図
【図4】 同空缶圧潰機の空缶送入部を示した斜視図
【図5】 送入シュートの側断面図
【図6】 仕切り部材の作用を説明する図
【図7】 圧潰作業の初期状態を示す説明図
【図8】 送入シュートから最下段の空缶が仮保持スペ
ースに落下した状態を示す説明図
【図9】 最初の空缶が仮保持スペースから圧潰空間に
送り込まれた状態を示す説明図
【図10】 最初の空缶が圧潰されている状態を示す説
明図
【図11】 圧潰された最初の空缶が圧潰空間からバス
ケットに排出されている状態を示す説明図
【符号の説明】
100 台座部 110,120 ベースパ
イプ(基礎部材) 160 ハンドルパイプ 163 グリップ部
200 固定部 230,240 固定板 251 空缶受け面
260 受け板 300 可動部 310 可動アーム
340 押し板 360 空缶受けプレート 370 仮保持スペース
375 圧潰空間 378 圧潰された空缶が通過する隙間
400 空缶送入部 410 送入シュート 414 空缶投入口
415 下端開口部 420 補強枠 450 仕切り機構 451 上側ガイド板 452 仕切り部材 454 下側ガイド板 460 空缶通過空間 701,702・・・ 空缶 701a 小さな空缶 701b 大きな空缶

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台座部(100)から起立させた左右一
    対の固定板(230,240)に差し渡された受け板
    (260)に押し付けられる押し板(340)を取り付
    けた可動アーム(310)を前記固定板(230,24
    0)に設けた軸部(231,241)に揺動可能に取り
    付け、空缶(701,702…)を挟んで前記受け板
    (260)に前記押し板(340)を押し付けることに
    よって前記空缶(701,702…)を圧潰し、前記受
    け板(260)から前記押し板(340)が離間すると
    き圧潰された前記空缶(701,702…)が前記受け
    (260)及び前記押し板(340)の下端側にある
    隙間から排出される圧潰機において、 前記台座部(100)から起立したハンドルパイプ(1
    60)に装着され、上部及び下部にそれぞれ空缶投入口
    (414)及び下端開口部(415)を設けた送入シュ
    ート(410)と、該送入シュート(410)の内部に
    長手方向に臨む仕切り部材(452)とを備え、該仕切
    り部材(452)は、前記空缶投入口(414)にスラ
    イド自在に設けた上側ガイド板(451)、及び前記下
    端開口部(415)にスライド自在に設けた下側ガイド
    板(454)との間に装着され、前記仕切り部材(45
    2)の上側ガイド板(441)に固定するノブ(45
    3)をねじ込むことにより前記上側ガイド板(45
    1)、下側ガイド板(454)をそれぞれ前記空缶投入
    口(414)・下端開口部(415)に圧接させること
    により固定させ、 前記ノブ(453)のねじ込みを緩めることにより 圧潰
    する空缶(701,702…)のサイズに応じて前記送
    入シュート(410)の空缶通過空間(460)の有効
    幅を無段階に調節することを特徴とする空缶圧潰機の送
    入シュート。
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JPS6021829B2 (ja) * 1981-11-02 1985-05-29 日本ヒ−タ−株式会社 罐潰し機
JPS6281189U (ja) * 1985-11-06 1987-05-23

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