JP2546993B2 - 体液処理装置における流路の切替方法 - Google Patents

体液処理装置における流路の切替方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、体液中から有害物質又は不要物質を吸着除
去する処理器を並列に複数個接続した体液処理装置を用
いる体液処理技術に関し、流路の切替時期を適切に設定
することにより、処理効率を高水準に維持することを目
的とするものである。
〔用語の説明〕
本明細書中において「体液」とは、血液,リンパ液,
腹水等の体内に存在する液体成分のことを指す。また
「血漿成分」とは、血液から赤血球,白血球等を除いた
液体成分を指し、「血球成分」とは、血液から上記血漿
成分の全部又は一部を除いた残余の血液成分を指す。
〔従来の技術〕
第2図は、体液処理に用いる処理装置の一例を示すも
のである。図示する処理装置は、血液から血漿成分を分
離し、この血漿成分に対し所定の処理を施すためのもの
であって、血液の導入部I、血液から血漿成分を分離す
る分離部II、血漿成分に対し所定の処理を施す処理部II
I、処理済の血漿成分を血球成分と混合する混合部IV、
及び血液の送出部Vから成っている。
上記処理装置による処理工程の概略を説明すると次の
如くである。まず、血液を導入部Iから回路内へ流入さ
せ、分離部IIに配設した分離器20において血液中から血
漿成分だけを分離する。分離した血漿成分は処理部III
へ導き、残余の血球成分は分離器20内をそのまま通過さ
せて混合部IVへ導く。血漿成分は、処理部IIIに配設し
た処理器30へ送給し、ここで所定の処理を施す。例え
ば、血漿成分中から特定物質だけを除去する処理を行う
場合、適当な吸着体を内部に充填した処理器30が処理部
IIIに組み込まれる。処理済の血漿成分は、処理器30か
ら混合部IVへ送って血球成分と混合させ、通常の成分構
成を有する血液に戻したのち、送出部Vから外部へ送出
する。
ところで、処理部IIIに組み込んだ処理器30で血漿成
分中から特定物質だけを除去処理する場合において、処
理能力の向上を図ろうとする場合、単一の処理器30では
容量の増大によって対処することになるため、処理器30
の大型化を招き好ましくない。そこで本出願人は、先の
出願(特願昭59−240199号)において、小容量の処理器
を処理部IIIに複数個並設した処理装置を提案し、これ
によって処理能力の拡大を図った。
〔発明が解決しようとする問題点〕
処理部に複数個の処理器を並設した場合、吸着体の処
理効率が飽和現象によって処理工程の途中から徐々に低
下するので、必要最小限の処理能力が失われる前に、別
の処理器に切り替えることが必要である。
ところが従来は、処理器の切替時期を決定するに当た
り、処理前後における処理対象物質の体液中濃度をそれ
ぞれ測定し、一定時間内での処理体液量に対する処理対
象物質の除去量その他の要素を勘案するという、試行錯
誤的な手法に依拠していたため、最適切替時期を決定す
るまでは試行錯誤的な体液処理を実行せざるを得なかっ
た。これは即ち、最適切替時期が決定するまでの間は処
理効率が最善ではなく、時間的,経済的損失が避けられ
ないことを意味している。
しかも切替時期を一旦決定した以降は、これに従って
画一的に流路切替を行うことになるが、同種の体液であ
っても処理対象物質の濃度には供給者の個人差があり、
さらに同一の供給者であっても体液の採取時期によって
濃度の変動は生ずるものであるから、いずれの場合で
も、前記の画一的切替方法によって最適な体液処理を実
現できるとは限らない。それ故、結局、試行錯誤的な切
替時期設定に頼らざるを得ないというのが実情である。
〔問題点を解決するための手段〕
本出願人は、処理器の流入側と流出側それぞれにおけ
る処理対象物質の濃度を測定し、その濃度比を指標にし
て処理器の流路切替時期を設定すれば、処理効率を低下
させずに体液処理を継続できることを見いだし、かかる
知見に基づいて本発明を創案するに至った。而して、本
発明に係る流路切替方法の特徴とするところは、複数個
の処理器を流路の切換可能に並列接続した体液処理装置
において、処理実行中にある処理器の流入側における処
理対象物質の濃度Ciと、同処理器の流出側における処理
対象物質の濃度Coとをそれぞれ測定し、両者の濃度比Co
/Ciの値が0.2〜0.8の範囲内で設定した所定値となった
ときに、処理実行中にある前記処理器から次に使用する
処理器へ流路を切り替えることにある。
〔作用〕
前述したように、処理器の能力は徐々に低下をきたす
が、処理器の流入側における処理対象物質の濃度Ciと流
出側における処理対象物質の濃度Coの濃度比Co/Ciの値
が0.7に達すると、急速な処理能力の低下が始まる。従
って、Co/Ciが0.7に達する前に切替を行えば、処理効率
の低下を免れる。Co/Ciの値が0.7〜0.8の範囲内にある
ときに切替を行った場合には、若干の処理効率の低下を
きたすが実用には充分耐え得るものである。
しかしながら、Co/Ciが0.8を越えたのちの切替では、
処理効率が大幅に低下し、体液処理時間を不必要に延長
することになる。
また、Co/Ciの値が0.2に達する以前に切替を実行した
場合は、処理器の能力が充分に利用されないうちに切り
替えられることになるから、結果的に処理効率を悪くす
る。
以上述べたところから、Co/Ciの値が0.2〜0.8の範囲
内にあるときに処理器の切替を行えば、効率のよい体液
処理を実行することができる。
〔実施例〕
以下に、本発明方法の実施例を図面を用いて説明す
る。
第1図は、血液の血漿成分中からコレステロールを除
去するための体液処理装置の一例を示す模式図である。
図中1は血液の流入端、2は血液ポンプ、3は抗凝血剤
注入装置、4は血圧計、5はドリップチャンバー、6は
血液から血漿成分を分離する分離器、7は血漿圧計、8
はドリップチャンバー、9は血漿ポンプ、10a,10bは並
列接続された処理器、11は血圧計、12はドリップチャン
バー、13は血液の流出端である。
また図中A,Bは、処理器10a,10bの切替に用いるバルブ
であって、10aの処理器を使用する場合にはバルブAを
開,バルブBを閉とし、反対に10bの処理器を使用する
場合にはバルブBを開,バルブAを閉とする。
図中G,Hで示すのがコレステロールの濃度測定箇所で
あり、Gにおいて処理器流入側濃度(Ci)を測定し、H
において処理器流出側濃度(Co)を測定する。
(試験) 本発明者らは、処理器の切替時期が処理結果にどのよ
うな影響をもたらすかを調べるため、次に述べるような
試験を行った。
高脂血症ウサギ(WHHLウサギ)を被処理体とし、その
血液を第1図の前記処理装置を用いて体外循環処理し
た。試験に供したウサギは体重が3.1〜3.8kgの範囲のも
のである。血液から血漿成分を分離する分離器6として
は、多孔性中空糸(内径330μm,外径430μm,膜孔径0.5
μm)240本を分離膜として使用したものを用いた(有
効濾過面積は約370cm2)。一方、血漿成分からコレステ
ロールを除去するための処理器10a,10bには、多孔性セ
ルロースゲル(チッソ株式会社製:商品名CSK A−3,粒
子サイズ45〜105μm,排除限界分子量50,000,000)に特
願昭58−70267号記載の方法を用いてデキストラン硫酸
を固定したものを吸着体とし、これを容量25mlの容器に
充填したものを用いた。
試験の実施手順は次のとおりである。
まず被処理体の各ウサギから採血し、そのコレステロ
ール血中濃度(D1)を測定する。次にこのウサギを血液
処理装置に接続し、処理条件を血液流量5ml/分,血漿流
量1.0〜1.2ml/分に設定して、血漿からコレステロール
を除去処理する。
前記処理の実行中、流路のG,H点で血漿中のコレステ
ロール値Co,Ciを測定し、Co/Ciの値が0.3・0.5・0.7に
達したとき及び比較例として0.9に達したときにそれぞ
れ処理器10aから処理器10bへの流路の切替を行う。
流路切替後、最初の処理器10aによる血漿処理の開始
時からの積算血漿流量が200mlに達したならば処理を終
了する。
そして、被処理体のウサギを血液処理装置から取り外
したのち、採血してコレステロールの血中濃度(D2)を
測定し、処理前後でのコレステロールの血中濃度値を比
較する。結果を第1表に示す。
第1表から判るように、本発明方法に則り適正な切替
時期に流路切替を行って血液処理を実行した場合には、
処理前後でコレステロールの血中濃度が半分以下に低減
し、十分な処理効果が発揮される。これは、Co/Ciが0.8
に達するまでは吸着体の吸着能力にまだ余力が残されて
いるため、処理器を切り替えずに血漿処理を継続しても
無駄な時間となることはなく、その間は確実にコレステ
ロールが血漿中から除去されるからである。
しかも、被処理体のウサギは試験ごとに異なる固体で
あるが、処理対象となる個体が異なってもほぼ一様な処
理結果が得られている。これは、処理器の切替時期を、
処理時間や流量で決めるのではなく、流入側と流出側と
における処理対象物質(コレステロール)の濃度比によ
り決定する本発明方法に特有の効果と言うことができ
る。
これに対し、本発明の設定条件外であるCo/Ci=0.9の
ときに処理器の切替を行った例(試番4)では、コレス
テロールの除去量が少なく、試番1〜3と比べて十分な
処理効果を挙げていない。これは、Co/Ciが0.9に達した
ときには、血漿中のコレステロールが吸着体に捕捉され
ずに処理器を通過して出口から流出し、コレステロール
が血漿中からほとんど除去されていない状態とすでにな
っているからであると考えられる。すなわち、Co/Ciが
0.8から0.9に至る間は、処理器がその処理能力をほとん
ど発揮していない時間帯であるから、このような無駄な
時間を費やすことで明らかに処理効率が低下する。言い
換えれば、積算血漿流量が同じでもコレステロールの除
去量が少なくなるから、コレステロールの血中濃度の低
下度合いが他の試験例よりも低くなるのである。
なお、試験結果の相違がウサギの体重差に基づく可能
性について検討しておく。ウサギの循環血液量は一般に
体重の約5.4%程度であるとされているから、試験に供
した体重3.1〜3.8kgの範囲にあるウサギの循環血液量は
約167〜205mlとなる。一方、血液処理実行中における血
液と血漿の流量比が約5:1に設定されていることから、
積算血漿流量が200mlに達したときの血液の総体外循環
量は約1000mlとなる。従って、前記試験ではウサギの血
液量に対しおよそ5〜6倍量の血液を体外循環処理する
ことになるから、体重の違いによる血液量の差異につい
ては無視しても差し支えないと判断される。
〔発明の効果〕
本発明方法によりもたらされる効果を下記に列挙す
る。
処理実行中の処理器の能力が低下するまでに次の処理
器に切り替えるので、処理効率の低下をきたすことがな
い。従って、所定量の体液を処理するのに要する処理時
間が短縮化される。
処理器の処理能力を最大限に活用できるので、同じ処
理結果を実現するのに要求される吸着体等の量を最小限
で済ますことができ、依って、処理コストの低廉化を図
れる。
処理対象物質の体液中濃度の変動に対しても、常に最
適な切替時期を決定して処理器を切り替えるので、処理
効率を高く維持できる。すなわち、最適処理が保証され
る。
同種の体液でも供給源によって処理対象物質の濃度は
変化するが、本発明方法によれば、かかる場合でも最適
時期を選択して処理器の切替を実行できるので、最適処
理を保証できる。
処理器の能力再生手段を講じることにより各処理器の
反復使用を予定している場合、つまり1回の体液処理工
程中において処理器の切替操作が多数回に及ぶ場合に
は、本発明に基づく処理器の切替時期の設定は、処理効
率を高める上でとりわけ有用である。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明方法の実施に用いる体液処理装置の一
例を示す模式図、第2図は従来の体液処理装置を示す模
式図である。 (符号の説明) 1……体液の流入端、6……分離器、10a,10b……処理
器、13……体液の流出端

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の処理器を流路の切替可能に並列接
    続した体液処理装置における流路の切替方法であって、
    処理実行中にある処理器の流入側における処理対象物質
    の濃度Ci及び同処理器の流出側における処理対象物質の
    濃度Coをそれぞれ測定し、Co/Ciの値が0.2〜0.8の範囲
    内で設定した所定値となったときに、処理実行中にある
    前記処理器から次に使用する処理器へ流路を切り替える
    ことを特徴とする体液処理装置における流路の切替方
    法。
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